JPH06316690A - 接着用シリコーンゴム組成物及びフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴムとの一体成型体 - Google Patents

接着用シリコーンゴム組成物及びフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴムとの一体成型体

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JPH06316690A
JPH06316690A JP5129973A JP12997393A JPH06316690A JP H06316690 A JPH06316690 A JP H06316690A JP 5129973 A JP5129973 A JP 5129973A JP 12997393 A JP12997393 A JP 12997393A JP H06316690 A JPH06316690 A JP H06316690A
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巳喜男 塩野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フッ素樹脂と強固に接着して密着一体化し
得、高温下での接着耐久性に優れたフッ素樹脂フィルム
とシリコーンゴムとの一体成型体を与える接着用シリコ
ーンゴム組成物を得る。 【構成】 (1)一分子中に少なくとも2個以上のアル
ケニル基を有し、25℃での粘度が少なくとも5,00
0センチポイズであるオルガノポリシロキサン、(2)
一分子中に少なくとも2個以上の珪素原子に直接結合し
た水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキ
サン、(3)白金又は白金族化合物、(4)一分子中に
1個以上のアルケニル基及び/又は珪素原子に直接結合
した水素原子とアルコキシシリル基及び/又はエポキシ
基とを含有する化合物、(5)カーボンブラック、
(6)酸化セリウム又は水酸化セリウムを含有してな
り、エラストマー状の硬化物を与える接着用シリコーン
ゴム組成物とナトリウムで処理したフッ素樹脂フィルム
とを一体成型してフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴム
との一体成型体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乾式複写機、レーザー
ビームプリンター、ファクシミリ等の定着ロールに好適
に利用することができる接着用シリコーンゴム組成物及
びフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴムとの一体成型体
に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般に
乾式複写機、レーザービームプリンター、ファクシミリ
等に使用する定着ロールには、シリコーンゴムが使用さ
れている。これは、シリコーンゴムのトナーに対する離
型性、耐熱性、圧縮永久歪等が他のゴム材料に比較して
優れているからである。
【0003】最近、この種の機器の高速化に伴い、定着
ロールのトナー離型性を向上させるためにロール表面に
シリコーンオイルを供給するオイルフューズが行われ、
更に高速になった際に定着に要する時間を増加させるた
め定着幅(ニップ幅)を確保する目的でゴム材料の低硬
度化も試みられている。しかし、シリコーンゴムは元々
シリコーンオイルと同質のものであり、低硬度化される
とフューズされるシリコーンオイルにより膨潤してしま
うという問題がある。そこで、これを解決する方法とし
て、低硬度のシリコーンゴムやシリコーンゴム発泡体で
作成されたロール表面をフッ素ゴムラテックス又はPF
A等のフッ素樹脂からなる可撓性のある皮膜で覆うこと
が行われているが、この方法では定着ロールとしての寿
命は著しく向上するものの、以下の問題点が生じてい
る。
【0004】即ち、上記定着ロールは、フッ素系の表層
剤がシリコーンゴムより可撓性に劣るためコピー紙の通
紙により歪みが生じる上、定着時に200℃を越える高
温になるとシリコーンゴムとフッ素系表層剤との接着界
面で剥離が生じ、表層剤面に部分的に皺を生じ、ひどい
場合には完全に剥離し、通紙が不能になることが認めら
れている。それ故、通常、このフッ素樹脂とシリコーン
ゴムとを接着させる際には、プライマーを塗布すること
によって密着性を得ているが、プライマーは可撓性が無
いことが多く、高温及び変形によって生じる応力に長期
