JPH06345696A - ジアルキルカーボネートとグリコールの同時製造方法 - Google Patents

ジアルキルカーボネートとグリコールの同時製造方法

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JPH06345696A
JPH06345696A JP5134429A JP13442993A JPH06345696A JP H06345696 A JPH06345696 A JP H06345696A JP 5134429 A JP5134429 A JP 5134429A JP 13442993 A JP13442993 A JP 13442993A JP H06345696 A JPH06345696 A JP H06345696A
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glycol
catalyst
reaction
alcohol
carbonate
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JP5134429A
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Kaoru Inoue
薫 井上
Hidekazu Ookubo
英主 大久保
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 工業的に非常に重要であるジアルキルカーボ
ネート類とグリコールを不均一触媒を用いてアルキレン
カーボネートとアルコール類から高転化率、高選択率で
製造する方法を提供する。 【構成】 グリコールの炭酸エステルとアルコール類と
の反応において、触媒としてアルカリ金属にイオン交換
した陽イオン交換樹脂を用い、ジアルキルカーボネート
とグリコールを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジアルキルカーボネー
トとグリコールの同時製造方法に関するものである。更
に詳しくは、炭素数3以上のグリコールの炭酸エステル
とアルコールとを陽イオン交換樹脂触媒の存在下に反応
させジアルキルカーボネートと炭素数3以上のグリコー
ルを製造する方法に関する。
【0002】メタノールの炭酸エステルであるジメチル
カーボネートや脂肪族アルコールの炭酸エステルはアル
キル化剤、ホスゲン代替物質として工業的に極めて重要
な中間体であり、加えて将来的にはガソリン添加剤とし
ても期待される物質である。一方、プロピレングリコー
ル等のアルキレングリコールはウレタン原料、添加剤等
として工業的に極めて重要な物質である。
【0003】
【従来の技術】従来、ジメチルカーボネートの製造方法
としては以下の3つの方法が広く知られている。第一の
方法としてはメタノールとホスゲンとの反応によってジ
メチルカーボネートを製造する方法であり、特開昭61-1
18349号、特開昭60-197639号、特公昭62-853500号等が
知られている。これらの方法では原料として極めて毒性
の高いホスゲンを使用し、更に反応副生物として塩化水
素が発生する事から非常に危険性の高い方法であり、製
造装置の腐蝕もあり経済的な方法とはいえず種々の欠点
がある。第二の方法としては一酸化炭素とメタノールを
酸素の存在下に触媒を用いて反応させる事によりジアル
キルカーボネートを製造する方法であり、特公昭60-587
39号、特公昭60-23662号、特公昭61-8816号等がある。
この方法においては毒性の高い一酸化炭素を使用し、更
に酸素を使用する等の人体におよぶ且つ爆発等の危険性
を有しており、加えて副生物として水が生成する事から
一旦生成したジメチルカーボネートが加水分解される等
の様々な欠点を有している。
【0004】ここにおいて第三の方法としてグリコール
の炭酸エステルとメタノールからエステル交換反応によ
ってジメチルカーボネートを製造する方法が多く提案さ
れてきている。この方法の利点はホスゲンや一酸化炭素
を用いず、更に酸素等の使用もない事から極めて安全性
の高い製造方法である。加えて同時にプロピレングリコ
ール等のアルキレングリコールを併産する事から極めて
経済性の高い方法となり得る。この製造方法としては例
えば、第四級アンモニウム基又は第三級アミン基を有す
る固体塩基性アニオン交換樹脂触媒を用いる方法として
特開平3-109358号、特公昭59-28542号、特開昭63-23804
3号、特開昭64-31737号等が知られている。又、酸性イ
