JP2002046199A - 建築物又は構築物用表面装飾材及びその製造方法 - Google Patents

建築物又は構築物用表面装飾材及びその製造方法

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JP2002046199A
JP2002046199A JP2000233591A JP2000233591A JP2002046199A JP 2002046199 A JP2002046199 A JP 2002046199A JP 2000233591 A JP2000233591 A JP 2000233591A JP 2000233591 A JP2000233591 A JP 2000233591A JP 2002046199 A JP2002046199 A JP 2002046199A
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Shigenori Toda
重憲 戸田
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YAMAMOTO YOGYO KAKO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第2の塗材層の多色模様が第1の塗材層を通
して透けて見え、雲母薄片が効率よく表面側に現われ、
雲母薄片の劈開平面がほぼ装飾材の表面に沿った形で存
在し鱗片状の光輝性が十分に発揮される天然石調模様を
有する建築物又は構築物用表面装飾材及びその製造方法
を提供する。 【解決手段】 離型性を有する内側下面が凹凸状になっ
ている型枠10上に合成樹脂エマルションと雲母薄片2
含む第1の塗材3を比較的薄く塗布、乾燥させ、その上
から色調の互いに異なる合成樹脂エマルションと骨材4
を含む第2の塗材5(5a、5b、5cの3色の色調)
を塗布し乾燥させた後に型枠から第1の塗材層3と第2
の塗材層5からなる複合装飾層を取り外し、第2の塗材
層5の裏側および/又は補強層12の表面に接着剤を塗
布し、複合装飾層と補強層12とを接着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の内外装壁
面或は床面の装飾用や構築物の表面仕上げ用装飾材とし
て重厚さ、深みに富んだ天然石調の装飾材及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】(1)合成樹脂エマルションと大理石粉
末その他の骨材とを含む塗材を合成繊維やガラス繊維あ
るいはその他の無機繊維からなる寒冷紗や不織布その他
の布帛類や適宜の固体基材上に吹付けガンや鏝などで適
宜の手段により塗布して天然石風の模様を施した装飾材
は建築物の内外装壁面或は床面や構築物の表面の装飾用
など建築物、構築物の表面仕上用シートとして用いられ
ている(特開平4−76151号、特開平3−2795
61号)。
【0003】(2)合成樹脂エマルションと骨材を用い
て直接建築物の内外装壁面或は床面や構築物の表面に塗
布し、乾燥して各種天然石調模様を表現する仕上法も知
られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記(1)や(2)の
手法では天然石に近い外観風合いを有する建築物や構築
物の表面仕上げは可能であるが、ある種の天然石特有
の、天然石を割った際にその劈開面に発現される結晶部
分が示す特有の鱗片状の光輝性を付与することが出来な
い。すなわち、たとえば、御影石などで代表される天然
の花崗岩などは、最も典型的なものは、長石、石英、白
雲母、黒雲母などの細かい結晶などからなり、特有の鱗
片状の光輝性を発揮しているとともに、鱗片状の光輝性
を発揮している以外の部分であるベースとなる部分も例
えば白色、グレー、ピンクあるいはベージュなどの少な
くとも2色以上の色調を有している。
【0005】そこで、鱗片状の光輝性を発揮させるため
に、人工的に天然石調の装飾材を得るべく、合成樹脂エ
マルションと骨材とを含有する塗材に更に雲母薄片を混
合したものを原料として、これを適宜の基材上に吹付け
ガンなどで吹付けて塗布し乾燥させることが考えられる
が、こうして得られた装飾材は、雲母薄片が装飾材の内
部に埋没されていて表面にあまり現れてこないと言う問
題がある。また表面に現れたとしても雲母薄片の劈開平
面が必ずしも装飾材の表面の面にほぼ沿った形で現れる
とは限らず、例えば、装飾材の表面の面に対して垂直に
近いような形(言い換えれば雲母薄片の劈開平面ではな
く側面が装飾材の表面に現れる状態)で存在する場合も
多々ある(勿論、雲母薄片の劈開平面が装飾材の表面に
完全に平行に沿っていることが要求されるわけではな
く、多少の角度がついていることは問題ない)。このよ
うな状態の雲母薄片は光を反射する面が小さくなり、鱗
片状の光輝性が十分に発揮できない。そのため、上述の
手法では、比較的高価な雲母薄片を添加しても、それが
装飾材表面に現れる確立も小さく、雲母薄片の劈開平面
がほぼ装飾材の表面に沿った形で存在する確立も小さく
なり、高価な雲母薄片を使用した効率が劣っていると言
う問題があり、あまり実用的ではない。また、鱗片状の
光輝性を発揮している以外の部分であるベースとなる部
分も、1色では、たとえ雲母薄片に2種類以上の異なっ
た色調のものを使用しても、ベース部分が1色である
と、例えば御影石などの天然石調で重厚なものが得られ
るが、天然の御影石と並べて比べるとやはり風合い、重
厚感が天然石に到達していない事が認められる。
【0006】本発明は前述したこれらの問題点を解決
し、雲母薄片の劈開平面がほぼ装飾材の表面に沿った形
で存在し鱗片状の光輝性が十分に発揮され、天然石によ
り近い風合い、重厚感を有する天然石調模様を有する建
築物又は構築物用の表面装飾材を提供すること、並び
に、雲母薄片が効率よく装飾材の表面側に現われ、雲母
薄片の劈開平面がほぼ装飾材の表面に沿った形で存在し
鱗片状の光輝性が十分に発揮され、天然石により近い風
合い、重厚感を有する天然石調模様を有する建築物又は
構築物用の表面装飾材を容易に製造する方法を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は次ぎの様な建築物又は構築物用表面装飾材
及びその製造方法を提供するものである。
【0008】(1) (イ)合成樹脂マトリックスから
なるか、又は、(ロ)合成樹脂マトリックス中に骨材が
分散されてなる、前記(イ)又は(ロ)の比較的薄い連
続又は不連続層であって、その表層部分に雲母薄片がそ
の劈開平面がほぼ装飾材の表面に沿った状態で分散固着
されている第1の層と、その裏側面に合成樹脂マトリッ
クス中に骨材が分散されてなる2色以上の色調を有する
第2の層が設けられ、更に前記第2の層の裏側に補強層
が形成されている表面が天然石調模様を有する建築物又
は構築物用表面装飾材。
【0009】(2) 更に、最表面側に透明な合成樹脂
薄膜層からなるトップコート層を有してなる前記(1)
項に記載の建築物又は構築物用表面装飾材。
【0010】(3) 雲母薄片のサイズが0.5〜10
mmである前記(1)又は(2)項のいずれかに記載の
建築物又は構築物用表面装飾材。
【0011】(4) 第2の層に用いられる骨材が平均
粒径0.01〜3mmの骨材である前記(1)〜(3)
項のいずれかに記載の建築物又は構築物用表面装飾材。
【0012】(5) 第1の層に骨材が用いられる
