JPH06318531A - 積層型セラミック電子部品 - Google Patents

積層型セラミック電子部品

Info

Publication number
JPH06318531A
JPH06318531A JP5108448A JP10844893A JPH06318531A JP H06318531 A JPH06318531 A JP H06318531A JP 5108448 A JP5108448 A JP 5108448A JP 10844893 A JP10844893 A JP 10844893A JP H06318531 A JPH06318531 A JP H06318531A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
internal electrodes
electronic component
internal electrode
sintered body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5108448A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiaki Kono
芳明 河野
Tatsuya Suzuki
達也 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP5108448A priority Critical patent/JPH06318531A/ja
Publication of JPH06318531A publication Critical patent/JPH06318531A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
  • Ceramic Capacitors (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 内部電極の端縁における平滑性が高められて
おり、従って内部電極先端と他方の外部電極との間で電
界集中が生じ難く、絶縁破壊を引き起こし難い、信頼性
に優れた積層セラミック電子部品を得る。 【構成】 圧電体セラミックスよりなる焼結体1におい
て、セラミック層と薄膜形成法により形成された金属膜
よりなる内部電極2〜7とが交互に積層されており、焼
結体の一対の対向側面に所定の内部電極に電極的に接続
された第1,第2の外部電極18,19が形成されお
り、第1又は第2の外部電極と電気的に接続される内部
電極先端と、第2又は第1の外部電極との間に形成され
た空域に絶縁材料12〜17を充填することにより絶縁
層が形成されており、内部電極2〜7の先端側の端縁の
ばらつきが、設計値に対して±5μm以内とされてい
る、積層型圧電アクチュエータ21。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば積層コンデンサ
や積層圧電アクチュエータなどの積層型セラミック電子
部品に関し、特に、内部電極並びに内部電極と外部電極
との間の電気的絶縁を確保するための構造が改良された
積層セラミック電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、積層コンデンサや積層型
圧電アクチュエータのように、内部電極を間に介して複
数のセラミック層を積層してなる積層セラミック電子部
品が種々の用途で用いられている。この種の積層セラミ
ック電子部品の製造方法を、積層コンデンサを例にとり
説明する。
【0003】従来の一般的な積層コンデンサの製造方法
では、矩形のセラミックグリーンシートの一方主面上
に、一方端縁から他方端縁側に向かって延び、但し他方
端縁側には至らないようにギャップ領域を残して導電ペ
ーストを印刷する。次に、上記導電ペーストが印刷され
た複数のセラミックグリーンシートを、上記ギャップ領
域が厚み方向に交互に位置するように積層し、積層体を
得る。しかる後、積層体を厚み方向に圧着した後、焼成
することにより焼結体を得、焼結体の一対の対向側面に
それぞれ外部電極を形成する。このようにして、内部電
極が厚み方向において一層おきに一対の対向側面に形成
された外部電極に交互に電気的に接続された積層コンデ
ンサが得られる。
【0004】しかしながら、上記製造方法では、内部電
極がセラミックグリーンシート上に導電ペーストを印刷
することにより形成されていたため、内部電極と、その
内部電極が電気的に接続されてはならない外部電極との
間のギャップ領域を精度よくコントロールすることが困
難であった。その結果、ギャップ領域の幅、すなわち内
部電極と他方側の外部電極との間の距離を大きくせざる
を得ず、内部電極の先端において歪み応力が集中しが
ちであること並びにより一層の小型化を図ることがで
きないこと、等の問題があった。
【0005】他方、特開平2−224311号には、焼
