JPH06348194A - 電子写真プロセスおよびそれに用いられる電子写真感光体 - Google Patents

電子写真プロセスおよびそれに用いられる電子写真感光体

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JPH06348194A
JPH06348194A JP5163873A JP16387393A JPH06348194A JP H06348194 A JPH06348194 A JP H06348194A JP 5163873 A JP5163873 A JP 5163873A JP 16387393 A JP16387393 A JP 16387393A JP H06348194 A JPH06348194 A JP H06348194A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 直流電圧印加による接触帯電を用いる電子写
真装置において、帯電不良による横白スジの無い良質な
画像を得ることにある。 【構成】 電子写真感光体に接触配置した帯電部材に直
流電圧のみを印加し帯電させる電子写真プロセスにおい
て、帯電前に行う前露光の光量、前露光から一次帯電ま
での時間、感光体等の条件が式(1) 40≦光メモリー={(前露光無での暗電位)−(前露光有での暗電位)} ・・・(1) を満足する感光体を使用する。 【効果】 直流電圧のみによる接触帯電を行なっても均
一な帯電を常に得ることが可能になり、横白スジ等の画
像欠陥のない良質な画像を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体とこれ
に接触配置された帯電用部材とを有し、この感光体に前
記帯電用部材から直流電圧のみを印加することにより帯
電される電子写真装置に用いられる電子写真プロセス、
およびこの電子写真プロセスに用いられる電子写真感光
体に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方法において、例えばセレン、
硫化カドミウム、塩化亜鉛、アモルファスシリコン、有
機光導電体などの電子写真感光体に帯電、露光、現像、
転写、定着、クリーニングなどの基本的プロセスを行う
ことにより画像を得る際、帯電プロセスは従来より殆ど
金属ワイヤーに高電圧(DC5〜8KV)を印加し発生
するコロナにより帯電を行っている。しかし、この方法
ではコロナ発生時にオゾンやNOx等のコロナ生成物に
より感光体表面を変質させ画像ボケや劣化を進行させた
り、ワイヤーの汚れが画像品質に影響し、画像白抜けや
黒スジを生じる等の問題があった。特に感光層が有機光
導電体を主体として構成される電子写真感光体は、他の
セレン感光体やアモルファスシリコン感光体に比べて化
学的安定性が低く、コロナ生成物にさらされると化学反
応(主に酸化反応)が起こり劣化しやすい傾向にある。
従って、コロナ帯電下で繰り返し使用した場合には前述
の劣化による画像ボケや感度の低下によるコピー濃度薄
が起こり耐印刷寿命が短かくなる傾向にあった。
【0003】また、コロナ帯電では電力的にも感光体に
向かう電流がその5〜30%にすぎず、殆どがシールド
板に流れ帯電手段としては効率の悪いものであった。
【0004】このような問題点を補うために、コロナ放
電器を利用しないで特開昭57−178267号公報、
特開昭56−104351号公報、特開昭58−405
66号公報、特開昭58−139156号公報、特開昭
58−150975号公報などに提案されているよう
に、接触帯電させる方法が研究されている。
【0005】具体的には、感光体表面に1〜2KV程度
の直流電圧を外部より印加した導電性弾性ローラ等の帯
電部材を接触させることにより感光体表面を所定の電位
に帯電させるものである。
【0006】しかしながら、直接帯電方法は多数の提案
があるにもかかわらず、市場実績はほとんどない。その
理由としては帯電の不均一性、直接電圧を印加すること
による感光体の放電絶縁破壊の発生が原因として挙げら
れる。また帯電の不均一性により、被帯電面の移動方向
に対して直角な方向に、長さ2〜200mm、幅0.5
mm以下程度のスジ状の帯電ムラを生じてしまうもの
で、正現像方式の場合に起こる白スジ(黒ベタまたはハ
ーフトーン画像に白いスジが現われる現象)、または反
転現像方式の場合に起こるクロスジ、といった画像欠陥
になる。
【0007】このような問題点を解決して帯電の均一性
を向上させるために、直流電圧に交流電圧を重畳して帯
電用部材に印加する方法が提案されている(特開昭63