(ロ)の場合に於いて、用いられている骨材が平均粒径
0.1〜3mmの骨材である前記(1)〜(4)項のい
ずれかに記載の建築物又は構築物用表面装飾材。
【0013】(6) 合成樹脂マトリックス中に骨材が
分散されてなる第1の層の(ロ)の場合又は第2の層に
おける、合成樹脂固形分と骨材の割合が骨材100重量
部に対して合成樹脂固形分5〜20重量部の割合である
前記(1)〜(5)項のいずれかに記載の建築物又は構
築物用表面装飾材。
【0014】(7) 骨材が天然石粉、硅砂、陶磁器
粉、ガラス粉からなる群から選ばれた骨材である前記
(1)〜(6)項のいずれかに記載の建築物又は構築物
用表面装飾材。
【0015】(8) 雲母薄片が、非人工着色雲母及び
人工着色雲母から選ばれた少なくとも1種の雲母薄片で
ある前記(1)〜(7)項のいずれかに記載の建築物又
は構築物用表面装飾材。
【0016】(9) 合成樹脂がアクリル系合成樹脂で
ある前記(1)〜(8)項のいずれかに記載の建築物又
は構築物用表面装飾材。
【0017】(10) 第1の層の厚みが約50g〜2
kg/m2である前記(1)〜(9)項のいずれかに記
載の建築物又は構築物用表面装飾材。
【0018】(11) 表面が平滑であり磨き仕上げ調
の天然石調模様を有する前記(1)〜(10)項のいず
れかに記載の建築物又は構築物用表面装飾材。
【0019】(12) 表面が凹凸状であり凹凸立体模
様を有する前記(1)〜(10)項のいずれかに記載の
建築物又は構築物用表面装飾材。
【0020】(13) 補強層が、コンクリート層、セ
メント板、金属板、木質合板、ALC板、合成樹脂板、
発泡樹脂板、布帛、又はこれらの2種以上の複合体から
なる群から選ばれた補強層である前記(1)〜(12)
項のいずれかに記載の建築物又は構築物用表面装飾材。
【0021】(14) 離型性を有する型枠の内側下面
上又は板状物上に第1の層を形成するための(イ)合成
樹脂エマルションと雲母薄片、又は、(ロ)合成樹脂エ
マルションと雲母薄片と骨材を含む第1の塗材を、連続
又は不連続層となるように比較的薄く塗布し、乾燥させ
るか又は未乾燥の状態で、その上から2色以上の色調を
有する第2の層を形成するために合成樹脂エマルション
と骨材を含む互いに異なる色調に調整された2色以上の
色調を有する第2の塗材を塗布し2色以上の色調を有す
る模様層とし、 、前記第2の塗材が乾燥しないうちにその上にシート
状ないし板状の補強層を積層し乾燥させて前記補強層を
固着し、次いで前記型枠又は板状物を除去するか、又
は、 、第2の塗材が乾燥した後にその上にコンクリートを
流し込み固化させコンクリートからなる補強層を形成
し、次いで前記型枠又は板状物を除去するか、又は 、第1および第2の塗材が乾燥した後に、前記型枠又
は板状物を除去し、得られた第1の層と第2の層からな
る装飾材層の第2の層側と補強層とを、接着剤を用いて
接着させることを特徴とする表面に天然石調模様を有す
る建築物又は構築物用表面装飾材の製造方法。
【0022】(15) 離型性を有する型枠の内側下面
上又は板状物上に、まず初めに乾燥すると透明になる合
成樹脂クリアー塗料を塗布、乾燥してトップコート層を
形成しておく(14)項に記載の建築物又は構築物用表
面装飾材の製造方法。
【0023】(16) 第1の塗材の塗布量が、乾燥後
の塗布量で50g〜2kg/m2である前記(14)又
は(15)項のいずれかに記載の建築物又は構築物用表
面装飾材の製造方法。
【0024】(17) 第2の塗材の塗布量が、乾燥後
の塗布量で1〜10kg/m2である前記(14)〜
(16)項のいずれかに記載の建築物又は構築物用表面
装飾材の製造方法。
【0025】(18) 第1の塗材が(イ)合成樹脂エ
マルションと雲母薄片を含む塗材であって、雲母薄片1
00重量部に対し、合成樹脂エマルションが樹脂固形分
で50〜1000重量部である前記(14)〜(17)
項のいずれかに記載の建築物又は構築物用表面装飾材の
製造方法。
【0026】(19) 第1の塗材が(ロ)合成樹脂エ
マルションと雲母薄片及び骨材を含む塗材であって、雲
母薄片100重量部に対し、合成樹脂エマルションが樹
脂固形分で50〜1000重量部、骨材が20〜500
重量部である前記(14)〜(17)項のいずれかに記
載の建築物又は構築物用表面装飾材の製造方法。
【0027】(20) 第2の塗材が合成樹脂エマルシ
ョンと骨材を含み、骨材100重量部に対し、合成樹脂
エマルションが樹脂固形分で5〜20重量部である前記
(14)〜(19)項のいずれかに記載の建築物又は構
築物用表面装飾材の製造方法。
【0028】(21) 雲母薄片のサイズが0.5〜1
0mmである前記(14)〜(20)項のいずれかに記
載の建築物又は構築物用表面装飾材の製造方法。
【0029】(22) 第2の塗材中の骨材が、平均粒
径0.01〜3mmの骨材である前記(14)〜(2
1)項のいずれかに記載の建築物又は構築物用表面装飾
材の製造方法。
【0030】(23) 第1の塗材(ロ)中の骨材が、
平均粒径0.1〜3mmの骨材である前記(14)〜
(22)項のいずれかに記載の建築物又は構築物用表面
装飾材の製造方法。
【0031】(24) 骨材が天然石粉、硅砂、陶磁器
粉、ガラス粉からなる群から選ばれた骨材である前記
(14)〜(23)項のいずれかに記載の建築物又は構
築物用表面装飾材の製造方法。
【0032】(25) 雲母薄片が、非人工着色雲母及
び人工着色雲母から選ばれた少なくとも1種の雲母薄片
である前記(14)〜(24)項のいずれかに記載の建
築物又は構築物用表面装飾材の製造方法。
【0033】(26) 合成樹脂エマルションがアクリ
ル系合成樹脂エマルションである前記(14)〜(2
5)項のいずれかに記載の建築物又は構築物用表面装飾
材の製造方法。
【0034】(27) 型枠の内側下面または板状物の
少なくとも塗材が塗布される側の面が、平坦な面である
前記(14)〜(26)項のいずれかに記載の建築物又
は構築物用表面装飾材の製造方法。
【0035】(28) 型枠の内側下面または板状物の
少なくとも塗材が塗布される側の面が、凹凸状である前
記(14)〜(26)項のいずれかに記載の建築物又は
構築物用表面装飾材の製造方法。
【0036】(29) 接着剤がホットメルトタイプで
且つ湿気硬化型の接着剤である前記(14)〜(28)
項のいずれかに記載の建築物又は構築物用表面装飾材の
製造方法。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明の理解を容易にするため
に、まず、本発明の建築物又は構築物用表面装飾材の製
造方法の一実施の形態について図面を用いて説明する。
図面を用いて説明した実施の形態は一例であって、この
図示したもののみに限定されるものではない。
【0038】図1は、離型性を有する板状物を用いて、
この上に本発明の建築物又は構築物用表面装飾材を形成
していく工程を示す断面工程図である。
【0039】図1(a)に示すように、まず、離型性を
有する板状物1の上に、(イ)合成樹脂エマルションと
雲母薄片、又は、(ロ)合成樹脂エマルションと雲母薄
片と骨材を含む第1の塗材を、比較的薄く塗布する。第
1の塗材からなる第1の層の厚みは、第2の層が更にこ
の上に形成されたときに、第2の層の色調が第1の層を
通してある程度透けて認識できる程度に薄ければよい。
比較的薄く塗布すれば、連続層(塗膜が隙間なく連続し
ている状態)であっても不連続層(塗膜に隙間があり塗
膜が完全に板状物1を被覆していない状態。)であって
