JPH06330625A

JPH06330625A - 模様付きコンクリートの打設方法

Info

Publication number: JPH06330625A
Application number: JP11231193A
Authority: JP
Inventors: Tetsuhiro Shimada; 哲博島田; Satoyoshi Imahori; 吾良今堀; Eiichi Kojima; 栄一小島; Fujio Iwata; 藤夫岩田; Hideichiro Furuya; 秀一郎古家
Original assignee: J C COMPOSITE KK; KENSETSUSHO KINKICHIHOU KENSET; KENSETSUSHO KINKICHIHOU KENSETSUKYOKU; Chuo Kasei Co Ltd
Current assignee: J C COMPOSITE KK; KENSETSUSHO KINKICHIHOU KENSET; KENSETSUSHO KINKICHIHOU KENSETSUKYOKU; Chuo Kasei Co Ltd
Priority date: 1993-04-14
Filing date: 1993-04-14
Publication date: 1994-11-29

Abstract

(57)【要約】【目的】コンクリート構築物の表面に模様を形成する
作業工程を短縮すると共に、コンクリート型枠の除去と
同時に、表面に所定の化粧が施された構築物を構成する
方法を開示する。【構成】予めその一面に所定の模様が印刷されている
単層もしくは複層の内張り材を、内張り材の印刷面がコ
ンクリートの打設面に対応する様にしてコンクリート打
設用型枠の表面に敷設もしくは貼着した後型枠内にコン
クリートを打設する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は建築や土木の分野にあっ
てコンクリート構造物を造成する時に、このコンクリー
ト構造物の表面からコンクリート枠を脱型して行くと同
時に、その表面に美麗な印刷模様や着色されたレリーフ
タッチの造型模様を伴ったコンクリート構造物を形成す
る方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】コンクリート構築物の表面は、コンクリ
ートを打設したままの状態では味気無くなることから、
各人の好みにもよるが、この様な味気無い結果が発生す
るのを避ける為、コンクリートの表面を化粧することに
よって美麗に仕上げているのが一般的であって、塗料の
吹き付け作業、タイルや煉瓦それに板状石材等の張り付
け作業、模様付け特殊型枠内へのコンクリート打設作業
等が実施されている。近年は特に美麗な仕上げが要求さ
れ天然の黒御影石、赤御影石、大理石や高級感を持った
石仕上げが多用されている。又天然の径２〜５ｍｍの小
さな石を合成樹脂と混合し２頭ガン又は３頭ガンで同時
に吹き付けを行い天然仕上げと類似の美麗な表面仕上げ
を行っている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながらこれらの
何れもが、コンクリート構築物の表面を美麗に仕上げよ
うとするときには、コンクリートの打設作業を終了して
後に、一旦固化させたコンクリートの表面に別途の施工
がなされる作業が重なるため、構築物の竣工期間を延長
させる結果となっていた。又多用されている天然石は非
常に高価であると共に資源の涸渇の問題もあり、吹付や
塗装が一般的に多用されているが、何れも単調な仕上が
りで、外装や内装として更に多様な仕上がりを要求され
ている。

【０００４】本発明は、以上の不都合を解決してコンク
リート構築物の表面を形成する作業工程を短縮すると共
に、コンクリート型枠の除去と同時に表面に所定の化粧
が施された構築物を構成する方法を開示することを目的
とする。更に特筆することは、本法は天然石、タイル、
造形模様等をすぐれた印刷技術により三又は四原色によ
る網点の重ね合せにより、正確に美しく再現されてい
る。この色材で構成されているドットが転写によりコン
クリート中に点在し連続皮膜を形成していないので、塗
料の様に皮膜の剥離を生じない特徴がある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題を解決してコンクリートの表面が美麗に装飾された構
築物を構築期間も短縮して仕上げる事について鋭意研究
を重ねた結果、以下に記載する方法によって課題の解決
されることを見出だし、本発明に至ったものである。

