JPH06314623A - 電源トランス用巻枠 - Google Patents

電源トランス用巻枠

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JPH06314623A
JPH06314623A JP5125342A JP12534293A JPH06314623A JP H06314623 A JPH06314623 A JP H06314623A JP 5125342 A JP5125342 A JP 5125342A JP 12534293 A JP12534293 A JP 12534293A JP H06314623 A JPH06314623 A JP H06314623A
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Hiroshi Ioka
宏 井岡
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 絶縁テープ及び絶縁ブロックをなくし一次巻
線及び二次巻線の絶縁を確保して安価な電源トランス用
巻枠を提供すること。 【構成】 第一の上鍔14と第一の上中鍔27との間に
第一の上巻芯12を持ち、第三の下中鍔28と第三の下
鍔15との間に第三の下巻芯13を持ち、分割された第
一の上巻芯12と第三の下巻芯13は第一の上中鍔27
と第三の下中鍔28をつなぐコの字形鍔とし、第三の下
鍔15には一体で左半分の第一の端子台16と第一の端
子17を設けてなる第一の巻枠29と、第二の上鍔19
と第二の下鍔20との間に第二の巻芯18を持ち、第二
の下鍔20には一体で右半分の第二の端子台21と第二
の端子22とを共有する第二の巻枠30とを嵌合するこ
とを特徴とする電源トランス用巻枠。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スイッチング電源に於
ける電源トランス用巻枠に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のスイッチング電源における電源ト
ランス用巻枠は、図3に示すように、絶縁材料からなる
筒状の巻芯31の上下両端部に外方に張り出した上鍔3
2と下鍔33とを形成し、下鍔33には一体に端子35
を植設した端子台34を持つ電源トランス用巻枠であ
る。
【0003】図4に前記図1の電源トランス巻枠に巻線
を施した断面図で、前記電源トランス用巻枠に一次巻線
39を巻き回して絶縁ブロック37で一次巻線39を押
え、その上を絶縁テープ38で押えながら絶縁した後、
二次巻線40を巻回し、同様に絶縁ブロック37で二次
巻線40を押えて、絶縁テープ38で二次巻線40を絶
縁し、さらにその上に一次巻線39を巻き回して絶縁ブ
ロック37と絶縁テープ38で絶縁し、巻芯31、上鍔
32、端子台34と端子35とを有する下鍔33からな
る電源トランス用巻枠である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、スイッチング電
源用トランスは、一次巻線と二次巻線を筒状の巻枠に絶
縁テープを介在させ巻回した構造となり、安全規格を合
格するには、巻線の両端に必要に応じた絶縁ブロックを
用いる必要がある。また、高周波数でスイッチングさせ
る場合、一次巻線と二次巻線の結合を良くするために一
次巻線または二次巻線を2分割し、一次巻線1/2→絶縁
テープ→二次巻線→絶縁テープ→一次巻線1/2→絶縁テ
ープの順に構成する必要がある。
【0005】図4は、従来の巻枠を使用したトランスの
断面構造であり、巻枠31の両端に絶縁ブロック37を
介在し、一次巻線39を巻回した後、絶縁テープ38を
巻き、次に前記同様二次巻線40および一次巻線39を
巻回した構造となる。これら一連の工程は、使用材料点
数が増え、工数増大となり高価なものとなってしまう。
【0006】本発明は、従来方法の問題となる絶縁テー
プおよび絶縁ブロックを無くし、巻枠の組合せにより一
次巻線と二次巻線の絶縁を確保し、かつ結合を保持した
もので、安価な電源トランスを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、巻芯をコの字
