JPH06316590A - グリコシド基を有する有機珪素化合物、その製法及びこの化合物から成る界面活性剤 - Google Patents

グリコシド基を有する有機珪素化合物、その製法及びこの化合物から成る界面活性剤

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JPH06316590A
JPH06316590A JP6026865A JP2686594A JPH06316590A JP H06316590 A JPH06316590 A JP H06316590A JP 6026865 A JP6026865 A JP 6026865A JP 2686594 A JP2686594 A JP 2686594A JP H06316590 A JPH06316590 A JP H06316590A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 グリコシド基を有する有機珪素化合物、その
製法及びこの化合物から成る界面活性剤 【構成】 式: 【化1】 [式中、Rは同一又は異なるものであってよく、水素原
子又は有機基を表わし、aは0、1、2又は3であり、
bは0、1、2又は3であり、R1は同一又は異なるも
のであってよく、式:Z−(R2O)c−R3− (式中、Zは単糖類単位1〜10個から成るグリコシド
基を表わし、R2は同一又は異なるものであってよく、
アルキレン基を表わし、cは0又は1〜20の数であ
り、R3はアルキレン基を表わす)の基を表わすが、そ
の際a及びbから成る合計は3以下であり、式(I)の
単位から成る有機珪素化合物は1分子当り基R1少なく
とも1個を含有する]の単位から成る、グリコシド基を
有する有機珪素化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、グリコシド基を有する
有機珪素化合物、その製法並びにこれを含有する界面活
性剤に関する。
【0002】
【従来の技術】アルキル(ポリ)グリコシド及びアルキ
ルポリアルコキシアルキルグリコシド及びその界面活性
剤、乳化剤及び発泡安定剤としての使用は既に公知であ
る。例えば、米国特許第3219656A号明細書(Rohm & Ha
as Co.;1965年11月23日交付)、米国特許第4950743A
号明細書(Henkel KGaA;1990年8月21日)及び西ドイ
ツ特許第39257846A号明細書(Huels AG;1991年2月14
日交付)又は相応する米国特許第5133897号明細書(199
2年7月28日交付)を参照にされたい。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、式:
【0004】
【化3】
【0005】[式中、Rは同一又は異なるものであって
よく、水素原子又は有機基を表わし、aは0、1、2又
は3であり、bは0、1、2又は3であり、R1は同一
又は異なるものであってよく、式: Z-(R2O)c-R3− (式中、Zは単糖類単位1〜10個から成るグリコシド
基を表わし、R2は同一又は異なるものであってよく、
アルキレン基を表わし、cは0又は1〜20の数、有利
には0又は1〜15の数、特に有利には0又は1〜4の
数であり、R3はアルキレン基を表わす)の基を表わす
が、その際a及びbから成る合計は3以下であり、式
(I)の単位から成る有機珪素化合物は1分子当り基R
1少なくとも1個を含有する]の単位から成る、グリコ
シド基を有する有機珪素化合物である。
【0006】基Rには、有利には炭素原子1〜18個を
有する場合により置換された炭化水素基が該当するが、
その際、炭素原子1〜4個を有するアルキル基、特にメ
チル基が特に有利である。
【0007】基Rの例は、アルキル基、例えばメチル
−、エチル−、n−プロピル−、イソ−プロピル−、n
−ブチル−、イソ−ブチル−、t−ブチル−、n−ペン
チル−、イソ−ペンチル−、ネオ−ペンチル−、t−ペ
ンチル基、ヘキシル基、例えばn−ヘキシル基、ヘプチ
ル基、例えばn−ヘプチル基、オクチル基、例えばn−
