JPH0633516A - 充填形鋼管コンクリート柱とｐｃ梁との接合部構造及びそれらの接合方法 - Google Patents
充填形鋼管コンクリート柱とｐｃ梁との接合部構造及びそれらの接合方法Info
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- JPH0633516A JPH0633516A JP18421192A JP18421192A JPH0633516A JP H0633516 A JPH0633516 A JP H0633516A JP 18421192 A JP18421192 A JP 18421192A JP 18421192 A JP18421192 A JP 18421192A JP H0633516 A JPH0633516 A JP H0633516A
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Abstract
(57)【要約】 （修正有）
【目的】 一対の充填形鋼管コンクリート柱を離間配置
して柱間にスパンの長い梁を接合しても、梁の最大撓み
量が減少し、上部に配設されるコンクリート製の床スラ
ブに悪影響を与えない充填形鋼管コンクリート柱とＰＣ
梁との接合部構造及びそれらの接合方法を提供すること
を目的とするものである。 【構成】 Ｈ形鋼梁２の長さ方向端部側の溝部が、最端
側のみに開口部が設けられた状態で閉塞されている。そ
して、鋼管柱１ａの接合位置に、開口孔を覆いながらＨ
形鋼梁２の端部が固着されている。そして、ウェブに沿
って配筋したＰＣ鋼線９の両端部が、前記鋼管柱１ａに
連結されている。そして、鋼管柱１ａの管内部全域とＨ
形鋼梁２の閉塞された溝部内部に、接合位置の開口部を
通じてコンクリートが連続充填されている。さらに、Ｐ
Ｃ鋼線の緊張により前記Ｈ形鋼梁２の溝部内部のコンク
リートにプレストレスが導入されている。
して柱間にスパンの長い梁を接合しても、梁の最大撓み
量が減少し、上部に配設されるコンクリート製の床スラ
ブに悪影響を与えない充填形鋼管コンクリート柱とＰＣ
梁との接合部構造及びそれらの接合方法を提供すること
を目的とするものである。 【構成】 Ｈ形鋼梁２の長さ方向端部側の溝部が、最端
側のみに開口部が設けられた状態で閉塞されている。そ
して、鋼管柱１ａの接合位置に、開口孔を覆いながらＨ
形鋼梁２の端部が固着されている。そして、ウェブに沿
って配筋したＰＣ鋼線９の両端部が、前記鋼管柱１ａに
連結されている。そして、鋼管柱１ａの管内部全域とＨ
形鋼梁２の閉塞された溝部内部に、接合位置の開口部を
通じてコンクリートが連続充填されている。さらに、Ｐ
Ｃ鋼線の緊張により前記Ｈ形鋼梁２の溝部内部のコンク
リートにプレストレスが導入されている。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、建築物における柱と
梁との接合部、特に、鋼管の内部にコンクリートを充填
してなる充填形鋼管コンクリート柱とＰＣ梁との接合部
構造及びそれらの接合方法に関するものである。
梁との接合部、特に、鋼管の内部にコンクリートを充填
してなる充填形鋼管コンクリート柱とＰＣ梁との接合部
構造及びそれらの接合方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】柱と梁（主梁）との接合部構造を、柱材
を充填形鋼管コンクリート部材（以下、充填形鋼管コン
クリート柱という。）で構成し、充填形鋼管コンクリー
ト柱間に接合される柱材をＨ形鋼材で構成した超高層建
築物が、近年多く採用されてきている。この柱と梁との
接合部構造によれば、鉄骨や鉄筋の鋼材量、さらには耐
火被覆厚の低減が図られ、しかも在来工法と比較して型
枠工程、鉄筋組み工程が不必要となるという極めて大き
な利点を有している。
を充填形鋼管コンクリート部材（以下、充填形鋼管コン
クリート柱という。）で構成し、充填形鋼管コンクリー
