JPH06322212A - フッ素ゴム組成物 - Google Patents

フッ素ゴム組成物

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JPH06322212A
JPH06322212A JP13127393A JP13127393A JPH06322212A JP H06322212 A JPH06322212 A JP H06322212A JP 13127393 A JP13127393 A JP 13127393A JP 13127393 A JP13127393 A JP 13127393A JP H06322212 A JPH06322212 A JP H06322212A
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JP
Japan
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fluororubber
groups
organopolysiloxane
group
allyl
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Pending
Application number
JP13127393A
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English (en)
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Hiroki Konno
宏樹 紺野
Yasushi Yamamoto
靖 山本
Noboru Shimamoto
登 島本
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 フッ素生ゴムに下記式の加硫助剤を配合した
ことを特徴とするフッ素ゴム組成物。 【化1】 【効果】 本発明によれば、HAV加硫が可能で、ロー
ル作業性に優れたフッ素ゴム組成物を得ることができ、
また得られた加硫フッ素ゴムは低温での性能に優れ、金
属等の異種物質との接着性も良好である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロール作業性に優れ、
HAV加硫が可能で、かつ低温での性能に優れた加硫フ
ッ素ゴムを得ることができるフッ素ゴム組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
未加硫のフッ素ゴム(生ゴム)を加硫する方法として、
パーオキサイド加硫が知られており、この場合、2,5
−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキ
サン等の過酸化物と加硫助剤としてトリアリルイソシア
ヌレートに代表されるイソシアヌレート系化合物などが
使用されている。
【0003】しかしながら、従来のフッ素生ゴムのパー
オキサイド加硫方法は、生ゴムやフィラー類の充填がし
にくい、ロール加工する際にロール表面が汚れ易いとい
う問題があり、ロール加工面での改良が望まれている。
また、この方法で加硫して得られたフッ素ゴム硬化物
は、伸び等の物性の温度による変化が大きいこと、硬化
物が硬いこと、低温特性が悪いことなどの問題点があ
り、これらの点での改良も望まれている。更に、上記フ
ッ素ゴム硬化物は金属等の異種の物質との接着性が悪い
という問題を有するため、パーオキサイド加硫は短時間
で完了するという優れた加硫特性を有するにもかかわら
ず、フッ素生ゴムの加硫法として採用されない理由とな
っている。
【0004】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
ロール作業性に優れ、かつ加硫したときに低温での性能
に優れたフッ素ゴムを得ることができ、金属等の異種物
質との接着性のよいフッ素ゴム組成物を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を行った結果、フッ素生ゴ
ムに下記(A)又は(B)の加硫助剤を配合した場合、
即ち、加硫助剤としてアリルシアヌレート又はアリルイ
ソシアヌレート基をシロキサン分子に組み込んだ化合物
を用いた場合、パーオキサイドを用いたHAV(常圧熱
気加硫)が可能となり、フッ素ゴム組成物のロール加工
性を向上させることができ、また、加硫助剤の主鎖がポ
リシロキサンであることにより、加硫フッ素ゴムの低温
特性が向上し、更に、加硫フッ素ゴムにおける伸び等の
物性が改良され、その上、異種の物質との接着性が向上
するため、加工品への応用がし易くなることを知見し、
本発明をなすに至った。 (A)[R1 2SiO2/2]単位及び/又は[R1 3SiO
1/2]単位(R1は水素原子又は炭素数1〜12の非置換
もしくは置換の1価炭化水素基である。)を含有するオ
ルガノポリシロキサンにおいて、1分子中2個以上のR
1が下記式(1)〜(6)で示されるイソシアヌレート
基及びシアヌレート基から選択される1種又は2種以上
で置換されたオルガノポリシロキサン。
