JPH06350046A - 誘電体薄膜の製造方法及び製造装置 - Google Patents

誘電体薄膜の製造方法及び製造装置

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JPH06350046A
JPH06350046A JP5137396A JP13739693A JPH06350046A JP H06350046 A JPH06350046 A JP H06350046A JP 5137396 A JP5137396 A JP 5137396A JP 13739693 A JP13739693 A JP 13739693A JP H06350046 A JPH06350046 A JP H06350046A
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重徳 林
Kazuki Komaki
一樹 小牧
Isaku Jinno
伊策 神野
Takeshi Kamata
健 鎌田
Masatoshi Kitagawa
雅俊 北川
Takashi Hirao
孝 平尾
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ペロブスカイト型酸化物誘電体薄膜を、安定
性・均一性・再現性良く量産する方法および装置を提供
する。 【構成】 基板ホルダ−6を回転させながら、ターゲッ
ト2および3をスパッタリングし、堆積−非堆積(安定
化)−堆積−非堆積(安定化)・・・・と周期的に繰り返
す。Pb0.9 La0.1 Ti0.975 3 膜を形成する場
合、ターゲット2〜4に、焼結した酸化物強誘電体[P
0.9 La0.1 TiO3 +0.2PbO](直径6イン
チ)を用い、基板5の酸化マグネシウムMgOの(100)
面に蒸着する。基板の温度範囲として550 〜650 ℃、A
rとO2 の混合比としてはAr/O2=20〜5 、圧力と
しては、0.1 〜0.5Pa が適当である。また堆積速度は、
ターゲット−基板間距離80〜90mmにおいて、ターゲット
1個当り、200 〜400 Wの入力パワーで0.5 〜2.5 オン
グストローム/sで形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜の製造方法と装置
に関する。特に、A−B−Oで構成されるペロブスカイ
ト型化合物薄膜の製造方法とその装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】薄膜化技術は、エレクトロニクス分野、
特に、半導体製造プロセスを中心に発展し、新材料の開
発と共に進歩してきた。これらの薄膜は、単体元素の場
合はごくまれで、一般に合金または化合物である場合が
多く、形成方法により著しく特性が変化する。これら新
材料の創成およびそのデバイス化は、人工格子材料など
に代表されるように、薄膜化技術の向上によるところが
多い。
【0003】近年注目されている薄膜材料に、ABO3
で構成されるペロブスカイト型構造を有する誘電体材料
がある。ここで、Aサイトは、Pb、Ba、Srまたは
Laの少なくとも1種、Bサイトは、TiおよびZrの
うち少なくとも1種の元素を含む。(Pb1-x Lax
(Zry Ti1-y 1-x/4 3 系、BaTiO3 系に代
表される強誘電体は、優れた強誘電性、圧電性、焦電
性、電気光学特性等を示し、これを利用した種々の機能
デバイスが検討されている。特に、半導体ICの分野に
おいては、新しいデバイス”不揮発性メモリー”への応
用が期待されている。また、SrTiO3 系は強誘電性
こそ示さないものの、高誘電率材料として超高密度DR
AMのキャパシタ絶縁膜への応用が期待されている。
【0004】これらの材料の特性の向上または集積化の
ためには、その薄膜化が非常に重要である。その高性能
化を考えた場合、単結晶薄膜または配向膜であることが
望ましく、ヘテロエピタキシャル成長技術の開発が重要
である。これらに関する研究は、様々な薄膜堆積法に基
づいて、多くの研究機関で行われ、特定の系について
は、すでに実験室段階では達成されたといってよいもの
もあるが、実用化・量産化段階において、組成・結晶構
造等を制御して所望の特性を有する薄膜を再現性良く得
ることは、一般には容易ではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】薄膜の結晶性は、基本
的に基板材料・化学組成・形成温度で制御される。一般
に、基板との格子不整合を少なくし、活性度の高い堆積
方法を用いて、化学組成を合致させれば、結晶化温度で
結晶性の薄膜が得られる。
