JPH0634816A - 偏光子および保護フィルムを積層するに用いる偏光フィルム用接着剤組成物、ならびに該接着剤組成物を利用した偏光子および保護フィルムの積層方法 - Google Patents
偏光子および保護フィルムを積層するに用いる偏光フィルム用接着剤組成物、ならびに該接着剤組成物を利用した偏光子および保護フィルムの積層方法Info
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- JPH0634816A JPH0634816A JP19047892A JP19047892A JPH0634816A JP H0634816 A JPH0634816 A JP H0634816A JP 19047892 A JP19047892 A JP 19047892A JP 19047892 A JP19047892 A JP 19047892A JP H0634816 A JPH0634816 A JP H0634816A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 基材フィルムであるポリビニールアルコール
フィルムにヨウ素および/又は二色性染料を使用して、
一軸延伸加工により得た偏光子と、セルロース系保護フ
ィルムとの接着に使用する水溶性接着剤組成物におい
て、該組成物の固形分中に、a)重合度1500〜40
00、ケン化度96〜100mol%であるポリビニー
ルアルコールを60wt%以上含有し、且つb)炭素数
が1〜22の直鎖または分岐の炭化水素基、あるいは環
状の炭化水素基を有するカルボン酸のナトリウム塩なら
びにカリウム塩を0.01wt%以上含有し、該接着剤
固形分を水に対して濃度1〜20wt%含有してなる偏
光フィルム用接着剤組成物およびこれを用いた偏光子お
よび保護フィルムの積層方法。 【効果】 本発明のカルボン酸塩を含有する接着剤組成
物は、可使用時間が長く、透明性に優れており、塗工時
において発生あるいは、混入した気泡を消泡する効果を
有する。
フィルムにヨウ素および/又は二色性染料を使用して、
一軸延伸加工により得た偏光子と、セルロース系保護フ
ィルムとの接着に使用する水溶性接着剤組成物におい
て、該組成物の固形分中に、a)重合度1500〜40
00、ケン化度96〜100mol%であるポリビニー
ルアルコールを60wt%以上含有し、且つb)炭素数
が1〜22の直鎖または分岐の炭化水素基、あるいは環
状の炭化水素基を有するカルボン酸のナトリウム塩なら
びにカリウム塩を0.01wt%以上含有し、該接着剤
固形分を水に対して濃度1〜20wt%含有してなる偏
光フィルム用接着剤組成物およびこれを用いた偏光子お
よび保護フィルムの積層方法。 【効果】 本発明のカルボン酸塩を含有する接着剤組成
物は、可使用時間が長く、透明性に優れており、塗工時
において発生あるいは、混入した気泡を消泡する効果を
有する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、偏光フィルムの製造方
法に関するものである。さらに詳しくは、基材フィルム
を一軸延伸加工して得た偏光子に、保護フィルムを張り
合わせる際に使用する接着剤組成物、ならびに該接着剤
組成物を利用した偏光子および保護フィルムの積層方法
に関する。
法に関するものである。さらに詳しくは、基材フィルム
を一軸延伸加工して得た偏光子に、保護フィルムを張り
合わせる際に使用する接着剤組成物、ならびに該接着剤
組成物を利用した偏光子および保護フィルムの積層方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリビニールアルコールを含む組成物
は、従来より木材、紙、プラスチック、フィルム等に代
表される繊維素系構造材料の接着剤として広く利用され
ている。特にポリビニールアルコールフィルムを加工し
た偏光フィルムに保護フィルムを積層する際に、ポリビ
ニールアルコールを含む接着剤組成物を使用することが
提案されている(特開平3−64703号)。
は、従来より木材、紙、プラスチック、フィルム等に代
表される繊維素系構造材料の接着剤として広く利用され
ている。特にポリビニールアルコールフィルムを加工し
た偏光フィルムに保護フィルムを積層する際に、ポリビ
ニールアルコールを含む接着剤組成物を使用することが
提案されている(特開平3−64703号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、該記載
の接着剤組成物を使用し、さらに該記載の接着方法を用
いて偏光子および保護フィルムを積層した偏光板は、1
m2 あたり5〜20個、時には20個以上の気泡が観察
され、本願発明者らが鋭意検討したところ、この気泡は
接着剤塗布作業時に発生する気泡に起因するものである
ことがわかった。すなわち、接着剤溶液を滴下、あるい
は噴霧状で付着させる際、またはロール圧着の際には、
必ず微細な気泡が発生あるいは混入し、そのため接着剤
が乾燥した時にこの気泡が積層フィルム内に取り残され
るという欠点があった。このような光学欠点を持つ偏光
フィルムは、高品位が要求される液晶デバイス等に使用
不可であるため、塗工作業中に発生する気泡を消泡除去
する必要があるという問題点を有していた。
の接着剤組成物を使用し、さらに該記載の接着方法を用
いて偏光子および保護フィルムを積層した偏光板は、1
m2 あたり5〜20個、時には20個以上の気泡が観察
され、本願発明者らが鋭意検討したところ、この気泡は
接着剤塗布作業時に発生する気泡に起因するものである
ことがわかった。すなわち、接着剤溶液を滴下、あるい
は噴霧状で付着させる際、またはロール圧着の際には、
必ず微細な気泡が発生あるいは混入し、そのため接着剤
が乾燥した時にこの気泡が積層フィルム内に取り残され
るという欠点があった。このような光学欠点を持つ偏光
フィルムは、高品位が要求される液晶デバイス等に使用
不可であるため、塗工作業中に発生する気泡を消泡除去
する必要があるという問題点を有していた。
