JPH06332167A - ポジ型フォトレジスト組成物及びパターン形成方法 - Google Patents

ポジ型フォトレジスト組成物及びパターン形成方法

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JPH06332167A
JPH06332167A JP5144273A JP14427393A JPH06332167A JP H06332167 A JPH06332167 A JP H06332167A JP 5144273 A JP5144273 A JP 5144273A JP 14427393 A JP14427393 A JP 14427393A JP H06332167 A JPH06332167 A JP H06332167A
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photoresist composition
naphthoquinone
water
group
alkali
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Application number
JP5144273A
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Inventor
Mitsuo Umemura
光雄 梅村
Hiroshi Kanbara
浩 神原
Tetsuya Inukai
鉄也 犬飼
Kazuhiro Nishikawa
和宏 西川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 主としてアルカリ可溶性樹脂と感光剤とを主
成分とするポジ型フォトレジスト組成物において、上記
感光剤が下記式(1)で示される1,1,3−トリス
(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ブタン
の1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン
酸(部分)エステルを含むことを特徴とするポジ型フォ
トレジスト組成物。 【化1】 (式中、Dは水素原子又は1,2−ナフトキノン−2−
ジアジド−5−スルホニル基であり、Dのうち1個以上
は1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニ
ル基である。) 【効果】 本発明によれば、i線露光法を採用してハー
フミクロン以下の解像度を効果的に達成することがで
き、特にCEL法を組み合わせたパターン形成により高
解像度、深い焦点深度を有するレジストパターンを得る
ことができるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特にi線露光法に好適
なハーフミクロン以下の解像力を与えることが可能な半
導体集積回路作製用のポジ型フォトレジスト組成物及び
これを用いたパターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】集積回
路を作製するために使用されるフォトレジストは、集積
回路の高集積化の進歩が速く、その中心的役割を負って
いるフォトレジスト組成物も高解像度化に対応して改良
されてきたが、更にその限界を延ばすべく努力が続けら
れている。
【0003】フォトレジスト組成物は、半導体ウェハー
又はガラス、金属等の基板上にスピン塗布法で0.5〜
3μmの厚みに塗布し、加熱、乾燥(プリベーク)し、
フォトマスクを介して回路パターンを紫外線照射などに
より焼き付け、必要に応じ加熱処理(PEB=Post
Exposure Bake)し、現像液により現像
し、加熱処理(ポストベーク=Post Bake)し
てレジスト像を得るもので、更に、このレジスト画像を
マスクしてエッチングすることにより、基板にパターン
状の加工を施すものである。
【0004】この半導体リソグラフィーで使用される露
光装置及びその露光光源は、最も重要なものであり、フ
ォトレジストの基本要件でもある。露光方式について
は、最近では密着露光あるいは近接露光方式により縮小
投影型露光装置に置きかえられてきている。光源につい
ても、高解像度化に有利な短波長化が進み、g線(波長
436nm)からi線(波長365nm)に至ってい
