JPH06313290A - アラミドクレープ紙の製造法 - Google Patents

アラミドクレープ紙の製造法

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JPH06313290A
JPH06313290A JP9941093A JP9941093A JPH06313290A JP H06313290 A JPH06313290 A JP H06313290A JP 9941093 A JP9941093 A JP 9941093A JP 9941093 A JP9941093 A JP 9941093A JP H06313290 A JPH06313290 A JP H06313290A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 柔軟で取扱い性の良好なアラミドクレープ紙
を製造する。 【構成】 アラミドのフィブリッドと繊維とを混合抄造
したウエブを脱水乾燥したシートを熱圧加工して厚みが
0.01〜1mmのカレンダー紙となし、さらにこれに
エンボス加工を施して、シワの数が2〜40個/イン
チ、伸び率が1〜150%のクレープ紙を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアラミドクレープ紙の製
造法に関するものである。更に詳細には、耐熱性のアラ
ミド(芳香族ポリアミド)フィブリッドおよび繊維を含
む素材により構成された、柔軟で取扱い性の良好なアラ
ミドクレープ紙を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アラミド紙は、耐熱、難燃性の電気絶縁
材料、遮熱板等として、近年、しばしば用いられるよう
になっている。
【0003】かかるアラミド紙としては、すでに幾種類
もの製品が開発され、用いられている。
【0004】この中には、ポリメタフェニレンイソフタ
ルアミドのフィブリッドおよびポリメタフェニレンイソ
フタルアミド繊維からなるもの、ポリメタフェニレンイ
ソフタルアミドのフィブリッドおよびポリエチレンテレ
フタレート繊維からなるものが含まれ、これらの変形、
改良されたシートとして、例えば特開昭61−1744
97号には、フィブリッドのみの層とフィブリッドおよ
び繊維の層からなる、いわゆる抄き合わせによる多層構
造紙が開示されている。
【0005】上述のフィブリッドは、ポリマー溶液から
沈澱法で作られた抄紙性のある微細なフイルムや繊維状
物を意味し(例えば特公昭35―11851号公報参
照)、一般にはその抄紙性から合成パルプと呼ばれるこ
とも多い。
【0006】これらのフィブリッドは、単独でもしくは
各種の天然繊維、合成繊維、無機繊維、ウイスカー、粉
末、他のパルプ等と混合して抄紙される。そして、抄紙
されたものは、そのままでもしくは2枚以上積層してシ
ート状(紙状、ボード状)にして用いられている。ポリ
メタフェニレンイソフタルアミド紙の場合、フィブリッ
ド、繊維とも同種の重合体を用いたものとして、“No
mex”ペーパー(デュポン)、Aティシュー(日本ア
ロマ)、テイジンアラミドペーパー(帝人)などが市販
されている。また、ポリエステル繊維と混抄したもの
(特開昭47―23602号等参照)や、マイカとの混
抄物(特公昭43―20421号等参照)、ガラス繊維
との混抄物等も開発されているほか、木材パルプとの混
抄物(特開平4―262317号公報参照)等も提案さ
れている。さらに、アラミドのフィブリッドおよび合成
繊維を混合水性スラリーとし、このスラリーから湿式で
ウエブを作り、このウエブと実質的にフィブリッドのみ
からなる湿式ウエブとを積層して脱水乾燥し、その積層