もよい。通常、塗膜が板状物1を被覆している面積の割
合は20%〜100%程度が好ましく、より好ましくは
20%〜80%程度である。(以下、他の実施の態様に
於いても同様である。)。また、塗布された第1の塗材
からなる第1の層(以下、第1の層のことを第1の塗材
層と称する事もある。)は、最終的には乾燥させるが、
この工程段階に於いては未乾燥のままでも良く、また必
要に応じて乾燥させてもよい。2が雲母薄片を示してお
り、3は前記2の雲母薄片も含めた第1の塗材層を示し
ている。この場合は最終的に得られる装飾材の表面側
が、平滑になり、雲母薄片2もその劈開平面がほぼ装飾
材の表面に沿った方向になる。なお、第1の塗材の塗布
は図示したものは板状物1の表面全面を覆ってはいない
が、目的に応じて全面を覆うように塗布してもよい。
【0040】塗布の手段は特に限定するものではない
が、吹付けガンや鏝、刷毛、ローラーなど、目的が達成
できるものであればよい。
【0041】次に図1(b)に示すように第1の塗材層3
が形成された面にその上から合成樹脂エマルションと骨
材を含む第2の塗材を塗布する。第2の塗材としては、
互いに異なる色調に調整された2種類以上の色調の塗材
を用意する。より好ましくは、第2の塗材は、互いに異
なる色調に調整された3種類以上の色調の塗材、例え
ば、目的に応じて異なるが御影石調にするには、例えば
白、グレー、ベージュとか、白、グレー、ピンクなどの
3種類以上の色調の塗材を用意しておき、2種類の色調
の場合には2頭ガン、3種類の色調の場合には、3頭ガ
ンなどの吹き付けガンを用いて2色以上の色調を有する
第2の層(以下、第2の層のことを第2の塗材層と称す
る事もある。)を形成する。この図では、3色の色調を
有する第2の塗材を塗布して第2の塗材層5(5a、5
b、5cの3色の色調)を形成する。吹き付けガンとし
ては、2頭ガンや3頭ガンなどの多頭ガンを用いると好
ましいが、1頭ガンを複数個用いて、各1頭ガンからそ
れぞれの色調の第2の塗材を吹き付けてもよい。(他の
態様の場合も同様である。)。4は第2の塗材中の骨材
を模式的に示したものである。塗布の手段は前記の様
な、吹付けガンを用いることが各色調の境界部分をぼか
し模様状にする場合に特に好ましいが、目的とする模様
によっては鏝、刷毛、ローラーなど、他の塗布手段を用
いてもよい。(他の態様の場合も同様である。)。
【0042】次いで第2の塗材5を乾燥させた後、補強
層を形成するため図1(c)に示すように、コンクリート
6を流し込む。この際コンクリートが流動的な場合に
は、適宜の枠7で囲ってコンクリートが固化するまで流
れ出さないようにする。
【0043】かくして、コンクリートが固化した後、板
状物1や枠7を除去し、図1(d)に示されるように、本
発明の装飾材が得られる。尚、図1(d)は図1(c)と上
下を逆に示してある。
【0044】図示していないが、透明なトップコート層
を表面に施したい場合には、図1(a)の工程で、第1の
塗材を塗布する前に、まず初めに乾燥すると透明になる
合成樹脂クリアー塗料を薄く塗布し、乾燥してトップコ
ート層を形成しておけばよい。また、必要に応じて図1
(d)で得られた装飾材表面に、後からトップコートを
施してもよい。
【0045】かくして得られた装飾材の表面側から見た
平面図を図3に示した。2aが白雲母薄片、2bが黒雲
母薄片であり、これらの雲母薄片はその劈開平面が装飾
材の表面にほぼ表面に沿った状態で現れて、鱗片状の光
輝性が十分に発揮され、極めて天然石に近い天然石調の
装飾材が得られる(勿論、雲母薄片の劈開平面が装飾材
の表面に完全に平行に沿っていることが要求されるわけ
ではなく、多少の角度がついていることは問題ない。以
下に説明する態様についても同様である。)。そして、
第1の層が薄いので第1の層を通して、又は、第1の層
の不連続部分に第2の層が表れて、第2の層5a、5
b、5cの色調が第1の層を通してある程度透けて見え
ぼかし模様調になっており、しかも雲母薄片の劈開平面
がほぼ装飾材の表面に沿った形で存在し鱗片状の光輝性
が十分に発揮され、天然石により近い風合いと重厚感を
有する天然石調の装飾材とすることができる。
【0046】尚、この態様の場合は表面が平らであるの
で、磨き仕上げ調の重厚な天然石調模様を有する建築物
又は構築物用表面装飾材を得ることができる。
【0047】次に図2に、離型性を有する板状物を用い
て、この上に本発明の建築物又は構築物用表面装飾材形
成していく別の一実施の形態の工程を示す断面工程図を
示した。この態様が図1の態様と異なるのは、裏側にコ
ンクリートを流し込んで積層するのではなく、不織布や
寒冷紗などの布帛類その他のシート状ないし板状の補強
層が積層される態様である点である。
【0048】図2(a)と図2(b)の工程は、図1
(a)と図1(b)に示す工程とほぼ同様であるので、同
一部分には同一の符号を付して重複説明は省略してい
る。
【0049】若干異なるのは、図2(b)で第2の塗材層
5(この例では5a、5b、5cの3色の色調)を塗布
した後、第2の塗材層5が乾燥しないうちに、図2(c)
に示すように、布帛その他のシート状ないし板状の補強
層8を積層する点である。第2の塗材層5が乾燥しない
うちに布帛その他のシートないし板状の状補強層8を積
層することにより、シート状ないし板状の補強層8の上
から適宜圧力を掛けることにより、接着剤などを使用し
なくても、布帛その他のシート状ないし板状の補強層8
を第2の塗材層5に接着させることができる。
【0050】かくしてこれを乾燥させ、第2の塗材層5
が固化した後、板状物1を除去し、図2(d)に示される
ように、本発明の装飾材が得られる。
【0051】図示していないが、透明なトップコート層
を表面に施したい場合には、図2(a)の工程で、第1の
塗材を塗布する前に、まず初めに乾燥すると透明になる
合成樹脂クリアー塗料を薄く塗布し、乾燥してトップコ
ート層を形成しておけばよい。また、必要に応じて図2
(d)で得られた装飾材表面に、後からトップコートを
施してもよい。
【0052】かくして得られた装飾材の表面側から見た
平面図は図3に示した物とほぼ同様になる。第1の層が
薄いので第1の層を通して、又は、第1の層の不連続部
分に第2の層が表れて、第2の層5a、5b、5cの色
調が第1の層を通してある程度透けて見えぼかし模様調
になっており、しかも雲母薄片の劈開平面がほぼ装飾材
の表面に沿った形で存在し鱗片状の光輝性が十分に発揮
され、天然石により近い風合いと重厚感を有する天然石
調の装飾材とすることができる。そして、この場合は表
面が平らであるので、磨き仕上げ調の重厚な天然石調模
様を有する建築物又は構築物用表面装飾材を得ることが
できる。なお、この態様の装飾材は、その後、建築物や
構築物の所望の部分に接着剤などで貼り合わせて施工さ
れて使用される。また、この態様の装飾材は補強層が布
帛類や金属板、合成樹脂板、発泡樹脂板などの可撓性を
有するシート状ないし板状の補強層を用いた場合には、
得られる装飾材は可撓性、柔軟性もあり、例えば丸い柱
の表面などの曲面にも貼り合わせることができる。
【0053】以上、図1や図2で説明した工程におい
て、板状物1としてその表面が平坦な板状物を用いた例
を記載したが、板状物の少なくとも塗材が塗布される側
の面が、適宜の凹凸立体模様を有するものであってもよ
い。板状物として比較的薄いシートやフィルム状のもの
を用いる場合は、例えば波板の如く、板状物表裏面とも
凹凸を有することになるが、このような板状物でも差し