る。更に、次世代のLSI用として短波長紫外線、例え
ばKrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArF
エキシマレーザー(波長193nm)が検討されてい
る。また、電子線、X線、イオンビームを露光光源とす
るリソグラフィーの進展も著しい。
【0005】フォトレジストについても、露光光源によ
り好適な組成物が提案され、LSI生産に貢献してきて
いる。従来、フォトレジストは、環化ゴムにビスアジド
化合物を配合したネガ型フォトレジストが使用されてい
たが、高解像度化の要請と共に、アルカリ可溶性樹脂、
とりわけノボラック樹脂に1,2−ナフトキノン−2−
ジアジドスルホン酸化合物を配合したポジ型フォトレジ
ストに置きかえられている。
【0006】ここで、ノボラック樹脂は、膨潤すること
なくアルカリ現像が可能であり、生成したフォトレジス
ト像をマスクする際、プラズマエッチングに対して高い
耐性を有する極めて有効な樹脂である。
【0007】一方、感光剤としての1,2−ナフトキノ
ン−2−ジアジドスルホン酸化合物は、それ自身ノボラ
ック樹脂のアルカリ溶解性を低下させる溶解阻止剤とし
て作用し、光照射により分解し、アルカリ可溶性物質の
インデンカルボン酸を生じ、これがノボラック樹脂のア
ルカリ溶解性を促進するという全く理想的な化合物であ
る。これは、主として1,2−ナフトキノン−2−ジア
ジドスルホン酸基の働きによるものであり、この作用を
十分に発揮させるバラスト分子の選択が極めて重要であ
る。
【0008】このような基本構成は、特公昭37−18
015号公報で公知であり、感光剤として、従来、ポリ
ヒドロキシベンゾフェノン、例えば2,3,4−トリヒ
ドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノン−2−
ジアジド−5−スルホン酸エステルが用いられてきたこ
とは周知である。しかしながら、ハーフミクロン以下の
高解像度化と共に露光光源の短波長化、即ちg線からi
線への進歩により、従来のヒドロキシベンゾフェノン系
の感光剤では対応できなくなっている。これは、主とし
てベンゾフェノンのカルボニルの吸収がi線波長365
nmでより大きくなり、効率の低下を生ずるためと推察
される。
【0009】このように、バラスト分子としては、トリ
ヒドロキシベンゾフェノン又はテトラ、更にペンタヒド
ロキシベンゾフェノンが公知であるが、紫外線領域にお
いてより吸収の少ない化合物が有利であり、高性能化を
求めて種々のものが提案されている。現在、ノボラック
樹脂の最適化を図り、1,2−ナフトキノン−2−ジア
ジドスルホン酸感光基のバラスト分子の選択により、i
線縮小投影型露光装置により0.5μmのデザインルー
ル16MDRAMの生産に至っている。
【0010】しかしながら、未だフォトレジスト性能と
して十分満足されているわけではない。即ち(1)高い
解像度を持ち、かつ高感度で露光時間を短縮し、スルー
プットを上げることができるフォトレジスト組成物、
(2)フォトマスク線幅の広い範囲に亘ってマスク寸法
を正確に再現することができるフォトレジスト組成物、
(3)ハーフミクロン以下の線幅で、高いアスペクト比
を有する断面形状のレジストパターンを生成するか又は
パターン断面の側壁が垂直に近いパターンを生成するこ
とができるフォトレジスト組成物、(4)ハーフミクロ
ン以下の線幅で、深い焦点深度を得ることができるフォ
トレジスト組成物、(5)段差基板及び高反射基板で定
在波の影響を受けにくい又はハレーションの少ないフォ
トレジスト組成物、(6)得られたレジスト像が耐熱性
に優れるフォトレジスト組成物、(7)露光、現像等の
プロセスラチチュードの広いフォトレジスト組成物な
ど、一層性能向上が図られたポジ型フォトレジスト組成
物が望まれている。
【0011】他方、半導体リソグラフィーにおいては、
フォトレジストの性能向上のみならず各種プロセス上の
改良技術、例えばREL(Resolution En
hanced Lithography)、LENOS
(Latitude Enhancement Nov
el Single Layer Lithograp
hy)等、上記フォトレジストの性能を補足する提案も
ある。
【0012】更に多層プロセスとして、CEL法(Co
ntrast Enhancement Layer
Method)を挙げることができる。これは、G.
