JPH06328844A - 発色状態組成物の形成方法、発色画像の形成方法及び発色画像の消去方法 - Google Patents
発色状態組成物の形成方法、発色画像の形成方法及び発色画像の消去方法Info
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- JPH06328844A JPH06328844A JP14148093A JP14148093A JPH06328844A JP H06328844 A JPH06328844 A JP H06328844A JP 14148093 A JP14148093 A JP 14148093A JP 14148093 A JP14148093 A JP 14148093A JP H06328844 A JPH06328844 A JP H06328844A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 発色剤と顕色剤との間の反応を利用した可逆
的感熱記録媒体において、一種類の熱発色性組成物を使
用した感熱記録媒体に消色開始温度の異なる複数の発色
画像を形成させ、これによって該記録媒体を高機能にす
る記録方法を提供すること。 【構成】 可逆的熱発色性組成物を記録層に有する可逆
的感熱記録媒体を使用し、該記録媒体に画像状に熱を印
加して記録層の組成物を溶融・発色状態にしてから、種
々の冷却速度で該発色画像を冷却して消色開始温度の異
なる複数種の発色画像を得ること、及び該記録画像のう
ち低温側に消色開始温度を持つ発色画像が消去可能な温
度に一時的に該記録媒体を昇温させ、その発色画像を消
去した記録画像を形成させることを特徴とする記録画像
の形成方法。
的感熱記録媒体において、一種類の熱発色性組成物を使
用した感熱記録媒体に消色開始温度の異なる複数の発色
画像を形成させ、これによって該記録媒体を高機能にす
る記録方法を提供すること。 【構成】 可逆的熱発色性組成物を記録層に有する可逆
的感熱記録媒体を使用し、該記録媒体に画像状に熱を印
加して記録層の組成物を溶融・発色状態にしてから、種
々の冷却速度で該発色画像を冷却して消色開始温度の異
なる複数種の発色画像を得ること、及び該記録画像のう
ち低温側に消色開始温度を持つ発色画像が消去可能な温
度に一時的に該記録媒体を昇温させ、その発色画像を消
去した記録画像を形成させることを特徴とする記録画像
の形成方法。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子供与性呈色性化合
物と電子受容性化合物との間の発色反応を利用した可逆
的熱発色性組成物の発色方法、該発色方法を利用した可
逆的感熱記録媒体への発色画像の形成方法及び該発色画
像の消去方法に関するものである。
物と電子受容性化合物との間の発色反応を利用した可逆
的熱発色性組成物の発色方法、該発色方法を利用した可
逆的感熱記録媒体への発色画像の形成方法及び該発色画
像の消去方法に関するものである。
【0002】
【従来技術及びその問題点】従来、電子供与性呈色性化
合物(以下、発色剤とも言う)と電子受容性化合物(以
下、顕色剤とも言う)との間の発色反応を利用した感熱
記録媒体及び表示媒体(以下、両者をまとめて記録媒体
と言う)は広く知られ、電子計算機のアウトプット、フ
ァクシミリ、自動券売機、科学計測機のプリンター、C
RT医療計測用プリンター等に広く応用されている。し
かし、従来の製品はいずれもその発色が不可逆的なもの
で、発色と消色を交互に繰り返し行わせることはできな
い。
合物(以下、発色剤とも言う)と電子受容性化合物(以
下、顕色剤とも言う)との間の発色反応を利用した感熱
記録媒体及び表示媒体(以下、両者をまとめて記録媒体
と言う)は広く知られ、電子計算機のアウトプット、フ
ァクシミリ、自動券売機、科学計測機のプリンター、C
RT医療計測用プリンター等に広く応用されている。し
かし、従来の製品はいずれもその発色が不可逆的なもの
で、発色と消色を交互に繰り返し行わせることはできな
い。
【0003】一方、特許公報によれば、発色剤と顕色剤
との間の発色反応を利用した感熱記録媒体では、発色と
消色を可逆的に行わせるものもいくつか提案されてい
る。例えば、特開昭60−193691号公報によれ
ば、顕色剤として没食子酸とフロログルシノールとの組
合せを使ったものが示されており、これを熱発色させて
得られる発色体は水又は水蒸気で消色する。しかし、こ
の感熱記録媒体では耐水化に困難が伴う上に記録保存性
に難点があり、更に発色体を消色させるための消色装置
が大型になるという問題がある。特開昭61−2376
84号公報には、顕色剤にフェノールフタレン、チモー
ルフタレン、ビスフェノール等の化合物を使った書換形
光記録媒体が示されている。これは、加熱後に徐冷する
ことで発色体を形成し、発色体を発色温度よりも一たん
高い温度に加熱後に急冷することで消色させることがで
きる。しかし、この記録媒体の場合は発色及び消色の工
程が複雑である上に、発色体を消色させて得られる消色
体に未だ幾分の着色が見られ、コントラストの良い発色
画像を得ることができない。
との間の発色反応を利用した感熱記録媒体では、発色と
消色を可逆的に行わせるものもいくつか提案されてい
る。例えば、特開昭60−193691号公報によれ
ば、顕色剤として没食子酸とフロログルシノールとの組
合せを使ったものが示されており、これを熱発色させて
得られる発色体は水又は水蒸気で消色する。しかし、こ
の感熱記録媒体では耐水化に困難が伴う上に記録保存性
に難点があり、更に発色体を消色させるための消色装置
が大型になるという問題がある。特開昭61−2376
84号公報には、顕色剤にフェノールフタレン、チモー
ルフタレン、ビスフェノール等の化合物を使った書換形
光記録媒体が示されている。これは、加熱後に徐冷する
ことで発色体を形成し、発色体を発色温度よりも一たん
高い温度に加熱後に急冷することで消色させることがで
きる。しかし、この記録媒体の場合は発色及び消色の工
程が複雑である上に、発色体を消色させて得られる消色
体に未だ幾分の着色が見られ、コントラストの良い発色
画像を得ることができない。
【0004】特開昭62−140881号公報、特開昭
62−138568号公報及び特開昭62−13855
6号公報には、発色剤と顕色剤とカルボン酸エステルの
均質相溶体が示されている。この記録媒体は低温で完全
着色状態、高温で完全消色状態を示し、それらの中間温
度では着色又は消色状態を保持させることができるもの
で、この記録媒体にサーマルヘッドで印字すれば、着色
地肌(発色体)の上に白色文字(消色体)を記録するこ
とができる。従って、この記録媒体では記録される画像
がネガ画像なので用途が限定される上に、記録画像保存
のために画像を特定の温度範囲内に保持する必要があ
る。特開平2−188294号公報及び特開平2−18
8293号公報には、それぞれ顕色剤に顕色作用と減色
作用を可逆的に行う没食子酸と高級脂肪族アミンとの
塩、及びビス(ヒドロキシフェニル)酢酸又は酪酸と高
級脂肪族アミンとの塩を使った記録媒体が示されてい
る。これは、特定温度域で熱発色させ、それより高温で
の加熱により消色させることができるが、その顕色作用
と減色作用とは競争的に起るため、これらの作用を熱的
に制御するのがむずかしく、良好な画像コントラストが
得られにくい。以上のように、発色剤と顕色剤との反応
を利用した従来の可逆的感熱記録媒体は種々の問題点を
含み、実用上不満足なものであった。
62−138568号公報及び特開昭62−13855
6号公報には、発色剤と顕色剤とカルボン酸エステルの
均質相溶体が示されている。この記録媒体は低温で完全
着色状態、高温で完全消色状態を示し、それらの中間温
度では着色又は消色状態を保持させることができるもの
で、この記録媒体にサーマルヘッドで印字すれば、着色
地肌(発色体)の上に白色文字(消色体)を記録するこ
とができる。従って、この記録媒体では記録される画像
がネガ画像なので用途が限定される上に、記録画像保存
のために画像を特定の温度範囲内に保持する必要があ
る。特開平2−188294号公報及び特開平2−18
8293号公報には、それぞれ顕色剤に顕色作用と減色
作用を可逆的に行う没食子酸と高級脂肪族アミンとの
塩、及びビス(ヒドロキシフェニル)酢酸又は酪酸と高
級脂肪族アミンとの塩を使った記録媒体が示されてい
る。これは、特定温度域で熱発色させ、それより高温で
の加熱により消色させることができるが、その顕色作用
と減色作用とは競争的に起るため、これらの作用を熱的
に制御するのがむずかしく、良好な画像コントラストが
得られにくい。以上のように、発色剤と顕色剤との反応
を利用した従来の可逆的感熱記録媒体は種々の問題点を
含み、実用上不満足なものであった。
【0005】本発明者らは、これまでに種々の発色剤と
顕色剤の組合せの発色反応について検討した結果、特定
構造を持つ顕色剤を使った場合は、発色と消色を安定し
て繰り返し行うことが可能な組成物が得られることを明
らかにした(特願平3−355078号)。この組成物
は、分子内に長鎖脂肪族基を持つ顕色剤と発色剤を溶融
・発色温度以上に一時的に加熱することにより得られる
発色状態が、発色温度より低い温度への一時的な再加熱
により消色するものである。この組成物は、前記した従
来の可逆的発色性組成物と比べて発・消色が格段に安定
して行えるものであり、これを記録層に含有させた記録
媒体は、サーマルヘッド、ヒートローラー等一般の熱源
により容易に画像の形成・消去が行えるものであった。
しかし、該記録媒体を可逆的感熱記録媒体或いは表示媒
体に使用する場合には、画像の部分消去ができないため
に不便な場合が少なくなく、部分消去が可能な記録方法
の開発が望まれている。
顕色剤の組合せの発色反応について検討した結果、特定
構造を持つ顕色剤を使った場合は、発色と消色を安定し
て繰り返し行うことが可能な組成物が得られることを明
らかにした(特願平3−355078号)。この組成物
は、分子内に長鎖脂肪族基を持つ顕色剤と発色剤を溶融
・発色温度以上に一時的に加熱することにより得られる
発色状態が、発色温度より低い温度への一時的な再加熱
により消色するものである。この組成物は、前記した従
来の可逆的発色性組成物と比べて発・消色が格段に安定
して行えるものであり、これを記録層に含有させた記録
媒体は、サーマルヘッド、ヒートローラー等一般の熱源
により容易に画像の形成・消去が行えるものであった。
しかし、該記録媒体を可逆的感熱記録媒体或いは表示媒
体に使用する場合には、画像の部分消去ができないため
に不便な場合が少なくなく、部分消去が可能な記録方法
の開発が望まれている。
【0006】
【発明が解決しょうとする課題】本発明は、同一組成の
可逆的熱発色性組成物から形成された複数の発色画像の
うちの一部の消去を可能にする発色状態組成物の形成方
法、及びそれを用いた発色画像の形成方法を提供すると
共に、その発色画像の消去方法を提供することをその課
題とする。
可逆的熱発色性組成物から形成された複数の発色画像の
うちの一部の消去を可能にする発色状態組成物の形成方
法、及びそれを用いた発色画像の形成方法を提供すると
共に、その発色画像の消去方法を提供することをその課
題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成
するに至った。すなわち、本発明によれば、発色剤と顕
色剤で形成され、加熱・溶融後に急冷すると規則的な凝
集構造を形成して室温でも安定な発色状態となり、発色
状態の組成物をその溶融温度より低い温度に加熱すると
消色状態になる可逆的熱発色性組成物から成る同一成分
組成の複数個の組成物を加熱・溶融後に急冷することか
ら成り、該複数個の組成物のそれぞれの加熱・溶融後の
急冷速度を各組成物毎に変化させることを特徴とする同
一成分組成の可逆的熱発色性組成物から消色温度が相互
に異なった複数個の発色状態組成物を形成させる方法が
提供される。
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成
するに至った。すなわち、本発明によれば、発色剤と顕
色剤で形成され、加熱・溶融後に急冷すると規則的な凝
集構造を形成して室温でも安定な発色状態となり、発色
状態の組成物をその溶融温度より低い温度に加熱すると
消色状態になる可逆的熱発色性組成物から成る同一成分
組成の複数個の組成物を加熱・溶融後に急冷することか
ら成り、該複数個の組成物のそれぞれの加熱・溶融後の
急冷速度を各組成物毎に変化させることを特徴とする同
一成分組成の可逆的熱発色性組成物から消色温度が相互
に異なった複数個の発色状態組成物を形成させる方法が
提供される。
【0008】また、本発明によれば、発色剤と顕色剤で
形成され、加熱・溶融後に急冷すると規則的な凝集構造
を形成して室温でも安定な発色状態となり、発色状態の
組成物をその溶融温度より低い温度に加熱すると消色状
態になる可逆的熱発色性組成物から成る同一成分組成の
層状物の複数個所に位置する各組成物をそれぞれ加熱・
溶融後に急冷することから成り、該複数個所に位置する
各組成物のそれぞれの加熱・溶融後の急冷速度を各組成
物毎に変化させることを特徴とする同一成分組成の可逆
的熱発色性組成物から成る層状物の複数個所に消色温度
が相互に異なった発色状態組成物を形成させる方法が提
供される。更に、本発明によれば、発色剤と顕色剤で形
成され、加熱・溶融後に急冷すると規則的な凝集構造を
形成して室温でも安定な発色状態となり、発色温度より
も低温に加熱すると消色状態になる可逆的熱発色性組成
物を記録層に有する可逆的感熱記録媒体に対する発色画
像の形成方法において、該記録媒体の記録層の複数個所
に画像状に熱を印加して該個所の組成物を加熱・溶融後
に急冷することから成り、該複数個所に形成される溶融
状態の各発色組成物の急冷速度を各組成物毎に変化させ
ることを特徴とする消色開始温度の異なる複数種の発色
画像の形成方法が提供される。
形成され、加熱・溶融後に急冷すると規則的な凝集構造
を形成して室温でも安定な発色状態となり、発色状態の
組成物をその溶融温度より低い温度に加熱すると消色状
態になる可逆的熱発色性組成物から成る同一成分組成の
層状物の複数個所に位置する各組成物をそれぞれ加熱・
溶融後に急冷することから成り、該複数個所に位置する
各組成物のそれぞれの加熱・溶融後の急冷速度を各組成
物毎に変化させることを特徴とする同一成分組成の可逆
的熱発色性組成物から成る層状物の複数個所に消色温度
が相互に異なった発色状態組成物を形成させる方法が提
供される。更に、本発明によれば、発色剤と顕色剤で形
成され、加熱・溶融後に急冷すると規則的な凝集構造を
形成して室温でも安定な発色状態となり、発色温度より
も低温に加熱すると消色状態になる可逆的熱発色性組成
