JPH06321946A - カルバペネム類の製造法 - Google Patents

カルバペネム類の製造法

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JPH06321946A
JPH06321946A JP4181144A JP18114492A JPH06321946A JP H06321946 A JPH06321946 A JP H06321946A JP 4181144 A JP4181144 A JP 4181144A JP 18114492 A JP18114492 A JP 18114492A JP H06321946 A JPH06321946 A JP H06321946A
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Yoshitaka Fujiwara
好孝 藤原
Toshihiro Akiyama
智弘 秋山
Shuichi Nishimura
修一 西村
Toshimitsu Hatano
俊光 畑野
Toshio Kumagai
年夫 熊谷
Hisashi Shimizu
壽 清水
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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Abstract

(57)【要約】 【目的】カルバペネム類の工業的に有利な製造法の提供 【構成】下式の化合物(I)[R1はOHの保護基]と
(i)N,N′−カルボニルジイミダゾール又は(ii)塩
基の存在下ハロゲン化炭酸エステルとイミダゾールと
を、ついで無機塩とR2OOCCH2COOH[R2はC
OOHの保護基]とを反応させ、アジド化合物とを反応
させた後、酸と反応させ、閉環反応、ついでR3OH
[R3はアシル基]又はその反応性誘導体とを反応させ
る下式の化合物(VIII)の製造法。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は優れた抗菌作用を有する
1−メチルカルバペネム抗生物質等の製造に用いる合成
中間体の工業的多量生産に有利な製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】抗菌化合物として有用な1−メチルカル
バペネムの製造に用いる(1R,5S,6S)−p−ニ
トロベンジル−2−ジフェニルホスホリルオキシ−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−カル
バペネム−3−カルボキシレートは、従来特開昭57−
123182に記載の反応式
【0003】
【化15】
【化16】
【化17】
【化18】
【0004】
【化19】
【化20】
【化21】 [式中、R1、R2、R3及びR4は水素(R1及びR2が同
時に水素であることはない)、または置換及び非置換の
以下の基:1−10の炭素原子を有するアルキル、アル
ケニル及びアルキニル:シクロアルキル環部分の炭素数
が3−6で、アルキル部分の炭素数が1−6であるシク
ロアルキル、シクロアルキルアルキル及びアルキルシク
ロアルキル:3−6の炭素原子を有するスピロシクロア
ルキル:フェニル:アリール部分がフェニルであり、ア
ルキル鎖が1−6の炭素原子を有するアルアルキル、ア
ルアルケニル及びアルアルキニル:ヘテロアリール、ヘ
テロアルアルキル、ヘテロシクリル及びヘテロシクリル
アルキル(これらに対する単数又は複数の置換基は、ア
ミノ、モノ−、ジ−及びトリアルキルアミノ、ヒドロキ
シル、アルコオキシル、メルカプト、アルキルチオ、フ
ェニルチオ、スルファモイル、アミジノ、グアニジノ、
ニトロ、クロロ、ブロモ、フルオロ、ヨード、シアノ及
びカルボキシから成る群から選ばれる):上述のヘテロ
環部分の単数又は複数のヘテロ原子が、1−4の酸素、
窒素又は硫黄原子から成る群から選ばれる場合:上述の
置換基のアルキル部分が1−6の炭素原子を有する場
合:から成る群から独立して選択され、Roは容易に除
去し得る保護基を、R7は薬学的に許容されるエステル
部分または、容易に除去されるカルボキシル基の保護基
を、Xは脱離基を示す]で表わされる製造法や、特開昭
64−25779に記載の反応式
【0005】
【化22】 [式中、R3はカルボキシ保護基を、R4は水素原子また
は低級アルキル基を、Raはアシル基を、Zはt−ブチ
ルジメチルシリル基を示す]で表わされる製造法により
製造されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら従来の
製造法は(1)収率が低い、(2)各ステップごとに中
間体を分離精製する必要があり、製造工程が複雑であ
る、(3)製造に要する時間(反応時間等)が長い等、
目的物を工業的に大量に製造する方法としては極めて不
十分なものであるため、改良製造法が求められていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】この様な状況下で、本発
明者らは、鋭意研究を重ね努力した結果、(1)式
【0008】
【化23】 [式中、R1は水酸基の保護基を示す]で表される化合
物またはその塩と(i)N,N′−カルボニルジイミダ
ゾールとを反応させるか、または(ii)塩基の存在下に
ハロゲン化炭酸エステルとイミダゾールとを反応させ、
得られる式
【化24】 [式中の記号は前記と同意義を示す]で表される化合物
と無機塩と式 R2OOCCH2COOH (III) [式中、R2はカルボキシル基の保護基を示す]で表さ
れる化合物とを反応させ、得られる式
【化25】 [式中の記号は前記と同意義を示す]で表される化合物
と(i)アジド化合物とを反応させ、得られる式
【0009】
【化26】 [式中の記号は前記と同意義を示す]で表される化合物
と酸とを反応させるか、または(ii)酸とを反応させ、
得られる式
【化27】 [式中の記号は前記と同意義を示す]で表わされる化合
物とアジド化合物とを反応させ、得られる式
【化28】 [式中の記号は前記と同意義を示す]で表される化合物
を閉環反応に付し、得られる式
【0010】
【化29】 [式中の記号は前記と同意義を示す]で表される化合物
と式 R3OH [式中、R3はアシル基を示す]で表される酸またはそ
の反応性誘導体とを反応させると、予想外にも目的の式
【化30】 [式中の記号は前記と同意義を示す]で表される化合物
が、(1)高収率で、(2)中間体を単離することなく
一貫した製造工程で、(3)製造(反応)時間が短く、
(4)副産物生成の抑制下に製造され極めて工業的に有
利な製造法であること、さらにこの製造法において、
【0011】(イ)各反応における溶媒としてハロゲン
化炭化水素を用いる、(ロ)化合物(I)より化合物(I
V)を得る反応を炭酸ガスを除去しながら行う、(ハ)
化合物(IV)とジアゾ化合物との反応混合物にn−ヘキ
サン、n−ペンタン、石油エーテル、トルエン、キシレ
ンまたはイソプロピルエーテルを添加し化合物(V)を
分離する、(ニ)化合物(V)と酸との反応をジクロル
メタン、クロロホルム、アセトニトリルまたはアセトン