E.社のGriffing等により1983年に発表さ
れ(B.F.Griffing,P.R.West;I
EEE Electron Device Lette
rs,Vol ED1−4,14,1983)、米国特
許第4,702,996号、特公昭62−40697号
公報に開示されているように、主として光によって退色
する物質であるアリールニトロン化合物と重合体結合剤
から構成され、フォトレジスト膜上に、更にこの光退色
性化合物膜を形成し、常法の工程に従ってパターンを形
成するものである。通常、露光の際にはフォトマスクに
より光を遮蔽すべき部分も干渉効果により若干の弱い光
の照射が見られ、この部分は光退色性膜(CEL)によ
り光を遮断し、露光部と未露光部のコントラストの増強
を図り、解像度、焦点深度の向上に資するものである。
【0013】従来このCEL法は、フォトレジストを多
少とも溶解させる溶媒を使用しており、フォトレジスト
膜上にそのままCELを形成すると界面においていわゆ
るインターミキシングを起こし、現像不良、あるいはレ
ジストプロファイルに悪影響を与える。それ故、レジス
ト層とCELの間に保護膜、即ちバリヤーコートを設け
ることが不可欠であり、また露光後直ちにCEL、バリ
ヤーコートを剥離し、ベーク等の次工程に移らねばなら
ず、CEL法のこれらの工程的な繁雑さはその有効性を
大きくそぐものであった。
【0014】従って、本発明の第一の目的は、i線露光
法に有効で、確実かつ有利にハーフミクロン以下の解像
力を与えるフォトレジスト組成物を提供するものであ
る。
【0015】また、本発明の第二の目的は、i線露光法
によりハーフミクロン以下の解像力でパターン形成し得
ると共に、CEL法と組み合わせるのに有利であり、し
かも後述する特定の水溶性コントラスト増強剤を用いる
ことにより、上記の従来のCEL法の問題点を解決し得
るパターン形成方法を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため、鋭意検討を行った結果、アルカリ
可溶性樹脂と感光剤とを主成分とするポジ型フォトレジ
スト組成物において、上記感光剤として下記式(1)で
示される異性体を含まない1,2−ナフトキノン−2−
ジアジド−5−スルホン酸エステルを使用することによ
り、i線露光法において有利にハーフミクロン以下の解
像力を与えることができることを知見した。
【0017】
【化3】 (式中、Dは水素原子又は1,2−ナフトキノン−2−
ジアジド−5−スルホニル基であり、Dのうち1個以上
は1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニ
ル基である。)
【0018】また、上記感光剤を含むフォトレジスト組
成物を用いてパターン形成を行う場合、CEL法を採用
し、特に下記一般式(2)で示されるニトロン化合物を
CEM(Contrast Enhancement
Material)として用いることにより、従来のC
EL法の問題点を解決し得ることを知見し、本発明をな
すに至ったものである。
【0019】
【化4】 (式中R1,R2,R3は互いに同一又は異種のアルキル
基、アリール基又は水素原子、R4乃至R8は互いに同一
又は異種のアルキル基、水素原子又はカルボキシ基であ
るが、R4乃至R8の少なくとも1つはカルボキシ基であ
る。XはR9O−で表わされるアルコキシ基、R1011
N−で表わされるジアルキルアミノ基又は水素原子であ
り、R9はアルキル基、R10及びR11は互いに同一又は
異種のアルキル基である。nは0,1又は2の値を有す
る。)
【0020】従って、本発明は、(1)主としてアルカ
リ可溶性樹脂と感光剤とからなるポジ型フォトレジスト
組成物において、上記感光剤が上記式(1)で示される
1,1,3−トリス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチ
ルフェニル)ブタンの1,2−ナフトキノン−2−ジア
ジド−5−スルホン酸(部分)エステルを含むことを特
徴とするポジ型フォトレジスト組成物、(2)上記ポジ
型フォトレジスト組成物を基板上に塗布し、プリベーク
した後、露光し、次いでアルカリ現像することを特徴と
するパターン形成方法、(3)上記ポジ型フォトレジス
ト組成物を基板上に塗布し、プリベークした後、その上
に水溶性コントラスト増強剤層を形成し、露光し、次い
で上記水溶性コントラスト増強剤層を水洗除去し、続い
てアルカリ現像することを特徴とするパターン形成方
法、(4)水溶性コントラスト増強剤層の除去とアルカ
リ現像とをアルカリ水溶液を用いて同時に行うようにし
た上記(3)のパターン形成方法、(5)水溶性コント
ラスト増強剤層が上記一般式(2)で示されるニトロン
化合物を主成分とするものである上記(3)又は(4)
のパターン形成方法を提供する。
【0021】以下、本発明を更に詳しく説明すると、本
発明のポジ型フォトレジスト組成物は、アルカリ可溶性
樹脂と感光剤とを主成分とするものである。
【0022】ここで、本発明に用いるアルカリ可溶性樹
脂としてはノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレンア
セトン−ピロガロール樹脂、カルボキシル基含有アクリ
ル樹脂等を挙げることができる。特に、溶解阻止作用を
十分発揮させるには、ノボラック樹脂を用いることが好
適である。ノボラック樹脂は、例えば特開昭55−12
3614、同57−101834、同58−17112
号公報、米国特許第4,404,357号などに記載さ