【0004】本発明の目的は、かかる問題点に着目し、
偏光子および保護フィルムの積層に使用する接着剤組成
物について、消泡効果を付与した接着剤組成物、ならび
に偏光子および保護フィルムの積層方法を提供すること
である。
偏光子および保護フィルムの積層に使用する接着剤組成
物について、消泡効果を付与した接着剤組成物、ならび
に偏光子および保護フィルムの積層方法を提供すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために鋭意検討した結果、本発明を完成するに
至った。すなわち、本発明は、 1)基材フィルムであるポリビニールアルコールフィル
ムにヨウ素および/又は二色性染料を使用して、一軸延
伸加工により得た偏光子と、セルロース系保護フィルム
との接着に使用する接着剤組成物において、該組成物の
固形分中に a)重合度1500〜4000、ケン化度96〜100
mol%であるポリビニールアルコールを60wt%以
上含有し、且つ b)炭素数が1〜22の直鎖または分岐の炭化水素基、
あるいは環状の炭化水素基を有するカルボン酸のナトリ
ウム塩ならびにカリウム塩を0.01wt%以上含有
し、該接着剤固形分を水に対して濃度1〜20wt%含
有してなる偏光フィルム用接着剤組成物、ならびに 2)i)基材フィルムであるポリビニールアルコールフ
ィルムにヨウ素および/又は二色性染料を使用して、一
軸延伸加工により得た偏光子と、 ii)セルロース系保護フィルムを、接着剤層を介して
積層する偏光フィルムの積層方法において、該接着剤を
15〜34℃に保持した溶液状のものとして使用し、該
接着剤の溶液層が積層フィルム1cm2 あたり0.01
〜3mgとなるよう圧着したのち、さらに35〜110
℃にて加熱乾燥することを特徴とする偏光子および保護
フィルムの積層方法に関するものである。
解決するために鋭意検討した結果、本発明を完成するに
至った。すなわち、本発明は、 1)基材フィルムであるポリビニールアルコールフィル
ムにヨウ素および/又は二色性染料を使用して、一軸延
伸加工により得た偏光子と、セルロース系保護フィルム
との接着に使用する接着剤組成物において、該組成物の
固形分中に a)重合度1500〜4000、ケン化度96〜100
mol%であるポリビニールアルコールを60wt%以
上含有し、且つ b)炭素数が1〜22の直鎖または分岐の炭化水素基、
あるいは環状の炭化水素基を有するカルボン酸のナトリ
ウム塩ならびにカリウム塩を0.01wt%以上含有
し、該接着剤固形分を水に対して濃度1〜20wt%含
有してなる偏光フィルム用接着剤組成物、ならびに 2)i)基材フィルムであるポリビニールアルコールフ
ィルムにヨウ素および/又は二色性染料を使用して、一
軸延伸加工により得た偏光子と、 ii)セルロース系保護フィルムを、接着剤層を介して
積層する偏光フィルムの積層方法において、該接着剤を
15〜34℃に保持した溶液状のものとして使用し、該
接着剤の溶液層が積層フィルム1cm2 あたり0.01
〜3mgとなるよう圧着したのち、さらに35〜110
℃にて加熱乾燥することを特徴とする偏光子および保護
フィルムの積層方法に関するものである。
【0006】本発明の接着剤組成物において、使用され
るポリビニールアルコールの重合度は、通常1500〜
4000、好ましくは1700〜2400である。重合
度が1500未満では接着力が十分でなく、偏光フィル
ムの耐湿熱性が劣る。また、重合度が4000を越える
と塗工粘度が高くなり、積層時にコーティング厚みが不
均一となり、乾燥時に均一な偏光性能が得られない。ま
た、ポリビニールアルコールのケン化度は、96〜10
0mol%のものが良く、特に98mol%以上のケン
化度のものが耐湿熱性および接着性の点で好ましい。ケ
ン化度が96mol%未満では、耐水、耐湿熱性が低下
し、水中放置下で積層フィルムの層間剥離がおこる。本
発明の接着剤組成物の固形分中のポリビニールアルコー
ル成分は、透明性確保および再湿接着可能な量として6
0wt%以上が必要である。
るポリビニールアルコールの重合度は、通常1500〜
4000、好ましくは1700〜2400である。重合
度が1500未満では接着力が十分でなく、偏光フィル
ムの耐湿熱性が劣る。また、重合度が4000を越える
と塗工粘度が高くなり、積層時にコーティング厚みが不
均一となり、乾燥時に均一な偏光性能が得られない。ま
た、ポリビニールアルコールのケン化度は、96〜10
0mol%のものが良く、特に98mol%以上のケン
化度のものが耐湿熱性および接着性の点で好ましい。ケ
ン化度が96mol%未満では、耐水、耐湿熱性が低下
し、水中放置下で積層フィルムの層間剥離がおこる。本
発明の接着剤組成物の固形分中のポリビニールアルコー
ル成分は、透明性確保および再湿接着可能な量として6
0wt%以上が必要である。
【0007】また、本発明の接着剤組成物において、使
用されるカルボン酸塩としては、炭素数が1〜22の直
鎖または分岐、あるいは環状の飽和または不飽和のカル
ボン酸のナトリウム塩、ならびにカリウム塩が挙げられ
る。好ましくは、炭素数が4〜8の直鎖の飽和脂肪酸の
ナトリウム塩であり、該カルボン酸塩を含む接着剤は透
明性に優れ、経時変化も僅かで安定しており、可使用時
間が長く実用的である。また該接着剤を利用して積層し
た偏光フィルムは、耐湿熱性、透明性共優れている。本
発明のカルボン酸塩は単独で用いても良いし、複数のカ
ルボン酸塩との混合物でも良い。また、カルボン酸塩中
に遊離カルボン酸が存在する場合でも、その遊離カルボ
ン酸の量が接着剤の製造時において完溶する範囲にあれ
ばよい。本発明の接着剤組成物の固形分中のカルボン酸
塩の成分量は、消泡効果の現れる量として0.01wt
%以上が好ましい。
用されるカルボン酸塩としては、炭素数が1〜22の直
鎖または分岐、あるいは環状の飽和または不飽和のカル
ボン酸のナトリウム塩、ならびにカリウム塩が挙げられ
る。好ましくは、炭素数が4〜8の直鎖の飽和脂肪酸の
ナトリウム塩であり、該カルボン酸塩を含む接着剤は透
明性に優れ、経時変化も僅かで安定しており、可使用時