オクチル基及びイソ−オクチル基、例えば2,2,4−
トリメチルペンチル基、ノニル基、例えばn−ノニル
基、デシル基、例えばn−デシル基、ドデシル基、例え
ばn−ドデシル基、オクタデシル基、例えばn−オクタ
デシル基;アルケニル基、例えばビニル−、アリル−、
n−5−ヘキセニル−、4−ビニルシクロヘキシル−及
び3−ノルボルネニル基;シクロアルキル基、例えばシ
クロペンチル−、シクロヘキシル−、4−エチルシクロ
ヘキシル−、シクロヘプチル基、ノルボルニル基及びメ
チルシクロヘキシル基;アリール基、例えばフェニル
−、ビフェニリル−、ナフチル−及びアンスリール−及
びフェナンスリール基;アルカリール基、例えばo−、
m−、p−トリル基、キシリル基及びエチルフェニル
基;アラルキル基、例えばベンジル基、α−及びβ−フ
ェニルエチル基である。
【0008】グリコシド基Zが形成されうる単糖類の例
は、ヘキソース及びペントース、例えばグルコース、フ
ルクトース、ガラクトース、マンノース、タロース、ア
ロース、アルトロース、イドース、アラビノース、キシ
ロース、リキソース及びリボースであり、その際グルコ
ースが特に有利である。
【0009】アルキレン基の例は、メチレン−、エチレ
ン−、プロピレン−、ブチレン−、ペンチレン−、ヘキ
シレン−、ヘプチレン−、オクチレン−、ノニレン−、
デシレン−及びオクタデシレン基である。
【0010】基R2には、有利にはエチレン基及び1,
2−プロピレン基が該当し、その際、エチレン基が特に
有利である。
【0011】基R3には、有利には炭素原子2〜20個
を有する直鎖のアルキレン基が該当し、炭素原子2〜8
個を有する直鎖のアルキレン基が特に有利であり、n−
プロピレン基が更に特に有利である。
【0012】基R1の例は、
【0013】
【化4】
【0014】[式中、G2はグルコース単位2個から生
成されたグリコシド基を表わす]である。
【0015】基R1には、有利にはG-CH2CH2CH
2-、G-(CH2CH2O)-CH2CH2CH2-、G2-CH
2CH2CH2-及びG2-(CH2CH2O)-CH2CH2
2-が該当し、その際、G-(CH2CH2O)-CH2
2CH2-及びG2-(CH2CH2O)-CH2CH2CH2-
が特に有利であり、Gはグリコシド基(C6116-)
を表わし、G2はグリコシド単位2個から生成されたグ
リコシド基を表わす。
【0016】有利には本発明によるグリコシド基を有す
る有機珪素化合物には、式:
【0017】
【化5】
【0018】[式中、R及びR1は前記のものを表わ
し、mは同一又は異なるものであってよく、0又は1〜
200の数、有利には0又は1〜100の数、特に有利
には0又は1〜50までの数であり、nは同一又は異な
るものであってよく、0又は1〜1000の数、有利に
は0又は1〜500の数、特に有利には0又は1〜10
0までの数であり、xは0又は1であり、yは0又は1
〜1200の数、有利には0又は1〜600の数、特に
有利には0又は1〜100までの数である]のようなも
のが該当するが、その際式(III)の化合物は基R1
少なくとも1個を有する。
【0019】式(III)のグリコシド基を有する有機珪
素化合物中でmが平均して0である場合には、xは有利
には0を表わす。
【0020】式(III)のグリコシド基を有する有機珪
素化合物中でxが平均して0である場合には、mは有利
には0を表わす。
【0021】式(III)により記載されていないが、
ジオルガノシロキサン単位の10モル%はその他のシロ
キサン単位、例えばRSiO3/2−、R1SiO3/2−及
び/又はSiO4/2−単位により代えられていてもよ
く、その際R及びR1は前記したものを表す。
【0022】本発明による、グリコシド基を有する有機
珪素化合物は種々の方法により製造することができる。
【0023】方法1 本発明のその他の目的は、本発明によるグリコシド基を
有する有機珪素化合物の製法であり、これは、第1工程
で単-及び/又は少糖類(1)を式: HO-(R2O)c-R4 (IV) [式中、R2は同一又は異なるものであってよく、アル
キレン基を表わし、cはO又は1〜20の数、有利には