ト柱間に接合される柱材をＨ形鋼材で構成した超高層建
築物が、近年多く採用されてきている。この柱と梁との
接合部構造によれば、鉄骨や鉄筋の鋼材量、さらには耐
火被覆厚の低減が図られ、しかも在来工法と比較して型
枠工程、鉄筋組み工程が不必要となるという極めて大き
な利点を有している。
【０００３】ここで、充填形鋼管コンクリート柱は、鋼
管柱内部にコンクリートが密に充填されて鋼管とコンク
リートが完全に一体化した複合材となり、軸方向に建築
構造物の荷重（圧縮力）が作用しても圧縮力を鋼管内部
のコンクリートが圧縮耐力で支持し、またコンクリート
の圧縮に伴う径方向の膨張を鋼管のもつコンファインド
効果（周方向の締め付け応力）で抑制して、軸方向の強
度が高められた柱材となる。
管柱内部にコンクリートが密に充填されて鋼管とコンク
リートが完全に一体化した複合材となり、軸方向に建築
構造物の荷重（圧縮力）が作用しても圧縮力を鋼管内部
のコンクリートが圧縮耐力で支持し、またコンクリート
の圧縮に伴う径方向の膨張を鋼管のもつコンファインド
効果（周方向の締め付け応力）で抑制して、軸方向の強
度が高められた柱材となる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た柱と梁の接合部構造においては、充填形鋼管コンクリ
ート柱間のスパンを長くして設計した場合、長尺部材と
なったＨ形鋼梁の最大撓み量が大きくなり、それにより
地震等により梁自身が振動しやすい。そのため、Ｈ形鋼
梁に支持されている床スラブ（コンクリート製）がひび
割れ等の現象を起こしてしまうおそれがあった。また、
床の振動障害のおそれもあった。したがって、上述した
工法においては、充填形鋼管コンクリート柱間のスパン
を長くして建築物を設計することができなかった。
た柱と梁の接合部構造においては、充填形鋼管コンクリ
ート柱間のスパンを長くして設計した場合、長尺部材と
なったＨ形鋼梁の最大撓み量が大きくなり、それにより
地震等により梁自身が振動しやすい。そのため、Ｈ形鋼
梁に支持されている床スラブ（コンクリート製）がひび
割れ等の現象を起こしてしまうおそれがあった。また、
床の振動障害のおそれもあった。したがって、上述した
工法においては、充填形鋼管コンクリート柱間のスパン
を長くして建築物を設計することができなかった。
【０００５】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、一対の充填形鋼管コンクリート柱を離間配置して柱
間にスパンの長い梁が接合されても、梁の最大撓み量が
減少し、梁に支持されるコンクリート製の床スラブにひ
び割れ等の悪影響を与えない充填形鋼管コンクリート柱
とＰＣ梁との接合部構造及びそれらの接合方法を提供す
ることを目的とするものである。
で、一対の充填形鋼管コンクリート柱を離間配置して柱
間にスパンの長い梁が接合されても、梁の最大撓み量が
減少し、梁に支持されるコンクリート製の床スラブにひ
び割れ等の悪影響を与えない充填形鋼管コンクリート柱
とＰＣ梁との接合部構造及びそれらの接合方法を提供す
ることを目的とするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項１記
載の充填形鋼管コンクリート柱とＰＣ梁との接合部構造
は、管内部にコンクリートが充填された一対の鋼管柱が
離間配置され、それら鋼管柱間の側部に梁が接合される
充填形鋼管コンクリート柱と梁との接合部構造であっ
て、Ｈ形鋼梁の長さ方向端部側の溝部が、最端側のみに
開口部が設けられた状態で閉塞され、鋼管柱の開口孔を
穿設した接合位置に、該開口孔を覆いながらＨ形鋼梁の
端部が固着され、Ｈ形鋼梁の閉塞された溝部内部を通過
しながらウェブに沿って配筋されているＰＣ鋼線の両端
部が、前記鋼管柱に連結されているとともに、鋼管柱の
管内部全域とＨ形鋼梁の閉塞された溝部内部に、接合位
置の開口部を通じてコンクリートが連続充填され、ＰＣ
