JP2000273788A - パラ系芳香族ポリアミド繊維紙およびその製造方法 - Google Patents

パラ系芳香族ポリアミド繊維紙およびその製造方法

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JP2000273788A JP11269963A JP26996399A JP2000273788A JP 2000273788 A JP2000273788 A JP 2000273788A JP 11269963 A JP11269963 A JP 11269963A JP 26996399 A JP26996399 A JP 26996399A JP 2000273788 A JP2000273788 A JP 2000273788A
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Toshiji Moriwaki
淑次 森脇
Fumihiro Yasui
文弘 安井
Masao Seki
昌夫 関
Tsutomu Yamamoto
勉 山本
Shiro Sakamoto
史郎 坂本
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Du Pont Toray Co Ltd
Toray Industries Inc
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Du Pont Toray Co Ltd
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】機械的特性および熱的特性に優れたパラ系芳香
族ポリアミド繊維紙およびその製造方法を提供する。 【解決手段】芳香族ポリアミド繊維紙の製造方法は、パ
ラ系芳香族ポリアミド繊維をフィブリル化して得られる
微細繊維からなり、かつ、JIS P−8121(カナ
ダ標準形)に基づいて測定したときの濾水度が10ml以
下であるパラ系芳香族ポリアミドパルプを水中に分散さ
せるか、または、該パラ系芳香族ポリアミドパルプに、
さらに該濾水度が50〜600mlであるパラ系芳香族ポ
リアミドパルプおよびパラ系芳香族ポリアミド短繊維か
ら選ばれた少なくとも一種とを、水中に分散させた後、
抄紙し、脱水または脱水乾燥した後、100〜500℃
の温度条件と、20〜500Kg/cmの圧力条件下で加熱
加圧処理することを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高強力および耐熱
性に優れたパラ系芳香族ポリアミド繊維紙およびその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、パラ系芳香族ポリアミド繊維は高
強力、高弾性、高耐熱性と言う優れた物理的特性ならび
に熱的特性を有していることから産業用、民生用の各種
用途に使用されている。また、近年においては、エレク
トロニクス技術の進歩で電気・電子関連の用途としても
展開されつつ、中でも特に電気回路基盤用の基材とし
て、鋭意検討がなされている。
【0003】例えば、特開平2−203589号公報に
パラ系芳香族ポリアミド繊維と有機系樹脂バインダーか
らなる芳香族ポリアミド繊維紙が、また、特開平7−3
693号公報には、実質的にパラ系芳香族ポリアミドか
らなる紙の製造方法が、それぞれ提案されている。しか
しながら、特開平2−203589号公報によって得ら
れる繊維紙は、繊維紙を形成させるために第2成分とし
て有機系樹脂バインダーを必要とする。例えば、この繊
維紙を電気回路基板に用いるには、基材として積層熱圧
着が必要であり、基材中の該樹脂バインダー成分として
用いられるエポキシ樹脂のガラス転移点がパラ系芳香族
ポリアミド繊維に比べて低いため、該樹脂バインダー成
分が再溶融し、繊維紙を構成する各繊維間の結合が不安
定になり、その結果、積層基盤として大きな寸法変化を
起こす問題があった。すなわちパラ系芳香族ポリアミド
繊維の優れた特徴である高強力、耐熱性が損なわれると
言う問題があった。
【0004】一方、特開平7−3693号公報に実質的
にパラ系芳香族ポリアミドからなる紙の製造方法で、抄
紙後の湿潤紙を加圧下で乾燥することを特徴とした製造
方法が開示されているが、この製造方法により得られた
パラ系芳香族ポリアミド紙は、耐熱性の向上が見られる
が、交絡効果が弱いため、紙としての強力が十分とは言
い難く、未だにパラ系芳香族ポリアミド繊維の特徴を保
持した紙が得られていないのが実状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
のパラ系芳香族ポリアミド繊維紙の欠点に鑑み、優れた
抄紙性を有し、かつ、機械的特性および熱的特性に優れ
