JPH0632445Y2 - 車両用ライセンスプレ−トランプ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、車両のバンパー上に装備されるライセンスプ
レートランプ、特に一つのハウジング内に複数のバルブ
を有するライセンスプレートランプに関する。

（従来の技術） ライセンスプレートランプにおいて、一つのハウジング
に一個のバルブを有するものの場合は、その全体がコン
パクトとなるため、例えばフツク等を用いて簡便にバン
パーに取付けることができる。しかしながら、一つのハ
ウジングに複数のバルブを有するものの場合は、その全
体が長尺となるため、バンパーに対して合せ面精度を確
保するのが困難となり、大きな締結力を発生させてこの
合せ面の誤差を吸収せざるを得ない。

第４図は、そのような締結力の発生を可能とする従来の
ライセンスプレートランプを示したもので、バルブ21を
備えたベース22とレンズ23を一体に有するハウジング24
とを合わせ、前記ベース22をバンパー25に設けた開口部
25aに装着し、該ベース22に設けたボス部22aとハウジン
グ24に形成した凹座部24aを利用してスクリュー26にて
両者を一体的にバンパー25に締付け固定し得る構造を有
している。なお、同図は幅方向の断面構造を示したもの
で、紙面に垂直な方向つまり長手方向に複数のバルブを
備えている。また、ライセンスプレートランプとして
は、レンズ自体をハウジング状に形成し、その投光部を
除く部分（非投光部）にカバーを被せたものもあるが、
この場合も該カバーを含めた全体をスクリューで締付け
固定しており、その基本構造は第４図に示したものと何
ら変わるところがない（例えば、実公昭58-42189号公報
参照）。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、上記従来のライセンスプレートランプに
よれば、スクリュー26の頭部が外部に露出しているた
め、該スクリュー26が腐食し易く、この対策として耐食
性に優れた材料を選定したりあるいは特別の防錆処理
（表面処理）を施さなければならない等、作業工数が増
え、あるいはコスト高となる問題があった。また、ハウ
ジング24に凹座部24aを設ける必要があるため、ランプ
表面が凹凸形状となり、意匠性が劣化するという問題も
あった。

（問題点を解決するための手段） 本考案は、上記従来の問題点を解決すべくなされたもの
で、車両のバンパー上に装備されるライセンスプレート
ランプにおいて、バルブを備えたベースと該ベースに被
蓋されたレンズとをスクリューにより一体的にバンパー
に締付け固定すると共に、前記レンズと略同一曲面を有
し、ばね性を有する板状体から成るカバーを設け、該カ
バーの一端部に垂直片部を形成して該垂直片部をレンズ
の上面中央に長手方向に沿って断続的に設けた溝に嵌入
させ、かつその他端部に設けたフック部をレンズまたは
ベースの縁端に係合させて脱着自在に取付け、該カバー
で前記レンズの非投光部を覆うようにした点にある。

（作用） 上記構成の車両のライセンスプレートランプにおいて
は、レンズと略同一曲面を有するカバーに覆われるため
に、全体形状が優れることになる。また、スクリューが
外部に露出することがなくなって該スクリューの腐食が
抑制されると共に、スクリュー締結部の凹凸がランプ表
面に現われることがなくなって意匠性が向上するように
なる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を添付図面にもとづいて説明す
る。

第１図ないし第３図において、１はベースで、該ベース
１に形成された凹部1aの内底部には、バルブ２を有する
ソケット３が装着されている。本実施例は二個のバルブ
を有するライセンスプレートランプへの適用例を示した
もので、第１図が丁度長手方向に対する左半分を表して
おり、これに続く右半分にも図示の部分を反転する態様
で他方のバルブが配設されている。４は、前記ベース１
に被蓋されたレンズで、ベース１の外形状に倣う外形状
を有し、全体が幅方向に湾曲をなしている（第２図、第
３図）。

上記レンズ４の内側には、ベース１の凹部1aを間にする
配置でボス部5,5が突設されている。このボス部５は、
レンズ４をベース１に合せた状態において、丁度ベース
１に当接し得る高さを有している。前記ボス部５とベー
ス１にはスクリュー６の挿通を許容する共通の取付孔７
が穿設され、一方該ボス部５に対応するレンズ４の外側
にはスクリュー６の頭部を収容する凹座部８が形成され
ている。９は車両のバンパーで、該バンパー９には前記
ベース１の凹部1aが嵌まる開口部9aと前記スクリュー６
の螺合を可能とするねじ孔9bが設けられている。これに
より、ベース１とレンズ４とを合せ、凹座部８から取付
孔７内にスクリュー６（こゝでは四本）を挿入して、こ
れをねじ孔9bに螺合させることにより、前記ベース１と
レンズ４とを一体的にバンパー９に締付け固定し得るよ
うになる。

