JP2015001661A - 画像形成装置およびプロセスカートリッジ - Google Patents

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【課題】コストアップを招くことなく画像品質の低下を防止できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】感光体と帯電手段と潜像書込手段と二成分現像手段と転写手段とを備える画像形成装置において、感光体の静電容量をC,帯電後の感光体表面電位の絶対値をV,帯電電流量より算出した電荷量の絶対値をQとしたとき、C×V<Q≦1.5×C×Vであり、日本画像学会標準トナー帯電量測定法による負極性トナー用標準キャリアに対する帯電電荷量が−10μC/g乃至−20μC/gであり、キャリアの標準キャリア検定用負極性トナーに対する帯電電荷付与量が−40μC/g乃至−50μC/gであることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置およびプロセスカートロッジに関し、さらに詳しくは、電子写真方式を用いる画像形成装置における画質安定のための構成に関する。特に、潜像担持体での残留電位によるゴーストなどの画像欠陥を防止できる構成に関する。
周知のように、電子写真方式による画像形成には、次のプロセスが用いられている。
一様帯電された潜像担持体である感光体上への静電潜像が形成された後、静電潜像をトナーにより可視像処理して得られたトナー像を記録紙などの転写媒体に転写し、トナー像が定着されることにより出力画像が得られる。
以上のプロセスを実行するための装置として、帯電手段、潜像書込手段、現像手段、転写手段そして定着手段が用いられる。
帯電手段としては、非接触帯電方式および接触帯電方式があり、非接触帯電方式にはコロナ放電がよく知られている。
接触帯電方式には、ブラシやローラなどの帯電部材を潜像担持体に接触させる構成および潜像担持体に対して所定間隙を設けて帯電部材を配置する近接帯電方式を用いる構成が知られている。
現像手段には、一成分系現像剤を用いる場合および二成分系現像剤を用いる場合があり、一成分系現像に用いる現像剤には、例えば磁性トナー等の自力穂立ちが可能なもののみが用いられる。二成分系現像に用いる現像剤には、トナーおよびこれを担持して穂立ちさせる鉄粉などのキャリアが用いられる。
従来、高速性と画像再現性が求められる、複写機やプリンタ、複合機等では、トナー帯電の安定性や立ち上がり性と画像品質の長期的安定性等の要求に応えるには二成分現像方式が多く採用されている。また、省スペース性、低コスト化等の要求が大きい小型プリンタとかファクシミリ等には、一成分現像方式が多く採用されてきていた。
ところで、昨今、出力画像のカラー化が進み、画像の高画質化や画像品質の安定化に対する要求が、これまでにも増して強くなっている。
通常、潜像担持体である感光体上への潜像は、感光体を一様に帯電させた後、若しくは感光体を帯電させると同時に、レーザー光による書き込み装置等の潜像形成装置により得ようとする画像のパターンに応じた潜像パターンとして形成される。
安定した画像を得るには、潜像の形成や、潜像の可視像化すなわち現像の安定化はもちろんのこと、更なる画質の安定化のためには、感光体の一様な帯電の維持、潜像形成部位内の場所による帯電電位バラツキの抑制が重要となる。
そこで、帯電に用いられる部材として上述した非接触方式および接触方式が用いられている。非接触方式の場合には、均一帯電が可能な反面、放電時にオゾンなどが大量発生する不具合があり、この不具合を回避するために上述した帯電部材を用いる接触帯電方式が用いられることが多い。
また感光体の帯電電位については、高画質化の観点、特にハーフトーン部再現性の観点から、帯電電位の経時的なずれや使用によるずれを検知して一定値に制御することが要求される。このため、感光体へ印加する電荷量と感光体の帯電電位が略比例関係にある領域内で、帯電電位を制御し使用している。
上述した要求のための方法として次の提案がなされている。
一例として、感光体におけるゴースト画像の発生を検知する検知手段と補正手段とを用いて、検知手段により感光体の表面電位差またはトナー付着量差の少なくとも1つを求めハーフトーンでのゴースト画像の発生を検知する方法である(例えば、特許文献1)。この方法では、ゴースト画像の発生の有無を確認するパターンの作像結果に基づいて感光体の作像条件を補正している。
第二の例として、転写手段より感光体回転方向下流側で、且つ帯電補助手段より上流側における、感光体表面の画像の残留電位を残留電位検知手段により検知する方法である(例えば、特許文献2)。この補方では、残留電位検知手段の検知結果に応じて、帯電補助手段へのバイアス印加条件を制御手段により可変制御することにより、画像の残留履歴を消すことが行われる。
第三の例として、潤滑剤の塗布から帯電の間で感光体に、帯電手段による帯電極性と同極性で帯電開始電圧より大きい帯電前バイアス電位を印加する帯電前バイアス手段を用い方法である(例えば、特許文献3)。この方法では、転写前露光により生じる画像の残留履歴を消すことが行われる。
第四の例として、帯電バイアスではなく、現像剤の帯電量について検討する方法である(例えば、特許文献4)。
画像形成装置においては、一定の画像品質を画像領域でムラなく得ることが重要であり、そのために感光体上の帯電電位は極力一定にする必要がある。このため、上記特許文献にあるような帯電電位の制御を行うことが提案されているが、これらの提案では帯電電位の均一化を図るために、何らかの付加的な部材や機構が必要となるため、コストは大きくなりがちである。
例えば、特許文献1に開示されている方法では、ゴーストの発生は抑制できるものの、そのためには上述のように感光体におけるゴースト画像の発生を検知する検知手段と補正手段が、必須の構成要素として必要となる。このため、コスト的に不利になるばかりでなく作像の処理が煩雑となり、画像出力の高速化の妨げとなることも懸念される。
また、特許文献2に開示された方法では、特許文献1と同様にゴーストの発生は抑制できるが、やはり、感光体表面の画像の残留電位検知手段が、必須の構成要素として必要となるため、コスト的に不利になる。
さらに、特許文献3に開示された方法によっても、特許文献1と同様にゴーストの発生は抑制できるが、帯電前バイアス手段が、必須の構成要素として必要となるため、コスト的に不利になる。
また、特許文献4に開示された方法では、感光体の帯電電位や潜像電荷との関連については全く触れられず、ゴースト画像等の現像時に生じる現象や現像時のトナー付着量均一性に対する現像剤の影響は未解明のままである。
本発明の目的は、ゴーストに代表される感光体上の残留電位に起因する画像の不具合を、除電手段等の付加手段を設けることなく、安定して抑止することができ、トナー付着量均一性に優れた低コストで画像品質が良い画像形成装置を得ることにある。つまり、構成の付加などによるコストアップを招くことなく画像品質の低下を防止できる画像形成装置を提供することにある。
この目的を達成するため、本発明は、少なくとも、潜像を担持する感光体と、該感光体を一様に負帯電せしめる帯電手段と、一様帯電後の該感光体に潜像を書き込む潜像書込手段と、該潜像をトナー及びキャリアよりなる二成分現像剤によって現像する二成分現像手段と、現像によって得られたトナー像を該感光体から転写体に転写する転写手段とを備える画像形成装置において、