れているように、フェノール性水酸基を持つ芳香族化合
物とアルデヒド類とをフェノール類1モルに対してアル
デヒド類0.5〜0.95モルの割合で酸触媒又は金属
塩触媒の存在下で付加縮合させることにより得ることが
できる。ノボラック樹脂の重量平均分子量は、ゲルパー
ミエーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算値
で2,000〜30,000の範囲が好ましく、高解像
度を得るためには、特に3,000〜9,000とする
ことが好ましい。
【0023】一方、感光剤としては下記式(1)で示さ
れる1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホ
ン酸(部分)エステルを主成分とするものを使用する。
【0024】
【化5】
【0025】この式(1)の化合物は、2,6−ジメチ
ルフェノールとクロトンアルデヒドとを酸触媒存在下で
反応させ、1,1,3−トリス(4−ヒドロキシ−3,
5−ジメチルフェニル)ブタンを得、これに1,2−ナ
フトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸クロライド
を反応させて得ることがてきる。
【0026】フェノール類とクロトンアルデヒドの反応
は、例えば英国特許第951,931号又は同第95
1,935号の公知の方法がある。しかしながら、フェ
ノールとクロトンアルデヒドの反応では、フェノールの
反応性により、通常4−ヒドロキシフェニル置換体と2
−ヒドロキシフェニル置換体の異性体混合物が得られ
る。この異性体混合物は、1,2−ナフトキノン−2−
ジアジド−5−スルホニルクロライドの反応において、
フェノール性水酸基の位置により反応性の差が生じるた
めか、感光剤としての特性にバラツキが生じ易い欠点が
知見された。これに対し、2,6−ジメチルフェノール
とクロトンアルデヒドにより、1,1,3−トリス(4
−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ブタンを合
成することで、上記問題点を解消することができる。
【0027】1,1,3−トリス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジメチルフェニル)ブタンと1,2−ナフトキ
ノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロライドの反応
は、ジオキサン等の溶媒中、トリエチルアミン等の塩基
の存在下でエステル化反応させることにより行うことが
でき、これによって上記式(1)の化合物を容易に得る
ことができる。なお、この場合エステル化率(1,2−
ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニル基の導入
量)は、40〜100%が望ましい。
【0028】アルカリ可溶性樹脂と式(1)の1,2−
ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸(部分)
エステルとの配合割合は、前者100部(重量部、以下
同じ)に対して後者5〜100部、特に10〜50部と
することが好ましい。5部未満では残膜率が著しく低下
する場合があり、また、100部を超えると感度が低下
し、スカムの原因となる場合がある。
【0029】本発明のフォトレジスト組成物には、その
特性を損なわない範囲で種々の添加剤を配合することが
できる。例えば、塗布性の向上、ストリエーションをな
くす目的で界面活性剤、例えばポリオキシエチレンアル
キルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリール
エーテル類、フロラードFC−430(住友スリーエム
(株)製)等のフッ素系界面活性剤、KP−341(信
越化学工業(株)製)等のオルガノポリシロキサン系レ
ベリング剤を用いることができる。また、感度向上の目
的で、例えばベンゾトリアゾール類、ベンゾチアジン
類、ウラゾール類、ポリヒドロキシベンゾフェノン類を
増感剤として添加することもできる。この他に、現像速
度を促進させるために、ピクリン酸、フェノール類、ポ
リヒドロキシベンゾフェノン類を添加することもでき
る。特に段差基板におけるパターン形成又は高反射基板
におけるパターン形成には、染料を中心とした吸光剤が
用いられる。また、接着助剤、保存安定剤を必要により
配合することができ、溶媒としては、エチレングリコー
ルアルキルエーテル類、プロピレングリコールアルキル
エーテルアセトテート類、環状ケトン類、2−ヒドロキ
シプロピオン酸エチル等のエステル類を用いることがで
きる。
【0030】本発明のフォトレジスト組成物を調製する
には、感光剤とアルカリ可溶性樹脂とを混合し、次い
で、この組成物をスピン塗布法で所望の膜厚を得るに好
適な濃度になるように溶媒に溶解させ、孔径0.2mm
程度のフィルターで瀘過して調製することができる。
【0031】本発明のフォトレジスト組成物は、公知の
方法を使用してパターン形成を行うことができる。即
ち、本発明のポジ型フォトレジスト組成物を基板上に塗
布し、プリベークした後、露光し、次いでアルカリ現像
する方法、同組成物を基板上に塗布し、プリベークした
後、その上に水溶性コントラスト増強剤(CEM)層を
形成し、露光し、次いでこのCEM層を水洗除去し、続
いてアルカリ現像するか、アルカリ水溶液を用いて上記
CEM層の除去とアルカリ現像とを同時に行う方法など