鋼線の緊張により前記Ｈ形鋼梁の溝部内部のコンクリー
トにプレストレスが導入されていることを特徴とする構
造である。
載の充填形鋼管コンクリート柱とＰＣ梁との接合部構造
は、管内部にコンクリートが充填された一対の鋼管柱が
離間配置され、それら鋼管柱間の側部に梁が接合される
充填形鋼管コンクリート柱と梁との接合部構造であっ
て、Ｈ形鋼梁の長さ方向端部側の溝部が、最端側のみに
開口部が設けられた状態で閉塞され、鋼管柱の開口孔を
穿設した接合位置に、該開口孔を覆いながらＨ形鋼梁の
端部が固着され、Ｈ形鋼梁の閉塞された溝部内部を通過
しながらウェブに沿って配筋されているＰＣ鋼線の両端
部が、前記鋼管柱に連結されているとともに、鋼管柱の
管内部全域とＨ形鋼梁の閉塞された溝部内部に、接合位
置の開口部を通じてコンクリートが連続充填され、ＰＣ
鋼線の緊張により前記Ｈ形鋼梁の溝部内部のコンクリー
トにプレストレスが導入されていることを特徴とする構
造である。
【０００７】また、請求項２記載の構造は、請求項１記
載の充填形鋼管コンクリート柱とＰＣ梁との接合部構造
において、Ｈ形鋼梁の下側フランジの上面に、多数の突
起が形成されていることを特徴とする構造である。
載の充填形鋼管コンクリート柱とＰＣ梁との接合部構造
において、Ｈ形鋼梁の下側フランジの上面に、多数の突
起が形成されていることを特徴とする構造である。
【０００８】さらに、請求項３記載の充填形鋼管コンク
リート柱とＰＣ梁との接合方法は、管内部にコンクリー
トが充填された一対の鋼管柱を離間配置し、それら鋼管
柱間の側部に梁を接合する方法であって、先ず、Ｈ形鋼
梁の長さ方向端部側の溝部を最端側のみに開口部を設け
た状態で閉塞し、また、鋼管柱の接合位置に開口孔を穿
設しておき、次に、Ｈ形鋼梁を開口孔を覆った状態で鋼
管柱の接合位置に固着するとともに、ＰＣ鋼線を、Ｈ形
鋼梁の閉塞された溝部内部を通過させながらウェブに沿
って配筋し、かつその両端部を鋼管柱に連結しておき、
次に、鋼管柱の下部から充填コンクリートを圧入して、
鋼管柱の管内部全域にコンクリートを密に充填し、さら
に鋼管柱の開口孔からＨ形鋼梁へ流れ込んだコンクリー
トを閉塞された溝部内部に密に流し込んでいき、最後
に、コンクリートの硬化後に、前記ＰＣ鋼線を緊張せし
めることを特徴とする方法である。
リート柱とＰＣ梁との接合方法は、管内部にコンクリー
トが充填された一対の鋼管柱を離間配置し、それら鋼管
柱間の側部に梁を接合する方法であって、先ず、Ｈ形鋼
梁の長さ方向端部側の溝部を最端側のみに開口部を設け
た状態で閉塞し、また、鋼管柱の接合位置に開口孔を穿
設しておき、次に、Ｈ形鋼梁を開口孔を覆った状態で鋼
管柱の接合位置に固着するとともに、ＰＣ鋼線を、Ｈ形
鋼梁の閉塞された溝部内部を通過させながらウェブに沿
って配筋し、かつその両端部を鋼管柱に連結しておき、
次に、鋼管柱の下部から充填コンクリートを圧入して、
鋼管柱の管内部全域にコンクリートを密に充填し、さら
に鋼管柱の開口孔からＨ形鋼梁へ流れ込んだコンクリー
トを閉塞された溝部内部に密に流し込んでいき、最後
に、コンクリートの硬化後に、前記ＰＣ鋼線を緊張せし
めることを特徴とする方法である。
【０００９】
【作用】本発明の請求項１記載の充填形鋼管コンクリー
ト柱とＰＣ梁との接合部構造によれば、一対の充填形鋼
管コンクリート柱を離間配設してそれら柱間にスパンの
長いＨ形鋼梁を接合する場合であっても、鋼管柱の内部
に充填されたコンクリートと、Ｈ形鋼梁の端部側の閉塞
された溝部内部に密に充填されたコンクリートとが接合
位置の開口部を通じて連続充填されているので、Ｈ形鋼
梁の端部の曲げ耐力が増加する。また、Ｈ形鋼梁のウェ
ブに沿って配筋されたＰＣ鋼線の緊張によりＨ形鋼梁の
閉塞された溝部内部に充填されたコンクリートにプレス
トレスが導入されるので、Ｈ形鋼梁全体の曲げ耐力が増
加する。上記構造により、Ｈ形鋼梁の最大撓み量が減少
し、それによりＨ形鋼梁に支持されるコンクリート製の