該感光体の静電容量をC,帯電後の該感光体表面電位の絶対値をV,帯電電流量より算出した電荷量の絶対値をQとしたとき、C×V<Q≦1.5×C×Vであり、
該トナーの日本画像学会標準トナー帯電量測定法による負極性トナー用標準キャリアに対する帯電電荷量が−10μC/g乃至−20μC/gであり、該キャリアの標準キャリア検定用負極性トナーに対する帯電電荷付与量が−40μC/g乃至−50μC/gであること(ただし、負極性トナー用標準キャリアは、日本画像学会標準トナー帯電量測定法に用いる標準キャリアN−01を指し、標準キャリア検定用負極性トナーは、日本画像学会標準トナー帯電量測定法に用いる標準キャリア検定用トナーN−01Tを指す。)を特徴とする画像形成装置にある。
本発明によれば、電荷量を特定することにより、潜像担持体への帯電を安定してムラなく行わせることができ、トナー付着量を安定させて潜像担持体でのゴースト画像などの発生を防止することができる。これにより、ゴースト画像を防止するための初期コスト及び維持コストの両面においてコストアップを招くことなく安定した画像品質を得ることが可能となる。
本発明の実施形態係る画像形成装置に用いる付与電荷量と帯電電位の関係を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例を示す概略図である。 図2に示した画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジの一例を示す概略図である。 潜像担持体である感光体の層構成を拡大して示した部分図である。
以下、図に示す実施例において本発明を実施するための形態について説明する。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の特徴は次の通りである。
本発明は、作像過程で使用する感光体の帯電電位を、感光体が維持し得る帯電電位に略一致させることにより、他の部材や機構を付加することなく、安定して均一な潜像電位を形成できる点に着目した点を特徴としている。
特に、例えば、現像剤として二成分系現像剤を用いる場合に、二成分現像剤に含まれるトナーが保持する電荷の大きさと、キャリアが付与し得る電荷の大きさを特定の範囲に規制することに特徴を有している。これにより、初期的にも経時的にも安定して均一なトナー可視像を形成でき、最終画像として安定した画像品質を得られることを知見できたものである。
ここで、本発明に至る背景および着目点に関して、上述した電荷量、特にゴースト画像などの発生原因の一つである残留電位に影響する帯電状態を用いて説明する。
図1は、一般的に用いられる潜像担持体である感光体での帯電電位と本発明の実施形態に係る画像形成装置での感光体の帯電電位との関係を示す図である。
図1では、横軸に感光体へ付与する電荷量を取り、縦軸に付与した電荷量に対しての感光体表面電位の値を取っている。
潜像担持体である感光体(以下、便宜上、感光体ともいう)が保持できる電荷量より小さな範囲では、感光体に付与する電荷量に比例して表面電位が上昇する。このため、付与する電荷量が過剰になると感光体に電荷が保持できなくなり、余剰な電荷がリークし、一定の表面電位を示すようになる。
図1中、符号V0が、感光体において維持し得る帯電電位である。また、この電位を得るための最低の付与電荷量がQ0である。なお、付与電荷量(クーロン=アンペア秒)は、感光体の帯電電流量(アンペア)、帯電の幅(メートル)、および感光体の移動速度(メートル毎秒)を用いて、単位面積あたりの値として計算することもできる。
通常、感光体の帯電電位は、付与電荷量と帯電電位の比例関係が成り立つ範囲(概ねBの範囲)で制御されている。この制御範囲では、一定の帯電電位を細かく制御可能であるため、露光強度の制御により潜像電位の多値制御を行い、画像の中間調を表現する場合においては有利である。
しかし、この制御範囲は本発明で解決する課題として挙げた残留電位の影響を受けやすく、ゴースト等の画像欠陥を抑制するためには、各特許文献に挙げられているような付帯機構が必要となる。
一方、現在では画像形成装置のデジタル化が進み、上述の潜像電位の多値制御は必ずしも行わなくてもよく、画像の濃淡を潜像の面積で調整するような、いわゆる面積階調による画像形成が広く使われてきている。この場合には、潜像電位の多値制御で中間調を表現する必要は必ずしも無い。そのため、感光体が維持し得る帯電電位を露光前の電位として用いることにより、残留電位の影響を回避できることになる。
露光前の感光体電位を感光体が維持し得る帯電電位とするためには、Q0を越える電荷を感光体に付与すれば良い。しかし、単位時間あたり電荷付与量(すなわち電流量)が大きくなりすぎると感光体への静電的なダメージが大きくなり耐久寿命の低下を引き起こすことがある。
付与電荷量がQ0の1.5倍以上とならないようにすれば、全領域において帯電電位の均一化が図られ、画像ムラの無い画像品質が高い画像を得られることが確認されている。
このことは、画像形成装置の構成を簡素化しコストを引き下げられることをも伴い、安定した品質の画像を安価に提供させられるものでもある。また、その効果は、小型、低コストの画像形成装置に対して、特に大きく発揮される。
一方、上述の作像過程で使用する感光体の帯電電位を、感光体が維持し得る帯電電位に略一致させる作像工程では、帯電電位を大きくとることはできない。このため、画像部と非画像部の電位差、いわゆる潜像ポテンシャルを小さくせざるを得ない。このような小さな潜像ポテンシャルで成る静電潜像に対してトナー可視像形成するには、トナー粒子が持つ電荷量を少なくして潜像ポテンシャルに入るトナーを一定量確保する必要がある。
しかし、通常、トナー電荷量を少なく持たせようとすると、トナーの持つ電荷量分布が相対的に大きくなり、異常な電荷量を持つトナー粒子が増えてしまう。
感光体の静電ポテンシャルがある程度大きい場合には、異常な電荷量を持つトナー粒子が非画像部に付着しないように、現像バイアス電位を調整することも可能である。しかし、静電ポテンシャルが小さい場合には、現像バイアス電位を調整できる幅が小さいため、トナー電荷量を狭い範囲で制御を行う必要がある。
この点について検討を重ねた結果、本発明では、トナーが保持できる電荷保持サイトを少なめに設定し、この電荷保持サイトへ十分に電荷を供給することを対象とした。
そして、作像過程で使用する感光体の帯電電位を、感光体が維持し得る帯電電位に略一致させる作像工程に見合ったトナー電荷量を持たせることができる点に着目した。またこのためには、二成分現像剤のトナーとキャリアの組み合わせが重要であることも確認した。
以上の背景および着眼点に基づき、本発明の実施形態を説明するための実施例について説明する。
なお、実施例に用いる用語は次の意味を持つものとすることを前置きしておく。また、以下の説明において説明する装置あるいは部材の符号は、図3での詳細説明に用いた符号と同じであることも前置きしておく。
画像形成装置とは例えば、電子写真方式を用いるプリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機などである。
記録媒体は、例えば、紙、糸、繊維、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなどの媒体である。以下では、記録媒体として用紙を例に用いて説明する。
