JPH0633895U - 伸縮ブーム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 本考案の目的とするところは、上面に配設し
た送油ホースあるいはケーブルを構築物等の障害物との
干渉から防護するようにした伸縮ブームを提供すること
にある。 【構成】 そのために、基端ブーム３ａに先端ブーム３
ｂを伸縮自在に嵌挿した伸縮ブーム３において、前記基
端ブーム３ａの上面に送油ホース６，７あるいはケーブ
ル８，９を基端ブーム３ａの長手方向に沿って配設する
とともに、前記基端ブーム３ａの上面に前記送油ホース
６，７あるいはケーブル８，９に沿って送油ホース６，
７あるいはケーブル８，９より上方に突出する高さのガ
ード部材１１を取り付ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、上面に配設した送油ホースあるいはケーブルを構築物等の障害物と の干渉から防護するようにした伸縮ブームに関するものである。

【０００２】

【従来技術】

従来の高所作業車２０は、図３に開示した如く、車台２１上に架装したターン テーブル２２に伸縮自在な伸縮ブーム２３の基端を起伏自在に枢着し、該伸縮ブ ーム２３の先端ブーム２３ｂ先端にバケット２４を装備するとともに、前記伸縮 ブーム２３の基端ブーム２３ａの上面長手方向に沿って、伸縮ブーム２３内に内 蔵され伸縮ブーム２３を伸縮作動させる伸縮シリンダ（図では省略）をはじめタ ーンテーブル２２側とバケット２４間に装備する油圧駆動装置（図では省略）あ るいは電動駆動装置（図では省略）等に作動用の圧油、電力、信号等を伝達する ための送油ホース２５及びケーブル２６等を配設しているのが現状である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の高所作業車２０の基端ブーム２３ａの上面に沿って配設する送油ホース ２５及びケーブル２６等は、基端ブーム２３ａの長手方向に一定の間隔に設けた クランプ２７ａ、２７ｂ、２７ｃにより基端ブーム２３ａ上面に固定しただけで あるため基端ブーム２３ａに沿って配設する送油ホース２５、ケーブル２６等は 、クランプ２７ａ、２７ｂ、２７ｃで固定した部分以外は、基端ブーム２３ａの 上面に無防備に露出されたままである。そのため、例えばバケット２４に搭乗し た作業者が伸縮ブーム２３を起伏作動、伸縮作動あるいは旋回作動させてバケッ ト２４を目的とする作業位置に移動させるような場合、バケット２４に搭乗した 作業者はバケット２４の移動作業に注意を集中するあまり、基端ブーム２３ａ側 への注意が疎かになりがちで、基端ブーム２３ａの上面が近くの構築物等に干渉 するような状況が生じても気付かず、基端ブーム２３ａの上面に配設した送油ホ ース２５及びケーブル２６等を構築物等に干渉させ破損あるいは損傷させ、バケ ット２４側での種々の操作をはじめ伸縮ブーム２３の起伏作動、伸縮作動等の基 本的な操作も全くできなくしてしまう等の問題を有していた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするとこ ろは、上面に配設した送油ホースあるいはケーブルを構築物等の障害物との干渉 から防護するようにした伸縮ブームを提供することにあり、そのために、基端ブ ームに先端ブームを伸縮自在に嵌挿した伸縮ブームにおいて、前記基端ブームの 上面に送油ホースあるいはケーブルを基端ブームの長手方向に沿って配設すると ともに、前記基端ブームの上面に前記送油ホースあるいはケーブルに沿って送油 ホースあるいはケーブルより上方に突出する高さのガード部材を取り付ける。

【０００５】

【作用】

上記のような構成を採用したので、不用意に基端ブームの上面が他の構築物等 に接近するような事態が生じても、基端ブームの上面に送油ホースあるいはケー ブルに沿って取り付けたカード部材が先に構築物と干渉するため、基端ブームの 上面に配設した送油ホースあるいはケーブルは構築物と干渉することが無く、破 損したり損傷することは無くなる。

【０００６】

【実施例】

以下、図１および図２に基づいて本考案に係る伸縮ブームの一実施例を詳細に 説明する。 図中、１は高所作業車であり、該高所作業車１には車台１ａ上にターンテーブ ル２が架装され、ターンテーブル２には伸縮ブーム３が起伏、伸縮自在に枢着さ れて構成されている。

【０００７】 ところで、前記伸縮ブーム３は、基端ブーム３ａ内に中間ブーム３ｂ及び先端 ブーム３ｃを順次伸縮自在に嵌挿して構成され、ターンテーブル２に基端ブーム ３ａの基端を枢着し、ターンテーブル２と基端ブーム３ａ間に配置した起伏シリ ンダ４の伸縮作動で起伏するとともに、内蔵した伸縮シリンダ（図では省略）の 伸縮作動で伸縮するように構成され、かつ前記先端ブーム３ｃの先端にはバケッ ト５が装備されている。

【０００８】 また、基端ブーム３ａの上面には、伸縮ブーム３に内蔵した伸縮シリンダを伸 縮作動するための圧油を供給するための送油ホース６や、ターンテーブル２側と バケット５間に装備する油圧駆動装置（図では省略）あるいは電動駆動装置（図 では省略）に所定の圧油、電力、信号等を伝達するための送油ホース７、送電ケ ーブル８、光伝送ケーブル９等が長手方向に配設されている。