結体を電気化学的な方法でエッチングして溶解除去する
ことにより、上記ギャップ領域を形成し、ギャップ領域
の幅を高精度にコントロールし得る方法が提案されてい
る。すなわち、この方法では、セラミックグリーンシー
ト上の全面に導電ペーストを印刷して内部電極を形成
し、次に、導電ペーストが印刷された複数枚のセラミッ
クグリーンシートを積層して積層体を得る。さらに、上
記積層体を焼結した後に、焼結体の一対の対向側面にお
いて、最終的にその対向側面に露出させるべきでない内
部電極について電気化学的にエッチングし、内部電極の
露出されていた部分及びその近傍を溶解除去して空隙を
形成する。さらに、該空隙に合成樹脂等の絶縁性材料を
充填し、しかる後一対の対向側面に、それぞれ、外部電
極を形成する方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開平2−22431
1号に開示されている方法では、上記のように焼結体の
一対の対向側面に露出している内部電極を、電気化学的
方法でエッチングして空隙を形成するものであるため、
上記ギャップ領域を狭くすることができる。
【0007】しかしながら、導電ペーストを印刷し、セ
ラミックスの焼成に際して該導電ペーストを焼き付ける
ことにより電極を形成するものであるため、電極材料の
連続性が十分でなく、内部電極の先端のギャップ領域に
臨む端縁の平滑性が必ずしも十分なものとはならなかっ
た。従って、ギャップ領域の幅を狭めた焼結体を得よう
とした場合、充填された絶縁材料の一部において電界集
中が生じやすく、絶縁破壊を引き起こしやすいという問
題があった。
【0008】本発明の目的は、内部電極の先端側のギャ
ップ領域の幅を高精度に制御することが可能とされてお
り、かつ内部電極の先端のギャップ領域の部分端縁の平
滑性が高められており、従って絶縁破壊を引き起こし難
い積層セラミック電子部品を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、セラミック層と薄膜形成法により形成された金属膜
からなる内部電極とが交互に積層された焼結体と、前記
焼結体の側面に形成されおり、かつ所定の内部電極に電
気的に接続された第1,第2の外部電極とを備え、前記
第1又は第2の外部電極と電気的に接続された内部電極
の先端と、前記第2又は第1の外部電極との間に絶縁層
が形成されており、かつ前記内部電極の先端側の端縁が
設計値に対して内部電極面方向において±5μm以内の
範囲にある積層型セラミック電子部品である。
【0010】また、請求項2に記載の発明では、前記内
部電極の先端と、該内部電極が電気的に接続されていな
い側の外部電極との間の距離が5〜70μmの範囲とさ
れている請求項1に記載の積層型セラミック電子部品と
されている。
【0011】請求項3に記載の発明では、上記内部電極
が、厚み方向において交互に第1,第2の外部電極に電
気的に接続されており、かつセラミック層が圧電体セラ
ミックスにより構成されている。従って、請求項3に記
載の発明の積層セラミック電子部品は、例えば積層型圧
電アクチュエータとして用いられる。
【0012】また、請求項4に記載の発明のように、上
記セラミック層を誘電体セラミックスにより構成しても
よく、その場合には、積層コンデンサを構成することが
できる。
【0013】
【作用】本発明の積層セラミック電子部品では、内部電
極が、薄膜形成法により成形された金属膜により構成さ
れている。従って、導電ペーストを印刷して形成された
内部電極に比べ、電極材料が緻密かつ正確に付与されて
いるため、電極材料の連属性が飛躍的に高められてい
る。よって、第1又は第2の外部電極と電気的に接続さ
れた内部電極の先端部分においても、内部電極端縁部分
の平滑性が高められるので、第2又は第1の外部電極と
の間の絶縁層が高精度に構成され得る。
【0014】内部電極の先端において、該先端側の端縁
に5μmを超える凹凸が存在する場合、電界集中が起こ
りやすく、相手方の外部電極との間で絶縁破壊が生じや
すい。そこで、請求項1に記載の発明では、内部電極先
端側の端縁が設計値に対して±5μm以下の範囲に入る
ように構成されているため、上記のような絶縁破壊の発
生が確実に抑制される。
【0015】
【発明の効果】請求項1に記載のセラミック電子部品で
は、上記内部電極が薄膜形成法により形成されているた
め、内部電極先端部分の平滑性が高められている。従っ
て、ギャップ領域の幅を狭めて、より小型の積層セラミ
ック電子部品を得ようとする場合であっても、内部電極
先端部分における電界集中が生じ難く、絶縁破壊の生じ
難い信頼性に優れた積層セラミック電子部品を構成する
ことができる。
【0016】しかも、請求項1に記載の発明では、上記
のように内部電極の先端側の端縁が設計値に対して5μ
mの範囲内とされているため、電界集中が起こりがた
く、従って相手方の外部電極との間における絶縁破壊が