床スラブにひび割れなどが発生しない。また床の振動障
害が生じない。
ト柱とＰＣ梁との接合部構造によれば、一対の充填形鋼
管コンクリート柱を離間配設してそれら柱間にスパンの
長いＨ形鋼梁を接合する場合であっても、鋼管柱の内部
に充填されたコンクリートと、Ｈ形鋼梁の端部側の閉塞
された溝部内部に密に充填されたコンクリートとが接合
位置の開口部を通じて連続充填されているので、Ｈ形鋼
梁の端部の曲げ耐力が増加する。また、Ｈ形鋼梁のウェ
ブに沿って配筋されたＰＣ鋼線の緊張によりＨ形鋼梁の
閉塞された溝部内部に充填されたコンクリートにプレス
トレスが導入されるので、Ｈ形鋼梁全体の曲げ耐力が増
加する。上記構造により、Ｈ形鋼梁の最大撓み量が減少
し、それによりＨ形鋼梁に支持されるコンクリート製の
床スラブにひび割れなどが発生しない。また床の振動障
害が生じない。
【００１０】また、請求項２記載の充填形鋼管コンクリ
ート柱とＰＣ梁との接合部構造によれば、Ｈ形鋼梁の下
フランジの上面に形成されている多数のリブが、Ｈ形鋼
梁の端部に充填したコンクリートとＨ形鋼梁との結合力
を増加せしめ、それによりＨ形鋼梁の端部の曲げ耐力の
増加が図られる。
ート柱とＰＣ梁との接合部構造によれば、Ｈ形鋼梁の下
フランジの上面に形成されている多数のリブが、Ｈ形鋼
梁の端部に充填したコンクリートとＨ形鋼梁との結合力
を増加せしめ、それによりＨ形鋼梁の端部の曲げ耐力の
増加が図られる。
【００１１】さらに、請求項３記載の充填形鋼管コンク
リート柱とＰＣ梁との接合方法によれば、鋼管柱の圧入
孔から充填コンクリートを圧入するだけで、鋼管柱の管
内部と連続して、開口孔からＨ形鋼梁の閉塞された溝部
内部にコンクリートが密に充填され、コンクリート圧入
工程の省力化が図られる。
リート柱とＰＣ梁との接合方法によれば、鋼管柱の圧入
孔から充填コンクリートを圧入するだけで、鋼管柱の管
内部と連続して、開口孔からＨ形鋼梁の閉塞された溝部
内部にコンクリートが密に充填され、コンクリート圧入
工程の省力化が図られる。
【００１２】
【実施例】本発明の一実施例について、図面を参照して
説明する。図１は、柱と梁の接合部の構造を示すもので
あり、符号１は充填形鋼管コンクリート柱を示し、符号
２は充填形鋼管コンクリート柱１、１間の側部に接合さ
れたＨ形鋼梁を示している。そして、符号３は、複数の
Ｈ形鋼梁２…上に支持されたコンクリート製の床スラブ
である。
説明する。図１は、柱と梁の接合部の構造を示すもので
あり、符号１は充填形鋼管コンクリート柱を示し、符号
２は充填形鋼管コンクリート柱１、１間の側部に接合さ
れたＨ形鋼梁を示している。そして、符号３は、複数の
Ｈ形鋼梁２…上に支持されたコンクリート製の床スラブ
である。
【００１３】充填形鋼管コンクリート柱１は、図２に示
すように、角型の鋼管柱１ａの内部にコンクリート１０
ａが充填されてなるものである。そして、鋼管柱１ａの
側部の接合位置Ｓには、矩形状の開口孔５が形成されて
いる。
すように、角型の鋼管柱１ａの内部にコンクリート１０
ａが充填されてなるものである。そして、鋼管柱１ａの
側部の接合位置Ｓには、矩形状の開口孔５が形成されて
いる。
【００１４】一方、Ｈ形鋼梁２の下フランジ２ｃの上面
には、多数のリブ（突起）４…が形成されている。そし
て、Ｈ形鋼梁２の長さ方向端部２ａ側の上下フランジ２
ｂ、２ｃ間には、上下フランジ２ｂ、２ｃ及びウェブ２
ｄで画成されている溝部２ｅ、２ｅを覆うように側板
６、６が固着されており、側板６、６の一側には、上下
フランジ２ｂ、２ｃ、ウェブ２ｄと当接して仕切り板
７、７が固着されている。これにより、Ｈ形鋼梁２の長
さ方向端部２ａの溝部２ｅ、２ｅは、最端側のみに開口
部が設けられた状態で閉塞されている。
には、多数のリブ（突起）４…が形成されている。そし
て、Ｈ形鋼梁２の長さ方向端部２ａ側の上下フランジ２
ｂ、２ｃ間には、上下フランジ２ｂ、２ｃ及びウェブ２
ｄで画成されている溝部２ｅ、２ｅを覆うように側板