【０００６】即ち本発明は、予めポリエステル、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニール等の合成樹
脂製フィルムもしくはシートの一面に所定の模様が転写
用インキで印刷されている内張り材を内張り材の印刷面
がコンクリートの打設面に対応する様にしてコンクリー
ト打設用型枠の表面に敷設もしくは貼着したのち、型枠
内にコンクリートを打設して養生硬化後、型枠の脱型と
同時にコンクリートの表面に模様を仕上げる方法であ
る。

【０００７】本発明はまた、コンクリートの脱水、脱気
用内張り材に使用されている合成繊維よりなる織布、不
織布もしくは織布と不織布の積層材を内張り材として用
い、その一面に所定の模様を転写インキで印刷し、その
印刷面がコンクリートの打設面に対応する様にしてコン
クリート打設用型枠の表面に内張り材を敷設もしくは貼
着したのち、型枠内にコンクリートを打設した後、しば
らくしてコンクリート脱水、脱気用マットを通して型枠
周辺部からコンクリート余剰水を排出し、このままの状
態で４日乃至５日養生硬化後、型枠を脱型することによ
り、アバタのない平滑なコンクリート面に転写インキが
転写される美しい模様付コンクリートの打設方法であ
る。

【０００８】本発明は更に、小さな細孔（径０．０５ｍ
ｍ〜１ｍｍ、間隔３ｍｍ〜２０ｍｍ）を孔けたポリエス
テル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニー
ル等の合成樹脂製フィルム（厚さ２０ミクロン〜１００
ミクロン）又はシート（０．５ｍｍ〜２ｍｍ）の一面
に、所定の模様が印刷されている内張り材を内張り材の
印刷面がコンクートの打設面に対応するようにして、コ
ンクリート打設用型枠の表面に敷設又は貼着したのち型
枠内にコンクリートを打設した後しばらくして、細孔を
通過したコンクリート余剰水を型枠周辺部から、型枠外
に排出し、このままの状態で４日乃至５日養生硬化後、
型枠を脱型することにより、アバタのない平滑なコンク
リート面に転写インキが転写される美しい模様付コンク
リートの打設方法である。

【０００９】また本発明は、一面に凹凸のあるレリーフ
模様を形成したポリスチレン、ＡＢＳ、ポリウレタン、
ポリエチレン、塩化ビニール樹脂のシート又は発泡体の
表面に所定の模様が転写インキで印刷されている内張り
材の印刷面がコンクリート打設面に対応する様にしてコ
ンクリート打設用型枠の表面に内張り材を敷設もしくは
貼着したのち、型枠内にコンクートを打設する凹凸のあ
るレリーフ模様と、印刷模様を同時に形成するコンクリ
ート打設方法である。

【００１０】加えて本発明は、予めその一面に印刷が施
されているポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリ塩化ビニール等の合成樹脂製フィルム又はシー
トの内張り材を内張り材の印刷面がコンクリートの打設
面に対応するようにしてコンクリート打設用型枠表面に
敷設又は貼着してから、この表面に厚さ５ｍｍ乃至１０
ｍｍ程度のセメントペースト、又は厚さ０．０１ｍｍ乃
至２ｍｍ程度のエポキシ、アクリル、ゴム系の接着剤又
は厚さ１ｍｍ〜１０ｍｍ程度のポリエステル、エポキ
シ、アクリル、ゴム系の何れかの合成樹脂エマルジョン
を含有するモルタル若しくは樹脂セメントペースト又は
厚さ３ｍｍ乃至１０ｍｍ程度の硝子繊維、合成樹脂を含
有するＧＲＣモルタルの何れかからなる接着層を吹付又
は鏝にて塗布、半硬化又は硬化後コンクリートを打設す
る模様付コンクリート打設方法である。

【００１１】上記の合成樹脂系接着剤としては、エポキ
シ、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル系等が主と
して使用される。これらの接着剤を内張り材の印刷面に
塗布し、半硬化又は硬化させると、内張り材表面に網状
に点在する印刷インキとは、強固な接着力で接着し、網
点と網点の間に存在する内張り材とは、大きな接着力は
働かない。これに対してコンクリートを打設硬化する
と、接着剤とコンクリートは、強固に結合するので、型
枠を脱型すると印刷インキは確実に転写することが出来
る。