物を記録層に有する可逆的感熱記録媒体に対する発色画
像の形成方法において、該記録媒体の記録層の複数個所
に画像状に熱を印加して該個所の組成物を加熱・溶融後
に急冷することから成り、該複数個所に形成される溶融
状態の各発色組成物の急冷速度を各組成物毎に変化させ
ることを特徴とする消色開始温度の異なる複数種の発色
画像の形成方法が提供される。
【0009】更にまた、本発明によれば、前記の方法に
よって発色画像が形成されている組成物のうち、低温側
に消色開始温度を持つ組成物の消色温度に記録層全体を
加熱し、その発色画像の一部を消去させることを特徴と
する発色画像の一部を消去させる方法が提供される。更
にまた、本発明によれば、前記の方法によって発色画像
が形成されている記録層全体を加熱・溶融後に、全発色
画像の消色が可能な冷却速度で徐冷することを特徴とす
る発色画像の消去方法が提供される。更にまた、本発明
によれば、前記の方法によって画像が形成されている記
録層に対して、消色開始温度が高温側にある画像を形成
する組成物から順にその消色温度領域の温度に加熱して
該画像を消去させることを特徴とする発色画像の消去方
法が提供される。
よって発色画像が形成されている組成物のうち、低温側
に消色開始温度を持つ組成物の消色温度に記録層全体を
加熱し、その発色画像の一部を消去させることを特徴と
する発色画像の一部を消去させる方法が提供される。更
にまた、本発明によれば、前記の方法によって発色画像
が形成されている記録層全体を加熱・溶融後に、全発色
画像の消色が可能な冷却速度で徐冷することを特徴とす
る発色画像の消去方法が提供される。更にまた、本発明
によれば、前記の方法によって画像が形成されている記
録層に対して、消色開始温度が高温側にある画像を形成
する組成物から順にその消色温度領域の温度に加熱して
該画像を消去させることを特徴とする発色画像の消去方
法が提供される。
【0010】先ず、本発明に使用される可逆的熱発色性
組成物の発色・消色現象について説明する。図1は、前
記した可逆的熱発色性組成物の発色濃度と温度との関係
を示す。この図の横軸は温度を縦軸は濃度を示してい
る。図中Aは常温で消色状態にある組成物を示し、Bは
加熱・溶融して発色した状態の組成物を示す。また、C
は常温で発色状態にある組成物を示す。組成物Aを室温
から昇温していくと、混合・溶融(共融)し始める温度
T1で濃度が上り、発色状態の組成物Bに変る。この組
成物Bを急冷すると、発色状態を維持したまま常温に戻
り、組成物Cに変る(図中の実線の経路)。発色状態の
組成物Cを再び室温から昇温させると温度T2で濃度が
低下し、ついには消色状態となり組成物Dに変化する。
組成物Dを冷却して降温すると、そのまま消色状態の組
成物Aに戻る(図中の鎖線の経路)。
組成物の発色・消色現象について説明する。図1は、前
記した可逆的熱発色性組成物の発色濃度と温度との関係
を示す。この図の横軸は温度を縦軸は濃度を示してい
る。図中Aは常温で消色状態にある組成物を示し、Bは
加熱・溶融して発色した状態の組成物を示す。また、C
は常温で発色状態にある組成物を示す。組成物Aを室温
から昇温していくと、混合・溶融(共融)し始める温度
T1で濃度が上り、発色状態の組成物Bに変る。この組
成物Bを急冷すると、発色状態を維持したまま常温に戻
り、組成物Cに変る(図中の実線の経路)。発色状態の
組成物Cを再び室温から昇温させると温度T2で濃度が
低下し、ついには消色状態となり組成物Dに変化する。
組成物Dを冷却して降温すると、そのまま消色状態の組
成物Aに戻る(図中の鎖線の経路)。
【0011】図1に示された温度T1は組成物の発色開
始温度であり、T2は組成物の消色開始温度である。ま
た、T2からT1までの温度が組成物の消色温度領域とな
る。図1からも分るように、本発明で使用される組成物
が示す発色・消色現象の特徴は、溶融して発色する温度
より低い温度領域に消色温度範囲があり、組成物を常温
発色状態からこの範囲に加熱すると消色することであ
る。また、発色と消色の現象を繰り返し生起させ得るこ
とである。なお、図1は本発明で使用される組成物の代
表的な発色と消色の仕方を示したものであり、発色開始
温度及び消色開始温度は用いる材料の組合せで異なる。
また、溶融して発色している状態の組成物Bの濃度と、
その状態から冷却して得た発色状態の組成物Cの濃度は
必らずしも一致するものではなく、異なる場合もある。
始温度であり、T2は組成物の消色開始温度である。ま
た、T2からT1までの温度が組成物の消色温度領域とな
る。図1からも分るように、本発明で使用される組成物
が示す発色・消色現象の特徴は、溶融して発色する温度
より低い温度領域に消色温度範囲があり、組成物を常温
発色状態からこの範囲に加熱すると消色することであ
る。また、発色と消色の現象を繰り返し生起させ得るこ
とである。なお、図1は本発明で使用される組成物の代
表的な発色と消色の仕方を示したものであり、発色開始
温度及び消色開始温度は用いる材料の組合せで異なる。
また、溶融して発色している状態の組成物Bの濃度と、
その状態から冷却して得た発色状態の組成物Cの濃度は
必らずしも一致するものではなく、異なる場合もある。
【0012】図1に示された発色状態Cは、顕色剤分子
と発色剤分子とが相互作用した状態のまま規則的な凝集
構造をとっており、このような構造を形成するために発
色状態は室温で安定に保たれる。この発色状態を昇温し
て行くと、図1に示された温度T2で規則的な凝集構造
の崩壊が起る。そして、温度T2は顕色剤分子が単独で
凝集して結晶化することのできる温度であり、発色剤分
子と顕色剤分子間の結合力と顕色剤分子間の凝集力を比
較すると後者の方が強いため、顕色剤分子は発色剤分子
から離れて単独の結晶を形成することによって消色状態
になる。発色状態組成物を室温から昇温して行く場合に
消色が起る温度の領域は、前記の凝集構造が崩壊する温
度から顕色剤と発色剤の両者が溶融して発色するまでの
温度領域であるが、この温度領域は発色剤及び顕色剤の
種類によって異なり、かなり広い場合もあるが狭い場合
もある。
と発色剤分子とが相互作用した状態のまま規則的な凝集
構造をとっており、このような構造を形成するために発
色状態は室温で安定に保たれる。この発色状態を昇温し
て行くと、図1に示された温度T2で規則的な凝集構造
の崩壊が起る。そして、温度T2は顕色剤分子が単独で
凝集して結晶化することのできる温度であり、発色剤分
子と顕色剤分子間の結合力と顕色剤分子間の凝集力を比
較すると後者の方が強いため、顕色剤分子は発色剤分子
から離れて単独の結晶を形成することによって消色状態
になる。発色状態組成物を室温から昇温して行く場合に
消色が起る温度の領域は、前記の凝集構造が崩壊する温
度から顕色剤と発色剤の両者が溶融して発色するまでの
温度領域であるが、この温度領域は発色剤及び顕色剤の
種類によって異なり、かなり広い場合もあるが狭い場合
もある。
【0013】加熱溶融した発色状態組成物Bは、前記の
ようにこれを急冷すると発色状態組成物Cに変化させる
ことができ、この場合にその急冷速度を変化させると組
成物Cの凝集構造がその急冷速度に応じて異なったもの
となる。そして、この組成物Cの凝集構造の相異が原因
となって、同一成分組成の組成物でありながら、その組
成物Cの消色開始温度T2が、その急冷速度に応じて相
異する現象が起る。例えば、顕色剤にオクタデシルホス
ホン酸を、発色剤に2−(o−クロルアニリノ)−6−
ジブチルアミノフルオランを使った組成物では、加熱・
溶融状態からの冷却速度によって室温下にある発色状態
の組成物の構造が明らかに異なっている。すなわち、氷
水に接触させて急冷させた場合の組成物は図2(a)に
示すX線回折図を与え、20℃/秒〜50℃/分程度の
冷却速度(氷水に接触した場合より徐冷)で冷却した場
合は図2(b)のX線回折図を与える。なお、図2
(b)において曲線(p)は図3に表示されている数値
に基づくX線回折図であり、曲線(q)は曲線(p)の
縦軸方向だけを18倍に拡大した曲線である。この結果
は、加熱・溶融状態からの冷却速度によって二種類の規
則的凝集構造を持つ発色体組成物が形成されることを示
しており、この二種類の発色体組成物を一定速度で昇温
して行くときに、ほぼ完全な消色状態が得られる温度
は、前者が66℃であるのに対して後者は70℃であ
る。
ようにこれを急冷すると発色状態組成物Cに変化させる
ことができ、この場合にその急冷速度を変化させると組
成物Cの凝集構造がその急冷速度に応じて異なったもの
となる。そして、この組成物Cの凝集構造の相異が原因
となって、同一成分組成の組成物でありながら、その組
成物Cの消色開始温度T2が、その急冷速度に応じて相
異する現象が起る。例えば、顕色剤にオクタデシルホス
ホン酸を、発色剤に2−(o−クロルアニリノ)−6−
ジブチルアミノフルオランを使った組成物では、加熱・
溶融状態からの冷却速度によって室温下にある発色状態
の組成物の構造が明らかに異なっている。すなわち、氷
水に接触させて急冷させた場合の組成物は図2(a)に
示すX線回折図を与え、20℃/秒〜50℃/分程度の
冷却速度(氷水に接触した場合より徐冷)で冷却した場
合は図2(b)のX線回折図を与える。なお、図2
(b)において曲線(p)は図3に表示されている数値
に基づくX線回折図であり、曲線(q)は曲線(p)の
縦軸方向だけを18倍に拡大した曲線である。この結果
は、加熱・溶融状態からの冷却速度によって二種類の規
則的凝集構造を持つ発色体組成物が形成されることを示
しており、この二種類の発色体組成物を一定速度で昇温
して行くときに、ほぼ完全な消色状態が得られる温度
は、前者が66℃であるのに対して後者は70℃であ
る。
【0014】以上のように、加熱溶融後の発色状態組成
物Bを急冷するときの速度によって、得られる発色状態
組成物Cの凝集構造が変化し、そのために消色開始温度
T2も変化する。本発明は、この現象を利用して、発色
画像の部分消去を可能にするものである。すなわち、本
発明によれば、同一成分組成の複数個の組成物を加熱溶
融後急冷する際に、その急冷速度を各組成物毎に変化さ
せることにより、消色開始温度が相互に異なった複数個
の発色状態組成物を得ることができる。この場合、複数
個の組成物とは、各別個に隔離された同一成分組成の組
成物を意味するほか、一体に形成された同一成分組成物
における別個の位置に存在する組成物をも意味するもの
である。このような発色状態にある組成物は、それら複
数個の組成物のうちで消色開始温度が最も低い組成物
(I)の消色開始温度以上で、且つそれらの複数個の組
成物のうちで消色開始温度が第2番目に低い組成物(I
I)の消色開始温度より低い範囲の温度領域〔消色温度
領域(I)〕にその組成物全体を加熱することにより、
その組成物(I)のみを消色(部分消色)させることが
できる。
物Bを急冷するときの速度によって、得られる発色状態
組成物Cの凝集構造が変化し、そのために消色開始温度
T2も変化する。本発明は、この現象を利用して、発色
画像の部分消去を可能にするものである。すなわち、本
発明によれば、同一成分組成の複数個の組成物を加熱溶
融後急冷する際に、その急冷速度を各組成物毎に変化さ
せることにより、消色開始温度が相互に異なった複数個
の発色状態組成物を得ることができる。この場合、複数
個の組成物とは、各別個に隔離された同一成分組成の組
成物を意味するほか、一体に形成された同一成分組成物
における別個の位置に存在する組成物をも意味するもの
である。このような発色状態にある組成物は、それら複
数個の組成物のうちで消色開始温度が最も低い組成物
(I)の消色開始温度以上で、且つそれらの複数個の組
成物のうちで消色開始温度が第2番目に低い組成物(I
I)の消色開始温度より低い範囲の温度領域〔消色温度
領域(I)〕にその組成物全体を加熱することにより、
その組成物(I)のみを消色(部分消色)させることが
できる。
【0015】本発明法によって可逆的熱発色性組成物を
発色状態にさせる場合、加熱・溶融状態の該組成物を冷
却させる際の冷却速度は、組成物によって定まる一定の
冷却速度以上の冷却速度とすることが必要である。この
冷却速度(発色状態維持最小冷却速度と云う)より冷却
速度が遅いと、該組成物は発色状態を維持できずに消色
してしまう(図1の点線の経路)。この理由は、冷却過
程で消色温度領域を通過する際に発色状態の組成物から
顕色剤が分離・結晶化するためであり、消色温度領域を
通過する時間が顕色剤の分離・結晶化に必要な時間より
短ければ発色状態を維持し、長ければ消色してしまう。
発色状態にさせる場合、加熱・溶融状態の該組成物を冷
却させる際の冷却速度は、組成物によって定まる一定の
冷却速度以上の冷却速度とすることが必要である。この
冷却速度(発色状態維持最小冷却速度と云う)より冷却
速度が遅いと、該組成物は発色状態を維持できずに消色
してしまう(図1の点線の経路)。この理由は、冷却過
程で消色温度領域を通過する際に発色状態の組成物から
顕色剤が分離・結晶化するためであり、消色温度領域を
通過する時間が顕色剤の分離・結晶化に必要な時間より
短ければ発色状態を維持し、長ければ消色してしまう。
【0016】本発明に使用される可逆的感熱記録媒体
は、前記の可逆的熱発色性組成物を含有する記録層を支
持体上に備えたものである。従って、該記録媒体の記録
層の複数個所に画像状に熱を印加して該個所の組成物を
加熱・溶融後に急冷する際に、それらの個所に形成され
る溶融状態の各発色組成物の急冷速度を変えることによ
り、消色開始温度の異なった複数種の発色画像を同一記
録媒体上の別々の場所に形成できる。そして、この消色
開始温度の差を利用することにより、全面が一様な温度
になるように熱を加えても一種類の発色画像だけを選択
的に消去することができる。以上に示した部分的画像消
去は、複数種の発色画像のうち低温側に消色開始温度を
持つ組成物の画像を対象にしている。そこで、例えば、
書き替えを頻繁に行う必要のある画像を低温側に消色開
始温度を持つ組成物の画像とし、書き替えをあまり必要
としない画像を高温側に消色開始温度を持つ組成物の画
像とすることにより、該記録媒体を従来品より高機能化
することができる。
は、前記の可逆的熱発色性組成物を含有する記録層を支
持体上に備えたものである。従って、該記録媒体の記録
層の複数個所に画像状に熱を印加して該個所の組成物を
加熱・溶融後に急冷する際に、それらの個所に形成され
る溶融状態の各発色組成物の急冷速度を変えることによ
り、消色開始温度の異なった複数種の発色画像を同一記
録媒体上の別々の場所に形成できる。そして、この消色
開始温度の差を利用することにより、全面が一様な温度
になるように熱を加えても一種類の発色画像だけを選択
的に消去することができる。以上に示した部分的画像消
去は、複数種の発色画像のうち低温側に消色開始温度を
持つ組成物の画像を対象にしている。そこで、例えば、