【0006】
【化5】
【0007】
【化6】 (式中、R2は下記の基を示す。)
【0008】
【化7】 (B)下記一般式(I)で示され、1分子中にアリルイ
ソシアヌレート基又はアリルシアヌレート基を2個以上
有するオルガノポリシロキサン。
【0009】
【化8】 (式中、R1は上記と同様の意味を示し、R3は上記式
(1)又は(4)で示される基であり、k,mは0〜1
00の整数、nは1又は2である。)
【0010】従って、本発明は、フッ素生ゴムに上記
(A)又は(B)の加硫助剤を配合したフッ素ゴム組成
物を提供する。
【0011】以下、本発明を更に詳しく説明すると、本
発明のフッ素ゴム組成物に配合するフッ素生ゴム(未加
硫のフッ素ゴム)としてはパーオキサイド加硫し得るも
のであれば特に限定されるものではなく、例えばフッ化
ビニリデン及びこれと共重合可能な単量体の共重合体な
どを挙げることができる。フッ化ビニリデンと共重合可
能な単量体としては、例えばトリフルオロエチレントリ
フルオロメチルエーテル等の側鎖にエーテル結合を持つ
オレフィン類、エチレン,プロピレン,イソブチレン等
のオレフィン類、トリフルオロエチレン,モノクロルト
リフルオロエチレン等のハロゲン化オレフィン類、パー
フルオロブチルエチレン(C 49CH =CH2),パー
フルオロヘキサエチレン(C 613CH =CH2),パー
フルオロオクタエチレン(C 817CH =CH2)等のフ
ッ化アルキル基を有するオレフィン類、パーフルオロパ
ーフルオロビニルエーテル等のハロゲン化エーテル類、
エチルビニルエーテル等のエーテル類などが挙げられ
る。
【0012】フッ化ビニリデンと上記単量体との共重合
体の代表的なものとしては、フッ化ビニリデン−六フッ
化プロピレン2元共重合体、フッ化ビニリデン−六フッ
化プロピレン−四フッ化エチレン3元共重合体などが挙
げられる。また、エチレン,プロピレン等のオレフィン
類と四フッ化エチレンとの共重合体も有用なフッ素ゴム
である。
【0013】市販されているフッ素ゴムとしては、デュ
ポン社製のVITON Aタイプ,Bタイプ及びGタイ
プ、3M社製のフローレルFC−2145,FC−22
30,FC−2260及びFLS−2690、ダイキン
工業社製のダイエルG−261,G−501,G−80
1,G−901,G−902,G−912及びG−10
01、旭硝子社製のアフラス200シリーズ,150シ
リーズ及び100シリーズなどが挙げられる。
【0014】本発明は、上記フッ素生ゴムをパーオキサ
イド加硫する場合の加硫助剤としてシアヌレート又はイ
ソシアヌレート基をシロキサン分子に組み込んだ化合
物、具体的には下記(A)及び(B)の加硫助剤を用い
るものである。
【0015】加硫助剤(A)は、[R1 2SiO2/2]単
位及び/又は[R1 3SiO1/2]単位(R1は水素原子又
は炭素数1〜12の非置換もしくは置換の1価炭化水素
基である。)を含有するポリシロキサンにおいて、1分
子中のR1の2個以上が下記式(1)〜(6)で示され
るイシシアヌレート基及びシアヌレート基から選択され
る1種又は2種以上で置換されたオルガノポリシロキサ
ンからなるシリコーン変性加硫助剤である。
【0016】ここで、R1は水素原子又は炭素数1〜1
2の非置換もしくは置換の1価炭化水素基であり、R1
は同一でも異なっていてもよい。このような1価炭化水
素基としてはメチル基,エチル基,プロピル基,ブチル
基,ヘキシル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等の
シクロアルキル基、ビニル基,アリル基等のアルケニル
基、フェニル基,トリル基等のアリール基及びこれらの
基の水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基
等で置換したクロロメチル基、トリフルオロプロピル
基、シアノエチル基などが挙げられる。
【0017】
【化9】
【0018】
【化10】 なお、上記式(1)〜(6)においてR2は下記基を示
す。
【0019】
【化11】
【0020】この加硫剤(A)として具体的には、下記
のものを代表的なものとして用いることができる。
【0021】
【化12】
【0022】一方、加硫助剤(B)は、1分子中にアリ
ルシアヌレート基又はアリルイソシアヌレート基を2個
以上有するオルガノポリシロキサンからなるものであ
り、下記一般式(I)で示されるものである。
【0023】
【化13】
【0024】ここで、R1は上記と同様の意味を示し、
3は上記式(1)又は(4)で示される基である。
【0025】この場合、上記式(I)において、k及び
mはフッ素ゴムの架橋度又は本組成物の加工性と関係し
た重要な意味を持つ。即ち、k及びmが大きい場合、架
橋点の数を維持するために、配合量を多くしなければな
らず、フッ素ゴムの特性を損なうという問題が生じる。
従って、k及びmの範囲はk+mが0〜100、好まし
くは1〜50、より好ましくは1〜10である。
【0026】上記加硫助剤の配合量はフッ素生ゴム10
0部(重量部、以下同じ)に対して0.1〜20部、特
に0.1〜10部とすることが好ましい。配合量が0.