と低級アルコール、テトラヒドロフランまたはジオキサ
ンとの混合溶媒中で行う、(ホ)化合物(IV)と酸との
反応をジクロルメタン、クロロホルム、アセトニトリル
またはアセトンと低級アルコール、テトラヒドロフラン
またはジオキサンとの混合溶媒中で行う、または(およ
び)(ヘ)前記(イ)記載のハロゲン化炭化水素として
ジクロルメタンを用いると、化合物(VIII)の工業的多量
生産がより一層有利に行なえることを見出し、これに基
づいて本発明を完成した。
【0012】前記式中、R1は水酸基の保護基を示し、
この様な保護基としてはたとえばペプチド化学、β−ラ
クタム化合物の分野で用いられるもの等を用いることが
でき、例えばホルミル、アセチル、クロロアセチル、ジ
クロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロア
セチル、プロピオニル、ブチリル、4−トルオイル、4
−アニソイル、4−ニトロベンゾイル、2−ニトロベン
ゾイル基等のハロゲン(例えば塩素、臭素、フッ素等)
またはニトロ等で1〜3個置換されていてもよいC1-7
アシル基、例えばベンジル、4−メトキシベンジル、2
−ニトロベンジル、4−ニトロベンジル、ジフェニルメ
チル、トリフェニルメチル基等のC1-4アルコキシ(例
えばメトキシ、エトキシ等)またはニトロ等で1〜3個
置換されていてもよいC7-19アラルキル基、例えばメト
キシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカ
ルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、
2−トリメチルシリルエトキシカルボニル基等のC1-4
アルコキシ(例えばメトキシ、エトキシ等)、ハロゲン
(例えば塩素、臭素等)またはトリ−C1-4アルキルシ
リル(例えばトリメチルシリル等)等で1〜3個置換さ
れていてもよいC1-6アルキルオキシ−カルボニル基、
例えばベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジ
ルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキ
シカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル、
4−ニトロベンジルオキシカルボニル基等のC1-4アル
コキシ(例えばメトキシ、エトキシ等)またはニトロ基
等で置換 されていてもよい、C7-19アラルキルオキシ
−カルボニル基、例えばビニルオキシカルボニル、アリ
ルオキシカルボニル基等のC2-6アルケニルオキシ−カ
ルボ ニル基、例えばメトキシメチル、t−ブトキシメ
チル、2−メトキシエトキシメチル、2,2,2−トリク
ロロエトキシメチル基等のハロゲン(例えば塩素、臭
素、フッ素等)で置換されていてもよいC1-4アルコキ
シ(例えばメトキシ、エト キシ等)等で1ないし3置
換されたメチル基、例えば1−エトキシエチル,1−メ
チル−1−メトキシエチル、2,2,2−トリクロロエチ
ル基等のC1-4アルコ キシ(例えばメトキシ、エトキシ
等)またはハロゲン(例えば、塩素、臭素、フッ素等)
等で1ないし3置換されたエチル基、例えばトリメチル
シリル、トリエチルシリル、ジメチルイソプロピルシリ
ル、t−ブチルジメチルシリル、トリイソプロピルシリ
ル基等のトリ−C1-4アルキルシリル基、例えばジフェ
ニルメチ ルシリル、ジフェニルエチルシリル基等のジ
フェニル−C1-4アルキルシリル基 が用いられ、好まし
くはC7-19アラルキルオキシカルボニル基(ベンジルオ
キシカルボニル基等)、C2-6アルケニルオキシカルボ
ニル基(ビニルオキシカルボ ニル基等)、トリ−C1-4
アルキルシリル基(トリメチルシリル基等)等が、よ
り好ましくはトリ−C1-4アルキルシリル基等が、特に
好ましくはt−ブチルジ メチルシリル基等が用いられ
る。
【0013】R2はカルボキシル基の保護基を示し、こ
の様な保護基としては水酸基の保護基の脱離工程におい
て、水酸基の保護基よりも脱離されにくい基が用いら
れ、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロ
ピル、n−,iso−,sec−,tert−ブチル、n−ヘキシ
ル基等のC1-8アルキル基、ブロモ−t−ブチル、トリ
クロロエチル等のハロゲン(例えば、塩素、臭素、フッ
素、ヨウ素等)で1ないし3置換されたC1-6アルキル
基、ベンジル、p−ニトロベンジル、o−ニトロベンジ
ル、p−メトキシベンジル基、p−t−ブチルベンジル
等のニトロ、C1-4アルコキシ基(例えばメトキシ、エ
トキシ等)またはC1-4アルキル基(例えばメチル、エ
チル、n−又はiso−プロピル、n−、iso−、s
ec−又はtert−ブチル等)等で1または2置換さ
れていてもよいC7-14アラルキル基、アセトキシメチ
ル、プロピオニルオキシメチル、n−,iso−,ブチリ
ルオキシメチル、バレリルオキシメチル、ピバロイルオ
キシメチル、1−(または2−)アセトキシエチル,1
−(または2−または3−)アセトキシプロピル,1−
(または2−または3−または4−)アセトキシブチ
ル,1−(または2−)プロピオニルオキシエチル,1
−(または2−または3−)プロピオニルオキシプロピ
ル,1−(または2−)ブチリルオキシエチル,1−
(または2−)イソブチリルオキシエチル,1−(また
は2−)ピバロイルオキシエチル,1−(または2−)
ヘキサノイルオキシエチル、イソブチリルオキシメチ
ル、2−エチルブチリルオキシメチル,3,3−ジメチ
ルブチリルオキシメチル、1−(または2−)ペンタノ
イルオキシエチル等のC1-4アルカノイルオキシ−C1-4
アルキル基、例えば2−メシルエチル基等のC1-4アル
カンスルホニル−C1-4アルキル基,例えばメトキシカ
ルボニルオキシメチル,エトキシカルボニルオキシメチ
ル,プロポキシカルボニルオキシメチル,第三級ブトキ
シカルボニルオキシメチル,1−(または2−)メトキ
シカルボニルオキシエチル,1−(または2−)エトキ
シカルボニルオキシエチル,1−(または2−)イソプ
ロポキシカルボニルオキシエチル等のC1-4アルコキシ
カルボニルオキシ−C1-4アルキル基、t−ブチルジメ
チルシリル、トリメチルシリル等のトリC1-4アルキル
シリル基、アリル、メタ アリル等のC2-6アルケニル
基、メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシ メ
チル、イソプロポキシメチル等のC1-4アルコキシ−メ
チル基、(2−メチル チオ)−エチル等のC1-4アルキ
ルチオC1-4アルキル基、3−メチル−2−ブテニル
基、5−インダニル基、3−フタリジル基等が用いら
れ、好ましくは、例えばニトロ、C1-4アルキル基等で
1または2置換されていてもよいC7-14アラル キル基
等が、より好ましくは例えばp−ニトロベンジル基等が
用いられる。
【0014】R3はアシル基を示し、この様なアシル基
は酸よりOH基を除いて得られる基であって、単に有機
カルボン酸のカルボキシル基からOHを除いた残りの原
子団のみならず、広義に、有機スルホン酸や有機リン酸