書き替えを頻繁に行う必要のある画像を低温側に消色開
始温度を持つ組成物の画像とし、書き替えをあまり必要
としない画像を高温側に消色開始温度を持つ組成物の画
像とすることにより、該記録媒体を従来品より高機能化
することができる。
【0017】本発明の画像形成方法で形成された消色開
始温度の異なる複数種の画像は、消色開始温度が高い方
の画像から順にその消色温度領域の温度に一時的に加熱
すれば、全部の画像を消去した初期状態にすることがで
きる。なお、云うまでもないことであるが、複数種の発
色画像の消色温度領域に共通した温度範囲があれば、そ
の範囲の温度に一時的に加熱することで全部の画像を一
挙に消去することができる。また、消色開始温度が最高
の組成物の画像が消去できる温度以上の温度に一時的に
加熱後、記録層内の組成物の発色状態維持最小冷却速度
よりも遅い冷却速度で冷却(徐冷)しても初期状態にす
ることができる。これは、前記のように本発明に使用さ
れる可逆的熱発色性組成物では、発色状態維持最小冷却
速度より遅い冷却速度で冷却すると、溶融・発色状態か
らの冷却であっても消色可能であるからである。
始温度の異なる複数種の画像は、消色開始温度が高い方
の画像から順にその消色温度領域の温度に一時的に加熱
すれば、全部の画像を消去した初期状態にすることがで
きる。なお、云うまでもないことであるが、複数種の発
色画像の消色温度領域に共通した温度範囲があれば、そ
の範囲の温度に一時的に加熱することで全部の画像を一
挙に消去することができる。また、消色開始温度が最高
の組成物の画像が消去できる温度以上の温度に一時的に
加熱後、記録層内の組成物の発色状態維持最小冷却速度
よりも遅い冷却速度で冷却(徐冷)しても初期状態にす
ることができる。これは、前記のように本発明に使用さ
れる可逆的熱発色性組成物では、発色状態維持最小冷却
速度より遅い冷却速度で冷却すると、溶融・発色状態か
らの冷却であっても消色可能であるからである。
【0018】次に具体的に本発明に使用される材料につ
いて説明する。本発明で使用される可逆的熱発色性組成
物に用いられる顕色剤は、基本的に分子内に発色剤を発
色させることができる顕色能を示す構造と、分子間の凝
集力を制御する長鎖構造部分を合せ持つ化合物であり、
炭素数12以上の脂肪族基を持つ有機リン酸化合物や脂
肪族カルボン酸化合物やフェノール化合物、又は炭素数
10〜18の脂肪族基を持つメルカプト酢酸の金属塩、
或いは炭素数16以上の脂肪族基を持つ酸性リン酸エス
テル等である。脂肪族基には、直鎖状又は分枝状のアル
キル基、アルケニル基が包含され、ハロゲン、アルコキ
シ基、エステル基等の置換基を持っていてもよい。ま
た、以上に示した多数の顕色剤のうち炭素数12以上の
脂肪族基を有するホスホン酸は、本発明に使用する顕色
剤として特に好ましい。以下にその顕色剤について具体
的に例示する。
いて説明する。本発明で使用される可逆的熱発色性組成
物に用いられる顕色剤は、基本的に分子内に発色剤を発
色させることができる顕色能を示す構造と、分子間の凝
集力を制御する長鎖構造部分を合せ持つ化合物であり、
炭素数12以上の脂肪族基を持つ有機リン酸化合物や脂
肪族カルボン酸化合物やフェノール化合物、又は炭素数
10〜18の脂肪族基を持つメルカプト酢酸の金属塩、
或いは炭素数16以上の脂肪族基を持つ酸性リン酸エス
テル等である。脂肪族基には、直鎖状又は分枝状のアル
キル基、アルケニル基が包含され、ハロゲン、アルコキ
シ基、エステル基等の置換基を持っていてもよい。ま
た、以上に示した多数の顕色剤のうち炭素数12以上の
脂肪族基を有するホスホン酸は、本発明に使用する顕色
剤として特に好ましい。以下にその顕色剤について具体
的に例示する。
【0019】(a)有機リン酸化合物 下記一般式(1)で表されるものが好ましく用いられ
る。 R1−PO(OH)2 (1) (但し、R1は炭素数12以上の脂肪族基を表す) 一般式(1)で表される有機リン酸化合物の具体例とし
ては、例えば以下のものが挙げられる。ドデシルホスホ
ン酸、テトラデシルホスホン酸、ヘキサデシルホスホン
酸、オクタデシルホスホン酸、エイコシルホスホン酸、
ドコシルホスホン酸、テトラコシルホスホン酸、ヘキサ
コシルホスホン酸、オクタコシルホスホン酸等。
る。 R1−PO(OH)2 (1) (但し、R1は炭素数12以上の脂肪族基を表す) 一般式(1)で表される有機リン酸化合物の具体例とし
ては、例えば以下のものが挙げられる。ドデシルホスホ
ン酸、テトラデシルホスホン酸、ヘキサデシルホスホン
酸、オクタデシルホスホン酸、エイコシルホスホン酸、
ドコシルホスホン酸、テトラコシルホスホン酸、ヘキサ
コシルホスホン酸、オクタコシルホスホン酸等。
【0020】有機リン酸化合物としては、下記一般式
(2)で表されるα−ヒドロキシアルキルホスホン酸も
好ましく使用される。 (但し、R2は炭素数11〜29の脂肪族基である) 一般式(2)で表されるα−ヒドロキシアルキルホスホ
ン酸を具体的に示すと、α−ヒドロキシドデシルホスホ
ン酸、α−ヒドロキシテトラデシルホスホン酸、α−ヒ
ドロキシヘキサデシルホスホン酸、α−ヒドロキシオク
タデシルホスホン酸、α−ヒドロキシエイコシルホスホ
ン酸、α−ヒドロキシドコシルホスホン酸、α−ヒドロ
キシテトラコシルホスホン酸等が挙げられる。
(2)で表されるα−ヒドロキシアルキルホスホン酸も
好ましく使用される。 (但し、R2は炭素数11〜29の脂肪族基である) 一般式(2)で表されるα−ヒドロキシアルキルホスホ
ン酸を具体的に示すと、α−ヒドロキシドデシルホスホ
ン酸、α−ヒドロキシテトラデシルホスホン酸、α−ヒ
ドロキシヘキサデシルホスホン酸、α−ヒドロキシオク
タデシルホスホン酸、α−ヒドロキシエイコシルホスホ
ン酸、α−ヒドロキシドコシルホスホン酸、α−ヒドロ
キシテトラコシルホスホン酸等が挙げられる。
【0021】有機リン酸化合物としては、下記一般式
(3)で表される酸性有機リン酸エステルも使用され
る。
(3)で表される酸性有機リン酸エステルも使用され
る。
【化1】 (式中、R3は炭素数16以上の脂肪族基を、R4は水素
原子又は炭素数1以上の脂肪族基を表している) 一般式(3)で表される酸性有機リン酸エステルを具体
的に示すと、ジヘキサデシルホスフェート、ジオクタデ
シルホスフェート、ジエイコシルホスフェート、ジドコ
シルホスフェート、モノヘキサデシルホスフェート、モ
ノオクタデシルホスフェート、モノエイコシルホスフェ
ート、モノドコシルホスフェート、メチルヘキサデシル
ホスフェート、メチルオクタデシルホスフェート、メチ
ルエイコシルホスフェート、メチルドコシルホスフェー
ト、アミルヘキサデシルホスフェート、オクチルヘキサ
デシルホスフェート、ラウリルヘキサデシルホスフェー
ト等が挙げられる。
原子又は炭素数1以上の脂肪族基を表している) 一般式(3)で表される酸性有機リン酸エステルを具体
的に示すと、ジヘキサデシルホスフェート、ジオクタデ
シルホスフェート、ジエイコシルホスフェート、ジドコ
シルホスフェート、モノヘキサデシルホスフェート、モ
ノオクタデシルホスフェート、モノエイコシルホスフェ
ート、モノドコシルホスフェート、メチルヘキサデシル
ホスフェート、メチルオクタデシルホスフェート、メチ
ルエイコシルホスフェート、メチルドコシルホスフェー
ト、アミルヘキサデシルホスフェート、オクチルヘキサ
デシルホスフェート、ラウリルヘキサデシルホスフェー
ト等が挙げられる。
【0022】(b)脂肪族カルボン酸化合物 下記一般式(4)で表されるα−ヒドロキシ脂肪酸が好
ましく用いられる。 R5−CH(OH)−COOH (4) (但し、R5は炭素数12以上の脂肪族基を表す) 一般式(4)で表されるα−ヒドロキシ脂肪族カルボン
酸化合物としては、例えば以下のものが挙げられる。α
−ヒドロキシドデカン酸、α−ヒドロキシテトラデカン
酸、α−ヒドロキシヘキサデカン酸、α−ヒドロキシオ
クタデカン酸、α−ヒドロキシペンタデカン酸、α−ヒ
ドロキシエイコサン酸、α−ヒドロキシドコサン酸、α
−ヒドロキシテトラコサン酸、α−ヒドロキシヘキサコ
サン酸、α−ヒドロキシオクタコサン酸等。
ましく用いられる。 R5−CH(OH)−COOH (4) (但し、R5は炭素数12以上の脂肪族基を表す) 一般式(4)で表されるα−ヒドロキシ脂肪族カルボン
酸化合物としては、例えば以下のものが挙げられる。α
−ヒドロキシドデカン酸、α−ヒドロキシテトラデカン
酸、α−ヒドロキシヘキサデカン酸、α−ヒドロキシオ
クタデカン酸、α−ヒドロキシペンタデカン酸、α−ヒ
ドロキシエイコサン酸、α−ヒドロキシドコサン酸、α
−ヒドロキシテトラコサン酸、α−ヒドロキシヘキサコ
サン酸、α−ヒドロキシオクタコサン酸等。
【0023】脂肪族カルボン酸化合物としては、ハロゲ
ン元素で置換された炭素数12以上の脂肪族基を持つ脂
肪族カルボン酸化合物で、その少なくともα位又はβ位
の炭素にハロゲン元素を持つものも好ましく用いられ
る。このような化合物の具体例としては、例えば以下の
ものを挙げることができる。2−ブロモヘキサデカン
酸、2−ブロモヘプタデカン酸、2−ブロモオクタデカ
ン酸、2−ブロモエイコサン酸、2−ブロモドコサン
酸、2−ブロモテトラコサン酸、3−ブロモオクタデカ
ン酸、3−ブロモエイコサン酸、2,3−ジブロモオク
タデカン酸、2−フロルドデカン酸、2−フロルテトラ
デカン酸、2−フロルヘキサデカン酸、2−フロルオク
タデカン酸、2−フロルエイコサン酸、2−フロルドコ
サン酸、2−ヨードヘキサデカン酸、2−ヨードオクタ
デカン酸、3−ヨードヘキサデカン酸、3−ヨードオク
タデカン酸、パーフロルオクタデカン酸等。
ン元素で置換された炭素数12以上の脂肪族基を持つ脂
肪族カルボン酸化合物で、その少なくともα位又はβ位
の炭素にハロゲン元素を持つものも好ましく用いられ
る。このような化合物の具体例としては、例えば以下の
ものを挙げることができる。2−ブロモヘキサデカン
酸、2−ブロモヘプタデカン酸、2−ブロモオクタデカ
ン酸、2−ブロモエイコサン酸、2−ブロモドコサン
酸、2−ブロモテトラコサン酸、3−ブロモオクタデカ
ン酸、3−ブロモエイコサン酸、2,3−ジブロモオク
タデカン酸、2−フロルドデカン酸、2−フロルテトラ
デカン酸、2−フロルヘキサデカン酸、2−フロルオク
タデカン酸、2−フロルエイコサン酸、2−フロルドコ
サン酸、2−ヨードヘキサデカン酸、2−ヨードオクタ
デカン酸、3−ヨードヘキサデカン酸、3−ヨードオク
タデカン酸、パーフロルオクタデカン酸等。
【0024】脂肪族カルボン酸化合物としては、炭素鎖
中にオキソ基を持つ炭素数12以上の脂肪族基がある脂
肪族カルボン酸化合物で、その少なくともα位、β位又
はγ位の炭素がオキソ基となっているものも好ましく用
いられる。このような化合物の具体例としては、例えば
以下のものを挙げることができる。2−オキソドデカン
酸、2−オキソテトラデカン酸、2−オキソヘキサデカ
ン酸、2−オキソオクタデカン酸、2−オキソエイコサ
ン酸、2−オキソテトラコサン酸、3−オキソドデカン
酸、3−オキソテトラデカン酸、3−オキソヘキサデカ
ン酸、3−オキソオクタデカン酸、3−オキソエイコサ
ン酸、3−オキソテトラコサン酸、4−オキソヘキサデ
カン酸、4−オキソオクタデカン酸、4−オキソドコサ
ン酸等。
中にオキソ基を持つ炭素数12以上の脂肪族基がある脂
肪族カルボン酸化合物で、その少なくともα位、β位又
はγ位の炭素がオキソ基となっているものも好ましく用
いられる。このような化合物の具体例としては、例えば
以下のものを挙げることができる。2−オキソドデカン
酸、2−オキソテトラデカン酸、2−オキソヘキサデカ
ン酸、2−オキソオクタデカン酸、2−オキソエイコサ
ン酸、2−オキソテトラコサン酸、3−オキソドデカン
酸、3−オキソテトラデカン酸、3−オキソヘキサデカ
ン酸、3−オキソオクタデカン酸、3−オキソエイコサ
ン酸、3−オキソテトラコサン酸、4−オキソヘキサデ
カン酸、4−オキソオクタデカン酸、4−オキソドコサ
ン酸等。
【0025】脂肪族カルボン酸化合物としては、下記一
般式(5)で表される二塩基酸も好ましく用いられる。 (但し、R6は炭素数12以上の脂肪族基を表し、Xは
酸素原子又はイオウ原子を表し、nは1又は2を表す
が、Xnが−SO2−基であっても良い) 一般式(5)で表される二塩基酸の具体例としては、例
えば以下のものが挙げられる。ドデシルリンゴ酸、テト
ラデシルリンゴ酸、ヘキサデシルリンゴ酸、オクタデシ
ルリンゴ酸、エイコシルリンゴ酸、ドコシルリンゴ酸、
デトラコシルリンゴ酸、ドデシルチオリンゴ酸、テトラ
デシルチオリンゴ酸、ヘキサデシルチオリンゴ酸、オク
タデシルチオリンゴ酸、エイコシルチオリンゴ酸、ドコ
シルチオリンゴ酸、テトラコシルチオリンゴ酸、ドデシ
ルジチオリンゴ酸、テトラデシルジチオリンゴ酸、ヘキ
サデシルジチオリンゴ酸、オクタデシルジチオリンゴ
酸、エイコシルジチオリンゴ酸、ドコシルジチオリンゴ
酸、テトラコシルジチオリンゴ酸、ドデシルスルホンブ
タン二酸、テトラデシルスルホンブタン二酸、ヘキサデ
シルスルホンブタン二酸、オクタデシルスルホンブタン
二酸、エイコシルスルホンブタン二酸、ドコシルスルホ
ンブタン二酸等。
般式(5)で表される二塩基酸も好ましく用いられる。 (但し、R6は炭素数12以上の脂肪族基を表し、Xは
酸素原子又はイオウ原子を表し、nは1又は2を表す
が、Xnが−SO2−基であっても良い) 一般式(5)で表される二塩基酸の具体例としては、例
えば以下のものが挙げられる。ドデシルリンゴ酸、テト
ラデシルリンゴ酸、ヘキサデシルリンゴ酸、オクタデシ
ルリンゴ酸、エイコシルリンゴ酸、ドコシルリンゴ酸、
デトラコシルリンゴ酸、ドデシルチオリンゴ酸、テトラ
デシルチオリンゴ酸、ヘキサデシルチオリンゴ酸、オク
タデシルチオリンゴ酸、エイコシルチオリンゴ酸、ドコ
シルチオリンゴ酸、テトラコシルチオリンゴ酸、ドデシ
ルジチオリンゴ酸、テトラデシルジチオリンゴ酸、ヘキ
サデシルジチオリンゴ酸、オクタデシルジチオリンゴ
酸、エイコシルジチオリンゴ酸、ドコシルジチオリンゴ
酸、テトラコシルジチオリンゴ酸、ドデシルスルホンブ
タン二酸、テトラデシルスルホンブタン二酸、ヘキサデ
シルスルホンブタン二酸、オクタデシルスルホンブタン
二酸、エイコシルスルホンブタン二酸、ドコシルスルホ
ンブタン二酸等。
【0026】脂肪族カルボン酸化合物としては、下記一
般式(6)で表される二塩基酸も好ましく用いられる。 (但し、R7,R8,R9は水素又は脂肪族基を表し、こ
のうち少なくとも一つは炭素数12以上の脂肪族基であ
る) 一般式(6)で表される二塩基酸の具体例としては、例
えば以下のものが挙げられる。ドデシルブタン二酸、ト
リデシルブタン二酸、テトラデシルブタン二酸、ペンタ
デシルブタン二酸、オクタデシルブタン二酸、エイコシ