たパラ系芳香族ポリアミド繊維紙およびその製造方法を
提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。すなわち、本発明のパラ系芳香族ポリアミド繊維紙
は、パラ系芳香族ポリアミドで構成された微細繊維から
なり、かつ、JIS P−8121(カナダ標準形)に
基づいて測定したときの濾水度が10ml以下であるパラ
系芳香族ポリアミドパルプで構成されていることを特徴
とするものである。
【0007】また、本発明の芳香族ポリアミド繊維紙の
製造方法は、パラ系芳香族ポリアミド繊維をフィブリル
化して得られる微細繊維からなり、かつ、JIS P−
8121(カナダ標準形)に基づいて測定したときの濾
水度が10ml以下であるパラ系芳香族ポリアミドパルプ
を水中に分散させるか、または、該パラ系芳香族ポリア
ミドパルプに、さらに該濾水度が50〜600mlである
パラ系芳香族ポリアミドパルプおよびパラ系芳香族ポリ
アミド短繊維から選ばれた少なくとも一種とを、水中に
分散させた後、抄紙し、脱水または脱水乾燥した後、1
00〜500℃の温度条件と、20〜500Kg/cmの圧
力条件の下で加熱加圧処理することを特徴とするもので
ある。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、機械的特性および熱的
特性に優れたパラ系芳香族ポリアミド繊維紙について、
鋭意検討した結果、JIS P−8121(カナダ標準
形)に基づいて測定したときの濾水度が10ml以下であ
るという、十分に叩解、擦り潰して充分フィブリル化さ
せ、そのフィブリル化によって得られる微細繊維からな
るパラ系芳香族ポリアミドパルプを使用して抄紙してみ
たところ、意外にも、かかる課題を一挙に解決すること
を究明したものである。次に本発明をさらに詳細に説明
する。
【0009】本発明で用いるパラ系芳香族ポリアミドパ
ルプは、パラ系芳香族ポリアミド繊維から形成された微
細繊維であり、しかも、JIS P−8121(カナダ
標準形)に基づいて測定したときの濾水度が10ml以下
であるという、充分に叩解された、つまり充分に擦り潰
されて、充分にフィブリル化され、そのフィブリル化に
よって得られる微細繊維からなるものである。ここでい
う微細繊維とは、かかる濾水度が10ml以下であること
で定義づけられるものである。かかる濾水度が10mlを
越えると、抄紙時の分散性、繊維同士の交絡効果が不十
分になり、紙の強力が低下し、本発明の効果を奏するこ
とができないのである。
【0010】なお、本発明で言うJIS P−8121
(カナダ標準形)で規定されている濾水度とは、抄紙前
のパルプの形態はもちろんのこと、抄紙後、すなわち繊
維紙の形態でも測定することができるものである。例え
ば、本発明のパルプと短繊維から構成される繊維紙にお
いては、繊維紙を水中に浸漬し、攪拌分散させ、ふるい
にかけて短繊維とパルプを分離し、パルプの濾水度を上
記JIS P−8121(カナダ標準形)に基づいて測
定することができる。
【0011】また、本発明のパラ系芳香族ポリアミド繊
維としては、モノマーとしてパラフェニレンジアミンと
テレフタル酸ジクロライド、ジアミノジフェニルエーテ
ルなどを用いて重合し、紡糸形成した繊維、例えばポリ
パラフェニレンテレフタルアミドからなる繊維(ケブラ
ー:東レデュポン(株)製)、コポリパラフェニレン
3,4−ジフェニレンエーテルテレフタルアミド繊維
(テクノーラ:帝人(株)製)などを使用することがで
きる。
【0012】本発明は、かかるパラ系芳香族ポリアミド
で構成された微細繊維からなり、かつ、JIS P−8
121(カナダ標準形)に基づいて測定したときの濾水
度が10ml以下であるパラ系芳香族ポリアミドパルプで
構成されているものであり、該微細繊維も、該濾水度で
定義づけられているものであるが、さらに定義するなら
ば、0.0001デニール以上0.1デニール未満のフ
ィブリルであるということができる。いずれにしても、
前記したように、充分に叩解されて、充分に擦り潰され
て、充分にフィブリル化されて得られるものであり、後
述のパラ系芳香族ポリアミド短繊維の太さに比して、さ
らに微細であることは明確である。
【0013】また、本発明のパラ系芳香族ポリアミドパ
ルプを、10ml以下の濾水度にする方法としては、高圧
ホモジナイザー、ディスクリファイナー、コロイドミ
ル、ジョルダン、ビーターなどの繊維質材料微細化技術
を適宜使用することにより、達成することができる。
【0014】本発明のパラ系芳香族ポリアミド繊維紙
は、かかるパラ系芳香族ポリアミドパルプに、パラ系芳
香族ポリアミド短繊維を含有させるのが、紙強度の上か
ら好ましい。かかるパラ系芳香族ポリアミド短繊維とし
ては、平均繊維長が1〜20mm、繊度が0.1〜10.