1部未満では加硫助剤としての効果を得ることができな
い場合があり、また、配合量が20部を越えるとフッ素
ゴム組成物の特性を損ねる場合がある。
【0027】本発明のフッ素ゴム組成物には、フッ素ゴ
ムが架橋する反応において発生するフッ化水素酸を中和
するための受酸剤を用いることが好ましい。この受酸剤
としては、酸化マグネシウム、酸化鉛等の金属酸化物、
水酸化カルシウム等の金属水酸化物、エポキシ化合物、
有機すず化合物、アルカル土類金属塩などが挙げられ
る。
【0028】これら受酸剤の配合量は、フッ素生ゴム1
00部に対して通常1〜30部程度とすることができる
が、フッ素ゴム組成物をパーオキサイド加硫法で加硫す
る場合は多量に添加してもフッ素ゴム組成物の物性を損
なう場合があるので、1〜10部とすることがより好ま
しい。
【0029】本発明のフッ素ゴム組成物には、必要に応
じてカーボンブラック,シリカ,クレー,けい藻土,タ
ルク等の充填剤、比較的低分子量のフッ素ゴム、フッ素
変性シリコーンオイル等の可塑剤、その他各種の加工助
剤、ステアリン酸等の脂肪酸,ステアリン酸カルシウム
等の脂肪酸の金属塩などの滑剤、その他の添加剤を配合
することができる。
【0030】これらの添加剤は、上記加硫助剤を添加す
る前又は上記加硫助剤の添加時と同時にフッ素ゴムに混
合することができる。混合は、ゴム混練り用ロール、加
圧ニーダーなどの混合機を用いて公知の方法で行うこと
ができる。
【0031】本発明のフッ素ゴム組成物は、パーオキサ
イドを用いて加硫することができる。この場合に用いる
パーオキサイドとしては公知のものを使用し得、例えば
ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイ
ルパーオキサイド、ジ−t−ブチル−p−モノクロルベ
ンゾイルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサ
イド、ジクミルパーオキサイド、ビス−オルソクロルベ
ンゾイルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−
ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等を挙げること
ができる。
【0032】これらのパーオキサイドの添加量は、フッ
素生ゴム100部に対して0.1〜10部、特に1〜4
部とすることができる。
【0033】なお、パーオキサイドは添加剤配合後、ロ
ールにて添加することが好ましい。この場合、パーオキ
サイドの失活やフッ素ゴム組成物のスコーチを防ぐため
にロールに冷却水を通し、発熱を抑えることが好まし
い。
【0034】本発明のフッ素ゴム組成物を成形する場
合、圧縮成形、トランスファー成形、射出成形、押出成
形、カレンダー成形など各種の成形方法を採用して行う
ことができる。このような方法で成形したフッ素ゴムを
加硫する場合、温度は50〜250℃で5〜20分間と
することができる。
【0035】このようにして得られた加硫ゴムは、引き
続いてオーブン中などで加熱処理することによって更に
物性を向上させることができる。この加熱処理条件は1
50〜300℃程度で2〜48時間程度とすることがで
きるが、加熱時間が短すぎたり長すぎたりすると加硫ゴ
ムの物性が向上しない場合があるので、10〜24時間
とすることがより好ましい。
【0036】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
【0037】[実施例1〜3、比較例]まず、表1に示
す配合成分を順次加えながら二本ロールで十分混練り
し、フッ素ゴム組成物を得た。このフッ素ゴム組成物を
表1に示す所定の条件でプレス加工し、加硫ゴムシート
を得た。
【0038】得られた加硫ゴムシートについて、100
(%)引張応力、引張強さ、伸び、引き裂き強さ及び硬
さといった基本物性をJIS−K6301に準拠して測
定し、他の物性は以下のようにして測定した。結果を表
1に併記する。
【0039】ロール加工性 ロール間隔3mm、ロール時間20分/バッチでロール
加工中のロール切り返し操作の最大操作回数を測定し、
