JPH0631607Y2 - 走水防止型ケ−ブル用の介在紐 - Google Patents

走水防止型ケ−ブル用の介在紐

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JPH0631607Y2
JPH0631607Y2 JP1985196958U JP19695885U JPH0631607Y2 JP H0631607 Y2 JPH0631607 Y2 JP H0631607Y2 JP 1985196958 U JP1985196958 U JP 1985196958U JP 19695885 U JP19695885 U JP 19695885U JP H0631607 Y2 JPH0631607 Y2 JP H0631607Y2
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國晃 竹内
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日本バイリ−ン株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は走水防止型ケーブル用に使用する吸水膨潤性機
能を備えた介在紐に関する。
(従来技術及びその問題点) 近年、通信ケーブル,電力ケーブル,光ファイバーケー
ブルなどのケーブルに亀裂が生じて内部に水が侵入した
際に、その水がケーブル内に広がるのを防止する、いわ
ゆる走水防止型ケーブルが種々検討されてきている。従
来、この走水防止の1つの手段として走水防止機能を有
する介在紐を、心線とともに撚合せることなどにより心
線間に配置することが試みられており、例えば特開昭58
-207007号にはポリアクリル酸パウダー,澱粉系パウダ
ーなどの吸水膨潤性粉末を保持させた介在紐を、光ファ
イバー相互間に配したものが提案されている。この従来
の介在紐はケーブル内に水が侵入すると、保持している
吸水膨潤性粉末がただちに膨潤ゲル化し、周囲に滲出し
て周辺の空隙を封止することにより走水を止める。この
様な従来の介在紐はただ一度の吸水に使用するのであれ
ば非常に優れた走水防止機能を示す。ところが、水を吸
水した後に浸水の原因がなくなってケーブル内が乾燥す
ると、ゲルは体積が徐々に減少して行き、元の粉末に戻
るが、介在紐から周囲に滲出したものはもはや介在紐に
保持されず、ケーブル内の一部に偏在してしまう。こう
なると次に浸水が起ったときには十分な走水防止効果が
期待できないばかりか、偏在した吸水膨潤性粉末が吸水
により急激に膨潤すると、心線に異常が側圧を加え、例
えば光ファイバーの場合などマイクロペンディングを生
じるおそれもある。
(考案の目的) 本考案は上記従来技術の欠点を解消すべくなされたもの
であり、吸水、乾燥がくり返された場合でも、十分な走
水防止効果の得られる走水防止型ケーブルの介在紐に関
する。
(考案の構成) 本考案は吸水倍率が50〜1000の吸水膨潤性物質
(以下、吸水膨潤性物質という)を含有する非水溶性樹
脂皮膜で被覆されており、該樹脂皮膜が水を吸水すると
膨潤し、乾燥すると元の状態に復元する性質を具備する
ことを特徴とする走水防止型ケーブル用の介在紐であ
る。
以下、図面を用いて説明する。第1図は本考案の介在紐
の縦断面図である。
本考案の介在紐(1)は介在紐本体(2)を吸水膨潤性物質を
含有する樹脂皮膜(3)で被覆した構造からなる。
介在紐本体(2)はポリエステル,ナイロン,レーヨン,
木綿などの糸や、紙,布,フィルム,皮などを細巾にス
リットしたものを撚ったり編んだりすることなどによ
り、細長く加工した紐が用いられ、通常、直径0.5〜5m
m程度のものが使用される。
この介在紐本体(2)には吸水膨潤性物質を含有する樹脂
皮膜(3)が被覆される。ここで用いる吸水膨潤性物質と
しては、架橋ポリアクリル酸塩,デンプン・アクリル酸
グラフト重合体,デンプン・アクリロニトリルグラフト
重合体,酢ビ・アクリル酸塩共重合体,イソブチレン・
無水マレイン酸共重合体,PVA・無水マレイン酸共重
合体,CMC架橋物などが、粉末状,粉粒体状,繊維状
などで用いられる。上記吸水膨潤性物質は吸水倍率が5
0〜1000倍のものである。また、ここで用いる樹脂
は皮膜形成能を有するものであればよく、例えば,エチ
レン−酢ビ樹脂,ポリウレタン樹脂,ポリアミド樹脂,
アクリル樹脂,ポリエステル樹脂,ポリオレフィン樹脂
などの樹脂が使用できるが、とくに吸水膨潤性物質によ
り水の吸水速度を早めるめには親水性の樹脂を用いる事
が望ましく、最も好ましくは、樹脂自体にも吸水膨潤能
のある水膨潤性の部分ケン化エチレン−酢ビ樹脂を用い
るのがよい。樹脂皮膜(3)を形成する方法には、上記樹
脂を有機溶剤に溶かして溶液とし、吸水膨潤性物質をこ
れに加えて均一に分散した後、介在紐表面に塗布して乾
燥する方法や、樹脂と吸水膨潤性物質を粉末状などの形
状で混合し、加熱により樹脂を溶融して介在紐本体に塗
膜する方法などがある。なお、吸水膨潤性物質のうち、
皮膜形成能があって、かつ吸水の際に皮膜形態が崩れな
いものであれば、単独で皮膜として用いてもよく、この
様な吸水膨潤性物質としては架橋変性ポリビニルアルコ
ールがある。ここでいう架橋変性ポリビニルアルコール
には、例えばPVA・無水マイレン酸共重合体などあ
り、有機溶媒に環状酸無水物を溶解し、そこへポリビニ
ルアルコール粉末を分散させて加熱攪拌し、ポリビニル