から誘導されるアシル基をも包含し、例えば(i)アセ
チル、プロピオニル、ブチリル基等のC1-4アルカノイ
ル基、(ii)メタンスルホニル、トリフロオロメタンス
ルホニル基等のハロゲン(例えば塩素、フッ素等)で1
ないし3置換されていてもよいC1-4アルキルスルホニ
ル基、(iii)ベンゼンスルホニル、p−ニトロベンゼ
ンスルホニル、p−ブロモベンゼンスルホニル、トルエ
ンスルホニル、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンス
ルホニル基等のニトロ基、ハロゲン(例えば臭素、塩
素、フッ素、ヨウ素等)、C1-4アルキル基(例えば、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル等)等により
1ないし3置換されていてもよいアリールスルホニル
基、(iv)ジフェニルホスホリル基等が用いられ、好ま
しくは例えばジフェニルホスホリル基等が用いられる。
【0015】本発明方法においては、まず化合物(I)
またはその塩と(i)N,N′−カルボニルジイミダゾー
ルとを反応させるまたは(ii)塩基の存在下にハロゲン
化炭酸エステルとイミダゾールとを反応させて化合物
(II)を得る。この工程において用いられる塩基として
は、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、N,
N−ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、
トリオクチルアミン、トリアリルアミン、ジメチルベン
ジルアミン、テトラメチル−1,3−ジアミノプロパ
ン、N−メチルモルホリン、N−メチルピロリジン、N
−メチルピペリジン、N,N−ジメチルアニリン、1,8
−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン(D
BU),1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]ノナ−5
−エン(DBN)等の第3級脂肪族アミン、ピリジン、
4−ジメチル−アミノピリジン、ピコリン、ルチジン、
キノリン、イソキノリン等の芳香族アミン等が用いら
れ、好ましくは、例えばトリエチルアミン、N,N−ジ
イソプロピルエチルアミン等のC1-4アルキル基で1な
いし3置換された第3級脂肪族アミン、ピリジン、4−
ジメチルアミノピリジン等のジC1-4アルキルアミノ基
で置換されていてもよいピリジン等が、好ましくはトリ
エチルアミン等のトリC1-4アルキルアミン等が用いら
れる。ハロゲン化炭酸エステルとしては、クロロ炭酸メ
チル、クロロ炭酸エチル、クロロ炭酸プロピル、ブロモ
炭酸メチル、ブロモ炭酸エチル、ブロモ炭酸プロピル等
のハロゲン化炭酸C1-4アルキルエステル、クロロ炭酸
フェニル、ブロモ炭酸フェニル等のハロゲン化炭酸フェ
ニルエステル等が用いられ、好ましくはクロロ炭酸エチ
ルが用いられる。反応溶媒としては、例えばベンゼン、
トルエン、キシレン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶
媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメト
キシエタン等のエーテル系溶媒、塩化メチレン、クロロ
ホルム、四塩化炭素、トリクロロエチレン、1,2−ジ
クロルエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジメチル
ホルムアミド、アセトニトリル等の高非極プロトン性溶
媒等の反応溶媒が使用されるが、特に塩化メチレン、ア
セトニトリル、テトラヒドロフラン等が好ましい。更に
は反応後の分液精製操作を考えれば、工業的には水に溶
けにくい塩化メチレンが最も好ましい。
【0016】(ii)の反応においては、化合物(I)、
塩基、ハロゲン炭酸エステルおよびイミダゾールを同時
に反応させてもよいが、塩基とハロゲン化炭酸エステル
を混和した後に化合物(I)と反応させ、ついでイミダ
ゾールと反応させるのが好ましい。化合物(I)の塩と
しては、例えば、セフェム系抗生物質の製造において、
通常用いられる塩が用いられ、例えばアルカリ金属(例
えばリチウム、カリウム、ナトリウム等)、アルカリ土
類金属(例えば、カルシウム、マグネシウム等)、アン
モニウム類(例えばトリエチルアンモニウム、ジイソプ
ロピルエチルアンモニウム等のC1-4アルキル基によっ
て1ないし3置換されたアンモニウム等)等との塩が、
好ましくは、例えばカリウム、ナトリウム等のアルカリ
金属との塩が用いられる。
【0017】本反応における、化合物(I)またはその
塩とN,N′−カルボニルジイミダゾールとの使用割合
(モル比)は1:1〜3、好ましくは1:1〜1.5で
ある。化合物(I)と溶媒との使用割合(重量比)は、
1:50〜1000、好ましくは1:100〜500で
ある。化合物(I)と塩基との使用割合(モル比)は、
1:1〜5、好ましくは1:1〜2である。化合物
(I)とハロゲン化炭酸エステルとの使用割合(モル
比)は、1:1〜5、好ましくは1:1〜2である。化
合物(I)とイミダゾールとの使用割合(モル比)は、
1:1〜5、好ましくは1:1〜2である。反応時間は
0.5〜20時間、好ましくは1〜5時間である。反応
温度は−70〜20℃、好ましくは−40〜0℃であ
る。本反応は、水分により悪影響を受けるため、空気中
の水分を吸湿しないように、例えば窒素ガス、アルゴン
ガス等の不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。本反
応で得られる化合物(II)は、常法に従って分離精製後
次の反応に用いることもできるが、反応混合物のまま次
の反応に用いるのが有利である。本反応で原料として用
いられる化合物(I)またはその塩は、例えば有機化学
協会誌47巻,606頁,1989年発行または49
巻,104頁,1991年発行等に記載の方法またはそ
れに準じる方法により合成できる。
【0018】つぎに、前記反応で得られる化合物(II)
と無機塩と化合物(III)とを反応させて化合物(IV)
を得る。この工程において用いられる無機塩としては、
例えば、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化
マグネシウム等のアルカリ土類金属のハロゲン化物等が
用いられ、好ましくは、塩化マグネシウム等が用いられ
る。反応溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キ
シレン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶媒、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等
のエーテル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム、四塩
化炭素、トリクロロエチレン、1,2−ジクロルエタン
等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジメチルホルムアミ
ド、アセトニトリル等の高非極プロトン性溶媒等の反応
溶媒が使用されるが、特に塩化メチレン、アセトニトリ
ル、テトラヒドロフラン等が好ましい。更には反応後の
分液精製操作を考えれば、工業的には水に溶けにくい塩
化メチレンが最も好ましい。
【0019】本反応は塩基の存在下に行うのが好まし
く、そのような塩基としては例えば、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチル
アミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、トリ
アリルアミン、ジメチルベンジルアミン、テトラメチル
−1,3−ジアミノプロパン、N−メチルモルホリン、
N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N,N
−ジメチルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,
0]ウンデカ−7−エン(DBU),1,5−ジアザビ
シクロ[4,3,0]ノナ−5−エン(DBN)等の第3
級脂肪族アミン、ピリジン、4−ジメチル−アミノピリ
ジン、ピコリン、ルチジン、キノリン、イソキノリン等
の芳香族アミン等が用いられ、好ましくは例えば、トリ
エチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン等
のC1-4アルキル基で1ないし3置換された第3級脂肪
族アミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の
ジC1-4アルキルアミノ基で置換されていてもよいピリ
ジン等が、好ましくはトリエチルアミン等のトリC1-4
アルキルアミン等が用いられる。化合物(II)と無機塩
と化合物(III)との反応は同時に行ってもよく、任意
の順序で行ってもよいが、化合物(II)に無機塩を加
え、ついで、化合物(III)を加えて反応させるのが好ま
しい。また塩基は無機塩と同時かまたは無機塩を加えた
後で化合物(III)を加える前に加えるのが好ましい。
本反応は、窒素ガス、アルゴンガスのような不活性ガス
雰囲気下で行うのが好ましく、また、単に雰囲気下で反
応させるよりも、これらの不活性ガスを通気すること等
により本反応で生ずる炭酸ガスを除去しながら行うのが
より好ましい。
【0020】本反応における化合物(II)と無機塩との
使用割合(モル比)は1:1〜5、好ましくは1:1〜
2である。化合物(II)と溶媒との使用割合(重量比)
は1:50〜1000、好ましくは1:100〜500
である。化合物(II)と化合物(III)との使用割合
(モル比)は1:1〜5、好ましくは1:1〜3であ
る。化合物(II)と塩基との使用割合(モル比)は、
1:1〜5、好ましくは1:1〜3である。反応時間は
0.5〜20時間、好ましくは1〜5時間である。反応
温度は15〜100℃、好ましくは30〜60℃であ
る。本反応で得られる化合物(IV)は、常法に従って分
離精製後次の反応に用いることもできるが、反応混合物
のまま次の反応に用いるのが好都合である。また、反応
溶媒が水に不溶である場合には、反応混合物を適量(反
応混合物と水との使用割合(容量比)は1:0.1〜1
0、好ましくは1:0.5〜5)の水に懸濁、ついで水
層と目的化合物(IV)を含む溶媒層に分液することで、
水溶性の不純物を除去することもできる。
【0021】従来、化合物(IV)は化合物(II)と(R
2OOCCH2COO)2 Mg[式中、R2はカルボキシ
ル基の保護基を、Mgはマグネシウムを示す]で表わさ
れるマグネシウムマロネート化合物とを反応させて得て
いたが、この場合、収率が十分でなかった。従って、本
発明者らは化合物(IV)を得る方法を種々検討した結
果、化合物(II)と無機塩と化合物(III)とを同一系
内で反応させるワンポット反応が、予想外に収率向上に
効果的であることを見いだした。すなわち化合物(II)
を含む溶液中に、無機塩を加え、ついで化合物(III)
を加えて反応させる方法が収率の点で優れている。この
ワンポット反応においては化合物(II)、無機塩、塩
基、化合物(III)の混合順序は、厳密には制限される
ものではないが、上記の順序において実施することが好
ましい。
【0022】この化合物(II)を用いたワンポット反応
は増炭反応であって、空気中の水分が悪影響を与えるた
め従来法では吸湿しない条件下、例えば窒素ガス、アル
ゴンガスのような不活性ガス雰囲気下で行われている。
しかしながらこのような条件下では、この増炭反応の収
率は一定せず、時として極端な収率低下を生じることが
ある。従って、本発明者らは化合物(IV)の収率を向上
させる方法を種々検討した結果、窒素ガス、アルゴンガ
スのような不活性ガスを通気させることによって発生す
る炭酸ガスを反応系外に除去すると、予想外にもより低
温でより速やかに反応を完結させることができかつ高い
収率が得られることを見いだした。この増炭反応をジク
ロルメタンのような低沸点溶媒を使用して行なうと、反
応を比較的短時間に終了させることも可能である。
【0023】つぎに、前記反応で得られる化合物(IV)
とアジド化合物とを反応させ、化合物(V)を得る。こ
の工程において、使用される反応溶媒としては、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン等の炭化水素
系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジ
メトキシエタン等のエーテル系溶媒、塩化メチレン、ク
ロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエチレン、1,2
−ジクロルエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジメ
チルホルムアミド、アセトニトリル等の高非極プロトン
性溶媒等の反応溶媒が使用されるが、特に塩化メチレ
ン、アセトニトリル、テトラヒドロフランが好ましい。
更には反応後の分液精製操作を考えれば、工業的には水
に溶けにくい塩化メチレンが最も好ましい。アジド化合
物としては、トルエンスルホニルアジド、ドデシルベン
ゼンスルホニルアジド、p−カルボキシベンゼンスルホ
ニルアジド、メタンスルホニルアジド等のスルホニルア
ジド類が使用できるが、工業的には、これらの中で最も
安定で、爆発等の危険の少いドデシルベンゼンスルホニ
ルアジド等が好ましい。
【0024】本反応は塩基の存在下で行うことが好まし
く、そのような塩基としてはトリエチルアミン、ジエチ
ルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン等のC
1-4アルキル基で1ないし3置換されたアミン、ピリジ
ン、4−ジエチルアミノピリジン等のジC1-4アルキル
アミノで置換されていてもよいピリジン等が用いられ、
好ましくはトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピル
エチルアミン等が用いられる。塩基は、化合物(IV)と
アジド化合物とを混和した後に加えるのが好ましい。本
