JP2510195Y2

JP2510195Y2 - フイルムマウント用台版

Info

Publication number: JP2510195Y2
Application number: JP1990082777U
Authority: JP
Inventors: 信一金田
Original assignee: Kokuyo Co Ltd
Current assignee: Kokuyo Co Ltd
Priority date: 1990-08-06
Filing date: 1990-08-06
Publication date: 1996-09-11
Anticipated expiration: 2005-08-06
Also published as: JPH0440980U

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野本願は、スライド投影などに使用するフイルムマウン
トを一枚づつ透視可能に収納して、整理保存する場合に
有効なフイルムマウント用台版に関する。

従来の技術従来、フイルムマウントを一枚づつ縦横に配列して整
理保存する場合に使用する台版として、乳白色の合成樹
脂板に、一枚のフイルムマウントを嵌合保持する大きさ
を有し、かつ、上下縁部にフイルムマウントの上下縁を
横方向にスライド案内する案内溝を、また、一側縁の中
央部に左右方向で連通する凹状の指掛け部を夫々形成し
た方形状の凹状収納部を縦横に配設すると共に、その一
側部に、綴込孔を設けて成るものは公知である。

考案が解決しようとする課題ところが、前記した従来のフイルムマウント用台版
は、凹状収納部にフイルムの表面を露出状態に保持する
構成であるから、フイルムが保持枠に取り付けられてフ
イルムマウント用台版に収納されているとしても、フイ
ルム面が汚損や損傷を受け易く、また外気の影響も受け
易いので、フイルム面に処理された乳剤面に、かびなど
が生じて長期保存に不適であり、特に貴重な記録フイル
ムの保存用台版としては不都合であった。

課題を解決するための手段そこで本願は、前記した従来の欠陥を解消するため
に、フイルムマウントを収納可能な大きさの収納孔を縦
横に配設した保形性を有する基板の裏面に、裏面シート
を固着し、かつ、基板の表面に無数の独立気泡体と連続
気泡体とが混在して、平滑面に対し吸着性を有する発泡
樹脂層を設けて、これに透明の合成樹脂シートを剥着可
能に仮着したこと、または、保形性を有する裏面シート
の上面に、無数の微小な独立気泡体と連続気泡体を有し
て、平滑面に対し吸着性を有し、かつ、マウントフイル
ムを収納可能な大きさの収納孔を縦横に配設した発泡樹
脂から成る基板を固着し、その表面に透明合成樹脂シー
トを仮着したことを特徴とするものである。

上記においてフイルムの画面が明瞭に透視できるよう
に、裏面シートが乳白色の合成樹脂シートから成り、ま
た、フイルムマウントの取出しを便利にするために、収
納孔のその一辺に指掛け部を設けて成るものである。

作用しかして、使用に際しては、透明合成樹脂シートを剥
離した状態で、フイルムマウントを各収納孔内に収納し
たのち、透明合成樹脂シートを再び基板の表面に気泡吸
着により仮着するものであり、フイルムマウントは収納
孔内で裏面シート及び透明合成樹脂シートにより覆われ
る。この収納状態で台版の表面から透明合成樹脂シート
を介して収納されているフイルムマウントが透視でき、
特に裏面シートを乳白色とするときは、フイルムの画面
を明瞭に透視することができる。また、フイルムマウン
トを取出すときは、指掛け部を利用するものである。

実施例以下図面にもとづいて、本願の実施例を詳述すると、
（１）は腰の強い厚紙或いは合成樹脂板などから成り、
フイルムマウントＭが嵌合可能な大きさを有する方形状
の収納孔（２）を縦横に多数穿設した保形性を有する基
板で、その裏面に透明乃至半透明の合成樹脂シート、好
ましくは乳白色の合成樹脂シートから成る裏面シート
（３）が固着してあり、前記収納孔（２）の上縁中央部
には指掛け部（４）が切欠により設けてある。（５）は
前記基板（１）の表面に、第３図で示すように、微小な
独立気泡体（６）ａと連続気泡体（６）ｂとが無数に混
在し、かつ、平滑面に対し吸着性を有する発泡樹脂層
（６）を介して剥着可能に仮着した透明の合成樹脂シー
トで、この透明樹脂シート（５）は一側縁に基板（１）
に固着される綴込部（７）が設けてあり、その綴込部
（７）には綴込孔（８）を穿設してある。（９）は透明
樹脂シート（５）の剥離用指掛け部である。