【００１２】さらに加えて本発明は、所定の模様をコン
クリート面に転写した上に透明な塗料を塗布し、乾燥固
化し連続フィルムを形成して耐久性の増大と、光沢のあ
る美しい模様を得ることを特徴とするもので、使用され
るクリヤーとしては耐候性の優れたアクリル系、弗素
系、ウレタン系塗料、ＵＶ塗料等が適切である。

【００１３】本発明では、コンクリートを打設して土
木、並びに建築用の構築物を仕上げて行くに際して、コ
ンクリートを型枠のなかに注入するのに先立って、内張
り材の印刷面がコンクリートの打設面に対応する様にし
てコンクリート打設用型枠の表面に内張り材を貼着させ
ているので、コンクリートの養生期間に内張り材の印刷
面とコンクリート面が互いに作用しあって、コンクリー
ト打設用型枠の取り外しと同時に、打設されたコンクリ
ート構築物の表面には美麗な模様が転写される。

【００１４】

【作用】一般的に熱可塑性プラスチックに他の物質を接
着する場合には、表面をアセトンで洗浄した後、硫酸−
重クロム酸混液で処理したり、表面を熱風処理、火災処
理、コロナ放電、紫外線照射等の表面処理を行ってから
行うことから見ても、非常に接着しにくい物質であるこ
とが判る。この様に表面処理を施していない熱可塑性プ
ラスチックフィルム表面と、ロジン、フェノール樹脂、
キシレン樹脂、亜麻仁油、桐油、マシン油等から作られ
ているベヒクルと顔料助剤から構成されている印刷イン
キとの接着力は余り大きくない。

【００１５】更に凸版グラビヤ印刷等は、模様の濃淡を
網点によるドットの大きさ密度で表現しているため、印
刷インキは連続皮膜を全く形成していないため、より強
い接着力をもつ物質が印刷インキ表面に形成され剥離し
た場合、ドットで形成されている印刷インキはより強い
接着力のある物質に転写されると考えられる。本発明は
この様な考え方を基本として、印刷面がコンクリートに
接する様にコンクリートを打設すると同時にセメントは
水和反応を開始し数日の養生期間を経て硬化する。この
硬化した時のセメントの接着力は型枠内にコンクリート
を打設するとき、せき板表面に種々の剥離剤を塗布しな
ければ、容易に脱型出来ないことから推察できる様、非
常に大きいため接着しにくいプラスチック表面に網点状
に付着している印刷インキはコンクリート側に転移して
くると考えられる。さらに転移した印刷インキは、塗料
の様な連続皮膜を形成しておらず独立した網点であるた
め、色材が連続して剥離を起こすことがない大きな特徴
をもっている。

【００１６】なお内張り材が、通気、透水性のある合成
樹脂織布、最も好ましいのは、高密度織物の表面を熱圧
着処理を行ったもの若しくはその裏面に不織布を貼着し
たもの、更には不織布の片面を熱圧着処理して一部フィ
ルム化し通気量を０．２〜５ｃｍ³／ｃｍ²／ｓｅｃに
調整した所定の模様を印刷し、その印刷面がコンクリー
ト打設面に対応する様にしてコンクリート打設用型枠表
面に貼着しコンクリートを打設する。打設コンクリート
中の気泡及び余剰水は、網点で構成されている印刷イン
キの付着していない部分より型枠外に排出され水セメン
ト比の低い密実な、更にアバタ、ジャンカのない美麗な
コンクリート面を形成する。同時に、印刷インキは重合
度の高い亜麻仁油を主体としたベヒクルを使用しテキソ
トロピックになっている為、内張り材への内部への浸透
は非常に少なく、合成樹脂製であるため、コンクリート
と印刷インキの接着力が大きく印刷部のみが転移する。

【００１７】内張り材が多数の細孔を設けた合成樹脂製
フィルム又はシートである場合も、細孔よりコンクリー
ト中の気泡余剰水が型枠外に排出され、密実なアバタの
ないコンクリート面に印刷部のみをコンクリートに転移
させることが出来る。