生じ難い。よって、特に、内部電極先端と相手方の外部
電極との間のギャップ領域の幅の小さい小型の積層電子
部品を得ようとした場合、請求項1に記載の発明によれ
ば、絶縁破壊を生じ難い小型の積層型セラミック電子部
品を提供することができる。すなわち、請求項1に記載
の発明によれば、信頼性に優れた、より小型の積層型セ
ラミック電子部品を提供することが可能となる。
【0017】また、電気化学的な方法により内部電極の
一部をエッチングして空隙を形成し、それによってギャ
ップ領域を構成する場合には、ギャップ領域の幅を容易
に小さくすることができるが、この場合においても、内
部電極先端部分の平滑性が高められるため、より小型の
積層セラミック電子部品を提供することができる。
【0018】さらに、請求項2に記載の発明によれば、
内部電極の先端と相手側の外部電極との間の距離が5μ
m以上、70μm以下とされている。これは、内部電極
の先端と相手方の外部電極との間の距離が5μm未満で
は、内部電極先端部分における電界集中が仮に起こらな
いとしても、外部電極との距離が近すぎるため、充分な
絶縁性を確保し得ないからである。また、70μm以下
としたのは、70μmを超えると積層電子部品の小型化
の要請に対応できないからである。
【0019】また、請求項3に記載の発明によれば、複
数の内部電極が厚み方向において交互に第1又は第2の
外部電極に電気的に接続され、セラミック層が圧電セラ
ミックスにより構成されているため、上記のように絶縁
破壊が生じ難く、信頼性に優れた積層型圧電アクチュエ
ータを提供することができる。
【0020】さらに、請求項4に記載の発明によれば、
セラミック層が誘電体セラミックスにより構成されてい
るため、上記のように電界集中が生じ難く、信頼性に優
れ、さらに単位面積当たりの取得容量を高め得る積層コ
ンデンサを提供することが可能となる。
【0021】
【実施例の説明】以下、図面を参照しつつ本発明の非限
定的な実施例を説明することにより、本発明を明らかに
する。
【0022】第1の実施例 Pb(Mg1/3 Nb2/3 )O3 を主成分とする材料粉末
を有機バインダーと共に溶媒中に分散し、セラミックス
ラリーを得た。得られたスラリーを用い、10μmの均
一な厚みのセラミックグリーンシートを作製した。
【0023】上記セラミックグリーンシートの一方主面
に、銀を主成分とする内部電極を蒸着により形成し、し
かる後、60mm×40mmの大きさに打ち抜いた。上
記のようにして用意され、かつ内部電極が一方主面に形
成された複数枚のセラミックグリーンシートと、さらに
内部電極の形成されていないセラミックグリーンシート
とを積層し、厚み方向に圧着した後、900℃の温度で
焼成し、焼結体を得た。
【0024】得られた焼結体をダイヤモンドカッターに
より厚み方向に切断し、3mm×3mmの矩形形状の平
面形状を有する焼結体を得た。上記のようにして切断し
て得られた焼結体を図1(a)に断面図で示す。焼結体
1では、複数の内部電極2〜7がセラミック層を介して
厚み方向に重なり合うように配置されている。この内部
電極2〜7が、上述したように蒸着法により形成されて
いる。
【0025】次に、図1(b)で示すように、焼結体1
の端面1aを覆うように共通電極8を形成した。次に、
図2に示すように、硝酸銀水溶液9中に上記焼結体1を
浸漬し、同じく硝酸銀水溶液9中に浸漬された銀電極1
0と、上記共通電極8との間に1.0Vの電位差を10
分間与え、図1の焼結体1の側面1b側に露出している
内部電極2〜7のうち、共通電極8に電気的に接続され
ている内部電極2,4,6の側面1bに露出している部
分及びその近傍を溶解・除去した。内部電極2,4,6
が部分的に溶解除去された焼結体を図3(a)に示す。
図3(a)に示されているように、内部電極2,4,6
と側面1bとの間に、空隙Aが形成されている。この空
隙Aの幅すなわち内部電極2,4,6の先端と側面1b
との間の距離は15μmであった。
【0026】また、内部電極2,4,6の先端側端縁
は、設計値(直線形状)に対し、電極の面方向(第3図
(a),(b)では、左右の方向)で、±3μmのばら
つきの範囲内であった。
【0027】次に、上記空隙Aに電気泳動法により絶縁
材料としてPb−Si−Al系ガラス微粉末を充填し、
850℃の温度で熱処理し、図3(b)に示す絶縁層1
2,14,16を形成した。
【0028】さらに、焼結体1において、図3(b)の
一点鎖線Bで示す部分まで該焼結体1を共通電極8が形
成されている側から研磨し、内部電極2〜7を側面1a
´に露出させた。この状態を図4に示す。
【0029】次に、焼結体1の側面1bに、図5に示す
ように共通電極18を形成し、上記と同様にして、硝酸
銀水溶液中に浸漬し電気化学的にエッチングすることに
より、共通電極18に電気的に接続されている内部電極
3,5,7の側面1a´に露出されている部分及びその
近傍を除去し、空隙Cを形成した。