間が長く実用的である。また該接着剤を利用して積層し
た偏光フィルムは、耐湿熱性、透明性共優れている。本
発明のカルボン酸塩は単独で用いても良いし、複数のカ
ルボン酸塩との混合物でも良い。また、カルボン酸塩中
に遊離カルボン酸が存在する場合でも、その遊離カルボ
ン酸の量が接着剤の製造時において完溶する範囲にあれ
ばよい。本発明の接着剤組成物の固形分中のカルボン酸
塩の成分量は、消泡効果の現れる量として0.01wt
%以上が好ましい。
【0008】本発明の接着剤組成物の固形分中のポリビ
ニールアルコールの成分量は、好ましくは80wt%以
上、特に好ましくは90wt%以上であり、かつカルボ
ン酸塩の成分量は好ましくは0.1〜20wt%、特に
好ましくは0.5〜10wt%である。
ニールアルコールの成分量は、好ましくは80wt%以
上、特に好ましくは90wt%以上であり、かつカルボ
ン酸塩の成分量は好ましくは0.1〜20wt%、特に
好ましくは0.5〜10wt%である。
【0009】本発明の接着剤組成物中、ポリビニールア
ルコールおよびカルボン酸塩の他に、ほう酸、グリオキ
ザール、メチロール尿素、活性ビニル化合物、エポキシ
化合物、ポリカルボン酸、イソシアネート等の耐水化剤
を含有してもよい。
ルコールおよびカルボン酸塩の他に、ほう酸、グリオキ
ザール、メチロール尿素、活性ビニル化合物、エポキシ
化合物、ポリカルボン酸、イソシアネート等の耐水化剤
を含有してもよい。
【0010】本発明の接着剤組成物固形分の、水に対す
る濃度は1〜20wt%が良く、好ましくは3〜6wt
%である。濃度が1%以下では接着剤の乾燥に時間がか
かり、実用的でない。また濃度が20wt%を越えると
塗工粘度が増加するため、機械的に均一に塗布できず、
偏光フィルム中に接着剤層の厚みが不均一となり、乾燥
時に均一な偏光性能が得られない等の問題がある。
る濃度は1〜20wt%が良く、好ましくは3〜6wt
%である。濃度が1%以下では接着剤の乾燥に時間がか
かり、実用的でない。また濃度が20wt%を越えると
塗工粘度が増加するため、機械的に均一に塗布できず、
偏光フィルム中に接着剤層の厚みが不均一となり、乾燥
時に均一な偏光性能が得られない等の問題がある。
【0011】本発明の接着剤組成物は、塗工時において
発生あるいは、混入した気泡を効果的に消泡すると共に
透明性に優れ、経時変化も僅かで安定しており、したが
って可使用時間が長く、実用的である。さらに、乾燥時
において気泡による光学欠点のない、透明度の優れた偏
光フィルムを得ることができる。
発生あるいは、混入した気泡を効果的に消泡すると共に
透明性に優れ、経時変化も僅かで安定しており、したが
って可使用時間が長く、実用的である。さらに、乾燥時
において気泡による光学欠点のない、透明度の優れた偏
光フィルムを得ることができる。
【0012】次に本発明の偏光子および保護フィルムの
積層方法について詳細に説明する。本発明の偏光子にお
いて、基材フィルムとはポリビニールアルコールフィル
ムのことであり、完全ケン化、あるいは部分ケン化した
もののどちらも使用可能である。本発明の偏光子は、該
フィルムをヨウ素および/又は二色性染料を含む液体に
10〜300秒浸漬処理し、続いて30〜50℃の液体
中、例えばほう酸水溶液中で、通常の延伸方法で2〜8
倍に一軸方向に延伸し、乾燥して得ることができる。
積層方法について詳細に説明する。本発明の偏光子にお
いて、基材フィルムとはポリビニールアルコールフィル
ムのことであり、完全ケン化、あるいは部分ケン化した
もののどちらも使用可能である。本発明の偏光子は、該
フィルムをヨウ素および/又は二色性染料を含む液体に
10〜300秒浸漬処理し、続いて30〜50℃の液体
中、例えばほう酸水溶液中で、通常の延伸方法で2〜8
倍に一軸方向に延伸し、乾燥して得ることができる。
【0013】二色性染料としては、基材フィルムである
ポリビニルアルコールフィルムを染色できるものならな
んでもよく、例えばアゾ系の直接染料等が用いられる。
ポリビニルアルコールフィルムを染色できるものならな
んでもよく、例えばアゾ系の直接染料等が用いられる。
【0014】本発明のセルロース系保護フィルムとして
用いられるものは、トリアセチルセルロース(TA
C)、ジアセチルセルロース(DAC)が挙げられ、こ
れらは透明性に優れている。特に好ましくは、フィルム
表面の50mol%以上がケン化されたトリアセチルセ
ルロース(TAC)であり、本発明の接着剤組成物を塗
工した偏光子(ポリビニールアルコールフィルム)との
接着性が良好である。
用いられるものは、トリアセチルセルロース(TA
C)、ジアセチルセルロース(DAC)が挙げられ、こ
れらは透明性に優れている。特に好ましくは、フィルム
表面の50mol%以上がケン化されたトリアセチルセ
ルロース(TAC)であり、本発明の接着剤組成物を塗
工した偏光子(ポリビニールアルコールフィルム)との
接着性が良好である。
【0015】本発明において、偏光子と保護フィルムの
積層方法については、積層前の偏光子と保護フィルムの
間に、好ましくは温度15〜34℃、濃度3〜6wt%
の接着剤溶液を滴下、あるいは噴霧状で付着せしめ、ラ
ミネートロールを使用して、15〜34℃の温度で該接
着剤の溶液層が積層フィルム1cm2 あたり0.01〜
3mgとなるよう圧着したのち、35〜110℃で加熱
乾燥して貼り合わせる。尚、この際、圧着したのち加熱
乾燥する前に、通常、表面状態を安定化させるために、
15〜34℃で好ましくは少なくとも1分以上放置、特
に好ましくは、10分〜数時間程度放置して、フィルム
に接着剤を馴染ませるのが良い。これにより、フィルム
の膨潤を抑え、かつ偏光子と接着剤の界面の相溶性を高
められ、乾燥後の接着力を強固にするのである。
積層方法については、積層前の偏光子と保護フィルムの
間に、好ましくは温度15〜34℃、濃度3〜6wt%
の接着剤溶液を滴下、あるいは噴霧状で付着せしめ、ラ
ミネートロールを使用して、15〜34℃の温度で該接
着剤の溶液層が積層フィルム1cm2 あたり0.01〜