間耐えられないのが実情である。また、フッ素樹脂と既
に硬化したシリコーンゴム成型体の間に自己接着性液状
シリコーンゴムを充填し、硬化密着させる方法も試みら
れているが、この方法による一体成型体においても十分
な高温下での耐久性が得られず、性能向上が求められて
いるのが現状である。
【0005】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
フッ素樹脂と強固に接着して密着一体化し得る接着性シ
リコーンゴム組成物及びこの組成物で一体成型された高
温下での接着耐久性に優れたフッ素樹脂フィルムとシリ
コーンゴムとの一体成型体を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、(1)一分
子中に少なくとも2個以上のアルケニル基を有し、25
℃での粘度が少なくとも5,000センチポイズである
オルガノポリシロキサンと、(2)一分子中に少なくと
も2個以上の珪素原子に直接結合した水素原子を有する
オルガノハイドロジェンポリシロキサンと、(3)白金
又は白金族化合物と、(4)一分子中に一個以上のアル
ケニル基及び/又は珪素原子に直接結合した水素原子と
アルコキシシリル基及び/又はエポキシ基とを含有する
化合物と、(5)カーボンブラックと、(6)酸化セリ
ウム又は水酸化セリウムとを含有してなり、エラストマ
ー状の硬化物を与える接着用シリコーンゴム組成物が、
表面をナトリウムで処理したフッ素樹脂フィルムと強固
に接着して密着一体化し得、高温下での接着耐久性に優
れた高性能のフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴムとの
一体成型体を得ることができることを知見し、本発明を
なすに至った。
【0007】従って、本発明は、(1)一分子中に少な
くとも2個以上のアルケニル基を有し、25℃での粘度
が少なくとも5,000センチポイズであるオルガノポ
リシロキサン、(2)一分子中に少なくとも2個以上の
珪素原子に直接結合した水素原子を有するオルガノハイ
ドロジェンポリシロキサン、(3)白金又は白金族化合
物、(4)一分子中に1個以上のアルケニル基及び/又
は珪素原子に直接結合した水素原子とアルコキシシリル
基及び/又はエポキシ基とを含有する化合物、(5)カ
ーボンブラック、(6)酸化セリウム又は水酸化セリウ
ムを含有してなり、エラストマー状の硬化物を与えるこ
とを特徴とする接着用シリコーンゴム組成物、及び、こ
の接着用シリコーンゴム組成物から得られるシリコーン
ゴムにフッ素樹脂フィルムが接着一体化されたフッ素樹
脂フィルムとシリコーンゴムとの一体成型体を提供す
る。
【0008】以下、本発明につき更に詳細に説明する
と、本発明の接着性シリコーンゴム組成物の第1成分で
ある一分子中に少なくとも2個以上のアルケニル基を有
するオルガノポリシロキサンは、通常付加硬化型シリコ
ーンゴムの主原料として使用されている公知のオルガノ
ポリシロキサンである。
【0009】ここで、上記オルガノポリシロキサンとし
ては、下記一般式(1)で示されるものが好適に使用さ
れる。 RaSiO (4-a)/2 …(1) 上記式(1)中、Rは非置換又は置換の炭素数1〜1
2、特に1〜10の一価炭化水素基であり、メチル基等
のアルキル基、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基等
のアルケニル基、フェニル基等のアリール基、これらの
基の水素原子の一部又は全部がハロゲン原子などで置換
された基、例えば3,3,3−トリフルオロプロピル基
などを挙げることができる。各置換基はそれぞれ同一で
も異なっていてもよいが、分子中にアルケニル基を含ん
でいることが必要である。この場合R中0.06〜5モ
ル%、特に0.08〜2.5モル%がアルケニル基であ
ることが好ましい。aは1.9〜2.4の範囲であり、
このオルガノポリシロキサンは直鎖状であっても、RS
iO3/2単位又はSiO4/2単位を含んだ分岐状であって
もよい。珪素原子の置換基は、基本的には上記のいずれ
であってもよいが、不飽和基としてはビニル基、その他
の置換基としてはメチル基、フェニル基の導入が好まし
い。
【0010】上記式(1)のオルガノポリシロキサン
は、25℃における粘度が5,000cp以上、好まし
くは5,000〜100,000cpであり、5,00
0cpより低いと、硬化したシリコーンゴム材料の応力
緩和能力が低くなるため長期の高温における接着及び応
力によってゴム破壊を生じるという問題があり、10
0,000cpを超えると、粘度が高くなり、液状ゴム
としての作業性に支障をきたす場合がある。