【0006】酸化物誘電体の薄膜化において従来最も一
般的に用いられていたスパッタリング法では、結晶性の
薄膜を得るには600 ℃前後の高い基板温度と酸化性雰囲
気が必要である。しかしながら、構成元素の蒸気圧やス
パッタ率の違いによって、ターゲット材料である酸化物
焼結体と形成された薄膜とのあいだに化学組成のずれが
生じ易く、さらに、微妙なスパッタリング条件の違いに
よって、組成・結晶性・モフォロジー等が著しく影響を
受ける。これらは、均一性・再現性が要求される量産段
階において、大きな障害であった。特に、堆積速度の向
上は、量産段階ではスループットを上げる上で好ましい
が、非熱平衡状態において高速で形成された薄膜は、結
晶粒の大きさが小さく柱状成長が著しいなどのモフォロ
ジーが悪くなる、安定性を欠くなどの問題が生じやす
い。また、(Pb1-x Lax )(Zry Ti1-y
1-x/4 3 系、(Sr1-x Bax )TiO3 系に見られ
るようにこれらの材料は、固溶体でありその固溶度によ
って諸性質が著しく変化する。それ故、蒸着用原材料の
調整や用途に応じた所望の固溶比を実現しなければなら
ないといった問題が存在する。さらには、誘電特性の向
上や光学材料への応用をはかる上においては、多層構造
または超格子構造の誘電体を実現して行く必要もある。
【0007】本発明は、前記従来の問題を解決するた
め、種々のペロブスカイト型酸化物誘電体を安定性・均
一性・再現性良く実現できる誘電体薄膜の製造方法及び
製造装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の第1番目の誘電体薄膜の製造方法は、A−
B−Oで構成されるペロブスカイト型化合物薄膜を製造
する方法であって、薄膜の単位格子の成長方向の長さc
オングストロームと、蒸着源上での薄膜の堆積速度dオ
ングストローム/秒との間に、c/d≧2なる関係を満
足することを特徴とする。ここで、Aサイトは、Pb、
Ba、SrまたはLaの少なくとも1種、Bサイトは、
TiおよびZrのうち少なくとも1種の元素を含む。
【0009】次に本発明の第2番目の誘電体薄膜の製造
方法は、A−B−Oで構成されるペロブスカイト型化合
物薄膜を製造する方法であって、薄膜の単位格子の成長
方向の長さcオングストロームと、蒸着源上での薄膜の
堆積速度dオングストローム/秒との間に、c/d<2
なる関係を保ち、基板温度を結晶性薄膜が得られる温度
に保ったまま、基板上に薄膜を堆積させる堆積工程a秒
と堆積させない非堆積工程b秒とを交互に繰り返し、こ
れによる薄膜の平均形成速度D=ad/(a+b)オン
グストローム/秒が、c/D≧2なる関係を満足するこ
とを特徴とする。ここで、Aサイトは、Pb、Ba、S
rまたはLaの少なくとも1種、Bサイトは、Tiおよ
びZrのうち少なくとも1種の元素を含む。
【0010】前記第2番目の誘電体薄膜の製造方法にお
いては、薄膜の単位格子の成長方向の長さcオングスト
ローム、蒸着源上での薄膜の堆積速度dオングストロー
ム/秒と堆積工程a秒との間に、c/d≦a<2c/d
なる関係が成立する条件が好ましい。
【0011】また前記第2番目の誘電体薄膜の製造方法
においては、薄膜の堆積方法としてスパッタ法を用い、
主成分としてA−B−Oで構成されるペロブスカイト型
複合化合物を含むターゲットを用い、基板を周期的にタ
ーゲット上を通過させ、ターゲット上の堆積工程と非堆
積工程とを周期的に繰り返すことが好ましい。
【0012】次に本発明の第3番目の誘電体薄膜の製造
方法は、各々A1 −B1 −O及びA 2 −B2 −Oで構成
される化合物を主成分原料とする2つの蒸着源T1 及び
2を用いて、各蒸着源上での堆積速度d1 ,d2 およ
び堆積する薄膜の単位格子の成長方向の長さc1 オング
ストローム,c2 オングストロームとの間に、a1 <c
1 /d1 、a2 <c2 /d2 なる関係を満足するところ
の蒸着源T1 上での堆積工程a1 秒に続く非堆積工程b
1 秒、および蒸着源T2 上での堆積工程a2 秒に続く非
堆積工程b2 秒を1周期としてこれらを繰り返し、か
つ、これによる薄膜の単位格子の膜の成長方向の長さc
オングストロームと平均形成速度Dオングストローム/
秒とが、c/D≧2なる関係を満足するという構成を備
えたものである。ここで、A1 、A2 サイトは、Pb、
Ba、SrまたはLaの少なくとも1種、B1 、B2
イトは、TiおよびZrのうち少なくとも1種の元素を
含む。
【0013】前記構成においては、薄膜の堆積方法とし
てスパッタ法を用い、主成分として各々A1 −B1 −O
およびA2 −B2 −Oで構成されるペロブスカイト型複
合化合物を含む2つのターゲットを用い、基板を周期的