形鍔の上下に設け、かつ巻枠の両端に外方に張り出した
鍔を持つ巻枠と前記コの字形鍔に嵌合する巻枠を組み合
わせた構成により、一次巻線と二次巻線の絶縁を確保し
たことを特徴とする。
【0008】すなわち本発明は、絶縁材料からなる筒状
の巻芯の上下両端部に外方に張り出した上鍔及び下鍔を
設け、下鍔に一体で設けた端子が植設された端子台を有
する電源トランス用巻枠において、第一の上鍔(14)
と第一の上中鍔(27)との間に第一の上巻芯(12)
を持ち、第三の下中鍔(28)と第三の下鍔(15)と
の間に第三の下巻芯(13)を持ち、分割された第一の
上巻芯(12)と第三の下巻芯(13)は第一の上中鍔
(27)と第三の下中鍔(28)をつなぐコの字形鍔
(11)とし、第三の下鍔(15)には一体で左半分の
第一の端子台(16)と第一の端子(17)を設けてな
る第一の巻枠(29)と、第二の上鍔(19)と第二の
下鍔(20)との間に第二の巻芯(18)を持ち、第二
の下鍔(20)には一体で右半分の第二の端子台(2
1)と第二の端子(22)とを有する第二の巻枠(3
0)とからなり、前記第一の巻枠と第二の巻枠とを嵌合
することを特徴とする電源トランス用巻枠である。
【0009】
【作用】従来、安全規格に合格するためには、巻線を巻
回し、電源トランス用巻枠を製作する場合一次巻線、二
次巻線と巻線を施すとき、絶縁ブロックと絶縁テープで
巻線を完全に絶縁する必要があるが、絶縁ブロックと絶
縁テープを使用しないで絶縁を確保出来れば作業の効率
も向上し、高価な絶縁テープや絶縁ブロックを使用しな
くともすむ。よって、従来の筒状の巻芯の両端に張り出
した上下鍔を設け、下鍔と一体で端子が植設された端子
台を有する電源トランス用巻枠を改善して上記の目的に
かなう電源トランス用巻枠をつくる。すなわち、筒状の
巻芯を三分割し、三分割の巻芯の二つの巻芯は上の巻芯
と下の巻芯とにし、前記上下の巻芯をコの字形鍔でつな
ぎ、上下の巻芯の間に空間をつくり、一方の一分割の巻
芯を二分割の上下の巻芯の間に嵌合してなる電源トラン
ス用巻枠である。三分割された巻芯には各々の上下に鍔
を有している。よって三分割された巻芯の上下6個の鍔
を有することになり、この鍔が絶縁テープや絶縁ブロッ
クの働きをして安全規格に合格することにより、絶縁テ
ープや絶縁ブロックを使用しないですむので、安価な電
源トランス用巻枠を提供できる。
【0010】
【実施例】本発明の実施例を図1および図2に示す。図
1は、本発明による電源トランス用の巻枠の外観斜視図
であり、図2は本発明の電源トランス用の巻枠の巻線構
造を示す側面図である。
【0011】従来の絶縁材料からなる筒状の巻芯の両端
に外方に張り出した上鍔及び下鍔を持ち、下鍔に一体で
植設された端子と端子台を有する電源トランス用巻枠を
下記のように改善する。
【0012】すなわち、図1において、第一の上鍔14
と第一の上中鍔27との間に第一の上巻芯12を持ち、
第三の下中鍔28と、第三の下鍔15との間に第三の下
巻芯13持ち、二分割した第一の上巻芯12と第三の下
巻芯13は第一の上中鍔27と第三の下中鍔28をつな
ぐコの字形鍔11を持つ巻芯として、第三の下鍔15に
は一体で左半分の第一の端子台16と第一の端子17を
設けた第一の巻枠29と、前記の第一の巻枠と全く切り
離した第二の上鍔19と第二の下鍔20との間に第二の
巻芯18を持ち、第二の下鍔20には同様一体で右半分
の第二の端子台21と第二の端子とを有する第二の巻枠
30を形成して、前記第一の巻芯12と第三の巻芯13
とのギャップに第二の巻芯18を挿入して第一の巻枠2
9と第二の巻枠とを嵌合して6個の鍔とコイルを三分割
した電源トランス用巻枠が完成する。図1(a)はコの
字形鍔11の上下には、第一の上巻芯12、第三の下巻
芯13が設けられており、上端には第一の上鍔14、下
端には第三の下鍔15が設けてある。下鍔15には第一
の端子台16と巻線を接続する第一の端子17が垂設さ
れる。また、図1(b)に示すように、図1(a)のコ
の字形鍔に嵌合する巻枠30は、第二の巻芯18と第二
の上鍔19と第二の下鍔20を設け、第二の下鍔20に