3mgとなるよう圧着したのち、35〜110℃で加熱
乾燥して貼り合わせる。尚、この際、圧着したのち加熱
乾燥する前に、通常、表面状態を安定化させるために、
15〜34℃で好ましくは少なくとも1分以上放置、特
に好ましくは、10分〜数時間程度放置して、フィルム
に接着剤を馴染ませるのが良い。これにより、フィルム
の膨潤を抑え、かつ偏光子と接着剤の界面の相溶性を高
められ、乾燥後の接着力を強固にするのである。
【0016】積層前の偏光子と保護フィルムの間に、濃
度3〜6wt%の接着剤溶液を滴下、あるいは噴霧状で
付着させる際の接着剤溶液の温度は、15〜34℃が良
い。該温度が15℃未満では偏光子と接着剤の相溶性が
悪く偏光フィルムの耐湿熱性に劣る。また、該温度が3
4℃を越えると、偏光子が接着剤により膨潤し、積層の
際に偏光子に皺が入りやすいのである。
度3〜6wt%の接着剤溶液を滴下、あるいは噴霧状で
付着させる際の接着剤溶液の温度は、15〜34℃が良
い。該温度が15℃未満では偏光子と接着剤の相溶性が
悪く偏光フィルムの耐湿熱性に劣る。また、該温度が3
4℃を越えると、偏光子が接着剤により膨潤し、積層の
際に偏光子に皺が入りやすいのである。
【0017】圧着時において、該接着剤溶液層が一定面
積あたり均一な重量となるような圧力でラミネートする
ことにより、均一な偏光性能を有する偏光フィルムを製
造することができる。該接着剤溶液層が積層フィルム1
cm2 あたり、0.01〜3mgとなるように圧着する
のが良く、好ましくは0.1〜1mgである。圧着時の
圧力としては1〜30kg/cm2 が望ましい。また、
ラミネートロールを使用して1〜30kg/cm2 の圧
力でプレスする際の温度は15〜34℃が望ましい。圧
着後の乾燥温度は35〜110℃が良く、好ましくは5
0〜80℃である。乾燥温度が35℃以下では乾燥時間
が長く実用的でない。乾燥温度が110℃を越えると偏
光フィルムが反り曲がる傾向があり、平滑な偏光フィル
ムを製造することができない。乾燥時間は長い程良い
が、好ましくは24時間以下である。
積あたり均一な重量となるような圧力でラミネートする
ことにより、均一な偏光性能を有する偏光フィルムを製
造することができる。該接着剤溶液層が積層フィルム1
cm2 あたり、0.01〜3mgとなるように圧着する
のが良く、好ましくは0.1〜1mgである。圧着時の
圧力としては1〜30kg/cm2 が望ましい。また、
ラミネートロールを使用して1〜30kg/cm2 の圧
力でプレスする際の温度は15〜34℃が望ましい。圧
着後の乾燥温度は35〜110℃が良く、好ましくは5
0〜80℃である。乾燥温度が35℃以下では乾燥時間
が長く実用的でない。乾燥温度が110℃を越えると偏
光フィルムが反り曲がる傾向があり、平滑な偏光フィル
ムを製造することができない。乾燥時間は長い程良い
が、好ましくは24時間以下である。
【0018】以上の積層方法は、偏光子の片面に積層す
る場合について述べたが、偏光子の両面に積層する場合
も同様にして積層することができる。
る場合について述べたが、偏光子の両面に積層する場合
も同様にして積層することができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。尚、実施例および比較例の物性の測定方法、な
らびに効果の評価方法は以下の通りである。 (1)静置下での接着剤組成物の平均透過率経時変化測
定 石英セル(セルを通る行路の長さ1cm)に接着剤組成
物試料を入れ、リファレンスを水として分光測定器で波
長領域400〜700nmの範囲で、波長10nm毎に
透過率を測定し、1nmあたりの透過率を平均透過率
(T0 )とした。接着剤試料の製造後、室温(20℃)
で1時間静置したものの平均透過率をThおよび製造後
1か月静置したものの平均透過率をTm として、その差
を平均透過率経時変化(ΔT0 )とした。Tm の値が高
いものは透明性に優れ、またΔT0の値が低いものほど
可使用時間が長く実用的である。 (2)振とう後の透過率回復時間測定 事前に平均透過率を測定した接着剤組成物試料100c
cを200ml容量の硝子製円筒型サンプル瓶(底面の
直径φ56mm)に装填後、蓋をして密封し、該サンプ
ル瓶の重心から変位量15cmで5サイクル毎秒で20
秒振とうした。振とう後静置し、底面より2cmの高さ
において10分ごとにサンプリングを行い、事前に測定
した平均透過率に対し誤差1%で等しくなった時点を、
平均透過率回復時間とする。回復時間の早いものほど消
泡効果が大きく、したがって塗布工程での気泡発生の抑
制効果、また気泡が混入した場合の消泡効果が大きく、
光学欠点のない偏光フィルムを製造することができる。 (3)外観品位 該接着剤組成物を使用した偏光子と保護フィルムからな
る偏光フィルムの外観品位を次の基準で判定した。 ◎:外観品位に優れる。(偏光フィルム1m2 あたりに
存在する大きさ0.2mm以上の気泡、押し傷、凹みな
どの光学欠点が5個未満で、かつ透明性が極めて良好) ○:外観品位が良好である。(偏光フィルム1m2 あた
りに存在する上記の点状欠点が5個以上20個未満で、
かつ透明性が良好で満足できる) △:外観品位が劣る。(偏光フィルム1m2 あたりに存
在する上記の点状欠点が20個以上100個未満、もし
くは透明性が不良で実用上問題がある) ×:外観品位が劣悪である。(偏光フィルム1m2 あた
りに存在する上記の点状欠点が100個以上、もしくは
透明性が不良なもの、または面状態が悪くて実用に耐え
ない) (4)耐湿熱性 偏光子の両面を保護フィルムで積層した偏光フィルムに
ついて、分光光度計で波長領域400〜700nmの範
囲で波長10nm毎に、偏光フィルムの平均透過率(T
1 )を求め、さらに2枚の偏光フィルムを偏光軸方向に
平行に重ねた時の平均透過率(Tp )、と偏光軸を直交
に重ねた時の平均透過率(Tv )を測定して下記の計算
式から偏光度(V)を求めた。 Tp :2枚の偏光フィルムを偏光軸方向に平行に重ねた
時の平均透過率(%) Tv :2枚の偏光フィルムを偏光軸方向に直交に重ねた
