JP2826961B2 - 書画等の表装材及び表装方法 - Google Patents

書画等の表装材及び表装方法

Info

Publication number
JP2826961B2
JP2826961B2 JP23423194A JP23423194A JP2826961B2 JP 2826961 B2 JP2826961 B2 JP 2826961B2 JP 23423194 A JP23423194 A JP 23423194A JP 23423194 A JP23423194 A JP 23423194A JP 2826961 B2 JP2826961 B2 JP 2826961B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
work
paper
backing
backing material
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP23423194A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0870964A (ja
Inventor
皓紀 島田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP23423194A priority Critical patent/JP2826961B2/ja
Publication of JPH0870964A publication Critical patent/JPH0870964A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2826961B2 publication Critical patent/JP2826961B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mirrors, Picture Frames, Photograph Stands, And Related Fastening Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は書画等の表装材と表装
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に日本の伝統的な書や水墨画又は日
本画等において、和紙等のように含水性の高い薄い用紙
であって、墨や絵具の使用により極端なしわ(皺)が発
生する用紙を用いた書画にあっては、作品展示又は保存
のために、書画のしわを伸ばした状態で背面側に裏打ち
紙を付着させる表装が行われている。
【0003】上記表装は、図で示すように耐水表面を
有する裏打台11上に、作品1を表示した通常の薄
和紙からなる作品用紙2の作品表示面を重ねるようにし
て載置し、用紙2の背面(上面)から刷毛等を用いて水
で濡らして伸展させ、しわ伸ばしを行った後、2つ折り
にした裏打紙3を載せ、該裏打紙3の上面に露出した面
にのり付を行ってのり付面3aとし、次いでのり付面3
aを矢印aのように反転させて作品用紙2の背面側より
覆い被せ、作品用紙2及びその周辺の裏打台11表面に
伸展接着する。
【0004】続いて残りの半分を裏打紙3の接着済部分
に反転させて、上記同様上面側に露出した面にのり付し
てのり付面とし、再度元通りに反転させることによって
裏打紙全体を、作品用紙2の背面及び裏打台11上面に
伸展接着する。
【0005】上記裏打紙3の裏打台11及び作品用紙2
への接着が数時間後乾燥した後に、裏打紙3及び作品用
紙2を裏打台11より剥離させ、裏打済の作品用紙と
し、これを矢印bのように反転させるとともに、一定の
厚みを備えたボール紙又はベニヤ板等からなる台紙4の
サイズに周縁をカットし、カット済の作品用紙2に再度
しわ伸ばしのための霧吹き等を行った後、これを上記台
紙4の周縁に行われたのり付部4aにおいて伸展貼着、
裏打済作品用紙が乾燥してしわが伸びた状態で表装を完
了する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記のような従
来の表装方法は、極めて複雑な工程を経る必要があると
ともに、技術的にも高度なものを必要とするため、特別
に表装技術を修得した人や熟練した経験者以外には不可
能であり、特に書画を始めたばかりの年少者や老人が行
うことは困難であるという欠点があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めの本発明の第1の特徴は、第1に一定の剛性を備えた
合成樹脂製発泡材よりなる板状部材の表面に、少なくと
も乾燥後において水溶性を有するのりを塗布乾燥させた
のり付面5aを備えた裏打材5からなる点にある。
【0008】さらに上記特徴に加え、上記裏打材5を背
板として背面側より嵌合して着脱自在に固定し、枠部を
剛性を備えた合成樹脂製発泡材で形成した額縁8を備え
た事を第2の特徴としている。
【0009】また本発明の方法は、一定の剛性を備えた
合成樹脂製発泡材からなる板状の裏打材5の表面の少な
くとも乾燥後において水溶性を有するのりを付したのり
付面に、作品を表示した作品用紙2を載置し、該作品用
紙2に水分を添加含浸させて表面側より押圧伸展するこ
とにより作品用紙2をしわ伸ばしを行いながら、作品用
紙2の水分によりのり付面ののりを湿潤させて接着する
ことを特徴としている。
【0010】
【作用】裏打材ののり付面には乾燥状態において、水溶
性を有するのりが付着しているので、この面に対し、作
品用紙に水分を添加しながらこれを伸展押接するだけ
で、作品用紙はしわを伸ばされた状態で作品用紙に含ま
れている水分によってのり付面ののりを湿潤させ、のり
付面に接着される。上記のように裏打された書画は、発
泡材製の額縁に取り付けて展示することができる。
【0011】
【実施例】以下図示する本発明の実施例につき詳述する
と、図1(A)における裏打材5は、比較的硬質で一定
の剛性を備えた発泡スチロールその他の低発泡の合成樹
脂発泡材よりなる板状部材からなり、その表面側には、
塗布後乾燥した状態で水溶性(注:水に対して湿潤して
接着機能する)を有する、例えばでんぷんのり等からな
るのりを、塗布又はスプレイ等により付着乾燥させたの
り付面5aが形成されている。裏打材5はこの状態迄は