画像形成とは、文字や図形、パターンなどの画像を記録媒体に付与すること、着色または非着色の粉体(例えば、トナー)により静電潜像を可視像化し、必要により中間転写媒体を介して、これを記録媒体に転写して定着することを意味する。
着色または非着色の粉体とは、単一の樹脂粉末、複合粉末、単一または複数の色材、樹脂と色材の複合物やこれにワックス成分や無機材料を加えた粉末を含む。また、これらを高次に形態制御した機能粉末を始めとするトナーなど、画像形成を行うことができる全ての粉体の総称として用いる。例えば、光沢抑制粉体、光沢付与粉体、焼付け粉体、発泡性粉体なども含まれる。以下では、粉体をトナーとして説明する。
プロセスカートリッジとは、画像形成を行うために必要な構成要素(部材あるいは装置)の全部または一部を一体化したものであり、少なくとも、潜像担持体、つまり電子写真感光体(感光体)を含む。
電子写真方式での帯電、書込による静電潜像形成、静電潜像をトナーにより可視像処理する現像、現像されたトナー像を用紙あるいは中間転写体に転写する転写、転写後の感光体のクリーニングなどの工程に必要な構成部材の全部または一部を含むこともある。また、これら各処理工程のうち、必要な工程が実施できるように各部材を配設可能な形態で構成する。
次に本実施例による画像形成装置の詳細について説明する。
図2は、本実施例による画像形成装置100の構成を説明するための一例を示す断面図である。
画像形成装置100の画像形成部10は、感光体1Y、1C、1M、1Kを含む。該感光体1Y、1C、1M、1Kは、中間転写ベルト5の搬送方向に沿って設けられている。
以下では、感光体1Y、1C、1M、1Kをまとめていう場合は、感光体1という。感光体1Y、1C、1M、1Kとは、各色のトナー(例えば、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック)による画像を担持可能なものであり、光導電層を有する。該画像は、書き込み装置3により感光体1に対して、書き込まれる。
ドラム状の感光体1Y,1C,1M,1Kの周囲には、それぞれ帯電装置2、書き込み装置3、現像装置4、中間転写ベルト5、及びクリーニング機構6が配置される。
中間転写ベルト5は、ローラ50、51に架け回されている。中間転写ベルト5の内側には各感光体1に対応して1次転写手段としての1次転写ローラ52Y、52C、52M、52Kが配置されている。また、ローラ51と対向する位置には、中間転写ベルト5上の重ね合わせ画像を記録媒体上に一括転写するための2次転写手段としての2次転写ローラ53が配置されている。
書き込み装置3は、静電潜像形成工程に用いられる装置であるが、静電潜像形成のための手段としては、その形式が特に限定されるものではない。つまり、後で詳しく説明する帯電装置2での感光体1に対する規定の帯電を行った後、静電潜像を形成できる手段であればよい。
上述した帯電工程での帯電方法としては、以下の帯電装置2を用いて感光体1の表面に電圧を印加する方法を用いることができる。
帯電工程に用いられる帯電装置2としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電装置、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電装置等が挙げられる。
なかでも、オゾンなどの放電生成物の発生を回避する理由から、直流電圧を印加した導電性又は半導電性のロールを感光体に対して接触させ接触帯電を行う、ローラ状帯電部材、いわゆる、帯電ローラを有する帯電装置が好ましい。
また、接触帯電時に帯電ローラ等の帯電部材を有する帯電手段を用いる場合には、当接部分で大きな押圧力が加わらないように、軟質の接触帯電ローラの使用や、加圧部材を配設しない帯電手段構成をとることがより好ましい。
静電潜像形成工程に用いられる書き込み装置3は、例えば、書き込み露光装置を用いて感光体の表面を像様に露光することにより行うことができる。
書き込み露光装置としては、帯電装置2により帯電された感光体の表面に、形成すべき画像に対応した位置(態様)の露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザー光学系、液晶シャッタ光学系、LED光学系、等の各種書き込み露光装置が挙げられる。
なお、感光体の裏面側から像様に書き込み露光を行う光背面方式を採用してもよい。
また、中間調の画像を形成する際には、像様に応じて露光面積を変えることにより行う面積階調によることが好ましい。
感光体1上では、書き込み装置3により、潜像電位が実質的に書込部および非書込部の二値潜像電位の表面電位を持つ部分に分けられる。
現像手段として用いられる現像装置4は、感光体1に形成された静電潜像を、現像剤を用いて現像して可視像を形成する手段であり、現像スリーブと、現像剤攪拌搬送機構を有する。
現像スリーブは、現像剤を担持すると共に、前記感光体との対向位置まで搬送する。
感光体と前記現像スリーブとの間には隙間として画成される現像ギャップが形成される。現像ギャップは、現像剤の汲み上げ量や、現像剤を現像スリーブ上へ保持するための磁界の強さ、現像剤中のキャリアの磁化、現像スリーブ回転速度等を考慮の上、略均等の間隙に調整して形成されるため、必ずしも特定できるものではない。そこで、概ね、平均値として0.2〜0.4mm程度であることが好ましい。
現像装置としては、これらの構成を有するものであれば、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、例えば、現像剤を収容し、静電潜像に現像剤を接触又は非接触的に付与可能な現像器を少なくとも有するものが好ましい。
現像工程に用いられる現像剤としては、以下に規定するトナーとキャリアよりなる二成分現像剤を用いる。
トナーの日本画像学会標準トナー帯電量測定法による負極性トナー用標準キャリアに対する帯電電荷量は−10μC/g乃至−20μC/gである。また、キャリアの標準キャリア検定用負極性トナーに対する帯電電荷付与量は−40μC/g乃至−50μC/gである。
ただし、負極性トナー用標準キャリアは、日本画像学会標準トナー帯電量測定法に用いる標準キャリアN−01を指し、標準キャリア検定用負極性トナーは、日本画像学会標準トナー帯電量測定法に用いる標準キャリア検定用トナーN−01Tを指す。
トナーとしては、この他には特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、下記数式(1)で表される円形度SRの平均値である平均円形度が0.93〜1.00のものが好ましく、0.95〜0.99がより好ましい。
この平均円形度はトナー粒子の凹凸の度合いの指標であり、トナーが完全な球形の場合1.00を示し、表面形状が複雑になるほど平均円形度は小さな値となる。
円形度SR=トナー粒子の投影面積と等しい面積を持つ円の周長/トナー粒子の周長・・・(式1)
トナーの質量平均粒径(D4)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3μm〜10μmが好ましく、4μm〜8μmがより好ましい。この範囲では、微小な潜像ドットに対して、十分に小さい粒径のトナー粒子を有していることから、ドット再現性に優れる。
