JPH06321151A - ルーフ付き軽車両における物品収納室構造 - Google Patents

ルーフ付き軽車両における物品収納室構造

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JPH06321151A
JPH06321151A JP5170152A JP17015293A JPH06321151A JP H06321151 A JPH06321151 A JP H06321151A JP 5170152 A JP5170152 A JP 5170152A JP 17015293 A JP17015293 A JP 17015293A JP H06321151 A JPH06321151 A JP H06321151A
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博敏 外山
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智彦 明石
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ルーフ付き自動二・三輪車のシートの座部の
高さを低く保ったまま、シートの下方に大容量の物品収
納室を形成する。 【構成】 車体後部のボディB内部に、前部収納室15
1 及び後部収納室152を相互に連通して形成し、それ
らの上部開口をそれぞれシート16の座部161及び背
凭れ部162 で開閉自在に覆う。後部収納室152 は座
部161 の後方で且つルーフを支持する左右一対のピラ
ー14間のデッドスペースを利用して形成されており、
座部161 の高さに影響を与えずに背の高いヘルメット
Hを収納することができる。前部収納室151 は背の低
い物品の収納に利用され、両収納室151 ,152 を同
時に使用すればアタッシュケースAのような全長の大き
い物品を収納することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動二輪車或いは自動
三輪車等の軽車両の物品収納室構造に関し、特に、車体
後部に立設した左右一対のピラーの上部にルーフを支持
してなるルーフ付き軽車両の物品収納室構造に関する。
【0002】
【従来の技術】かかるルーフ付き軽車両の物品収納室と
して、実開平3−61495号公報の図1〜図7に記載
されたものが知られている。上記従来の物品収納室はル
ーフを支持する左右のピラー間に形成されており、その
開口部はシートの背凭れ部によって開閉自在に覆われて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
物品収納室はヘルメットがすっぽりと収まる形状に形成
されているため、そこにヘルメットを収納すると他の小
物物品を収納するスペースが無くなってしまうばかり
か、ヘルメットを収納しない場合であっても全長の大き
い部品を収納することができなかった。そこで、物品収
納室をシートの座部下方まで延長し、そこにヘルメット
を収納できるようにすると、座部の高さが上昇してライ
ダーの足着き性が悪くなる問題がある。
【0004】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、シートの座部の高さを低く抑えながら、ヘルメット
のような背の高い物品やアタッシュケースのような全長
の大きい物品を収納し得るルーフ付き軽車両の物品収納
室構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のルーフ付き軽車両における物品収納室構造
は、車体後部に立設した左右一対のピラーの上部にルー
フを支持してなるルーフ付き軽車両において、前記一対
のピラーの車体取付部間にヘルメットを収納し得る後部
収納室を形成するとともに、後部収納室の前方に該後部
収納室よりも高さの低い前部収納室を連続して形成し、
前記後部収納室及び前部収納室の上面開口を、それぞれ
シートの背凭れ部及び座部で開閉自在に覆ったことを第
1の特徴とする。
【0006】また本発明は前述の第1の特徴に加えて、
シートの座部及び背凭れ部の境界近傍でシート表皮材を
シート底板側に吊り込んだことを第2の特徴とする。
【0007】また本発明は前述の第1の特徴に加えて、
シートを閉位置にロックするシートキャッチを取り付け
るシートキャッチブラケットを、ピラーを車体に取り付
けるピラー支持ブラケットに支持したことを第3の特徴