オン交換樹脂を触媒として使用する方法として特開昭64
-31737号が知られている。更に、均一触媒としては特開
昭51-118763号、特公昭51-141871号等に記載のアミン
類、ホスフィン類、及びこれらの4級塩、Chem. Lett.,
p.1261(1979)等に記載の有機銅化合物、有機錫化合物、
遷移金属化合物等が知られている。これらの触媒を用い
た反応では例えば均一触媒反応では生成物と触媒との分
離が複雑となる等の欠点がある。ここにおいてイオン交
換樹脂等の不均一触媒を用いる方法は、反応生成物との
分離に関しては有利な方法といえるが、触媒活性は充分
とは言えない。
【0005】ここにおいて前記したように特開昭64-317
37号では触媒としてカルボン酸官能基を有する陽イオン
交換樹脂触媒、及びそのアルカリ金属塩若しくはアルカ
リ土類金属塩によるエチレンカーボネートとメタノール
のエステル交換反応が記載されているが、実施例中には
カルボン酸型イオン交換樹脂を用いた例が記載されてい
るに過ぎず、カルボン酸の金属塩型樹脂に関しては定か
ではなく、触媒活性すら不明であった。これに加えて該
特許ではエチレンカーボネートとメタノールとの反応に
限定されており、炭素数3以上のグリコールの炭酸エス
テルのエステル交換反応に関しては何等の知見も無い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記したようにジアル
キルカーボネートの製造方法としてアルキレングリコー
ルの炭酸エステルとアルコールとのエステル交換反応に
よるジアルキルカーボネートの製造方法は極めて経済性
の高い方法であるが、均一触媒を用いれば触媒分離等に
難点があり、不均一触媒においては活性が低い等の難点
があった。本発明においてはこれらの難点を解決すべく
鋭意検討を行った結果、カルボン酸型陽イオン交換樹脂
のカルボン酸基の有するプロトンをアルカリ金属カチオ
ンと交換したイオン交換樹脂が熱的に安定に且つ極めて
高活性な触媒となる事を見いだし本発明を完成するに至
った。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は炭素
数3以上のグリコールの炭酸エステルとアルコールとの
反応により、グリコールとジアルキルカーボネートを製
造する方法において、カルボン酸官能基を有するイオン
交換樹脂のカルボン酸基のプロトンをアルカリ金属カチ
オンに交換したイオン交換樹脂の存在下に反応させるこ
とを特徴とするグリコールとジアルキルカーボネートの
製造方法である。以下、本発明によるジアルキルカーボ
ネートとグリコールの製造方法について詳細に説明す
る。本発明において反応に供せられるグリコールの炭酸
エステルとは、一般式(1)[化1]
【0008】
【化1】 (上式中、R1、R2、R3、R4はそれぞれ同一の基でも
異なる基でも良く、水素または置換基を有するかもしく
は無置換の炭素数15以下のアルキル基、アリール基、
アルケニル基、シクロアルキル基、アリールアルキル基
を表す。また、ここで言う置換基とはハロゲン原子、ア
ミノ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルボニル基、ア
ルコキシ基、アセトキシ基、水酸基、メルカプト基、ス
ルホン基等であり、更に、前記R1、R2、R3、R4のう
ち少なくとも1つの基は水素原子ではない。)で表され
るグリコールの環状炭酸エステルである。具体的に例示
すれば、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネー
ト類等のアルキレンカーボネート類及びこれらの置換基
を有する環状カーボネート類、シクロヘキシレンカーボ
ネート、置換基を有するシクロヘキシレンカーボネート
類等の脂環式グリコールの炭酸エステル類、スチレンカ
ーボネート、置換基を有するスチレンカーボネート類等
のアリールアルキルカーボネート類が例示される。好ま
しくは、プロピレンカーボネートである。本発明におい
てはこれらのグリコールの炭酸エステル類のみに限定さ
れるものではない。本発明では、これらの1種以上を反
応に供する。従って、本発明において製造されるグリコ
ールとは前記グリコールの炭酸エステルからエステル分
解されて生成するグリコールである。
【0009】同様に、本発明において使用するアルコー
ルとしては通常、炭素数1〜15の飽和もしくは不飽和
の脂肪族アルコールまたは飽和もしくは不飽和の脂環式
アルコールであり、好ましくは炭素数1〜8の飽和もし