この理由は、質量平均粒径(D4)が3μm未満では、転写効率の低下、ブレードクリーニング性の低下といった現象が発生しやすいことがあり、10μmを超えると、文字やラインの飛び散りを抑えることが難しい場合があることが理由である。
クリーニング工程に用いられるクリーニング装置6としては、前記感光体の表面をクリーニングする手段であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、クリーニング工程を実現可能なクリーニング装置を挙げることができ、なかでも、感光体表面をクリーニングするためのクリーニングブレードを有することが好ましい。
一般に、感光体1のクリーニング方法としては、クリーニングブレードを用いた方法の他に、感光体1上に残存するトナーと逆極性となるように電圧を印加したブラシを用いた、静電クリーニング方式が挙げられる。
次に、画像形成処理工程に用いられる各種装置や部材を設置するために用いられるプロセスカートリッジ(図3において符号300で示す部材)について説明する。
画像形成処理に用いられる各種装置において、少なくとも各感光体1や現像装置4等を纏めて収容し、画像形成装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジ300を用いることもできる。
図3には、本実施例のプロセスカートリッジ300の構成が示されている。なお、プロセスカートリッジ300は、各色の画像形成ステーションにそれぞれ配置されているものであるが、その構成は、各画像形成ステーションにおいて同じであるので、便宜上、図3では、色別を示す符号は省略して示されている。
図3において、プロセスカートリッジ300には、感光体1、帯電装置2、現像装置4、及びクリーニング装置6はプロセスカートリッジ300内に纏めて一体に収容されている。
帯電装置2は、帯電部材としての帯電ローラ20を有している。
帯電装置2には、ローラ状帯電部材として用いられる帯電ローラに直流電圧を印加する電圧印加手段が接続されている。
現像装置4は、現像スリーブ40と、現像ケーシング内の現像剤を攪拌・搬送して循環させる現像剤攪拌搬送部材41、42を有している。現像剤攪拌搬送部材42の上部には図示しないトナー補給部が設けられている。
クリーニング装置6は、感光体1の表面にリーディング方向で接触するクリーニングブレード60を有している。
次に、画像形成処理に用いられる感光体の詳細について説明する。
図4に感光体1の一例の部分拡大図(概略図)を示す。感光体1は、支持体10と、下引き層11と、感光層12を含む。また、感光層12は、電荷発生層120と、電荷移動層121を含む。
以下、支持体10,下引き層11,感光体12の詳細を説明する。
[支持体]
感光体1に用いる支持体10としては、体積抵抗1.0×1010Ω・cm以下の導電性を示すものが好ましく用いられ、目的に応じて適宜選択することができる。
例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着又はスパッタリングにより、プラスチック、強化ガラス等に被覆したものである。
また、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどを、押し出し、引き抜きなどの工法でドラム状に素管化後、切削、仕上げ、研摩などの表面処理した管なども挙げられる。
画像形成時の位置合わせ精度や、寸法安定性等の面から、支持体10は、硬質の円管状または十分な引っ張り強度を持った薄い筒状であることが好ましい。
支持体10の直径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、20mm〜150mmが好ましく、24mm〜100mmがより好ましく、28mm〜70mmが特に好ましい。
直径が20mm未満であると、感光体周辺に帯電、露光、現像、転写、クリーニングの各工程を配置することが物理的に困難となることがあり、150mmを超えると、画像形成装置100が大きくなることがある。
[下引き層]
前記下引き層11としては、特に制限はなく、一層であっても、複数の層で構成してもよい。
例えば(1)樹脂を主成分としたもの、(2)電子受容材料及びN型半導性粒子と樹脂を主成分としたもの、(3)導電性支持体表面を化学的又は電気化学的に酸化させた酸化金属膜等が挙げられる。これらのなかでも、電子受容材料及びN型半導性粒子と樹脂を主成分とするものが好ましい。
前記電子受容材料としては、所望の特性が得られるものであればいかなるものでも使用可能であるが、N型半導体粒子との親和性が高いものが好ましく用いられる。
水酸基を有するアントラキノン構造を基本骨格とする化合物が好ましく、ヒドロキシアントラキノン系化合物、アミノヒドロキシアントラキノン系化合物などが、いずれも好ましく用いることができる。
具体的には、1,2−ジヒドロキシ−9,10−アントラキノン、1,4−ジヒドロキシ−9,10−アントラキノン、1,5−ジヒドロキシ−9,10−アントラキノン、1,2,4−トリヒドロキシ−9,10−アントラキノン、1-ヒドロキシアントラキノン、2-アミノ-3-ヒドロキシアントラキノン、1-アミノ-4-ヒドロキシアントラキノンなどが挙げられる。
また、フラーレンの誘導体も電子受容材料として用いることができ、フェニルC61酪酸メチルエステル、フェニルC61酪酸ブチルエステル、フェニルC61酪酸イソブチルエステル等、いずれも好ましく用いることができる。
また、前記N型半導体粒子としては、特に制限はなく、例えば、酸化亜鉛、二酸化スズ、酸化インジウム、ITO(例えばIn:SnO=90:10[重量%])等の金属酸化物や、無機酸化物の基材粒子表面をこれらの材料で処理した粒子が挙げられる。
前記樹脂としては、特に制限はなく、例えば、ポリアミド、ポリビニルアルコール、カゼイン、メチルセルロース等の熱可塑性樹脂;アクリル、フェノール、メラミン、アルキッド、不飽和ポリエステル、エポキシ等の熱硬化性樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記下引き層11の厚みは、使用する材料の種類や組み合わせにより変更することが好ましいため、一概にその範囲を決められるものではないが、概ね0.5μm〜20μm程度が好ましい。特に、支持体10からの電荷注入をより確実に防止しつつ、電荷発生層で発生した電荷や帯電時の余剰な電荷を速やかに減衰するためには、2μm〜15μm程度がより好ましい。
[感光層]
感光層12としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
例えば、電荷発生物質と電荷輸送物質を混在させた単層型、電荷発生物質を含有する電荷発生層の上に電荷輸送物質を含有する電荷輸送層を有する順層型、又は電荷輸送層の上に電荷発生層を有する逆層型が挙げられる。
また、各層には必要に応じて可塑剤、酸化防止剤、レベリング剤等を適量添加することもできる。
前記感光層12の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、10〜50μmが好ましい。
また、前記下引き層11、感光層12の合計厚みとしては、20から60μmの範囲を満たすことが好ましい。
これらの関係を満たすと、長期間に渡り均等な可視像の形成を実現できるため、経時変動の小さい安定した画像形成装置を提供することができる。