0又は1〜15の数、特に有利には0又は1〜4の数で
あり、R4はアルケニル基を表わす]の化合物(2)と
反応させ、第2工程で第1工程で得られたグリコシドを
式:
【0024】
【化6】
【0025】[R5は同一又は異なるものであってよ
く、有機基を表しわし、dは0、1、2又は3であり、
eは0、1、2又は3であるが、その際d及びeから成
る合計は3以下であり、式(V)の単位から成る有機珪
素化合物はSi結合水素原子少なくとも1個を有する]
の単位から成るSi結合水素を有する有機珪素化合物
(3)と反応させることを特徴とする。
【0026】サッカライド(1)の例は、単糖類で前記
した例、サクロース、ラクトース、マルトース及びラフ
ィノース並びにその水和物であるが、その際、本発明に
よる方法1の第1工程で特に有利にはグルコース又はグ
ルコース一水和物を使用する。
【0027】有利には基R4には、ω−アルケニル基、
例えばビニル−、アリル−、3−ブテニル−及び3−メ
チル−3−ブテニル基が該当し、その際アリル基が有利
である。
【0028】化合物(2)の例は、
【0029】
【化7】
【0030】HO-(CH2CH2O)-CH2CH=CH2
が有利であり、並びにHO-CH2CH=CH2及びHO-
(CH2CH2O)-CH2CH=CH2が特に有利である。
【0031】本発明による方法1の第2工程で使用され
る有機珪素化合物(3)には、α−ヒドロゲンオルガノ
ポリシロキサン及びα,ω−ジヒドロゲンオルガノポリ
シロキサン、例えば
【0032】
【化8】
【0033】並びにα,ω−トリオルガニルシロキシ基
及びSi−結合水素を有するオルガノポリシロキサン、
例えば
【0034】
【化9】
【0035】が該当するが、その際、H-Si(CH3
2-O-Si(CH33及び(CH33SiO-SiHCH
3O-Si(CH33が特に有利である。
【0036】基R5の例はRで前記した例である。
【0037】本発明による方法1の第1工程で使用され
るサッカライド(1)対化合物(2)のモル比は有利に
は1:1〜1:4であり、特に有利には1:2〜1:3
である。
【0038】本発明による方法1の第1工程は有利には
有機又は無機酸の存在で実施する。
【0039】この種の酸の例は、無機酸、例えばHC
l、H2SO4及びH3PO4及び有機酸、例えば酢酸、蟻
酸、プロピオン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンス
ルホン酸、トリフルオルメタンスルホン酸、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸であり、その際特に有利にはp−トル
エンスルホン酸及びトリフルオルメタンスルホン酸を使
用する。
【0040】本発明による方法1で酸は、サッカライド
(1)の全重量に対して有利には0.05〜5.0重量
%、特に有利には0.5〜2.0重量%の量で使用す
る。
【0041】所望の場合には、酸を水及び/又は有機溶
剤と混合して添加することができる。
【0042】本発明による方法1の第1工程は、温度有
利には85〜120℃、特に有利には95〜110℃及
び圧力有利には20〜150ヘクトパスカル、特に有利
には50〜120ヘクトパスカルで実施する。
【0043】第1工程の反応終了後、有利には酸を中和
し、過剰の化合物(2)を公知の方法で、例えば蒸留に
より除去するが、その際所望により、過剰の化合物
(2)の蒸留の前に、反応混合物に化合物(2)より高
い沸点を有する有機溶剤を添加することができる。
【0044】本発明による方法1の第1工程で酸を中和
するために使用される塩基の例は、水酸化アルカリ、例
えば水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム、アルカリシ
リコネート、アミン、例えばメチルアミン、ジメチルア
ミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミ
ン及びn−ブチルアミン、アンモニウム化合物、例えば
テトラメチルアンモニウムヒドロキシドであり、その際