アルコールの水酸基を一部エステル化することにより得
られ、側鎖にカルボキシル基および架橋結合が同時に導
入された構造のものである。上述の樹脂皮膜(3)は介在
紐本体(2)に10〜1000μmの厚みで被覆される
が、厚みが10μm末端であると、水を吸水したとき、
ケーブル内の空隙を完全に封じることができず、すなわ
ち、十分な走水防止効果が得られず、一方、1000μ
mを越えると水と接触できる吸水膨潤性物質の量は実質
的に増えなくなり、効果が向上しなくなるうえに、厚み
が増すことにより作業性が低下する。とくに好ましい樹
脂皮膜(3)の厚みは20〜200μmである。
第2図は本考案の介在紐を使用した光ファイバーケーブ
ルの例である。この光ファイバーケーブルは緩衝層(5)
で被覆された抗張力線(4)の外周に、光ファイバー(6)を
配置し、この外側に織物,不織布等からなる押え巻テー
プ(7)、アルミニウムテープ等からなるラミネートテー
プ(8),ポリエチレン等からなるシース(9)を順次、積層
した構造となっており、本考案の介在紐(1)は、光ファ
イバー(6)の間に配置されている。従って、このケーブ
ルに水が侵入した場合、水が介在紐の表面まで達する
と、樹脂皮膜中に含有される吸水膨潤性物質が水を吸収
して膨潤し、樹脂皮膜層全体が厚みを増して心線間の空
隙を封止して走水を防止する。そして、浸水原因がなく
なって、ケーブル内が乾燥すると樹脂皮膜はほぼ元の厚
みに戻り、これに含まれる吸水膨潤性物質も元どおり樹
脂皮膜中に均一に分散された状態で保持される。故に、
本考案の介在紐を用いたケーブルは浸水、乾燥がくり返
されても、常に所定の走水防止効果が達成でき、かつ吸
水膨潤性物質がケーブル内に偏在することなどによって
生じる光ファイバーのマイクロベンディングなどのトラ
ブルは全く起らないのである。なお、本考案の介在紐を
ケーブルに用いる場合、押え巻きテープに吸水膨潤性物
質を保持させたものを併用すると、より走水防止効果が
あがる。
(実施例) 部分ケン化エチレン−酢ビ樹脂粉末をトルエン/酢酸エ
チル溶媒に溶解し、これにポリアクリル酸ソータ微粉末
を混合して均一に分散した。次いで、この溶液を直径1.
0mmのポリエステル▼より▲糸にコーティングし、乾燥
を行った。得られた介在紐は直径1.06mmで、30μmの
厚さの樹脂皮膜を有していた。この介在紐を無圧下で吸
水させると、直径3.5mmまで膨潤した。また、この介在
紐を乾燥させると元の直径1.06mmに回復し、その後、再
度吸水させると上記と同様の直径まで膨潤した。この
間、ポリアクリル酸ソーダ微粉末が介在紐の樹脂皮膜か
ら流出するなどの問題は全くなかった。
なお、部分ケン化エチレン−酢ビ樹脂粉末とポリアクリ
ル酸ソーダ微粉末との比率を変えることにより、上述の
膨潤時の樹脂の厚み、膨潤速度、皮膜強度を変化させる
ことができる。
(考案の効果) 本考案の走水防止型ケーブルの介在紐は、吸水倍率が5
0〜1000の吸水膨潤性物質を含有する樹脂皮膜で被
覆されているので、水を吸水するとすみやかに皮膜全体
が膨潤し、かつ乾燥すると元の状態に復元される。
従って、本考案の介在紐をケーブルに用いれば、光ファ
イバーなどの心線間に侵入した水は、介在紐の樹脂皮膜
に吸収され、ただちに皮膜は膨潤して空隙を封止し、走
水を防止することができる。しかも、浸水の原因がなく
なって、ケーブル内が乾燥すると、皮膜は元の状態へ戻
り、ケーブル内で吸水膨潤性物質が偏在したりする問題
はない。つまり、本考案の介在紐を用いたケーブルは、
この吸水と乾燥がくり返されても初期の均一な走水防止
機能を常に発揮することができるのである。
この様に本考案の介在紐は走水防止型ケーブルに使用す
るのに極めて有用なものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の走水防止型ケーブル用の介在紐の縦断
面図であり、第2図は本考案の介在紐を使用した光ファ
イバーケーブルの横断面図である。 1…介在紐、2…介在紐本体 3…吸水膨潤性物質を含有する樹脂皮膜 6…光ファイバー、7…押え巻きテープ

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸水倍率が50〜1000の吸水膨潤性物
    質を含有する非水溶性樹脂皮膜で被覆されており、該樹
    脂皮膜が水を吸水すると膨潤し、乾燥すると元の状態に
    復元する性質を具備することを特徴とする走水防止型ケ
    ーブル用の介在紐。
  2. 【請求項2】吸水倍率が50〜1000の吸水膨潤性物
    質を含有する非水溶性樹脂皮膜が、吸水倍率が5〜10
    00の吸水膨潤性物質を含有するエチレン−酢ビ樹脂、
    ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポ
    リエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂から選ばれる樹脂
    皮膜である実用新案登録請求の範囲第1項記載の走水防
    止型ケーブル用の介在紐。
JP1985196958U 1985-12-20 1985-12-20 走水防止型ケ−ブル用の介在紐 Expired - Lifetime JPH0631607Y2 (ja)

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