厚みが20μm未満の場合には、感光体としての電気的な均一性を確保することが困難となることがあり、60μmを超える場合であると、静電潜像解像度の低下を引き起こすことがあるため好ましくない。
一般な感光体は、より多くの帯電電荷を保持し得るように材料や層構成を選択している。本発明の画像形成装置に用いる感光体も帯電電荷の保持は必要であるが、既存の感光体では、維持できる帯電電位が高すぎることがある。維持できる帯電電位には、感光体の静電容量以外に、暗抵抗や絶縁耐圧の大きさが寄与し、安定して余剰な電荷を感光体表面から逃がすような構成にすることが必要となる。
前記感光層における電荷発生材料としては、例えば、テトラベンゾポルフィリン骨格を持つ化合物が挙げられる。テトラベンゾポルフィリン骨格を持つ化合物としては、無置換のテトラベンゾポルフィリンや、中心金属として銅、銀、金、白金、ニッケル、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、アルミニウム、ガリウム等を導入した錯体、特性基としてアルキル基、フェニル基、ハロゲン基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、カルボキシル基等を導入した化合物等が挙げられ、必要により適宜選択して使用することができる。
また、例えば、モノアゾ系顔料、ビスアゾ系顔料、トリスアゾ系顔料、テトラキスアゾ顔料等のアゾ顔料、トリアリールメタン系染料、チアジン系染料、オキサジン系染料、キサンテン系染料、シアニン系色素、スチリル系色素、ピリリウム系染料、キナクリドン系顔料、インジゴ系顔料、ペリレン系顔料、多環キノン系顔料、ビスベンズイミダゾール系顔料、インダスロン系顔料、スクアリリウム系顔料、フタロシアニン系顔料等の有機系顔料又は染料;硫化カドミウム、酸化亜鉛、酸化チタン等の無機材料なども電荷発生材料として挙げられる。これらの電荷発生材料は種々併用しても良い。
前記感光層における電荷輸送物質としては、例えば、アントラセン誘導体、ピレン誘導体、カルバゾール誘導体、テトラゾール誘導体、メタロセン誘導体、フェノチアジン誘導体、ピラゾリン化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、スチリルヒドラゾン化合物、エナミン化合物、ブタジエン化合物、ジスチリル化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、チアゾール化合物、イミダゾール化合物、トリフェニルアミン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アミノスチルベン誘導体、トリフェニルメタン誘導体等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記感光層における結着樹脂としては、適度に電気絶縁性であり、それ自体公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂及び光導電性樹脂等を使用することができる。
該結着樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセタール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネ−ト、ポリアリレート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、イソシアネート樹脂、アルキッド樹脂、シリコーン樹脂、熱硬化性アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記感光層における酸化防止剤としては、例えば、フェノール系化合物、パラフェニレンジアミン類、ハイドロキノン類、有機硫黄化合物類、有機燐化合物類、などが挙げられる。
前記フェノール系化合物としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]クリコ−ルエステル、トコフェロール類などが挙げられる。
前記パラフェニレンジアミン類としては、例えば、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなどが挙げられる。
前記ハイドロキノン類としては、例えば、2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなどが挙げられる。
前記有機硫黄化合物類としては、例えば、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3’−チオジプロピオネートなどが挙げられる。
前記有機燐化合物類としては、例えば、トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなどが挙げられる。
これら化合物は、ゴム、プラスチック、油脂類などの酸化防止剤として知られており、市販品を容易に入手できる。
前記酸化防止剤の添加量としては、添加する層の総質量に対して0.01質量%〜10質量%が好ましい。
前記感光層における可塑剤としては、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレートなどの一般的な樹脂の可塑剤として使用されているものがそのまま使用でき、その使用量は結着樹脂100質量部に対して0質量部〜30質量部程度が適当である。
また、前記感光層中にはレベリング剤を添加してもよい。該レベリング剤としては、例えばジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル等のシリコーンオイル類;測鎖にパーフルオロアルキル基を有するポリマー、又はオリゴマーが使用される。前記レベリング剤の使用量は、前記バインダー樹脂100質量部に対して、0質量部〜1質量部が好ましい。
次に上述した各色の画像形成ステーションを用いて実行される画像形成プロセスについて説明する。
以下の説明は、画像形成のための一連のプロセスについて、ネガ−ポジプロセスを対象とした場合の説明である。なお、全ての感光体、現像装置に共通する内容の場合には感光体を単に符号1で示し、現像装置を符号4で示す。
画像形成に先立ち、光導電層を有する感光体1は、帯電部材を有する帯電装置2で一様に負帯電(均一にマイナスに帯電)される。
帯電装置2による感光体1の帯電が行われる際には、後述する電圧印加装置から上記帯電部材に、感光体1を後述する電位となるに適した適当な大きさの帯電電圧が印加される。この時、帯電部材から感光体1に電荷が付与されるが、感光体1が保持できる電荷を超える過剰な電荷については、感光体を通過してリーク電流となり最終的には接地電極に流れる。これにより感光体1は一定の帯電電位となる。本実施例では、感光体1の帯電電位の絶対値Vが200乃至400Vを選択される。
帯電された感光体1は、レーザー光学系等の書き込み装置3によって照射されるレーザー光Lで潜像形成が行なわれる。
レーザー光は半導体レーザーから発せられて、高速で回転する多角柱の多面鏡(ポリゴンミラー)等により感光体1の表面を、感光体1の回転軸方向に走査する。
このようにして形成された静電潜像が、現像装置4にある現像剤担持体としての現像スリーブ40上に供給されたトナー粒子、又はトナー粒子及びキャリア粒子の混合物からなる現像剤により現像され、トナー可視像が形成される。