水酸化ナトリウムが特に有利である。
【0045】所望により、塩基を水及び/又は有機溶剤
と混合して添加することができる。
【0046】本発明の方法1の第1工程で得られたアル
ケニルグリコシドを、次いで第2工程で有機珪素化合物
(3)と、Si結合水素を脂肪族炭素−炭素−多重結合
へ付加するために公知の方法で、反応させる。
【0047】本発明による方法1の第2工程では、アル
ケニルグリコシド対有機珪素化合物(3)のモル比は、
1:1〜1:2、特に有利には1:1〜1:1.5であ
る。
【0048】第2工程の反応は有利には、Si結合水素
の脂肪族多重結合への付加を促進する触媒の存在で実施
する。
【0049】Si結合水素の脂肪族二重結合への付加を
促進する触媒としては、これまでSi結合水素の脂肪族
二重結合への付加を促進するために使用することのでき
た触媒を使用することができる。触媒には、有利には白
金金属群からの金属又は白金金属群からの化合物又は錯
体が該当する。
【0050】この種の触媒の例は、担体、例えば二酸化
珪素、酸化アルミニウム又は活性炭上に存在していてよ
い金属性及び細分状白金、白金の化合物又は錯体、例え
ばハロゲン化白金、例えばPtCl4、H2PtCl6
6H2O、Na2PtCl4・4H2O、白金-オレフィン-
錯体、白金-アルコール-錯体、白金-アルコラート-錯
体、白金-エーテル-錯体、白金-アルデヒド-錯体、H2
PtCl6・6H2Oとシクロヘキサノンからの反応生成
物を含めて白金−ケトン−錯体、白金−ビニルシロキサ
ン錯体、例えば、検出可能な無機結合ハロゲン含量を有
する又は有さない白金−1,3−ジビニル−1,1,
3,3−テトラメチルジシロキサン錯体、ビス(γ−ピ
コリン)−白金ジクロリド、トリメチレンジピリジン白
金ジクロリド、ジシクロペンタジエン白金ジクロリド、
ジメチルスルホキシドエチレン白金−(II)−ジクロ
リド、シクロオクタジエン−白金ジクロリド、ノルボル
ナジエン−白金ジクロリド、γ−ピコリン−白金ジクロ
リド、シクロペンタジエン−白金ジクロリド並びに四塩
化白金とオレフィン及び第一アミン又は第二アミン又は
第一及び第二アミンとの反応生成物、例えば1−オクテ
ン中に溶解させた四塩化白金と第二ブチルアミンとの反
応生成物であるが、その際PtCl4、H2PtCl6
6H2O及び白金−オレフィン−錯体が有利であり、H2
PtCl6・6H2Oが特に有利に使用される。
【0051】触媒は有利には、各々元素の白金として計
算し、アルケニルグリコシド及び有機珪素化合物(3)
の全重量に対して、0.1〜1000重量ppm、有利
には1〜50重量ppm(100万重量部当りの重量
部)の量で使用する。
【0052】本発明による方法1の第2工程の反応は、
有利には圧力900〜1100ヘクトパスカル及び温度
50〜150℃、特に有利には80〜140℃で実施す
る。
【0053】本発明による方法1の第2工程は有機溶剤
の存在で実施してもよいし、有機溶剤なしに実施しても
よいが、その際有利には第1工程で製造したアルケニル
グリコシドを部分的に、有利には全部溶解するようなも
のが該当する。
【0054】場合により使用される溶剤の例は、トルエ
ン、キシレン及びイソプロパノールであり、その際トル
エン及びイソプロパノールが特に有利である。
【0055】本発明による方法1では、有利には溶剤を
使用しない。
【0056】本発明による方法1の有利な態様によれ
ば、第1工程でグルコース一水和物及び化合物(2)、
特にHOCH2CH2OCH2CH=CH2から成る混合物
を減圧下で約100℃に加熱し、酸、特にp−トルエン
スルホン酸を加え、反応させるが、その際揮発性成分を
蒸留により除去し、並びに第2工程で第1工程で得られ
たアルケニルグリコシドを有機珪素化合物(2)と触媒
の存在で反応させる。
【0057】本発明による方法1は、実施が簡単であ
り、非常に高い収率が達成されるという利点を有する。
更に方法1は、場合により使用される溶剤並びに揮発性
成分を蒸留による後処理によって回収し、再び使用する
ことができるという利点を有する。
【0058】方法2 本発明による、グリコシド基を有する有機珪素化合物を