とする。
【0008】また本発明は前述の第1の特徴に加えて、
後部収納室及び前部収納室よりなる物品収納室を、車体
前後方向に分割した2部材から構成したことを第4の特
徴とする。
【0009】また本発明は前述の第1の特徴に加えて、
走行用のパワーユニットを車体に連結するパワーユニッ
トハンガーを、複数のリンクから構成したことを第5の
特徴とする。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0011】図1〜図16は本発明の一実施例を示すも
ので、図1は自動二輪車の全体側面図、図2は図1の要
部拡大図、図3は図2の3部拡大図、図4は図3の4−
4線断面図、図5は図3の5−5線断面図、図6は図2
の6−6線断面図、図7は図6の7−7線断面図、図8
は図7の8−8線断面図、図9は物品収納室及びシート
の拡大側面図、図10は図9に対応する物品収納室の縦
断面図、図11は図10の11−11線断面図、図12
は図10の12−12線断面図、図13は図2の13−
13線断面図、図14は図13の14−14線断面図、
図15は図2の15部拡大図、図16は図15の16−
16線断面図である。
【0012】図1及び図2に示すように、自動二輪車V
の車体フレームFの前部には、下端に前輪Wfを懸架す
るフロントフォーク1が操向ハンドル2によって左右操
向可能に装着される。また車体フレームFの後部には、
エンジンE、トランスミッションケースM及び後輪Wr
を備えた周知の揺動型パワーユニットPがダブルリンク
式のパワーユニットハンガー3を介して上下揺動自在に
枢支されており、そのパワーユニットPの後部と車体フ
レームFとがリヤクッション4を介して接続される。車
体フレームFには燃料タンク5、バッテリ6及びオイル
タンク7が搭載されており、またパワーユニットPには
エアクリーナ8、キャブレタ9及びマフラー10が搭載
される。
【0013】車体フレームFを覆う合成樹脂製のボディ
Bの前部にはウインドシールド11が設けられており、
このウインドシールド11の上端から車体後方に延びる
ルーフ12の後端が、車体フレームFの後部にピラー支
持ブラケット13,13を介して立設した左右一対のピ
ラー14,14の上端に支持される。
【0014】パワーユニットPの上部を覆うボディBに
は、ヘルメットHやアタッシュースA等の物品を収納す
る物品収納室15が形成される。物品収納室15の上部
開口はライダー用のシート16によって覆われており、
このシート16をヒンジ17を介して車体前方に揺動さ
せることにより、前記物品収納室15の上部開口が開放
される。シート16の後端はシートキャッチ18によっ
て車体にロックされる。
【0015】次に、図3〜図5に基づいてパワーユニッ
トPを車体フレームFに支持するパワーユニットハンガ
ー3の構造を説明する。
【0016】パワーユニットハンガー3は、車体フレー
ムF側に接続された第1リンク21と、パワーユニット
P側に接続された第2リンク22とを備える。
【0017】第1リンク21は車体フレームFの左右一
対のサイドメンバF1 ,F1 間に架設されるもので、前
記サイドメンバF1 ,F1 にそれぞれ設けたボス部2
3,23を貫通するボルト24によって固定される左右
一対のインナパイプ25,25と、両インナパイプ2
5,25間に挟まれたカラー26と、両インナパイプ2
5,25の外周に嵌合するアウタパイプ27と、アウタ
パイプ27とインナパイプ25,25とに外周及び内周
を焼結された左右一対のゴムブッシュ28,28と、ア
ウタパイプ27の両端部を閉塞する左右一対のキャップ
29,29と、アウタパイプ27の両端部に溶接されて
下向きに延びる左右一対の第1アーム30,30と、ア
ウタパイプ27に溶接されて斜め前下方に延びる1本の
第2アーム31と、第2アーム31の先端に設けられた
前後一対のゴムダンパ32,32とを備える。そして後
側のゴムダンパ32の後面は左右のサイドメンバF1
1 を接続するクロスメンバF2 の前面に対向するとと
もに、前側のゴムダンパ32の前面はクロスメンバF2
に溶接したダンパ受け部材33の内面に対向する。
【0018】第2リンク22はパワーユニットPと前記
第1リンク21とを接続するもので、第1リンク21の
左右一対の第1アーム30,30先端を貫通するボルト
34によって固定される左右一対のインナパイプ35,
35と、両インナパイプ35,35間に挟まれたカラー