【０００９】 前記送油ホース６、７、送電ケーブル８、光伝送ケーブル９等は、基端ブーム ３ａの長手方向に一定の間隔で配置したクランプ１０ａ、１０ｂ、１０ｃにより 途中で緩むことがないように基端ブーム３ａ上面に固定され、かつ同基端ブーム ３ａの上面左右端に沿って取り付ける一対のガード部材１１で囲まれ直接構築物 等に干渉することがないように構成されている。

【００１０】 ところで、前記ガード部材１１の断面構造は左右逆Ｌ字状に形成され、ガード 部材１１の上部１１ａまでの高さは、ガード部材１１で囲む送油ホース６、７、 送電ケーブル８、光伝送ケーブル９等の嵩より上方に突出するように形成され、 基端ブーム３ａに対する取り付けは、上部１１ａに設けた穴１１ｂを各クランプ １０ａ、１０ｂ、１０ｃの左右のボルト穴（図では省略）に合致させ、各クラン プ１０ａ、１０ｂ、１０ｃを固定する左右のボルト１２ａ、１２ｂ、１２ｃを共 用して取り付けられるように構成されている。

【００１１】 以下、上記の構成に基づいて本考案に係る伸縮ブームの作用を説明する。 高所作業車１を所定の作業現場に駐車し、バケット５に作業者が搭乗し、バケ ット５を所定の作業位置に移動させるに際し、ターンテーブル２を旋回作動させ 、起伏シリンダ４及び伸縮シリンダを伸縮作動して伸縮ブーム３を起伏、伸縮し て行うに当たって、バケット５に搭乗した作業者はバケット５の移動作業に注意 を集中して、基端ブーム３ａが近くにある構築物に激しく干渉するような事態が 生じても、構築物による直接的な衝撃は、基端ブーム３ａ上面左右に沿って取り 付けるた一対のガード部材１１が受け止めるため、基端ブーム３ａの上面に沿っ て配置された伸縮シリンダを伸縮作動するための圧油を供給するための送油ホー ス６や、ターンテーブル２側とバケット５間に装備する油圧駆動装置あるいは電 動駆動装置に所定の圧油・電力・光信号を伝達するための送油ホース７、送電ケ ーブル８、光伝送ケーブル９等に構築物の衝撃は掛かることはない。従って、送 油ホース６、７や、送電ケーブル８、光伝送ケーブル９等が破損、損傷するよう なことは無くなり、高所作業の安全性が確保される。

【００１２】 また、前記一対のガード部材１１の基端ブーム３ａに対する取り付けは、ガー ド部材１１の上部１１ａに設けた穴１１ｂを各クランプ１０ａ、１０ｂ、１０ｃ の左右のボルト穴に合致させ、各クランプ１０ａ、１０ｂ、１０ｃを固定する左 右のボルト１２ａ、１２ｂ、１２ｃを共用して取り付けるものであるから、ガー ド部材１１の基端ブーム３ａへの取り付け作業も非常に簡単であり、しかも取り 付けは、各クランプ１０ａ、１０ｂ、１０ｃを固定するためのボルト１２ａ、１ ２ｂ、１２ｃを共用して行うものであり、既存の基端ブーム３ａに何ら設計変更 を加えることなく構成することが可能であるから、ガード部材１１を準備するだ けでよくコスト面でも安価に装備することができる。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は、以上詳細に説明した如く、基端ブームに先端ブームを伸縮自在に嵌 挿した伸縮ブームにおいて、前記基端ブームの上面に送油ホースあるいはケーブ ルを基端ブームの長手方向に沿って配設するとともに、前記基端ブームの上面に 前記送油ホースあるいはケーブルに沿って送油ホースあるいはケーブルより上方 に突出する高さのガード部材を取り付けたので、不用意に基端ブームが他の構築 物等に干渉するような事態が生じても、基端ブームの上面に送油ホースあるいは ケーブルに沿って取り付けたカード部材が先に構築物と干渉するため、基端ブー ムの上面に配設した送油ホースあるいはケーブル等は構築物の干渉により破損し たり損傷されるようなことは無くなり、安全性が著しく向上する等種々の優れた 効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】は、本考案に係る伸縮ブームを架装した高所作
業車の斜視図

【図２】は、本考案に係る伸縮ブームの全体構造を示す
説明図

【図３】は、従来の伸縮ブームを架装した高所作業車の
斜視図

【符号の説明】

１ 高所作業車 １ａ 車台 ２ ターンテーブル ３ 伸縮ブーム ３ａ 基端ブーム ３ｂ 中間ブーム ３ｃ 先端ブーム ４ 起伏シリンダ ５ バケット ６、７ 送油ホース ８ 送電ケーブル ９ 光伝送ケーブル １０ａ クランプ １０ｂ クランプ １０ｃ クランプ １１ ガード部材 １１ａ 上部 １１ｂ 穴 １２ａ ボルト １２ｂ ボルト １２ｃ ボルト

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 基端ブームに先端ブームを伸縮自在に嵌
   挿した伸縮ブームにおいて、前記基端ブームの上面に送
   油ホースあるいはケーブルを基端ブームの長手方向に沿
   って配設するとともに、前記基端ブームの上面に前記送
   油ホースあるいはケーブルに沿って送油ホースあるいは
   ケーブルより上方に突出する高さのガード部材を取り付
   けたことを特徴とする伸縮ブーム。