JPH06345720A - 新規な4,4′−ビス(o−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニル化合物 - Google Patents

新規な4,4′−ビス(o−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニル化合物

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JPH06345720A
JPH06345720A JP5143341A JP14334193A JPH06345720A JP H06345720 A JPH06345720 A JP H06345720A JP 5143341 A JP5143341 A JP 5143341A JP 14334193 A JP14334193 A JP 14334193A JP H06345720 A JPH06345720 A JP H06345720A
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Japan
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bis
toluenesulfonylaminocarbonylamino
heat
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Ayako Shirai
亜矢子 白井
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New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感熱記録体の顕色剤として用いた時、感度が
高く、耐油性、耐可塑剤性に優れた発色画像を形成する
ことができる新規化合物を提供する。 【構成】 化学式(I): 【化1】 で表される4,4′−ビス(o−トルエンスルホニルア
ミノカルボニルアミノ)ジフェニル化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な4,4′−ビス
(o−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジ
フェニル化合物に関するものである。上記化合物を、加
熱によって発色画像を形成する感熱記録体の顕色性物質
として、染料前駆体と組み合わせて使用することによ
り、感熱記録体上に、一旦発色した画像の消失がなく、
保存安定性にすぐれた記録画像を形成することが可能に
なる。
【0002】
【従来の技術】本発明の化合物を利用可能な感熱記録体
は、一般に紙、合成紙、プラスチックフィルム等の支持
体上に、電子供与性ロイコ染料のような発色性物質と電
子受容性のフェノール性化合物等の有機酸性物質のよう
な顕色性物質とを主成分とする感熱発色層を設けて構成
されるものである。このような構成を有する感熱記録体
に熱エネルギーを印加することにより、上記発色性物質
と顕色性物質とを反応させて記録画像を得ることができ
る。このような感熱記録体は、特公昭43−4160
号、特公昭45−14039号、及び特開昭48−27
736号などに開示されており、広く実用化されてい
る。
【0003】上記構成を有する感熱記録体は、記録装置
がコンパクトで安価でかつ保守が容易であることから、
電子計算機のアウトプット、ファクシミリ、自動券売
機、科学計測器のプリンター、あるいはCRT医療計測
用のプリンター等に広範囲に使用されている。しかし、
支持体上に発色性染料物質、顕色性物質および結着剤を
有効成分とする感熱発色層を塗工形成した従来のいわゆ
る染料型感熱記録体にあっては、その発色反応が可逆的
であるため、発色画像が経時的に消色することが知られ
ている。この消色は曝光、高湿、高温雰囲気下に加速さ
れ、さらに可塑剤および油等の接触によって速やかに進
行し、画像は読み取り不可能なレベルまで消色してしま
う。
【0004】そこで、感熱発色層に特定の有効物質を導
入して、この消色の問題を解決しようという試みが広範
囲になされてきた。例えば特開昭62−121769号
に見られる二量化したフルオラン色素を用いるもの、お
よび特開昭62−169681号に見られる特定のサリ
チル酸誘導体の金属塩を顕色剤として用いるものなどが
あり、さらには、フルオラン系ロイコ染料を用いない発
色系として、特開平3−38996号等に開示されてい
るように3−アミノ−1−イミノ−4,5,6,7−テ
トラクロロ−1H−イソインドールと、4,4′,4″
−トリイソシアナト−2,5−ジメトキシトリフェニル
アミンとからなる非可逆系感熱材料を用いるものなどが
知られている。
【0005】前述の二量化したフルオラン色素を用いる
場合、これをフェノール系顕色剤と共に用いても、発色
画像の保存性は相応に向上する。しかし、得られる感熱
記録体の白色度がかなり低く、また、熱応答性、すなわ
ち感度も低いという欠点が認められている。
【0006】上記特定のサリチル酸金属塩を顕色剤とし
て用いる場合、得られる発色画像の耐油性および耐可塑
剤性は改良されるが、耐熱試験において白紙部の発色が
見られ、又、有効な特定のサリチル酸誘導体の化学構造
が複雑でかつ高価であるという欠点がある。さらに、3
−アミノ−1−イミノ−4,5,6,7−テトラクロロ
−1H−イソインドールと4,4′,4″−トリイソシ
アナト−2,5−ジメトキシトリフェニルアミンとから
なる感熱材料を用いる場合、発色した画像部は、確かに
堅牢であるが、非画像部、すなわち白紙部が、可塑剤と
接触すると赤色に発色し、画像品質を著しく損なうとい