【００１８】なお、内張り材が凹凸のあるレリーフ模様
を形成したポリスチレン、ＡＢＳ、ポリウレタン、ポリ
エチレン、塩化ビニール樹脂のシート又は発泡体の表面
にこの造形模様に適合した模様を印刷したものをコンク
リート型枠の表面に敷設又は貼着コンクリートを打設し
た場合は、コンクリート面に直接レリーフ模様が形成さ
れ、同時にこの模様に調和した印刷模様が転移するの
で、天然の石やタイルと同等に近い美麗なコンクリート
面を得ることが出来る。

【００１９】

【実施例】本発明の実施例について以下に詳述する。な
お内張り材の印刷面がコンクリートの打設面に対応する
様にしてコンクリート打設用型枠の表面に内張り材を敷
設又は貼着させ、その後コンクリートの打設面に対応す
る内張り材の印刷面に対して転写インキ及びコンクリー
トに対してより接着性の良好であるセメントペースト、
合成樹脂系接着剤もしくは樹脂モルタル若しくは樹脂セ
メントペーストを塗布し、その後にコンクリートを型枠
内に注入して行くことによって内張り材の印刷面からコ
ンクリートの仕上げ面に対して印刷インキの転写されて
いく度合をより高めることが出来る。

【００２０】（実施例１）予め、印刷用インク（東洋イ
ンキ製造株式会社製）を用いてその片面に黒御影石の模
様が印刷されている厚さが３０μｍのポリエステルフィ
ルムを用い、印刷面と背中合わせになっている裏面をプ
レキャスト・コンクリート板（ＰＣ板）、平打ち固定式
製造用型枠の定板上に敷設したのち、黒御影石の模様が
印刷されている面に対して、スプレーガンを用い、白色
セメントとエチレン酢酸ビニルの５０％濃度エマルジョ
ン（株式会社クラレ製のＯＭ−４２００）とを２対１の
割合で混合して得たセメントペーストを１ｍｍの厚さに
塗布した。

【００２１】その後、直径が９ｍｍの補強鉄筋を芯金と
して組み込んだ状態でコンクリートを打設し、１４日間
の養生期間を経てＰＣ板製造用の型枠を除去して構築物
の外面を露出したところ、そこには美麗な黒御影石の模
様が転写されており、美観に優れたＰＣ板を容易に入手
することが出来た。この場合、コンクリートとの接合力
が優れているため印刷インキの転写効果も著しい効果が
示されている。

【００２２】この場合に用いたコンクリートは、水セメ
ント比が５１％であり、単位水量が１７５Ｋｇ／ｍ³で
あり、空気量が４％であり、最大径を２５ｍｍとした粗
骨材の混合率が３７．６％であり、スランプが６ｃｍで
あった。

【００２３】さらに、上記の黒御影石の模様が転写され
ているＰＣ板の黒御影石の模様印刷面に対して、フッ素
クリヤー塗料（中国塗料製のフロレックス）を１ｍ²当
たり１８０ｇの割合で塗布した後、ウエザーメーターを
用いて１０００時間の耐侯試験を実施したところ、ＰＣ
板の印刷面には何等の変色をも見出だす事が出来ず、良
好な試験結果が示された。本製品は実物の黒御影の鏡面
仕上げ材と同等程度の仕上がりであった。

【００２４】（実施例２）予め、その片面に転写インキ
（東洋インキ株式会社製）を用いて二丁掛タイルの模様
が印刷されているコンクリート型枠用の内張材（Ｊ．Ｃ
コンポジット株式会社製のウインロックＪ−１００）
を、その印刷面と背中合わせになっている裏面が合板と
接する様にして幅が９００ｍｍであり、長さが１８００
ｍｍであり、厚さが１０ｍｍである一般塗装合板の表面
に工業用ホッチキスを用いて貼着したのち、構築物の壁
面を構成する様にしてコンクリートの型枠を組み立て、
この型枠内に水セメント比が６０％であり、スランプ１
８ｃｍであり、呼び強度が２４０Ｋｇ／ｃｍ²である生
コンクリートを打設し、内張材を添着した合板で構成さ
れた型枠側面部と内張材の突き合わせ部とを合わせて、
１ｍ²当たり１．２リッターの余剰水を排出し、１０日
間の養生期間を経過した後に型枠を除去したところ、そ
の表面にはあばたも見られぬままに、美麗な二丁掛タイ
ルの模様が転写印刷されているコンクリート壁が出現し
た。