【0030】さらに、上記空隙Cに、空隙Aに絶縁層を
形成した場合と同様にして、絶縁層13,15,17を
形成した(図6参照)。次に、焼結体1の側面1a´上
に共通電極19を形成し、図7及び図8に示す積層型圧
電アクチュエータ21を得た。なお、積層型圧電アクチ
ュエータ21においては、上記共通電極18,19が、
それぞれ、外部と電気的に接続される外部電極を構成し
ている。
【0031】図9及び図10を参照して、本実施例の製
造方法における内部電極端縁の平滑性と、従来の導電ペ
ーストの印刷により形成された内部電極の場合の端縁の
状態とを説明する。図9(a)に平面断面図に示すよう
に、焼結体31内において、従来法では内部電極32が
ある高さ位置において全面に形成されていたとしても、
図示のように電極材料の連続性が充分でない。従って、
焼結体31をエッチングし、図9(b)に示すようにギ
ャップ領域Xを形成した場合、内部電極32の端縁32
aが充分な連続性を有しない。
【0032】これに対して、本実施例の製造方法では、
図10(a)に示すように、薄膜形成法により内部電極
42が焼結体41のある高さ位置において緻密にかつ正
確に形成されている。従って、上記電気化学的方法によ
りエッチングしてギャップ領域43を形成した場合、内
部電極42の端縁42aが図示のように充分な平滑性を
有することになる。
【0033】上記のように、本実施例の積層圧電アクチ
ュエータ21では、ギャップ領域を構成するための空隙
A,Cが、電気化学的なエッチング方法により形成され
ているため、内部電極先端位置が、設計値に対して、電
極面方向で±3μmと小さなばらつきとなり、また、幅
15μmと非常に狭い幅のギャップ領域を高精度に形成
することができる。しかも、内部電極2〜7が蒸着法に
より形成されており、内部電極2〜7の上記空隙A,C
に臨む先端部分の平滑性が保たれているため、幅15μ
mのギャップ領域に絶縁層12〜17を形成したとして
も、該絶縁層12〜17における電界集中は生じ難い。
【0034】なお、本願発明者は、上記実施例の積層圧
電アクチュエータ21において、ギャップ領域の幅を種
々変更して実験を行ったところ、ギャップ領域の幅が5
μm未満では電界集中が生じ易く、従って上記ギャップ
領域の幅は5μm以上とすることが必要であることが確
かめられた。
【0035】また、上記内部電極の先端側の端縁を、内
部電極の面方向において設計値に対して大きくばらつく
ように形成したところ、該ばらつきが±5μmを超える
と内部電極と相手方の外部電極との間の絶縁破壊が生じ
易いことが認められた。従って、内部電極先端側の端縁
が、設計値に対して内部電極の面方向において±5μm
以内のばらつき内に収まるように、内部電極を形成する
ことが必要であることがわかった。
【0036】第2の実施例 Pb(Mg1/3 Nb2/3)O3 を主成分とするセラミック
粉末を有機バインダと共に溶媒中に分散し、セラミック
スラリーを得た。得られたスラリーを用い、10μmの
均一な厚みのセラミックグリーンシートを作製した。こ
のセラミックグリーンシートの一方主面に銀からなる内
部電極を蒸着により形成し、60mm×40mmの大き
さに打ち抜いた。
【0037】上記のように内部電極が一方主面に形成さ
れたセラミックグリーンシート及び内部電極が印刷され
ていないセラミックグリーンシートを複数枚積層し、厚
み方向に圧着して積層体を得、得られた積層体を900
℃の温度で焼成して焼結体を得た。得られた焼結体を、
平面形状が1.0mm×1.5mmの矩形形状となるよ
うに切断し、焼結体を得た。
【0038】上記のようにして得た焼結体を用いたこと
を除いては、以降の工程を第1の実施例と全く同様にし
て実施し、最終的に焼結体の対向側面に外部電極がそれ
ぞれ形成された積層コンデンサを得た。
【0039】本実施例の積層コンデンサの製造方法にお
いても、電気化学的なエッチング方法によりギャップ領
域が形成されるため、内部電極の先端側端縁のばらつき
を±5μm以内にでき、また幅15μmと非常に幅の狭
いギャップ領域を高精度に形成することが可能とされて
いる。しかも、内部電極が銀を蒸着することにより形成
されているため、内部電極における電極材料の連続性が
高められているため、上記電気化学的なエッチングによ
り除去された内部電極端縁における平滑性も高められて
いる。従って、エッチング後に空隙に充填された絶縁材
料において、異常な電界集中が生じ難い。
【0040】第1,第2の実施例は、それぞれ、積層型
圧電アクチュエータ及び積層コンデンサの製造に適用し
たものであるが、本発明の積層セラミック電子部品の製
造方法は、その他、積層型コンデンサを含む複合部品や
積層型圧電共振部品等の積層型セラミック電子部品の製
造方法に広く適用することができる。
【0041】また、第1,第2の実施例では、複数の内
部電極が焼結体の厚み方向において交互に焼結体の対向
側面に最終的に露出されていたが、本発明が適用される