静電潜像の現像時には、電圧印加装置から上記現像スリーブに、感光体1の露光部と非露光部の間にある、適当な大きさの電圧又はこれに交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。
各色に対応した感光体1Y、1C、1M、1K上に形成されたトナー像は、1次転写手段としての1次転写ローラ52Y、52C、52M、52Kにより中間転写ベルト5上に順次重ねて転写される。このとき、1次転写ローラ52には、転写バイアスとしてトナー帯電の極性と逆極性の電位が印加されることが好ましい。その後、中間転写ベルト5は感光体1から分離され、転写像が得られる。
中間転写ベルト5上に転写された重ね合わせトナー像は、給紙装置200から給送された紙などの記録媒体上に2次転写ローラ53により一括転写される。
給紙装置200の選択された給紙カセットから給紙された記録媒体はレジストローラ対で一旦停止されて斜めずれを修正された後、2次転写ローラ53の2次転写部位へ所定のタイミングで搬送される。
重ね合わせ画像を一括転写された記録媒体は、定着装置7に送られてここで熱と圧力によりトナー像を定着される。定着を終えた記録媒体は排紙ローラ対により排紙トレイ8に排出・スタックされる。
1次転写後、感光体1上に残存するトナー粒子は、クリーニング装置6により除去・回収され、2次転写後、中間転写ベルト5上に残存するトナー粒子は中間転写ベルト用クリーニング装置により除去・回収される。
本実施形態では、画像形成装置として、中間転写ベルト5を用いて2次転写する構成としたが、記録媒体を搬送ベルトで搬送しながら複数の感光体1のトナー像を順次記録媒体上に重ね転写する構成としてもよい。
以上の構成に基づき、発明者は次の実験により実施例と比較例との画像品質を対比した結果を得た。
まず、以下に挙げる評価結果について説明する。
表1は評価結果を示している。表1の記載内容について説明する。
Figure 2015001661
表1における帯電電位および露光後電位は、画像形成装置に配設した帯電装置により各印加電圧の直流電圧を印加して接触帯電した感光体の表面電位および帯電した感光体を画像形成装置に配設した露光装置により全面露光した後の表面電位を示している。この表面電位の測定には、それぞれ表面電位計(トレック社製 MODEL 344)を用いて測定した。
付与電荷量は感光体と接地点の間で測定した電流値を、感光体の帯電幅および線速度から算出した通過面積で除することにより算出した。
感光体の静電容量は、先に挙げた特許文献4の方法により測定した。
初期画像品質とは、大略、1〜10枚目の用紙に形成された画像の品質をいう。2000枚後画像品質は、2000枚目の用紙に形成された画像の品質をいう。
また、画像の品質については、幅方向20mm毎に画素密度100%、0%の部分を繰り返し形成し、流れ方向150mmの長さとした帯状画像の直後に、画素密度25%の、2by2全面トーン画像を形成した画像パターンを用いた。この結果において全面トーン部のゴースト像発生の有無、非画像部分の汚れの有無および帯状画像部の不具合の有無を目視で評価したものである。また、2000枚後画像品質は、流れ方向全長に対して、幅方向20mm毎に画素密度100%、0%の部分を繰り返し形成した帯状チャートを2000枚通紙後に、上記画像の品質評価を再度行い、安定性を確認した画像の品質である。
次に、表1中の○等について説明する。
≪ゴースト画像≫
○:極めて優れている(全面にわたってゴースト画像が感知できないレベル)
△:実用上問題ないレベル(○と並べて見るとわずかにゴースト画像が感知できるレベル)
×:使用不可(単独で明らかにゴースト画像が感知できるレベル)
≪地汚れ≫
○:極めて優れている(全面にわたって非画像部の汚れが感知できないレベル)
△:実用上問題ないレベル(○と並べて見るとわずかに非画像部の汚れが感知できるレベル)
×:使用不可(単独で明らかに非画像部の汚れが感知できるレベル)
以下、実施例1〜実施例11及び比較例1〜比較例6の前提条件について説明する。
(実施例1)
<感光体1の作成>
導電性円筒状支持体として、外径40mm、肉厚0.8mmのアルミニウムシリンダーを用いた。このアルミニウムシリンダー上に、下記組成の下引き層用塗工液、電荷発生層用塗工液、電荷輸送層用塗工液を順次、浸漬塗布、乾燥を繰り返す。これにより、15μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、約30μmの電荷輸送層を形成して、感光体1を得た。
〔下引き層用塗工液〕
下記組成の下引き層用塗工液を前記アルミニウムシリンダー上に浸漬塗布した後、120℃で25分間加熱乾燥して、15μmの下引き層を形成した。
−下引き層用塗工液組成−
アルキッド樹脂 6部
(ベッコゾール 1307−60−EL、大日本インキ化学工業社製)
メラミン樹脂 4部
(スーパーベッカミン G−821−60、大日本インキ化学工業社製)
N型半導体 アルミニウムドープ酸化亜鉛 25部
(Pazet CK、ハクスイテック社製)
電荷受容材料 1,2−ジヒドロキシ−9,10−アントラキノン 0.6部
酸化チタン 15部
(CR−EL、石原産業社製)
メチルエチルケトン 200部
〔電荷発生層用塗工液〕
下記の化学式に示す組成の電荷発生層用塗工液を前記下引き層上に浸漬塗布した後、120℃で20分間の加熱乾燥に引き続き、毎分5℃の昇温速度で180℃まで昇温させる。この状態を維持して更に15分間保持することにより、テトラベンゾポルフィリン前駆体をテトラベンゾポルフィリンに熱変換して、0.2μmの電荷発生層を形成した。
−電荷発生層用塗工液組成−
化学式(1)のテトラベンゾポルフィリン前駆体 2部
Figure 2015001661
ポリビニルブチラール 0.1部
(エスレックBM−S、積水化学工業社製)
テトラヒドロフラン 50部
〔電荷輸送層用塗工液〕
下記組成の電荷輸送層用塗工液を前記電荷発生層上に浸漬塗布した後、135℃で20分間加熱乾燥して、30μmの電荷輸送層を形成し感光体1を得た。
−電荷輸送層用塗工液組成−
下記化学式2で示される構造式で表される電荷輸送物質(D−1) 9部
Figure 2015001661
下記構造式で表されるフラーレン誘導体 0.5部
Figure 2015001661
ビスフェノールZポリカーボネート 9部
(パンライトTS−2050:帝人化成社製)
シリコーンオイル 0.002部
(KF−50、信越化学工業社製)
テトラヒドロフラン 100部
得られた感光体1の被覆層厚さは平均値で45.2μmであった。
特許文献4に開示された方法により測定した感光体1の静電容量は、118pF/cm2であった。
この感光体1の両端にフランジを設けた。
<トナー1の作成>
トナー1母体処方
部分架橋ポリエステル樹脂 79.5部
(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加アルコール、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加アルコール、テレフタル酸、トリメリット酸の縮合重合物、 Mw=15000、ガラス転移点=61℃)
カーボンブラック 15部
ジ-tert-ブチルサリチル酸のジルコニウム塩 0.6部
カルナウバワックス;野田ワックス社製 5部