0デニールであるものが好ましく使用される。
【0015】かかるパラ系芳香族ポリアミド短繊維の平
均繊維長が短過ぎると、繊維同士の交絡効果が不十分に
なり、紙強度などの機械的特性が低下し、また長過ぎる
と抄紙時の分散性、地合の面で好ましくない。また、か
かる短繊維の繊度は、製糸性、経済性または紙を形成す
る際の抄紙性の面から決定されるものであるが、繊度が
細すぎると、紡糸工程が困難となり、経済的にも実用的
でなく、太すぎると抄紙性、地合が不十分になる。
【0016】また、本発明のパラ系芳香族ポリアミド繊
維紙には、50〜600mlの該濾水度を有するパラ系芳
香族ポリアミドパルプを含有させることができる。かか
る高濾水度を有するパルプを含有させることにより、微
細繊維単独、または微細繊維と短繊維の組み合せに比べ
て、抄紙時における微細繊維のロス分の低減、抄紙直後
のローラー脱離性の向上、および繊維紙の薄地化による
品位向上という効果を奏させることができる。
【0017】このような特定な構成を有する紙の場合、
つまり、濾水度が50〜600mlであるパラ系芳香族ポ
リアミドパルプとパラ系芳香族ポリアミド短繊維から選
ばれた少なくとも一種を含有するパラ系芳香族ポリアミ
ド繊維紙の場合は、紙強度などの紙特性の上から、濾水
度が10ml以下であるパラ系芳香族ポリアミドパルプ
を、パラ系芳香族ポリアミド繊維紙の全重量に対して2
〜50重量%含有させるのが好ましい。
【0018】濾水度が10ml以下であるパラ系芳香族ポ
リアミドパルプは、バインダーとしての役目をもつた
め、配合量が少なすぎると、抄紙時、熱加工時の紙強度
が不十分になり、紙としての巻き取りが困難となる。一
方、多すぎると、基板用途などで樹脂含浸プリプレグを
作製する際に、該樹脂の含浸性低下して、含浸不良を起
こす場合があるので、50重量%以下、さらに好ましく
は5〜30重量%含有されているのがよい。
【0019】また、本発明の目的を損なわない範囲で、
前記パラ系芳香族ポリアミドパルプ以外の成分として、
合成樹脂、PPSパルプ、メタ系芳香族ポリアミドパル
プなどを加えてもよい。
【0020】次に、本発明のパラ系芳香族ポリアミド繊
維紙を製造する方法について説明する。
【0021】まず、パラ系芳香族ポリアミド繊維をフィ
ブリル化して得られる微細繊維からなり、かつ、JIS
P−8121(カナダ標準形)に基づいて測定したと
きの濾水度が10ml以下であるパラ系芳香族ポリアミド
パルプを水中に分散させるか、または、該パラ系芳香族
ポリアミドパルプに、さらに該濾水度が50〜600ml
であるパラ系芳香族ポリアミドパルプおよびパラ系芳香
族ポリアミド短繊維から選ばれた少なくとも一種とを、
繊維成分濃度で0.01〜1.5重量%となるように調
整して、水中に分散させ、均一な抄紙スラリーをつく
る。かかる繊維成分濃度が高すぎると、繊維の分散が不
十分になる場合がある。
【0022】なお、濾水度が10ml以下であるパラ系芳
香族ポリアミドパルプと、他の繊維やパルプとの混抄の
場合は、濾水度が10ml以下であるパラ系芳香族ポリア
ミドパルプを、好ましくは2〜50重量%、さらに好ま
しくは5〜30重量%配合する。
【0023】なお、このとき該濾水度が10ml以下のパ
ラ系芳香族ポリアミドパルプとして、好ましくは20〜
95重量%の含水率を有するウェットパルプを用いる
と、抄紙時の分散性をさらに向上させることができる。
【0024】かかる抄紙スラリーを、長網式、円網式、
傾斜網式などの抄紙機または手漉き装置を用いて抄造紙
を得る。次いで、金属ロールからなるカレンダーロール
などを用いて、100〜500℃の温度と、20〜50
0Kg/cmの圧力の下で、加熱加圧処理を施す。かかる温
度や圧力は、この範囲内で適宜調整するとよい。また、
プレス装置を用いて、これらの圧力に相当する条件にて
実施することもできる。
【0025】かくして得られる本発明のパラ系芳香族ポ
リアミド繊維紙は、繊維紙の強力、耐熱性、寸法安定性
に優れ、かつ電気回路基板に用いることができる。