積層型セラミック電子部品としてはこのような構造を有
するものに限定されない。例えば、絶縁耐圧を高めるた
めに、1の内部電極をセラミック層を介して隔てられた
2枚の内部電極で構成した積層コンデンサのように、複
数枚の内部電極を一組の内部電極群とし、複数組の内部
電極群が厚み方向において交互に一対の対向側面に露出
されている積層型セラミック電子部品にも適用し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)及び(b)は、それぞれ、第1の実施例
で用意される焼結体及び該焼結体の1の側面に共通電極
を形成した状態を示す各断面図。
【図2】前記化学的な方法で内部電極端縁及びその近傍
をエッチングする方法を示す略図的側面図。
【図3】(a)及び(b)は、第1の実施例において、
エッチングにより空隙が形成された状態及び該空隙に絶
縁材料を充填した状態を示す各断面図。
【図4】絶縁層が形成された焼結体の他方端面を研磨す
ることにより他方端面に内部電極が露出された状態を示
す断面図。
【図5】他方側面上に電気化学的エッチング方法により
空隙を形成した状態を示す断面図。
【図6】図5に示した焼結体において空隙に絶縁材料を
充填した状態を示す断面図。
【図7】第1の実施例により得られた積層圧電アクチュ
エータを示す断面図。
【図8】第1の実施例により得られた積層圧電アクチュ
エータの斜視図。
【図9】(a)及び(b)は、従来法において形勢され
た内部電極及び該内部電極の一の端縁及びその近傍を電
気化学的エッチングにより溶解除去した状態を示す部分
切欠平面図。
【図10】(a)及び(b)は、それぞれ、本発明の方
法において形成された内部電極及び該内部電極の一の端
縁及びその近傍を電気化学的方法により溶解除去した状
態を示す各部分切欠平面図。
【符号の説明】
1…焼結体 1a,1b…側面 2〜7…内部電極 12〜17…絶縁層 18,19…共通電極(外部電極)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック層と、薄膜形成法により形成
    された金属膜からなる内部電極とが交互に積層された焼
    結体と、 前記焼結体の側面に形成されおり、かつ所定の内部電極
    に電気的に接続された第1,第2の外部電極とを備え、 前記第1又は第2の外部電極と電気的に接続された内部
    電極の先端と、前記第2又は第1の外部電極との間に絶
    縁層が形成されており、かつ前記内部電極の先端側の端
    縁が設計値に対して内部電極面方向において±5μm以
    内の範囲にある積層型セラミック電子部品。
  2. 【請求項2】 前記内部電極の先端と、該内部電極が電
    気的に接続されていない側の外部電極との間の距離が5
    〜70μmの範囲とされている、請求項1に記載の積層
    型セラミック電子部品。
  3. 【請求項3】 前記内部電極が焼結体の厚み方向におい
    て、交互に第1又は第2の外部電極と電気的に接続され
    ており、前記セラミック層が圧電体セラミックスよりな
    る請求項1に記載の積層型セラミック電子部品。
  4. 【請求項4】 前記セラミック層が誘電体セラミックス
    よりなる請求項1に記載の積層型セラミック電子部品。
JP5108448A 1993-05-10 1993-05-10 積層型セラミック電子部品 Pending JPH06318531A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5108448A JPH06318531A (ja) 1993-05-10 1993-05-10 積層型セラミック電子部品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5108448A JPH06318531A (ja) 1993-05-10 1993-05-10 積層型セラミック電子部品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06318531A true JPH06318531A (ja) 1994-11-15

Family

ID=14485046

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5108448A Pending JPH06318531A (ja) 1993-05-10 1993-05-10 積層型セラミック電子部品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06318531A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0637469A2 (en) * 1993-08-04 1995-02-08 Hewlett-Packard Company Multilayer transducer element