う欠点がみられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来技術の上
記問題点を解決し、それを用いて得られる感熱記録体
が、白色度が高く、感度にも優れ、かつ耐油性、耐可塑
剤性、耐湿性、耐熱性等にすぐれ、従って、長期保存性
に優れた発色画像を形成し得る顕色剤として有用な新規
化合物を提供しようとするものである。
【0008】本発明は、例えば自動券売機用感熱記録型
の乗車券として使用できるのみならず、保存性を必要と
する回数券や定期券などへの使用、可塑剤、油脂との接
触が避けられないポリ塩化ビニルフィルムで包装した食
品の包装面に貼付けるPOS用バーコードシステム用の
ラベルとしての適性が高く、さらに、長期保存用のファ
クシミリ用紙やワープロ用紙、また、CRT用画像プリ
ンター用紙としても利用できるなどの優れた特性を有す
る感熱記録体に有用な新規顕色性化合物を提供しようと
するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、発色画像
の耐油性および耐可塑剤性などの保存安定性改善効果を
発色画像形成後可及的短時間内に発現し得る新規な顕色
性化合物を種々設計、合成、検討し、その結果、本発明
の化合物開発に成功した。
【0010】すなわち、本発明の化合物は、下記化学式
(I)
【化2】 で表される新規な4,4′−ビス(o−トルエンスルホ
ニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニル化合物であ
る。
【0011】本発明の化合物は、具体的には、下記化学
式(1−a):
【化3】 で表される4,4′−ビス(o−トルエンスルホニルア
ミノカルボニルアミノ)ジフェニルスルフィド、下記化
学式(1−b):
【化4】 で表される4,4′−ビス(o−トルエンスルホニルア
ミノカルボニルアミノ)ジフェニルエーテル、および下
記化学式(1−c):
【化5】 で表される4,4′−ビス(o−トルエンスルホニルア
ミノカルボニルアミノ)ジフェニルスルホン、を包含す
るものである。
【0012】
【作用】本発明の化合物は感熱記録体の顕色剤として作
用するものである。すなわち本発明の化合物は、フェノ
ール性の水酸基、あるいはカルボキシル基などの酸性官
能基を有しないが、塩基性のロイコ染料に対し、強い顕
色能力を示すものである。このような強い顕色能力は、
本発明の化合物中の尿素基が、それに隣接するスルホニ
ル基により活性化されているためと理解される。また、
本発明の化合物とロイコ染料により発色した画像が種々
の環境下で高い保存性を示すのは、化合物に含まれる2
個のアリールスルホニル尿素基の相乗効果によるものと
理解される。
【0013】本発明の化合物は、例えば下記の反応
(1)〜(2)により合成することができる。
【化6】
【0014】上記各反応の溶媒としては、イソシアナー
ト類、又はカルバミン酸エステル類と反応して上記反応
を阻害することのないものであれば特に制限はないが、
生成する化合物の白色度を高く保つためには、非芳香族
系の溶媒を用いることが好ましい。芳香族系の溶媒は、
イソシアナート類、又はカルバミン酸エステル類と、特
に高い温度において接触させると、得られる反応生成物
の白色度低下の原因となることがある。好ましい溶媒と
しては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩
化炭素、およびトリクロロエチレンなどの脂肪族ハロゲ
ン化合物類、アセトニトリル、およびプロピオニトリル
のような脂肪族ニトリル類、酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、および酢酸ブチルのような脂肪族エステル類、エチ
レングリコールジメチルエーテル、およびジブチルエー
テルのような脂肪族エーテル類、並びにシクロヘキサノ
ンのような脂肪族ケトン類、などをあげることができ
る。
【0015】本発明の式(I)の化合物は、ロイコ染
料、融点60℃〜150℃の熱可融性芳香族化合物、す
なわち一般に増感剤として知られている物質、およびこ
れらの成分を支持体に固着するためのバインダーととも
に、感熱記録体の感熱発色層を形成する。感熱発色層
は、さらに、有機又は無機顔料類を含んでいることが好
ましく、また、必要に応じて、従来公知のフェノール系
あるいは有機酸系の顕色剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、および/またはワックス類を含むことができる。
【0016】本発明の顕色剤化合物とともに使用される
ロイコ染料は、トリフェニルメタン系、フルオラン系、
ジフェニルメタン系化合物等の従来公知のものから選ぶ
ことができる。このような染料前駆体として、例えば、
3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−
3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)
−4−アザフタリド、クリスタルバイオレットラクト
ン、3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−6−メチル−7−(o,p−ジメチルアニリ
ノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−p−トルイジ
ノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロ
リジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ
ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−
メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ
−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロ
ロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオ
ラン、および3−シクロヘキシルアミノ−6−クロロフ
ルオラン、および3−(N−エチル−N−ヘキシルアミ
ノ)−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオ
ラン等から選ばれた1種以上を用いることができる。
【0017】前述の増感剤としては、例えば、1−ヒド
ロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル(特開昭57
−191089号)、p−ベンジルビフェニル(特開昭
60−82382号)、ベンジルナフチルエーテル(特
開昭58−87094号)、ジベンジルテレフタレート
(特開昭58−98285号)、p−ベンジルオキシ安
息香酸ベンジル(特開昭57−201691号)、炭酸
ジフェニル、炭酸ジトリル(特開昭58−136489
号)、m−ターフェニル(特開昭57−89994
号)、1,2−ビス(m−トリルオキシ)エタン(特開
昭60−56588号)、1,5−ビス(p−メトキシ
フェノキシ)−3−オキサペンタン(特開昭62−18
1183号)、シュウ酸ジエステル類(特開昭64−1
583号)、1,4−ビス(p−トリルオキシ)ベンゼ
ン(特開平2−153783号)、ジフェニルスルホン
(特公平59−25673号)、p−トルエンスルホン
酸フェニルエステル(特開昭59−73990号)、メ
シチレンスルホン酸p−トリルエステル(特開平2−8
0285号)、4,4′−ジアリルオキシジフェニルス
ルホン、4,4′−ジイソペンチルオキシジフェニルス
ルホン、4,4′−ジメトキシジフェニルスルホン(特
公平2−9951号)、および4,4′−ジ−n−ペン
チルオキシジフェニルスルホン(特開昭60−4707
0号)などをあげることができる。
【0018】また、前記の有機又は無機の顔料として
は、例えば炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チ
タン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウ
ム、クレー、焼成クレー、タルク、および表面処理され
た炭酸カルシウムやシリカ等の無機系微粉末、並びに尿
素−ホルマリン樹脂、スチレン/メタクリル酸共重合
体、およびポリスチレン樹脂等の有機系の微粉末などを
あげることができる。
【0019】前記バインダーとしては、種々の分子量の
ポリビニルアルコール、デンプン及びその誘導体、メト
キシセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチル
セルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、
ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリ
ル酸アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸
アミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸3元共重合
体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポ
リアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、およ
びカゼインなどの水溶性高分子材料、並びに、ポリ酢酸
ビニル、ポリウレタン、スチレン/ブタジエン共重合
体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビ
ニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレー
ト、エチレン/酢酸ビニル共重合体、およびスチレン/
ブタジエン/アクリル系共重合体等の各々のラテックス
を用いることができる。
【0020】感熱記録体の感熱発色層を形成するには、
上記各成分を微粒子に分散あるいは溶解し、それらを適
宜混合して塗布液を調製し、この塗布液をシート状基体
に塗布し乾燥する。この感熱発色層上に更に保護層、印
刷層などのような被覆層を形成することもできる。
【0021】
【実施例】下記実施例により本発明を具体的に説明す
る。実施例1 〔4,4′−ビス(o−トルエンスルホニル
アミノカルボニルアミノ)−ジフェニルスルフィドの合
成(式(1−a)の化合物)〕 滴下ロート、および温度計を具有する三口フラスコに
3.3gの4,4′−ジアミノジフェニルスルフィドを
入れ、これを100mlのアセトニトリルに溶解した。こ
の溶液をマグネティックスターラーで激しく撹拌しつ
つ、滴下ロートより7.2gのo−トルエンスルホニル
イソシアナートを滴下した。滴下と共に発熱反応がおこ
り、白色の固体が沈澱した。この混合液をさらに1時間
撹拌し、濾過して8.6gの白色結晶を得た。
【0022】この白色結晶の融点は、215〜218℃
であった。NMR、およびIRにより、上記白色結晶が
目的物であることを確認した。 NMR測定(重DMSO中)の結果(数字はppm 値): δ=2.60(s,6H),7.16(d,4H),
7.30(d,4H),7.41(t,4H),7.5
8(t,2H),7.97(d,2H) その他N−Hに起因すると思われるピークが、δ=8.