上記組成の混合物を、二本ロール混練機にて30分間混練後、機械式粉砕機・気流式分級機により粉砕・分級条件を調整し、トナー母体を得た。
更に、トナー母体100部に対して、疎水性シリカ微粒子1部及び疎水性酸化チタン微粒子1部を加えて、ヘンシェルミキサーでトータル2分間混合しトナー1を得た。
トナー1の粒度分布をコールターカウンターTA2にて測定したところ、重量平均径D4=6.5μmであった。
トナー1の標準キャリアN−01に対する日本画像学会標準トナー帯電量測定法による帯電電荷量は−15μC/gであった。
<キャリア1の作成>
キャリア1コート処方
アクリル樹脂溶液(固形分=50重量%) 60部
グアナミン溶液(固形分=70重量%) 15部
ストレートシリコーン樹脂(固形分=20%) 150部
ジブチルチンジアセテート 1.5部
アルミナ粒子(個数平均粒径=0.3μm) 100部
カーボンブラック 4部
アミノシラン 2.0部
トルエン 1500部
上記処方をホモミキサーで30分間分散してコート層形成用の塗工液を調整した。
これを平均粒径35μmのマンガンフェライトコア材5000部の表面へ流動床型スプレーコート装置によりコート後、150℃の雰囲気温度下で、1時間加熱してキャリア1を得た。
キャリア1の粒度分布を、マイクロトラック粒度分布計(Microtrac社製 Model X100)にて測定したところ、重量平均粒径(D4)36.1μm、数平均径(D1)34.7μmであった。
標準キャリア検定用トナーN−01Tのキャリア1に対する日本画像学会標準トナー帯電量測定法による帯電電荷量は−45μC/gであった。
<二成分現像剤1の作成>
次に、キャリア1の920部とトナー1の80部を、ターブラ-ミキサーにて1分間混合し、二成分現像剤1を得た。
<プロセスカートリッジの作成>
リコー製、imagio MP C4500の作像ユニットを接触ローラ帯電方式に改造し、作成したフランジ付きの感光体1を組み込む。カートリッジは黒用を使用した。
<画像品質の確認>
作成したプロセスカートリッジを、リコー製、imagio MP C4500の黒用カートリッジと置き換えて次の処理を行う。
現像剤として二成分現像剤1、トナーとしてトナー1を用い、帯電装置から感光体に印加する帯電電圧、すなわち帯電ローラの表面電位が−400Vとなるように直流電圧を調整する。そして、現像バイアス電圧を適宜調整して、上記の手順により画像評価を行った。またこの時、感光体の像転写後の表面電位の除電は行わなかった。
評価結果を、前述した表1に示す。
(実施例2)
<感光体2の作成>
塗工条件を変更し、下引き層の厚みを12μm、電荷輸送層の厚みを40μmとした以外は、実施例1と同様にして、感光体2を作成した。
感光体2を用い、帯電装置から感光体に印加する帯電電圧を−500Vとした以外は、(実施例1)と同様にして、上記の手順により画像評価を行った。
評価結果を、前述した表1に示す。
(実施例3)
<感光体3の作成>
塗工条件を変更し、下引き層の厚みを20μm、電荷輸送層の厚みを20μmとした以外は、(実施例1)と同様にして、感光体3を作成した。
感光体3を用い、帯電装置から感光体に印加する帯電電圧を−250Vとした以外は、(実施例1)と同様にして、上記の手順により画像評価を行った。
評価結果を、表1に示す。
(実施例4)
<感光体4の作成>
塗工条件を変更し、下引き層の厚みを8μm、電荷輸送層の厚みを45μmとした以外は、(実施例1)と同様にして、感光体4を作成した。
感光体4を用い、帯電装置から感光体に印加する帯電電圧を−500Vとした以外は、(実施例1)と同様にして、上記の手順により画像評価を行った。
評価結果を、前述した表1に示す。
(実施例5)
<感光体5の作成>
塗工条件を変更し、下引き層の厚みを22μm、電荷輸送層の厚みを15μmとした以外は、(実施例1)と同様にして、感光体3を作成した。
感光体5を用い、帯電装置から感光体に印加する帯電電圧を−250Vとした以外は、(実施例1)と同様にして、上記の手順により画像評価を行った。
評価結果を、前述した表1に示す。
(実施例6)
感光体の静電容量及び表面電位に対する付与電荷量の好適な上限を確認するため、感光体1を用い、帯電装置から感光体に印加する帯電電圧を−450Vとした以外は、(実施例1)と同様にして、上記の手順により画像評価を行った。
評価結果を、前述した表1に示す。
以下に比較例の諸特性を説明する。
(比較例1)
感光体の静電容量及び表面電位に対する付与電荷量が好適な上限を上回る時の影響を確認するため、感光体1を用い、帯電装置から感光体に印加する帯電電圧を−500Vとした以外は、(実施例1)と同様にして、上記の手順により画像評価を行った。
評価結果を、前述した表1に示す。
(実施例7)
感光体の静電容量及び表面電位に対する付与電荷量の好適な下限を確認するため、感光体1を用い、帯電装置から感光体に印加する帯電電圧を−310Vとした以外は、(実施例1)と同様にして、上記の手順により画像評価を行った。
評価結果を、前述した表1に示す。
(比較例2)
感光体の静電容量及び表面電位に対する付与電荷量が好適な下限を下回る時の影響を確認するため、感光体1を用い、帯電装置から感光体に印加する帯電電圧を−200Vとした以外は、(実施例1)と同様にして、上記の手順により画像評価を行った。
評価結果を、表1に示す。
(実施例8)
トナー母体処方のジ-tert-ブチルサリチル酸のジルコニウム塩の量を1.0部とした以外は、実施例1と同様にしてトナー2を得た。トナー2の標準キャリアN−01に対する日本画像学会標準トナー帯電量測定法による帯電電荷量は−20μC/gであった。
キャリアコート処方のアミノシラン量を1.3部とした以外は、実施例1と同様にしてキャリア2を得た。
標準キャリア検定用トナーN−01Tのキャリア2に対する日本画像学会標準トナー帯電量測定法による帯電電荷量は−50μC/gであった。
トナー及びキャリアとして、トナー2及びキャリア2を用いた以外は、(実施例1)と同様にして、上記の手順により画像評価を行った。
評価結果を、前述した表1に示す。
(実施例9)
トナー母体処方のジ-tert-ブチルサリチル酸のジルコニウム塩の量を0.4部とした以外は、実施例1と同様にしてトナー3を得た。トナー3の標準キャリアN−01に対する日本画像学会標準トナー帯電量測定法による帯電電荷量は−10μC/gであった。
キャリアコート処方のアミノシラン量を0.9部とした以外は、実施例1と同様にしてキャリア3を得た。
標準キャリア検定用トナーN−01Tのキャリア3に対する日本画像学会標準トナー帯電量測定法による帯電電荷量は−40μC/gであった。
トナー及びキャリアとして、トナー3及びキャリア3を用いた以外は、(実施例1)と同様にして、上記の手順により画像評価を行った。
評価結果を、前述した表1に示す。
(実施例10)
トナー及びキャリアとして、トナー2及びキャリア3を用いた以外は、(実施例1)と同様にして、上記の手順により画像評価を行った。
評価結果を、前述した表1に示す。
(実施例11)
トナー及びキャリアとして、トナー3及びキャリア2を用いた以外は、(実施例1)と同様にして、上記の手順により画像評価を行った。
評価結果を、前述した表1に示す。
(比較例3)
トナー母体処方のジ-tert-ブチルサリチル酸のジルコニウム塩の量を1.4部とした以外は、実施例1と同様にしてトナー4を得た。トナー4の標準キャリアN−01に対する日本画像学会標準トナー帯電量測定法による帯電電荷量は−24μC/gであった。