にターゲット上を通過させ、ターゲット上の堆積工程と
非堆積工程とを周期的に繰り返すことが好ましい。
【0014】次に本発明の第4番目の誘電体薄膜の製造
方法は、各々A1 −B1 −OおよびA2 −B2 −Oで構
成される化合物を主成分原料とするの2つの蒸着源T1
およびT2 を用いて、各蒸着源上での堆積速度d1 ,d
2 および堆積する薄膜の単位格子の成長方向の長さc1
オングストローム,c2 オングストロームとの間に、a
1 =c1 /d1 、a2 =c1 /d2 、c1 (a1
1 )/a1 1 ≧2、c 2 (a2 +b2 )/a2 2
≧2なる関係を満足する、蒸着源T1 上での堆積工程a
1 秒に続く非堆積工程b1 秒、および蒸着源T2 上での
堆積工程a2 秒に続く非堆積工程b2 秒を連続または交
互に組合せることからなる。ここで、A1 、A2 サイト
は、Pb、Ba、SrまたはLaの少なくとも1種、B
1 、B2 サイトは、TiおよびZrのうち少なくとも1
種の元素を含む。
【0015】前記構成においては、薄膜の堆積方法とし
てスパッタ法を用い、主成分として各々A1 −B1 −O
およびA2 −B2 −Oで構成されるペロブスカイト型複
合化合物を含む2種類のターゲットを用い、基板を各タ
ーゲット上を通過させ、ターゲット上の堆積工程と非堆
積工程とを交互に繰り返すことが好ましい。
【0016】次に本発明の誘電体薄膜の製造装置は、A
−B−Oで構成されるペロブスカイト型化合物薄膜を形
成する装置であって、A−B−Oで構成される化合物を
主成分原料とする少なくとも1つの蒸着源を有し、基板
の蒸着源に対する相対的な位置、もしくは蒸着源入力パ
ワー、または基板と蒸着源との間のシャッター位置の制
御によって、基板温度をペロブスカイト型の結晶性薄膜
が得られる温度に保ったまま、基板上に薄膜を堆積させ
る堆積手段と堆積させない非堆積手段とを備え、各蒸着
源上での堆積時間a秒、非堆積時間b秒、堆積する薄膜
の単位格子の成長方向の長さcオングストローム、およ
び堆積速度dとの間を一定の関係に制御する手段を備え
たことを特徴とする。ここで、Aサイトは、Pb、B
a、SrまたはLaの少なくとも1種、Bサイトは、T
iおよびZrのうち少なくとも1種の元素を含む。
【0017】前記構成においては、薄膜の堆積手段とし
てスパッタ法を用い、A−B−Oで構成される化合物を
主成分原料とする少なくとも1種のターゲットを有し、
基板をターゲット上を通過させ、ターゲット上の堆積工
程と非堆積工程とを導入する機構を有することが好まし
い。
【0018】
【作用】本発明にかかる薄膜の製造方法によれば、ま
ず、組成・結晶性・モフォロジー・安定性等が確保され
うる堆積速度の上限を見い出し、これを越える高い堆積
速度の条件下では、基板温度を形成温度付近に保ったま
ま堆積しない工程を間欠的に導入すことにより、堆積し
た薄膜を逐次安定化させ、誘電体薄膜の高品質化を図ろ
うとするものである。特にその方法として、複数の基板
を用意し蒸着源上を周期的に通過させ、堆積−非堆積
(安定化)−堆積−非堆積(安定化)・・・・と周期的に繰
り返す工程を実現すれば、スループットの点でも優れた
ものとなる。また、この堆積−非堆積の工程を、異種お
よび複数の蒸着源に対して、周期的または連続的に行い
制御する工程を実現すれば、組成制御された固溶体の誘
電体薄膜や、多層構造または超格子構造の誘電体を実現
することができる。これにより、従来、形成温度が高く
組成制御・結晶性制御が困難で、量産化技術の開発が全
くなされていなかった種々のペロブスカイト型酸化物誘
電体を安定性・均一性・再現性良く実現できる。
【0019】本発明にかかる薄膜製造方法および装置に
おいては、複数の基板を用意し、蒸着源上を周期的に通
過させ、堆積−安定化−堆積−安定化・・・・と周期的に繰
り返すことにより、堆積した薄膜を逐次安定化させ、ス
ループットの点でも優れた工程を実現している点に大き
な特色がある。
【0020】
【実施例】本発明の実施例を図面と共に説明する。図1
に本発明にかかる薄膜形成装置の一実施例を示す。本形
成装置は、ペロブスカイト型酸化物誘電体薄膜を作製す
る際最も一般的に用いられるマグネトロンスパッタ法を
用いている。スパッタチャンバー1内には、焼結した酸
化物強誘電体材料をスパッタターゲット2、3、4とし
て同一円周上の対象な位置に設置してあり、最大3元の
同時スパッタ蒸着が可能である。基板5は、基板ホルダ
−6の回転によって、ターゲット2、3、4の直上を通
過するように、基板ホルダ−6の上に放射状に配置され
ている。基板加熱の機構としては、光源7によるランプ
加熱方式を用いている。本構成により、ArとO2 の混
