JP2536502Y2

JP2536502Y2 - シート状物収納用ホルダー

Info

Publication number: JP2536502Y2
Application number: JP1990109854U
Authority: JP
Inventors: 忠壮谷口
Original assignee: Nissha Printing Co Ltd
Current assignee: Nissha Printing Co Ltd
Priority date: 1990-10-19
Filing date: 1990-10-19
Publication date: 1997-05-21
Anticipated expiration: 2005-10-19
Also published as: JPH0467083U

Description

【考案の詳細な説明】【産業上の利用分野】

本考案は、アルバムやファイルなどにおいて、写真・
書類・カードなどのシート状物の収納・固定が容易であ
り、さらにシート状物の取り出し、配置替えが容易に、
繰り返し行えるシート状物収納用ホルダーに関するもの
である。

【従来の技術】

従来、アルバムやファイルなどのホルダーにおいて、
第４図に示すように、台紙７上に粘着剤８を塗布し、粘
着剤８によりシート状物５を台紙７上に仮止めし、その
上から透明フィルム９をかぶせて、シート状物５を固定
・収納するものが知られている。これらのホルダーにおいては、粘着剤８として透明フ
ィルム９およびシート状物５と台紙７とを重ね合わせる
ことにより密着させることができ、さらに引き剥すよう
に力を働かせることにより容易に剥離できるものが、台
紙７の全面にわたって縞状に塗布されている。したがっ
て、ホルダーはシート状物５の台紙７上における配置が
自由で、また透明フィルム９の剥離、再密着が容易であ
るため、シート状物５の追加や入れ替えが可能なものに
なっている。

【考案が解決しようとする課題】

しかし、この粘着剤８を用いた台紙７においては、長
期間にわたってシート状物５を収納、保存する場合には
粘着剤８がシート状物５と剥離しにくくなり、シート状
物５の取り出しや配置替えが困難になったり、場合によ
ってはシート状物５を汚し、破損する場合もあった。本考案は、以上の問題を解決し、シート状物５の取り
出し、配置替えが容易に、繰り返し行えるホルダーを提
供することを目的とする。

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため、本考案のシート状物収納
用ホルダーは、樹脂中に微細な気泡を有する発泡層が支
持体に設けられた発泡シートと、該発泡シートの発泡層
の面に重ねられ、発泡シート側が平滑である透明な被覆
シートからなるように構成したものである。本考案を図面を参照しながらさらに詳しく説明する。
第１図は本考案を示すの断面図、第２〜３図は本考案の
一実施例を示す斜視図である。１は支持体、２は発泡
層、３は発泡シート、４は被覆シート、５はシート状
物、６は綴じ込み部をそれぞれ示す。支持体１としては、不織布、紙、プラスチックシート
や、これらの二次加工品が用いられる。その表面に、樹
脂中に微細な気泡を有する発泡層２を設けて発泡シート
３とする（第１図参照）。発泡シート３は、その特性として、平滑面に密着性を
発現し、その密着力は、水平方向に働く応力に対しては
強く、垂直方向に力を働かせることで容易に剥せるもの
である。たとえば、市販の発泡シート『パピラルＢ−
001L』（大日本インキ化学（株）製）では、被着材に貼
付し、23℃、65％RH下で１時間放置後に90°剥離強度を
測定すると以下のようになる。なお、発泡シート３の密着力は、発泡層２の組成や形
成法の選択により、決定できる。また、発泡層２は、支持体１の片面、両面のどちらに
形成してもよく、発泡層２自体に染料を入れる方法で色
もつけてもよい。さらに発泡層２の形成後に、表面に印
刷することも可能である。被覆シート４としては、発泡層２と接する面が平滑
で、透明なものが用いられ、たとえばポリプロピレン、
ポリエステルなどの透明フィルムがある。また、発泡層
２と接する面の表面状態によっても、発泡シート３の密
着力を調整できる。上記のような構成のシート状物収納用ホルダーは、第
２図に示すように、発泡シート３の一辺において被覆シ
ート４を接合した一枚物でもよいし、さらに、第３図に
示すように、とじ込み穴を設けた紙またはプラスチック
シート６を発泡シート３の支持体１側に貼り付けてアル
バム台紙としてもよい。

【作用】

発泡層２は無数の微細な気泡を有しており、発泡層２
表面において各気泡は吸盤のような吸着作用をして平滑
面に対し密着性と再剥離性を発現する。したがって、シート状物５は、その周縁における発泡
シート３と被覆シート４の吸着により挟みこまれ固定さ
れる。さらに、シート状物５の発泡シート３との接触面
が平滑であるときは、シート状物５自体も発泡シート３
と吸着する。また、被覆シート４およびシート状物５は発泡シート
３に対し再剥離性を発現するため、収納後再び被覆シー
ト４を発泡シート３から剥離し、シート状物５を取り出
し、配置替えすることも容易である。

【実施例】

不揮発分50％、pH8〜10、粘度7000〜10000cpsの特殊
ポリマーエマルジョンコンパウンドを主成分とし、起泡
剤として脂肪酸塩系活性剤、整泡剤としてシリコーン、
架橋剤として水溶性エポキシ、架橋剤の触媒としてポリ
アミン、増粘剤として特殊アクリル系エマルジョンとCM
Cを、それぞれ、重量部で、100:10:0.5:2:0.5:1:3の割
合で配合した液に、空気を、容積比で、空気／配合液＝
1/1〜3/1の割合で注入して２〜４倍に発泡させた液を0.
1〜3mmの膜厚でプラスチックシート表面に塗布し、100
〜120℃で２〜４分予備乾燥し、140〜160℃で２〜４分
乾燥して得た発泡シートの支持体側に、綴じ穴を有する
厚紙を貼り付け、発泡シートの外周の一辺においてポリ
プロピレンの被覆シートを取りつけた。このようにして得られたアルバム台紙は、写真の取り
出し、配置替えが容易に、繰り返し行えるものであっ
た。

【考案の効果】

本願考案のシート状物収納用ホルダーは、樹脂中に微
細な気泡を有する発泡層が支持体に設けられた発泡シー
トと、該発泡シートの発泡層の面に重ねられ、発泡シー
ト側が平滑である透明な被覆シートからなるように構成
されているので、発泡層表面の無数の微細な穴が吸盤の
ような吸着作用をし、平滑面に対し密着性と剥離性を発
現するので、発泡シート上の任意の場所に、容易にシー
ト状物を収納、配置、固定でき、かつ粘着剤を使用しな
いので糊残りもなく、また何度でも繰り返し、取り出
し、配置替えすることができる。さらに、その平滑面に水濡れや油汚れがあっても密着
可能であり、水濡れや油汚れのあるものでも収納でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を示す断面図、第２〜３図は本考案の一
実施例を示す斜視図である。第４図は従来例を示す斜視
図である。１……支持体、２……発泡層、３……発泡シート、４…
…被覆シート、５……シート状物、６……綴じ込み部、
７……台紙、８……粘着剤、９……透明フィルム。

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】樹脂中に微細な気泡を有する発泡層が支持
体に設けられた発泡シートと、該発泡シートの発泡層の
面に重ねられ、発泡シート側が平滑である透明な被覆シ
ートからなることを特徴としたシート状物収納用ホルダ
ー。