シートを熱圧加工した多層構造シート(特開昭61―1
74497号公報参照)も公知である。
【0007】これらの製品は、ウエブ(シート)を乾燥
したままで用いられることもあるが、多くの場合、単葉
でもしくは所要枚数を積層して、高温高圧でプレスして
カレンダー紙あるいはボード状として用いられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】これらアラミド紙(シ
ート)は、薄葉構造材料として用いられるほか、電気絶
縁物として用いられる。この場合、厚み当たりの絶縁破
壊強度(B.D.V.;単位KV/mm)の大きさから
カレンダー紙を用いることが多い。しかし、熱圧加工し
たアラミドカレンダー紙は硬くなり、その取扱いは必ず
しも容易ではない。
【0009】したがって、本発明の目的は、アラミドカ
レンダー紙(熱圧加工紙)の電気特性を維持しながら、
柔軟で取扱いの容易な材料を製造する方法を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らの研究による
と、アラミドのフィブリッドおよび天然または合成繊維
を混合水性スラリーとし、このスラリーから湿式でウエ
ブを作り、脱水乾燥してシートとし、そのシートを熱圧
(カレンダー)加工後にエンボス加工してクレープ紙と
することにより、柔軟なアラミド紙を得ることができる
ことが究明され、本発明が完成された。
【0011】すなわち、本発明は、アラミドのフィブリ
ッドおよび繊維を混合水性スラリーとし、このスラリー
から湿式法でウエブを作り、脱水乾燥してシートとし、
そのシートを熱圧加工し、さらにこのシートをエンボス
加工してクレープ紙とすることを最大の特徴とするもの
である。
【0012】一般にクレープ紙を得る方法として、エン
ボス加工法の他にスクレーパー法(掻き取り法)がある
が、本発明者らの検討結果では、所要の性質を有するア
ラミドクレープ紙を得るのはこのスクレーパー法では困
難であった。したがって、本発明方法では熱圧加工した
カレンダー紙をエンボス加工することが必要である。
【0013】しかし、条件によっては脱水乾燥したシー
トを熱圧加工しながらエンボス加工することもできる
が、アラミドのフィブリッドおよび繊維を混合水性スラ
リーとし、このスラリーから湿式でウエブを作り、脱水
乾燥してシートとし、そのシートを熱圧加工した後、そ
のシートをエンボス加工してクレープ紙とすることが好
ましい。
【0014】現在、最も多く用いられているアラミドの
フィブリッドはポリメタフェニレンイソフタルアミドの
フィブリッドであり、これに混合抄造する短繊維も同じ
ポリマーから作られたものが主であるが、本発明方法に
おいて、ポリメタフェニレンイソフタルアミドを主とす
るフィブリッドと該ポリマーの短繊維とを用いる場合
は、両者を混合して水性スラリーとし、このスラリーか
ら湿式でウエブを作り、これを単層であるいは複数層積
層して、脱水乾燥してシートとし、そのシートを250
℃以上、線圧50kg/cm以上の条件で熱圧加工し、
次いで、このシートを200℃以上、上記の熱圧加工温
度以下の条件で、表面に所定の模様を刻んであるロール
によりエンボス加工を施してクレープ紙とすることが好
ましい。
【0015】アラミドのフィブリッドおよび繊維を混合
水性スラリーとし、このスラリーから湿式でウエブを作
り、これと実質的にフィブリッドのみからなる湿式ウエ
ブとして得たシートとを積層して脱水乾燥し、そのシー
トを熱圧加工した多層構造シート(特開昭61―174
497号公報参照)も、同様にしてエンボス加工しクレ
ープ紙とすることができる。
【0016】フィブリッドは、アラミド(全芳香族ポリ
アミド)フィブリッドとしてすでに知られているもの、