【0011】このような上記式(1)のオルガノポリシ
ロキサンとして具体的には、下記化合物が例示される。
【0012】
【化1】 (但し、R1はRと同様の意味を示すが、アルケニル基
を除く。n,mは上記アルケニル量、粘度を満足する正
数である。)
【0013】上記式(1)のオルガノポリシロキサン
は、公知の方法により製造することができ、例えばオル
ガノシクロポリシロキサンとヘキサオルガノジシロキサ
ンとをアルカリ又は酸触媒の存在下に平衡化反応させる
ことにより得ることができる。
【0014】第2成分のオルガノハイドロジェンポリシ
ロキサンは、第1成分と反応し、架橋剤として作用する
もので、一分子中に少なくとも2個以上の珪素原子に直
接結合した水素原子を含有するものであればその分子構
造に特に制限はなく、従来製造されている線状、環状、
分岐状等の各種構造のものが使用可能である。このオル
ガノハイドロジェンポリシロキサンにおいて、水素原子
以外の珪素原子に結合した置換基としては、上記式
(1)の置換基と同様の一価炭化水素基、例えばメチル
基等のアルキル基、ビニル基、プロペニル基、ブテニル
基等のアルケニル基、フェニル基等のアリール基、3,
3,3−トリフルオロプロピル基等の置換アルキル基な
どが挙げられる。
【0015】上記オルガノハイドロジェンポリシロキサ
ンは、公知の方法により製造することができ、例えばオ
クタメチルシクロテトラシロキサン、テトラメチルシク
ロテトラシロキサンと末端基となりうるヘキサメチルジ
シロキサン又は1,3−ジハイドロ−1,1,3,3−
テトラメチルジシロキサン単位を含む化合物とを硫酸、
トリフルオロメタンスルホン酸、メタンスルホン酸等の
触媒の存在下に−10〜+40℃程度の温度で平衡化さ
せることで容易に得ることができる。
【0016】なお、本発明においては、第1成分のオル
ガノポリシロキサンの脂肪族不飽和炭化水素基と第2成
分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンのケイ素結
合水素原子との合計(反応性官能基の合計)が5以上で
あることが好ましい。
【0017】また、第2成分のオルガノハイドロジェン
ポリシロキサンの添加量は、組成物に含まれるアルケニ
ル基1個に対してケイ素原子に直接結合した水素原子が
0.5〜5当量、特に0.8〜3当量となる範囲が好ま
しい。0.5当量より少ないと架橋密度が低くなりすぎ
て硬化したシリコーンゴムの耐熱性に悪影響を与える場
合があり、5当量を超えると脱水素反応による発泡の問
題が生じたり、耐熱性に悪影響を与える場合がある。
【0018】本発明では、第1成分と第2成分との硬化
付加反応(ハイドロサイレーション)を促進させるため
の触媒として第3成分として白金又は白金族化合物を配
合する。白金又は白金族化合物としては、例えば白金
黒、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール変性物、塩化
白金酸と各種オレフィン、アルデヒド、ビニルシロキサ
ン、アセチレンアルコール等との錯体などが好適に使用
される。
【0019】第3成分の白金又は白金族化合物の添加量
は、希望する硬化速度に応じて適宜増減すればよいが、
通常は全組成物に対して白金量として0.1〜1000
ppm、特に1〜200ppmの範囲が好ましい。
【0020】本発明に使用される第4成分の一分子中に
1個以上のアルケニル基及び/又は珪素原子に直結した
水素原子とアルコキシシリル基及び/又はエポキシ基と
を含有する化合物は、接着性を付与するものであり、下
記化合物が例示される。
【0021】
【化2】
【0022】第4成分の配合量は、第1成分のオルガノ
ポリシロキサン100部(重量部、以下同様)に対して
0.1〜10部、特に0.5〜6部とすることが好まし
い。
【0023】第5成分のカーボンブラックは、組成物に
接着耐久性を付与するものである。このカーボンブラッ
クは、通常その製造方法によってファーネスブラック、
チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブ
ラック等に類別し得るが、硫黄、アミン含有量が多いと
組成物の付加硬化型反応の硬化阻害が生じるため、特に
アセチレンブラックが好適に使用される。なお、硫黄、
アミン等の硬化阻害を引き起こす不純物を含有するカー
ボンブラックについては、何らかの処理によりこれら不
純物を低減させてから使用することが好ましい。カーボ
ンブラックとして具体的には、電気化学株式会社製のデ
ンカブラック、ライオン株式会社製のケッチェンブラッ
クEC等が好ましく用いられる。
【0024】カーボンブラックの使用量は、第1成分の
