JPH0635612U - バンド締付具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電柱バンド等のバンド締付具に係り、構造簡
単かつ偏平薄型で、バンドを緊張状態に簡単・確実に締
付固定できるようにすることを目的とする。 【構成】 本体金具１と、その本体金具１に一端を連結
軸３で開閉可能に連結した押え金具２と、その押え金具
２に一端を支軸５で回動可能に連結したバンド係止レバ
ー４とを備え、バンドＢの一端Ｂ１を本体金具１に形成
したバンド掛止孔１１に掛止し、バンドＢの他端Ｂ２を
上記係止レバー４の自由端側で折り返した状態で、上記
押え金具２を本体金具１に対して閉じ込むことによって
バンドＢを緊張させると共に、上記係止レバー４の自由
端側で折り返した上記バンド他端Ｂ２を、本体金具１に
形成した切り起し片１２に圧接させて、その切り起し片
１２と係止レバー４の自由端との間に上記バンド他端Ｂ
２を挟持させるように構成したことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、例えば電柱の周面に、ケーブルや電線管もしくは防護板等を固定し たり、広告・街路灯等の支持ブラケットを取付ける際に用いるいわゆる電柱バン ド等の各種可撓性バンドを締付固定するためのバンド締付具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種のバンド締付具は、従来種々提案されており、例えば横断面コ字形の本 体金具の対向側板間にバンド巻取軸を回転可能に設け、そのバンド巻取軸と対向 側板との間に逆転防止用のラチェット機構を介在させる。そして電柱等に巻掛け たバンドの一端を本体金具に形成したバンド掛止孔に挿通し折り返して抜け止め 掛止し、バンドの他端を上記巻取軸で巻き取って締付固定するものが知られてい る（例えば本出願人が提案した実公昭５４−１７０２９号公報参照）。

【０００３】 或いは横断面コ字形の本体金具とバンド押え金具とを軸で開閉可能に連結し、 バンドの一端を上記と同様に本体金具に形成したバンド掛止孔に掛止し、バンド の他端を上記軸部に巻掛けて上記押え金具の自由端に掛止し、その押え金具を本 体金具に対して閉じ込むことによって上記バンド他端を引き寄せながら折り返し てバンドを緊張させると共に、上記バンド他端を押え金具と本体金具との自由端 部間に挟んで固定するもの（例えば本出願人が提案した実公昭５０−４０７５７ 号公報参照）等が知られている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

ところが前者のように、バンド巻取軸やラチェット機構等を設けるものは構造 が複雑で部品点数・組立工数が多く、製作コストが嵩む不具合がある。またバン ド巻取軸やラチェット機構等を設けるために必然的にバンドと垂直方向の高さ寸 法が増大し、例えば電柱等に取付けた場合には電柱周面から大きく張出して邪魔 になる等の問題がある。 一方、前記後者のように本体金具に対する押え金具の開閉軸にバンド他端を巻 掛けて押え金具を閉じる際にバンドを引き寄せながら折り返して押え金具と本体 金具との間に挟んで固定するものは、上記バンド他端を必ずしも確実に固定する ことができず、往々にしてバンドが緩むおそれがあった。また軸部の径を大きく するほど上記のバンド引き寄せ量が増して締付力を高めることができるが、電柱 等の周面からの突出高さが増大する不具合がある。

【０００５】 本考案は上記の問題点に鑑みて提案されたもので、構造簡単かつ偏平薄型で、 しかも容易かつ確実にバンドを緊張状態に締付固定することのできるバンド締付 具を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、本考案によるバンド締付具は、以下の構成とし たものである。 即ち、本体金具と、その本体金具に一端を連結軸で開閉可能に連結した押え金 具と、その押え金具に一端を支軸で回動可能に連結したバンド係止レバーとを備 え、バンドの一端を本体金具に形成したバンド掛止孔に掛止し、バンドの他端を 上記係止レバーの自由端側で折り返した状態で、上記押え金具を本体金具に対し て閉じ込むことによってバンドを緊張させると共に、上記係止レバーの自由端側 で折り返した上記バンド他端を、本体金具に形成した切り起し片に圧接させて、 その切り起し片と係止レバーの自由端との間に上記バンド他端を挟持させるよう に構成したことを特徴とする。

【０００７】

【作用】

上記のようにバンドの一端を上記バンド掛止孔に掛止し、バンドの他端を本体 金具に形成した切り起し片に圧接させて、その切り起し片と係止レバーの自由端 との間に挟持させるように構成したことによって、バンドを緊張状態に簡単・確 実に締付固定することが可能となる。

【０００８】

【実施例】

以下、図に示す実施例に基づいて本考案によるバンド締付具を具体的に説明す る。図１は本考案によるバンド締付具の一実施例を示す横断平面図、図２はその 一部切欠き正面図である。

【０００９】 図において、１は本体金具、２は押え金具であり、その両金具はそれぞれステ ンレス鋼板等により横断面略コ字形に形成され、その両コ字形金具の内面側を互 いに向かい合わせて一端を連結軸３で開閉可能に連結されている。４はバンド係 止レバーであり、上記の金具１・２と同様にステンレス鋼板等で形成され、その 一端に設けた軸受用の折曲部４ａに支軸５を挿通させることによって本体金具１ に回動可能に取付けられている。１０は本体金具１に形成した上記支軸５との干 渉を避けるための凹部である。