36と、両インナパイプ35,35の外周に嵌合するア
ウタパイプ37と、アウタパイプ37とインナパイプ3
5,35とに外周及び内周を焼結された左右一対のゴム
ブッシュ38,38と、アウタパイプ37の両端部を閉
塞する左右一対のキャップ39,39と、アウタパイプ
27に溶接されて車体後方に延びる1本の第1アーム4
0と、アウタパイプ27に溶接されて上向きに延びる1
本の第2アーム41と、第2アーム41の先端に設けら
れた前後一対のゴムダンパ42,42とを備える。そし
て前側のゴムダンパ42は、第1リンク21の第2アー
ム31に溶接したダンパ受け部材43に対向し、後側の
ゴムダンパー42は、第1リンク21の一方の第1アー
ム30に溶接したダンパ受け部材44に対向する(図5
参照)。また第2リンク22の第1アーム40の後端
は、パワーユニットPの前端に突設した左右一対のブラ
ケット45,45間に挟まれてボルト46で上下揺動自
在に枢支される。
【0019】而して、後輪Wrが路面から受ける衝撃で
パワーユニットPに上下方向或いは前後方向の荷重が作
用すると、その荷重はパワーユニットPのブラケット4
5,45からパワーユニットハンガー3の第2リンク2
2に伝達され、その第2リンク22をボルト34回りに
回動させようとする。第2リンク22の回動により、そ
のインナパイプ35,35とアウタパイプ37とを接続
するゴムブッシュ38,38が捩じれて前記荷重を吸収
するとともに、第2リンク22の第1アーム41に設け
たゴムダンパー42,42が第1リンク21の前後一対
のダンパ受け部材43,44に圧接されて前記荷重を吸
収する。
【0020】パワーユニットPからの荷重は第2リンク
22を介して第1リンク21にも伝達され、この第1リ
ンク21をボルト24回りに回動させようとする。第1
リンク21の回動により、そのインナパイプ25,25
とアウタパイプ27とを接続するゴムブッシュ28,2
8が捩じれて前記荷重を吸収するとともに、第1リンク
21の第2アーム31に設けたゴムダンパー32,32
がクロスメンバF2 及びダンパ受け部材33に圧接され
て前記荷重を吸収する。
【0021】上述のようにして、後輪Wrが路面から受
ける衝撃はパワーユニットPと車体フレームFとの間に
設けたダブルリンク式のパワーユニットハンガー3によ
って吸収されるため、振動がウインドシールド11及び
ピラー14,14からルーフ12に伝達され難くなり、
ルーフ12の振動による騒音を効果的に防止することが
できる。
【0022】次に、図6〜図8に基づいてルーフ12の
後端を支持するピラー14,14の車体フレームFへの
取付部の構造を説明する。尚、左右のピラー14,14
の取付部の構造は同一であるため、以下その一方(車体
左側のピラー14)について説明する。
【0023】ピラー14の下端を支持するピラー支持ブ
ラケット13は、車体フレームFのサイドメンバF1
後端に溶接した舌片51に2本のボルト52,52で結
合される。ピラー支持ブラケット13の上端には、後述
するシートキャッチを支持するためのシートキャッチブ
ラケット53と、指掛けとして利用され且つ後述するカ
バー54の支持に利用されるグリップ55と、ピラー1
4の下端を固定するピラー固定部材56とが、上下2本
のボルト57,57によって共締めされる。ピラー固定
部材56は金属板をピラー14を挟むように折り曲げた
もので、重ね合わされた両端部が前記ボルト57,57
でピラー支持ブラケット13に固定される。
【0024】ピラー14はボディBに形成した開口B1
を介してボディBの外側に上向きに延出しており、また
グリップ55も前記開口B1 を介してボディBの外側に
下向きに延出する。グリップ55の下縁には合成樹脂製
のカバー54の下縁に形成したスリット541 が嵌合し
ており、これによりカバー54はボディBの開口B1
びピラー固定部材56を覆う位置に固定される。カバー
54はグリップ55よりも僅かに大きい輪郭を有してお
り、その前縁及び後縁は車体内側に向けて概略円弧状に
湾曲してボディBの表面に当接する(図8参照)。グリ
ップ55の下縁は開口しており、ここに指を差し込むこ
とにより車体を持ち上げてスタンドを起立させる作業を
容易に行うことができる。
【0025】次に、図9〜図12に基づいて物品収納室
15の構造を説明する。
【0026】物品収納室15は上面が開放した合成樹脂
の容器であって、パワーユニットPの上部を覆うボディ
Bの内部に上方から嵌合した状態で保持され、その上面