オルガノポリシロキサン100部に対して0.2〜15
部、特に2〜10部とすることが好ましく、0.2部に
満たないと耐熱性、補強性が従来材料よりも乏しくなる
場合があり、15部を超えると接着耐久性は十分となる
が、流動性に乏しく実際の使用に支障をきたす場合があ
る。
【0025】また、第6成分の酸化セリウム又は水酸化
セリウムは、上記カーボンブラックと共に添加すること
で相乗的に作用して組成物の高温での接着耐久性を強化
するものである。この酸化セリウム又は水酸化セリウム
の添加量は、第1成分のオルガノポリシロキサン100
部に対して0.1〜5部、特に0.2〜2部とすること
が好ましく、0.1部に満たないと接着耐久性が強化さ
れない場合があり、5部を超えると組成物の硬化反応に
異常をきたし、硬化が阻害される場合がある。
【0026】更に、本発明に係わるシリコーンゴム組成
物に強度を付与することが必要な場合には、比表面積が
50m2/g以上の微粉状シリカを添加することが有効
である。上記微粉状シリカとして具体的には、親水性の
シリカとしてAerosil130,200,300
(日本アエロジル社製、Degussa社製)、Cab
osil MS−5,MS−7(Cabot社製)、R
heorosil QS−102,103(徳山曹達社
製)、Nipsil LP(日本シリカ社製)等が例示
され、疎水性シリカとしてAerosil R−81
2,R−812S,R−972,R−974(Degu
ssa社製)、Rheorosil MT−10(徳山
曹達社製)、Nipsil SSシリーズ(日本シリカ
社製)等が例示される。
【0027】本発明組成物には、硬化時間の調整を行う
必要がある場合、制御剤としてビニルシクロテトラシロ
キサン等のビニル基含有オルガノポリシロキサン、トリ
アリルイソシアヌレート、アルキルマレエート、アセチ
レンアルコール類及びこれらのシラン、シロキサン変性
物、ハイドロパーオキサイド、テトラメチルエチレンジ
アミン、ベンゾトリアゾールやこれらの混合物などを使
用しても差し支えない。また、石英粉末、珪藻土、炭酸
カルシウム、アルミナ等の非補強性の充填剤、コバルト
ブルー等の無機顔料、有機染料などの着色剤、炭酸セリ
ウム、炭酸亜鉛、炭酸マンガン、ベンガラ、酸化チタン
等の耐熱性、難燃性向上剤等の添加も可能である。な
お、これらの任意成分は、本発明の効果の妨げにならな
い範囲で通常量添加することができる。
【0028】本発明の接着用シリコーンゴム組成物は、
50〜180℃で0.5〜5時間加熱することで容易に
硬化してエラストマー状となるものである。
【0029】本発明の接着用シリコーンゴム組成物は、
表面をナトリウムで処理したフッ素樹脂フィルムとの接
着性に優れているもので、例えばこのフッ素樹脂フィル
ム表面に上記接着用シリコーンゴム組成物を一定の厚み
に流して50℃以上で0.5〜5時間加熱させることに
より、接着用シリコーンゴム組成物が硬化し、得られた
シリコーンゴムがフッ素樹脂とが強固に接着して一体化
される。なお、フッ素樹脂フィルムとしては、特にPF
A樹脂からなるものが望ましく、本発明では、PFA樹
脂フィルム表面を通常の方法でナトリウムにより処理し
たものが好適に使用さる。
【0030】
【発明の効果】本発明の接着用シリコーンゴム組成物
は、フッ素樹脂と強固に接着して密着一体化し得るもの
で、この接着用シリコーンゴム組成物をフッ素樹脂フィ
ルムと一体成型することで、高温下での接着耐久性に優
れたフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴムとの一体成型
体を得ることができる。
【0031】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示して本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるも
のではない。なお、各例中の部はいずれも重量部であ
る。 〔実施例1〕両末端がビニルジメチルシリル基で封鎖さ
れた25℃での粘度が10000cpのジメチルポリシ
ロキサン100部、表面をヘキサメチルジシラザンで処
理されたBET比表面積が200m2/gの煙霧質シリ
カ10部、平均粒径5μmの石英粉末40部、アセチレ
ンブラック4部及び水酸化セリウム0.4部をペイント
ロールにて混合し、ベースコンパウンドを調製した。こ
のベースコンパウンド154.4部に下記式(2)で示
される25℃での粘度が20cpのメチルハイドロジェ
ンポリシロキサン0.70部、下記式(3)で示される
化合物0.6部、下記式(4)で示される化合物1.0
部、3,3−ジメチル−1−プロピン−3−オール0.