時の平均透過率(%) 偏光フィルムの耐湿熱性は、偏光子の両面を保護フィル
ムで積層した偏光フィルムを60℃、90%RHの恒温
恒湿槽に入れ、300時間経過後に透過率、偏光度を分
光光度計で測定し、テスト前の初期透過率、初期偏光度
の差として、それぞれΔT、ΔVで表した。ΔT、ΔV
の値が小さいほど耐湿熱性は良好である。 (5)乾接着力 偏光子と保護フィルムからなる積層品の一端に、予め接
着時にポリエチレンフィルムなどのスペーサーを入れて
おき、乾燥後剥離し、取り除いてから、20℃で65%
RHの室内で定速移動型引っ張り試験機を使って剥離し
たフィルムの両端の引っ張り荷重をフィルム巾25mm
あたりで求め、乾接着力を次の基準で判定した。 ◎:乾接着力が極めて大きく、優れる。(フィルムが剥
離せず、切断する) ○:乾接着力が大きく、良好である。(剥離力が3kg
を越える)△:乾接着力が小さく、劣る。(剥離力が1
kg〜3kg) ×:乾接着力が極めて小さく、使用不可。(剥離力が1
kg未満)
明する。尚、実施例および比較例の物性の測定方法、な
らびに効果の評価方法は以下の通りである。 (1)静置下での接着剤組成物の平均透過率経時変化測
定 石英セル(セルを通る行路の長さ1cm)に接着剤組成
物試料を入れ、リファレンスを水として分光測定器で波
長領域400〜700nmの範囲で、波長10nm毎に
透過率を測定し、1nmあたりの透過率を平均透過率
(T0 )とした。接着剤試料の製造後、室温(20℃)
で1時間静置したものの平均透過率をThおよび製造後
1か月静置したものの平均透過率をTm として、その差
を平均透過率経時変化(ΔT0 )とした。Tm の値が高
いものは透明性に優れ、またΔT0の値が低いものほど
可使用時間が長く実用的である。 (2)振とう後の透過率回復時間測定 事前に平均透過率を測定した接着剤組成物試料100c
cを200ml容量の硝子製円筒型サンプル瓶(底面の
直径φ56mm)に装填後、蓋をして密封し、該サンプ
ル瓶の重心から変位量15cmで5サイクル毎秒で20
秒振とうした。振とう後静置し、底面より2cmの高さ
において10分ごとにサンプリングを行い、事前に測定
した平均透過率に対し誤差1%で等しくなった時点を、
平均透過率回復時間とする。回復時間の早いものほど消
泡効果が大きく、したがって塗布工程での気泡発生の抑
制効果、また気泡が混入した場合の消泡効果が大きく、
光学欠点のない偏光フィルムを製造することができる。 (3)外観品位 該接着剤組成物を使用した偏光子と保護フィルムからな
る偏光フィルムの外観品位を次の基準で判定した。 ◎:外観品位に優れる。(偏光フィルム1m2 あたりに
存在する大きさ0.2mm以上の気泡、押し傷、凹みな
どの光学欠点が5個未満で、かつ透明性が極めて良好) ○:外観品位が良好である。(偏光フィルム1m2 あた
りに存在する上記の点状欠点が5個以上20個未満で、
かつ透明性が良好で満足できる) △:外観品位が劣る。(偏光フィルム1m2 あたりに存
在する上記の点状欠点が20個以上100個未満、もし
くは透明性が不良で実用上問題がある) ×:外観品位が劣悪である。(偏光フィルム1m2 あた
りに存在する上記の点状欠点が100個以上、もしくは
透明性が不良なもの、または面状態が悪くて実用に耐え
ない) (4)耐湿熱性 偏光子の両面を保護フィルムで積層した偏光フィルムに
ついて、分光光度計で波長領域400〜700nmの範
囲で波長10nm毎に、偏光フィルムの平均透過率(T
1 )を求め、さらに2枚の偏光フィルムを偏光軸方向に
平行に重ねた時の平均透過率(Tp )、と偏光軸を直交
に重ねた時の平均透過率(Tv )を測定して下記の計算
式から偏光度(V)を求めた。 Tp :2枚の偏光フィルムを偏光軸方向に平行に重ねた
時の平均透過率(%) Tv :2枚の偏光フィルムを偏光軸方向に直交に重ねた
時の平均透過率(%) 偏光フィルムの耐湿熱性は、偏光子の両面を保護フィル
ムで積層した偏光フィルムを60℃、90%RHの恒温
恒湿槽に入れ、300時間経過後に透過率、偏光度を分
光光度計で測定し、テスト前の初期透過率、初期偏光度
の差として、それぞれΔT、ΔVで表した。ΔT、ΔV
の値が小さいほど耐湿熱性は良好である。 (5)乾接着力 偏光子と保護フィルムからなる積層品の一端に、予め接
着時にポリエチレンフィルムなどのスペーサーを入れて
おき、乾燥後剥離し、取り除いてから、20℃で65%
RHの室内で定速移動型引っ張り試験機を使って剥離し
たフィルムの両端の引っ張り荷重をフィルム巾25mm
あたりで求め、乾接着力を次の基準で判定した。 ◎:乾接着力が極めて大きく、優れる。(フィルムが剥
離せず、切断する) ○:乾接着力が大きく、良好である。(剥離力が3kg
を越える)△:乾接着力が小さく、劣る。(剥離力が1
kg〜3kg) ×:乾接着力が極めて小さく、使用不可。(剥離力が1
kg未満)
【0020】実施例1 20℃の水100部にポリビニールアルコール(ケン化
度99%、重合度1700)4部を加え、90℃に昇温し溶
解した。次にカプリル酸ナトリウム0.4部を加え溶解
した。室温に温度を下げ、接着剤組成物を得た。得られ
た接着剤組成物の平均透過率測定の結果を第1表(表
1)に示す。 実施例2 ポリビニールアルコール(ケン化度98%、重合度17
00)5部および消泡剤としてカプロン酸ナトリウム
0.2部を反応器に装填し、10℃の水100部を加
え、88℃に昇温し溶解した。室温に温度を下げ、接着
剤組成物を得た。得られた接着剤組成物の平均透過率測
定の結果を第1表(表1)に示す。 実施例3 ペラルゴン酸ナトリウム0.1部および酪酸ナトリウム
0.05部の混合物を98℃の水に加え溶解し、次いで
ポリビニールアルコール(ケン化度98%、重合度24
00)3.8部を加え溶解した。室温に温度を下げ、不
溶成分を濾過して取り除き、接着剤組成物を得た。得ら
れた接着剤組成物の平均透過率測定の結果を第1表(表
1)に示す。
度99%、重合度1700)4部を加え、90℃に昇温し溶
解した。次にカプリル酸ナトリウム0.4部を加え溶解