反応における化合物(IV)とアジド化合物との使用割合
(モル比)は1:1〜5、好ましくは1:1〜2であ
る。化合物(IV)と溶媒との使用割合(重量比)は1:
1〜100、好ましくは1:2〜50である。化合物
(IV)と塩基との使用割合(モル比)は1:0.1〜
2、好ましくは1:0.2〜1である。反応時間は0.5
〜24時間、好ましくは、1〜10時間である。反応温
度は−20〜100℃、好ましくは0〜50℃である。
本反応は、水分により悪影響を受けるため、空気中の水
分を吸湿しないように、例えば窒素ガス、アルゴンガス
等の不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。通常、こ
のジアゾ化反応終了液には、ジアゾ化合物(V)とスル
ホンアミドが等モル含まれており、ジアゾ化合物(V)
のみを単離精製するために、シリカゲルクロマトグラフ
ィー等が用いられていたが、純度、収率の点で満足でき
るものではない。発明者等はこの点について、鋭意研究
した結果、反応終了後溶媒を適度に濃縮した後、n−ヘ
キサン、n−ペンタン、石油エーテル、トルエン、キシ
レン、イソプロピルエーテル等の溶媒を添加すると、ジ
アゾ化合物(V)のみが高純度の結晶として選択的に得
られることを見いだした。特に反応時の溶媒としてジク
ロルメタンを用いて反応後にn−ヘキサンを添加するの
が、化合物(V)の選択的な製法として最も好ましい。
また、化合物(IV′)とジアゾ化合物とを反応させ、化
合物(VI)を得る工程も前記化合物(IV)とジアゾ化合
物との反応と同様にして実施できる。
【0025】つぎに、化合物(IV)のジアゾ化により得
られる化合物(V)と酸とを反応させて水酸基の保護基
であるRを脱離させ、化合物(VI)を得る。この加水
分解反応において、使用される酸としては、例えば、ハ
ロゲン化水素酸(塩酸、フッ化水素酸等)、硫酸、リン
酸等の無機酸、酢酸等の有機酸等であり、好ましくは例
えば塩酸等のハロゲン化水素酸等が用いられる。
【0026】本加水分解反応は、通常水または水とメタ
ノール、エタノール等の低級アルコール系溶媒、もしく
はテトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒
との混合溶媒を用いて行われ、好ましくは例えばメタノ
ール−水−塩酸の混合溶媒等を用いて行われる。本反応
における化合物(V)と酸との使用割合(モル比)は、
1:0.5〜10、好ましくは1:1〜5である。酸と
溶媒との使用割合(容量比)は1:0.5〜1000、
好ましくは1:5〜100である。例えば、前記したメ
タノール−水−塩酸の3成分系において、塩酸と混合溶
媒の割合(容量比)は、1:1〜100、好ましくは
1:5〜50である。また、メタノールと水との比率
(容量比)は1:0.01〜100、好ましくは1:0.
05〜1:1である。用いる塩酸の濃度は35%(w/
w)である。反応時間は0.5〜20時間、好ましくは
1〜10時間である。反応温度は0〜100℃、好まし
くは0〜40℃である。さらに、化合物(V)を5〜7
0%(w/v)(25℃)、好ましくは30〜50%
(w/v)(25℃)以上溶解する溶媒を添加するのが
よい。ここで添加するのに適した溶媒としては、例えば
塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系
溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等の低級ケトン系
溶媒、またはジメチルホルムアミド、アセトニトリル等
の高非極プロトン性溶媒等が用いられるが、好ましくは
例えば塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒が用
いられる。化合物(V)と化合物(V)を溶解する溶媒と
の割合(重量比)は1:0.1〜30、好ましくは1:
1〜10である。酸もしくはその混合溶媒と化合物
(V)を溶解する溶媒との割合(容量比)は1:0.01
〜10、好ましくは1:0.1〜1である。具体的に
は、例えば塩化メチレン−メタノール−水−塩酸の4成
分系において、化合物(V)が溶解して、2層に分液し
ない混合割合(容量比)である1:0.01〜0.8が好
ましく、より好ましくは1:0.05〜0.5である。通
常、本反応は、化合物(V)が酸もしくは溶媒に溶解し
にくいため、反応に長時間を要し、後の工程で反応を阻
害する分解物を生成する。これらの分解物は、特に閉環
反応工程において使用する高価な貴金属触媒の使用量を
増大させることになる。従って本発明者等は不用な分解
物の生成をおさえる化合物(VI)の製造法を種々検討し
た結果、化合物(VI)を溶解する溶媒を反応系に添加す
れば、均一系で緩和な条件下において反応が進行するこ
とを見いだした。
【0027】得られる(VI)は、常法に従って単離する
こともできるが、反応混合物のまま次の工程の原料とし
て用いるのが有利である。特に、塩化メチレンを使用す
る反応の場合、反応終了液に水を添加すれば2層に分液
し、塩化メチレン層に化合物(VI)が選択的に抽出され
る利点がある。この方法によれば、濃縮乾固、シリカゲ
ルクロマトグラフィーのような複雑な操作を経ることな
く、塩化メチレン溶液のままで次の閉環反応に付すこと
が出来る。また、必要により、本反応後に塩化メチレン
を適度に濃縮留去後、n−ヘキサン、イソプロピルエー
テル等の溶媒を加えることにより、高純度の(VI)結晶
を得ることもできる。また、化合物(IV)と酸とを反応
させ、化合物(IV′)を得る工程も前記化合物(V)と
酸との反応と同様にして実施できる。
【0028】つぎに、前記の反応によって得られる化合
物(VI)を閉環反応に付すことにより化合物(VII)を
得ることができる。この反応は、例えばベンゼン、トル
エン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶媒、酢酸エチル
等のエステル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム、
1,2−ジクロルエタン等のハロゲン化炭化水素系溶
媒、 テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系
溶媒等、好ましくはトルエン等の炭化水素系溶媒、塩化
メチレン等のハロゲン化炭化水素系溶媒中で放置してお
くだけでも進行するが、反応を促進させるために通常
は、酢酸ロジウム、ロジウムオクタノエート、酢酸パラ
ジウム、ビス(アセチルアセトナート)Cu(II),Cu
SO4 ,Cu等、好ましくは酢酸ロジウム、ロジウムオ
クタノエート、酢酸パラジウム等の金属触媒の存在下に
実施される。化合物(VI)と触媒との使用割合(モル
比)は0.05〜5モル%、好ましくは0.1〜3モル%
である。反応時間は、通常、0.5〜20時間、好まし
くは1〜5時間である。反応温度は、通常、20〜10
0℃、好ましくは30〜80℃である。本反応は、水分
により悪影響を受けるため、空気中の水分を吸湿しない
ように、例えば窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス
雰囲気下で行うのが好ましい。この反応により得られる
(VII)は、反応混合物のままで次のアシル化反応に付
すことが出来るが、必要により反応溶媒を適度に濃縮留
去し固体として得ることもできる。
【0029】そして、前記反応で得られる化合物(VI
I)と式R3OH[式中の記号は前記と同意義を示す]で
表わされる酸またはその反応性誘導体とを反応させ、目
的化合物(VIII)を得る。この工程において、式R3
Hで示される酸またはその反応性誘導体としては、アセ
チルクロリド、プロピオニルクロリド、トルエンスルホ
ニルクロリド、p−ブロモベンゼンスルホニルクロリ
ド、ジフェニルクロロホスフェート、無水酢酸、メタン
スルホン酸無水物、トリフルオロメタンスルホン酸無水
物、p−トルエンスルホン酸無水物、p−ニトロベンゼ
ンスルホン酸無水物、2,4,6−トリイソプロピルベン
ゼンスルホン酸無水物等が用いられ、特にジフェニルリ
ン酸クロリドが好適である。
【0030】反応溶媒としては、例えばベンゼン、トル
エン、キシレン、クロルベンゼン、シクロヘキサン等の
炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒、塩化メ
チレン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエチレ
ン、1,2−ジクロルエタン等のハロゲン化炭化水素溶
媒、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等の高非極
プロトン性溶媒が使用され、好ましくは、例えばテトラ
ヒドロフラン、塩化メチレン、アセトニトリル等が用い
られる。本反応は塩基の存在下に行うのが好ましく、そ
のような塩基としては例えば、トリメチルアミン、トリ
エチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、
トリブチルアミン、トリオクチルアミン、トリアリルア
ミン、ジメチルベンジルアミン、テトラメチル−1,3
−ジアミノプロパン、N−メチルモルホリン、N−メチ
ルピロリジン、N−メチルピペリジン、N,N−ジメチ
ルアニリン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウン
デカ−7−エン(DBU),1,5−ジアザビシクロ
[4,3,0]ノナ−5−エン(DBN)等の第3級脂肪
族アミン、ピリジン、4−ジメチル−アミノピリジン、
ピコリン、ルチジン、キノリン、イソキノリン等の芳香
族アミン等が用いられ、好ましくは、例えば、N,N−
ジイソプロピルエチルアミン等のC1-4アルキル基で1
ないし3置換された第3級脂肪族アミン、4−ジメチル
アミノピリジン等のジC1-4アルキルアミノ基で置換さ
れたピリジン等が用いられる。化合物(VII)と酸また
はその反応性誘導体との使用割合(モル比)は1:1〜
5、好ましくは1:1〜3である。化合物(VII)と溶
媒との使用割合(重量比)は1:5〜300、好ましく
は1:10〜100である。化合物(VII)と塩基との
使用割合(モル比)は1:0.5〜5、好ましくは1:
1〜3である。反応時間は10分〜10時間、好ましく
は0.5〜3時間である。反応温度は、−70〜40
℃、好ましくは−40〜10℃である。本反応は、水分
により悪影響を受けるため、空気中の水分を吸湿しない
ように、例えば窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス
雰囲気下で行うのが好ましい。この様にして得られる化
合物(VII)は、常法に従って、例えば濃縮、クロマト
グラフィー等によって単離することができる。特に、ジ
クロルメタンを反応溶媒として使用した場合、反応終了
後水を添加し分液を行えば、ジクロルメタン層に生成物
(VIII)が抽出され、この有機層を適度に濃縮し、n−
ヘキサン等の溶媒を添加すれば、目的物(VIII)の結晶
が得られる。この方法によれば、濃縮乾固、シリカゲル
クロマトグラフィー等の複雑な操作を経ずして、良好な
純度の化合物(VIII)の結晶が得られる。
【0031】かくして、本発明製造法の目的化合物(VI
II)が得られる。該化合物(VIII)は例えば1−メチル
カルバペネム抗生物質の製造の合成中間体として好適に
使用される。例えば、特開昭64−25779には、化
合物(VIII)を用いて、有用な抗菌剤である式
【化31】 または陰イオン電荷を示す]で表される(1R,5S,
6S)−2−置換チオ−6−[(1R)−1−ヒドロキ
シエチル]−1−メチル−カルバペネム−3−カルボン
酸誘導体またはその薬理学的に許容される塩を得る方法
が記載されている。得られたカルバペネム化合物および
その薬理学的に許容される塩は、種々の病原菌による細
菌感染症の治療、予防等のための抗菌剤として極めて有
用であり、それを抗菌剤として使用するに際して、その
抗菌的有効量を含有する薬剤学的組成物の形で人間をは
じめとする哺乳動物に安全に投与することができる。そ
の投与量は処置すべき患者の年令、体重、症状、薬剤の
投与形態、医師の診断等に応じて広い範囲にわたり変え
ることができるが、一般に、成人に対しては一日当り約
200〜約3,000mgの範囲内の用量が標準的であ
り、通常これを1日1回または数回に分けて経口的、非
経口的または局所的に投与することができる。また、例
えば、特開昭60−104088または特開昭60−2
33076等に記載の有用な抗菌剤であるカルバペネム
化合物も本発明の製造法により得られる化合物(VIII)
を合成中間体として用いて好適に製造できる。以下具体
例を上げて本発明をさらに詳細に説明するが、これらの
具体例によって本発明が限定されるものではない。
【0032】
【実施例】以下の実施例のNMRスペクトルは内部基準
としてテトラメチルシランを用いてジェミニ(Gemini)
200(200MHz)型スペクトロメーターで測定し、
全δ値を ppm で示した。実施例中の記号は次のような
意味を有する。 s : シングレット d : ダブレット t : トリプレット ABq : AB型クワルテット dd : ダブル ダフレット m : マルチプレット br. : 幅広い J : カップリング定数 sh : ショルダー +>si : t−ブチルジメチルシリル基 PNB : p−ニトロベンジル基 % : 特にことわらない限り重量%を示す
【0033】実施例1 (1) (3S,4S)−3−[(R)−1−(t−ブ
チルジメチルシリルオキシ)エチル]−4−[(R)−
1−イミダゾリル−エチル]−アゼチジン−2−オンの
製造
【化32】 2雰囲気下、無水塩化メチレン1182mlにクロロ炭
酸エチル28.65g(0.264モル)を加え−20℃
に冷却した。−20℃でトリエチルアミン26.71g
(0.264モル)を10分間かけて滴下し、その後1
0分間撹拌した。(3S,4S)−3−[(R)−1−
(t−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−4−
[(R)−1−カルボキシエチル]−アゼチジン−2−
オン72.35g(0.240モル)を加え、−20℃で
30分間反応させた後、イミダゾール22.87g(0.