2部及び白金原子として2%含有する塩化白金酸のイソ
プロパノール変性溶液0.1部を加え、良く攪拌し、シ
リコーンゴム組成物を得た。
【0032】
【化3】
【0033】次に、ナトリウムで表面処理された面を上
面にして置かれたPFA樹脂フィルムに上記組成物を流
し、厚み2mmで均一に塗布した。この未硬化一体化物
を120℃の恒温乾燥器中に1時間水平を保ち、放置し
た後、常温まで冷却した。組成物が硬化し、PFA樹脂
と強固に接着した一体化物が得られた。
【0034】〔実施例2〕上記式(3)、(4)の化合
物の代わりに下記構造式(5)で示される化合物1.2
部を、また水酸化セリウムの代わりに酸化セリウムを用
いる以外は実施例1と同様にしてシリコーンゴムとPF
A樹脂との一体成型体を得た。
【0035】
【化4】
【0036】〔比較例1〕アセチレンブラックを配合し
ないこと以外は実施例1と同様にして処理を行い、シリ
コーンゴムとPFA樹脂との一体成型体を得た。
【0037】〔比較例2〕水酸化セリウムを配合しない
こと以外は実施例1と同様にして処理を行い、シリコー
ンゴムとPFA樹脂との一体成型体を得た。
【0038】〔比較例3〕アセチレンブラックを配合し
ないこと以外は実施例2と同様にして処理を行い、シリ
コーンゴムとPFA樹脂との一体成型体を得た。
【0039】〔比較例4〕酸化セリウムを配合しないこ
と以外は実施例2と同様にして処理を行い、シリコーン
ゴムとPFA樹脂との一体成型体を得た。
【0040】上記一体化成型物を短冊状(縦50mm、
横5mm、厚さ2mm)に切り出し、試料片を作成し
た。試料片を230℃の恒温乾燥器中に所定時間放置し
たものを常温に戻し、一体成型化物のシリコーンゴム層
側の中心部(端から25mm)にナイフで切れ目を入れ
て両側に引っ張り、一体成型物の密着性を調べた。
【0041】表1の結果より、本発明の接着性シリコー
ンゴム組成物で接着した一体成型体は、高温下での接着
耐久性に優れていることが確認された。
【0042】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/20 103 // C08L 83/07 LRP 8319−4J (72)発明者 道又 薫 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)一分子中に少なくとも2個以上の
    アルケニル基を有し、25℃での粘度が少なくとも5,
    000センチポイズであるオルガノポリシロキサン、
    (2)一分子中に少なくとも2個以上の珪素原子に直接
    結合した水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリ
    シロキサン、(3)白金又は白金族化合物、(4)一分
    子中に1個以上のアルケニル基及び/又は珪素原子に直
    接結合した水素原子とアルコキシシリル基及び/又はエ
    ポキシ基とを含有する化合物、(5)カーボンブラッ
    ク、(6)酸化セリウム又は水酸化セリウムを含有して
    なり、エラストマー状の硬化物を与えることを特徴とす
    る接着用シリコーンゴム組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の接着用シリコーンゴム組
    成物から得られるシリコーンゴムにフッ素樹脂フィルム
    が接着一体化されたフッ素樹脂フィルムとシリコーンゴ
    ムとの一体成型体。
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