合ガス雰囲気で各ターゲットをスパッタリングしなが
ら、基板ホルダ−を回転させれば、基板温度が一定の状
態で、基板とターゲットとの位置関係によって薄膜の堆
積速度が周期的に変化することになる。その周期は、基
板ホルダ−6の回転速度および使用ターゲット数によっ
て変えることができ、薄膜の堆積速度の最大値は、スパ
ッタリング電力等のスパッタリング条件の調整によって
最適な値にすることができる。また、スリット板8に
は、組成の均一性等薄膜の基本的特性が確保できる適切
な形状の穴が開いており、基板ホルダ−6は、プラズマ
からの電子およびイオンの衝撃を抑制するために電位的
には浮かせてある。
【0021】次に、本発明の一実施例として、Pb0.9
La0.1 Ti0.975 3 膜を形成する場合について説明
する。ターゲット2、3、4に、焼結した酸化物強誘電
体[Pb0.9 La0.1 TiO3 +0.2PbO](直径
6インチ)を、基板5としては、酸化マグネシウムMg
Oの(100) 面を用い、2〜3μm の膜厚の薄膜を形成し
た。
【0022】本発明者らは、結晶性の高いペロブスカイ
ト構造の薄膜を形成させるためには、基板の温度範囲と
して550 〜650 ℃が適当であることを確認した。また、
ArとO2 の混合比としては、Ar/O2 =20〜5 、圧
力としては、0.1 〜0.5Pa が適当であった。また、堆積
速度は、ターゲット−基板間距離80〜90mmにおいて、タ
ーゲット1個当り、200 〜400 Wの入力パワーで0.5 〜
2.5 オングストローム/sが得られた。薄膜の結晶性・モ
フォロジー等は、これらスパッタリング条件と共に変化
し、誘電率、焦電係数等の電気特性が変化する。これら
の様相は、材料組成によって異なり、個別に最適化する
必要がある。
【0023】上記スパッタリング条件を設定することに
より各ターゲット直上での薄膜の堆積速度は決まるが、
薄膜の堆積速度dの時間変化および平均形成速度Dは、
使用ターゲット数と基板ホルダ−の回転速度により異な
る。
【0024】まず、基板ホルダーを回転させずにターゲ
ット直上に設置した基板に対し、堆積速度と形成される
薄膜の特性を調べた。この場合、勿論、平均形成速度=
堆積速度である。堆積速度は、主にターゲットへの入力
パワーによって制御し、ターゲットを損傷しない安定し
た状態で、最大2.5 オングストローム/sまで変化させる
ことができた。
【0025】プラズマ発光分光法で分析した結果、形成
された薄膜の金属元素組成比は、化学量論比Pb:La:Ti
=0.9 :0.1 :0.975 に対し、Pbが10%程度変化する程
度でほぼ一致することが確認された。また、薄膜の結晶
性は、X線回折法で分析した結果、図2に示す様に、ペ
ロブスカイト構造を有し、回折ピーク(001),(100),(00
2) および(200) より見積られる格子定数はa=3.94オ
ングストローム、c=4.09オングストロームと文献値と
よく一致していることが確認できた。また、回折ピーク
(001) および(002) が際だって強く、分極軸であるc軸
方向に強く配向していることがわかる。電気的特性は、
結晶性に優れc軸配向性の高いものほど、大きな焦電係
数γと適度に小さい誘電率εを有し、赤外線センサとし
て高い感度(γ/εに略比例)が期待でき、また、不揮
発性メモリ媒体としても優れた特性が期待できる。X線
回折デ−タから読み取れる結晶性に関する指標として、
回折ピーク(001) の半値幅FWHMとc軸配向率α=I(001)
/[I(001) +I(100)] 、(I(001)およびI(100)はピーク
(001) および(100) の回折強度)がある。堆積速度0.5
〜2.5 オングストローム/sの範囲で作製した薄膜につい
て評価した結果、FWHM=0.2 ゜、α=96〜100 %が得ら
れ、これらのデータから見る限りは、堆積速度にかかわ
らず優れた結晶性の薄膜ができていると考えられる。
【0026】次に、MgO 基板をエッチングして薄膜を遊
離させ、その表裏に電極をつけて膜厚方向の電気的性
質、おもに焦電特性を評価した。誘電率εおよび焦電係
数γを評価した結果、ε〜200、γ〜5×10-8C/
cm2 ・K程度の高いセンサ感度が期待できる堆積速度に
は上限があり、2.0 オングストローム/s以下の場合に限
られた。2.0 オングストローム/s以上の堆積速度で形成
した薄膜については、例えば、2.5 オングストローム/s
でε〜400、γ〜4×10-8C/cm2 ・Kのようにセ
ンサ感度が低くなる傾向が見られた。これらは、結晶粒
の成長状態などのモフォロジーや安定性に起因する問題
と考えられる。実際、2.0 オングストローム/s以上の堆