支えない。
【0054】次に図4で、離型性を有する型枠を用い
て、型枠で本発明の建築物又は構築物用表面装飾材形成
していく工程を示す断面工程図の一実施の形態について
説明する。板状物の代わりに型枠を用いた点が図1や図
2の場合と異なり、他の工程は本質的に図1や図2で説
明した場合と同様である。また、この例では、第1の塗
材層と第2の塗材層とを形成した段階で、これらを乾燥
し、型枠から取り出し、これを接着剤で補強層に接着積
層する態様を例として取り上げたが、型枠の内側下面に
立体凹凸模様が形成されている点を除いて、適宜、図1
や図2で説明したような態様に応用してもよいことは当
然である。
【0055】図4(a)に示すように、まず、離型性を
有する型枠であって、その内側下面(最終的に得られる
装飾材の表面が接する部分)が凹凸状になっている型枠
10の前記凹凸面の一部または全部を覆うように、
(イ)合成樹脂エマルションと雲母薄片、又は、(ロ)
合成樹脂エマルションと雲母薄片と骨材を含む第1の塗
材を、比較的薄く塗布する。塗布された第1の塗材層3
は未乾燥の状態のままでもよいし、必要に応じて乾燥さ
せてもよい。2が雲母薄片を示しており、3は前記2の
雲母薄片も含めた第1の塗材を示している。この場合は
最終的に得られる装飾材の表面側が凹凸状になるが、雲
母薄片2もその劈開平面がほぼ装飾材の表面に沿った方
向になる。なお、第1の塗材の塗布は図示したものは型
枠10の内側の凹凸表面全面を覆ってはいないが、目的
に応じて全面を覆うように塗布してもよい。すなわち、
通常、塗膜が型枠10の内側下面を被覆している面積の
割合は20%〜100%程度が好ましく、より好ましく
は20%〜80%程度である。なお、前述したように、
第1の塗材層は比較的薄く塗布される。すなわち、第1
の塗材層の厚みは、第2の塗材層が更にこの上に形成さ
れたときに、第2の塗材層の色調が第1の塗材層を通し
てある程度透けて認識できる程度に薄ければよい。
【0056】塗布の手段は特に限定するものではない
が、吹付けガンや鏝、刷毛、ローラーなど、目的が達成
できるものであればよい。
【0057】次に図4(b)に示すように第1の塗材層3
が形成された面にその上から合成樹脂エマルションと骨
材を含む第2の塗材を塗布する。第2の塗材としては、
前述したと同様に、互いに異なる色調に調整された2種
類以上の色調の塗材を用意する。より好ましくは、第2
の塗材としては、互いに異なる色調に調整された3種類
以上の色調の塗材、例えば、目的に応じて異なるが御影
石調にするには、例えば白、グレー、ベージュとか、
白、グレー、ピンクなどの3種類以上の色調の塗材を用
意しておき、2種類の色調の場合には2頭ガン、3種類
の色調の場合には、3頭ガンなどの吹き付けガンを用い
て2色以上の色調を有する第2の塗材層を形成する。こ
の図では、3色の色調を有する第2の塗材を塗布して第
2の塗材層5(5a、5b、5cの3色の色調)を形成
する。吹き付けガンとしては、2頭ガンや3頭ガンなど
の多頭ガンを用いると好ましいが、1頭ガンを複数個用
いて、各1頭ガンからそれぞれの色調の第2の塗材を吹
き付けてもよい。(他の態様の場合も同様である。)。
4は第2の塗材中の骨材を模式的に示したものである。
塗布の手段は前記の様な、吹付けガンを用いることが各
色調の境界部分をぼかし模様状にする場合に特に好まし
いが、目的とする模様によっては鏝、刷毛、ローラーな
ど、他の塗布手段を用いてもよい。(他の態様の場合も
同様である。)。
【0058】次いで第1の塗材層3と第2の塗材層5が
乾燥した段階で、図4(c)に示すように、型枠から第1
の塗材層3と第2の塗材層5からなる複合装飾層を取り
外し、第2の塗材層5の裏側および/又は補強層12の
表面に適宜の接着剤を塗布し、複合装飾層と補強層12
とを接着する。この際、補強層としては、シート状ない
し板状の補強層はもちろん、すでに形成されている建築
物や構築物の内外の壁面、天井、床、法面などすでに設
置されている建築物や構築物の内外面であってもよい。
接着剤などを用いずに図1に示したような態様で補強層
としてコンクリートなどを厚めに流し込む場合には、例
えば図5に示したような深い型枠10を用いてもよいこ
とはもちろんである。
【0059】前述したような複合装飾層と補強層12と
を接着剤を用いて接着する場合には、適宜の接着剤、粘
着剤が用いられる。例えば、第2の塗材層5と同じ様な
合成樹脂エマルションと骨材とからなるものを接着剤と
して用いてもよいし、そのほか接着剤としては、例え
ば、シリコーン変性2液硬化型接着剤である“ボンドM
OS1010”(コニシ株式会社製)とか、変性シリコ
ーン系接着剤である“Hi−BONMAX−M”(日立
化成ポリマー株式会社製)などが挙げられるが特に限定
されるものではなく、複合装飾層と補強層12とが実用
的な接着強度で接着できるものであればよい。比較的強
力な接着剤として好ましいタイプは、ホットメルトタイ
プで且つ湿気硬化型の接着剤である。このようなタイプ
の接着剤としては、例えば“ハイボン4832”(日立
化成ポリマー株式会社製)などが挙げられる。
【0060】図示していないが、透明なトップコート層
を表面に施したい場合には、図4(a)の工程で、第1の
塗材を塗布する前に、まず初めに乾燥すると透明になる
合成樹脂クリアー塗料を型枠の内側下面に薄く塗布し、
次いで乾燥してトップコート層を形成しておけばよい。
また、必要に応じて図4(c)で得られた装飾材表面
に、後からトップコートを施してもよい。
【0061】かくして得られた装飾材の表面側から見た
平面図はその表面が凹凸立体模様を有し、且つ石積み調
立体模様が形成されている点を除いてほぼ図3に示した
物と同様な状態になる。そして、第1の層が薄いので第
1の層を通して、又は、第1の層の不連続部分に第2の
層が表れて、第2の層5a、5b、5cの色調が第1の
層を通してある程度透けて見えぼかし調になっており、
しかも雲母薄片はその劈開平面が装飾材の表面にそのほ
ぼ表面に沿った状態で現れて、鱗片状の光輝性が十分に
発揮され、極めて天然石に近い風合いと重厚感を有する
天然石調の装飾材が得られる。そして、この場合は表面
が凹凸状であり、凹凸の形を天然石の割肌状にしている
場合には、天然石割肌調の重厚な天然石調模様を有する
建築物又は構築物用表面装飾材を得ることができる。ま
た、図示したように型枠の内側下面に設けられた凹凸反
転レリーフ模様が石積み調の模様にされている場合には
石積み調の重厚な天然石調模様を有する建築物又は構築
物用表面装飾材を得ることができる。
【0062】なお、図示していないが図4に示した態様
に代えて布帛その他のシート状ないし板状の補強層を積
層する場合は、図2を用いて説明したと同様に、図4
(b)で第2の塗材層5を塗布した後、第2の塗材層5が
乾燥しないうちに、第2の塗材層5の上に図2(c)で説
明した場合と同様にして布帛その他のシート状ないし板
状の補強層を積層してもよい。
【0063】また、型枠として内側下面に凹凸立体模様
を有するものを用いたが、この凹凸の形は目的に応じて
任意の形にすればよいし、凹凸立体模様を付与せずに平
滑面としてもよく、その場合には、前述した様な、表面
が平滑な磨き仕上げ調の装飾材を得ることができる。
【0064】以上説明した本発明の装飾材は、例えば御
影石調の重厚な鱗片状の光輝性が十分に発揮され、より
天然石に近い風合いと重厚感を有する天然石調模様など
の建築物又は構築物用表面装飾材を得ることができる。