ルブタン二酸、ドコシルブタン二酸、2,3−ジヘキサ
デシルブタン二酸、2,3−ジオクタデシルブタン二
酸、2−メチル−3−ドデシルブタン二酸、2−メチル
−3−テトラデシルブタン二酸、2−メチル−3−ヘキ
サデシルブタン二酸、2−エチル−3−ドデシルブタン
二酸、2−プロピル−3−ドデシルブタン二酸、2−オ
クチル−3−ヘキサデシルブタン二酸、2−テトラデシ
ル−3−オクタデシルブタン二酸等。
般式(6)で表される二塩基酸も好ましく用いられる。 (但し、R7,R8,R9は水素又は脂肪族基を表し、こ
のうち少なくとも一つは炭素数12以上の脂肪族基であ
る) 一般式(6)で表される二塩基酸の具体例としては、例
えば以下のものが挙げられる。ドデシルブタン二酸、ト
リデシルブタン二酸、テトラデシルブタン二酸、ペンタ
デシルブタン二酸、オクタデシルブタン二酸、エイコシ
ルブタン二酸、ドコシルブタン二酸、2,3−ジヘキサ
デシルブタン二酸、2,3−ジオクタデシルブタン二
酸、2−メチル−3−ドデシルブタン二酸、2−メチル
−3−テトラデシルブタン二酸、2−メチル−3−ヘキ
サデシルブタン二酸、2−エチル−3−ドデシルブタン
二酸、2−プロピル−3−ドデシルブタン二酸、2−オ
クチル−3−ヘキサデシルブタン二酸、2−テトラデシ
ル−3−オクタデシルブタン二酸等。
【0027】脂肪族カルボン酸化合物としては、下記一
般式(7)で表される二塩基酸も好ましく用いられる。 (但し、R10,R11は水素又は脂肪族基を表し、このう
ち少なくとも一つは炭素数12以上の脂肪族基である) 一般式(7)で表される二塩基酸の具体例としては、例
えば以下のものが挙げられる。ドデシルマロン酸、テト
ラデシルマロン酸、ヘキサデシルマロン酸、オクタデシ
ルマロン酸、エイコシルマロン酸、ドコシルマロン酸、
テトラコシルマロン酸、ジドデシルマロン酸、ジテトラ
デシルマロン酸、ジヘキサデシルマロン酸、ジオクタデ
シルマロン酸、ジエイコシルマロン酸、ジドコシルマロ
ン酸、メチルオクタデシルマロン酸、メチルエイコシル
マロン酸、メチルドコシルマロン酸、メチルテトラコシ
ルマロン酸、エチルオクタデシルマロン酸、エチルエイ
コシルマロン酸、エチルドコシルマロン酸、エチルテト
ラコシルマロン酸等。
般式(7)で表される二塩基酸も好ましく用いられる。 (但し、R10,R11は水素又は脂肪族基を表し、このう
ち少なくとも一つは炭素数12以上の脂肪族基である) 一般式(7)で表される二塩基酸の具体例としては、例
えば以下のものが挙げられる。ドデシルマロン酸、テト
ラデシルマロン酸、ヘキサデシルマロン酸、オクタデシ
ルマロン酸、エイコシルマロン酸、ドコシルマロン酸、
テトラコシルマロン酸、ジドデシルマロン酸、ジテトラ
デシルマロン酸、ジヘキサデシルマロン酸、ジオクタデ
シルマロン酸、ジエイコシルマロン酸、ジドコシルマロ
ン酸、メチルオクタデシルマロン酸、メチルエイコシル
マロン酸、メチルドコシルマロン酸、メチルテトラコシ
ルマロン酸、エチルオクタデシルマロン酸、エチルエイ
コシルマロン酸、エチルドコシルマロン酸、エチルテト
ラコシルマロン酸等。
【0028】脂肪族カルボン酸化合物としては、下記一
般式(8)で表される二塩基酸も好ましく用いられる。 (但し、R12は炭素数12以上の脂肪族基を表し、nは
0又は1を表し、mは1,2又は3を表し、nが0の場
合、mは2又は3であり、nが1の場合はmは1又は2
を表す) 一般式(8)で表される二塩基酸の具体例としては、例
えば以下のものが挙げられる。2−ドデシル−ペンタン
二酸、2−ヘキサデシル−ペンタン二酸、2−オクタデ
シル−ペンタン二酸、2−エイコシル−ペンタン二酸、
2−ドコシル−ペンタン二酸、2−ドデシル−ヘキサン
二酸、2−ペンタデシル−ヘキサン二酸、2−オクタデ
シル−ヘキサン二酸、2−エイコシル−ヘキサン二酸、
2−ドコシル−ヘキサン二酸等。
般式(8)で表される二塩基酸も好ましく用いられる。 (但し、R12は炭素数12以上の脂肪族基を表し、nは
0又は1を表し、mは1,2又は3を表し、nが0の場
合、mは2又は3であり、nが1の場合はmは1又は2
を表す) 一般式(8)で表される二塩基酸の具体例としては、例
えば以下のものが挙げられる。2−ドデシル−ペンタン
二酸、2−ヘキサデシル−ペンタン二酸、2−オクタデ
シル−ペンタン二酸、2−エイコシル−ペンタン二酸、
2−ドコシル−ペンタン二酸、2−ドデシル−ヘキサン
二酸、2−ペンタデシル−ヘキサン二酸、2−オクタデ
シル−ヘキサン二酸、2−エイコシル−ヘキサン二酸、
2−ドコシル−ヘキサン二酸等。
【0029】脂肪族カルボン酸化合物としては、長鎖脂
肪酸によりアシル化されたクエン酸等の三塩基酸も好ま
しく用いられる。その具体例としては、例えば以下のも
のが挙げられる。
肪酸によりアシル化されたクエン酸等の三塩基酸も好ま
しく用いられる。その具体例としては、例えば以下のも
のが挙げられる。
【0030】(c)フェノール化合物 下記一般式(9)で表される化合物が好ましく用いられ
る。
る。
【化2】 (但し、Yは−S−,−O−,−CONH−又は−CO
O−を表し、R13は炭素数12以上の脂肪族基を表し、
nは1,2又は3の整数である) 一般式(9)で表されるフェノール化合物の具体例とし
ては、例えば以下のものが挙げられる。p−(ドデシル
チオ)フェノール、p−(テトラデシルチオ)フェノー
ル、p−(ヘキサデシルチオ)フェノール、p−(オク
タデシルチオ)フェノール、p−(エイコシルチオ)フ
ェノール、p−(ドコシルチオ)フェノール、p−(テ
トラコシルチオ)フェノール、p−(ドデシルオキシ)
フェノール、p−(テトラデシルオキシ)フェノール、
p−(ヘキサデシルオキシ)フェノール、p−(オクタ
デシルオキシ)フェノール、p−(エイコシルオキシ)
フェノール、p−(ドコシルオキシ)フェノール、p−
(テトラコシルオキシ)フェノール、p−ドデシルカル
バモイルフェノール、p−テトラデシルカルバモイルフ
ェノール、p−ヘキサデシルカルバモイルフェノール、
p−オクタデシルカルバモイルフェノール、p−エイコ
シルカルバモイルフェノール、p−ドコシルカルバモイ
ルフェノール、p−テトラコシルカルバモイルフェノー
ル、没食子酸ヘキサデシルエステル、没食子酸オクタデ
シルエステル、没食子酸エイコシルエステル、没食子酸
ドコシルエステル、没食子酸テトラコシルエステル等。
O−を表し、R13は炭素数12以上の脂肪族基を表し、
nは1,2又は3の整数である) 一般式(9)で表されるフェノール化合物の具体例とし
ては、例えば以下のものが挙げられる。p−(ドデシル
チオ)フェノール、p−(テトラデシルチオ)フェノー
ル、p−(ヘキサデシルチオ)フェノール、p−(オク
タデシルチオ)フェノール、p−(エイコシルチオ)フ
ェノール、p−(ドコシルチオ)フェノール、p−(テ
トラコシルチオ)フェノール、p−(ドデシルオキシ)
フェノール、p−(テトラデシルオキシ)フェノール、
p−(ヘキサデシルオキシ)フェノール、p−(オクタ
デシルオキシ)フェノール、p−(エイコシルオキシ)
フェノール、p−(ドコシルオキシ)フェノール、p−
(テトラコシルオキシ)フェノール、p−ドデシルカル
バモイルフェノール、p−テトラデシルカルバモイルフ
ェノール、p−ヘキサデシルカルバモイルフェノール、
p−オクタデシルカルバモイルフェノール、p−エイコ
シルカルバモイルフェノール、p−ドコシルカルバモイ
ルフェノール、p−テトラコシルカルバモイルフェノー
ル、没食子酸ヘキサデシルエステル、没食子酸オクタデ
シルエステル、没食子酸エイコシルエステル、没食子酸
ドコシルエステル、没食子酸テトラコシルエステル等。
【0031】(d)メルカプト酢酸の金属塩 一般式(10)で表されるアルキル又はアルケニルメル
カプト酢酸の金属塩も好ましく使用される。 (R14−S−CH2−COO)2 M (10) (但し、R14は炭素数10〜18の脂肪族基を表し、M
はスズ、マグネシウム、亜鉛又は銅を表す) 一般式(10)で表されるメルカプト酢酸金属塩の具体
例としては、例えば以下のものが挙げられる。デシルメ
ルカプト酢酸スズ塩、ドデシルメルカプト酢酸スズ塩、
テトラデシルメルカプト酢酸スズ塩、ヘキサデシルメル
カプト酢酸スズ塩、オクタデシルメルカプト酢酸スズ
塩、デシルメルカプト酢酸マグネシウム塩、ドデシルメ
ルカプト酢酸マグネシウム塩、テトラデシルメルカプト
酢酸マグネシウム塩、ヘキサデシルメルカプト酢酸マグ
ネシウム塩、オクタデシルメルカプト酢酸マグネシウム
塩、デシルメルカプト酢酸亜鉛塩、ドデシルメルカプト
酢酸亜鉛塩、テトラデシルメルカプト酢酸亜鉛塩、ヘキ
サデシルメルカプト酢酸亜鉛塩、オクタデシルメルカプ
ト酢酸亜鉛塩、デシルメルカプト酢酸銅塩、ドデシルメ
ルカプト酢酸銅塩、テトラデシルメルカプト酢酸銅塩、
ヘキサデシルメルカプト酢酸銅塩、オクタデシルメルカ
プト酢酸銅塩等。
カプト酢酸の金属塩も好ましく使用される。 (R14−S−CH2−COO)2 M (10) (但し、R14は炭素数10〜18の脂肪族基を表し、M
はスズ、マグネシウム、亜鉛又は銅を表す) 一般式(10)で表されるメルカプト酢酸金属塩の具体
例としては、例えば以下のものが挙げられる。デシルメ
ルカプト酢酸スズ塩、ドデシルメルカプト酢酸スズ塩、
テトラデシルメルカプト酢酸スズ塩、ヘキサデシルメル
カプト酢酸スズ塩、オクタデシルメルカプト酢酸スズ
塩、デシルメルカプト酢酸マグネシウム塩、ドデシルメ
ルカプト酢酸マグネシウム塩、テトラデシルメルカプト
酢酸マグネシウム塩、ヘキサデシルメルカプト酢酸マグ
ネシウム塩、オクタデシルメルカプト酢酸マグネシウム
塩、デシルメルカプト酢酸亜鉛塩、ドデシルメルカプト
酢酸亜鉛塩、テトラデシルメルカプト酢酸亜鉛塩、ヘキ
サデシルメルカプト酢酸亜鉛塩、オクタデシルメルカプ
ト酢酸亜鉛塩、デシルメルカプト酢酸銅塩、ドデシルメ
ルカプト酢酸銅塩、テトラデシルメルカプト酢酸銅塩、
ヘキサデシルメルカプト酢酸銅塩、オクタデシルメルカ
プト酢酸銅塩等。
【0032】本発明で使用される可逆的熱発色性組成物
は、基本的に前記顕色剤に対して発色剤を組合せること
によって構成されるものである。本発明で使われる発色
剤は電子供与性を示すものであり、それ自体無色或いは
淡色の染料前駆体であり、特に限定されず、従来公知の
トリフェニルメタンフタリド系化合物、フルオラン系化
合物、フェノチアジン系化合物、ロイコオーラミン系化
合物、インドリノフタリド系化合物等が用いられる。そ
の発色剤の具体例を以下に示す。本発明に用いられる好
ましい発色剤として下記一般式(11)又は(12)の
化合物がある。
は、基本的に前記顕色剤に対して発色剤を組合せること
によって構成されるものである。本発明で使われる発色
剤は電子供与性を示すものであり、それ自体無色或いは
淡色の染料前駆体であり、特に限定されず、従来公知の
トリフェニルメタンフタリド系化合物、フルオラン系化
合物、フェノチアジン系化合物、ロイコオーラミン系化
合物、インドリノフタリド系化合物等が用いられる。そ
の発色剤の具体例を以下に示す。本発明に用いられる好
ましい発色剤として下記一般式(11)又は(12)の
化合物がある。
【化3】
【化4】 但し、R15は水素又は炭素数1〜4のアルキル基、R16
は炭素数1〜6のアルキル基、シクロヘキシル基又は置
換されていてもよいフェニル基を示す。フェニル基に対
する置換基としては、メチル基、エチル基等のアルキル
基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基又はハロ
ゲン等が示される。R17は水素、炭素数1〜2のアルキ
ル基、アルコキシ基又はハロゲンを表す。R18は水素、
メチル基、ハロゲン又は置換されていてもよいアミノ基
を表す。アミノ基に対する置換基は、アルキル基、置換
されていてもよいアリール基やアラルキル基等であり、
ここでの置換基はアルキル基、ハロゲン、アルコキシ基
等である。このような発色剤の具体例としては、例えば
次の化合物が挙げられる。
は炭素数1〜6のアルキル基、シクロヘキシル基又は置
換されていてもよいフェニル基を示す。フェニル基に対
する置換基としては、メチル基、エチル基等のアルキル
基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基又はハロ
ゲン等が示される。R17は水素、炭素数1〜2のアルキ
ル基、アルコキシ基又はハロゲンを表す。R18は水素、
メチル基、ハロゲン又は置換されていてもよいアミノ基
を表す。アミノ基に対する置換基は、アルキル基、置換
されていてもよいアリール基やアラルキル基等であり、
ここでの置換基はアルキル基、ハロゲン、アルコキシ基
等である。このような発色剤の具体例としては、例えば
次の化合物が挙げられる。
【0033】2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチル
アミノフルオラン 2−アニリノ−3−メチル−6−(ジ−n−ブチルアミ
ノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N
−n−プロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−
アニリノ−3−メチル−6−(N−イソプロピル−N−
メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル
−6−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)フルオラ
ン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル
−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−
メチル−6−(N−sec−ブチル−N−エチルアミ
ノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N
−n−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−ア
ニリノ−3−メチル−6−(N−iso−アミル−N−
エチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル
−6−(N−n−プロピル−N−イソプロピルアミノ)
フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シ
クロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−ア
ニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジ
ノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N