JP2011029216A (ja) * 2009-07-21 2011-02-10 Autonetworks Technologies Ltd 電子部品の実装構造
CN102543436A (zh) * 2010-12-13 2012-07-04 三星电机株式会社 多层陶瓷电容器和制造该多层陶瓷电容器的方法
JP2019176050A (ja) * 2018-03-29 2019-10-10 Tdk株式会社 圧電素子

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0637469A2 (en) * 1993-08-04 1995-02-08 Hewlett-Packard Company Multilayer transducer element
EP0637469A3 (en) * 1993-08-04 1995-11-22 Hewlett Packard Co Multilayer transducer element.
JP2011029216A (ja) * 2009-07-21 2011-02-10 Autonetworks Technologies Ltd 電子部品の実装構造
CN102543436A (zh) * 2010-12-13 2012-07-04 三星电机株式会社 多层陶瓷电容器和制造该多层陶瓷电容器的方法
JP2012129506A (ja) * 2010-12-13 2012-07-05 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd 積層セラミックコンデンサ及びその製造方法
US8508915B2 (en) 2010-12-13 2013-08-13 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Multilayer ceramic condenser and method of manufacturing the same
JP2019176050A (ja) * 2018-03-29 2019-10-10 Tdk株式会社 圧電素子

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5597494A (en) Method of manufacturing multilayer ceramic electronic component
JP2017152674A (ja) 積層セラミック電子部品及びその製造方法
JPH06349669A (ja) 積層コンデンサの製造方法
JPH11340089A (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法及び積層セラミック電子部品
JPH0613259A (ja) 積層セラミックコンデンサとその製造方法
JP3149611B2 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
JP2000353636A (ja) 積層セラミック部品
JPH11112046A (ja) 圧電アクチュエータ及びその製造方法
JPH11340081A (ja) 積層セラミック電子部品及びその製造方法
JP2000340448A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JPH06318531A (ja) 積層型セラミック電子部品
JPH06140683A (ja) 積層型圧電アクチュエータおよびその製造方法
JP2000106320A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JPH053349A (ja) 積層型圧電アクチユエータおよびその製造方法
JP2000106322A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JPH06151999A (ja) 積層型圧電/電歪アクチュエータ素子の製造方法
JP3334651B2 (ja) 圧電トランス及びその製造方法
JP2000174581A (ja) 積層型圧電共振子及びその製造方法
US20230320225A1 (en) Piezoelectric element
JP2767188B2 (ja) セラミックス積層体のビア形成方法
JP2000049035A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JP2001044059A (ja) 積層セラミックコンデンサ
JPH0878285A (ja) 可変コンデンサ
JPH04170016A (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
JP4724385B2 (ja) 積層型電子部品及び積層中間体