例えばポリメタフェニレンイソフタルアミドを主とした
ポリマーやポリパラフェニレンテレフタルアミドを主と
したポリマーからなるもの、あるいは特公昭59―16
002号公報に記載されているフィブリッド等があげら
れる。本発明方法では、特にポリメタフェニレンイソフ
タルアミドを主としたフィブリッドが好ましいが、これ
は工業生産されているアラミドフィブリッドの中では比
較的接着させ易いため、クレープ紙加工が容易なためで
ある。
【0017】これと混合抄造する合成繊維としては、ア
ラミド繊維が好ましいが、他の天然繊維や合成繊維、例
えばレーヨンやポリエチレンテレフタレート繊維を用い
ることができ、またアラミド繊維と他の天然繊維や合成
繊維とを併用することもできる。繊維長は一般に0.3
〜30mmが好ましい。繊維の断面形状は通常の円形で
もよいが扁平でもよい。アラミドフィブリッドと繊維と
の混合割合は、重量比にして10/90〜90/10の
範囲内で選定されるが、特に40/60〜80/20が
好ましい。
【0018】混式でウエブを作る方法としては、通常の
抄紙法が好ましく採用される。抄造に際しては、アラミ
ドフィブリッドと繊維とを水中に分散させたスラリーと
するが、この際、このスラリー中に、必要に応じ、マイ
カ等の他の成分を添加してもよい。
【0019】本発明方法では、湿式で作ったウエブを脱
水乾燥したシートを、熱圧(カレンダー)加工後、また
は熱圧加工と同時に、エンボス加工を施す。熱圧加工な
しでエンボス加工を施しても良好な製品は得られない。
熱圧加工後(エンボス加工前)のシートの厚さは0.0
1〜1mmとするのが好ましい。厚さがこの範囲を外れ
るとエンボス加工が困難な場合が多い。
【0020】エンボス加工を施してクレープ紙を得る方
法には、金属ロール/紙ロールによるものと、金属ロー
ル/金属ロールによるものがある。この場合の金属は、
鉄(スチール)、ステンレススチール等が普通である。
アラミドは耐熱性に富み、したがって実加工温度は高
く、この面からは金属ロール/金属ロールが好ましい。
十分に調整された金属ロール/金属ロールでは良好なク
レープ紙が得られ、この方法では、カレンダー加工とエ
ンボス加工を同時に行うことをできる。このような同時
加工の場合、ポリメタフェニレンイソフタルアミドを主
とするフィブリッドと同ポリマーの繊維からなる紙の場
合、加工温度を250〜320℃程度とするのが好まし
い。
【0021】しかし、エンボス加工時に調整に不備があ
ったり、薄手のクレープ紙を得ようとすれば、しばしば
紙を痛め、結果として電気的欠陥(絶縁性の低下したピ
ンホール等)ができ易い。このためエンボス加工は金属
ロール/紙(又は樹脂)ロールを用いるのが好ましい
が、このロールは、通常、アラミド紙の加工に十分な耐
熱性を有しない。ところが、本発明者らの研究によれ
ば、アラミド紙の場合、予め熱圧加工もしくは熱処理し
たものを、この温度より低い温度でエンボス加工して十
分な伸びと復元性があるクレープ紙が得られることが判
った。
【0022】ポリメタフェニレンイソフタルアミドを主
とするフィブリッドと同じポリマーの繊維とからなるア
ラミド紙の場合、カレンダー加工または熱処理を250
℃以上、特に250〜320℃で行い、エンボス加工
(クレープ化)は上記温度以下で200℃以上、特に2
00〜250℃で行うのが好ましい。
【0023】ポリメタフェニレンイソフタルアミドのフ
ィブリッドとポリエステル繊維(例えばポリエチレンテ
レフタレート繊維)とを併用混抄した紙や、全芳香族ポ
リエーテルアミドのフィブリッドを併用混抄した紙は、
それぞれの適温、例えば前者では150〜220℃、特
公昭59―16002号公報に記載の全芳香族ポリエー
テルアミドのフィブリッドと同じポリマーによる繊維の