くは不飽和の脂肪族アルコール、または炭素数5〜12
の飽和もしくは不飽和の脂環式アルコールである。モノ
アルコールであることが好ましい。またこれらのアルコ
ール類はアミノ基、ニトロ基等の含窒素置換基、カルボ
ニル基、カルボキシル基、アセトキシ基、アルコキシ基
等の含酸素置換基、スルホン基、メルカプト基等の含硫
黄置換基およびハロゲン原子等の置換基を有していても
差し支えない。具体的に例示すれば、メタノール、エタ
ノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブ
タノール、イソブタノール、アミノメタノール、2−ア
ミノエタノール、メトキシメタノール、2−メトキシエ
タノール、クロロメタノール、ジクロロメタノール、2
−クロロエタノール、ビニルアルコール、アリルアルコ
ール、シクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノ
ール、ベンジルアルコール等が挙げられる。好ましくは
メタノールである。しかしながら、本発明は、これらの
アルコールのみに限定されることはない。本発明におい
てはこれらの少なくとも1種以上を反応に供する。更
に、本発明で製造されるジアルキルカーボネートとは前
記アルコールの炭酸エステルである。
【0010】本発明で使用されるカルボン酸型陽イオン
交換樹脂とは有機高分子母体若しくはマトリックスにカ
ルボン酸基(カルボキシル基)を有する弱酸性陽イオン
交換樹脂である。陽イオン交換樹脂の高分子基剤は、ア
クリル酸、メタクリル酸及びスチレンモノマー等を含有
する物が一般的に入手し易い陽イオン交換樹脂として推
奨される。具体的にはバイエル社のレヴァチットCNP
−80、ロームアンドハース社のAMBRERLITE IRR-64、
IRC-84、 IRC-72 が好適な例として挙げられる。本発明
においてはこれらのカルボン酸基を有する陽イオン交換
樹脂中のカルボン酸基が有するプロトンをアルカリ金属
カチオンの少なくとも1種で交換した陽イオン交換樹脂
を触媒として使用する。アルカリ金属カチオンとしてカ
リウム、ルビジウム及びセシウムカチオンの中から選ば
れたカチオンの少なくとも1種と交換した陽イオン交換
樹脂を触媒として使用すれば更に好適である。
【0011】ここにおいて、本発明で使用する触媒の調
製方法について述べる。本発明において使用する触媒は
前記した如く、カルボン酸型陽イオン交換樹脂のカルボ
ン酸基の有するプロトンをアルカリ金属カチオンで交換
したものである。このアルカリ塩型樹脂は市販されてい
る物もあるが、カルボン酸型樹脂として市販されている
物は、これを通常イオン交換の手段等により容易に交換
する事が出来る。本発明においてこれらカルボン酸基の
プロトンのアルカリ金属カチオンへの交換手段について
は如何なる手段で実施しても何等差し支えない。例えば
実施し易い交換方法としては、カルボン酸型陽イオン交
換樹脂をアルカリ金属の水酸化物溶液中で接触処理(中
和処理)する等の方法が挙げられる。この方法は中和反
応である事から殆ど定量的に交換する事が可能となる。
このことはカルボン酸型樹脂を一定量のアルカリ金属水
酸化物で中和反応を行った後、この交換された樹脂を水
等で繰り返し洗浄を行っても、実質的な重量減少を示さ
ない事からも確認する事が出来る。
【0012】次に、カルボン酸型陽イオン交換樹脂のプ
ロトンのアルカリ金属カチオンによる交換率について述
べる。プロトンのアルカリ金属カチオンによる交換率は
本発明においては特に限定はされなく、プロトンの一部
をアルカリ金属カチオンと交換したものも本発明に使用
する事も可能であるが殆ど総てをアルカリ金属カチオン
てと交換した樹脂が好ましい触媒を提供する。余りに交
換率が低い場合には、触媒活性上好ましい結果はもたら
されないからである。カルボン酸型陽イオン交換樹脂の
プロトンの、アルカリ金属塩(好ましくは水酸化物)に
よる交換に使用する金属塩量は、樹脂の等量から必要な
交換等量分の化合物(金属水酸化物等)を溶液(一般的
には水溶液)中に添加し樹脂と中和反応等を行う事によ
って達成されるが、好ましい触媒としては殆ど総てのプ
ロトンがアルカリ金属カチオンと交換された物であり、
この触媒を調製するには、樹脂の全交換等量より過剰量
のアルカリ金属塩と溶液中で接触させる事が推奨され
る。また、反応は前記方法においては実質的に中和反応
である事から極めて短時間にアルカリ金属カチオンと交
換される。したがって、数分ないし数十分の接触処理で
充分であり、室温で実施しても差し支えない。