特に本発明の装飾材のうち、表面に凹凸立体模様が設け
られたものは、御影石調の天然石調模様を有する建築物
又は構築物用表面装飾材を得るのに極めて好適である。
【0065】次に本発明において用いられる、各素材、
施工適用対象などについてより詳細に説明する。
【0066】型枠の素材としては、型枠としての役割を
達成できるものであれば特に制限はなく、プラスチッ
ク、金属、木材、石材、セラミックなど各種のものを用
いることができるが、プラスチックが安価で好ましい。
プラスチックも各種のものが使用できるが、コストの面
からはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、
ポリ塩化ビニルなどが安価であり好ましい。離型性が乏
しい素材の場合には、適宜の離型剤を型枠内側面に塗布
しておけばよい。プラスチックのうちでも、発泡体が比
較的軽くて取り扱いが楽なのと、比較的安価に入手し得
るのでポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、
ポリ塩化ビニルなどの発泡体が好ましく用いられる。
【0067】板状物についてもその目的を達成できるも
のであれば特に制限はなく、上述の型枠で説明したと同
様の素材、例えばプラスチック、金属、木材、石材、セ
ラミックなど各種のものを用いることができ、プラスチ
ックが安価で好ましく、発泡体も用いることができるこ
とは、型枠の場合と同様である。フィルム状や、シート
状にした時に剛性の小さい素材の場合には、適宜の平面
を有する台の上において作業すればよいので、板状物が
可撓性であっても差し支えない。
【0068】また、補強層としては、コンクリート層、
セメント板(押し出し成形セメント板や中空押し出し成
形セメント板、石綿補強スレート板その他の無機ないし
有機繊維強化セメント板など各種のセメント板を含
む)、アルミニウムやステンレス、カラー鉄板などその
他の各種金属板、木質合板、ALC板(発泡コンクリー
ト板)、合成樹脂板、発泡樹脂板、合成繊維や無機繊維
からなる織物や不織布、たとえば具体的には、アクリル
繊維やポリエステル繊維からなる寒冷紗や不織布、ガラ
ス繊維織物、グラスウール不織布、合成紙などの布帛
類、又は上述した素材の2種以上の複合体(例えば、前
述した金属板と合成樹脂発泡体との積層板など)が挙げ
られる。前述したように補強層が建築物や構築物の表
面、例えば、建築物内外装壁面や天井、床面、支柱の表
面、塀の表面、宅地造成の法面、建築物用擁壁、高架道
路や橋梁などの壁面や脚柱の外装、横断歩道橋の外壁、
土石止めの法面、護岸壁、護岸階段、トンネルなどの出
入口などの表面などすでに設置されている建築物や構築
物内外面そのものであってもよい。
【0069】第1の塗材ならびに第2の塗材を構成する
合成樹脂エマルションとしては、特に限定するものでは
ないが、好ましくは、乾燥後の性質として耐候性、対ア
ルカリ性、耐酸性雨性、耐水性、耐吸水性等を満足する
合成樹脂エマルションが好ましく、例えばアクリル系樹
脂エマルション(アクリル−ウレタン系樹脂エマルショ
ン、アクリル−シリコーン系樹脂エマルションも含
む)、酢酸ビニル系樹脂エマルション、塩化ビニル系樹
脂エマルション、ウレタン系樹脂エマルション等が挙げ
られる。中でもアクリル系樹脂エマルションが比較的安
価なわりには、耐候性の点で優れており建築物の内外装
壁面或は床面などの建築物や構築物の表面仕上用装飾材
層として適用した場合など長期の耐久性を有し好まし
い。
【0070】骨材は第2の塗材には必須であり、第1の
塗材には必ずしも必要ではないが、いずれにせよ骨材と
しては寒水石などの大理石粉や御影石粉その他の天然石
粉、硅砂、ガラス粉、陶磁器粉、プラスチック細片(い
ずれも非人工着色のものでもよいし、人工着色されたも
のでもよい。)などの無機材料やプラスチック材料が好
ましく用いられる。勿論これらを併用したり、異なる色
調の骨材を併用してもよい。骨材の大きさは特に限定す
るものではないが、第2の塗材層中に含まれる骨材の平
均粒径は0.01mm〜3mm程度のものが好ましく用
いられる。また第1の塗材に骨材を含有させる場合に
は、平均粒径0.1〜3mm、より好ましくは0.2〜
1mm、更に一層好ましくは0.2〜0.6mmの骨材
を用いることが好ましく、あまり粒径の小さい骨材を用
いた場合には、通常の顔料入り塗料を塗布した如く隠蔽
力が大きくなるので、第1の塗材層が塗布された部分の
雲母薄片以外の部分が下層の第2の塗材層の2色以上の
色調模様を強く隠蔽してしまわないように、平均粒径の
下限を大き目にして用いると、下地の第2の塗材層の2
色以上の色調模様が透けて見え、より天然石に近い風合
いと重厚感を有し、落ち着いた調和の取れた天然石調の
装飾材とすることが出来、好ましい。
【0071】第2の塗材を構成する骨材と合成樹脂エマ
ルションの配合割合はどんな種類やどの様な風合の装飾
材とするかなどによっても異なってくるが、合成樹脂エ
マルジョンの割合が樹脂固形分で骨材100重量部に対
し、5〜20重量部程度が好ましく、特に5〜10重量
部程度が好ましい。
【0072】この範囲の好ましい態様とすることによ
り、骨材を合成樹脂マトリックスでしっかり保持でき、
従って余り脆くならず、しかも重厚で深みのあるの風合
いを保持したまま、耐久性のある強度を有する装飾材を
得ることができる。余りに骨材が多くなり過ぎるとバイ
ンダーとしての機能も有する合成樹脂の割合が少なくな
るので得られる装飾材の機械的強度が低下する傾向にあ
り、一方余りに骨材の割合が少なくなり過ぎると重厚で
深みのある風合いが低下する傾向にあると共に、塗布し
た後乾燥固化する際、収縮などが生じ、亀裂が発生しや
すくなる傾向にある。
【0073】合成樹脂エマルションに骨材が配合された
第2の塗材には、更に必要に応じて充填材、造膜助剤、
増粘剤、消泡剤、pH調整剤などを加えたり、粘度を調
整するために水などや適宜の溶剤などを加えてもよい。
これらの添加剤については第1の塗材においてもほぼ同
様である。
【0074】増粘剤としては例えばメチルセルロース系
のもの(たとえば“ハイメトローズ90SH−3000
0”、信越化学(株)社製)、造膜助剤としては例えば
ブチルカルビトールアセテートなど、消泡剤としては例
えば“ノプコサントNXZ”(サンノプコサン(株)社
製)など、pH調整剤としては濃アンモニア水などが好
適に用いられるが、これらのみに限定されるものではな
い。
【0075】次に第1の塗材中に配合される雲母薄片と
しては、サイズ(長径)0.5mm以上のものが好まし
く、余り小さすぎると鱗片状の光沢の発揮効果が十分発
揮しにくくなる。また通常容易に入手できるものは、サ
イズが最高で10mm程度である。従って雲母薄片とし
ては、サイズ(長径)が0.5〜10mm程度のものが
好ましく用いられる。
【0076】雲母薄片としては、白雲母、金雲母、黒雲
母など天然雲母の破砕したもの(非人工着色の雲母)或
はこれらに顔料を含む塗料で人工的に着色を施した人工
着色雲母薄片等が挙げられ、これらの2種以上を併用す
ることがより好ましい。人工着色雲母の色としては、
白、黒、黄、赤、ベージュ等が挙げられる。特に限定す
るものではないが、雲母薄片はその50重量%以上が非
人工着色の雲母薄片からなる雲母薄片を用いることが好
ましい。人工的に着色していない天然の雲母薄片は、透
明性があるため、完全には下地層の表面を隠蔽せず、下
地層とのなじみが良く調和のとれた落ち着きのある装飾
材が形成出来る。人工着色雲母を適宜併用することは、