シートの場合には300℃以上でのエンボス加工が好ま
しい。
【0024】特開昭61―174497号公報記載の多
層構造シートの場合には、さらに、表裏の熱収縮の違い
から、得られるクレープ紙のシワの成形性が改善され、
復元性が改善されたクレープ紙が得られる長所がある。
【0025】本発明方法によれば、エンボス加工により
付与するクレープ紙のシワの数(長さ方向に伸びる線と
交わるシワの数)が2〜40個/インチとなり、かつク
レープ紙の伸び率が1〜150%となるように選択する
のが好ましい。シワの数あるいは伸び率がこれより少な
いとエンボス加工の意味がなく、一方、これを超えると
エンボスロールの彫刻が難しくなり、かつエンボス加工
時での紙の損傷が生じ易い。
【0026】なお、ここでシワの数とは、クレープ紙の
長さ方向(MD方向)に対して山と谷とを一対として数
えたものである。また、クレープ紙の伸び率とは、クレ
ープ紙の無張力状態での長さをL0 、クレープ紙のシワ
が完全に引伸ばされ紙自体が実質的な塑性変形を始める
直前まで引伸ばした(引張速度=毎分100%)ときの
長さをL1 として、
【0027】
【数1】 で定義される値である。
【0028】
【実施例】次に実施例および比較例をあげて本発明を詳
細に説明する。これらは本発明を説明するためのもので
あり、これにより本発明が限定されるものではない。な
お、例中において単に「部」とあるは、特にことわらな
い限り重量部を意味する。
【0029】
【実施例1】 (1)合成紙の製造 特公昭47―10863号記載の方法に基づいて界面重
合法によりポリメタフェニレンイソフタルアミドのポリ
マーを製造した。このポリマーはN―メチル―2―ピロ
リドンに溶解して測定した固有粘度(I.V.)が1.
35であり、実質的に無機塩類を含まないものである。
【0030】このポリマーを特公昭48―17551号
公報に記載の方法に基づいて繊維とした。沸水中で延伸
し、熱板上で更に延伸した繊維の引張強度は4.5g/
de、伸度は18%であった。これを長さ6mmに切断
して使用した。
【0031】一方、上記のポリマーを特公昭52―15
1621号公報に記載の沈澱装置(直径150mm)を
用いてフィブリッドとした。これをディスクリファイナ
ーで叩解した。得られたフィブリッドの濾水度はカナデ
ィアン濾水度で110mlであった。
【0032】上記のフィブリッドと繊維とを重量比60
/40の割合で混合して、フォードリニア抄紙機(長網
抄紙機)を用いて抄紙し、幅30cmの湿紙とした。こ
の湿紙は搾水して乾燥した。
【0033】充分に乾燥して加熱後、一対の金属ロール
間で280℃、300kg/cmで熱圧加工した。得ら
れたカレンダー紙の坪量は40g/m2 、引張強度は、
抄紙方向が7.8kg/mm2 、幅方向が5.2kg/
mm2 で、破断伸度は、抄紙方向が15.4%、幅方向
が11.6%であり、厚みは0.05mmであった。
【0034】(2)クレープ紙の作成 上記のカレンダー紙を、雄型がスチールであり、雌型が
紙(コットン)である実質的に柳葉模様を有するエンボ
スロールを用いて、スチールロール表面温度を215℃
としてエンボス加工した。
【0035】得られたクレープ紙(テープ)は、伸び率
が7%、シワの数が22個/インチであり、引張強度
7.0kg/mm2 、破断伸度14.2%、絶縁破壊電
圧21.0KV/mmであった。
【0036】このクレープ紙は柔軟で、導線、コイル等
の被覆に使いやすく、変圧器の保護外殻の中の充填物等
として特に有用であった。
【0037】
【実施例2】 (1)合成紙の製造 実施例1において用いたアラミド繊維とアラミドフィブ
リッドとを用いて、二層構造紙を製造した。すなわち特
公昭61―174497号記載の方法に準じて、叩解し