【0013】更に、アルカリ金属カチオン交換されたカ
ルボン酸型陽イオン交換樹脂は、そのまま触媒として使
用しても差し支えないが好ましくは脱水された物として
本発明の反応に使用する事が推奨される。次に本発明の
実施態様について述べる。本発明を実施するに際しその
反応方法はバッチ式、セミバッチ式または連続流通式の
何れの方法においても実施される。反応形態は触媒を固
体状態として液相、気相、液−気混合相の何れの形態で
実施する事もできる。更に常圧、加圧、減圧の何れの状
態で実施する事も可能である。好ましくは反応効率的な
観点から液相反応で実施する事が推奨されるが本発明は
これに限定されない。液相状態で本発明を実施するにあ
たり、用いた原料または生成物の沸点以上の反応温度で
実施する際には、反応原料および反応生成物に対して不
活性な気体(例えばアルゴン、窒素またはヘリウムな
ど)により加圧状態として反応行う事もできる。
【0014】反応温度は特に限定はされないが好ましく
は0゜〜200℃であり、更にに好ましくは50゜〜1
50℃の範囲である。反応温度があまりに低温であれば
反応速度は極端に低下し効率の良い製造方法とはならず
又、極端に高温であれば好ましくない副生物の生成が生
じ、望ましい生成物の選択率を低下させるか、又は触媒
を熱的に劣化させる恐れがあり、経済的な方法とはなら
ない。更に本発明を実施するにあたり、例えばバッチ反
応を実施する際には、その反応時間は特に限定される事
はないが好ましくは数分から30時間程度であり、更に
好ましくは1〜15時間程度である。又、連続流通反応
において実施する場合には固定床、流動床等の方法によ
り実施されるが、触媒との接触時間は特に限定はされな
いが好ましくは0.1秒から10時間程度であり、更に
好ましくは1秒から5時間の範囲である。余りに接触時
間が短時間であれば反応は充分進行しないし、また余り
に長時間であれば不必要な滞留となり生成物、原料等を
分解する恐れがある。
【0015】反応を実施するに際し原料であるグリコー
ルの炭酸エステルとアルコールの仕込み組成は特に限定
はされないが、例えばグリコールの炭酸エステルの高い
転化率を達成するにはグリコールの炭酸エステルに対す
るアルコールのモル比を高くする(理論当量はグリコー
ルの炭酸エステルに対しアルコールは2倍当量)。ま
た、アルコールの転化率を高くするにはグリコールの炭
酸エステルを理論当量よりも過剰に仕込んで反応を実施
する。従って、本発明においてはグリコールの炭酸エス
テルに対するアルコールのモル比は0.05〜50の範
囲が好ましく0.5〜25の範囲が更に好ましい。無
論、本発明においてはこれらの範囲のみに限定されるも
のではない。ここにおいて、グリコールの炭酸エステル
及びアルコールを仕込む際に、グリコールの炭酸エステ
ル及びアルコール、生成物であるグリコール及びジアル
キルカーボネートに対して不活性な媒体(溶媒等、例え
ばベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン等)により
希釈して仕込んでも差し支えない。
【0016】本発明における触媒の使用量は特に限定さ
れないが、例えばバッチ反応にて実施する場合には好ま
しくは原料であるグリコールの炭酸エステルとアルコー
ルの総重量にたいして重量%で0.1〜200%であ
り、更に好ましくは、1.0〜50%である。本発明を
実施した後、生成物であるジアルキオルカーボネート及
びグリコールは原料と通常の蒸留、抽出等の分離生成方
法により単離精製することができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。しかしながら本実施例は本発明を具体的に説明し
たものであり、本発明はこれら実施例のみに限定される
ものではない。 触媒の調製方法 (a)イオン交換処理 表1に掲げたカルボン酸型陽イオン交換樹脂、それぞれ
6g、表1に掲げたそれぞれのアルカリ金属水酸化物の
2mol/l溶液100mlを200mlビーカーに入
れ室温で1時間撹拌した後、樹脂を濾過分離し、更に水
で充分洗浄した。交換を充分行うため更にこの操作を2
回繰り返した。 (b)触媒の脱水処理 カチオン交換された樹脂をエタノールに浸し撹拌した後
デカンテーションを行った。これを3回繰り返した後、
濾過分離した。エタノールで洗浄後トルエンを加え、更
に洗浄を行い水分を取り除いた。最後に室温で3時間減
圧乾燥を行った。
【0018】