工場等において製造することが可能であり、必要に応じ
取り扱い中はのり付面5aに容易に剥離できる保護シー
ト(図示しない)等を貼着しておくこともできる。
【0012】一方図2(B)に示すように作品1を表し
た和紙等からなる作品用紙2は、スプレイ6によって霧
吹きされ又は刷毛等によって水を僅かに付着させて加湿
され、これを2〜3分放置することにより、予め作品と
その周辺に形成されているしわ12が伸ばされ、あるい
は次工程でしわ伸ばしが行われ易い状態となる。この加
湿状態において、例えば前述した裏打台11上その他テ
ーブル面上等で伸展させ、できるだけ作品1及びその周
辺にできたしわ12を伸ばしておくことが望ましい。
【0013】次いで図1(C)に示すように、前記裏打
材5ののり付面5aに対して作品用紙2の裏面を載置し
て前後左右にずらして位置合わせをしながら重ね合わ
せ、その表面を図1(D)に示すような弾力性のあるス
ポンジローラ7で押圧し、作品用紙を中心より外周方向
に伸展させてしわ伸ばしをしながら押接摺動させる。こ
の時スポンジローラ7には少量の水が含まれており、用
紙2へ水分が浸出して添加される。この作業により、作
品用紙2に含まれた水分が用紙裏面に浸出して裏打材5
ののり付面5aが湿潤し、作品用紙2は裏打材5に接着
固定される。なお、上記作品用紙2の押接はローラ以外
の刷毛又はタオル等を使用してもよく、水分添加は別途
スプレイ等で行ってもよい。
【0014】なお上記接着作業の前において、作品用紙
2は、裏打材5のサイズに合わせて仮想線2aに沿って
カットされ、あるいは接着後において裏打材5に沿って
カットされる。図1(E)は裏打済の作品を示し、この
状態で乾燥させることにより、裏打(表装)は一応完了
し、そのままの状態で取り扱い保存し、又は展示可能で
ある。
【0015】上記のように裏打された作品は、乾燥後に
おいて再度作品表面側よりスプレイ等により加湿するこ
とにより、のり付面ののりが再度湿潤し、作品用紙2を
裏打材5より剥離することができるほか、のりの材質や
量等により、接着力が強力でない場合は、乾燥後も人手
により容易に剥離できる場合もある。
【0016】図2,図3は上記のように裏打された作品
を額入れする場合を示したもので、額縁8は上記裏打材
5を背板として嵌合できるような段部8aを背面側内周
に形成しており、裏打材5の表面を正面側に向けて背板
として額縁8に嵌合し、額縁8と裏打材5の周縁部背面
をセロファンテープ等の固定具9で接着することにより
額入れが完了し、展示可能な状態となる。必要に応じ、
額縁8と裏打材5との間に透明プラスチックフィルムや
ガラス板等のカバーを介挿することもできる。
【0017】しかし本実施例における額縁8は、裏打材
5と同様な比較的硬質な低発泡の合成樹脂材を一体形成
したもので、その外表面には金属箔等の被覆材を被覆接
着し、又は塗料を塗装してなる表皮10が形成され、外
観上は金属製又は木製等の在来の額縁と変わらない装飾
が施されている。
【0018】上記のような額縁を加えて表装することに
より、展示会等における展示や作品の搬送,保管等の取
り扱いも軽量にして便利であり且つ低コストであるほ
か、木製や金属のものに比して衝撃に対し破損し難
く、仮に破損しても損害が小さい。
【0019】図4(A),(B)は前記裏打材5又は額
縁8の背面の適宜位置に固着具収容穴5b,8bを凹設
し、該収容穴5b,8bには、穴形状に対応した形状の
マグネットよりなる固着具11aが挿入固着される。
【0020】これに対し、上記固着具11aのマグネッ
トより反対極をもつ押ピン14付のマグネットよりなる
固着具11bを用意し、上記一方の固着具11bを作品
を展示すべき壁面13(図5参照)に押ピン14で差込
固定して配置し、上記固着具11a,11bを着脱自在
に吸着固定することにより、簡便に作品展示を行うもの
である。固着具11a,11bの一方にマグネットを用
いた時は他方は磁性材であれば足り、壁面13が磁性体
である場合は一方の固着具11bは不要である。
【0021】また上記額縁8に故人の遺影等を入れた場
合、ピン14を設けない固着具11bを例えば布製の幕
(図示しない)背面より、固着具11aに吸着させ、幕
に対して額縁8を簡単に固着することができる利点があ
る。勿論このような応用は遺影に限らず展示会場等にお
いても可能である。
【0022】図5(A)は上記マグネット製固着具11
(11a,11b)の双方を押ピン14付として壁面1
3と被固定物(裏打材5又は額縁8)の両方に差込固定
して、吸着展示した例を示し、同図(B)は固着具11
a,11bがベルベットファスナーであり、これを壁面
13と被固定物5,8側に取り付けて着脱展示する例
を、また同図(C)は同様に固着具11a,11bとし
て両面テープを設けた場合の例を示している。
【0023】
【発明の効果】以上のように構成される本発明によれ
ば、主として和紙等を用いた書画等の裏打表装を極めて
容易迅速に行うことができ、特に裏打技術に習熟した者
以外にも手軽に行うことができるほか、表装作品が極め
て軽量であるため取り扱いも簡単で、展示や保管も容易
であり、低コストでもある等の利点がある。
【0024】特にのり付状態の紙や多量の水を含んだ薄
紙を折り返したり移動したりする煩わしさがなく、ベニ
ヤ板やボール紙を台紙として使う場合に比して反りがな
く、さらに裏打材として白色の材料を用いることによ
り、作品が鮮明に表示され、あるいは着色裏打材を用い
ることによって作品表現を任意に変えることができる。
【0025】また上記裏打作品を額縁の背板として用い
れば、額縁も軽量且つ安価なので、従来の額縁を用いる
場合に比して、展示会等のコストも大幅に低減され、取
り扱いも容易であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施方法を示す工程説明図である。
【図2】本発明を額縁付で実施する場合の斜視図であ
る。
【図3】額縁の拡大部分断面図である。
【図4】(A),(B)は裏打材又は額縁の壁面への固
着具を示す拡大斜視図である。
【図5】(A),(B),(C)は固着具の各種実施例
を示す拡大側面図である。
【図6】(A)は従来の表装方法の説明図、(B)は同
じくその工程を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 作品 2 作品用紙 5 裏打材 5a のり付面 8 額縁

