JPH0633893Y2 - 額 縁 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本願は、壁に掛け或いは卓上に起立するなどして使用す
る画，写真などの額縁に関する。

従来の技術 従来、縁枠の内周面に形成した嵌合段部に、透明板を嵌
合し、該透明板の背面に、画乃至写真などを押える押え
板を重合して、該押え板を、縁枠に設けた抑止片により
抑止して成り、透明板と押え板との間に、画などを介在
する構成の額縁或いは縁枠の内周面に形成した嵌合段部
に、透明板を嵌合し、その背面に内枠を、またその背面
に画乃至写真などを押える押え板を夫々重合して、該押
え板を、縁枠に設けた抑止片により抑止して成り、内枠
と押え板との間に、画などを介在する構成の額縁は夫々
公知である。

考案が解決しようとする課題 ところで、一般に額縁に画などを介入する場合に、押え
板を取り外した状態で、縁枠の内周縁と画などの内周縁
とが夫々平行するように、かつ、それらの間隔が左右及
び上下位置で夫々対称となるように、透明板の背面乃至
内枠の背面に正しく位置設定した状態で、押え板をその
背面から重合し、次いで縁枠の背面に設けた抑止片によ
り、押え板をその背面より抑止する方法が採られるが、
上記において、画などを透明板の背面に正しく重合した
状態で、その背面から押え板を重合するときに、該押え
板と透明板との間に存在する空気の移動により、画など
が透明板の背面上で少なからず移動し、この移動は、画
などが小さいほど大きく現れて縁枠に対する位置設定で
偏位するという不都合を有し、従って画などを額縁に介
入したり或いは交換する場合に極めて不便であった。

課題を解決するための手段 そこで、本願は上記した従来のものの不便を改善するた
めに、縁枠の内周面に形成した嵌合段部に、透明板を嵌
合し、該透明板の背面に、画乃至写真などを押える押え
板を重合して、該押え板を、縁枠に設けた抑止片により
抑止して成る額縁において、押え板と透明板との間に、
無数の気泡体を有し、かつ、柔軟で押圧作用により平滑
面に対し吸着性を有する発泡樹脂シートを介在したこと
及び縁枠の内周面に形成した嵌合段部に、透明板を嵌合
し、その背面に内枠を、またその背面に画乃至写真など
を押える押え板を夫々重合して、該押え板を、縁枠に設
けた抑止片により抑止して成る額縁において、前記内枠
の背面に平滑面を形成し、かつ、この内枠と前記押え板
との間に、無数の気泡体を有し、かつ、柔軟で押圧作用
により平滑面に対し吸着性を有する発泡樹脂シートを介
在したことを特徴とするものであり、上記において、発
泡樹脂シートを透明板の全面にわたって介在する場合
と、所用位置に部分的に介在する場合とがある。

作用 しかして、使用に際し例えば卓板上で、発泡樹脂シート
の上面に画などを、その上面に透明板乃至内枠をそれぞ
れ重合すると共に、それらを正しい位置関係に整えたの
ち、透明板乃至内枠をその上面から押圧する。

すると、発泡樹脂シートは押圧作用により圧縮されて気
泡体は吸着性を有し、これによって発泡樹脂シートは透
明板乃至内枠に吸着する。

即ち一般に画などは、透明板乃至内枠より小さいので、
その周縁部に画などが重合しない余白部が形成され、こ
の余白部に発泡樹脂シートが吸着して、画などは透明板
乃至内枠と発泡樹脂シートとの間に正しい位置関係のも
とに密着固定される。

従ってこの状態で、縁枠内に透明板を或いは縁枠内に透
明板と内枠とを嵌合し、次いで、抑止片を回動して押え
板をその背面から抑止して、画などを額縁に納めるもの
である。