80付近と10.6付近とに現われた。
【0023】実施例2 〔4,4′−ビス(o−トルエ
ンスルホニルアミノカルボニルアミノ)−ジフェニルエ
ーテルの合成(式(1−b)の化合物)〕 実施例1と同様の合成操作を行なった。但し、4,4′
−ジアミノジフェニルスルフィドの代わりに、3.0g
の4,4′−ジアミノジフェニルエーテルを用いた。そ
の結果、8.1gの白色結晶状の4,4′−ビス(o−
トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニ
ルエーテルが得られた。
【0024】この反応生成物の融点は、216〜219
℃であった。またNMR、およびIRにより、上記白色
結晶が目的物であることを確認した。 NMR測定(重DMSO中)の結果:(数字はppm 値) δ=2.60(s,6H),6.80(d,4H),
7.30(d,4H),7.40(t,4H),7.5
6(t,2H),7.98(d,2H) その他、N−Hに起因すると思われるピークが、δ=
8.62付近と10.75付近とに現われた。
【0025】実施例3 〔4,4′−ビス(o−トルエ
ンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルスル
ホンの合成(式(1−c)の化合物)〕 実施例1と同様の合成操作を行なった。但し、4,4′
−ジアミノジフェニルスルフィドの代わりに、3.72
gの4,4′−ジアミノジフェニルスルホンを用いた。
その結果、8.6gの白色結晶状の4,4′−ビス(o
−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェ
ニルスルホンが得られた。
【0026】上記白色結晶の融点は、238〜242℃
であった。またNMR、およびIRにより、上記白色結
晶が目的物であることを確認した。 NMR測定(重DMSO中)の結果(数字はppm ): δ=2.60(s,6H),7.45(m,10H),
7.75(d,4H),7.98(d,2H) その他、N−Hに起因すると思われるピークが、δ=
9.18付近と11.1付近とに現われた。
【0027】感熱記録紙製造例1 下記操作により感熱記録紙を作成した。 (1)分散液Aの調製 成 分 重量(部) 3−(N−イソペンチル−N−エチルアミノ)− 6−メチル−7−アニリノフルオラン 20 ポリビニルアルコール 10%液 10 水 70 上記組成物をサンドグラインダーをもちい、平均粒径が
1μm以下になるまで粉砕した。
【0028】 (2)分散液Bの調製 成 分 重量(部) 4,4′−ビス(o−トルエンスルホニル− アミノカルボニルアミノ)ジフェニルスルフィド 10 ジフェニルスルホン 10 ポリビニルアルコール 10%液 10 水 70 上記組成物をサンドグラインダーをもちい、平均粒径が
1μm以下になるまで粉砕した。
【0029】(3)顔料下塗り紙の調製 焼成クレイ(商標:アンシレックス)85部を水320
部に分散して得られた分散物に、スチレン〜ブタジエン
共重合物エマルジョン(固形分50%)40部と、10
%酸化でんぷん水溶液50部とを混合して塗液を調製
し、この塗液を坪量が48g/m2 の原紙の上に乾燥後
の塗布量が7.0g/m2 になるように塗工して、顔料
下塗り紙を作製した。
【0030】(4)感熱発色層の形成 上記A液50部、およびB液200部に、炭酸カルシウ
ム顔料30部、25%ステアリン酸亜鉛分散液20部、
30%パラフィン分散液15部、および10%ポリビニ
ルアルコール水溶液100部を混合、撹拌し、塗布液を
調製した。この塗布液を、上記顔料下塗り紙の片面に、
乾燥後の塗布量が5.0g/m2 となるように塗布乾燥
して感熱発色層を形成し、感熱記録紙を作成した。
【0031】(5)カレンダー処理 上記の様にして得られた感熱記録紙をスーパーカレンダ
ーによって処理し、その表面の平滑度を800〜100
0秒とした。
【0032】(6)発色試験および耐油、耐可塑剤試験 こうして得られた試料について、日立製作所製の市販感
熱ファクシミリ機を改造した動的発色試験機を用い、
0.49mj/dot の印加エネルギーで試料発色させた。
発色濃度はマクベス反射濃度計RD−914で測定した
(これを元濃度と記す)。次いでこの発色試料から所定
の供試片を作成し、発色後30分以内に、供試片にサラ
ダオイル、またはジオクチルテレフタレート(代表的可
塑剤)を塗布し、室温で3時間放置後、過剰のオイル又
は可塑剤を拭き取り、残存画像濃度をマクベス反射濃度
計で測定し、下記の式に従って画像保存率を算出した。
【数1】 テスト結果を表1に示す。
【0033】感熱記録紙製造例2 感熱記録紙製造例1と同様の操作により感熱記録紙を作
製した。但し、分散液Bの調製にあたり、4,4′−ビ
ス(o−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)
ジフェニルスルフィドの代わりに、4,4′−ビス(o
−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェ
ニルエーテルを用いた。テスト結果を表1に示す。
【0034】感熱記録紙製造例3 感熱記録紙製造例1と同様の操作により感熱記録紙を作