しかして使用に際しては、透明樹脂シート（５）を発
泡樹脂層（６）から剥離した状態で、フイルムマウント
Ｍを収納孔（２）内に嵌合収納したのち、透明樹脂シー
ト（５）を再び発泡樹脂層（６）に仮着するものであ
る。この状態で基板（１）に配置されたフイルムマウン
トＭは、その上面から透明樹脂シート（５）を介して透
視でき、特に乳白色の裏面シート（３）を介してフイル
ムの画面が明瞭に透視できる。また、フイルムマウント
Ｍを取出すときは、指掛け部（４）を利用して取出すも
のである。

上記において基板（１）に発泡樹脂層（６）を薄層に
形成する方法として、公知のように、ベース樹脂と起泡
剤と助剤とから成る配合液を発泡機を通して基板（１）
上に面状、線状或いは点状に塗布し、次いで乾燥して冷
却することにより行なわれる。このように構成された台
版は、発泡樹脂層（６）が、外気の影響を受けないの
で、長期の使用により有効である。

また第４図は分厚い保形性を有する裏面シート好まし
くは乳白色の合成樹脂シートから成る裏面シート（12）
の上面に、上記した微小な独立気泡体と連続気泡体とが
無数に混在し、かつ、平滑面に対し吸着性を有し、さら
に、指掛け部（４）を有した収納孔（２）を縦横に配設
した発泡樹脂板から成る基板（13）を接着固定し、その
表面に透明合成樹脂シート（11）を仮着して成る他の実
施例を示している。

なお上記した実施例において、裏面シート（３），
（12）を透明樹脂シート（５），（11）と同一の透明樹
脂シートとするときは、透明樹脂シートを基板（１），
（13）の２倍大とし、これを二つ折りしてその二つ折り
部側を綴込部（７）として基板（１），（13）の表裏両
面に、重合して構成される。

考案の効果以上のように、本願によれば、フイルムマウントが、
その表裏両面から覆った状態に収納されるので、フイル
ム面は汚損や損傷から保護され、また外気の影響が遮断
されるので、かびなどによる汚損も防止できると共に、
感圧性接着層に比較して発泡樹脂層は外気の影響を受け
ないので、気泡吸着性が維持されて長期保存に有効であ
り、特に請求項３記載の構成によるときは、フイルムの
画面を明瞭に透視でき、また、請求項４記載の構成によ
るときは、フイルムマウントを取出すときに便利である
などの利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示すもので、第１図は一部剥離し
た総体正面図、第２図は使用状態における第１図のＩ−
Ｉ線拡大断面図、第３図は発泡樹脂層の拡大断面図、第
４図は他の実施例を示す要部の拡大断面図である。図中、（１），（13）は基板、（２）は収納孔、
（３），（12）は裏面シート、（４）は指掛け部、
（５），（11）は透明樹脂シート、（６）発泡樹脂層、
（６）ａは独立気泡体、（６）ｂは連続気泡体、（７）
は綴込部、Ｍはフイルムマウントである。

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】フイルムマウントを収納可能な大きさの収
納孔を縦横に配設した保形性を有する基板の裏面に、裏
面シートを固着し、かつ、基板の表面に、無数の独立気
泡体と連続気泡体とが混在して、平滑面に対し吸着性を
有する発泡樹脂層を設けて、これに透明の合成樹脂シー
トを剥着可能に仮着したことを特徴とするフイルムマウ
ント用台版。
【請求項２】保形性を有する裏面シートの上面に、無数
の微小な独立気泡体と連続気泡体を有して、平滑面に対
し吸着性を有し、かつ、マウントフイルムを収納可能な
大きさの収納孔を縦横に配設した発泡樹脂から成る基板
を固着し、その表面に透明合成樹脂シートを仮着したこ
とを特徴とするフイルムマウント用台版。
【請求項３】裏面シートが乳白色の合成樹脂シートから
成る請求項１または２記載のフイルムマウント用台版。
【請求項４】収納孔のその一辺に指掛け部を設けて成る
請求項1,2または３記載のフイルムマウント用台版。
【請求項５】基板の一側縁部に綴込部を設けて成る請求
項1,2,3または４記載のフイルムマウント用台版。