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一定の剛性を備えた合成樹脂製発泡材よ
    りなる板状部材の表面に、少なくとも乾燥後において水
    溶性を有するのりを塗布乾燥させたのり付面(5a)を
    備えた裏打材(5)からなる書画等の表装材。
  2. 【請求項2】 一定の剛性を備えた合成樹脂製発泡材よ
    りなる板状部材の表面に、少なくとも乾燥後において水
    溶性を有するのりを塗布乾燥させたのり付面(5a)を
    備えた裏打材(5)と、該裏打材(5)を背板として背
    面側より嵌合して着脱自在に固定し、枠部を剛性を備え
    た合成樹脂製発泡材で形成した額縁(8)とからなる書
    画等の表装材。
  3. 【請求項3】 一定の剛性を備えた合成樹脂製発泡材か
    らなる板状の裏打材(5)の表面の、少なくとも乾燥後
    において水溶性を有するのりを付したのり付面に、作品
    を表示した作品用紙(2)を載置し、該作品用紙(2)
    に水分を添加含浸させて表面側より押圧伸展することに
    より作品用紙(2)をしわ伸ばしを行いながら、作品用
    紙(2)の水分によりのり付面ののりを湿潤させて接着
    する書画等の表装方法。
JP23423194A 1994-09-01 1994-09-01 書画等の表装材及び表装方法 Expired - Fee Related JP2826961B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23423194A JP2826961B2 (ja) 1994-09-01 1994-09-01 書画等の表装材及び表装方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23423194A JP2826961B2 (ja) 1994-09-01 1994-09-01 書画等の表装材及び表装方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27427596A Division JPH09103347A (ja) 1996-09-25 1996-09-25 合成樹脂製の額縁

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0870964A JPH0870964A (ja) 1996-03-19
JP2826961B2 true JP2826961B2 (ja) 1998-11-18

Family

ID=16967752

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23423194A Expired - Fee Related JP2826961B2 (ja) 1994-09-01 1994-09-01 書画等の表装材及び表装方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2826961B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0870964A (ja) 1996-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5102171A (en) Static cling greeting card
US4197151A (en) Graphic laminate and method of making same
US4125653A (en) Graphic laminate and method of making same
US3956838A (en) Picture frame
US3886677A (en) Border frame for pictures
JP2826961B2 (ja) 書画等の表装材及び表装方法
JPH09103347A (ja) 合成樹脂製の額縁
JP2001287329A (ja) 粘着剤付き化粧シート
JP2706428B2 (ja) 貼り絵玩具
JP3088073U (ja) 台 紙
JPS5829157Y2 (ja) 接着・吸着両用フイルム
JPH0436866Y2 (ja)
JPH0521097Y2 (ja)
US11465440B1 (en) Artwork having reflective elements and methods of preparing the same
JPS586712Y2 (ja) 静電気吸着ホルダ−
JP3155542U (ja) パネル用台紙
JPS595414Y2 (ja) 簡易速成表具
JPH0519462B2 (ja)
JPH0446568Y2 (ja)
JPH11188999A (ja) 吸着シート
JP2535020B2 (ja) 印刷物の表裏剥離方法
JPH0539463A (ja) 糊付箔
JPH034318Y2 (ja)
JP2604601Y2 (ja) 造作部材
JPH0739680Y2 (ja) 絵画用支持体

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees