JPH06330936A - スポット給油式ティルティングパッドジャーナル軸受装 置 - Google Patents

スポット給油式ティルティングパッドジャーナル軸受装 置

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JPH06330936A
JPH06330936A JP13671493A JP13671493A JPH06330936A JP H06330936 A JPH06330936 A JP H06330936A JP 13671493 A JP13671493 A JP 13671493A JP 13671493 A JP13671493 A JP 13671493A JP H06330936 A JPH06330936 A JP H06330936A
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lubricating oil
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 給油ポンプモータの電源喪失時においても、
軸受摺動面に適切な油膜が形成されるスポット給油式軸
受装置を提供する。 【構成】 給油ポンプ5のモータ6の電源喪失時には、
潤滑油4を蓄財したアキュームレータ10と油槽7を連
結する弁11を開いて潤滑油4を供給すると共に、油槽
7内の油面高さを保持するためのオーバーフロー管9側
の弁12を閉じることにより、回転体1とセグメント形
油膜軸受パッド2間の摺動面を潤滑油4により侵積する
ようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、スポット給油式のテ
ィルティングパッド形ジャーナル軸受装置に関し、給油
ポンプモータの電源喪失時においても、軸受摺動面に適
切な油膜が形成されるものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、回転体を支承する油膜軸受にお
いては、回転体〜軸受パッド摺動面に適切な油膜が確立
されておれば良く、不必要な部分に潤滑油が侵積すると
その部分で油が攪拌するために余分な損失が発生するこ
とになる。このため、油膜確立のための必要最小限の部
分として、上記摺動面にのみ潤滑油を供給するスポット
給油式の軸受を用いることで軸受損失の低減が図られる
ことになる。
【0003】従来、このようなスポット給油式軸受とし
て、例えば日本潤滑学会第33期全国大会予稿集(岡
山)、「スポット給油式ティルティングパッドジャーナル
軸受の熱流体潤滑性能」(1988年)において提案され
たものがあり、図5はこのスポット給油式ティルティン
グパッドジャーナル軸受を示す側面図であり、図6は平
面図を示している。図において、1は回転機械等に設け
られた回転体、2は回転体1の周りに放射状に配設され
たセグメント形油膜軸受パッド、3は回転体1とセグメ
ント形油膜軸受パッド2の摺動面近傍に潤滑油4を供給
するために設置された給油口配管、5は給油口配管3へ
潤滑油4を供給するための給油ポンプ、6は給油ポンプ
5を駆動するためのモータ、7はセグメント形油膜軸受
パッド2及び給油口配管3を内蔵する油槽、8は給油ポ
ンプ5〜油槽7間の潤滑油4を循環するための外部配管
である。
【0004】従来のスポット給油式のティルティングパ
ッドジャーナル軸受装置は上記のように構成されてお
り、給油ポンプ5を駆動するモータ6の電源が確立され
ている状態では、外部配管8、給油口配管3を通して潤
滑油4が循環され、回転体1とセグメント形油膜軸受パ
ッド2の摺動面近傍に供給することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のスポット給油式
ティルティングパッドジャーナル軸受装置は以上のよう
に構成されているので、回転体1とセグメント形油膜軸
受パッド2の潤滑は給油ポンプ5による潤滑油給油だけ
に依存しており、モータ6の電源が喪失した場合、給油
ポンプ5が駆動しなくなるため、潤滑油4の循環及び供
給が不可能となり、セグメント形油膜軸受パッド2の潤
滑ができず、油膜により回転体1を支承することができ
なくなる問題が生じていた。
【0006】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、給油ポンプのモータの電源が喪
失した場合においても、セグメント形油膜軸受パッドの
潤滑を可能にすることができるティルティングパッドジ
ャーナル軸受のスポット式給油装置を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係るスポット
給油式軸受装置は、給油ポンプのモータの電源喪失時の
バックアップ給油システムとして、潤滑油を蓄財したア
キュームレータを油槽に接続し、また、油膜潤滑油油面
高さを保持するためのオーバーフロー管を備える。そし
て、モータの電源喪失時にはアキュームレータと油槽を
連結する弁を開いて潤滑油を供給すると共に、オーバー
フロー管の弁を閉じて回転摺動面を潤滑油により侵積す
るようにした。
【0008】また、回転体の回転力により給油ポンプの
モータを駆動するようにした。
【0009】更に、回転体の回転力により発電機を駆動
して発電し、この電力を給油ポンプモータに供給するシ
ステムを提供した。
【0010】
【作用】この発明におけるスポット給油式軸受装置は、
モータの電源喪失時に電磁弁が開きアキュームレータに
蓄えられた潤滑油が油槽内に供給され、給油ポンプのモ
ータの電源が停止してもセグメント形油膜軸受パッドを
潤滑することができる。
【0011】また、回転体の回転力により給油ポンプの
モータを駆動する装置では、給油ポンプモータの電源喪
失に関係なく回転体が回転している限り、セグメント形
油膜軸受パッドに潤滑油を供給することができ、当該部
を潤滑することができる。
【0012】更に、回転体の回転力により永久磁石発電
機を駆動して発電する装置も、回転体が回転している限
りは給油ポンプを回すモータの電源が確保され、セグメ
ント形油膜軸受パッドを潤滑することができる。
【0013】
【実施例】
実施例1.図1及び図2はこの発明の実施例1に係るス
ポット給油式ティルティングパッドジャーナル軸受装置
を示す構造図である。図において、回転駆動される回転
体1の周りにはセグメント形油膜軸受パッド2が複数個
放射状に配置されており、回転体1とセグメント形油膜
軸受パッド2の摺動面近傍には潤滑油4を供給するため
の給油口配管3が設けられている。そして、給油口配管
3への給油は、モータ6により駆動する給油ポンプ5に
より、外部配管8を介して潤滑油4を強制的に循環させ
ることにより行っている。また、セグメント形油膜軸受
パッド2及び給油口配管3は油槽7内に内蔵され、この
油槽7には潤滑油4を循環する外部配管8の両端部が接
続されている。本実施例においては、油槽7内の潤滑油
面をセグメント形油膜軸受パッド2の摺動面高さ近くに
保持するためのオーバーフロー管9を設置し、このオー
バーフロー管9を電磁弁12を介して外部配管8の排油
側に接続している。更に、給油ポンプのモータ6が電源
喪失した場合に潤滑油を油槽7に供給補充するため、内
部に潤滑油を充満したアキュームレータ10を設置し、
電磁弁11を介して油槽7に接続している。なお、図1
は給油ポンプモータ6の電源が確立されている状態(励
磁状態)を示し、この時、電磁弁11は“閉”の状態、
電磁弁12は“開”の状態となる。図2は給油ポンプモ
ータ6の電源喪失時の状態を示しており、電磁弁11は
“開”の状態、電磁弁12は“閉”の状態になるように
制御されている。
【0014】次に上記実施例の動作を図1〜図2を参照
しながら説明する。図1において、給油ポンプ5を駆動
するモータ6の電源が確立されている状態では、モータ
駆動により給油ポンプ5は運転され、かつ電磁弁12が
“開”の状態となっているので外部配管8、給油口配管
3を通して潤滑油4の循環回路が形成され、回転体1と
セグメント形油膜軸受パッド2の摺動面近傍に潤滑油を
供給することができる。また、オーバーフロー管9によ
り、油槽7内の潤滑油面はセグメント形油膜軸受パッド
2の摺動面高さ近くで保持されている。なお、電磁弁1
1は“閉”の状態であるため、アキュームレータ10に
は潤滑油が充満されたままである。一方、図2はモータ
6の電源が喪失された状態を示しているが、モータ6の
電源が喪失するとその瞬間、電磁弁11は“開”の状態
に制御され、同時に電磁弁12は“閉”状態になるよう
に駆動制御される。即ち、アキュームレータ10に蓄え
られた潤滑油4は“開”状態の電磁弁11を通って油槽
7へと供給される。また、オーバーフロー管9の電磁弁
12が閉じているので、油槽7内の油面はアキュームレ
ータ10から供給される潤滑油4により高くなり、セグ
メント形油膜軸受パッド2の摺動面を侵積して、潤滑を
確保することができる。
【0015】実施例2.図3は実施例2に係るスポット
給油軸受装置の構造図を示したものであり、回転体の回
転力を利用して給油ポンプの駆動力とした給油システム
を表わしている。この給油システムは、潤滑油4を循環
させる給油ポンプ5を回転体1の回転力により直接駆動
するものである。なお、図3の1〜4、及び7、8は実
施例1と同様の構成部分である。このような給油システ
ムにおいては、回転体1が回転を続けている限りはセグ
メント形油膜軸受パッド2への潤滑油4の供給は連続し
て可能となり、従来の問題点であったモータ電源喪失に
よって潤滑ができなくなる点は解消される。
【0016】実施例3.図4は実施例3に係るスポット
給油軸受装置の構造図を示したものであり、回転体の回
転力により永久磁石発電機を駆動して発電し、この電力
を給油ポンプ用のモータに供給するシステムの例を示
す。このシステムは、回転体1に永久磁石発電機20を
連結して、回転体1の回転により発電機20を駆動し、
発電機20により発生した電力をモータ6に供給するこ
とにより給油ポンプ5を駆動するものである。なお、図
4の1〜8は上記実施例2と同様の構成部分である。こ
のようなシステムにおいては、回転体1が回転を続けて
いる限りは永久磁石発電機20により給油ポンプ5を駆
動するモータ6の電源は確保され、セグメント形油膜軸
受パッド2への潤滑油の供給は可能となり、電源喪失に
よる問題は払拭される。更に、発電機20とモータ6の
間に、発電機20により発生した電力を蓄電・保持し、
モータ6に対して一定の電力を供給する手段を設けるこ
とにより、給油ポンプ5を定速で駆動することができ、
安定した潤滑油4の供給を実現することが可能となる。
【0017】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、給油ポ
ンプモータの電源喪失時のバックアップ給油システムを
備えたので、電源が喪失しても回転摺動面に潤滑油を供
給することができ、安全に回転軸を支承できる効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1に係るスポット給油式軸受
装置の電源確立時の状態を示す構造図である。
【図2】同じく実施例1に係るスポット給油式軸受装置
の電源喪失時の状態を示す構造図である。
【図3】この発明の実施例2に係るスポット給油式軸受
装置を示す構造図である。
【図4】この発明の実施例3に係るスポット給油式軸受
装置を示す構造図である。
【図5】従来のスポット給油式軸受装置を示す構造図で
ある。
【図6】従来のスポット給油式軸受装置を示す平面図で
ある。
【符号の説明】
1 回転体 2 セグメント形油膜軸受パッド 3 給油口配管 4 潤滑油 5 給油ポンプ 6 モータ 7 油槽 8 外部配管 9 オーバーフロー管 10 アキュームレータ 11,12 電磁弁 20 永久磁石発電機

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転体を支承するセグメント形油膜軸受
    パッド、このセグメント形油膜軸受パッドの摺動面部に
    潤滑油を供給する給油口配管、上記セグメント形油膜軸
    受パッド及び給油口配管を内蔵する油槽、この油槽内の
    潤滑油油面高さを一定に保持するためのオーバーフロー
    管、上記給油口へ潤滑油を供給するための給油ポンプ及
    び給油ポンプを駆動するモータ、この給油ポンプモータ
    の電源喪失時に油槽内に潤滑油を供給するバックアップ
    給油システムとしてのアキュームレータを備えたスポッ
    ト給油式ティルティングパッドジャーナル軸受装置。
  2. 【請求項2】 回転体を支承するセグメント形油膜軸受
    パッド、このセグメント形油膜軸受パッドの摺動面部に
    潤滑油を供給する給油口配管、上記セグメント形油膜軸
    受パッド及び給油口配管を内蔵する油槽、上記給油口へ
    潤滑油を供給するための給油ポンプ及び給油ポンプを駆
    動するモータを備え、給油ポンプのモータの駆動を、回
    転体の回転力により行わしめたスポット給油式ティルテ
    ィングパッドジャーナル軸受装置。
  3. 【請求項3】 回転体を支承するセグメント形油膜軸受
    パッド、このセグメント形油膜軸受パッドの摺動面部に
    潤滑油を供給する給油口配管、上記セグメント形油膜軸
    受パッド及び給油口配管を内蔵する油槽、上記給油口へ
    潤滑油を供給するための給油ポンプ及び給油ポンプを駆
    動するモータを備え、給油ポンプのモータの駆動を、回
    転体の回転力により発電機を駆動して発電し、この電力
    を給油ポンプモータに供給することにより行わしめたス
    ポット給油式ティルティングパッドジャーナル軸受装
    置。
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