を採用することができる。この場合、後者のCEL法で
は、公知のコントラスト増強剤(CEM)を用いて公知
のCEL法を採用してパターン形成を行うことができる
が、特に下記式(2)の水溶性CEMを用いてパターン
形成を行うことが好ましい。
【0032】即ち、本発明者は、先に下記式(2)の新
規CEMを開発し、これを用いた水溶性CEL法を確立
し、提案した(特願平4−40424号)。この水溶性
CEL法は、前記従来のCEL法の欠点を大幅に改善
し、フォトレジスト上にCELを形成したまま、プリベ
ーク、PEB(露光後ベーク)を可能にしている。更に
フォトレジストと水溶性CELの特性を調整し、積極的
にレジスト表面に難溶化層を形成し、解像度、焦点深度
の向上を図ることも可能である。
【0033】
【化6】
【0034】ここで、上記式(2)中のR1,R2及びR
3は、アルキル基、アリール基又は水素原子である。ア
ルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基等の炭素数
1〜8のものが好適であり、中でもメチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基がより好ましく用いられる。
アリール基としては、例えばフェニル基、置換フェニル
基、ナフチル基、置換ナフチル基等の炭素数6〜15の
ものが好適であり、中でもフェニル基、メチルフェニル
基、エチルフェニル基がより好ましく用いられる。
4,R5,R6,R7及びR8は互いに同一又は異種のア
ルキル基、水素原子又はカルボキシ基であるが、R4
5,R6,R7及びR8のうち少なくとも1つはカルボキ
シ基である。この場合のアルキル基としてはR1,R2
3で例示したものと同様のものを挙げることができ
る。XはR9O−で表わされるアルコキシ基、R1011
N−で表わされるジアルキルアミノ基又は水素原子であ
り、R9はアルキル基、R10及びR11は互いに同一又は
異種のアルキル基である。この場合のアルキル基として
はR1,R2,R3で例示したものと同様のものを挙げる
ことができる。また、nは0,1又は2の値を有し、好
ましくは0又は1である。
【0035】具体的には、上記式(2)の化合物として
下記のものを挙げることができる。
【0036】
【化7】
【0037】而して、前記式(2)の化合物を用いたC
EL法を採用する場合は、式(2)の化合物を含むCE
M組成物に、水への溶解性を高めるため、トリス(ヒド
ロキシメチル)アミノメタン、ピリジン、トリエチルア
ミン、水酸化テトラメチルアンモニウムなどの有機塩基
を1〜30%添加することが望ましい。
【0038】また、このCEM組成物は、スピン塗布性
を高めるため、通常1〜50%のポリビニルアルコー
ル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルピ
ロリドン等の平均重合度約2000〜12000の水溶
性ポリマーを添加して調製することが好ましい。
【0039】なお、このCEM組成物を用いたCEL法
によるパターン形成方法としては、前記特願平4−40
424号に開示された方法を採用することができる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、i線露光法を採用して
ハーフミクロン以下の解像度を効果的に達成することが
でき、特にCEL法を組み合わせたパターン形成により
高解像度、深い焦点深度を有するレジストパターンを得
ることができるものである。
【0041】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。実施例の説明に先だち、ノボラック樹脂
の合成例と1,1,3−トリス(4−ヒドロキシ−3,
5−ジメチルフェニル)ブタンの合成例をそれぞれ参考
例1,2として示す。
【0042】[参考例1]温度計、リフラックスコンデ
ンサー、撹拌機を備えた4つ口フラスコに、m−クレゾ
ール54g、p−クレゾール54g、37%ホルマリン
水溶液54g及びシュウ酸3gを仕込み、撹拌しながら
100℃まで昇温し、16時間反応させた。反応後、メ
チルイソブチルケトン300mlに溶解し、充分水洗し
た後、溶媒を除去し、150℃で4mmHgまで減圧
し、水分、未反応モノマーを除いた。得られたノボラッ
ク樹脂の重量平均分子量は5100(ポリスチレン換
算)であった(収量75g)。
【0043】[参考例2]温度計、リフラックスコンデ
ンサー、滴下ロート、撹拌機を備えた4つ口フラスコ
に、2,6−ジメチルフェノール92g、メタノール6
5g、36%塩酸43gを仕込み、加熱昇温し、80℃
で還流させた。滴下ロートより17.5gのクロトンア
ルデヒドとメタノール12gの混合物を15分程度で加
えた。そのまま80〜76℃に6時間保った。冷却後メ
チルイソブチルケトン250mlを加えて溶解させ、充
分水洗した後、溶媒を除去し、1,1,3−トリス(4
−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ブタン90
gを得た。
【0044】[実施例1]感光剤Aの合成 温度計、リフラックスコンデンサー、滴下ロート、撹拌
機を備えた4つ口フラスコに、参考例2で得た1,1,
3−トリス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニ
ル)ブタン21gと1,2−ナフトキノン−2−ジアジ
ド−5−スルホニルクロライド40.5gを300ml
のジオキサンに溶解し、これにトリエチルアミン15.
2gとジオキサン50mlの混合物を徐々に滴下し、2
0℃,5時間反応させ、反応混合物を得た。
【0045】この反応混合物を1%塩酸水溶液3リット
ル中に注ぎ、生じた沈殿物を濾別し、水で洗浄した後、
40℃で乾燥させ、1,1,3−トリス(4−ヒドロキ
シ−3,5−ジメチルフェニル)ブタンの1,2−ナフ
トキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸エステル53
gを得た。この生成物はトリエステル94%、ジエステ
ル4%の混合物であった。
【0046】感光剤Bの合成 1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニル
クロライドの配合量を24.3gとした以外は、感光剤
Aの合成と同様に操作し、1,1,3−トリス(4−ヒ
ドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ブタンの1,2
−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸エステ
ル32gを得た。この生成物はモノエステル12.6
%、ジエステル58.3%、トリエステル29.1%を
含む混合物であった。
【0047】フォトレジスト組成物の調製 参考例1のノボラック樹脂10gと実施例1の感光剤2
gをエチルセロソルブアセテート50gに溶解し、孔径
0.2μmのミクロフィルターを用いて濾過し、フォト
レジスト組成物を調製した。
【0048】[比較例]感光剤として、2,3,4−ト
リヒドロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノン−
2−ジアジド−5−スルホン酸エステルを合成した。感光剤aの合成 2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン11.5
g、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホ
ニルクロライド41.0gを300mlのジオキサンに
溶解し、これにトリエチルアミン/ジオキサン=15.
5g/30mlの混合物を徐々に滴下し、70℃で2時
間反応させた。反応混合物を1%塩酸水溶液1.5リッ
トル中に注ぎ、生じた沈殿物を濾別し、充分洗浄後乾燥
し、トリエステル(感光剤a)44gを得た。
【0049】感光剤bの合成 2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン11.5
g、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホ
ニルクロライド20.1gを用いて同様にして50%エ
ステル化物(感光剤b)27gを得た。
【0050】フォトレジスト組成物の調製 参考例1で得られたノボラック樹脂10gと比較例の感
光剤3gをエチルセロソルブアセテート50gに溶解
し、孔径0.2μmのミクロフィルターを用いて濾過
し、フォトレジスト組成物を調製した。
【0051】フォトレジスト組成物の評価 実施例1、比較例の組成物をオートコーターを用いて、
ヘキサメチルジシラザン蒸気処理したシリコーンウェハ
ーにスピンコートし、90℃,60秒プリベークし、
1.05μmの膜厚を得た。このフォトレジストを塗布
したウェハーを縮小投影露光装置(ニコン社製,NS
R,1755i7A)を用い、マスクパターンを介して
露光し、110℃,60秒間露光後ベーク(PEB)
し、2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキサ
イド水溶液で1分間現像し、水洗、乾燥させ(オートデ
ベロッパーによる)、レジストパターンを得た。
【0052】上記各例で得られたレジストパターンにつ
いて走査型電子顕微鏡で観察し、下記の特性を評価し
た。結果を表1に示す。感度 膜厚が0となる露光量を表示した(しきい値露光量)。残膜率 未露光部の現像前後の百分率で表した。解像度 マスクパターンとレジストパターンのラインとスペース
像寸法が1:1を再現(±10%の許容量)する露光量
における最小寸法を表示した。焦点深度(DOF=Depth of Focus) 0.5μmライン/スペース(L/S)又は0.6μm
ライン/スペース(L/S)の値である。耐熱性 パターン形成されたウェハーを30分間ホットプレート
上で加熱し、パターンの変形が生じない温度を表示した
(1.5mmL/S像)。レジスト形状 断面の電子顕微鏡写真より、ウェハー面とレジスト壁面
との角度が85度以上を良好と判定した。
【0053】[実施例2]CEMの調製 α−[p−(ジエチルアミノ)スチリル]−N−(2−
メチル−4−カルボキシフェニル)ニトロン4.5g、
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン2.0g、ポ
リビニルピロリドン60%とポリアクリル酸40%の共
重合体ポリマー(商品名Luviscol VA−6
4)3.5gを90gの純水によく溶解させ、水溶性C
EMとした。
【0054】実施例1のフォトレジスト組成物をスピン
塗布し、90℃,60秒プリベークして形成した。1.