を開閉自在に覆うシート16と協働して物品を収納する
空間を画成する。物品収納室15は、相互に連通する前
側の前部収納室151 と後側の後部収納室152 とから
構成され、またシート16は、略水平な前側の座部16
1 と該座部161 の後方に連設されて後上がりに傾斜す
る背凭れ部162 とから構成される。
【0027】物品収納室15は前側の前部部材15fと
後側の後部部材15rとに2分割されており、その分割
線Pは後部収納室152 の略中央部に設定されている。
このように物品収納室15を2つの部材15f,15r
に分割したことにより、その成形を容易に且つ低コスト
で行うことができる。
【0028】物品収納室15の前部は、左右のサイドメ
ンバF1 ,F1 に設けた一対のブラケット91,91
に、それぞれボルト92,92を介して固定される。ま
た物品収納室15の後部は、左右のサイドメンバF1
1 を接続するクロスメンバF 2 に設けたブラケット9
3にボルト94を介して固定される。物品収納室15の
前部下面における前記サイドメンバF1 ,F1 への取付
部間には、オイルタンク7を収納するための上向きの凹
部95が形成される(図10参照)。尚、図9及び図1
1における符号96は、リヤクッション4の上端を支持
するためのブラケットである。
【0029】シート16の背凭れ部162 の下方に画成
される後部収納室152 は比較的に大きな高さを有して
おり、そこにはヘルメットHのような高さの高い物品を
収納することができる。一方、シート16の座部161
の下方に画成される前部収納室151 は比較的に高さが
低く且つ前後方向長さが大きい空間を有しており、前記
後部収納室152 と協働してアタッシュケースAのよう
な比較的に薄くて長い物品を収納することができる。
【0030】而して、ライダーが着座する座部161
りも後方に位置する左右一対のピラー14,14間に挟
まれたデッドスペースを利用し、そこに比較的に大きな
高さを有する後部収納室152 を形成したので、シート
16の座部161 の高さ、即ちライダーのヒップポイン
トを低く保って足着き性を確保しながら背の高いヘルメ
ットHを収納することができる。しかも、シート16の
座部161 の下方に比較的に高さの低い前部収納室15
1 を形成したことにより、後部収納室152 がヘルメッ
トHで塞がっている場合であっても、小物物品を効果的
に収納することができる。また、前部収納室151 及び
後部収納室152 を相互に連通させたことにより、両収
納室151 ,152 を同時に使用してアタッシュケース
Aのような長さの大きい物品をも収納することができ
る。更に、左右一対のピラー14,14間にシート16
を配設したことにより、二人乗車時に両ピラー14,1
4間のデッドスペースを後側の乗員の居住空間として利
用することができ、シート16の後端を両ピラー14,
14の取付位置よりも後方に延長すれば、後側の乗員の
居住空間を更に拡大することができる。
【0031】次に、図13及び図14に基づいてシート
16を車体にロックするシートキャッチ18の構造を説
明する。
【0032】シートキャッチ18の基板62は、その後
端が門型に形成された前記シートキャッチブラケット5
3の上端に2本のボルト61,61で固定されるととも
に、その前端が物品収納室15の後部部材15rの上縁
に2本のボルト60,60で固定され、ボディBの内面
と物品収納室15の外面との間に配設される。シートキ
ャッチ18の基板62の前端には車体前後方向に延びる
切欠き621 が形成されており、この切欠き621 にシ
ート16の後端にボルト63で固定したループ状の被係
止部材64が嵌合する。
【0033】基板62には係止部材65及びロック部材
66がそれぞれピン67,68で枢支されており、これ
ら係止部材65及びロック部材66はスプリング69で
相互に連結される。スプリング69によって付勢された
ロック部材66の反時計方向の回動端は、基板62に突
設したストッパ622 によって規制される。係止部材6
5は前記切欠き621 の上方において被係止部材64に
係合可能なフック65 1 を備えるとともに、被係止部材
64に当接して押圧される押圧面652 を備える。また
係止部材65とロック部材66とには、相互に当接して
係止部材65をロック位置に保持するカム面653 ,6
1 がそれぞれ形成される。そしてロック部材66に
は、該ロック部材66によるロックを解除するための図
示せぬレリーズレバーに接続するレリーズワイヤ70が