−149668号)。この帯電方法は、直流電圧
(VDC)に交流電圧(VAC)を重畳することによって脈
流電圧を印加して均一な帯電を行うものである。
【0008】この場合、帯電の均一性を保持して、正現
像方式における白ポチ、反転現像方式における黒ポチ、
かぶりといった画像欠陥を防ぐためには、重畳する交流
電圧が、直流電圧の2倍以上のピーク間電位差
(VP-P)をもっていることが必要である。
【0009】しかしながら、画像欠陥を防ぐために、重
畳する交流電圧を上げていくと、脈流電圧の最大印加電
圧によって、感光体内部のわずかな欠陥部位において放
電絶縁破壊が起こってしまう。特に感光体が絶縁耐圧の
低いOPC感光体の場合には、この絶縁破壊が著しい。
この場合、正現像方式においては接触部分の長手方向に
わたって画像が白ヌケし、反転現像方式においては黒オ
ビが発生してしまう。さらにピンホールがある場合、そ
この部位が導通路となって電流がリークして帯電部材に
印加された電圧が降下してしまうという問題点があっ
た。
【0010】さらに、AC帯電による帯電音が感光体用
シリンダーで増幅され、騒音という問題点も発生する。
この対策として、シリンダー内にアルミニウム塊状の詰
め物等を行うことが考えられているが、コスト高にな
る、および組立て工程が増える等の問題がある。
【0011】このような問題点を解決するために、交流
電圧(VAC)を重畳せずに直流電圧(VDC)のみを印加
する直接帯電が検討されている。しかしながら、直流電
圧のみの印加では、帯電は不均一となりやすく、被帯電
面の移動方向に対して、直角な方向に、長さ2〜200
mm、幅0.5mm以下程度のスジ状の帯電ムラを生じ
てしまう。この時、正現像方式の場合は白スジ(ベタ黒
又はハーフトーンに白いスジが現われる現象)、また
は、反転現像方式の場合は黒スジといった画像欠陥にな
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、直流
直接帯電の不均一による、長さ2〜200mm、幅0.
5mm以下程度のスジ(被帯電面の移動方向に対して直
角な方向)等の発生がなく、感光体の耐印刷寿命が長
く、高品質のコピー画像を安定して供給できる電子写真
プロセス、およびこのプロセスに用いられる電子写真感
光体を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記問題
点について検討を重ねた結果、電子写真プロセスを改良
することにより、感光体に帯電用部材から接触帯電する
際に、直流電圧のみにより印加しても、前記のような問
題を解決できることを見い出した。
【0014】すなわち本発明によれば、電子写真感光体
と該感光体に接触配置された帯電用部材を有し、該感光
体に帯電用部材から直流電圧のみを印加することによ
り、帯電される電子写真装置において、帯電前に行う前
露光の光量、前露光から一次帯電までの時間、感光体等
の条件が式(1) 40≦光メモリー={(前露光無での暗電位)−(前露光有での暗電位)} ・・・(1) を満足することを特徴とする電子写真プロセスが提供さ
れる。
【0015】また本発明によれば、電子写真感光体とこ
れに接触配置された帯電用部材とを有し、この感光体に
前記帯電用部材から直流電圧のみを印加することにより
帯電される電子写真装置に用いる電子写真感光体におい
て、感光体が、帯電前に行う前露光の光量10〜15l
ux・sec、前露光から一次帯電までの時間が0.0
4±0.01秒の条件で、下記の式(2) 40≦光メモリー={(前露光無での暗電位)−(前露光有での暗電位)}≦120 ・・・(2) が成り立つものであることを特徴とする、上記の電子写
真プロセスに用いられる電子写真感光体が提供される。
【0016】以下に本発明を詳細に説明する。
【0017】電子写真感光体に対し、帯電用部材を接触
させて帯電を行う直接帯電法は、感光体と帯電用部材と
の接触部近傍の微小空間において、パッシェン則に従う
空隙破壊放電によって行われる。一般に電子写真装置で
は、感光体にドラム状またはベルト状のもの等を用いる
が、いずれも帯電用部材に対して回転または移動させな
がら帯電させる。すなわち、感光体と帯電用部材の接触
した位置を境界として、上流側と下流側とにわけられ、
各々の上流側又は下流側の両微小空間で帯電が行なわれ
る。この時、パッシェン則に従う空隙破壊放電がなされ
るが、このような帯電メカニズムの性格上、感光体の比
誘電率、膜厚(静電容量、帯電部材の抵抗値、印加電圧
など多数の要因が関与して均一に帯電させることは容易