【００１０】 上記本体金具１には、バンドＢの一端Ｂ１を掛止するバンド掛止孔１１・１１ と、バンドＢの他端Ｂ２を上記係止レバー４の自由端で折り返した状態で圧接挟 持させる切り起こし片１２とが設けられている。 また上記のようにコ字形に形成した本体金具１の対向側板１ａ・１ａと押え金 具２の対向側板２ａ・２ａには、押え金具２を本体金具１に閉じ込んだ状態に保 持する係合凹凸部１３・２１が、それぞれ対応的に設けられている。図の場合は 本体金具１の対向側板１ａに、外方に突出する凸部１３を形成し、それに係合す る凹部（開口）２１を押え金具２の対向側板２ａに形成したが、押え金具２に内 向きの凸部を形成し、それに係合する凹部を本体金具１に形成する等その他適宜 である。

【００１１】 上記の構成において、例えばステンレスや合成樹脂等の電柱用バンドを締付固 定する場合には、図４に示すように電柱Ｐに巻掛けたバンドＢの一端Ｂ１を、バ ンド掛止孔１１に通して折り返し、本体金具１と電柱Ｐ等との間に挟持させる。 そして、バンドＢの他端Ｂ２を電柱Ｐ等に巻き掛け、押え金具２を開いた状態で 上記バンド他端Ｂ２を本体金具１と押え金具２との間に通し、その先端をバンド 係止レバー４の自由端側で折り返す。そのとき、上記のバンド端Ｂ２が外方に大 きく突出するときは必要に応じてカッタ等で切断する。

【００１２】 次いで、押え金具２を図４の矢印の方向に回動すると、バンド係止レバー４が 図で左方に移動し、上記バンド他端Ｂ２がたぐり寄せられてバンドＢが次第に緊 張する。引き続き押え金具２を回動すると、係止レバー４の自由端側で折り返し た上記バンド他端Ｂ２が切り起し片１２に圧接し、その切り起し片１２と係止レ バー４の自由端との間に上記バンド他端Ｂ２が挟まれた状態で強固に固定される と同時に、押え金具２の凹部２１に本体金具１の凸部１２が係合して図１および 図３のように閉じた状態に保持されるものである。

【００１３】 なお上記実施例は電柱バンドに適用した場合を例にして説明したが、例えば荷 造り用のバンドやその他各種のバンドにも適用できる。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によるバンド締付具は、本体金具１と、その本体 金具１に一端を連結軸３で開閉可能に連結した押え金具２と、その押え金具２に 一端を支軸５で回動可能に連結したバンド係止レバー４とを備え、バンドＢの一 端Ｂ１を本体金具１に形成したバンド掛止孔１１に掛止し、バンドＢの他端Ｂ２ を上記係止レバー４の自由端側で折り返した状態で、上記押え金具２を本体金具 １に対して閉じ込むことによってバンドＢを緊張させると共に、上記係止レバー ４の自由端側で折り返した上記バンド他端Ｂ２を、本体金具１に形成した切り起 し片１２に圧接させて、その切り起し片１２と係止レバー４の自由端との間に上 記バンド他端Ｂ２を挟持させるように構成したから、バンドＢを緊張させた状態 で簡単・確実に締付固定することができる。 また前記従来のようなバンド巻取軸やラチェット機構等の複雑な機構を用いる 必要がないから、構造が簡単で容易・安価に量産できると共に、偏平薄型に構成 することが可能となり、例えば電柱バンドに用いた場合にも前記従来のようにバ ンド締付具が電柱等の周面外方に大きく突出して邪魔になることがない等の利点 がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるバンド締付具の一実施例を示す横
断平面図。

【図２】そのバンド締付具の一部切欠き正面図。

【図３】図１におけるＡ−Ａ線断面図。

【図４】本考案によるバンド締付具でバンドを締結する
状態の横断平面図。

【符号の説明】

１ 本体金具 ２ 押え金具 ３ 連結軸 ４ バンド係止レバー １１ バンド掛止孔 １２ 切り起し片 Ｂ バンド Ｐ 電柱

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 杉村 吉則 東京都中央区勝どき４丁目２番４号 株式 会社須田製作所内 (72)考案者 大橋 靖治 東京都中央区勝どき４丁目２番４号 株式 会社須田製作所内 (72)考案者 鈴木 偉之 東京都中央区勝どき４丁目２番４号 株式 会社須田製作所内 (72)考案者 下沢 満 東京都中央区勝どき４丁目２番４号 株式 会社須田製作所内 (72)考案者 永井 汎 東京都中央区勝どき４丁目２番４号 株式 会社須田製作所内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体金具と、その本体金具に一端を連結
   軸で開閉可能に連結した押え金具と、その押え金具に一
   端を支軸で回動可能に連結したバンド係止レバーとを備
   え、バンドの一端を本体金具に形成したバンド掛止孔に
   掛止し、バンドの他端を上記係止レバーの自由端側で折
   り返した状態で、上記押え金具を本体金具に対して閉じ
   込むことによってバンドを緊張させると共に、上記係止
   レバーの自由端側で折り返した上記バンド他端を、本体
   金具に形成した切り起し片に圧接させて、その切り起し
   片と係止レバーの自由端との間に上記バンド他端を挟持
   させるように構成したことを特徴とするバンド締付具。