積速度で形成した薄膜のモフォロジーは、2.0 オングス
トローム/s以下の堆積速度で形成したものに比べて膜厚
方向への柱状成長が顕著で、膜面内のつながりが乏しく
結晶粒の成長が十分でないように見受けられる。このよ
うな堆積速度の上限値は、化合物薄膜の組成および成膜
条件によって異なるが、本発明にかかるペロブスカイト
型化合物薄膜については、単位格子の成長方向の長さc
オングストロームに対し、蒸着源上での薄膜の堆積速度
dオングストローム/秒がc/d≧2なる関係を満足す
る程度の低い値であれば、モフォロジーや安定性に優れ
高いセンサ感度を有する薄膜が得られることを本発明者
らは確認した。
【0027】本発明者らは、特に、堆積速度が大きい状
態(c/d<2)でも結晶粒の十分な成長と安定性を確
保するために、非堆積、すなわち薄膜を堆積しない、安
定化工程を間欠的・周期的に導入することを検討した。
第1図において、基板ホルダ−6を回転させると、図3
に示すように、ターゲット上での堆積工程と堆積速度0
オングストローム/sの非堆積工程を周期的に繰り返すこ
とになる。この場合、平均形成速度Dは、堆積工程時間
(a秒)と非堆積工程時間(b秒)に対し、D=ad/
(a+b)オングストローム/秒となり、本構成の場合
a=bゆえ、回転速度によらずターゲット上での堆積速
度dの1/2となる。ターゲット上での堆積速度dを、
先ほどの基板ホルダ−を回転せず低いセンサ感度しか得
られなかった、d=2.5 オングストローム/sにした状態
で、非堆積工程を周期的に取り入れ、平均形成速度D=
d/2=1.25オングストロームとすることの効果を検討
した。ただしこの場合、同程度の膜厚を得るために3倍
の形成時間が必要であった。基板ホルダ−の回転速度を
毎分4回転とした場合、即ち、a=b=2.5 秒となり、
形成された薄膜のX線回折からみた結晶性は、FWHM=0.
2 ゜、α=98%と良好で、焦電特性もε〜200、γ〜
5×10-8C/cm2 ・K程度と、堆積速度が低い(本実
施例の場合、2.0 オングストローム/s以下)場合と同等
の高いセンサ感度が期待できる結果が得られた。
【0028】この結果は、堆積−非堆積(安定化)−堆
積−非堆積(安定化)・・・・と周期的に繰り返すことによ
り、高速で堆積した薄膜に対し、十分な結晶粒の成長と
安定化を確保する工程が逐次与えられたことによるとお
もわれる。また、本発明により形成された薄膜は十分な
安定化が施されており、長期安定性、信頼性の面でも優
れていると考えられる。
【0029】さらに、この際、複数の基板を用意しター
ゲット上を連続的・周期的に通過させれば、同一のター
ゲット上で堆積を繰り返す場合にくらべて、基板の取り
付け・昇温・降温等に要する時間を削減できるので、ス
ループットの点でも優れている。また、すべての基板に
同時に堆積できるような、大きなターゲットを1つ使用
する構成を用いても、均一性が確保できる基板設置範囲
はむしろ少なく、本発明にかかる方法は、量産性の点に
おいても優れている。
【0030】本発明の様に、非堆積工程を間欠的に取り
入れて薄膜の高品質化をはかる試みは実験室レベルでは
検討されていたが、主にシャッターや蒸着源の制御によ
る場合が多く、スループット点で劣り、また、いずれも
蒸着源の擾乱が懸念される。
【0031】上記実施例では、堆積速度0 オングストロ
ーム/sの非堆積工程を安定化工程としているが、原理的
には、低堆積速度(上記実施例の場合、2.0 オングスト
ローム/s以下)であれば、高速堆積時に安定させながら
その上に堆積しても問題ない。また、堆積工程時間(a
秒)と非堆積工程時間(b秒)は、基板ホルダ−の回転
速度に依存し、毎分4回転の本実施例の場合、a=b=
2.5 秒で、堆積速度d=2.5 オングストローム/sでは、
高堆積速度で1.5単位格子程度連続形成されることに
なるが、本発明者らは、高堆積速度で連続形成される堆
積工程の時間としては、1単位格子以上2単位格子未
満、すなわち、c/d≦a<2c/dを満たす程度が適
当で、これ以外では、それに続く非堆積の安定化工程の
効果が十分発揮されないことを見いだした。
【0032】上述の実施例では、堆積すべき薄膜の化合
物を主成分とする1種類の蒸着源を複数用いているが、
本発明にかかる同様の薄膜形成装置を用いれば、(Pb
1-xLax )(Zry Ti1-y 1-x/4 3 系、(Sr
1-x Bax )TiO3 系といった固溶体に対しても、固
溶比を制御した薄膜を形成することができる。
【0033】本発明の一実施例として、Pb(Zr,Ti)O3 膜
を形成する場合について説明する。第1図の構成におい
て、ターゲット2および3に、それぞれ焼結した酸化物