たフィブリッドのみを円網で抄き上げ、他方、フィブリ
ッド/繊維混合物を短網で抄き上げて、両者を湿紙で積
層した。フィブリッドのみの層の坪量は20g/m2
短網で抄いたフィブリッドと繊維との層は、フィブリッ
ド/繊維の重量比を40/60とし、坪量40g/m2
とした。
【0038】この積層シートを乾燥して、260℃、2
00kg/cmで熱圧し、さらに300℃、200kg
/cmで熱圧した。得られたカレンダー紙の引張強度
は、抄紙方向が9.3kg/mm2 、幅方向が3.2k
g/mm2 で破断伸度は抄紙方向が10.7%、幅方向
が7.6%であり、厚みは0.05mmであった。
【0039】(2)クレープ紙の作成 上記のカレンダー紙を、雄型がスチールであり、雌型が
紙(コットン)である実質的に柳葉模様の(ただし実施
例1とは山谷の深さおよびその周期が異なる)エンボス
ロールを用いて、スチールロール表面温度を214℃と
してエンボス加工した。
【0040】得られたクレープ紙(幅20mmのテー
プ)は、伸び率が10.9%、シワの数が25個/イン
チであり、引張強度8.0kg/mm2 、破断伸度1
0.5%、絶縁破壊電圧22.0KV/mmであった。
【0041】
【実施例3】 (1)合成紙の製造 特開昭47―23602号公報記載の方法に準じてポリ
エステル繊維とポリメタフェニレンイソフタルアミドの
フィブリッドとを用いて抄紙した。ポリエステル繊維と
しては特殊な1.1deのポリエチレンテレフタレート
未延伸繊維と断面が偏平なポリエチレンテレフタレート
延伸繊維とを準備し、何れも6mm長に切断して使用し
た。
【0042】実施例1のアラミドフィブリッド40部、
上記未延伸繊維30部、上記扁平断面繊維30部の割合
で混合して水性スラリーとし、フォードリニア抄紙機で
抄造し、乾燥した後、熱圧加工した。得られた紙の坪量
は60g/m2 であり、厚みは0.076mmであっ
た。
【0043】(2)クレープ紙の作成 上記の紙を雄型がスチールであり、雌型が紙(コット
ン)である実質的に柳葉模様の(ただし山谷と深さと周
期は前述のものと異なる)エンボスロールを用いて、ス
チールロール表面温度を210℃としてエンボス加工し
た。
【0044】得られたクレープ紙(幅20mmのテー
プ)は、伸び率が3%、シワの数が12個/インチであ
り、引張強度1.6kg/mm2 、破断伸度3.5%、
絶縁破壊電圧14.0KV/mmであった。
【0045】
【実施例4】 (1)合成紙の製造 3,4′―ジアミノジフェニルエーテル25モル部、パ
ラフェニレンジアミン25モル部をN―メチル―2―ピ
ロリドンに溶解し、テレフタル酸クロライド50モル部
を加えて60℃で約3時間反応させ、水酸化カルシウム
を加えて反応させ、ポリ(パラフェニレン/3,4′―
ジフェニルエーテル・テレフタラミド)を得た。
【0046】このポリマーを半乾半湿式法で紡糸し、熱
延伸し、繊維とした。この繊維は繊度1.3deで、長
さ5mmに切断した。
【0047】一方、上記のポリマーにN―メチル―2―
ピロリドンを加え、濃度4%の溶液として、特公昭52
―151621号公報に記載の沈殿装置(直径150m
m)を用いてフィブリッドとした。得られたフィブリッ
ドの濾水度はカナディアン濾水度で85mlであった。
【0048】上記のフィブリッドと繊維とを重量比60
/40の割合で混合して、フォードリニア抄紙機(長網
抄紙機)を用いて抄紙し、幅30cmの湿紙とした。こ
の湿紙は搾水して乾燥した。
【0049】この紙を320℃、200kg/cmで熱
圧した紙の坪量は40g/m2 、引張強度は、抄紙方向
が11.2kg/mm2 、幅方向が5.9g/mm
2 で、破断伸度は、抄紙方向が4.0%、幅方向が6.