装飾材にコントラストのある表面模様を付与する上では
好ましい。
【0077】用いる雲母薄片の大きさは発現させたい風
合いによって大きさを変えればよく、例えば花崗岩程度
の鱗片状の光沢を出したい場合には例えばサイズが2〜
4mm程度のものを主として使用するとか、より大きな
結晶が存在する風合いを発現させたい場合にはより大き
なサイズの、例えば4〜10mmのサイズの雲母薄片を
用いればよい。ただ、サイズの大きいものは、吹き付け
ガンのノズルを詰まらせる恐れがあるので、その場合は
吹き付けガンを使用しない塗布方法、例えば刷毛や鏝に
よる塗布などの適宜の塗布方法を採用すればよい。
【0078】第1の塗材が(イ)合成樹脂エマルション
と雲母薄片からなる場合には、雲母薄片100重量部に
対し、合成樹脂エマルションが樹脂固形分で50〜10
00重量部の範囲が好ましい。雲母薄片の割合が余りに
多すぎると、雲母は劈開性があるので得られた装飾材の
表面から剥がれやすくなる傾向にあり、雲母薄片の割合
が余りに少なすぎると、雲母薄片を用いた効果が小さく
なる傾向にある。
【0079】第1の塗材が(ロ)合成樹脂エマルション
と雲母薄片及び骨材を含む場合には、雲母薄片100重
量部に対し、合成樹脂エマルションが樹脂固形分で50
〜1000重量部、骨材が20〜500重量部の範囲が
好ましい。あまりに骨材の添加量が多すぎる場合には、
雲母薄片の表面を覆う割合が大きくなりすぎて、雲母薄
片の鱗片状の光輝性効果を阻害する傾向が強くなる。あ
まりに少なすぎると骨材を使用する前述した効果が発揮
しにくくなる。但し、前述したように、第1の塗材には
骨材を使用しなくてもよいので、特に制限するものでは
ない。
【0080】トップコート層を装飾材最表面に形成する
場合には、乾燥すると透明になる合成樹脂クリアー塗料
を用いればよい。具体例としては、第1の塗材ならびに
第2の塗材を構成する合成樹脂エマルションとして例示
した合成樹脂エマルション、又はエマルションタイプで
はなく、溶媒として溶剤を用いたこれらの合成樹脂塗材
を溶液タイプにしたものなどが用いられる。特に好まし
くは、耐候性の優れたものを用いることが好ましく、ア
クリル系樹脂エマルションやその溶液タイプのものが好
ましく、そのうちでもアクリル−ウレタン系樹脂エマル
ションやその溶液タイプ、アクリル−シリコーン系樹脂
エマルションやその溶液タイプなどがより好ましい。ト
ップコート層は一般に装飾材に表面光沢を付与したい場
合とか、耐候性、耐水性、防汚性などの性質を更に付与
したい場合などに用いられる。トップコート層の塗布厚
みは、特に制限するものではないが、乾燥後の厚みで1
0〜1000μm程度である。
【0081】本発明の装飾材は、従来の合成品ではなし
得なかった、第2の塗材層の2色以上の色調の多色模様
が第1の塗材層を通して透けて見えぼかし模様調にする
こともでき、しかも雲母薄片はその劈開平面が装飾材の
表面にほぼ表面に沿った状態で現れて、優れた鱗片状の
光輝を発現し、したがって重厚さ、深みに富んだ高級感
を有するより天然石に近い改良された建築物または構築
物用の表面装飾材を得ることができる。従って本発明の
装飾材は、建築物や構築物の表面、例えば、建築物内外
装壁面や天井、床面、支柱の表面、塀の表面、宅地造成
の法面、建築物用擁壁、高架道路や橋梁などの壁面や脚
柱の外装、横断歩道橋の外壁、土石止めの法面、護岸
壁、護岸階段、トンネルなどの出入口などの表面仕上げ
用の装飾材として、好適に用いられる。
【0082】なお、本発明の装飾材は、例えば現場で施
工しながら製造することも可能である。すべての工程を
現場で行うこともできるが、例えば、図4で示した工程
を例にとって説明すれば、図4の(a)と(b)までの
工程を工場にて作成しておいて、これを例えば建築現場
のビルの壁に接着剤で張り合わせてもよいし、補強層が
例えば各種金属板、合成樹脂板、発泡樹脂板シート、金
属板と発泡樹脂板の積層体などシート状ないし板状で可
撓性を有するものの場合などは、図4の(c)で説明し
た様に、あるいは図2の(d)に示されたような本発明
の装飾材を適宜の接着剤で建築物ないし構築物の内外表
面に貼り合わせてもよい。
【0083】また、場合によっては、例えば図5に示し
たような型枠を用いて図4の(a)と(b)までの工程
を工場にて作成しておいて、これを施工する現場に持ち
込み、図4の(b)で示したもの(但し、型枠自体は図
5に示したような深めのキャビティを有するもの)を型
枠の開口部をビルの壁を施工するために建築途中に施さ
れているコンクリートを流して壁を作る時などに用いら
れるのバックアップ板面に対抗させて保持し、そして前
記バックアップ板面と図4の(b)で示した状態の型枠
(但し、型枠自体は図5に示したような深めのキャビテ
ィを有するもの)との空間を充填するようにコンクリー
トを流し、コンクリートが固まった時点で型枠を除去す
れば、壁面の施工と同時にその表面の装飾も行うことが
できる。
【0084】
【実施例】以下、より具体的な実施例を挙げて更に本発
明を説明するが、本発明はこの実施例のもののみに限定
されるものではない。尚、以下の実施例においては塗布
量やコンクリートの施工量などは乾燥後の状態での塗布
量、施工量を示している。
【0085】実施例1 図1で説明した工程で装飾材を製造した。
【0086】平板台の上に板状物1としてポリエチレン
発泡体シートを置き、ついで第1の塗材として、 合成樹脂エマルション: アクリル樹脂系エマルション
(旭化成工業株式会社製“ポリトロンE300”)35
00g(このうち樹脂固形分は49重量%)、 雲母薄片:非人工着色天然白雲母[(株)キララ社製
“No.3”(サイズ約1〜3mm)]500g、人工
着色黒雲母[ダイヤ工業(株)製“ダイヤチップDM−
5黒”(サイズ約2〜5mm)]250g とから調整された第1の塗材を塗装器具としてカベロン
ガン口径6mm(豊岡製作所製)を用いて塗布量が約
0.3kg/m2となるように前記ポリエチレン発泡体
シートの表面の面積の約50%を覆うような割合で吹付
け乾燥した(図1(a)参照)。
【0087】次いでこの上に第2の塗材として次のA色
(この場合はグレー)、B色(この場合はベージュ)、
C色(この場合は白)の3種類の色調の塗材を3頭ガン
を用いて同時に吹き付けて3色の色調模様を有する第2
の塗材層を形成した。 (A色の塗材組成) 合成樹脂エマルション: アクリル樹脂系エマルション
(旭化成工業株式会社製“ポリトロンE300”)20
00g(このうち樹脂固形分は49重量%)、 骨材:天然石骨材(寒水石)[(株)同和カルファイン
製“KD−1”(粒径0.35〜0.55mm、平均粒
径0.45mm)]7500gと天然石骨材(寒水石)
[(株)同和カルファイン製“KD−100”(粒径
0.075〜0.15mm、平均粒径0.1mm)]2
000g、着色骨材 グレー系着色焼成硅砂[新東陶料
(株)製“20N−3”(粒子サイズ8号:粒径0.1
8〜0.25mm、平均粒径0.2mm)]500g (B色の塗材組成) 合成樹脂エマルション: アクリル樹脂系エマルション
(旭化成工業株式会社製“ポリトロンE300”)20
00g(このうち樹脂固形分は49重量%)、 骨材:天然石骨材(寒水石)[(株)同和カルファイン
製“KD−1”]7500gと天然石骨材(寒水石)
[(株)同和カルファイン製“KD−100”]200
0g、着色骨材 ベージュ系着色焼成硅砂[新東陶料
(株)製“20Y205”(粒子サイズ8号:粒径0.