した。室温に温度を下げ、接着剤組成物を得た。得られ
た接着剤組成物の平均透過率測定の結果を第1表(表
1)に示す。 実施例2 ポリビニールアルコール(ケン化度98%、重合度17
00)5部および消泡剤としてカプロン酸ナトリウム
0.2部を反応器に装填し、10℃の水100部を加
え、88℃に昇温し溶解した。室温に温度を下げ、接着
剤組成物を得た。得られた接着剤組成物の平均透過率測
定の結果を第1表(表1)に示す。 実施例3 ペラルゴン酸ナトリウム0.1部および酪酸ナトリウム
0.05部の混合物を98℃の水に加え溶解し、次いで
ポリビニールアルコール(ケン化度98%、重合度24
00)3.8部を加え溶解した。室温に温度を下げ、不
溶成分を濾過して取り除き、接着剤組成物を得た。得ら
れた接着剤組成物の平均透過率測定の結果を第1表(表
1)に示す。
【0021】比較例1 実施例1においてカルボン酸塩を加えない以外は実施例
1と同一条件で接着剤組成物を得た。得られた接着剤組
成物の平均透過率測定の結果を第1表(表1)に示す。 比較例2 実施例2においてカルボン酸塩を加えない以外は実施例
2と同一条件で接着剤組成物を得た。得られた接着剤組
成物の平均透過率測定の結果を第1表(表1)に示す。 比較例3 実施例3においてカルボン酸塩を加えない以外は実施例
3と同一条件で接着剤組成物を得た。得られた接着剤組
成物の平均透過率測定の結果を第1表(表1)に示す。
1と同一条件で接着剤組成物を得た。得られた接着剤組
成物の平均透過率測定の結果を第1表(表1)に示す。 比較例2 実施例2においてカルボン酸塩を加えない以外は実施例
2と同一条件で接着剤組成物を得た。得られた接着剤組
成物の平均透過率測定の結果を第1表(表1)に示す。 比較例3 実施例3においてカルボン酸塩を加えない以外は実施例
3と同一条件で接着剤組成物を得た。得られた接着剤組
成物の平均透過率測定の結果を第1表(表1)に示す。
【0022】
【表1】
【0023】実施例4 厚み75μmのポリビニールアルコールフィルム(クラ
レ(株)製♯7500)をヨウ素0.1wt%、ヨウ化
カリウム0.2wt%、ホウ酸4.0wt%を含む35
℃の水溶液中に浸漬処理したのち、ホウ酸4.0wt%
を含む40℃水溶液中でフィルム走行方向に3.8倍延
伸し、さらに水洗したのち、50℃で乾燥してポリビニ
ールアルコールの偏光子を得た。一方、片面を100%
ケン化して得られた厚み80μmのトリアセチルセルロ
ースを2枚用意し、ケン化面を接着面として実施例1で
得られた接着剤組成物を使用し、これを20℃にて滴下
拡散させながら、該接着剤の溶液層が積層フィルムあた
り0.5mgとなるようラミネートロールで圧着したの
ち、34℃にて1時間放置し、さらに60℃で24時間
乾燥して偏光子の両面に保護フィルムを貼りつけ偏光フ
ィルムを得た。得られた偏光フィルムの性能を第2表
(表2)に示す。
レ(株)製♯7500)をヨウ素0.1wt%、ヨウ化
カリウム0.2wt%、ホウ酸4.0wt%を含む35
℃の水溶液中に浸漬処理したのち、ホウ酸4.0wt%
を含む40℃水溶液中でフィルム走行方向に3.8倍延
伸し、さらに水洗したのち、50℃で乾燥してポリビニ
ールアルコールの偏光子を得た。一方、片面を100%
ケン化して得られた厚み80μmのトリアセチルセルロ
ースを2枚用意し、ケン化面を接着面として実施例1で
得られた接着剤組成物を使用し、これを20℃にて滴下
拡散させながら、該接着剤の溶液層が積層フィルムあた
り0.5mgとなるようラミネートロールで圧着したの
ち、34℃にて1時間放置し、さらに60℃で24時間
乾燥して偏光子の両面に保護フィルムを貼りつけ偏光フ
ィルムを得た。得られた偏光フィルムの性能を第2表
(表2)に示す。
【0024】実施例5 実施例4において実施例1の接着剤組成物の代わりに、
実施例2で得られた接着剤組成物を使用した以外は、同
一条件で偏光フィルムを製造した。得られた偏光フィル
ムの性能を第2表(表2)に示す。 実施例6 実施例4において実施例1の接着剤組成物の代わりに、
実施例3で得られた接着剤組成物を使用した以外は、同
一条件で偏光フィルムを製造した。得られた偏光フィル
ムの性能を第2表(表2)に示す。
実施例2で得られた接着剤組成物を使用した以外は、同
一条件で偏光フィルムを製造した。得られた偏光フィル
ムの性能を第2表(表2)に示す。 実施例6 実施例4において実施例1の接着剤組成物の代わりに、
実施例3で得られた接着剤組成物を使用した以外は、同
一条件で偏光フィルムを製造した。得られた偏光フィル
ムの性能を第2表(表2)に示す。
【0025】比較例4 実施例4において実施例1の接着剤組成物の代わりに、
比較例1で得られた接着剤組成物を使用した以外は、同
一条件で偏光フィルムを製造した。得られた偏光フィル
ムの性能を第2表(表2)に示す。 比較例5 実施例5において実施例2の接着剤組成物の代わりに、
比較例2で得られた接着剤組成物を使用した以外は、同
一条件で偏光フィルムを製造した。得られた偏光フィル
ムの性能を第2表(表2)に示す。 比較例6 実施例6において実施例3の接着剤組成物の代わりに、
比較例3で得られた接着剤組成物を使用した以外は、同
一条件で偏光フィルムを製造した。得られた偏光フィル
ムの性能を第2表(表2)に示す。
比較例1で得られた接着剤組成物を使用した以外は、同
一条件で偏光フィルムを製造した。得られた偏光フィル
ムの性能を第2表(表2)に示す。 比較例5 実施例5において実施例2の接着剤組成物の代わりに、
比較例2で得られた接着剤組成物を使用した以外は、同
一条件で偏光フィルムを製造した。得られた偏光フィル
ムの性能を第2表(表2)に示す。 比較例6 実施例6において実施例3の接着剤組成物の代わりに、
比較例3で得られた接着剤組成物を使用した以外は、同
一条件で偏光フィルムを製造した。得られた偏光フィル
ムの性能を第2表(表2)に示す。
【0026】実施例7 厚み75μmのポリビニールアルコールフィルム(クラ
レ(株)製♯7500)を市販の直接染料を下記に示す