336モル)を加え、−20℃で30分間反応させ、標
記化合物を含む反応溶液を得た。
【0034】(2) (3S,4R)−3−[(R)−
1−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−4
−[(R)−1−メチル−3−p−ニトロベンジルオキ
シカルボニル−2−オキソ−プロピル]−アゼチジン−
2−オンの製造
【化33】 前記(1)で得られた反応溶液に無水塩化マグネシウム
22.85g(0.240モル)を加え、−20℃で10
分間撹拌した後、トリエチルアミン48.57g(0.4
80モル)を10分間で滴下し、−20℃で10分間撹
拌した。モノ−p−ニトロベンジルマロネート97.5
9g(0.408モル)を加え、加熱還流しN2 を0.6
l/分で通気しながら2時間反応させた。塩化メチレン
を減圧下で濃縮留去し、1N HCl 762mlを加え
洗浄・分液した。有機層を水318ml,3% NaHC
3 水720ml、5% NaCl 水300mlで順次洗浄
・分液した。塩化メチレンを減圧下で濃縮留去し、標記
化合物110.31gを含む塩化メチレン溶液を得た。
(収率96.0%) 尚、標記化合物は、上記溶液を濃縮乾固後、シリカゲル
カラムクロマトグラフィー(CHCl3:アセトン=7:
1)により分離・精製され、白色結晶として得た。 NMR(δ,CDCl3):0.06(6H,s), 0.87(9H,s), 1.
16(3H,d), 1.20(3H,d),3.63(2H,s), 5.27(2H,s), 5.92
(1H,bs), 7.56,8.24(4H,aromatic protons)
【0035】(3) (3S,4R)−3−[(R)−
1−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−4
−[(R)−1−メチル−3−ジアゾ−3−p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル−2−オキソ−プロピル]−
アゼチジン−2−オンの製造
【化34】 ドデシルベンゼンスルホニルアジド105.33g(0.
300モル)を無水塩化メチレン200mlに溶解し、N
2雰囲気下、前記(2)で得た(3S,4R)−3−
[(R)−1−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)エ
チル]−4−[(R)−1−メチル−3−p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル−2−オキソ−プロピル]−ア
ゼチジン−2−オン(0.231モル)の塩化メチレン
溶液620mlに添加した。25℃でトリエチルアミン
6.97g(0.069モル)を10分間で滴下し、2時
間反応させた。塩化メチレンを減圧下で濃縮留去し、n
−ヘキサン1740mlを滴下し晶出させた。晶出液を減
圧下で濃縮した後、濾取・乾燥して標記化合物101.
68gを含む純度99.2%の白色結晶102.50gを
得た。(収率87.4)
【0036】(4) (3S,4R)−3−[(R)−
1−ヒドロキシエチル]−4−[(R)−1−メチル−
3−ジアゾ−3−p−ニトロベンジルオキシカルボニル
−2−オキソ−プロピル]−アゼチジン−2−オンの製
【化35】 前記(3)で得た(3S,4R)−3−[(R)−1−
(t−ブチルジメチルシリルオキシ)エチル]−4−
[(R)−1−メチル−3−ジアゾ−3−p−ニトロベ
ンジルオキシカルボニル−2−オキソ−プロピル]−ア
ゼチジン−2−オン75.69g(0.150モル)を塩
化メチレン227mlに溶解し、メタノール454ml、水
76mlを添加した。25℃で濃塩酸45.57gを10
分間で滴下し、3時間反応させた。6.5% NaHC
3 水溶液757mlを10分間で滴下し、塩化メチレン
530mlを加え、抽出・分液した。有機層を15% N
aCl水溶液530ml、水265mlで順次、洗浄・分液し
た。塩化メチレンを減圧下で濃縮留去し、標記化合物5
7.38gを含む塩化メチレン溶液を得た。(収率98.
0%) IR(cm-1,CHCl3):2150, 1750, 1720, 1650 NMR(δ,CDCl3):1.23(3H,d), 1.30(3H,d), 2.
92(1H,m), 3.50~4.30(3H,m), 5.38(2H,s), 6.40(1H,b
s), 7.57 及び 8.30(4H,aromatic protons)
【0037】(5) (1R,3R,5R,6S)−6
−[(R)−1−ヒドロキシエチル]−2−オキソ−1
−メチル−3−p−ニトロベンジルオキシカルボニル−
カルバペネムの製造
【化36】 2雰囲気下、前記(4)で得た(3S,4R)−3−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−4−[(R)−1
−メチル−3−ジアゾ−3−p−ニトロベンジルオキシ
カルボニル−2−オキソ−プロピル]−アゼチジン−2
−オン(0.147モル)の塩化メチレン溶液610ml
に、無水塩化メチレン757mlを加え、40℃に加熱・
還流した。ロジウムオクタノエート340mg(0.00
3モル)を無水塩化メチレン57mlに懸濁し、40℃で
還流下滴下した後、4時間反応させた。反応液を−15
℃に冷却し、標記化合物の塩化メチレン溶液1430ml
を得た。 IR(cm-1,CHCl3):2950, 2925, 1760, 1730 NMR(δ,CDCl3):1.22(3H,d,J=8.0Hz), 1.37(3
H,d,J=6.0Hz), 2.40(1H,bs), 2.83(1H,q,J=8.0Hz), 3.2
8(1H,dd), 4.00~4.50(2H,m), 4.75(1H,s), 5.28及び 5.
39(2H,ABq,J=12Hz), 7.58 及び 8.24(4H,ar
omatic protons)
【0038】(6) (1R,5R,6S)−p−ニト
ロベンジル−2−ジフェニルホスホリルオキシ−6−
[(R)−1−ヒドロキシエチル]−1−メチル−カル
バペネム−3−カルボキシレートの製造
【化37】 前記(5)で得られた溶液1430mlに、N2 雰囲気
下−15℃でジフェニルクロロホスフェート43.44
g(0.162モル)を加えた。ジイソプロピルエチル
アミン25.08g(0.194モル),4−ジメチルア
ミノピリジン360mg(0.003モル)を無水塩化メ
チレン287mlに溶解し、−15℃,30分間で滴下し
30分間反応した。10℃以下に保ちながら0.3N
HCl 574ml,5% NaHCO3 水溶液574mlで
順次、洗浄・分液した。塩化メチレンを減圧下で濃縮留
去し、n−ヘキサン402mlを滴下し晶出させた。結晶
を濾取・乾燥し、標記化合物75.16gを得た。(収
率86.0%) NMR(δ,CDCl3):1.24(3H,d), 1.34(3H,d), 3.