【表1】 ──────────────────────────────────── 触媒 カルボン酸型イオン交換樹脂 交換に使用した水酸化アルカリ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 触媒1 レヴァチットCNP80 水酸化リチウム 触媒2 レヴァチットCNP80 水酸化ナトリウム 触媒3 レヴァチットCNP80 水酸化カリウム 触媒4 レヴァチットCNP80 水酸化ルビジウム 触媒5 レヴァチットCNP80 水酸化セシウム 触媒6 アンバーライトIRC−72 水酸化セシウム 触媒7 アンバーライトIRC−72 水酸化ルビジウム 触媒8 アンバーライトIRC−84 水酸化ルビジウム 触媒9 レヴァチットCNP80 無交換 触媒10 レヴァチットCNP80 水酸化バリウム ────────────────────────────────────
【0019】実施例1〜8 70mlの磁気撹拌器を取り付けた耐圧反応器中に、プ
ロピレンカーボネート10.21g、メタノール16.
02g及び前記触媒1〜8をそれぞれ2.0g仕込み、
更に窒素で5kg/cm2ゲージ圧に加圧した後、10
0℃で3時間加熱撹拌反応を行った。反応終了後、反応
液を室温にまで冷却した。反応器を放圧後、反応液を取
り出しガスクロマトグラフ法によって分析した。エチレ
ングリコール及びジメチルカーボネートは表2に示した
ようにそれぞれの触媒で収率良く生成した。
【0020】比較例1 触媒として、カルボン酸型陽イオン交換樹脂であるレヴ
ァチットCNP80を前記した方法でカチオン交換をし
ないで脱水処理のみ行ったもの(触媒9)2.0gを用
いた以外は総て実施例1〜8と同一の条件で反応を行っ
た。結果は表2に示したようにプロピレングリコール及
びジメチルカーボネートの生成は認められなかった。
【0021】比較例2 触媒としてレヴァチットCNP80を水酸化バリウムに
より前記したイオン交換法及び触媒脱水法によりバリウ
ムカチオンと交換した触媒(触媒10)2.0gを使用
した以外は実施例1〜8と同一の条件で反応を行った。
結果は表2に示したようにプロピレングリコール及びジ
メチルカーボネートの生成は認められなかった。したが
って本発明におけるアルカリ金属交換されたカルボン酸
型陽イオン交換樹脂が極めて高活性触媒となる事が分か
る。
【0022】
【表2】 ──────────────────────────────────── 収率(%) ─────────────────── 触媒 PG DMC ──────────────────────────────────── 実施例1 触媒1 3.7 3.7 実施例2 触媒2 9.0 8.9 実施例3 触媒3 16.3 16.4 実施例4 触媒4 28.0 27.9 実施例5 触媒5 25.6 25.8 実施例6 触媒6 25.5 25.3 実施例7 触媒7 27.2 27.3 実施例8 触媒8 28.1 27.8 比較例1 触媒9 0.0 0.0 比較例2 触媒10 0.0 0.0 ──────────────────────────────────── 但し、表中のPGはプロピレングリコール、DMCはジ
メチルカーボネートを表し、収率は仕込みプロピレンカ
ーボネート基準とした。
【0023】実施例9〜10 反応時間をそれぞれ1及び5時間とした以外は総て実施
例4と同一の条件で反応を行った。結果は表3に示し
た。長時間の反応でプロピレングリコール及びジメチル
カーボネートの生成量は順調に増加し、触媒の劣化がな
い事が分かる。
【0024】
【表3】 ──────────────────────────────────── 収率(%) ─────────────────── 反応時間(Hr) PG DMC ──────────────────────────────────── 実施例9 1.0 15.2 15.0 実施例10 5.0 38.3 38.7 ────────────────────────────────────
【0025】実施例11〜12 反応温度及び反応時間ををそれぞれ80℃、7時間及び
140℃、0.5時間とした以外は総て実施例4と同一
の条件で反応を行った。結果は表4に掲げた。
【0026】実施例13 メタノールの仕込み量を2倍とした以外は総て実施例4
と同一の条件で反応を行った。結果は表4に示したよう
にプロピレングリコール及びジメチルカーボネートの収
率が極めて高い値となった。このことは、原料カーボネ
ートに対するメタノール比を上昇させる事で原料カーボ
ネートの転化率が増大する事を示している。