18〜0.25mm、平均粒径0.2mm)]500g (C色の塗材組成) 合成樹脂エマルション: アクリル樹脂系エマルション
(旭化成工業株式会社製“ポリトロンE300”)20
00g(このうち樹脂固形分は49重量%)、 骨材:天然石骨材(寒水石)[(株)同和カルファイン
製“KD−1”]8000gと天然石骨材(寒水石)
[(株)同和カルファイン製“KD−100”]200
0g とから調整された第2の塗材を塗装器具として3頭ガン
(各ノズル口径:A色口径7mm、B色口径8mm、C
色口径10mm)を用いて塗布量が約5.0kg/m2
となるように吹付け、乾燥させた(図1(b)参照)。
【0088】次に周囲を図1(c)に示したように周囲
を囲むように木枠7を設置し、コンクリートをその上か
ら施工量50kg/m2となるように流し込み、固化さ
せた後、木枠7と板状物1のポリエチレン発泡体シート
を取り外し、かくして、第2の塗材層の3色の色調の多
色模様が第1の塗材層を通して透けて見えぼかし調にな
っており、しかも雲母薄片はその劈開平面が装飾材の表
面にほぼ表面に沿った状態で現れて、優れた鱗片状の光
輝を発現し、したがって風合い、重厚感、深みに富んだ
高級感を有し、天然御影石と区別がつきにくい改良され
た御影石調の磨き仕上げ調装飾材を得た(図1(d)参
照)。
【0089】実施例2 図4で説明した工程で装飾材を製造した。
【0090】型枠10として型枠内側下面に天然石調の
反転凹凸レリーフが形成され、離型材を型枠内側面に薄
く塗布したポリプロピレン発泡体型枠を用いた。第1の
塗材、第2の塗材、塗布量などは実施例1と同じにし
た。実施例1と異なるのは第2の塗材を塗布した後、乾
燥させて、第1の塗材層3と第2の塗材層5とからなる
複合装飾層をポリプロピレン発泡体型枠から剥離して取
り出し、第2の塗材層5の裏側面に接着剤として前記第
2の塗材層のC色の塗材を用い、図4(c)に示すよう
に補強層12としてポリエステル不織布からなる布帛を
第2の塗材層に塗布した接着剤11の上に載せスポンジ
ローラーで圧着した後、乾燥させた。かくして、第2の
塗材層の3色の色調の多色模様が第1の塗材層を通して
透けて見えぼかし調になっており、しかも雲母薄片はそ
の劈開平面が装飾材の表面にほぼ表面に沿った状態で現
れて、優れた鱗片状の光輝を発現し、したがって風合
い、重厚感、深みに富んだ高級感を有し、天然御影石と
区別がつきにくい改良された御影石調の磨き仕上げ調装
飾材を得た(図4(c)参照)。得られた装飾材は可撓
性を有しており、曲面への施工も可能であった。
【0091】実施例3 実施例2と同様に図4で説明した工程で装飾材を製造し
た。
【0092】実施例2と異なる点は、接着剤11とし
て、ホットメルトタイプで且つ湿気硬化型の接着剤“ハ
イボン4832”(日立化成ポリマー株式会社製)を用
いた点と、補強層12としてポリウレタンフォームシー
トの両面がアルミニウムシートでサンドイッチされた断
熱性を有する補強層を用いた点である。
【0093】かくして、第2の塗材層の3色の色調の多
色模様が第1の塗材層を通して透けて見えぼかし調にな
っており、しかも雲母薄片はその劈開平面が装飾材の表
面にほぼ表面に沿った状態で現れて、優れた鱗片状の光
輝を発現し、したがって風合い、重厚感、深みに富んだ
高級感を有し、天然御影石と区別がつきにくい改良され
た御影石調の磨き仕上げ調装飾材を得た(図4(c)参
照)。得られた装飾材は可撓性を有しており、曲面への
施工も可能であっり、また、断熱性も優れていた。
【0094】
【発明の効果】本発明の装飾材の発明によれば、従来の
合成品ではなし得なかった、第2の塗材層の2色以上の
色調の多色模様が第1の塗材層を通して透けて見え、し
かも雲母薄片の劈開平面がほぼ装飾材の表面に沿った形
で存在し鱗片状の光輝性が十分に発揮され、従って天然
石により近い風合いと重厚感を有する天然石調模様の改
良された建築物又は構築物用の表面装飾材が提供され
る。
【0095】また、本発明の装飾材の製造方法の発明に
よれば、第2の塗材層の2色以上の色調の多色模様が第
1の塗材層を通して透けて見え、雲母薄片が効率よく装
飾材の表面側に現われ、雲母薄片の劈開平面がほぼ装飾
材の表面に沿った形で存在し鱗片状の光輝性が十分に発
揮され、従って天然石により近い風合いと重厚感を有す
る天然石調模様の改良された建築物又は構築物用の表面
装飾材を容易に製造する方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建築物又は構築物用表面装飾材を形成
する工程の一実施形態を示した断面図。
【図2】本発明の建築物又は構築物用表面装飾材を形成
する工程の別の一実施形態を示した断面図。
【図3】本発明の一実施形態の建築物又は構築物用装飾
材の表面側から見た平面図。
【図4】本発明の建築物又は構築物用表面装飾材を形成
する工程の更に別の一実施形態を示した断面図。
【図5】本発明の建築物又は構築物用表面装飾材の製造
に用いられる型枠の更に別の一実施形態を示した断面
図。
【符号の説明】
1 板状物 2 雲母薄片 2a 白雲母薄片 2b 黒雲母薄片 3 第1の塗材層 4 骨材 5 第2の塗材層 6 コンクリート 7 枠 8 シート状ないし板状の補強層 10 型枠 11 接着剤 12 補強層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B05D 7/24 302 B05D 7/24 302P 303 303B C09D 5/02 C09D 5/02 7/12 7/12 133/00 133/00 201/00 201/00 E04F 13/08 E04F 13/08 E Fターム(参考) 2E110 AA57 AB04 AB22 BA02 BB04 BB22 BB38 GA33X GA43W GB02X GB13W GB23X GB28W GB32W GB44W GB62X 4D075 AE03 BB60Z CB11 CB16 CB21 CB33 DA06 DB01 DB12 DB21 DC01 EA43 EB22 EC03 EC04 EC05 EC13 EC23 4F100 AB01C AC05 AC05A AC06A AE01C AG00A AK01A AK01B AK01C AK01D AK04 AK25 AK25A AK25B AP00C BA03 BA04 BA07 BA10A BA10C BA10D CA24 CA24A CA24B CA24H DD01A DE01A DG11C DH00C DJ01C EH46 EH461 EJ86 EJ861 GB07 HB11 HB11A JK15A JL10A JL10B JN01D YY00A YY00B 4J038 CD021 CF021 CG141 CJ281 CJ291 DG001 HA436 HA486 HA546 HA566 KA20 MA08 MA10 NA01 PA07 PB05 PC02 PC04 PC06 PC08 PC10

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)合成樹脂マトリックスからなる
    か、又は、(ロ)合成樹脂マトリックス中に骨材が分散
    されてなる、前記(イ)又は(ロ)の比較的薄い連続又
    は不連続層であって、その表層部分に雲母薄片がその劈
    開平面がほぼ装飾材の表面に沿った状態で分散固着され
    ている第1の層と、その裏側面に合成樹脂マトリックス
    中に骨材が分散されてなる2色以上の色調を有する第2
    の層が設けられ、更に前記第2の層の裏側に補強層が形
    成されている表面が天然石調模様を有する建築物又は構
    築物用表面装飾材。
  2. 【請求項2】 更に、最表面側に透明な合成樹脂薄膜層