６、６が固着されており、側板６、６の一側には、上下
フランジ２ｂ、２ｃ、ウェブ２ｄと当接して仕切り板
７、７が固着されている。これにより、Ｈ形鋼梁２の長
さ方向端部２ａの溝部２ｅ、２ｅは、最端側のみに開口
部が設けられた状態で閉塞されている。
【００１５】そして、Ｈ形鋼梁２の仕切り板７、７より
中央側の下フランジ２ｃ上には、プレキャスト製のＰＣ
コンクリート部８が形成されている。さらに、Ｈ形鋼梁
２には、ウェブ２ｄに沿ってＰＣ鋼線９が配筋されてい
る。すなわち、このＰＣ鋼線９は、ポストテンション方
式によりコンクリートにプレストレスを導入するための
ものであり、端部９ａ側が閉塞された溝部２ｅ内部を通
過しているとともに、それ以外の部分が前記ＰＣコンク
リート部８内部に挿通されている。
中央側の下フランジ２ｃ上には、プレキャスト製のＰＣ
コンクリート部８が形成されている。さらに、Ｈ形鋼梁
２には、ウェブ２ｄに沿ってＰＣ鋼線９が配筋されてい
る。すなわち、このＰＣ鋼線９は、ポストテンション方
式によりコンクリートにプレストレスを導入するための
ものであり、端部９ａ側が閉塞された溝部２ｅ内部を通
過しているとともに、それ以外の部分が前記ＰＣコンク
リート部８内部に挿通されている。
【００１６】また、Ｈ形鋼梁２は、鋼管柱１ａの開口孔
５を覆った状態で端部２ａ、２ａが接合位置Ｓに位置合
わせされ、かつ当接部の周囲が溶接されて鋼管柱１ａに
接合される。これにより、鋼管柱１ａ、１ａ間に鋼管梁
２が配設される。ここで、ＰＣ鋼線９の最端部は、鋼管
柱１ａの接合位置Ｓと逆側面の上部に連結される。
５を覆った状態で端部２ａ、２ａが接合位置Ｓに位置合
わせされ、かつ当接部の周囲が溶接されて鋼管柱１ａに
接合される。これにより、鋼管柱１ａ、１ａ間に鋼管梁
２が配設される。ここで、ＰＣ鋼線９の最端部は、鋼管
柱１ａの接合位置Ｓと逆側面の上部に連結される。
【００１７】そして、鋼管柱１ａの下部に形成された圧
入孔１１から、流動性の極めて高いコンクリート１０が
圧入されていくことにより、鋼管柱１ａの内部に下部か
ら徐々にコンクリート１０ａが密に流し込まれて充填形
鋼管コンクリート柱１が形成される。また連続して、開
口孔５からＨ形鋼梁２の側板６、仕切り板７で囲まれて
閉塞された溝部２ｅ内部にコンクリート１０ｂが流し込
まれていく。これにより、図３に示すように、鋼管柱１
ａとＨ形鋼梁２の閉塞された溝部２ｅ内部には、コンク
リート４、１９が連続して密に充填される。ここで、Ｈ
形鋼梁２内部に充填されたコンクリート１０が硬化する
と、内壁に形成されたリブ４…とコンクリート８の結合
力が極めて向上する。
入孔１１から、流動性の極めて高いコンクリート１０が
圧入されていくことにより、鋼管柱１ａの内部に下部か
ら徐々にコンクリート１０ａが密に流し込まれて充填形
鋼管コンクリート柱１が形成される。また連続して、開
口孔５からＨ形鋼梁２の側板６、仕切り板７で囲まれて
閉塞された溝部２ｅ内部にコンクリート１０ｂが流し込
まれていく。これにより、図３に示すように、鋼管柱１
ａとＨ形鋼梁２の閉塞された溝部２ｅ内部には、コンク
リート４、１９が連続して密に充填される。ここで、Ｈ
形鋼梁２内部に充填されたコンクリート１０が硬化する
と、内壁に形成されたリブ４…とコンクリート８の結合
力が極めて向上する。
【００１８】また、コンクリート１０ａ、１０ｂが硬化
した後に、鋼管柱１ａ、１ａと連結しているＰＣ鋼線９
の端部が、緊張ジャッキ（図示せず）により緊張される
ことにより、コンクリート１０ｂ（さらには、ＰＣコン
クリート部８）にプレストレスが導入される。
した後に、鋼管柱１ａ、１ａと連結しているＰＣ鋼線９
の端部が、緊張ジャッキ（図示せず）により緊張される
ことにより、コンクリート１０ｂ（さらには、ＰＣコン
クリート部８）にプレストレスが導入される。
【００１９】上記構造とされた柱と梁の接合構造によれ
ば、一対の充填形鋼管コンクリート柱１、１を離間配置