でない。その対策の1つとして交流電圧を重畳した脈流
電圧によって印加する方法が提案されている。
【0018】本発明では、帯電は直流電圧のみの印加に
おいても、電子写真プロセスが前記の式(1)を満足す
ることにより、脈流電圧によって印加した場合と同様に
均一に帯電されることを見い出した。
【0019】すなわち、式(1)で示す光メモリーは、
前露光量、前露光から一次帯電までの時間および感光体
の特性等により変化する値であり、この値を40V以上
にすることにより、一定表面電荷を得るために必要な電
荷量が増大し、より多くの電荷を帯電部材から感光体表
面へ放電させなければならなくなり、同一微小時間内で
より多くの放電を行うことになり、帯電を安定させ、全
体としての帯電特性は脈流電圧によって印加した場合と
同様に、スジ画像等の欠陥がない均一な帯電を行うこと
ができたと考えられる。
【0020】さらに、交流電圧の重畳は行なっていない
ため、前述した弊害は生じない。
【0021】また、帯電部材の抵抗値を5×105Ω・
cm以上の高抵抗化するとより効果的である。
【0022】このように、光メモリーを制御する方法と
しては、前露光量を増加させることや、前露光から一次
帯電までの時間を短くすることや、感光体自身の光メモ
リーを増大させる等の方法がある。
【0023】また上記の電子写真プロセスに用いられる
電子写真感光体として、帯電前に行う前露光の光量10
〜15lux・sec、前露光から一次帯電までの時間
が0.04±0.01秒の条件で、下記の式(2) 40≦光メモリー={(前露光無での暗電位)−(前露光有での暗電位)}≦120 ・・・(2) が成り立つものを使用することにより、前述のような従
来の欠点をさらに確実に解消することが可能である。
【0024】感光体の光メモリーが120Vを越える場
合には、帯電能力が低下するばかりでなく、複写機、プ
リンター等に感光体を設置する場合等に光が照射された
ときに光メモリーが増大し、正現像においては白抜け画
像に、また反転現像においては部分的に濃度が濃くなる
という画像欠陥を生じる危険性が高くなる。
【0025】このような範囲に光メモリーを制御する手
段としては、電荷発生層中のP/B比を下げたり、単純
に電荷発生層の膜厚を増加させ、あるいは2種以上の電
荷発生材料を使用すること等が挙げられる。
【0026】図5は本発明の電子写真装置の基本構成を
示す。帯電用部材1は、電子写真感光体2と接触配置し
ており、接続されている外部電源3から印加される電圧
により、感光体2に対して帯電を行う。
【0027】本発明で使われる帯電用部材1の形状とし
ては、図1に示すようなローラーの他、ブレード、ベル
トなどいずれの形状をとっても良く、電子写真装置の仕
様、形態に合わせて選択可能である。また、この帯電用
部材の材質としては、アルミニウム、鉄、銅等の金属、
ポリアセチレン、ポリピロール、ポリテオフェン等の導
電性高分子材、カーボン、金属等を分散させて導電性処
理したゴムや人工繊維、またはポリカーボネート、ポリ
ビニル、ポリエステル等の絶縁性物質の表面を金属や他
の導電性物質によってコートしたものなどを用いること
ができる。帯電用部材の体積抵抗値としては、100
1012Ω・cm、特には102〜107Ω・cmの範囲が
好ましい。
【0028】図1、図2および図3は、本発明の電子写
真感光体の典型的な構成を示すものであり、感光層が有
機光導電体を主成分として構成されている。
【0029】有機光導電体としては、ポリビニルカルバ
ゾール等の有機光導電性ポリマーを用いたもの、あるい
は低分子量の有機光導電性物質を結着剤樹脂中に含有し
たものなどがある。
【0030】図1の電子写真感光体は、導電性支持体1
0上に感光層11が設けられており、この感光層11
は、結着剤樹脂中に電荷発生物質12を分散含有した電
荷発生層13と、電荷輸送物質(図示せず)を含有した
電荷輸送層14の積層構造である。この場合、電荷輸送
層14は、電荷発生層13の上に積層されている。
【0031】図2の電子写真感光体は、図2の場合と異
なり、電荷輸送層14は、電荷発生層13の下に積層さ
れている。この場合、電荷発生層13中には電荷輸送物
質が含有されていてもよい。
【0032】図3の電子写真感光体は、導電性支持体1
0上に感光層11が設けられており、この感光層11
は、結着剤樹脂中に電荷発生物質12と電荷輸送物質
(図示せず)が含有されている。
【0033】また、図1、図2、図3の構成に加えて、
オーバーコート層を塗布することもできる。
【0034】これらのうち図1に示すように導電性支持
体10側より電荷発生層13、次いで電荷輸送層14の