−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(m−ト
リクロルメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチル
アミノフルオラン、2−(m−トリフロロメチルアニリ
ノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2
−(m−トリフロロメチルアニリノ)−3−メチル−6
−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラ
ン、2−(2,4−ジメチルアニリノ)−3−メチル−
6−ジエチルアミノフルオラン、2−(N−エチル−p
−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−エチルアニリ
ノ)フルオラン、2−(N−メチル−p−トルイジノ)
−3−メチル−6−(N−プロピル−p−トルイジノ)
フルオラン、
アミノフルオラン 2−アニリノ−3−メチル−6−(ジ−n−ブチルアミ
ノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N
−n−プロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−
アニリノ−3−メチル−6−(N−イソプロピル−N−
メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル
−6−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)フルオラ
ン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル
−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−
メチル−6−(N−sec−ブチル−N−エチルアミ
ノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N
−n−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−ア
ニリノ−3−メチル−6−(N−iso−アミル−N−
エチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル
−6−(N−n−プロピル−N−イソプロピルアミノ)
フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シ
クロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−ア
ニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジ
ノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N
−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(m−ト
リクロルメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチル
アミノフルオラン、2−(m−トリフロロメチルアニリ
ノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2
−(m−トリフロロメチルアニリノ)−3−メチル−6
−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラ
ン、2−(2,4−ジメチルアニリノ)−3−メチル−
6−ジエチルアミノフルオラン、2−(N−エチル−p
−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−エチルアニリ
ノ)フルオラン、2−(N−メチル−p−トルイジノ)
−3−メチル−6−(N−プロピル−p−トルイジノ)
フルオラン、
【0034】2−アニリノ−6−(N−n−ヘキシル−
N−エチルアミノ)フルオラン、2−(o−クロルアニ
リノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(o−ブ
ロモアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−
(o−クロルアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラ
ン、2−(o−フロルアニリノ)−6−ジブチルアミノ
フルオラン、2−(m−トリフロルメチルアニリノ)−
6−ジエチルアミノフルオラン、2−(p−アセチルア
ニリノ)−6−(N−n−アミル−N−n−ブチルアミ
ノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−エチ
ル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ
−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フル
オラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−エチル−2,
4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ジベンジルア
ミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラ
ン、2−ジベンジルアミノ−6−(N−エチル−p−ト
ルイジノ)フルオラン、2−(ジ−p−メチルベンジル
アミノ)−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオ
ラン、2−(α−フェニルエチルアミノ)−6−(N−
エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−メチルアミ
ノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−メチ
ルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2
−メチルアミノ−6−(N−プロピルアニリノ)フルオ
ラン、2−エチルアミノ−6−(N−メチル−p−トル
イジノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−メ
チル−2,4,−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−
エチルアミノ−6−(N−エチル−2,4,−ジメチル
アニリノ)フルオラン、2−ジメチルアミノ−6−(N
−メチルアニリノ)フルオラン、2−ジメチルアミノ−
6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−ジエチル
アミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラ
ン、2−ジエチルアミノ−6−(N−エチル−p−トル
イジノ)フルオラン、2−ジプロピルアミノ−6−(N
−メチル−アニリノ)フルオラン、2−ジプロピルアミ
ノ−6−(N−エチル−アニリノ)フルオラン、2−ア
ミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−ア
ミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−ア
ミノ−6−(N−プロピルアニリノ)フルオラン、2−
アミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラ
ン、2−アミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)
フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピル−p−ト
ルイジノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル
−p−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−
(N−エチル−p−エチルアニリノ)フルオラン、2−
アミノ−6−(N−プロピル−p−エチルアニリノ)フ
ルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−2,4−ジ
メチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−
エチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−
アミノ−6−(N−プロピル−2,4−ジメチルアニリ
ノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−p−
クロルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−
エチル−p−クロルアニリノ)フルオラン、2−アミノ
−6−(N−プロピル−p−クロルアニリノ)フルオラ
ン、
N−エチルアミノ)フルオラン、2−(o−クロルアニ
リノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(o−ブ
ロモアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−
(o−クロルアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラ
ン、2−(o−フロルアニリノ)−6−ジブチルアミノ
フルオラン、2−(m−トリフロルメチルアニリノ)−
6−ジエチルアミノフルオラン、2−(p−アセチルア
ニリノ)−6−(N−n−アミル−N−n−ブチルアミ
ノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−エチ
ル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ
−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フル
オラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−エチル−2,
4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ジベンジルア
ミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラ
ン、2−ジベンジルアミノ−6−(N−エチル−p−ト
ルイジノ)フルオラン、2−(ジ−p−メチルベンジル
アミノ)−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオ
ラン、2−(α−フェニルエチルアミノ)−6−(N−
エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−メチルアミ
ノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−メチ
ルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2
−メチルアミノ−6−(N−プロピルアニリノ)フルオ
ラン、2−エチルアミノ−6−(N−メチル−p−トル
イジノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−メ
チル−2,4,−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−
エチルアミノ−6−(N−エチル−2,4,−ジメチル
アニリノ)フルオラン、2−ジメチルアミノ−6−(N
−メチルアニリノ)フルオラン、2−ジメチルアミノ−
6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−ジエチル
アミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラ
ン、2−ジエチルアミノ−6−(N−エチル−p−トル
イジノ)フルオラン、2−ジプロピルアミノ−6−(N
−メチル−アニリノ)フルオラン、2−ジプロピルアミ
ノ−6−(N−エチル−アニリノ)フルオラン、2−ア
ミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−ア
ミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−ア
ミノ−6−(N−プロピルアニリノ)フルオラン、2−
アミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラ
ン、2−アミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)
フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピル−p−ト
ルイジノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル
−p−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−
(N−エチル−p−エチルアニリノ)フルオラン、2−
アミノ−6−(N−プロピル−p−エチルアニリノ)フ
ルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−2,4−ジ
メチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−
エチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−
アミノ−6−(N−プロピル−2,4−ジメチルアニリ
ノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−p−
クロルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−
エチル−p−クロルアニリノ)フルオラン、2−アミノ
−6−(N−プロピル−p−クロルアニリノ)フルオラ
ン、
【0035】2,3−ジメチル−6−ジメチルアミノフ
ルオラン、3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイ
ジノ)フルオラン、2−クロル−6−ジエチルアミノフ
ルオラン、2−ブロモ−6−ジエチルアミノフルオラ
ン、2−クロル−6−ジプロピルアミノフルオラン、3
−クロル−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−
ブロモ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−ク
ロル−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フル
オラン、2−クロル−3−メチル−6−ジエチルアミノ
フルオラン、2−アニリノ−3−クロル−6−ジエチル
アミノフルオラン、2−(o−クロルアニリノ)−3−
クロル−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−
(m−トリフロルメチルアニリノ)−3−クロル−6−
ジエチルアミノフルオラン、2−(2,3−ジクロルア
ニリノ)−3−クロル−6−ジエチルアミノフルオラ
ン、1,2−ベンゾ−6−ジエチルアミノフルオラン、
1,2−ベンゾ−6−(N−エチル−N−イソアミルア
ミノ)フルオラン、1,2−ベンゾ−6−ジブチルアミ
ノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−メチル−N
−シクロヘキシルアミノ)フルオラン、1,2−ベンゾ
−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、そ
の他。
ルオラン、3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイ
ジノ)フルオラン、2−クロル−6−ジエチルアミノフ
ルオラン、2−ブロモ−6−ジエチルアミノフルオラ
ン、2−クロル−6−ジプロピルアミノフルオラン、3
−クロル−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−
ブロモ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−ク
ロル−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フル
オラン、2−クロル−3−メチル−6−ジエチルアミノ
フルオラン、2−アニリノ−3−クロル−6−ジエチル
アミノフルオラン、2−(o−クロルアニリノ)−3−
クロル−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−
(m−トリフロルメチルアニリノ)−3−クロル−6−
ジエチルアミノフルオラン、2−(2,3−ジクロルア
ニリノ)−3−クロル−6−ジエチルアミノフルオラ
ン、1,2−ベンゾ−6−ジエチルアミノフルオラン、
1,2−ベンゾ−6−(N−エチル−N−イソアミルア
ミノ)フルオラン、1,2−ベンゾ−6−ジブチルアミ
ノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−メチル−N
−シクロヘキシルアミノ)フルオラン、1,2−ベンゾ
−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、そ
の他。
【0036】本発明において好ましく用いられる他の発
色剤の具体例を示すと以下の通りである。 2−アニリノ−3−メチル−6−(N−2−エトキシプ
ロピル−N−エチルア 2−アニリノ−3−メチル−6−(N−2−エトキシプ
ロピル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−(p−ク
ロルアニリノ)−6−(N−n−オクチルアミノ)フル
オラン、2−(p−クロルアニリノ)−6−(N−n−
パルミチルアミノ)フルオラン、2−(p−クロルアニ
リノ)−6−(ジ−n−オクチルアミノ)フルオラン、
2−ベンゾイルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイ
ジノ)フルオラン、2−(o−メトキシベンゾイルアミ
ノ)−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラ
ン、2−ジベンジルアミノ−4−メチル−6−ジエチル
アミノフルオラン、2−ジベンジルアミノ−4−メトキ
シ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−ベンジルアミノ−4−メチル−6−(N−エチル−
p−トルイジノ)フルオラン、2−(α−フェニルエチ
ルアミノ)−4−メチル−6−ジエチルアミノフルオラ
ン、2−(p−トルイジノ)−3−(t−ブチル)−6
−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−
(o−メトキシカルボニルアニリノ)−6−ジエチルア
ミノフルオラン、2−アセチルアミノ−6−(N−メチ
ル−p−トルイジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ
−6−(m−トリフロルメチルアニリノ)フルオラン、
4−メトキシ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フ
ルオラン、2−エトキシエチルアミノ−3−クロル−6
−ジブチルアミノフルオラン、2−ジベンジルアミノ−
4−クロル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フル
オラン、2−(α−フェニルエチルアミノ)−4−クロ
ル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(N−ベンジ
ル−p−トリフロルメチルアニリノ)−4−クロル−6
−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチ
ル−6−ピロリジノフルオラン、2−アニリノ−3−ク
ロル−6−ピロリジノフルオラン、2−アニリノ−3−
メチル−6−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリ
ルアミノ)フルオラン、2−メシジノ−4′,5′−ベ
ンゾ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(m−トリ
フロルメチルアニリノ)−3−メチル−6−ピロリジノ
フルオラン、2−(α−ナフチルアミノ)−3,4−ベ
ンゾ−4′−ブロモ−6−(N−ベンジル−N−シクロ
ヘキシルアミノ)フルオラン、2−ピペリジノ−6−ジ
エチルアミノフルオラン、2−(N−n−プロピル−p
−トリフロルメチルアニリノ)−6−モルフォリノフル
オラン、2−(ジ−N−p−クロルフェニル−メチルア
ミノ)−6−ピロリジノフルオラン、2−(N−n−プ
ロピル−m−トリフロルメチルアニリノ)−6−モルフ
ォリノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−エチル
−N−n−オクチルアミノ)フルオラン、1,2−ベン
ゾ−6−ジアリルアミノフルオラン、1,2−ベンゾ−
6−(N−エトキシエチル−N−エチルアミノ)フルオ
ラン。
色剤の具体例を示すと以下の通りである。 2−アニリノ−3−メチル−6−(N−2−エトキシプ
ロピル−N−エチルア 2−アニリノ−3−メチル−6−(N−2−エトキシプ
ロピル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−(p−ク
ロルアニリノ)−6−(N−n−オクチルアミノ)フル
オラン、2−(p−クロルアニリノ)−6−(N−n−
パルミチルアミノ)フルオラン、2−(p−クロルアニ
リノ)−6−(ジ−n−オクチルアミノ)フルオラン、
2−ベンゾイルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイ
ジノ)フルオラン、2−(o−メトキシベンゾイルアミ
ノ)−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラ
ン、2−ジベンジルアミノ−4−メチル−6−ジエチル
アミノフルオラン、2−ジベンジルアミノ−4−メトキ
シ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、
2−ベンジルアミノ−4−メチル−6−(N−エチル−
p−トルイジノ)フルオラン、2−(α−フェニルエチ
ルアミノ)−4−メチル−6−ジエチルアミノフルオラ
ン、2−(p−トルイジノ)−3−(t−ブチル)−6
−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−
(o−メトキシカルボニルアニリノ)−6−ジエチルア
ミノフルオラン、2−アセチルアミノ−6−(N−メチ
ル−p−トルイジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ
−6−(m−トリフロルメチルアニリノ)フルオラン、
4−メトキシ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フ
ルオラン、2−エトキシエチルアミノ−3−クロル−6
−ジブチルアミノフルオラン、2−ジベンジルアミノ−
4−クロル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フル
オラン、2−(α−フェニルエチルアミノ)−4−クロ
ル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(N−ベンジ
ル−p−トリフロルメチルアニリノ)−4−クロル−6
−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチ
ル−6−ピロリジノフルオラン、2−アニリノ−3−ク
ロル−6−ピロリジノフルオラン、2−アニリノ−3−
メチル−6−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリ
ルアミノ)フルオラン、2−メシジノ−4′,5′−ベ
ンゾ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(m−トリ
フロルメチルアニリノ)−3−メチル−6−ピロリジノ
フルオラン、2−(α−ナフチルアミノ)−3,4−ベ
ンゾ−4′−ブロモ−6−(N−ベンジル−N−シクロ
ヘキシルアミノ)フルオラン、2−ピペリジノ−6−ジ
エチルアミノフルオラン、2−(N−n−プロピル−p
−トリフロルメチルアニリノ)−6−モルフォリノフル
オラン、2−(ジ−N−p−クロルフェニル−メチルア
ミノ)−6−ピロリジノフルオラン、2−(N−n−プ
ロピル−m−トリフロルメチルアニリノ)−6−モルフ
ォリノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−エチル
−N−n−オクチルアミノ)フルオラン、1,2−ベン
ゾ−6−ジアリルアミノフルオラン、1,2−ベンゾ−
6−(N−エトキシエチル−N−エチルアミノ)フルオ
ラン。
【0037】ベンゾロイコメチレンブルー、2−〔3,
6−ビス(ジエチルアミノ)〕−6−(o−クロルアニ
リノ)キサンチル安息香酸ラクタム、2−〔3,6−ビ
ス(ジエチルアミノ)〕−9−(o−クロルアニリノ)
キサンチル安息香酸ラクタム、3,3−ビス(p−ジメ
チルアニリノ)−フタリド、3,3−ビス(p−ジメチ
ルアニリノ)−6−ジメチルアミノフタリド(別名クリ
スタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジ
メチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフタリド、3,
3−ビス(p−ジメチルアニリノ)−6−クロルフタリ
ド、3,3−ビス(p−ジブチルアニリノ)フタリド、
3−(2−メトキシ−4−ジメチルアニリノ)−3−
(2−ヒドロキシ−4,5−ジクロルフェニル)フタリ
ド、3−(2−ヒドロキシ−4−ジメチルアニリノ)−
3−(2−メトキシ−5−クロルフェニル)フタリド、
3−(2−ヒドロキシ−4−ジメトキシアニリノ)−3
−(2−メトキシ−5−クロルフェニル)フタリド、3
−(2−ヒドロキシ−4−ジメチルアニリノ)−3−
(2−メトキシ−5−ニトロフェニル)フタリド、3−
(2−ヒドロキシ−4−ジエチルアニリノ)−3−(2
−メトキシ−5−トリル)フタリド、3−(2−メトキ
シ−4−ジメチルアニリノ)−3−(2−ヒドロキシ−
4−クロル−5−メトキシフェニル)フタリド、3,6
−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,
3′)−6′−ジメチルアミノフタリド、6−クロル−
8−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、6−
ブロモ−2−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラ
ン、その他。
6−ビス(ジエチルアミノ)〕−6−(o−クロルアニ
リノ)キサンチル安息香酸ラクタム、2−〔3,6−ビ
ス(ジエチルアミノ)〕−9−(o−クロルアニリノ)
キサンチル安息香酸ラクタム、3,3−ビス(p−ジメ
チルアニリノ)−フタリド、3,3−ビス(p−ジメチ
ルアニリノ)−6−ジメチルアミノフタリド(別名クリ
スタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジ
メチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフタリド、3,
3−ビス(p−ジメチルアニリノ)−6−クロルフタリ
ド、3,3−ビス(p−ジブチルアニリノ)フタリド、
3−(2−メトキシ−4−ジメチルアニリノ)−3−
(2−ヒドロキシ−4,5−ジクロルフェニル)フタリ
ド、3−(2−ヒドロキシ−4−ジメチルアニリノ)−
3−(2−メトキシ−5−クロルフェニル)フタリド、
3−(2−ヒドロキシ−4−ジメトキシアニリノ)−3
−(2−メトキシ−5−クロルフェニル)フタリド、3
−(2−ヒドロキシ−4−ジメチルアニリノ)−3−
(2−メトキシ−5−ニトロフェニル)フタリド、3−
(2−ヒドロキシ−4−ジエチルアニリノ)−3−(2
−メトキシ−5−トリル)フタリド、3−(2−メトキ
シ−4−ジメチルアニリノ)−3−(2−ヒドロキシ−
4−クロル−5−メトキシフェニル)フタリド、3,6
−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,
3′)−6′−ジメチルアミノフタリド、6−クロル−