製した。但し、分散液Bの調製にあたり、4,4′−ビ
ス(o−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)
ジフェニルスルフィドの代わりに、4,4′−ビス(o
−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェ
ニルスルホンを用いた。テスト結果を表1に示す。
【0035】感熱記録紙製造比較例1 感熱記録紙製造例1と同様の操作を行なった。但し、分
散液Bの調製にあたり、4,4′−ビス(o−トルエン
スルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルスルフ
ィドの代わりに、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン(すなわちビスフェノールA)を用いた。
テスト結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】実施例1〜3から明らかなように、本発明
の4,4′−ビス(o−トルエンスルホニルアミノカル
ボニルアミノ)ジフェニルスルフィド、4,4′−ビス
(o−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジ
フェニルエーテル、および4,4′−ビス(o−トルエ
ンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルスル
ホンは、十分にキャラクタライズされた新規化合物であ
る。また、感熱記録紙製造例1〜3、および感熱記録紙
製造比較例1から明らかなように、本発明の化合物は感
熱記録体の顕色剤として用いられたとき、従来顕色剤の
代表であるビスフェノールAに比べると、得られる発色
画像は格段に優れた耐油性、および耐可塑剤性を示す。
【0038】
【発明の効果】本発明の4,4′−ビス(o−トルエン
スルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルスルフ
ィド、4,4′−ビス(o−トルエンスルホニルアミノ
カルボニルアミノ)ジフェニルエーテル、および4,
4′−ビス(o−トルエンスルホニルアミノカルボニル
アミノ)ジフェニルスルホンは、新規化合物であり、ま
た本発明の化合物を、感熱記録体の顕色剤として用いた
とき、得られる感熱発色層の動的感度が良好であり、ま
た、形成された発色画像は優れた耐油性および耐可塑剤
性を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記化学式(I): 【化1】 で表される新規な4,4′−ビス(o−トルエンスルホ
    ニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニル化合物。
JP5143341A 1993-06-15 1993-06-15 新規な4,4′−ビス(o−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニル化合物 Pending JPH06345720A (ja)

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JP5143341A JPH06345720A (ja) 1993-06-15 1993-06-15 新規な4,4′−ビス(o−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニル化合物

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JP5143341A JPH06345720A (ja) 1993-06-15 1993-06-15 新規な4,4′−ビス(o−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニル化合物

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JP5143341A Pending JPH06345720A (ja) 1993-06-15 1993-06-15 新規な4,4′−ビス(o−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニル化合物

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JP (1) JPH06345720A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006281693A (ja) * 2005-04-04 2006-10-19 Oji Paper Co Ltd 多色感熱記録体

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JP2006281693A (ja) * 2005-04-04 2006-10-19 Oji Paper Co Ltd 多色感熱記録体

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