強誘電体[PbTiO3 +0.2PbO]および[Pb
ZrO3 +0.2PbO(直径6インチ)を用い(ター
ゲット4は用いない)、基板ホルダ−6を回転させる
と、図4に示すように、ターゲット2上でのPbTiO
3 薄膜の堆積工程(a1秒)と非堆積工程(b1 秒)に
続き、ターゲット3上でのPbZrO3 薄膜の堆積工程
(a2 秒)と非堆積工程(b2 秒)を周期的に繰り返す
ことになる。ただし、この場合、PbTiO3 薄膜の堆
積速度d1 オングストローム/秒と単位格子の成長方向
の長さc1 オングストローム、およびPbZrO3 薄膜
の堆積速度d2 オングストローム/秒と単位格子の成長
方向の長さc2 オングストロームに対し、a1 <c1
1 、a2 <c2 /d2 なる関係を満足する、すなわち
各堆積工程において堆積される薄膜が1単位格子長未満
であることが、十分に固溶させる上で必要であること、
ならびに成長する固溶体薄膜のの成長方向の単位格子の
長さcオングストロームと平均形成速度Dオングストロ
ーム/秒との間にc/D≧2なる関係を満足させること
が上述の実施例の場合と同様に結晶性・モフォロジー・
安定性を向上させる上で必要であることを、本発明者ら
は見いだした。固溶度の制御は、各蒸着源(ターゲッ
ト)のへの投入パワー、遮閉板の形状、または蒸着源の
配置を制御することによって行うことができる。1実施
例としてPbZr0.5 Ti0.5 3 膜を形成した場合の
X線回折法パターンを図5に示すが、ペロブスカイト構
造を有し、回折ピーク(001) および(002) が際だって強
く、c軸方向に強く配向していることがわかる。また、
電気的特性も、図6に示すように良好な強誘電性を示し
た。しかしながら、a1 <c1 /d1 、a2 <c2 /d
2 、c/D≧2なる関係が保持されない場合には、X線
回折ピークがスプリットしたり、ブロードになったりし
て十分固溶していない様子がうかがわれた。
【0034】上述の実施例では、堆積すべき薄膜の化合
物を構成する2種類の蒸着源を用いて固溶体を形成して
いるが、本発明にかかる同様の薄膜形成装置を用いれ
ば、多層構造または超格子構造の誘電体からなる薄膜を
形成することもできる。本発明の一実施例として、(P
b,La)TiO3 /Pb(Zr,Ti)O3 膜を形成
する場合について説明する。図1の構成において、ター
ゲット2および3に、それぞれ焼結した酸化物強誘電体
[Pb0.9 La0.1 TiO3 +0.2 PbO]および[P
bZr0.5 Ti0.5 3 +0.2 PbO](直径6イン
チ)を用い(ターゲット4は用いない)を用い、基板ホ
ルダー6を回転させると、図4に示すように、ターゲッ
ト2上でのPb0.9 La0.1 TiO3 薄膜の堆積工程
(a1 秒)と非堆積工程(b1 秒)に続き、ターゲット
3上でのPbZr0.5 Ti0.5 3 薄膜の堆積工程(a
2 秒)と非堆積工程(b2 秒)を周期的に繰り返すこと
になる。これらの場合、上述の場合とは逆に各堆積工程
において堆積される薄膜が1単位格子長づつ完全に安定
化することが、多層構造または超格子構造を実現する上
で必要である。すなわち、各蒸着源上での堆積速度
1 ,d2 および堆積する薄膜の単位格子の成長方向の
長さc1 オングストローム,c2 オングストロームとの
間に、a1 =c1 /d1 、a2 =c2 /d2 、c1 (a
1 +b1 )/a1 1 ≧2、c2 (a2 +b2 )/a2
2 ≧2なる関係を満足させる必要があることを本発明
者らは見いだした。一実施例として10単位格子分の(P
b,La)TiO3 に10単位格子分のPb(Zr,Ti)O3 を形成した
ものを1周期としこれらをさらに10周期繰り返し形成
した場合のX線回折法パターンを図7に示すが、ペロブ
スカイト構造を有し、回折ピーク(001) に*で示すサテ
ライトピークが見られ所望の超格子構造が実現されてい
ることがわかる。
【0035】本発明にかかる薄膜製造装置は、ペロブス
カイト型酸化物誘電体の他、高温超電導体等類似の多元
系の酸化物の薄膜化に有効である。これらの材料の実用
化にあたっては、量産性・安定性・均一性・再現性を確
立する必要がある。その点で、複数の基板を用意し蒸着
源上を周期的に通過させ、高速堆積−安定化−高速堆積
−安定化・・・・と周期的に繰り返すことにより、安定性と
量産性を両立させた優れた工程を実現している本製造装
置はきわめて有効である。
【0036】
【発明の効果】本発明により、酸化物誘電体を薄膜化す
る製造装置およびプロセスが提供され、工業上極めて大
きな価値を有するものである。用いられる誘電体は、多
元系の酸化物でその化学組成や結晶性のみならずモフォ