製造するためのその他の方法は、先ず化合物(2)を有
機珪素化合物(3)と反応させ、引き続きこうして得ら
れたヒドロキシアルキル官能性有機珪素化合物をサッカ
ライド(1)と反応させることであるが、しかしこれは
有利ではない。
【0059】本発明のその他の目的は、本発明による、
グリコシド基を有する有機珪素化合物の製法であるが、
これは第1工程で化合物(2)を有機珪素化合物(3)
と反応させ、次いで第2工程で第1工程で得られた有機
珪素化合物をサッカライソ(1)と反応させることを特
徴とする。
【0060】サッカライド(1)、化合物(2)及び有
機珪素化合物(3)の例、有利な及び特に有利な種類
は、方法1で記載の例、有利な及び特に有利な種類であ
る。
【0061】本発明による方法2の第1工程は、有利に
は、Si結合水素の脂肪族炭素−炭素−多重結合への付
加を促進する触媒の存在で実施する。触媒の例、有利な
及び特に有利な種類は、方法1で記載の例、有利な及び
特に有利な種類である。
【0062】触媒は有利には、各々元素の白金として計
算し、化合物(2)及び有機珪素化合物(3)の全重量
に対して、0.1〜1000重量ppm、有利には1〜
50重量ppmの量で使用する。
【0063】本発明による方法2の第1工程では、化合
物(2)対有機珪素化合物(3)のモル比は有利には
1:1〜1:2、特に有利には1:1〜1:1.5であ
る。
【0064】本発明による方法2の第1工程の反応は、
有利には圧力900〜1100ヘクトパスカル及び温度
50〜150℃、特に有利には80〜140℃で実施す
る。
【0065】本発明による方法2の第1工程は有機溶剤
の存在で実施してもよいし、有機溶剤なしに実施しても
よいが、その際方法1で前記した有機溶剤を使用するこ
とができる。有利には方法2の第1工程では有機溶剤を
使用しない。
【0066】第1工程の反応終了後に、有利には過剰の
化合物(2)を公知方法で、例えば蒸留により除去する
が、その際、所望により、過剰の化合物(2)の蒸留の
前に反応混合物に、化合物(2)より高い沸点を有する
有機溶剤を添加することができる。
【0067】本発明による方法2の第1工程で得られた
有機珪素化合物を次いで第2工程でサッカライドと反応
させる。
【0068】本発明による方法2の第2工程で、使用さ
れるサッカライド(1)対第1工程で製造される有機珪
素化合物のモル比は有利には1:1〜1:3、特に有利
には1:1〜1:2である。
【0069】本発明による方法2の第2工程は、有利に
は有機又は無機酸の存在で実施する。
【0070】使用される酸の例及び特に有利な種類は、
方法1で記載した例及び特に有利な種類である。
【0071】本発明による方法2で、酸は有利にはサッ
カライド(1)の全重量に対して0.05〜5.0重量
%、特に有利には0.5〜2.0重量%の量で使用す
る。
【0072】本発明による方法2の第2工程は、温度有
利には85〜120℃、特に有利には95〜110℃で
及び圧力有利には20〜200ヘクトパスカル、特に有
利には50〜150ヘクトパスカルで実施する。
【0073】第2工程の反応終了後、有利には酸を中和
し、本発明による有機珪素化合物を単離する。
【0074】酸を中和するために、方法1で記載の全て
の塩基を使用することができる。
【0075】方法2と同じく方法1で使用される成分
は、各々一種類のこの種の成分であってもよいし、2種
類のこの種の成分から成る混合物であってもよい。
【0076】本発明による方法1及び2により製造され
る、グリコシド基を有する有機珪素化合物は、各々異な
る異性体形の混合物であり、同時にα−及びβ−グリコ
シド結合で存在することができる。
【0077】本発明によるグリコシド基を有する有機珪
素化合物は、その他の有機珪素化合物と非常に良好に相
溶性であり、従って例えばオルガノポリシロキサンを含
有する組成物中に使用するために好適である。更に、本
発明による有機珪素化合物は、完全に生物学的に分解可
能であるという利点を有する。更に、本発明による、グ
リコシド基を有する有機珪素化合物は、気泡安定性並び