比率で混合した物 C.I.Direct yellow12 1部 C.I.Direct orange39 2部 C.I.Direct red81 3部 C.I.Direct blue202 10部 を0.1wt%を含む35℃の水溶液中に浸漬処理した
のち、ホウ酸4.0wt%を含む40℃水溶液中でフィ
ルム走行方向に3.8倍延伸し、さらに水洗したのち、
50℃で乾燥してポリビニールアルコールの偏光子を得
た。一方、片面を100%ケン化して得られた厚み80
μmのトリアセチルセルロースを2枚用意し、ケン化面
を接着面として実施例1で得られた接着剤組成物を20
℃にて滴下拡散させながら、該接着剤の溶液層が積層フ
ィルムあたり0.8mgとなるようラミネートロールで
圧着したのち、34℃にて1時間放置しさらに80℃で
24時間乾燥して偏光子の両面に保護フィルムを貼りつ
け偏光フィルムを得た。得られた偏光フィルムの性能を
第2表(表2)に示す。 実施例8 実施例7において実施例1の接着剤組成物の代わりに、
実施例2で得られた接着剤組成物を使用した以外は、同
一条件で偏光フィルムを製造した。得られた偏光フィル
ムの性能を第2表(表2)に示す。
レ(株)製♯7500)を市販の直接染料を下記に示す
比率で混合した物 C.I.Direct yellow12 1部 C.I.Direct orange39 2部 C.I.Direct red81 3部 C.I.Direct blue202 10部 を0.1wt%を含む35℃の水溶液中に浸漬処理した
のち、ホウ酸4.0wt%を含む40℃水溶液中でフィ
ルム走行方向に3.8倍延伸し、さらに水洗したのち、
50℃で乾燥してポリビニールアルコールの偏光子を得
た。一方、片面を100%ケン化して得られた厚み80
μmのトリアセチルセルロースを2枚用意し、ケン化面
を接着面として実施例1で得られた接着剤組成物を20
℃にて滴下拡散させながら、該接着剤の溶液層が積層フ
ィルムあたり0.8mgとなるようラミネートロールで
圧着したのち、34℃にて1時間放置しさらに80℃で
24時間乾燥して偏光子の両面に保護フィルムを貼りつ
け偏光フィルムを得た。得られた偏光フィルムの性能を
第2表(表2)に示す。 実施例8 実施例7において実施例1の接着剤組成物の代わりに、
実施例2で得られた接着剤組成物を使用した以外は、同
一条件で偏光フィルムを製造した。得られた偏光フィル
ムの性能を第2表(表2)に示す。
【0027】比較例7 実施例7において、80℃で24時間乾燥する代わり
に、120℃で1時間乾燥した以外は、同一条件で偏光
フィルムを製造した。得られた偏光フィルムの性能を第
2表(表2)に示す。 比較例8 実施例8において、圧着したのち、34℃にて1時間放
置し、さらに80℃で24時間乾燥する代わりに、圧着
したのち10℃にて1時間放置し、さらに20℃で24
時間乾燥した以外は、同一条件で偏光フィルムを製造し
た。得られた偏光フィルムの性能を第2表(表2)に示
す。
に、120℃で1時間乾燥した以外は、同一条件で偏光
フィルムを製造した。得られた偏光フィルムの性能を第
2表(表2)に示す。 比較例8 実施例8において、圧着したのち、34℃にて1時間放
置し、さらに80℃で24時間乾燥する代わりに、圧着
したのち10℃にて1時間放置し、さらに20℃で24
時間乾燥した以外は、同一条件で偏光フィルムを製造し
た。得られた偏光フィルムの性能を第2表(表2)に示
す。
【0028】
【表2】
【0029】
【発明の効果】本発明のカルボン酸塩を含有する接着剤
組成物は、可使用時間が長く、透明性に優れており、か
つ塗工時において発生あるいは、混入した気泡を消泡す
る効果を有するため、乾燥時において、気泡による光学
欠点のない、透明度の優れた偏光フィルムを得ることが
できる。従って、高品位が要求される液晶表示材料等の
品質保持に極めて有用である。
組成物は、可使用時間が長く、透明性に優れており、か
つ塗工時において発生あるいは、混入した気泡を消泡す
る効果を有するため、乾燥時において、気泡による光学
欠点のない、透明度の優れた偏光フィルムを得ることが
できる。従って、高品位が要求される液晶表示材料等の
品質保持に極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29L 9:00 4F (72)発明者 伊藤 尚登 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 基材フィルムであるポリビニールアルコ
ールフィルムにヨウ素および/又は二色性染料を使用し
て、一軸延伸加工により得た偏光子と、セルロース系保
護フィルムとの接着に使用する水溶性接着剤組成物にお
いて、該組成物の固形分中に、 a)重合度1500〜4000、ケン化度96〜100
mol%であるポリビニールアルコールを60wt%以
上含有し、且つ b)炭素数が1〜22の直鎖または分岐の炭化水素基、
あるいは環状の炭化水素基を有するカルボン酸のナトリ
ウム塩ならびにカリウム塩を0.01wt%以上含有
し、該接着剤固形分を水に対して濃度1〜20wt%含
有してなる偏光フィルム用接着剤組成物。 - 【請求項2】 i)基材フィルムであるポリビニールア
ルコールフィルムにヨウ素および/又は二色性染料を使
用して、一軸延伸加工により得た偏光子と、 ii)セルロース系保護フィルムを、接着剤層を介して
積層する偏光フィルムの積層方法において、該接着剤を
15〜34℃に保持した溶液状のものとして使用し、該
接着剤の溶液層が積層フィルム1cm2 あたり0.01
〜3mgとなるよう圧着したのち、さらに35〜110
℃にて加熱乾燥することを特徴とする偏光子および保護
フィルムの積層方法。 - 【請求項3】 接着剤層が請求項1の接着剤組成物であ