は第二の端子台21と第二の端子22を設ける。図1
(a)に示した巻枠29と図1(b)に示した巻枠30
は互いに嵌合し一体となって本発明の電源トランス用の
巻枠を形成するものである。図2は、図1に示される本
発明の巻枠に巻線を施し構成した側面図である。第一の
端子17より引き出された一次巻線23は、図1(a)
に示す第三の巻芯13の外面に巻回しコの字形鍔の垂直
壁に沿って引き出し、第一の上巻芯12の外面に巻回さ
れ端子に引き出される。第一の上巻芯12、第三の下巻
芯13に巻回する1次巻線23は、1つの巻線を分割し
たものである。次に二次巻線24を第二の端子22より
引き出し、第二の巻芯18の外面に巻回し端子に引き出
す。一次巻線23および二次巻線24は、個別に巻回さ
れ嵌合してなる。図2において、一次巻線23と二次巻
線24の絶縁は各鍔により確保され、特に引き出し線2
5は、コの字形鍔の垂直壁により二次巻線24と分離さ
れる。よって、絶縁テープおよび絶縁ブロックによる絶
縁が不要となる。また、上下に分割された一次巻線23
と中央に位置する二次巻線24は、従来技術による構造
と同等の結合状態が得られる。
【0013】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
コの字型鍔の上下に巻芯を設けた1つの巻枠とコの字形
鍔に嵌合するもう1つの巻枠の組合せにより構成される
巻枠は、箇々の巻枠により巻線を絶縁することが可能と
なり、かつ上下より挟み込んだ構造により結合を良くす
ることができる。よって、従来構造のような絶縁テープ
および絶縁ブロックを排除でき、巻線の自動化が可能と
なり、材料費および加工費の両方を同時に低減すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電源トランス用巻枠の外観斜視
図。図1(a)は本発明の電源トランス用巻枠の左半分
を示した斜視図。図1(b)は本発明の電源トランス用
巻枠の右半分を示した斜視図。
【図2】本発明による巻枠に巻線を施した構造を示す側
面図。
【図3】従来の電源トランス用巻枠を示した外観斜視
図。
【図4】従来の巻枠に巻線を施し、電源トランス用巻枠
を構成した時の片断面図。
【符号の説明】
11 コの字形鍔 12 第一の上巻芯 13 第三の下巻芯 14 第一の上鍔 15 第三の下鍔 16 第一の端子台 17 第一の端子 18 第二の巻芯 19 第二の上鍔 20 第二の下鍔 21 第二の端子台 22 第二の端子 23 一次巻線 24 二次巻線 25,26 引出線 27 第一の上中鍔 28 第三の下中鍔 29 第二の巻枠 30 第二の巻枠 31 巻芯 32 上鍔 33 下鍔 34 端子台 35 端子 36 コア 37 絶縁ブロック 38 絶縁テープ 39 一次巻線 40 二次巻線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁材料からなる筒状の巻芯の上下両端
    部に外方に張り出した上鍔及び下鍔を設け、下鍔に一体
    で設けた端子が植設された端子台を有する電源トランス
    用巻枠において、第一の上鍔(14)と第一の上中鍔
    (27)との間に第一の上巻芯(12)を持ち、第三の
    下中鍔(28)と第三の下鍔(15)との間に第三の下
    巻芯(13)を持ち、分割された第一の上巻芯(12)
    と第三の下巻芯(13)は第一の上中鍔(27)と第三
    の下中鍔(28)をつなぐコの字形鍔(11)とし、第
    三の下鍔(15)には一体で左半分の第一の端子台(1
    6)と第一の端子(17)を設けてなる第一の巻枠(2
    9)と、第二の上鍔(19)と第二の下鍔(20)との
    間に第二の巻芯(18)を持ち、第二の下鍔(20)に
    は一体で右半分の第二の端子台(21)と第二の端子
    (22)とを有する第二の巻枠(30)とからなり、前
    記第一の巻枠と第二の巻枠とを嵌合することを特徴とす
    る電源トランス用巻枠。
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