に発泡性作用を有し、湿潤剤として使用することができ
る。
【0078】本発明による、グリコシド基を有する有機
珪素化合物は、これまでアルキル(ポリ)グリコシドを
使用した全ての目的に使用することができる。即ち、本
発明による、グリコシド基を有する有機珪素化合物は特
に界面活性剤として使用することができる。その際、本
発明による化合物がその他の界面活性剤と非常に良好に
相溶性であることは特に有利であると実証された。本発
明による物質はその穏和な界面活性作用により、化粧及
び製薬的用途に極めて好適である。本発明による、グリ
コシド基を有する有機珪素化合物それ自体及びその水溶
液は、強力に発泡するので、洗浄剤用の添加物として非
常に好適である。更に、本発明による有機珪素化合物は
合成及び天然の油並びにワックス用の乳化剤として使用
することができる。
【0079】下記の実施例で、他に記載のない限り部は
重量部であり、%は重量%である。更に全ての粘度記載
は温度25℃に関する。他に記載のない限り、下記実施
例は周囲の大気の圧力、即ち約1000ヘクトパスカル
で及び室温、即ち約20℃で又は反応成分を混合する際
に室温で付加的な加熱又は冷却なしに調整される温度で
実施した。
【0080】例1 A)アルケニルグリコシドIの製造 HO-CH2CH2O-CH2CH=CH2(下記では“アル
キルグリコール”と呼ぶ)153gをグルコース1水和
物99gと混合し、圧力60ヘクトパスカル及び温度6
5℃で先ず1時間、次いで圧力60ヘクトパスカル及び
温度100℃で15分間攪拌し、その際同時に蒸留する
(溜出物:水/アリルグリコール−混合物9.5g)。
引き続き、p−トルエンスルホン酸1.0g、水0.4
g及びアリルグリコール0.6gから成る溶液2.0g
を添加し、圧力90ヘクトパスカル及び温度100℃で
3〜4時間、混合物が透明になるまで攪拌するが、その
際同時に蒸留する(溜出物:水/アリルグリコール−混
合物14g)。そこで透明な混合物を30%NaOH水
溶液1.0gで中和し、次いで圧力1ヘクトパスカル及
び温度110℃でもう一度蒸留する。100℃で粘液性
の、室温で個体のガラス様生成物が得られる。1H−N
MRにより、ほぼ100%の収率及び1.5の平均グリ
コシド化度が測定される。
【0081】前記アルケニルグリコシド43.4gを8
0℃に加熱し、イソプロパノール99g中のH2PtC
6・6H2Oの溶液(溶液の白金含量:38ppm)
0.14gを加え、15分間以内にヒドロゲンペンタメ
チルジシロキサン51.8gを滴加するが、その際温度
は100℃に上昇する。引き続き混合物を1時間80℃
で攪拌し、次いで圧力1ヘクトパスカル及び60℃で蒸
留する。平均式: H(C61051,5-O-CH2CH2O-CH2-CH2-C
2-Si(CH32-O-Si(CH33 の化合物が得られるが、これは80℃で粘液性で透明
で、室温で個体である。
【0082】例2 例1A)に記載のアルケニルグリコシドI56.0gを
80℃に加熱し、イソプロパノール99g中のH2Pt
Cl6・6H2Oの溶液(溶液の白金含量:38ppm)
0.33gを加え、45分間以内にシロキシ単位60個
及びSi−結合水素含量0.12%を有するトリメチル
シリル基を末端基としたジメチル/メチルヒドロゲンポ
リシロキサン166.6gを滴加するが、その際温度は
100℃に上昇する。引き続き混合物を1時間80℃で
攪拌し、次いで圧力1ヘクトパスカル及び60℃で蒸留
する。トリメチルシリル基を末端基としたジオルガノポ
リシロキサン215gが得られるが、これはジオルガノ
シロキシ基としてジメチルシロキサン基の他に平均式: H(C61051,5-O-CH2CH2O-CH2-CH2-C
2-SiCH= の単位を有する。得られたオルガノポリシロキサンは8
0℃で粘液性、室温で個体である。
【0083】例3 B)ヒドロキシアルキル官能性ジシロキサンの製造 アリルグリコール153g及びイソプロパノール99g
中のHPtCl6・6H2O1gの溶液(溶液の白金含
量:38ppm)0.72gを加え、攪拌下で80℃に
加熱し、1〜1.5時間の間にヒドロゲンペンタメチル