結着される。尚、図14における符号71は物品収納室
15とシート16との間をシールするシール部材であ
る。
【0034】而して、物品収納室15の上面開口を閉じ
る位置に向けてシート16を揺動させると、シート16
の後端に設けた被係止部材64が係止部材65の押圧面
65 2 を押圧し、該係止部材65をスプリング69の弾
発力に抗して図13の矢印a方向に揺動させる。その結
果、係止部材65のフック651 が被係止部材64に係
合するとともに、係止部材65のカム面653 がロック
部材66のカム面66 1 に係合し、これによりシート1
6は閉位置にロックされる。シート16のロックを解除
すべくレリーズワイヤ70を引くとロック部材66が矢
印b方向に揺動し、ロック部材66のカム面661 が係
止部材65のカム面653 から離間する。その結果、係
止部材65がスプリング69の弾発力で矢印c方向に揺
動し、そのフック651 が被係止部材64から離間する
ことにより、シート16は開位置に向けて揺動し得る状
態になる。
【0035】上述のシートキャッチ18を支持するシー
トキャッチブラケット53を、ピラー14,14を車体
フレームFに支持する剛性の高いピラー支持ブラケット
13,13に取り付けたことにより、シート16を閉位
置に強固に保持することができる。
【0036】次に、図15及び図16に基づいてシート
16の構造を説明する。
【0037】シート16はシート底板81と、シート表
皮材82と、シート底板81及びシート表皮材82に挟
まれたクッション材83とから構成される。シート16
の座部161 と背凭れ部162 との境界部近傍におい
て、クッション材83の上面に車体幅方向に横断する溝
831 が形成されるとともに、前記溝831 に連通して
クッション材83及びシート底板81を上下方向に貫通
する複数の孔84…が形成される。前記孔84…は、車
体幅方向に沿って複数個(実施例では3個)形成され
る。
【0038】前記溝831 に対応するシート表皮材82
の裏面の3か所には、ループ状の吊り紐85…の一端が
連結部材86…を介して縫着されており、これら吊り紐
85…の他端は前記孔84…を下方に貫通してシート底
板81の裏面に係止部材87…で係止される。
【0039】而して、シート表皮材82の表面を溝83
1 の内側に吊り込むことにより、その弛みを解消するこ
とができる。しかも、シート16の背凭れ部162 に付
着した雨水が座部161 に向けて流れても、その雨水は
シート表皮材82を内側に折り曲げた前記吊り込み部に
沿って車体左右方向に排出され、座部161 の濡れを極
力回避することができる。
【0040】また、図12から明らかなように、シート
16の底板81はその左右方向中央部が物品収納室15
の内部に向けて下向きに湾曲しており、これにより前記
底板81の剛性を高めるとともに、路面とシート16の
座部161 との距離を増加させることなくクッション材
83の厚さを増加させ、坐り心地を向上させることがで
きる。
【0041】次に、図17及び図18に基づいてピラー
14,14の取付部の変形例を説明する。
【0042】この変形例は、各ピラー14の下端が各々
上下一対の弾性支持部材101,101を介して車体に
支持される。弾性支持部材101は、外側カラー102
及び内側カラー103間に円筒状のブッシュラバー10
4を焼付けにより固定したもので、その外側カラー10
2がピラー14を貫通して溶接された支持カラー105
の内周に圧入により結合される。そして前記弾性支持部
材101の内側カラー103を貫通するボルト57が、
グリップ55、ピラー支持ブラケット13及びシートキ
ャッチブラケット53を貫通し、それらを一体に共締め
する。
【0043】而して、車体フレームFのサイドメンバF
1 ,F1 から左右のピラー支持ブラケット13,13に
伝達された振動は、前記4個の弾性支持部材101…に
よって左右のピラー14,14への伝達が阻止され、前
記ダブルリンク式のパワーユニットハンガー3による防
振効果と相俟って、ピラー14,14に支持したルーフ
12の振動による騒音発生を一層効果的に防止すること
ができる。
【0044】次に、図19に基づいてリヤクッション4
の上端支持部の変形例を説明する。
【0045】この変形例は、左右のサイドメンバF1
1 を接続するクロスメンバF2 に溶接されたブラケッ
ト96が上方に向けて大きく突出しており、このブラケ