【００２５】（実施例３）予め、印刷用インク（東洋イ
ンキ製造株式会社製）を用いてその片面に花柄の模様が
印刷されている厚さが２５μｍのポリエチレンフィルム
を用い、印刷面と背中合わせになっている裏面をプレキ
ャスト・コンクリート板（ＰＣ板）平打ち固定式製造用
型枠の定板上に添着したのち、花柄の模様が印刷されて
いる面に対して、スプレーガンを用い、エポキシ樹脂
（油化シェルエポキシ株式会社製のエピコート＃８２
８）と、硬化剤（住友化学工業株式会社製のスミキュア
ーＭＬ−２）とを４対３の割合で混合したペーストを１
ｍｍの厚さに塗布した。

【００２６】ペーストの乾燥を待つことなく、その後、
枠間の中央部には直径が９ｍｍの補強鉄筋を芯金として
組み込んだ状態でコンクリートを打設し、６０℃ ６時
間の蒸気養生を経てＰＣ板製造用の型枠を除去して構築
物の外面を露出したところ、そこには美麗な花柄の模様
が転写されており、この表面にアクリル系クリヤー塗料
テラベールＡＣ（日本ペイント株式会社製）を塗布乾燥
すると磁器タイル状の美観に優れたＰＣ板を容易に入手
することが出来た。この場合に用いたコンクリートは実
施例２に記載されたコンクリートと同様のものである。

【００２７】（実施例４）厚さが１．２ｍｍである３０
０％発泡ポリエチレンシート（Ｊ．Ｃ．コンポジット株
式会社製ウインロックＪ−２００）の片面に転写インキ
（東洋インキ株式会社製）を用いてシルクスクリーン印
刷方法により白色大理石模様を印刷したのち、このシー
トを凹凸模様の彫り込まれた雌雄一対の型枠内で型付け
して得た内張材を用い、白色大理石模様の印刷面と背中
合わせになっている裏面をプレキャスト・コンクリート
板（ＰＣ板）平打ち固定式製造用型枠の定板上に添着し
たのち、白色大理石模様が印刷されている面に対して、
スプレーガンを用い、エチレン酢酸ビニールエマルジョ
ン（株式会社クラレ製のＯＭ−４２００）と、セメント
と、カーボンブラックとが２：１：０．０５の割合にて
混合されたペーストを１ｍｍの厚さに塗布した後、この
ペーストの乾燥を待って、型枠内に直径が９ｍｍの補強
鉄筋を芯金として組み込んだ状態でコンクリートを打設
し、養生温度４０℃ ７時間の蒸気養生後ＰＣ板製造用
の型枠を除去して構築物の外面を露出したところ、そこ
には凹凸豊かに彫り込まれた美麗な白色大理石模様が転
写されており、美観に優れたＰＣ板を容易に入手するこ
とが出来た。

【００２８】この場合に用いたコンクリートは、水セメ
ント比が６０％であり、単位水量が１４７Ｋｇ／ｍ³で
あり、空気量が４％であり、最大径を２５ｍｍとした粗
骨材の混合率が３７．６％であり、スランプ８ｃｍであ
った。

【００２９】さらに、上記の凹凸豊かに彫り込まれた美
麗な白色大理石模様が転写されているＰＣ板の模様印刷
面に対して、フッ素クリヤー塗料（中国塗料製のフロレ
ックス）を１ｍ²当たり１８０ｇの割合で塗布した後、
ウエザーメーターを用いて１０００時間の耐侯試験を実
施したところ、ＰＣ板の印刷面には何等の変色をも見出
だす事が出来ず、良好な試験結果が示された。