順で積層されている構造の感光体が本発明においては好
ましい。
【0035】導電性支持体10としては、アルミニウ
ム、ステンレスなどの金属、紙、プラスチックなどの円
筒状シリンダー、シートまたはフィルムなどが用いられ
る。また、これらの円筒状シリンダー、シートまたはフ
ィルムは、必要に応じて導電性ポリマー層あるいは酸化
スズ、酸化チタン、銀粒子などの導電性粒子を含有する
樹脂層を有していてもよい。
【0036】また、導電性支持体と感光層の間には、バ
リアー機能と下引機能をもつ下引層(接着層)を設ける
ことができる。
【0037】下引層は感光層の接着性改良、塗工性改
良、支持体の保護、支持体上の欠陥の被覆、支持体から
の電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護な
どのために形成される。その膜厚は0.2〜2μm程度
である。
【0038】電荷発生物質としては、ピリリウム、チオ
ピリリウム系染料、フタロシアニン系顔料、アントアン
トロン顔料、ジベンズピレンキノン顔料、ピラトロン顔
料、アゾ顔料、インジゴ顔料、キナクリドン系顔料、非
対称キノシアニン、キノシアニンなどを用いることがで
きる。
【0039】電荷輸送物質としては、ヒドラゾン系化合
物、ピラゾリン系化合物、スチリル系化合物、オキサゾ
ール系化合物、チアゾール系化合物、トリアリールメタ
ン系化合物、ポリアリールアルカン系化合物などを用い
ることができる。
【0040】電荷発生層13は、前記の電荷発生物質を
0.3〜4倍量の結着剤樹脂、および溶剤と共に、ホモ
ジナイザー、超音波、ボールミル、振動ボールミル、サ
ンドミル、アトライター、ロールミルなどの方法でよく
分散し、塗布、乾燥されて形成される。その厚みは5μ
m以下、特には0.01〜1μmの範囲が好ましい。電
荷輸送層14は一般的には前記の電荷輸送物質と結着剤
樹脂を溶剤に溶解し、塗布して形成する。電荷輸送物質
と結着剤樹脂との混合割合は2:1〜1:2程度であ
る。溶剤としてはアセトン、メチルエチルケトンなどの
ケトン類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類、
トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、クロルベ
ンゼン、クロロホルム、四塩化炭素などの塩素系炭化水
素類などが用いられる。この溶液を塗布する際には、例
えば浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、ス
ピンナーコーティング法等のコーティング法を用いるこ
とができ、乾燥は10℃〜200℃、好ましくは20℃
〜150℃の範囲の温度で5分〜5時間、好ましくは1
0分〜2時間の時間で送風乾燥または静止乾燥下で行う
ことができる。生成した電荷輸送層の膜厚は5〜30μ
m、特には10〜25μmの範囲が好ましい。
【0041】電荷輸送層14を形成するのに用いられる
結着剤樹脂としては、アクリル樹脂、スチレン系樹脂、
ポリエステル、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレー
ト、ポリサルホン、ポリフェニレンオキシド、エポキシ
樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂、及び不飽和樹
脂等から選ばれる樹脂が好ましい。特に好ましい樹脂と
しては、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ス
チレン−アクリロニトリル共重合体、ポリカーボネート
樹脂又はジアリルフタレート樹脂が挙げられる。また、
電荷発生層あるいは電荷輸送層には、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、潤滑剤など種々の添加剤を含有させることが
できる。
【0042】本発明の電子写真プロセスを用いた画像形
成装置の具体例を図4に示す。この装置は、電子写真感
光体2の周面上にローラー形状帯電用部材1、像露光手
段4、現像器5、転写帯電器6、クリーナー7、前露光
手段8が配置されている。画像形成の方法は、まず、電
子写真感光体2上に接触配置されている帯電用部材1に
電圧を印加し、感光体2表面を帯電し、像露光手段4に
よって原稿に対応した画像を感光体2に像露光し、静電
潜像を形成する。次に、現像器5中のトナーを感光体2
に付着させることにより感光体2上の静電潜像を現像
(可視像化)する。さらに感光体2上に形成されたトナ