ット96を受容すべく後部収納室152 の底壁が上向き
に凸状に湾曲している。後部収納室152 の底壁に形成
された前記凸状湾曲部は該後部収納室152 に収納され
るヘルメットHの内部空間に突出しており、これにより
ヘルメットHの収納に支障を来さないようになってい
る。而して、ブラケット96を上方に突出させたことに
より、リヤクッション4の上端を前記ブラケット96に
支持するピボット106の位置が高くなり、リヤクッシ
ョン4のストロークを充分に確保することができる。
【0046】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は前記実施例に限定されるものでなく、種々の設計変
更を行うことが可能である。
【0047】例えば、本発明は自動二輪車に限定され
ず、自動三輪車に対しても適用することができる。
【0048】
【発明の効果】以上のように本発明の第1の特徴によれ
ば、ルーフを支持する左右一対のピラーの車体取付部間
に後部収納室を形成するとともに、その前方に後部収納
室よりも高さの低い前部収納室を連続して形成し、前記
後部収納室及び前部収納室の上面開口をそれぞれシート
の背凭れ部及び座部で開閉自在に覆ったことにより、左
右のピラー間のデッドスペースを有効利用し且つライダ
ーのヒップポイントの高さに影響を与えずに後部収納室
を形成して背の高いヘルメットを合理的に収納すること
ができるばかりか、前部収納室を用いて小物物品を収納
することができる。しかも、ヘルメットを収納しないと
きには、両収納室を利用して例えばアタッシュケースの
ような全長の大きい物品をも収納することができる。
【0049】また本発明の第2の特徴によれば、シート
の座部及び背凭れ部の境界近傍でシート表皮材をシート
底板側に吊り込んだことにより、シート表皮材の弛みを
防止することが可能となるばかりか、座部と背凭れ部と
の境界近傍に形成される溝によって背凭れ部を伝わって
流れる雨水を側方に排出し、座部の濡れを防止すること
ができる。
【0050】また本発明の第3の特徴によれば、シート
を閉位置にロックするシートキャッチを取り付けるシー
トキャッチブラケットを、ピラーを車体に取り付けるピ
ラー支持ブラケットに支持したことにより、シートキャ
ッチを剛性の高い部分に取り付けてシートを確実にロッ
クすることができる。
【0051】また本発明の第4の特徴によれば、後部収
納室及び前部収納室よりなる物品収納室を車体前後方向
に分割した2部材から構成したことにより、物品収納室
の構成部品を小型化して容易に製作することができる。
【0052】また本発明の第5の特徴によれば、走行用
のパワーユニットを車体に連結するパワーユニットハン
ガーを複数のリンクから構成したことにより、パワーユ
ニットの振動が車体に伝達されるのを効果的に防止し、
ピラー及びルーフの振れによる騒音を減少させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動二輪車の全体側面図
【図2】図1の要部拡大図
【図3】図2の3部拡大図
【図4】図3の4−4線断面図
【図5】図3の5−5線断面図
【図6】図2の6−6線断面図
【図7】図6の7−7線断面図
【図8】図7の8−8線断面図
【図9】物品収納室及びシートの拡大側面図
【図10】図9に対応する物品収納室の縦断面図
【図11】図10の11−11線断面図
【図12】図10の12−12線断面図
【図13】図2の13−13線断面図
【図14】図13の14−14線断面図
【図15】図2の15部拡大図
【図16】図15の16−16線断面図
【図17】ピラーの取付部の変形例を示す、前記図7に
対応する図
【図18】図17の18−18線拡大断面図
【図19】リヤクッションの上端支持部の変形例を示
す、前記図9に対応する図
【符号の説明】
3 パワーユニットハンガー 12 ルーフ 13 ピラー支持ブラケット 14 ピラー 15 物品収納室 151 前部収納室 152 後部収納室 15f 前部部材(部材) 15r 後部部材(部材) 16 シート 161 座部 162 背凭れ部 18 シートキャッチ 21 第1リンク(リンク) 22 第2リンク(リンク) 53 シートキャッチブラケット 81 シート底板 82 シート表皮材 H ヘルメット P パワーユニット

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体後部に立設した左右一対のピラー