トナー及びキャリアとして、トナー4及びキャリア1を用いた以外は、(実施例1)と同様にして、上記の手順により画像評価を行った。
評価結果を、前述した表1に示す。
(比較例4)
トナー母体処方のジ-tert-ブチルサリチル酸のジルコニウム塩の量を0.3部とした以外は、(実施例1)と同様にしてトナー5を得た。トナー5の標準キャリアN−01に対する日本画像学会標準トナー帯電量測定法による帯電電荷量は−8μC/gであった。
トナー及びキャリアとして、トナー5及びキャリア1を用いた以外は、(実施例1)と同様にして、上記の手順により画像評価を行った。
評価結果を、前述した表1に示す。
(比較例5)
キャリアコート処方のアミノシラン量を1.5部とした以外は、実施例1と同様にしてキャリア4を得た。
標準キャリア検定用トナーN−01Tのキャリア4に対する日本画像学会標準トナー帯電量測定法による帯電電荷量は−54μC/gであった。
トナー及びキャリアとして、トナー1及びキャリア4を用いた以外は、(実施例1)と同様にして、上記の手順により画像評価を行った。
評価結果を、前述した表1に示す。
(比較例6)
キャリアコート処方のアミノシラン量を0.8部とした以外は、実施例1と同様にしてキャリア5を得た。
標準キャリア検定用トナーN−01Tのキャリア5に対する日本画像学会標準トナー帯電量測定法による帯電電荷量は−36μC/gであった。
トナー及びキャリアとして、トナー1及びキャリア5を用いた以外は、(実施例1)と同様にして、上記の手順により画像評価を行った。
評価結果を、表1に示す。
次に、実験結果(実施例および比較例)の比較について示す。
<実施例1〜11および比較例1〜6の比較>
本発明の実施形態に係る画像形成装置において適用する範囲に合致する実施例1〜11に対して、上記範囲外の比較例1〜6は、いずれも感光体の残像電位によるゴースト画像または地汚れ等の発生が認められ、画像品質の悪化が顕著となった。
従って、本願規定の範囲の付与電荷量による画像形成の有用性が示された。
<実施例1〜3と実施例4、5の比較>
感光体の帯電電位の絶対値として、より好ましい範囲である実施例1〜3に対して、これを外れた実施例4、5では、初期的または連続通紙後の画像にわずかな劣化傾向が認められることがあった。
従って、本実施例による画像形成装置において規定された帯電電位の上下限が画像品質の維持にあたってはより好ましいことが示された。
これらの結果より、感光体の静電容量をC,帯電後の該感光体表面電位の絶対値をV,帯電電流量より算出した電荷量の絶対値をQとしたとき、C×V<Q≦1.5×C×Vであり、トナーの日本画像学会標準トナー帯電量測定法による負極性トナー用標準キャリアに対する帯電電荷量が−10μC/g乃至−20μC/gであり、キャリアの標準キャリア検定用負極性トナーに対する帯電電荷付与量が−40μC/g乃至−50μC/gである画像形成装置、プロセスカートリッジの画像品質の優位性が示された。
上述したように、本実施形態に係る画像形成装置では、帯電後の感光体表面電位、負極性トナー用標準キャリアに対する帯電電荷量を規定することで、転写手段通過後の感光体上に残留した残留電位差を除去するための除電手段を必要としないですむ。
これにより、特別な除電機構などを用いることなく感光体の残留電位が原因するゴースト画像などの画像品質低下の要因を解消することができる。この結果、既存構成部材を利用できることで、コストアップを招くことなく、画像品質の低下を防止することが可能となる。
1Y,C,M,K 感光体
2 帯電装置
3 書き込み装置
4 現像装置
5 中間転写ベルト
6 クリーニング装置
7 定着装置
8 排紙トレイ
10 感光体支持体
11 下引き層
12 感光層
13 表面被覆層
20 帯電ローラ
21 帯電クリーニングローラ
40 現像スリーブ
41 現像剤攪拌搬送部材
42 現像剤攪拌搬送部材
50 中間転写ベルト支持ローラ
51 中間転写ベルト支持ローラ
52Y,C,M,K 1次転写ローラ
53 2次転写ローラ
60 クリーニングブレード
100 画像形成装置
120 電荷発生層
121 電荷輸送層
200 給紙機構
300 プロセスカートリッジ
特開2008‐122440号公報 特開2005‐189319号公報 特開2010‐134153号公報 特開2001‐51465号公報
標準トナー帯電量測定法 日本画像学会誌 125号 Vol37 461−470

Claims (6)

  1. 少なくとも、潜像を担持する感光体と、該感光体を一様に負帯電せしめる帯電手段と、一様帯電後の該感光体に潜像を書き込む潜像書込手段と、該潜像をトナー及びキャリアよりなる二成分現像剤によって現像する二成分現像手段と、現像によって得られたトナー像を該感光体から転写体に転写する転写手段とを備える画像形成装置において、
    該感光体の静電容量をC,帯電後の該感光体表面電位の絶対値をV,帯電電流量より算出した電荷量の絶対値をQとしたとき、C×V<Q≦1.5×C×Vであり、
    前記トナーの日本画像学会標準トナー帯電量測定法による負極性トナー用標準キャリアに対する帯電電荷量が−10μC/g乃至−20μC/gであり、該キャリアの標準キャリア検定用負極性トナーに対する帯電電荷付与量が−40μC/g乃至−50μC/gであること(ただし、負極性トナー用標準キャリアは、日本画像学会標準トナー帯電量測定法に用いる標準キャリアN−01を指し、標準キャリア検定用負極性トナーは、日本画像学会標準トナー帯電量測定法に用いる標準キャリア検定用トナーN−01Tを指す。)を特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記感光体の帯電電位の絶対値Vが200乃至400Vであることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像形成装置において、
    前記帯電手段は、少なくとも、前記感光体に接触して配設したローラ状帯電部材、該ローラ状帯電部材に直流電圧を印加する電圧印加手段を有していることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3のうちのいずれか一つ記載の画像形成装置において、
    前記感光体上の潜像電位が、実質的に、前記潜像書込手段による書込部および非書込部の二値潜像電位であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4のうちのいずれか一つ記載の画像形成装置において、
    前記転写手段通過後の前記感光体上に残留した残留電位差を除去するための除電手段を用いないことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至5のうちのいずれか一つに記載の画像形成装置に用いられるプロセスカートリッジであって、少なくとも前記感光体と、該感光体を一様帯電するローラ状帯電部材とを含んで複数の色の画像形成ステーションにそれぞれ配置されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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