ロジーによってもその特性が大きく影響されるが、本発
明により非常に高精度の薄膜が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の薄膜製造装置の基本構成断
面図である。
【図2】本発明の一実施例の誘電体薄膜の結晶性をあら
わすX線回折パターンを示す図である。
【図3】本発明の一実施例の誘電体薄膜の堆積工程を示
す図である。
【図4】本発明の一実施例の誘電体薄膜の堆積工程を示
す図である。
【図5】本発明の一実施例の誘電体薄膜の結晶性をあら
わすX線回折パターンを示す図である。
【図6】本発明の一実施例の誘電体薄膜の強誘電性を示
す図である。
【図7】本発明の一実施例の誘電体薄膜の結晶性をあら
わすX線回折パターンを示す図である。
【符号の説明】
1 スパッタチャンバー 2 ターゲット 3 ターゲット 4 ターゲット 5 基板 6 基板ホルダー 7 光源 8 スリット板
フロントページの続き (72)発明者 鎌田 健 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 北川 雅俊 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 平尾 孝 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A−B−Oで構成されるペロブスカイト
    型化合物薄膜を製造する方法であって、薄膜の単位格子
    の成長方向の長さcオングストロームと、蒸着源上での
    薄膜の堆積速度dオングストローム/秒との間に、c/
    d≧2なる関係を満足することを特徴とする誘電体薄膜
    の製造方法。ここで、Aサイトは、Pb、Ba、Srま
    たはLaの少なくとも1種、Bサイトは、TiおよびZ
    rのうち少なくとも1種の元素を含む。
  2. 【請求項2】 A−B−Oで構成されるペロブスカイト
    型化合物薄膜を製造する方法であって、薄膜の単位格子
    の成長方向の長さcオングストロームと、蒸着源上での
    薄膜の堆積速度dオングストローム/秒との間に、c/
    d<2なる関係を保ち、基板温度を結晶性薄膜が得られ
    る温度に保ったまま、基板上に薄膜を堆積させる堆積工
    程a秒と堆積させない非堆積工程b秒とを交互に繰り返
    し、これによる薄膜の平均形成速度D=ad/(a+
    b)オングストローム/秒が、c/D≧2なる関係を満
    足することを特徴とする誘電体薄膜の製造方法。ここ
    で、Aサイトは、Pb、Ba、SrまたはLaの少なく
    とも1種、Bサイトは、TiおよびZrのうち少なくと
    も1種の元素を含む。
  3. 【請求項3】 薄膜の単位格子の成長方向の長さcオン
    グストローム、蒸着源上での薄膜の堆積速度dオングス
    トローム/秒と堆積工程a秒との間に、c/d≦a<2
    c/dなる関係が成立することからなる請求項2記載の
    誘電体薄膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 薄膜の堆積方法としてスパッタ法を用
    い、主成分としてA−B−Oで構成されるペロブスカイ
    ト型複合化合物を含むターゲットを用い、基板を周期的
    にターゲット上を通過させ、ターゲット上の堆積工程と
    非堆積工程とを周期的に繰り返すことからなる請求項2
    または3記載の誘電体薄膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 各々A1 −B1 −O及びA2 −B2 −O
    で構成される化合物を主成分原料とする2つの蒸着源T
    1 及びT2 を用いて、各蒸着源上での堆積速度d1 ,d
    2 および堆積する薄膜の単位格子の成長方向の長さc1
    オングストローム,c2 オングストロームとの間に、a
    1 <c1 /d1 、a2 <c2 /d2 なる関係を満足する
    ところの蒸着源T1 上での堆積工程a1 秒に続く非堆積
    工程b1秒、および蒸着源T2 上での堆積工程a2 秒に
    続く非堆積工程b2 秒を1周期としてこれらを繰り返
    し、かつ、これによる薄膜の単位格子の膜の成長方向の
    長さcオングストロームと平均形成速度Dオングストロ
    ーム/秒とが、c/D≧2なる関係を満足することから
    なる誘電体薄膜の製造方法。ここで、A1 、A2 サイト
    は、Pb、Ba、SrまたはLaの少なくとも1種、B
    1 、B2 サイトは、TiおよびZrのうち少なくとも1