実施例 以下図面にもとづいて、本願の実施例を詳述すると、縁
枠（１）は、前面が装飾された枠体から成り、その内周
面に沿って嵌合段部（２）が形成されると共に、背面の
所用個所に、抑止片（３）が回動可能に止着されてい
る。前記嵌合段部（２）には、ガラスなどから成る透明
板（３）が嵌合され、この透明板（３）の背面には、独
立気泡体と連続気泡体とが無数に混在し、かつ、柔軟
で、押圧作用により平滑面に対して吸着性を有する前記
透明板（３）と等しい大きさの発泡樹脂シート（４）
が、またその背面には、押え板（５）が夫々重合されて
いる。

前記発泡樹脂シート（４）は、第３図で示すように、
紙、プラスチックシートなどから成る基板（４）ａの表
面に発泡樹脂層（４）ｂを形成して成り、この発泡樹脂
層（４）ｂが、透明板（３）の背面に当接する。

しかして、使用に際しては、卓板上面或いは押え板
（５）の上面に載置した発泡樹脂シート（４）の上面に
画などＰを、その上面に透明板（３）をそれぞれ重合
し、この重合状態で、これらの位置関係を正しく整えた
のち、透明板（３）をその上面から押圧する。

すると、その押圧作用により発泡樹脂シート（４）は圧
縮して気泡体が吸着性を有し、これによって発泡樹脂シ
ート（４）が平滑面である透明板（３）に吸着する。

即ち、一般に使用する画などＰは透明板（３）よりも小
さいので、透明板（３）の周縁部に画などＰが重合しな
い余白部が形成され、この余白部に発泡樹脂シート
（４）が吸着して、画などＰは正しい位置関係のもと
に、透明板（３）と発泡樹脂シート（４）との間に密着
固定される。

次いで、この状態で透明板（３）を縁枠（１）内に嵌合
し、かつ背面に、押え板（５）を重合すると共に、抑止
片（２）を回動して、押え板（５）の背面を抑止するも
のである。

第２図は、透明板（３）と発泡樹脂シート（４）との間
に、方形状の内枠（６）を介在した場合の他の実施例を
示しており、この構成の場合は、内枠（６）自体の背面
が平滑面である場合を除き、その背面に、例えば樹脂層
をコートするか、樹脂シートを接着するなどして、平滑
面（７）を形成し、この平滑面（７）に、発泡樹脂シー
ト（４）を吸着する。

また上記実施例において、透明板（３）の背面全体を、
発泡樹脂シート（４）により覆うことなく、例えば４隅
位置のみに発泡樹脂シート（４）を部分的に吸着しても
よいことは勿論である。

考案の効果 以上のように、本願によれば、発泡樹脂シートにより、
画などを透明板乃至内枠の背面に正しい位置関係のもと
に、密着固定することができ、しかもその挟着作業も容
易に行うことができるので、画などの介入及び交換など
の操作が極めて便利であり、しかも発泡樹脂シートが弾
性を有していることにより、抑止片による抑止力も強く
得られるなどの利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示すもので、第1,2図は一部省略
し、一部縦断した側面図、第３図は発泡樹脂シートの部
分拡大断面図である。 図中、（１）は縁枠、（２）は段部、（３）は抑止片、
（４）は発泡樹脂シート、（５）は押え板、（６）は内
枠、（７）は平滑面である。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】縁枠の内周面に形成した嵌合段部に、透明
   板を嵌合し、該透明板の背面に、画乃至写真などを押え
   る押え板を重合して、該押え板を、縁枠に設けた抑止片
   により抑止して成る額縁において、押え板と透明板との
   間に、無数の気泡体を有し、かつ、柔軟で押圧作用によ
   り平滑面に対し吸着性を有する発泡樹脂シートを介在し
   たことを特徴とする額縁。
2. 【請求項２】縁枠の内周面に形成した嵌合段部に、透明
   板を嵌合し、その背面に内枠を、またその背面に画乃至
   写真などを押える押え板を夫々重合して、該押え板を、
   縁枠に設けた抑止片により抑止して成る額縁において、
   前記内枠の背面に平滑面を形成し、かつ、この内枠と前
   記押え板との間に、無数の気泡体を有し、かつ、柔軟で
   押圧作用により平滑面に対し吸着性を有する発泡樹脂シ
   ートを介在したことを特徴とする額縁。