してそれら柱間にスパンの長いＨ形鋼梁２を配設する場
合であっても、鋼管柱１ａの内部全域に密に充填された
コンクリート１０ａと、Ｈ形鋼梁２の端部２ａにおいて
側板６、仕切り板７で閉塞された溝部４ｃ内部に密に充
填されたコンクリート１０ｂが連続充填により一体形成
されているので、Ｈ形鋼梁２の端部２ａ側の曲げ耐力が
増加し、それによりＨ形鋼梁２の最大撓み量が減少す
る。
ば、一対の充填形鋼管コンクリート柱１、１を離間配置
してそれら柱間にスパンの長いＨ形鋼梁２を配設する場
合であっても、鋼管柱１ａの内部全域に密に充填された
コンクリート１０ａと、Ｈ形鋼梁２の端部２ａにおいて
側板６、仕切り板７で閉塞された溝部４ｃ内部に密に充
填されたコンクリート１０ｂが連続充填により一体形成
されているので、Ｈ形鋼梁２の端部２ａ側の曲げ耐力が
増加し、それによりＨ形鋼梁２の最大撓み量が減少す
る。
【００２０】また、Ｈ形鋼梁２の下フランジ２ｃの上面
に形成されている多数のリブ４…が、内部に充填されて
いるコンクリート１０ｂとＨ形鋼梁２との結合力を増加
せしめるので、Ｈ形鋼梁２の端部２ａの曲げ耐力の増加
が図られる。
に形成されている多数のリブ４…が、内部に充填されて
いるコンクリート１０ｂとＨ形鋼梁２との結合力を増加
せしめるので、Ｈ形鋼梁２の端部２ａの曲げ耐力の増加
が図られる。
【００２１】また、Ｈ形鋼梁２のウェブ２ｄに沿って配
筋されているＰＣ鋼線９が緊張することにより、溝部２
ｅ内部のコンクリート１０ｂ（さらには、ＰＣコンクリ
ート部８）にプレストレスが導入されるので、Ｈ形鋼梁
２全体の曲げ耐力が増加する。
筋されているＰＣ鋼線９が緊張することにより、溝部２
ｅ内部のコンクリート１０ｂ（さらには、ＰＣコンクリ
ート部８）にプレストレスが導入されるので、Ｈ形鋼梁
２全体の曲げ耐力が増加する。
【００２２】さらに、鋼管柱１ａ、１ａの圧入孔１１か
ら流し込みコンクリートを圧入するだけで、鋼管柱１ａ
の管内部へ充填されるコンクリート１０ａと連続して、
開口孔５からＨ形鋼梁２の閉塞された溝部２ｅ内部にコ
ンクリート１０ｂが密に充填されていくので、コンクリ
ート圧入工程の省力化が図られる。
ら流し込みコンクリートを圧入するだけで、鋼管柱１ａ
の管内部へ充填されるコンクリート１０ａと連続して、
開口孔５からＨ形鋼梁２の閉塞された溝部２ｅ内部にコ
ンクリート１０ｂが密に充填されていくので、コンクリ
ート圧入工程の省力化が図られる。
【００２３】以上、述べたことから容易に理解できるよ
うに、この実施例では、一対の充填形鋼管コンクリート
柱１、１を離間して配設し、その間にスパンの長いＨ形
鋼梁２を接合しても、梁をＨ型鋼だけで構成した従来の
梁と比較して、Ｈ形鋼梁２の端部２ａの曲げ耐力、さら
にはＨ形鋼梁２全体の曲げ耐力が向上して最大たわみ量
が減少する構造とされているので、複数のＨ形鋼梁２…
に支持されるコンクリート製の床スラブ９がひび割れな
どを起こす心配がない。
うに、この実施例では、一対の充填形鋼管コンクリート
柱１、１を離間して配設し、その間にスパンの長いＨ形
鋼梁２を接合しても、梁をＨ型鋼だけで構成した従来の
梁と比較して、Ｈ形鋼梁２の端部２ａの曲げ耐力、さら
にはＨ形鋼梁２全体の曲げ耐力が向上して最大たわみ量
が減少する構造とされているので、複数のＨ形鋼梁２…
に支持されるコンクリート製の床スラブ９がひび割れな
どを起こす心配がない。
【００２４】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項１
記載の充填形鋼管コンクリート柱とＰＣ梁との接合部構
造によれば、一対の充填形鋼管コンクリート柱を離間配
置され、かつそれら柱間にスパンの長いＨ形鋼梁を接合
する場合であっても、鋼管柱の内部に充填されたコンク
リートと、Ｈ形鋼梁の端部側の閉塞された溝部内部に密
に充填されたコンクリートとが接合位置の開口部を通じ
て連続形成された構造とされてＨ形鋼梁の端部の曲げ耐
力が増加し、しかもＨ形鋼梁のウェブに沿って配筋され