なお、レンズ４の内側には複数のリブ部10が突設される
と共に、ベース１には前記リブ部10に対向してシール部
材11を収容する溝1bが設けられており、これによって、
ベース１とレンズ４とを合せた状態において、リブ部10
の先端がシール部材11を介してベース１に当接し、バル
ブ２を収容するハウジング内は水密に維持されるように
なる。

しかして、上記レンズ４の上部には、ライセンスプレー
ト12に対面する側の反対側の半分を覆うように、レンズ
４と略同一曲面を有する、レンズ４と相似形のカバー12
が取付けられている（第３図）。カバー12は、ばね性を
有する板状体から成り、その一端部に設けた垂直片部12
aをレンズ４の上面中央に長手方向に沿って断続的に設
けられた溝13に嵌入させかつその他端部に設けたフツク
部12bをレンズ４またはベース１の縁端に係合させて、
脱着自在に取付けられている。レンズ４は、該カバー12
により覆われていない部分が透明な投光部4aとなり、こ
こからライセンスプレート14へ向けて白色光を出射する
ことができる（第３図）。なおレンズ４は、カバー12に
より覆われた非投光部が前記投光部4aよりも垂直方向に
低位レベルとされており、ここに取付けられたカバー12
の上面とレンズ４の前記投光部4aの上面とはほゞ面一に
なっている。

かゝる構成により、先ずベース１とレンズ４とを合せ、
スクリュー６を用いてこれらを一体的にバンパー９に締
付け固定し、次に前記レンズ４上にカバー12を取付け
る。このカバー12の取付けに際しては、先ずその一端部
の垂直片部12aをレンズ４の溝13に嵌入し、続いてその
他端部のフツク12bをレンズ４またはベース１の縁端部
に係合させる。このとき、スクリュー６の頭部の全体は
レンズ４の凹座部８内に収容されており、該カバー12は
平滑状態となる。このようにして、レンズ４の反ライセ
ンスプレート14側の半分はカバー12で覆われて面一な非
投光部となり、そこから車両の後方へ白色光が出射され
ることがなくなる。一方投光部4aからはライセンスプレ
ート14へ向けて白色光が出射されライセンスプレート14
を明瞭に視認できるようになる。

（考案の効果） 以上、詳細に説明したように、本考案にかゝる車両のラ
イセンスプレートランプは、バルブを備えたベースと、
このベースに被蓋されたレンズとをスクリューにより一
体的にバンパーに締付け固定すると共に、レンズと略同
一曲面を有し、ばね性を有する板状体から成るカバーを
設け、このカバーの一端部に垂直片部を形成して、この
垂直片部をレンズの上面中央に長手方向に沿って断続的
に設けた溝に嵌入させ、かつその他端部に設けたフック
部をレンズまたはベースの縁端に係合させて脱着自在に
取付け、このカバーでレンズの非投光部を覆ったもので
あるから、スクリューが外部に現れず水分に接すること
がないことになって、スクリューの腐食防止ができ、ス
クリューの選択の自由度を増すことができることにな
る。また、これと共にスクリュー締結部の凹凸がランプ
表面に現れないこと、およびカバーをかぶせないときと
レンズ部の形状が変わらないこと等によって、外観性を
向上することができることになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案にかゝるライセンスプレートランプの構
造を示す断面図、第２図は第１図のII-II矢視線に沿う
断面図、第３図は第１図のIII-III矢視線に沿う断面
図、第４図は従来のライセンスプレートランプの構造を
示す断面図である。 １…ベース、２…バルブ ４…レンズ、６…スクリュー ９…バンパー、12…カバー 14…ライセンスプレート

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】車両のバンパー上に装備されるライセンス
   プレートランプにおいて、バルブを備えたベースと該ベ
   ースに被蓋されたレンズとをスクリューにより一体的に
   バンパーに締付け固定すると共に、前記レンズと略同一
   曲面を有し、ばね性を有する板状体から成るカバーを設
   け、該カバーの一端部に垂直片部を形成して該垂直片部
   をレンズの上面中央に長手方向に沿って断続的に設けた
   溝に嵌入させ、かつその他端部に設けたフック部をレン
   ズまたはベースの縁端に係合させて脱着自在に取付け、
   該カバーで前記レンズの非投光部を覆ったことを特徴と
   する車両用ライセンスプレートランプ。