またそのときの充填剤の混合状態及びゴム組成物のロー
ル表面への付着性を観察し、下記の基準で評価した。 A:40回を越えて切り返しができた。 混合状態:良好。 ロールへの付着1回もなし。 B:25〜40回切り返しができた。 混合状態:表面に充填剤の層が認められる。 ロール混練中、ロール表面にゴム組成物が付着する傾向
があり、ロール剥離性が悪い。 C:切り返し操作を25回未満しか行うことができなか
った。 混合状態:表面に充填剤の厚い層が認められる。 加工中にロール表面に付着し、ロール作業中にロールを
停止し、ロールを冷却しなければならなかった。 更に、ロール混練後のロール表面の汚れの度合いを、ロ
ール表面に付着した充填剤を除去する場合の充填剤の除
去具合から下記の基準で評価した。 A:紙ガーゼで軽く拭くだけですぐ取れる。 B:紙ガーゼで力を入れて拭くと取れる。 C:研磨剤を用いないと取れない。
【0040】プレス加工性 プレス加工時の加工性を下記の基準に従って評価した。 A:計量し易く、成形し易い形状に整え易く、金型離型
性が良い。 B:計量、成形、金型からの剥離が容易にはできない。 C:計量、成形が困難で金型離型性が悪い。
【0041】
【表1】
【0042】
【化14】
【0043】また、下記の方法で低温特性を測定した。
結果を表2に示す。低温特性 ゲーマンねじり試験機TM−502型(上島製作所製)
でエタノールドライアイス浴、ワイヤー0.5000g
f・cm/度の条件で、JIS−K6301記載の
2,T5,T10,T100の温度を測定した。
【0044】
【表2】
【0045】表1,2の結果から、本発明のフッ素ゴム
組成物から得られた硬化物は、基本特性、特に伸びと引
き裂き強さが向上し、しかも低温特性に優れていること
がわかる。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、HAV加硫が可能で、
ロール作業性に優れたフッ素ゴム組成物を得ることがで
き、また得られた加硫フッ素ゴムは低温での性能に優
れ、金属等の異種物質との接着性も良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島本 登 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素生ゴムに下記(A)又は(B)の
    加硫助剤を配合したことを特徴とするフッ素ゴム組成
    物。 (A)[R1 2SiO2/2]単位及び/又は[R1 3SiO
    1/2]単位(R1は水素原子又は炭素数1〜12の非置換
    もしくは置換の1価炭化水素基である。)を含有するオ
    ルガノポリシロキサンにおいて、1分子中のR1の2個
    以上が下記式(1)〜(6)で示されるイソシアヌレー
    ト基及びシアヌレート基から選択される1種又は2種以
    上で置換されたオルガノポリシロキサン。 【化1】 【化2】 (式中、R2は下記の基を示す。) 【化3】 (B)下記一般式(I)で示され、1分子中にアリルイ
    ソシアヌレート基又はアリルシアヌレート基を2個以上
    有するオルガノポリシロキサン。 【化4】 (式中、R1は上記と同様の意味を示し、R3は上記式
    (1)又は(4)で示される基であり、k,mは0〜1
    00の整数、nは1又は2である。)
JP13127393A 1993-05-07 1993-05-07 フッ素ゴム組成物 Pending JPH06322212A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010275365A (ja) * 2009-05-26 2010-12-09 Kaneka Corp 硬化性組成物及びその硬化物

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0314838A (ja) * 1989-03-28 1991-01-23 Shin Etsu Chem Co Ltd ゴム組成物用シリコーン変性加硫助剤及びその製造方法

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