たＰＣ鋼線の緊張によりＨ形鋼梁の端部側に充填された
コンクリートにプレストレスが導入されてＨ形鋼梁全体
の曲げ耐力が増加する。そのため、Ｈ形鋼梁の最大撓み
量が減少し、それによりＨ形鋼梁に支持されるコンクリ
ート製の床スラブにひび割れなどを発生させる心配がな
い。
記載の充填形鋼管コンクリート柱とＰＣ梁との接合部構
造によれば、一対の充填形鋼管コンクリート柱を離間配
置され、かつそれら柱間にスパンの長いＨ形鋼梁を接合
する場合であっても、鋼管柱の内部に充填されたコンク
リートと、Ｈ形鋼梁の端部側の閉塞された溝部内部に密
に充填されたコンクリートとが接合位置の開口部を通じ
て連続形成された構造とされてＨ形鋼梁の端部の曲げ耐
力が増加し、しかもＨ形鋼梁のウェブに沿って配筋され
たＰＣ鋼線の緊張によりＨ形鋼梁の端部側に充填された
コンクリートにプレストレスが導入されてＨ形鋼梁全体
の曲げ耐力が増加する。そのため、Ｈ形鋼梁の最大撓み
量が減少し、それによりＨ形鋼梁に支持されるコンクリ
ート製の床スラブにひび割れなどを発生させる心配がな
い。
【００２５】また、請求項２記載の充填形鋼管コンクリ
ート柱とＰＣ梁との接合部構造によれば、Ｈ形鋼梁の下
フランジの上面に形成されている多数のリブが、Ｈ形鋼
梁の端部に充填たコンクリートとＨ形鋼梁との結合力を
増加せしめ、それによりＨ形鋼梁の端部の曲げ耐力の増
加を図ることができる。
ート柱とＰＣ梁との接合部構造によれば、Ｈ形鋼梁の下
フランジの上面に形成されている多数のリブが、Ｈ形鋼
梁の端部に充填たコンクリートとＨ形鋼梁との結合力を
増加せしめ、それによりＨ形鋼梁の端部の曲げ耐力の増
加を図ることができる。
【００２６】さらに、請求項３記載の充填形鋼管コンク
リート柱とＰＣ梁との接合方法によれば、鋼管柱の圧入
孔６から充填コンクリートを圧入するだけで、鋼管柱の
管内部と連続して、開口孔からＨ形鋼梁の閉塞された溝
部内部にコンクリートが密に充填されていくため、コン
クリート圧入工程の省力化を図ることができる。
リート柱とＰＣ梁との接合方法によれば、鋼管柱の圧入
孔６から充填コンクリートを圧入するだけで、鋼管柱の
管内部と連続して、開口孔からＨ形鋼梁の閉塞された溝
部内部にコンクリートが密に充填されていくため、コン
クリート圧入工程の省力化を図ることができる。
【図１】本発明に係る柱と梁の接合構造を示す側面図で
ある。
ある。
【図２】本発明の鋼管柱に穿設された開口孔を示す図で
ある。
ある。
【図３】本発明に係る柱と梁の接合構造を示す斜視図で
ある。
ある。
【図４】図１におけるVIーVI矢視の断面図である。
【図５】図１におけるVーV矢視の断面図である。
１ 充填形鋼管コンクリート柱 １ａ 鋼管柱 ２ Ｈ形鋼梁 ２ａ Ｈ形鋼梁の長さ方向端部 ２ｂ Ｈ形鋼梁の上フランジ ２ｃ Ｈ形鋼梁の下フランジ ２ｄ Ｈ形鋼梁のウェブ ２ｅ Ｈ形鋼梁の溝部 ３ 床スラブ ４ リブ（突起） ５ 開口孔 ６ 側板 ７ 仕切り板 ８ ＰＣコンクリート部 ９ ＰＣ鋼線 １０ａ 鋼管柱の内部に充填されたコンクリート １０ｂ Ｈ形鋼梁の閉塞された溝部に充填されたコンク
リート １１ 圧入孔 Ｓ 接合位置
リート １１ 圧入孔 Ｓ 接合位置
Claims (3)
- 【請求項１】 管内部にコンクリートが充填された一対
の鋼管柱が離間配置され、それら鋼管柱間の側部に梁が
接合される充填形鋼管コンクリート柱とＰＣ梁との接合
部構造であって、 Ｈ形鋼梁の長さ方向端部側の溝部が、最端側のみに開口
部が設けられた状態で閉塞され、 鋼管柱の開口孔を穿設した接合位置に、該開口孔を覆い
ながら前記Ｈ形鋼梁の端部が固着され、 前記Ｈ形鋼梁の閉塞された溝部内部を通過しながらウェ
ブに沿って配筋されているＰＣ鋼線の両端部が、前記鋼
管柱に連結されているとともに、 前記鋼管柱の管内部全域とＨ形鋼梁の閉塞された溝部内
部に、前記接合位置の開口部を通じてコンクリートが連
続充填され、 前記ＰＣ鋼線の緊張により前記Ｈ形鋼梁の溝部内部のコ