【００３０】

【発明の効果】本発明の実施によるときは、コンクリー
ト打設用の型枠を除去すると同時に、その外面に於い
て、美麗な、もしくは凹凸豊かに彫り込まれた各種の模
様が転写されているコンクリートによる構築物を出現さ
せることが容易になったので、審美性に富んだ外壁をも
つ構築物を築造したいとの要求に応える場合にも、充分
な省力効果を確保した状態で工程を進めることが可能に
なり、斯る要求の高い土木業界並びに建設業界に寄与す
るところ大なるものが得られた。従来コンクリート表面
の美化は、建築用塗料の塗布、多彩模様塗料、骨材入り
エマルジョン塗料、マステック塗材の吹付け、タイル、
石張り等にはなく、本発明により好みに応じた各種の模
様を簡単に確実に表現出来ることが可能になった。又ビ
ル外壁のみではなく、地下壁面としても使用出来る特徴
を有し、豪華な天然石の仕上げが出来ることにより天然
資源の保護にもなる有用性をもち２１世紀の仕上げ工法
といえる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者今堀吾良枚方市津田西町２丁目12ー５ (72)発明者小島栄一奈良県奈良市学園緑ケ丘２ー16ー21 (72)発明者岩田藤夫大阪府枚方市香里ケ丘１丁目14の２香里ケ丘住宅４ー23 (72)発明者古家秀一郎大阪府枚方市香里ケ丘３ー16 Ｂー８ー 301

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】予めその一面に所定の模様が印刷されて
いる単層もしくは複層の内張り材を内張り材の印刷面が
コンクリートの打設面に対応する様にしてコンクリート
打設用型枠に敷設もしくは貼着したのち、型枠内にコン
クリートを打設することを特徴とする模様付きコンクリ
ートの打設方法。
【請求項２】予めその一面に所定の模様が印刷されて
いる単層もしくは複層の内張り材を内張り材の印刷面が
コンクリートの打設面に対応する様にしてコンクリート
打設用型枠の表面に敷設もしくは貼着したのち、印刷面
に接着層を塗布し、その後型枠内にコンクリートを打設
することを特徴とする模様付きコンクリートの打設方
法。
【請求項３】予めその一面に所定の模様が印刷されて
いる単層もしくは複層の内張り材の印刷面がコンクリー
トの打設面に対応する様にしてコンクリート打設用型枠
の表面に敷設もしくは貼着したのち、型枠内にコンクリ
ートを打設して模様付コンクリートを形成して後、模様
付コンクリートの表面に透明な合成樹脂塗料を塗布する
ことを特徴とする模様付きコンクリートの打設方法。
【請求項４】内張り材が、合成樹脂製フィルムもしく
はシートであることを特徴とする請求項１乃至は請求項
３いずれか記載の模様付きコンクリートの打設方法。
【請求項５】内張り材が合成繊維の織布もしくは不織
布又はこれらの複層材料であることを特徴とする請求項
１乃至請求項３いずれか記載の模様付きコンクリートの
打設方法。
【請求項６】内張り材が多数の細孔をもつ合成樹脂製
フィルムもしくはシートであることを特徴とする請求項
１乃至請求項３いずれか記載の模様付きコンクリートの
打設方法。
【請求項７】内張り材がレリーフ模様を形成した凹凸
のある合成樹脂シートもしくは発泡体であることを特徴
とする請求項１乃至請求項３いずれか記載の模様付きコ
ンクリートの打設方法。
【請求項８】接着層が合成樹脂系の接着剤であること
を特徴とする請求項２に記載された模様付きコンクリー
トの打設方法。
【請求項９】接着層がセメントペースト若しくはポリ
エステル、エポキシ、アクリル、ゴム系の何れかの合成
樹脂エマルジョンを含有する樹脂モルタルであることを
特徴とする請求項２記載の模様付きコンクリートの打設
方法。
【請求項１０】接着層が、硝子繊維又は合成樹脂の何
れかもしくは両者を含有するＧＲＣモルタルであること
を特徴とする請求項２記載の模様付きコンクリートの打
設方法。