    種の元素を含む。
  6. 【請求項6】 薄膜の堆積方法としてスパッタ法を用
    い、主成分として各々A 1 −B1 −OおよびA2 −B2
    −Oで構成されるペロブスカイト型複合化合物を含む2
    つのターゲットを用い、基板を周期的にターゲット上を
    通過させ、ターゲット上の堆積工程と非堆積工程とを周
    期的に繰り返すことからなる請求項5記載の誘電体薄膜
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 各々A1 −B1 −OおよびA2 −B2
    Oで構成される化合物を主成分原料とするの2つの蒸着
    源T1 およびT2 を用いて、各蒸着源上での堆積速度d
    1 ,d2 および堆積する薄膜の単位格子の成長方向の長
    さc1 オングストローム,c2 オングストロームとの間
    に、a1 =c1 /d1 、a2 =c1 /d 2 、c1 (a1
    +b1 )/a1 1 ≧2、c2 (a2 +b2 )/a2
    2 ≧2なる関係を満足する、蒸着源T1 上での堆積工程
    1 秒に続く非堆積工程b1 秒、および蒸着源T2 上で
    の堆積工程a2 秒に続く非堆積工程b2 秒を連続または
    交互に組合せることからなる誘電体薄膜の製造方法。こ
    こで、A1 、A2 サイトは、Pb、Ba、SrまたはL
    aの少なくとも1種、B1 、B2 サイトは、Tiおよび
    Zrのうち少なくとも1種の元素を含む。
  8. 【請求項8】 薄膜の堆積方法としてスパッタ法を用
    い、主成分として各々A 1 −B1 −OおよびA2 −B2
    −Oで構成されるペロブスカイト型複合化合物を含む2
    種類のターゲットを用い、基板を各ターゲット上を通過
    させ、ターゲット上の堆積工程と非堆積工程とを交互に
    繰り返すことからなる請求項7記載の誘電体薄膜の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 A−B−Oで構成されるペロブスカイト
    型化合物薄膜を形成する装置であって、A−B−Oで構
    成される化合物を主成分原料とする少なくとも1つの蒸
    着源を有し、基板の蒸着源に対する相対的な位置、もし
    くは蒸着源入力パワー、または基板と蒸着源との間のシ
    ャッター位置の制御によって、基板温度をペロブスカイ
    ト型の結晶性薄膜が得られる温度に保ったまま、基板上
    に薄膜を堆積させる堆積手段と堆積させない非堆積手段
    とを備え、各蒸着源上での堆積時間a秒、非堆積時間b
    秒、堆積する薄膜の単位格子の成長方向の長さcオング
    ストローム、および堆積速度dとの間を一定の関係に制
    御する手段を備えたことを特徴とする誘電体薄膜の製造
    装置。ここで、Aサイトは、Pb、Ba、SrまたはL
    aの少なくとも1種、Bサイトは、TiおよびZrのう
    ち少なくとも1種の元素を含む。
  10. 【請求項10】 薄膜の堆積手段としてスパッタ法を用
    い、A−B−Oで構成される化合物を主成分原料とする
    少なくとも1種のターゲットを有し、基板をターゲット
    上を通過させ、ターゲット上の堆積工程と非堆積工程と
    を導入する機構を有することからなる請求項9記載の誘
    電体薄膜の製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011066070A (ja) * 2009-09-15 2011-03-31 Idemitsu Kosan Co Ltd 多結晶薄膜、その成膜方法、及び薄膜トランジスタ
CN111139439A (zh) * 2020-01-21 2020-05-12 国家纳米科学中心 一种在大面积衬底上磁控溅射制备薄膜的方法
CN116145100A (zh) * 2023-04-14 2023-05-23 江西联创光电超导应用有限公司 一种高温超导材料的激光镀膜方法

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CN111139439B (zh) * 2020-01-21 2021-09-28 国家纳米科学中心 一种在大面积衬底上磁控溅射制备薄膜的方法
CN116145100A (zh) * 2023-04-14 2023-05-23 江西联创光电超导应用有限公司 一种高温超导材料的激光镀膜方法
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