JPH0718707Y2 - 作業車における伸縮ブームのブームレスト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、その走行移動時には、縮小した伸縮ブーム
を車両後方に向け且つ当該伸縮ブームの先端が下傾する
様倒伏した伸縮ブーム格納姿勢をとるよう構成した作業
車の前記伸縮ブームのブームレストに関するものであ
る。

（従来の技術） この種の作業車は、移動式クレーンあるいは高所作業車
等に用いられている。第１図にこの種作業車としての高
所作業車をしめす。

図において、作業車Ａは、車両１の運転室２の直後方の
車両フレーム３上に、旋回自在にポスト４を立設し、こ
のポスト４の上端部に油圧シリンダー５により伸縮駆動
される伸縮ブーム６の基端部を起伏駆動自在に取り付け
てなり、その走行移動時には、縮小した前記伸縮ブーム
６を車両１後方に向け且つ当該伸縮ブーム６の先端が下
傾する様倒伏した伸縮ブーム格納姿勢（図示の状態）を
とるよう構成している。

Ｂは、伸縮ブーム６の先端部に常に水平姿勢を維持する
よう取り付けられた作業者搭載用のバケットである。

ところで、従来の作業車では、その走行移動時におい
て、伸縮ブーム格納姿勢（図示状態）にした伸縮ブーム
６の揺動を防止するため、伸縮ブーム格納姿勢にある伸
縮ブームの基端ブームの先端部を、車両フレーム３後端
部に取り付けたブームレスト７上に載置して支持するよ
うにしている。

しかしながら、伸縮ブーム６の基端ブームの先端部を支
持する従来のブームレスト７では、伸縮ブーム６の揺動
を防止することができるものの、その先端が下傾する様
倒伏した伸縮ブーム６の伸長動を規制することができ
ず、作業車の走行移動時に油圧シリンダー５に伸び方向
の外力が作用し、油圧シリンダー５の油漏れに伴い伸縮
ブーム６が不用意に伸長するという危険があった。

この考案の目的は、作業車の走行移動時に伸縮ブーム６
が不用意に伸長することのない、作業車における伸縮ブ
ームのブームレストを提供することにある。

（問題点を解決するための手段） 上記目的を達成するため、この考案は、作業車における
伸縮ブームのブームレストを、伸縮ブーム格納姿勢にお
ける伸縮ブームの先端側ブームの先端部を支持すると共
にこの支持に係る先端側ブームの伸長動を規制する如く
構成したのである。

（作用） 上記構成によれば、伸縮ブーム格納姿勢において、伸縮
ブーム６は、その先端側のブームの先端部が車両フレー
ム３後端部に取り付けたブームレストによって伸長不能
に支持されるので、例え油圧シリンダー５に油漏れがあ
ったとしても、伸縮ブーム６が不用意に伸長することの
ないのである。

（実施例） 第２図に基づいてこの考案の作業車における伸縮ブーム
のブームレストの実施例を説明する。

この考案は、ブームレストの伸縮ブーム６に対する関連
構成に特徴を有するものであるので、第１図に基づいて
説明した符号Ａ、Ｂ、および１乃至６は、同義のものと
して援用する。

第２図において、伸縮ブーム６は、基端ブーム6aおよび
この基端ブーム6aに順次伸縮自在に嵌挿した先端側のブ
ーム6b,6cとからなる三段同時伸縮ブームで構成されて
いる。そしてこの三段同時伸縮ブームを伸縮駆動する油
圧シリンダー５は、基端ブーム6aと先端側のブーム6b間
に内挿配設されている。基端ブーム6aに対する先端側の
ブーム6bの伸縮動は、ワイヤーロープ（図示せず）を介
して先端側ブーム6bに対する先端側ブーム6cの伸縮動と
して伝達されるようになっている。この様な三段同時伸
縮ブームは既に周知のものである。

８は、車両フレーム３の後端部に取り付けられたブーム
レストであって、伸縮ブーム格納姿勢にするにあたり縮
小状態にした伸縮ブーム６を、当該ブームレスト８上に
倒伏した際、伸縮ブーム６の先端側のブーム6bの先端部
を支持するよう取り付けられている。ブームレスト８の
上端には、先端側のブーム6bの先端部下側を支承する支
承部8aと、先端側の部6bの先端部に係合し当該先端側の
ブーム6bの伸長動を規制する係合部8bが設けられてい
る。

次に作用を説明する。伸縮ブーム格納姿勢では、伸縮ブ
ーム６の先端側のブーム6bの先端部がブームレスト８に
より、伸長不能に支持されるので油圧シリンダー５に
は、伸長方向の外力が作用することがないのである。

尚、上記実施例では、先端側のブーム6b,6cのうち、6b
をブームレスト８で支持したが、これは、先端側のブー
ム6b,6c間がワイヤーロープにより機械的に連結されて
いるため先端側のブーム6b,6c間が外力により伸長動す
ることがないためである。しかしながら、他の実施例で
は、ブームレスト８により先端側のブーム6cを支持する
ようにしても良いこと勿論である。

更に上記実施例では、三段同時伸縮ブームにこの考案を
実施した例を示したが、伸縮ブームであれば、同時伸縮
式か順次伸縮式かの別なく、またその段数を問わず採用
し得ること勿論である。

（効果） 以上のように構成し作用するこの考案の作業車における
伸縮ブームのブームレストは、作業車の走行移動時の伸
縮ブームの不用意な伸長を規制することができ、走行移
動時の事故防止に寄与するところ大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来のブームレストを取り付けた作業車の説
明図、第２図は、この考案の作業車における伸縮ブーム
のブームレストの説明図である。 作業車;A、車両;1、運転室;2、車両フレーム;3、ポス
ト;4、油圧シリンダー;5、伸縮ブーム;6、ブームレス
ト;8、

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】車両の運転室の直後方の車両フレーム上
   に、旋回自在にポストを立設し、このポストの上端部に
   油圧シリンダーにより伸縮駆動される伸縮ブームの基端
   部を起伏駆動自在に取り付けてなり、その走行移動時に
   は、縮小した前記伸縮ブームを車両後方に向け且つ当該
   伸縮ブームの先端が下傾する様倒伏した伸縮ブーム格納
   姿勢をとるよう構成した作業車において、車両フレーム
   の後端部に、伸縮ブーム格納姿勢における伸縮ブームの
   先端側ブームの先端部を支持すると共にこの支持に係る
   先端側ブームの伸長動を規制するブームレストを取り付
   けたことを特徴とする作業車における伸縮ブームのブー
   ムレスト。