ジシロキサン329.6gを滴加するが、その際、温度
は110℃に上昇する。引き続き混合物を1時間80℃
で攪拌し、次いで圧力1ヘクトパスカル及び100℃で
蒸留する。ほぼ無色の、透明な粘度9mm2/秒の油状
物が得られる。
【0084】前記のヒドロキシアルキル官能性ジシロキ
サン150gをグルコース一水和物39.6gと混合
し、圧力65ヘクトパスカル及び温度60℃で先ず1時
間、次いで圧力65ヘクトパスカル及び温度100℃で
15分間攪拌するが、その際、同時に蒸留する(蒸留
物:水2.5g)。引き続き、p−トルエンスルホン酸
0.75g、水0.3g及び前記のヒドロキシアルキル
官能性ジシロキサン0.45gから成る溶液1.5gを
添加し、圧力90ヘクトパスカル及び温度100℃で5
時間攪拌する(蒸留物:水37g)。こうして得られた
混合物を濾過する。個体57gが得られ、これは50%
まで平均式: H(C61051,5-O-CH2CH2O-CH2-CH2-C
2-Si(CH32-O-Si(CH33 の化合物及び50%まで純粋な多糖類から成る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フランツ ヴィンマー ドイツ連邦共和国 ブルクハウゼン アス テルンヴェーク 1

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 [式中、Rは同一又は異なるものであってよく、水素原
    子又は有機基を表わし、aは0、1、2又は3であり、
    bは0、1、2又は3であり、R1は同一又は異なるも
    のであってよく、式: Z-(R2O)c-R3− (式中、Zは単糖類単位1〜10個から成るグリコシド
    基を表わし、R2は同一又は異なるものであってよく、
    アルキレン基を表わし、cは0又は1〜20の数であ
    り、R3はアルキレン基を表わす)の基を表わすが、そ
    の際a及びbから成る合計は3以下であり、式(I)の
    単位から成る有機珪素化合物は1分子当り基R1少なく
    とも1個を含有する]の単位から成る、グリコシド基を
    有する有機珪素化合物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のグリコシド基を有する
    有機珪素化合物を製造するに当り、 第1工程で単-及び/又は少糖類(1)を、式: HO-(R2O)c-R4 (IV) [式中、R2は同一又は異なるものであってよく、アル
    キレン基を表わし、cはO又は1〜20の数であり、R
    4はアルケニル基を表わす]の化合物(2)と反応さ
    せ、 第2工程で第1工程で得られたグリコシドを、式: 【化2】 [式中、R5は同一又は異なるものであってよく、有機
    基を表わし、dは0、1、2又は3であり、eは0、
    1、2又は3であるが、その際d及びeから成る合計は
    3以下であり、式(V)の単位から成る有機珪素化合物
    はSi結合水素原子少なくとも1個を有する]の単位か
    ら成るSi結合水素を有する有機珪素化合物(3)と反
    応させることを特徴とする、グリコシド基を有する有機
    珪素化合物の製法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のグリコシド基を有する
    有機珪素化合物を製造するに当り、第1工程で化合物
    (2)を有機珪素化合物(3)と反応させ、次いで第2
    工程で第1工程で得られた有機珪素化合物をサッカライ
    ド(1)と反応させることを特徴とする、グリコシド基
    を有する有機珪素化合物の製法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のグリコシド基を有する
    有機珪素化合物又は請求項2又は3項のいずれか1項に
    記載の方法により製造したグリコシド基を有する有機珪
    素化合物から成る、界面活性剤。
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