【0027】実施例14 プロピレンカーボネートの仕込み量を2倍とした以外は
総て実施例4と同一の条件で反応を行った。結果は表4
に示したように良い収率でプロピレングリコール及びジ
メチルカーボネートの生成が認められた。
【0028】
【表4】 ──────────────────────────────────── 収率(%) ─────────────────── PG DMC ──────────────────────────────────── 実施例11 25.1 25.0 実施例12 35.5 35.2 実施例13 38.9 38.8 実施例14 19.0 18.9 ────────────────────────────────────
【0029】実施例15 アルコールをメタノールからエタノールに代え500mmol
使用した以外は総て実施例4と同一の条件でエステル交
換反応を行った。結果は、表5に示したようにアルコー
ルを代えても収率良く反応の進行が認められた。
【0030】実施例16 アルコールをメタノールからシクロヘキサノールに代え
500mmol使用した以外は、総て実施例4と同一の条件で
エステル交換反応を行った。結果は、表5に示したよう
にアルコールを代えても収率良く反応の進行が認められ
た。
【0031】実施例17 プロピレンカーボネートを1,2−ブチレンカーボネー
トに代え100mmol使用した以外は総て実施例4と同一の
条件で反応を行った。結果は表5に掲げた。
【0032】
【表5】 ──────────────────────────────────── 収率(%) ─────────────────── グリコール ジアルキルカーボネート ──────────────────────────────────── 実施例15 25.3 25.2 実施例16 18.6 16.3 実施例17 24.2 24.7 ──────────────────────────────────── 収率は、仕込みグリコールの炭酸エステルを基準とし
た。
【0033】
【発明の効果】本発明によればグリコールの炭酸エステ
ルとアルコールを原料として、グリコールとジアルキル
カーボネートを穏和な反応条件下で高収率でかつ高選択
率で製造することができる。加えて触媒の劣化がほとん
ど無いために長時間安定して製造する事ができる等工業
的利点は極めて大である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数3以上のグリコールの炭酸エステ
    ルとアルコールとの反応により、グリコールとジアルキ
    ルカーボネートを製造する方法において、カルボン酸官
    能基を有するイオン交換樹脂のカルボン酸基のプロトン
    をアルカリ金属カチオンに交換したイオン交換樹脂の存
    在下に反応させることを特徴とするグリコールとジアル
    キルカーボネートの製造方法。
  2. 【請求項2】 アルカリ金属カチオンがカリウム、ルビ
    ジウム及びセシウムよりなる群から選ばれた金属カチオ
    ンの少なくとも1種である請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 グリコールの炭酸エステルがプロピレン
    カーボネートである請求項1記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 アルコールがメタノールである請求項1
    記載の製造方法。
JP5134429A 1993-06-04 1993-06-04 ジアルキルカーボネートとグリコールの同時製造方法 Pending JPH06345696A (ja)

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JP5134429A Pending JPH06345696A (ja) 1993-06-04 1993-06-04 ジアルキルカーボネートとグリコールの同時製造方法

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JP (1) JPH06345696A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009249375A (ja) * 2008-04-10 2009-10-29 Rohm & Haas Co グリセリルエステルのエステル交換方法

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