    からなるトップコート層を有してなる請求項1に記載の
    建築物又は構築物用表面装飾材。
  3. 【請求項3】 雲母薄片のサイズが0.5〜10mmで
    ある請求項1又は2のいずれかに記載の建築物又は構築
    物用表面装飾材。
  4. 【請求項4】 第2の層に用いられる骨材が平均粒径
    0.01〜3mmの骨材である請求項1〜3のいずれか
    に記載の建築物又は構築物用表面装飾材。
  5. 【請求項5】 第1の層に骨材が用いられる(ロ)の場
    合に於いて、用いられている骨材が平均粒径0.1〜3
    mmの骨材である請求項1〜4のいずれかに記載の建築
    物又は構築物用表面装飾材。
  6. 【請求項6】 合成樹脂マトリックス中に骨材が分散さ
    れてなる第1の層の(ロ)の場合又は第2の層におけ
    る、合成樹脂固形分と骨材の割合が骨材100重量部に
    対して合成樹脂固形分5〜20重量部の割合である請求
    項1〜5のいずれかに記載の建築物又は構築物用表面装
    飾材。
  7. 【請求項7】 骨材が天然石粉、硅砂、陶磁器粉、ガラ
    ス粉からなる群から選ばれた骨材である請求項1〜6の
    いずれかに記載の建築物又は構築物用表面装飾材。
  8. 【請求項8】 雲母薄片が、非人工着色雲母及び人工着
    色雲母から選ばれた少なくとも1種の雲母薄片である請
    求項1〜7のいずれかに記載の建築物又は構築物用表面
    装飾材。
  9. 【請求項9】 合成樹脂がアクリル系合成樹脂である請
    求項1〜8のいずれかに記載の建築物又は構築物用表面
    装飾材。
  10. 【請求項10】 第1の層の厚みが約50g〜2kg/
    2である請求項1〜9のいずれかに記載の建築物又は
    構築物用表面装飾材。
  11. 【請求項11】 表面が平滑であり磨き仕上げ調の天然
    石調模様を有する請求項1〜10のいずれかに記載の建
    築物又は構築物用表面装飾材。
  12. 【請求項12】 表面が凹凸状であり凹凸立体模様を有
    する請求項1〜10のいずれかに記載の建築物又は構築
    物用表面装飾材。
  13. 【請求項13】 補強層が、コンクリート層、セメント
    板、金属板、木質合板、ALC板、合成樹脂板、発泡樹
    脂板、布帛、又はこれらの2種以上の複合体からなる群
    から選ばれた補強層である請求項1〜12のいずれかに
    記載の建築物又は構築物用表面装飾材。
  14. 【請求項14】 離型性を有する型枠の内側下面上又は
    板状物上に第1の層を形成するための(イ)合成樹脂エ
    マルションと雲母薄片、又は、(ロ)合成樹脂エマルシ
    ョンと雲母薄片と骨材を含む第1の塗材を、連続又は不
    連続層となるように比較的薄く塗布し、乾燥させるか又
    は未乾燥の状態で、その上から2色以上の色調を有する
    第2の層を形成するために合成樹脂エマルションと骨材
    を含む互いに異なる色調に調整された2色以上の色調を
    有する第2の塗材を塗布し2色以上の色調を有する模様
    層とし、 、前記第2の塗材が乾燥しないうちにその上にシート
    状ないし板状の補強層を積層し乾燥させて前記補強層を
    固着し、次いで前記型枠又は板状物を除去するか、又
    は、 、第2の塗材が乾燥した後にその上にコンクリートを
    流し込み固化させコンクリートからなる補強層を形成
    し、次いで前記型枠又は板状物を除去するか、又は 、第1および第2の塗材が乾燥した後に、前記型枠又
    は板状物を除去し、得られた第1の層と第2の層からな
    る装飾材層の第2の層側と補強層とを、接着剤を用いて
    接着させることを特徴とする表面に天然石調模様を有す
    る建築物又は構築物用表面装飾材の製造方法。
  15. 【請求項15】 離型性を有する型枠の内側下面上又は
    板状物上に、まず初めに乾燥すると透明になる合成樹脂
    クリアー塗料を塗布、乾燥してトップコート層を形成し
    ておく請求項14に記載の建築物又は構築物用表面装飾
    材の製造方法。
  16. 【請求項16】 第1の塗材の塗布量が、乾燥後の塗布
    量で50g〜2kg/m2である請求項14又は15の
    いずれかに記載の建築物又は構築物用表面装飾材の製造
    方法。
  17. 【請求項17】 第2の塗材の塗布量が、乾燥後の塗布
    量で1〜10kg/m2である請求項14〜16のいず
    れかに記載の建築物又は構築物用表面装飾材の製造方
    法。
  18. 【請求項18】 第1の塗材が(イ)合成樹脂エマルシ
    ョンと雲母薄片を含む塗材であって、雲母薄片100重
    量部に対し、合成樹脂エマルションが樹脂固形分で50
    〜1000重量部である請求項14〜17のいずれかに
    記載の建築物又は構築物用表面装飾材の製造方法。
  19. 【請求項19】 第1の塗材が(ロ)合成樹脂エマルシ
    ョンと雲母薄片及び骨材を含む塗材であって、雲母薄片
    100重量部に対し、合成樹脂エマルションが樹脂固形
    分で50〜1000重量部、骨材が20〜500重量部
    である請求項14〜17のいずれかに記載の建築物又は
    構築物用表面装飾材の製造方法。
  20. 【請求項20】 第2の塗材が合成樹脂エマルションと
    骨材を含み、骨材100重量部に対し、合成樹脂エマル
    ションが樹脂固形分で5〜20重量部である請求項14
    〜19のいずれかに記載の建築物又は構築物用表面装飾
    材の製造方法。
  21. 【請求項21】 雲母薄片のサイズが0.5〜10mm
    である請求項14〜20のいずれかに記載の建築物又は
    構築物用表面装飾材の製造方法。
  22. 【請求項22】 第2の塗材中の骨材が、平均粒径0.
    01〜3mmの骨材である請求項14〜21のいずれか
    に記載の建築物又は構築物用表面装飾材の製造方法。
  23. 【請求項23】 第1の塗材(ロ)中の骨材が、平均粒
    径0.1〜3mmの骨材である請求項14〜22のいず
    れかに記載の建築物又は構築物用表面装飾材の製造方
    法。
  24. 【請求項24】 骨材が天然石粉、硅砂、陶磁器粉、ガ
    ラス粉からなる群から選ばれた骨材である請求項14〜
    23のいずれかに記載の建築物又は構築物用表面装飾材
    の製造方法。
  25. 【請求項25】 雲母薄片が、非人工着色雲母及び人工
    着色雲母から選ばれた少なくとも1種の雲母薄片である
    請求項14〜24のいずれかに記載の建築物又は構築物
    用表面装飾材の製造方法。
  26. 【請求項26】 合成樹脂エマルションがアクリル系合
    成樹脂エマルションである請求項14〜25のいずれか
    に記載の建築物又は構築物用表面装飾材の製造方法。
  27. 【請求項27】 型枠の内側下面または板状物の少なく
    とも塗材が塗布される側の面が、平坦な面である請求項
    14〜26のいずれかに記載の建築物又は構築物用表面
    装飾材の製造方法。
  28. 【請求項28】 型枠の内側下面または板状物の少なく
    とも塗材が塗布される側の面が、凹凸状である請求項1
    4〜26のいずれかに記載の建築物又は構築物用表面装
    飾材の製造方法。
  29. 【請求項29】 接着剤がホットメルトタイプで且つ湿
    気硬化型の接着剤である請求項14〜28のいずれかに
    記載の建築物又は構築物用表面装飾材の製造方法。
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