2%であった。また、厚みは0.05mmであった。
【0050】(2)クレープ紙の作成 上記の紙を雄型、雌型が共にスチールである柳葉模様を
彫刻したエンボスロールを用いて、スチールロール表面
温度300℃としてエンボス加工した。
【0051】得られたクレープ紙(幅20mmのテー
プ)は、伸び率3%、シワの数12個/インチ、引張強
度10.6kg/mm2 、破断伸度3.5%、絶縁破壊
電圧24.0KV/mmであった。
【0052】
【実施例5】実施例1と同様にしてポリメタフェニレン
イソフタルアミドの紙を湿式で抄造した。これを乾燥し
熱圧して得た紙は、引張強度は、抄紙方向が1.2kg
/mm2 、幅方向が0.9kg/mm2 で、破断伸度
は、抄紙方向が3.6%、幅方向が4.5%であった。
また、厚みは0.05mmであった。
【0053】上記の紙を雄型がスチールであり、雌型が
紙(コットン)である実施例3と同様のエンボスロール
を用いて、スチールロール表面温度を214℃としてエ
ンボス加工した。
【0054】得られたクレープ紙(幅20mmのテー
プ)は、伸び率3%、シワの数12個/インチ、引張強
度2.4kg/mm2 、破断伸度8.6%、絶縁破壊電
圧14KV/mmであった。
【0055】
【比較例1】実施例1で抄紙した紙(坪量38g/
2 、原反厚み0.15mm)を熱圧(カレンダー)加
工することなくそのままエンボス加工した。エンボス加
工の条件は実施例1と同じである。得られたクレープ紙
は、伸び率8%、引張強度1.3kg/mm2 、破断伸
度5.1%で、絶縁破壊電圧は8KV/mmであった。
このクレープ紙は通常の手巻き操作で破断を生じ使用に
耐えなかった。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アラミドのフィブリッドおよび繊維を混
    合水性スラリーとし、このスラリーから湿式法でウエブ
    を作り、脱水乾燥してシートとし、そのシートを熱圧加
    工し、さらにそのシートをエンボス加工してクレープ紙
    とすることを特徴とするアラミドクレープ紙の製造法。
  2. 【請求項2】 アラミドのフィブリッドが主としてポリ
    メタフェニレンイソフタルアミドからなるフィブリッド
    であることを特徴とする請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】 主としてメタフェニレンイソフタルアミ
    ドよりなるフィブリッドと該ポリマーよりなる短繊維と
    を混合水性スラリーとし、このスラリーから湿式法でウ
    エブを作り、脱水乾燥してシートとなし、そのシートを
    250℃以上、線圧50kg/cm以上の条件で熱圧加
    工し、さらにそのシートを200℃以上、上記の熱圧温
    度以下の条件で所定の模様を彫刻したロールによりエン
    ボス加工してクレープ紙とすることを特徴とするアラミ
    ドクレープ紙の製造法。
  4. 【請求項4】 熱圧後のシートの厚みが0.01〜1m
    mであり、これをエンボス加工したクレープ紙のシワの
    数が2〜40個/インチで、かつクレープ紙の伸び率が
    1〜150%であることを特徴とする請求項1、2又は
    3に記載の製造法。
  5. 【請求項5】 繊維の少なくとも一部がアラミド繊維以
    外の天然繊維もしくは合成繊維であることを特徴とする
    請求項1、2又は4記載の製造法。
  6. 【請求項6】 合成繊維がポリエステル線維であること
    を特徴とする請求項5記載の製造法。
  7. 【請求項7】 アラミドのフィブリッドおよび繊維を混
    合水性スラリーとし、このスラリーから湿式でウエブを
    作り、このウエブと実質的にフィブリッドからなるシー
    トとを積層し、脱水乾燥して積層シートとなし、そのシ
    ートを熱圧加工およびエンボス加工してクレープ紙とす
    ることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の製
    造法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH07119094A (ja) * 1993-10-20 1995-05-09 Tokai Pulp Kk クレープ紙とこのクレープ紙の製造方法及びその装置
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