ー像を給紙ローラーと給紙ガイドを通して供給された紙
などの転写材上に転写帯電器6によって転写し、クリー
ナー7によって、転写材に転写されずに感光体2上に残
った残トナーを回収する。前露光手段8によって感光体
2に光を当て除電を行う。一方、トナー像が形成された
転写材は搬送部によって定着器9に送られてトナー像が
定着される。
【0043】この画像形成装置において、像露光手段4
の光源はハロゲン光、蛍光灯、レーザー光などを用いる
ことができる。また必要に応じて他の補助プロセスを加
えてもよい。
【0044】本発明の電子写真装置は、複写機だけでな
くレーザービームプリンター、CRTプリンター、電子
写真製版システムなど電子写真応用分野に広く適用する
ことができる。
【0045】
【実施例】
〔実施例1〕電子写真感光体を以下のようにして作製し
た。
【0046】φ80mm×360mmのアルミニウムシ
リンダーを支持体として、これにポリアミド樹脂(商品
名:アミランCM8000、東レ製)の5%メタノール
溶液を浸漬法で塗布し、0.5μm厚の下引き層を設け
た。
【0047】次に下記構造式
【0048】
【化1】 のビスアゾ顔料を1.8部(重量部、以下同様)、下記
構造式に示す樹脂(a)を1部および
【0049】
【化2】 シクロヘキサノン100部を1φガラスビーズを用いた
サンドミル装置で20時間分散した。この分散液にテト
ラヒドロフラン100部を加えて、下引き層上に塗布
し、80℃、10分熱風乾燥して180mg/m2の電
荷発生層を形成した。 次いで下記構造式の化合物
(2)9部
【0050】
【化3】 及びビスフェノールZ型ポリカーボネイト(商品名Z−
200、三菱ガス化学)10部をモノクロロベンゼン1
00部に溶解した。
【0051】この溶液を前記電荷発生層上に塗布し、1
00℃1時間熱風乾燥して25μmの電荷輸送層を形成
した。
【0052】このように作製した感光体を次のように評
価した。
【0053】ウレタンゴム100重量部に導電性カーボ
ン4重量部を溶融混練し、φ5mm長さ350mmのス
テンレス芯を中心軸としてφ20mm×330mmにな
る様にローラー形状帯電用部材を成型した。体積抵抗値
は106Ω・cmであった。
【0054】画像形成装置は基本形態として、キヤノン
製NP4835をベースとし像露光手段、現像器、給紙
系、転写帯電器、搬送系、前露光手段はそのまま使用
し、一次帯電手段として前述のローラー形状帯電用部
材、クリーナーはシリコンゴム製のブレードによるブレ
ードクリーニングのみでクリーニングを行う形式に改造
した。帯電ユニットに印加する電圧は直流−1400V
のみとし、交流電圧の重畳は行なわない。
【0055】前露光量は13lux・sec、前露光か
ら一次帯電までの時間は約0.04秒、一次帯電から測
定までは0.15秒であった。複写は23℃/50%の
環境下で行った。
【0056】光メモリーの測定は、前露光ON、OFF
による暗電位の差を測定した。
【0057】〔実施例2,3〕実施例1における前露光
から一次帯電までの時間を約0.03秒および約0.0
2秒にかえた以外は、実施例1と同様に行った。
【0058】〔実施例4,5〕実施例1における前露光
量を10lux・sec及び20lux・secにかえ
た以外は、実施例1と同様に行った。
【0059】〔実施例6〕実施例1における電荷発生材
料を1.2部にかえ、実施例1とほぼ同程度の感度とな
るように電荷発生層を形成した以外は、実施例1と同様
に行った。
【0060】〔比較例1,2,3〕実施例1における前
露光から一次帯電までの時間を約0.10、約0.20
および約0.30にかえた以外は、実施例1と同様に行
った。
【0061】〔比較例4,5〕実施例1における前露光
量を4lux・secおよび2lux・secにかえた
以外は、実施例1と同様に行った。
【0062】〔比較例6〕実施例1における電荷発生材
料を2.2部にかえ実施例1とほぼ同程度の感度となる
ように、電荷発生層を形成した以外は実施例1と同様に
行った。
【0063】画像は前記した画像形成装置にてハーフト
ーン画像を複写して、スジ等の画像欠陥から帯電の均一
性を評価した。
【0064】以上の実施例1〜6、および比較例1〜6
について評価し、その結果をまとめて下記の表2に示
す。画像は、前述の画像形成装置において、ハーフトー
ン画像を複写して、スジ等の画像欠陥から帯電の均一性
を評価した。
【0065】また、光メモリーは前露光有無で暗電位を
測定し、式(1)より求めた。
【0066】
【表1】 〔実施例7,8〕実施例1における電荷発生材料を1.