30(1H,q), 3.52(1H,m),4.10~4.40(2H,m), 5.20 及び 5.
35(2H,q), 7.29(10H,m), 7.58 及び 8.18(4H,d)
【0039】実施例2 (3S,4R)−3−[(R)−1−ヒドロキシエチ
ル]−4−[(R)−1−メチル−3−ジアゾ−3−p
−ニトロベンジルオキシカルボニル−2−オキソ−プロ
ピル]−アゼチジン−2−オンの製造 実施例1の(4)と同様にして得られた溶液600mlを、
減圧下で濃縮した後、n−ヘキサン1135mlを滴下し
晶出させた。晶出液を減圧下で濃縮した後、濾取・乾燥
して、標記化合物51.53gを含む純度96.0%の白
色結晶53.68gを得た。(収率88.0%)
【0040】実施例3 (1R,3R,5R,6S)−6−[(R)−1−ヒド
ロキシエチル]−2−オキソ−1−メチル−3−p−ニ
トロベンジルカルボニル−カルバペネムの製造実施例1
の(5)と同様にして得られた標記化合物の塩化メチレン
溶液1450mlを減圧下で濃縮し純度93.0%の標記
化合物80.34gを得た。(収率85.5%)
【0041】参考例1 (3S,4R)−3−[(R)−1−(t−ブチルジメ
チルシリルオキシ)エチル]−4−[(R)−1−メチ
ル−3−p−ニトロベンジルオキシカルボニル−2−オ
キソ−プロピル]−アゼチジン−2−オンの製造 無水塩化マグネシウム、トリエチルアミンおよびモノ−
p−ニトロベンジルマロネートを加える代りにマグネシ
ウム[モノ−p−ニトロベンジルマロネート](0.4
08モル)を用いる以外は実施例1の(2)と同様にし
て、合成し80%の収率で標記化合物を得た。
【0042】参考例2 (3S,4R)−3−[(R)−1−(t−ブチルジメ
チルシリルオキシ)エチル]−4−[(R)−1−メチ
ル−3−p−ニトロベンジルオキシカルボニル−2−オ
キソ−プロピル]−アゼチジン−2−オンの製造 N2ガスを通気しない以外は、実施例1の(2)と同様に
して、N2雰囲気下で反応し、83%の収率で標記化合
物を得た。
【0043】
【発明の効果】本発明の製造法は、細菌感染症治療剤と
して有用なカルバペネム化合物の製造に好適に用いるこ
とのできる中間体を工業的に有用に製造する方法を提供
する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 修一 山口県光市光井4丁目5番1号 武田薬品 青雲寮内 (72)発明者 畑野 俊光 埼玉県志木市 柏町1丁目6番6号 (72)発明者 熊谷 年夫 埼玉県川越市小仙波町3丁目15番37号 (72)発明者 清水 壽 埼玉県新座市新座1丁目17番33号 コーポ 桐202号

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 [式中、R1は水酸基の保護基を示す]で表される化合
    物またはその塩と(i)N,N′−カルボニルジイミダゾ
    ールとを反応させるか、または(ii)塩基の存在下にハ
    ロゲン化炭酸エステルとイミダゾールとを反応させ、得
    られる式 【化2】 [式中の記号は前記と同意義を示す]で表される化合物
    と無機塩と式 R2OOCCH2COOH (III) [式中、R2はカルボキシル基の保護基を示す]で表さ
    れる化合物とを反応させ、得られる式 【化3】 [式中の記号は前記と同意義を示す]で表される化合物
    とアジド化合物とを反応させ、得られる式 【化4】 [式中の記号は前記と同意義を示す]で表される化合物
    と酸とを反応させ、得られる式 【化5】 [式中の記号は前記と同意義を示す]で表される化合物
    を閉環反応に付し、得られる式 【化6】 [式中の記号は前記と同意義を示す]で表される化合物
    と式 R3OH [式中、R3はアシル基を示す]で表される酸またはそ
    の反応性誘導体とを反応させることを特徴とする、式 【化7】 [式中の記号は前記と同意義を示す]で表される化合物
    の製造法。
  2. 【請求項2】式 【化8】 [式中、R1は水酸基の保護基を示す]で表される化合
    物またはその塩と(i)N,N′−カルボニルジイミダゾ
    ールとを反応させるか、または(ii)塩基の存在下にハ
    ロゲン化炭酸エステルとイミダゾールとを反応させ、得
    られる式 【化9】 [式中の記号は前記と同意義を示す]で表される化合物
    と無機塩と式 R2OOCCH2COOH (III) [式中、R2はカルボキシル基の保護基を示す]で表さ
    れる化合物とを反応させ、得られる式 【化10】 [式中の記号は前記と同意義を示す]で表される化合物
    と酸とを反応させ、得られる式 【化11】 [式中の記号は前記と同意義を示す]で表される化合物
    とアジド化合物とを反応させ、得られる式 【化12】 [式中の記号は前記と同意義を示す]で表される化合物
    を閉環反応に付し、得られる式 【化13】 [式中の記号は前記と同意義を示す]で表される化合物
    と式 R3OH [式中、R3はアシル基を示す]で表される酸またはそ
    の反応性誘導体とを反応させることを特徴とする、式 【化14】 [式中の記号は前記と同意義を示す]で表される化合物
    の製造法。
  3. 【請求項3】各反応における溶媒としてハロゲン化炭化
    水素を用いることを特徴とする請求項1または2記載の
    製造法。
  4. 【請求項4】化合物(I)より化合物(IV)を得る各反
    応を炭酸ガスを除去しながら行うことを特徴とする請求
    項1または2記載の製造法。
  5. 【請求項5】化合物(IV)とジアゾ化合物との反応混合
    物にn−ヘキサン、n−ペンタン、石油エーテル、トル
    エン、キシレンまたはイソプロピルエーテルを添加して
    化合物(V)を分離することを特徴とする請求項1記載
    の製造法。
  6. 【請求項6】化合物(V)と酸との反応をジクロルメタ
    ン、クロロホルム、アセトニトリルまたはアセトンと低
    級アルコール、テトラヒドロフランまたはジオキサンと
    の混合溶媒中で行うことを特徴とする請求項1記載の製
    造法。
  7. 【請求項7】化合物(IV)と酸との反応をジクロルメタ
    ン、クロロホルム、アセトニトリルまたはアセトンと低
    級アルコール、テトラヒドロフランまたはジオキサンと
    の混合溶媒中で行うことを特徴とする請求項2記載の製
    造法。
  8. 【請求項8】ハロゲン化炭化水素がジクロルメタンであ
    る請求項3記載の製造法。
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