8−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、6−
ブロモ−2−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラ
ン、その他。
【0038】本発明で使用される可逆的熱発色性組成物
は、発色剤と顕色剤の割合を使用する化合物の物性によ
って適切な比率にする必要がある。その範囲は、おおむ
ねモル比で発色剤1に対し顕色剤が1から20の範囲で
あり、好ましくは2から10の範囲である。この範囲よ
り顕色剤が少なくても多くても発色状態の濃度が低くな
り、実用上の問題となる。また、上記の好ましい範囲に
あっても発色剤と顕色剤の割合で消色特性は変化し、比
較的顕色剤が多い場合には消色開始温度が低くなり、比
較的少ない場合には消色が温度に対してシャープにな
る。従って、この割合は用途や目的に応じて適当に選択
しなければならない。本発明で使用される可逆的感熱記
録媒体は、前記の組成物を含む記録層を支持体上に設け
たものであり、該記録媒体の基本的構成は最下層に支持
体を備え、その上に記録層及び保護層を順次積層したも
のであるが、支持体と記録層の間には記録層の組成物が
支持体へ浸透するのを防ぐアンダーコート層を、記録層
と保護層の間には接着性向上等を目的とする中間層を存
在させるのが好ましい。ここで用いられる支持体は、
紙、合成紙、プラスチックフィルム或いはこれらの複合
体、ガラス板等であり、記録層を保持できるものであれ
ばよい。
は、発色剤と顕色剤の割合を使用する化合物の物性によ
って適切な比率にする必要がある。その範囲は、おおむ
ねモル比で発色剤1に対し顕色剤が1から20の範囲で
あり、好ましくは2から10の範囲である。この範囲よ
り顕色剤が少なくても多くても発色状態の濃度が低くな
り、実用上の問題となる。また、上記の好ましい範囲に
あっても発色剤と顕色剤の割合で消色特性は変化し、比
較的顕色剤が多い場合には消色開始温度が低くなり、比
較的少ない場合には消色が温度に対してシャープにな
る。従って、この割合は用途や目的に応じて適当に選択
しなければならない。本発明で使用される可逆的感熱記
録媒体は、前記の組成物を含む記録層を支持体上に設け
たものであり、該記録媒体の基本的構成は最下層に支持
体を備え、その上に記録層及び保護層を順次積層したも
のであるが、支持体と記録層の間には記録層の組成物が
支持体へ浸透するのを防ぐアンダーコート層を、記録層
と保護層の間には接着性向上等を目的とする中間層を存
在させるのが好ましい。ここで用いられる支持体は、
紙、合成紙、プラスチックフィルム或いはこれらの複合
体、ガラス板等であり、記録層を保持できるものであれ
ばよい。
【0039】記録層は、前記の可逆的熱発色性組成物が
存在すればどのような態様のものでも良いが、通常はバ
インダー樹脂内に顕色剤と発色剤とを充分良く分散して
記録層とするのが良く、この方法で長寿命の可逆的感熱
記録媒体を得ることができる。顕色剤及び発色剤は、そ
のまま或いはマイクロカプセル中に内包して用いること
ができる。顕色剤、発色剤のマイクロカプセル化は、コ
アセルベーション法、界面重合法、インサイチュ重合法
など公知の方法で行うことができる。なお、顕色剤や発
色剤は単独でも2種以上混合して使用してもよい。本発
明で使用される可逆的感熱記録媒体では必要に応じて、
塗布特性或いは記録特性の向上を目的に、通常の感熱記
録紙に用いられている種々の添加剤、例えば分散剤、界
面活性剤、高分子カチオン系導電剤、填料、発色画像安
定剤、酸化防止剤、光安定化剤、滑剤等を記録層に加え
ることもできる。
存在すればどのような態様のものでも良いが、通常はバ
インダー樹脂内に顕色剤と発色剤とを充分良く分散して
記録層とするのが良く、この方法で長寿命の可逆的感熱
記録媒体を得ることができる。顕色剤及び発色剤は、そ
のまま或いはマイクロカプセル中に内包して用いること
ができる。顕色剤、発色剤のマイクロカプセル化は、コ
アセルベーション法、界面重合法、インサイチュ重合法
など公知の方法で行うことができる。なお、顕色剤や発
色剤は単独でも2種以上混合して使用してもよい。本発
明で使用される可逆的感熱記録媒体では必要に応じて、
塗布特性或いは記録特性の向上を目的に、通常の感熱記
録紙に用いられている種々の添加剤、例えば分散剤、界
面活性剤、高分子カチオン系導電剤、填料、発色画像安
定剤、酸化防止剤、光安定化剤、滑剤等を記録層に加え
ることもできる。
【0040】記録層の形成は、発色剤と顕色剤とをバイ
ンダー樹脂と共に水又は有機溶剤に均一に分散もしくは
溶解して、これを支持体上に塗布・乾燥する公知の方法
で行えばよい。記録層のバインダー樹脂の主要な役割
は、発色・消色の繰り返しで可逆的熱発色性組成物が凝
集するのを防止し、該組成物が均一に分散した状態を保
持することである。そして、発色時の熱印加で該組成物
が凝集することが多いから、バインダー樹脂には耐熱性
の高いものを使うのが望ましい。このようなバインダー
樹脂として、例えばポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチルセルロース、
ポリスチレン、スチレン系共重合体、フェノキシ樹脂、
ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリウレタン、ポ
リカーボネート、ポリアクリル酸エステル類、ポリメタ
クリル酸エステル類、アクリル酸共重合体、マレイン酸
共重合体、ポリビニルアルコール、塩素化塩化ビニル樹
脂、前記バインダー樹脂の混合物等が用いられる。
ンダー樹脂と共に水又は有機溶剤に均一に分散もしくは
溶解して、これを支持体上に塗布・乾燥する公知の方法
で行えばよい。記録層のバインダー樹脂の主要な役割
は、発色・消色の繰り返しで可逆的熱発色性組成物が凝
集するのを防止し、該組成物が均一に分散した状態を保
持することである。そして、発色時の熱印加で該組成物
が凝集することが多いから、バインダー樹脂には耐熱性
の高いものを使うのが望ましい。このようなバインダー
樹脂として、例えばポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチルセルロース、
ポリスチレン、スチレン系共重合体、フェノキシ樹脂、
ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリウレタン、ポ
リカーボネート、ポリアクリル酸エステル類、ポリメタ
クリル酸エステル類、アクリル酸共重合体、マレイン酸
共重合体、ポリビニルアルコール、塩素化塩化ビニル樹
脂、前記バインダー樹脂の混合物等が用いられる。
【0041】保護層は熱印加時の熱と圧力による表面の
変形や変色を防ぐから、多数回使用時には保護層設置が
好ましい。保護層には、ポリビニルアルコール、スチレ
ン−無水マレイン酸共重合体、ジイソブチレン−無水マ
レイン酸共重合体、カルボキシ変性ポリエチレン、メラ
ミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド
樹脂等のほか、紫外線硬化樹脂や電子線硬化樹脂等の種
々の硬化性樹脂が使用される。これらは単独又は2種以
上混合して使用されるが、保護層形成用樹脂に硬化剤を
加えて設層し、該層を設層後に硬化させても良い。アン
ダーコート層は、断熱性向上、支持体と記録層間の接着
性向上、記録層内組成物の支持体への浸透防止等の目的
で設置される。該層の主な役割の一つは、印加熱エネル
ギーを無駄なく記録の形成や消去に利用するための断熱
性向上であり、断熱用アンダーコート層設置で発色や消
色をシャープに行うことができる。該層は、支持体上に
有機又は無機材質の微小中空体粒子を塗工して設けられ
るが、該層を設ける代りに断熱性支持体を使っても断熱
性向上が可能である。
変形や変色を防ぐから、多数回使用時には保護層設置が
好ましい。保護層には、ポリビニルアルコール、スチレ
ン−無水マレイン酸共重合体、ジイソブチレン−無水マ
レイン酸共重合体、カルボキシ変性ポリエチレン、メラ
ミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド
樹脂等のほか、紫外線硬化樹脂や電子線硬化樹脂等の種
々の硬化性樹脂が使用される。これらは単独又は2種以
上混合して使用されるが、保護層形成用樹脂に硬化剤を
加えて設層し、該層を設層後に硬化させても良い。アン
ダーコート層は、断熱性向上、支持体と記録層間の接着
性向上、記録層内組成物の支持体への浸透防止等の目的
で設置される。該層の主な役割の一つは、印加熱エネル
ギーを無駄なく記録の形成や消去に利用するための断熱
性向上であり、断熱用アンダーコート層設置で発色や消
色をシャープに行うことができる。該層は、支持体上に
有機又は無機材質の微小中空体粒子を塗工して設けられ
るが、該層を設ける代りに断熱性支持体を使っても断熱
性向上が可能である。
【0042】中間層は記録層と保護層間の接着性向上
や、記録層の発色性組成物が保護層へ移行するのを防止
する等の多様な目的で設けられるが、特に保護層に耐熱
性や耐摩擦性の高い硬化性樹脂を使用することが多いた
め、接着性向上用中間層の設層は利点が多く、該層の設
置で記録媒体の耐久性が向上する場合が多い。アンダー
コート層及び中間層の形成用バインダー樹脂には、前記
の記録層形成用バインダー樹脂のほか、メチルセルロー
ス、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、酢酸セルロース、ニ
トロセルロース、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、カ
ゼイン、でん粉等が使用される。記録画像の形成及び消
去方法は、発色及び消色の温度条件が与えられていれば
特に限定されず、画像形成にはサーマルヘッドやレーザ
ー加熱や熱ペン等が、画像消去には加熱ローラーや面状
発熱体や加熱ランプ等が一般に使用される。また、記録
画像を消去温度に設定したサーマルヘッドで消去しなが
ら、同時に記録温度に設定した別のサーマルヘッドで記
録画像の形成を行うこともできる。
や、記録層の発色性組成物が保護層へ移行するのを防止
する等の多様な目的で設けられるが、特に保護層に耐熱
性や耐摩擦性の高い硬化性樹脂を使用することが多いた
め、接着性向上用中間層の設層は利点が多く、該層の設
置で記録媒体の耐久性が向上する場合が多い。アンダー
コート層及び中間層の形成用バインダー樹脂には、前記
の記録層形成用バインダー樹脂のほか、メチルセルロー
ス、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、酢酸セルロース、ニ
トロセルロース、ポリビニルピロリドン、ゼラチン、カ
ゼイン、でん粉等が使用される。記録画像の形成及び消
去方法は、発色及び消色の温度条件が与えられていれば
特に限定されず、画像形成にはサーマルヘッドやレーザ
ー加熱や熱ペン等が、画像消去には加熱ローラーや面状
発熱体や加熱ランプ等が一般に使用される。また、記録
画像を消去温度に設定したサーマルヘッドで消去しなが
ら、同時に記録温度に設定した別のサーマルヘッドで記
録画像の形成を行うこともできる。
【0043】本発明の記録方法では、溶融・発色状態に
ある可逆的熱発色性組成物の冷却速度を制御し、これに
よって消色開始温度の異なる複雑種の組成物の発色画像
を単一の可逆的熱発色性組成物を持つ記録媒体上に得る
ことを特徴にしている。この場合の冷却速度の制御は、
加熱ローラー又は冷却ローラーによって記録媒体を裏面
から加熱又は冷却する等の方法で達成され、加熱ローラ
ーと冷却ローラーを適宜使い分けることによって、消色
開始温度の異なる複数の発色画像を形成させることがで
きる。また、溶融した組成物の冷却速度は、その組成物
を加熱・溶融するのに用いるサーマルヘッドに対する印
加電流のパルス幅でも変動するから、大きい急冷速度が
必要な画像を形成させる場合には高電圧で短いパルスの
電流を、前記より徐冷した場合に得られる画像を形成さ
せる場合には低電圧で長いパルスの電流をサーマルヘッ
ドに加えるのがよい。サーマルヘッドに低電圧で長いパ
ルスの電流を印加するときには、組成物に対する加熱時
間が長くなるために印字周縁部にも熱が伝達され、組成
物の冷却速度が小さくなる効果が得られる。
ある可逆的熱発色性組成物の冷却速度を制御し、これに
よって消色開始温度の異なる複雑種の組成物の発色画像
を単一の可逆的熱発色性組成物を持つ記録媒体上に得る
ことを特徴にしている。この場合の冷却速度の制御は、
加熱ローラー又は冷却ローラーによって記録媒体を裏面
から加熱又は冷却する等の方法で達成され、加熱ローラ
ーと冷却ローラーを適宜使い分けることによって、消色
開始温度の異なる複数の発色画像を形成させることがで
きる。また、溶融した組成物の冷却速度は、その組成物
を加熱・溶融するのに用いるサーマルヘッドに対する印
加電流のパルス幅でも変動するから、大きい急冷速度が
必要な画像を形成させる場合には高電圧で短いパルスの
電流を、前記より徐冷した場合に得られる画像を形成さ
せる場合には低電圧で長いパルスの電流をサーマルヘッ
ドに加えるのがよい。サーマルヘッドに低電圧で長いパ
ルスの電流を印加するときには、組成物に対する加熱時
間が長くなるために印字周縁部にも熱が伝達され、組成
物の冷却速度が小さくなる効果が得られる。
【0044】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例で更に詳細
に説明するが、本発明はこの実施例で限定されるもので
はない。なお、以下に示す部はいずれも重量基準であ
る。
に説明するが、本発明はこの実施例で限定されるもので
はない。なお、以下に示す部はいずれも重量基準であ
る。
【0045】実施例1 発色剤に2−(o−クロルアニリノ)−6−ジブチルア
ミノフルオランを、顕色剤にはオクタデシルホスホン酸
を使って可逆的熱発色性組成物を作製した。まず、発色
剤と顕色剤とをモル比で1:5になるように粉砕・混合
した。ガラス板をホットプレート上で175℃に加熱
し、その上に上記混合物を少量のせて溶融させてから該
溶融物にカバーグラスをかぶせて融液を一様な厚さに拡
げ、これをガラス板ごと氷水中に投入して急冷した。冷
却された組成物は氷水中から取り出し、付着した水を除
いてガラス板に挾まれた薄膜状で発色状態の組成物を得
た。次に、前回と同一方法で加熱されたガラス板に挾ま
れた同一組成の溶融物を3個作製し、これらをそれぞれ
約20℃/秒、5℃/秒及び1℃/秒の3種類の冷却速
度で室温まで冷却し、発色状態組成物を得た。
ミノフルオランを、顕色剤にはオクタデシルホスホン酸
を使って可逆的熱発色性組成物を作製した。まず、発色
剤と顕色剤とをモル比で1:5になるように粉砕・混合