6部、1.2部に変え、実施例1とほぼ導程度の感度と
なるように電荷発生層を形成した以外は、実施例1と同
様に行なった。
【0067】〔実施例9〕実施例1における電荷発生層
の膜厚を200mg/m2にかえた以外は、実施例1と
同様に行なった。
【0068】〔実施例10〕実施例1における電荷発生
層のアゾ顔料(1)を4部、さらに下記構造式のアゾ顔
料(3)を1部、樹脂(a)を2部にかえた以外は実施
例1と同様に行なった。
【0069】
【化4】 〔比較例7,8,9〕実施例1における電荷発生材料を
2.2部、2.5部、0.8部にかえ、実施例1とほぼ
導程度の感度となるように電荷発生層を形成した以外
は、実施例1と同様に行なった。
【0070】〔比較例10,11〕実施例1における電
荷発生層の膜厚を170,150mg/m2にかえた以
外は、実施例1と同様に行なった。
【0071】以上の実施例7〜10、および比較例7〜
11について、光メモリーと画像との関係を評価し、実
施例1の評価と併せてその結果をまとめて下記の表2に
示す。画像は、前述の画像形成装置において、ハーフト
ーン画像を複写して、スジ等の画像欠陥から帯電の均一
性を評価した。
【0072】
【表2】
【0073】
【発明の効果】以上、説明した様に本発明によれば、帯
電が均一となり、スジ等の画像欠陥のない良好な画像が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用される感光体の構成を示す部分縦
断面図。
【図2】本発明に適用される他の感光体の構成を示す部
分縦断面図。
【図3】本発明に適用されるさらに他の感光体の構成を
示す部分縦断面図。
【図4】本発明のプロセスにもとづく電子写真装置の要
部を示す縦断面図。
【図5】一般的な帯電部材および感光体を示す部分縦断
面図。
【符号の説明】
1 帯電用部材 2 感光体 3 外部電源装置 4 露光光 5 現像器 6 転写用帯電部材 7 クリーナー 8 前露光手段 9 定着器 10 導電性支持体 11 感光層 13 電荷発生層 14 電荷輸送層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 浩二 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真感光体と該感光体に接触配置さ
    れた帯電用部材とを有し、該感光体に前記帯電用部材か
    ら直流電圧のみを印加することにより帯電される電子写
    真装置において、帯電前に行う前露光の光量、前露光か
    ら一次帯電までの時間、感光体等の条件が下記の式
    (1) 40≦光メモリー={(前露光無での暗電位)−(前露光有での暗電位)} ・・・(1) を満足することを特徴とする電子写真プロセス。
  2. 【請求項2】 電子写真感光体と該感光体に接触配置さ
    れた帯電用部材とを有し、該感光体に前記帯電用部材か
    ら直流電圧のみを印加することにより帯電される電子写
    真装置に用いる電子写真感光体において、前記感光体
    が、帯電前に行う前露光の光量10〜15lux・se
    c、前露光から一次帯電までの時間が0.04±0.0
    1秒の条件で、下記の式(2) 40≦光メモリー={(前露光無での暗電位)−(前露光有での暗電位)}≦120 ・・・(2) が成り立つものであることを特徴とする電子写真感光
    体。
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