    (14)の上部にルーフ(12)を支持してなるルーフ
    付き軽車両において、 前記一対のピラー(14)の車体取付部間にヘルメット
    (H)を収納し得る後部収納室(152 )を形成すると
    ともに、後部収納室(152 )の前方に該後部収納室
    (152 )よりも高さの低い前部収納室(151 )を連
    続して形成し、前記後部収納室(152 )及び前部収納
    室(151 )の上面開口を、それぞれシート(16)の
    背凭れ部(162 )及び座部(161 )で開閉自在に覆
    ったことを特徴とする、ルーフ付き軽車両における物品
    収納室構造。
  2. 【請求項2】 シート(16)の座部(161 )及び背
    凭れ部(162 )の境界近傍でシート表皮材(82)を
    シート底板(81)側に吊り込んだことを特徴とする、
    請求項1記載のルーフ付き軽車両における物品収納室構
    造。
  3. 【請求項3】 シート(16)を閉位置にロックするシ
    ートキャッチ(18)を取り付けるシートキャッチブラ
    ケット(53)を、ピラー(14)を車体に取り付ける
    ピラー支持ブラケット(13)に支持したことを特徴と
    する、請求項1記載のルーフ付き軽車両における物品収
    納室構造。
  4. 【請求項4】 後部収納室(152 )及び前部収納室
    (151 )よりなる物品収納室(15)を、車体前後方
    向に分割した2部材(15f,15r)から構成したこ
    とを特徴とする、請求項1記載のルーフ付き軽車両にお
    ける物品収納室構造。
  5. 【請求項5】 走行用のパワーユニット(P)を車体に
    連結するパワーユニットハンガー(3)を、複数のリン
    ク(21,22)から構成したことを特徴とする、請求
    項1記載のルーフ付き軽車両における物品収納室構造。
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TW86217945U TW401948U (en) 1993-03-04 1993-11-30 Lighting fixture assembling structure for bicycle or tricycle
TW085213097U TW333935U (en) 1993-03-04 1993-11-30 Article container structrue in roofed light vehicle
CN94102231A CN1101763C (zh) 1993-03-04 1994-03-03 带顶棚轻型车辆物品收纳室的构造
IT94TO000144A IT1268031B1 (it) 1993-03-04 1994-03-03 Struttura di un contenitore porta oggetti in un veicolo leggero munito di tetto.
KR1019940004135A KR100209300B1 (ko) 1993-03-04 1994-03-03 루프가 부착된 경차량의 물품수납실 구조
FR9405227A FR2707239B1 (fr) 1993-07-09 1994-04-29 Structure de conteneur d'objets pour véhicule léger équipé d'un toit.
ES09400942A ES2112703B1 (es) 1993-07-09 1994-05-05 Estructura de porta-objetos de vehiculo ligero con capota.

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6063343A (en) * 1996-10-25 2000-05-16 E. Heller & Company Apparatus for photocatalytic fluid purification
JP2007126124A (ja) * 2005-10-07 2007-05-24 Yamaha Motor Co Ltd 鞍乗型車両
JP2008080886A (ja) * 2006-09-26 2008-04-10 Honda Motor Co Ltd 車両の防振構造

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