した。ガラス板をホットプレート上で175℃に加熱
し、その上に上記混合物を少量のせて溶融させてから該
溶融物にカバーグラスをかぶせて融液を一様な厚さに拡
げ、これをガラス板ごと氷水中に投入して急冷した。冷
却された組成物は氷水中から取り出し、付着した水を除
いてガラス板に挾まれた薄膜状で発色状態の組成物を得
た。次に、前回と同一方法で加熱されたガラス板に挾ま
れた同一組成の溶融物を3個作製し、これらをそれぞれ
約20℃/秒、5℃/秒及び1℃/秒の3種類の冷却速
度で室温まで冷却し、発色状態組成物を得た。
【0046】以上のようにして作製した全部で4種類の
発色状態組成物のX線回折図を求めるため、カバーグラ
スを剥離して回折パターンを測定した。その結果、氷水
中で急冷した組成物は図2(a)の回折パターンを示
し、それより冷却速度のおそい3種類の組成物はいずれ
も図2(b)の回折パターンを示した。この結果は、氷
水中で急冷して得た発色状態組成物とそれより冷却速度
を小さくして得た発色状態組成物では、その凝集構造が
異なっていることを明示している。次に、各組成物の消
色温度領域を調べるために次のような実験を行った。光
学顕微鏡の試料台上に試料加熱装置を設置し、上記の発
色した組成物を室温から4℃/分の速度で昇温しながら
観察すると共に、試料を透過して接眼部に到達する光量
の変化を測定した。氷水中で急冷して得た発色状態組成
物の昇温過程の光量変化を図3の曲線(a)に、20℃
/秒の速度で冷却して調製した発色状態組成物の昇温過
程の光量変化を図3の曲線(b)に示す。この結果か
ら、前記2種の発色した組成物では消色開始温度が異な
ることが認められ、冷却速度の小さい方が高温側にある
ことが分る。また、これらの発色した組成物を65℃に
加熱したホットプレート上に10秒間のせたところ、氷
水中で急冷した組成物は消色したが、冷却速度がこれよ
りおそい組成物はほとんど消色しなかった。一方、ホッ
トプレートの温度を72℃にした場合は、すべての組成
物が消色した。
発色状態組成物のX線回折図を求めるため、カバーグラ
スを剥離して回折パターンを測定した。その結果、氷水
中で急冷した組成物は図2(a)の回折パターンを示
し、それより冷却速度のおそい3種類の組成物はいずれ
も図2(b)の回折パターンを示した。この結果は、氷
水中で急冷して得た発色状態組成物とそれより冷却速度
を小さくして得た発色状態組成物では、その凝集構造が
異なっていることを明示している。次に、各組成物の消
色温度領域を調べるために次のような実験を行った。光
学顕微鏡の試料台上に試料加熱装置を設置し、上記の発
色した組成物を室温から4℃/分の速度で昇温しながら
観察すると共に、試料を透過して接眼部に到達する光量
の変化を測定した。氷水中で急冷して得た発色状態組成
物の昇温過程の光量変化を図3の曲線(a)に、20℃
/秒の速度で冷却して調製した発色状態組成物の昇温過
程の光量変化を図3の曲線(b)に示す。この結果か
ら、前記2種の発色した組成物では消色開始温度が異な
ることが認められ、冷却速度の小さい方が高温側にある
ことが分る。また、これらの発色した組成物を65℃に
加熱したホットプレート上に10秒間のせたところ、氷
水中で急冷した組成物は消色したが、冷却速度がこれよ
りおそい組成物はほとんど消色しなかった。一方、ホッ
トプレートの温度を72℃にした場合は、すべての組成
物が消色した。
【0047】実施例2 10部の2−(o−クロルアニリノ)−6−ジブチルア
ミノフルオランと30部のオクタデシルホスホン酸より
なる組成物に、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(ユニ
オンカーバイド社製:VYHH)45部、トルエン20
0部及びメチルエチルケトン200部を加えて、ボール
ミルで粒径1〜4μmまで粉砕・分散して記録層形成用
塗布液を調製した。この塗布液を、厚さ100μmのポ
リエステルフィルム上にワイヤーバーで塗布・乾燥し
て、膜厚約6μmの記録層を持つ記録媒体を作製した。
以上のようにして調製した記録媒体について、125℃
のホットプレートで30秒間加熱した後、直ちに裏面を
氷水に接触させ急冷したものと、ホットプレートから離
して自然に放冷したものの二種類の発色状態組成物を形
成させた。
ミノフルオランと30部のオクタデシルホスホン酸より
なる組成物に、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(ユニ
オンカーバイド社製:VYHH)45部、トルエン20
0部及びメチルエチルケトン200部を加えて、ボール
ミルで粒径1〜4μmまで粉砕・分散して記録層形成用
塗布液を調製した。この塗布液を、厚さ100μmのポ
リエステルフィルム上にワイヤーバーで塗布・乾燥し
て、膜厚約6μmの記録層を持つ記録媒体を作製した。
以上のようにして調製した記録媒体について、125℃
のホットプレートで30秒間加熱した後、直ちに裏面を
氷水に接触させ急冷したものと、ホットプレートから離
して自然に放冷したものの二種類の発色状態組成物を形
成させた。
【0048】これらの発色状態にある記録媒体に対し
て、表1に示す温度(66℃又は74℃)に均一に加熱
した金属ブロックを圧力1kg/cm2で1秒間おしつ
け、この処理前後の濃度変化をマクベス濃度計RD−9
18で測定した。表1に示す濃度変化の結果より、氷水
により急冷して発色させた記録媒体は66℃でも消色す
るが、放冷して発色させた記録媒体は66℃でほとんど
濃度が低下しないことが分る。また、放冷した記録媒体
が消色する74℃では、急冷して発色させた記録媒体も
消色することが分る。
て、表1に示す温度(66℃又は74℃)に均一に加熱
した金属ブロックを圧力1kg/cm2で1秒間おしつ
け、この処理前後の濃度変化をマクベス濃度計RD−9
18で測定した。表1に示す濃度変化の結果より、氷水
により急冷して発色させた記録媒体は66℃でも消色す
るが、放冷して発色させた記録媒体は66℃でほとんど
濃度が低下しないことが分る。また、放冷した記録媒体
が消色する74℃では、急冷して発色させた記録媒体も
消色することが分る。
【表1】
【0049】実施例3 実施例2で作製した記録媒体を使用し、これにサーマル
ヘッドで画像状に熱印加した後の冷却条件によって該画
像の消色開始温度がどのように変化するかを調べた。す
なわち、記録媒体の裏面から1kg/cm2の圧力で該
記録媒体を押し付けることのできる加熱ローラーを備え
た印字装置を使用し、8ドット/mmのサーマルヘッド
によって印加エネルギーを18mJ/mm2として該記
録媒体に印字を行った。この場合、第1回の印字は加熱
ローラーを発熱させない条件で行った。また、第2回の
印字は同一記録媒体の第1回の印字とは別の個所に加熱
ローラー表面を50℃に発熱させた条件で行った。その
結果、両方の印字では全く同一色調の文字が印字された
が、印字後の記録媒体を表面温度66℃のホットプレー
トに5秒間強く押し付けたところ、加熱ローラーを発熱
させない条件で熱印加して得られた画像はほぼ完全に消
去されるが、加熱ローラーを発熱させた条件下で熱印加
して得られた画像はほとんど消去されず、印字濃度がや
や低下するだけであった。
ヘッドで画像状に熱印加した後の冷却条件によって該画
像の消色開始温度がどのように変化するかを調べた。す
なわち、記録媒体の裏面から1kg/cm2の圧力で該
記録媒体を押し付けることのできる加熱ローラーを備え
た印字装置を使用し、8ドット/mmのサーマルヘッド
によって印加エネルギーを18mJ/mm2として該記
録媒体に印字を行った。この場合、第1回の印字は加熱
ローラーを発熱させない条件で行った。また、第2回の
印字は同一記録媒体の第1回の印字とは別の個所に加熱
ローラー表面を50℃に発熱させた条件で行った。その
結果、両方の印字では全く同一色調の文字が印字された
が、印字後の記録媒体を表面温度66℃のホットプレー
トに5秒間強く押し付けたところ、加熱ローラーを発熱
させない条件で熱印加して得られた画像はほぼ完全に消
去されるが、加熱ローラーを発熱させた条件下で熱印加
して得られた画像はほとんど消去されず、印字濃度がや
や低下するだけであった。
【0050】
【発明の効果】本発明による可逆的熱発色性組成物から
の発色状態組成物の形成方法及び発色画像の形成方法に
よれば、得られた発色画像を部分的に消去したり全面消
去したりすることが自由且つ容易に行われ、そのため記
録媒体に記録されている画像の部分的な書き替えを容易
に行うことができる。
の発色状態組成物の形成方法及び発色画像の形成方法に
よれば、得られた発色画像を部分的に消去したり全面消
去したりすることが自由且つ容易に行われ、そのため記
録媒体に記録されている画像の部分的な書き替えを容易
に行うことができる。
【図1】本発明に使用する可逆的熱発色性組成物の発色
濃度と温度との関係を示すグラフである。
濃度と温度との関係を示すグラフである。
【図2】本発明に使用する可逆的熱発色性組成物を、溶
融・発色状態から冷却して得られる発色状態の組成物の
X線回折図である。
融・発色状態から冷却して得られる発色状態の組成物の
X線回折図である。
【図3】本発明に使用する可逆的熱発色性組成物の光透
過度と温度の関係を示す図である。
過度と温度の関係を示す図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 電子供与性呈色性化合物と電子受容性化
合物で形成され、加熱・溶融後に急冷すると規則的な凝
集構造を形成して室温でも安定な発色状態となり、発色
状態の組成物をその溶融温度より低い温度に加熱すると
消色状態になる可逆的熱発色性組成物から成る同一成分
組成の複数個の組成物を加熱・溶融後に急冷することか
ら成り、該複数個の組成物のそれぞれの加熱・溶融後の
急冷速度を各組成物毎に変化させることを特徴とする同
一成分組成の可逆的熱発色性組成物から消色開始温度が
相互に異なった複数個の発色状態組成物を形成させる方
法。 - 【請求項2】 電子供与性呈色性化合物と電子受容性化
合物で形成され、加熱・溶融後に急冷すると規則的な凝
集構造を形成して室温でも安定な発色状態となり、発色
状態の組成物をその溶融温度より低い温度に加熱すると
消色状態になる可逆的熱発色性組成物から成る同一成分
組成の層状物の複数個所に位置する各組成物をそれぞれ
加熱・溶融後に急冷することから成り、該複数個所に位
置する各組成物のそれぞれの加熱・溶融後の急冷速度を
各組成物毎に変化させることを特徴とする同一成分組成
の可逆的熱発色性組成物から成る層状物の複数個所に消
色開始温度が相互に異なった発色状態組成物を形成させ
る方法。 - 【請求項3】 電子供与性呈色性化合物と電子受容性化
合物で形成され、加熱・溶融後に急冷すると規則的な凝
集構造を形成して室温でも安定な発色状態となり、発色
温度よりも低温に加熱すると消色状態になる可逆的熱発
色性組成物を記録層に有する可逆的感熱記録媒体に対す
る発色画像の形成方法において、該記録媒体の記録層の
複数個所に画像状に熱を印加して該個所の組成物を加熱
・溶融後に急冷することから成り、該複数個所に形成さ
れる溶融状態の各発色組成物の急冷速度を各組成物毎に
変化させることを特徴とする消色開始温度の異なる複数
種の発色画像の形成方法。 - 【請求項4】 請求項3の方法によって発色画像が形成
されている組成物のうち、低温側に消色開始温度を持つ
組成物の消色温度に記録層全体を加熱し、その発色画像
の一部を消去させることを特徴とする発色画像の一部を
消去させる方法。 - 【請求項5】 請求項3又は4の方法によって発色画像
が形成されている記録層全体を加熱・溶融後に、全発色
画像の消色が可能な冷却速度で徐冷することを特徴とす
る発色画像の消去方法。 - 【請求項6】 請求項3又は4の方法によって画像が形
成されている記録層に対して、消色開始温度が高温側に
ある画像を形成する組成物から順にその消色温度領域の
温度に加熱して該画像を消去させることを特徴とする発
色画像の消去方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14148093A JPH06328844A (ja) | 1993-05-20 | 1993-05-20 | 発色状態組成物の形成方法、発色画像の形成方法及び発色画像の消去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14148093A JPH06328844A (ja) | 1993-05-20 | 1993-05-20 | 発色状態組成物の形成方法、発色画像の形成方法及び発色画像の消去方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06328844A true JPH06328844A (ja) | 1994-11-29 |
Family
ID=15292880
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14148093A Pending JPH06328844A (ja) | 1993-05-20 | 1993-05-20 | 発色状態組成物の形成方法、発色画像の形成方法及び発色画像の消去方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06328844A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1391315A2 (en) | 2002-08-19 | 2004-02-25 | Sony Corporation | Reversible multicolor recording medium, and recording method using the same |
-
1993
- 1993-05-20 JP JP14148093A patent/JPH06328844A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1391315A2 (en) | 2002-08-19 | 2004-02-25 | Sony Corporation | Reversible multicolor recording medium, and recording method using the same |
US6995116B2 (en) | 2002-08-19 | 2006-02-07 | Sony Corporation | Reversible multicolor recording medium, and recording method using the same |
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