ンクリートにプレストレスが導入されていることを特徴
とする充填形鋼管コンクリート柱とＰＣ梁との接合部構
造。 - 【請求項２】 請求項１記載の充填形鋼管コンクリート
柱と梁との接合部構造において、Ｈ形鋼梁の下側フラン
ジの上面には、多数の突起が形成されていることを特徴
とする充填形鋼管コンクリート柱とＰＣ梁との接合部構
造。 - 【請求項３】 管内部にコンクリートが充填された一対
の鋼管柱を離間配置し、それら鋼管柱間の側部にＰＣ梁
を接合する方法であって、 先ず、Ｈ形鋼梁の長さ方向端部側の溝部を最端側のみに
開口部を設けた状態で閉塞し、また、鋼管柱の接合位置
に開口孔を穿設しておき、 次に、Ｈ形鋼梁を前記開口孔を覆った状態で鋼管柱の接
合位置に固着するとともに、ＰＣ鋼線を、Ｈ形鋼梁の閉
塞された溝部内部を通過させながらウェブに沿って配筋
し、かつその両端部を鋼管柱に連結しておき、 次に、鋼管柱の下部から充填コンクリートを圧入して、
鋼管柱の管内部全域にコンクリートを密に充填し、さら
に鋼管柱の開口孔からＨ形鋼梁へ流れ込んだコンクリー
トを閉塞された溝部内部に密に流し込んでいき、 最後に、コンクリートの硬化後に、前記ＰＣ鋼線を緊張
せしめることを特徴とする充填形鋼管コンクリート柱と
ＰＣ梁との接合方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18421192A JP3165246B2 (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 充填形鋼管コンクリート柱とｐｃ梁との接合部構造及びそれらの接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18421192A JP3165246B2 (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 充填形鋼管コンクリート柱とｐｃ梁との接合部構造及びそれらの接合方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0633516A true JPH0633516A (ja) | 1994-02-08 |
| JP3165246B2 JP3165246B2 (ja) | 2001-05-14 |
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ID=16149312
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18421192A Expired - Fee Related JP3165246B2 (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | 充填形鋼管コンクリート柱とｐｃ梁との接合部構造及びそれらの接合方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3165246B2 (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| KR101289428B1 (ko) * | 2011-05-27 | 2013-07-24 | 트리폴건설(주) | 건축용 파이프 조립체 및 이를 이용한 건축물 시공방법 |
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1992
- 1992-07-10 JP JP18421192A patent/JP3165246B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JP3165246B2 (ja) | 2001-05-14 |
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