る請求項2記載の積層方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19047892A JPH0634816A (ja) | 1992-07-17 | 1992-07-17 | 偏光子および保護フィルムを積層するに用いる偏光フィルム用接着剤組成物、ならびに該接着剤組成物を利用した偏光子および保護フィルムの積層方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19047892A JPH0634816A (ja) | 1992-07-17 | 1992-07-17 | 偏光子および保護フィルムを積層するに用いる偏光フィルム用接着剤組成物、ならびに該接着剤組成物を利用した偏光子および保護フィルムの積層方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0634816A true JPH0634816A (ja) | 1994-02-10 |
Family
ID=16258778
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19047892A Pending JPH0634816A (ja) | 1992-07-17 | 1992-07-17 | 偏光子および保護フィルムを積層するに用いる偏光フィルム用接着剤組成物、ならびに該接着剤組成物を利用した偏光子および保護フィルムの積層方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0634816A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005049698A (ja) * | 2003-07-30 | 2005-02-24 | Fuji Photo Film Co Ltd | 偏光板 |
JP2009053675A (ja) * | 2007-07-30 | 2009-03-12 | Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The | 偏光板用接着剤、偏光板、およびその製造方法 |
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KR100945705B1 (ko) * | 2002-11-26 | 2010-03-05 | 유겡가이샤 라이즈 케미카루 리서치 | 폴리비닐알콜계 감광성 수지 |
JP2012128430A (ja) * | 2004-08-09 | 2012-07-05 | Fujifilm Corp | 高分子フィルム、それを用いた光学補償フィルム、偏光板、および液晶表示装置 |
JP2014507307A (ja) * | 2010-12-21 | 2014-03-27 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 光学接着剤を有する物品及その製造方法 |
KR20160031917A (ko) * | 2014-09-15 | 2016-03-23 | 주식회사 엘지화학 | 박형 편광판의 제조 방법 및 이를 이용하여 제조된 박형 편광판 |
WO2016195440A1 (ko) * | 2015-06-03 | 2016-12-08 | 주식회사 엘지화학 | 편광자의 제조방법 및 이를 이용하여 제조된 편광자 |
JP2017203986A (ja) * | 2016-05-10 | 2017-11-16 | 住友化学株式会社 | 光学フィルム及び光学フィルムを用いた光学部材 |
KR20190024697A (ko) | 2017-08-29 | 2019-03-08 | 동우 화인켐 주식회사 | 접착제 조성물, 이를 포함하는 편광판 및 화상표시장치 |
-
1992
- 1992-07-17 JP JP19047892A patent/JPH0634816A/ja active Pending
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100945705B1 (ko) * | 2002-11-26 | 2010-03-05 | 유겡가이샤 라이즈 케미카루 리서치 | 폴리비닐알콜계 감광성 수지 |
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JP2012128430A (ja) * | 2004-08-09 | 2012-07-05 | Fujifilm Corp | 高分子フィルム、それを用いた光学補償フィルム、偏光板、および液晶表示装置 |
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JP2014507307A (ja) * | 2010-12-21 | 2014-03-27 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 光学接着剤を有する物品及その製造方法 |
KR20160031917A (ko) * | 2014-09-15 | 2016-03-23 | 주식회사 엘지화학 | 박형 편광판의 제조 방법 및 이를 이용하여 제조된 박형 편광판 |
WO2016195440A1 (ko) * | 2015-06-03 | 2016-12-08 | 주식회사 엘지화학 | 편광자의 제조방법 및 이를 이용하여 제조된 편광자 |
US10479870B2 (en) | 2015-06-03 | 2019-11-19 | Lg Chem, Ltd. | Method for manufacturing polarizer and polarizer manufactured thereby |
JP2017203986A (ja) * | 2016-05-10 | 2017-11-16 | 住友化学株式会社 | 光学フィルム及び光学フィルムを用いた光学部材 |
KR20190024697A (ko) | 2017-08-29 | 2019-03-08 | 동우 화인켐 주식회사 | 접착제 조성물, 이를 포함하는 편광판 및 화상표시장치 |
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