05μmのフォトレジスト膜上に水溶性CEMをスピン
コートし、0.18μmの膜を形成した。この塗布ウェ
ハーを縮小投影露光装置(ニコン社製,NSR,175
5i7A)を用い、マスクパターンを介して露光し、1
10℃,90秒間露光後ベークし、まず純水でCELを
剥離し、続いて現像液、NMD−W(東京応化工業
(株)製)で現像した。シリコーンウェハー上のレジス
トパターンは、走査型電子顕微鏡で観察し、実施例と同
様に評価し、結果を表1に併記する。
【0055】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/027 (72)発明者 犬飼 鉄也 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 西川 和宏 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主としてアルカリ可溶性樹脂と感光剤と
    を主成分とするポジ型フォトレジスト組成物において、
    上記感光剤が下記式(1)で示される1,1,3−トリ
    ス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)ブタ
    ンの1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホ
    ン酸(部分)エステルを含むことを特徴とするポジ型フ
    ォトレジスト組成物。 【化1】 (式中、Dは水素原子又は1,2−ナフトキノン−2−
    ジアジド−5−スルホニル基であり、Dのうち1個以上
    は1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニ
    ル基である。)
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のポジ型フォトレジスト
    組成物を基板上に塗布し、プリベークした後、露光し、
    次いでアルカリ現像することを特徴とするパターン形成
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のポジ型フォトレジスト
    組成物を基板上に塗布し、プリベークした後、その上に
    水溶性コントラスト増強剤層を形成し、露光し、次いで
    上記水溶性コントラスト増強剤層を水洗除去し、続いて
    アルカリ現像することを特徴とするパターン形成方法。
  4. 【請求項4】 水溶性コントラスト増強剤層の除去とア
    ルカリ現像とをアルカリ水溶液を用いて同時に行うよう
    にした請求項3記載のパターン形成方法。
  5. 【請求項5】 水溶性コントラスト増強剤層が下記一般
    式(2)で示されるニトロン化合物を主成分とするもの
    である請求項3又は4記載のパターン形成方法。 【化2】 (式中R1,R2,R3は互いに同一又は異種のアルキル
    基、アリール基又は水素原子、R4乃至R8は互いに同一
    又は異種のアルキル基、水素原子又はカルボキシ基であ
    るが、R4乃至R8の少なくとも1つはカルボキシ基であ
    る。XはR9O−で表わされるアルコキシ基、R1011
    N−で表わされるジアルキルアミノ基又は水素原子であ
    り、R9はアルキル基、R10及びR11は互いに同一又は
    異種のアルキル基である。nは0,1又は2の値を有す
    る。)
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005101487A (ja) * 2002-12-10 2005-04-14 Nikon Corp 露光装置及びデバイス製造方法、露光システム
JP2009105473A (ja) * 2002-12-10 2009-05-14 Nikon Corp 露光装置及びデバイス製造方法、露光システム

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JP4525827B2 (ja) * 2002-12-10 2010-08-18 株式会社ニコン 露光装置及びデバイス製造方法、露光システム

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