【0026】
【実施例】次に実施例により、本発明をさらに詳しく説
明する。
【0027】なお、実施例中における特性は、下記の方
法により求めた。
【0028】1)パルプの含水率 標準状態の重量および絶乾後の重量を測定し、パルプの
含水率を求める。
【0029】パルプの含水率(重量%)=(標準状態の
重量−絶乾後の重量)/(標準状態の重量)×100 2)坪量 紙(200mm×200mm)の質量を量り、1m2 当たり
の質量で表した。
【0030】3)強力 JIS P−8113に準じて測定した。
【0031】4)加熱時の寸法変化 紙の長さ200mm、幅30mmの試料について、長さの変
化を測定した。
【0032】測定はX−Y座標測定機を用い、加熱前と
300℃で10分加熱後の長さを測定し、加熱後の寸法
変化率を求める。
【0033】加熱時の寸法変化率(%)=(加熱後の長
さ−加熱前の長さ)/(加熱前の長さ)×100 5)濾水度 JIS P−8121「パルプの濾水度試験方法」記載
のカナダ標準形測定法に準じて測定した。 実施例1,2 パラ系芳香族ポリアミド(ポリパラフェニレンテレフタ
ルアミド)繊維からなる繊度1.5デニール、繊維長3
mmの短繊維(”ケブラー”:東レデュポン社製)80重
量%と、フィブリル化により得られた微細繊維からなる
濾水度が0.2ml、5.7mlのパラ系芳香族ポリアミド
(ポリパラフェニレンテレフタルアミド)のウェット
(含水率80.5重量%)パルプ20重量%を水中に分
散し、繊維濃度0.25重量%の抄紙スラリーを準備し
た。これを標準手漉き装置を使用して抄紙し、その後、
脱水乾燥した。次にこの抄紙を300℃でに加熱した一
対の金属ロールからなるカレンダー機を用いて280kg
/cmの圧力で加熱加圧処理しパラ系芳香族ポリアミド繊
維紙を得た。
【0034】このようにして、得られたパラ系芳香族ポ
リアミド繊維紙の特性を表1に示した。
【0035】表1から明らかなように、実施例1,2の
パラ系芳香族ポリアミド繊維紙は、抄紙性に優れ、かつ
優れた強力および熱的特性(寸法安定性)を有してい
た。 比較例1,2 パラ系芳香族ポリアミド(ポリパラフェニレンテレフタ
ルアミド)繊維からなる繊度1.5デニール、繊維長3
mmの短繊維(”ケブラー”:東レデュポン社製)80重
量%とフィブリル化により得られた微細繊維からなる濾
水度が16.6ml、85.3mlのパラ系芳香族ポリアミ
ド(ポリパラフェニレンイソフタルアミド)のウェット
(含水率80.5重量%)パルプ20重量%を水中に分
散し、繊維濃度0.25重量%の抄紙スラリーを準備し
た。しかる後、実施例1と同様に標準手漉き装置を使用
して抄紙し、その後脱水乾燥した。次にこの抄紙を30
0℃でに加熱した一対の金属ロールからなるカレンダー
機を用いて280kg/cmの圧力で加熱加圧処理し芳香族
ポリアミド繊維紙を得た。
【0036】このようにして、得られたパラ系芳香族ポ
リアミド繊維紙の特性を表1に示した。
【0037】表1から明らかなように、比較例1、2の
芳香族ポリアミド繊維紙は、強力および熱的特性(寸法
安定性)が十分でなかった。 実施例3 パラ系芳香族ポリアミド(ポリパラフェニレンテレフタ
ルアミド)繊維からなる繊度2.0デニール、繊維長
2.5mmの短繊維(”ケブラー”:東レデュポン社製)
70重量%と、フィブリル化により得られた微細繊維か
らなる濾水度が0.1mlのパラ系芳香族ポリアミド(ポ
リパラフェニレンテレフタルアミド)のウェット(含水
率81.7重量%)パルプ15重量%と濾水度が85.
5mlのパラ系芳香族ポリアミド(ポリパラフェニレンテ
レフタルアミド)のウェット(含水率81.7重量%)
パルプ15重量%をポリアクリルアミド系の分散剤と共
に水中に分散し、繊維濃度0.20重量%の抄紙スラリ
ーを準備した。これを長網式抄紙機を使用して抄紙し、
その後脱水乾燥した。次にこの抄紙を310℃でに加熱
した一対の金属ロールからなるカレンダー機を用いて3
00kg/cmの圧力で加熱加圧処理しパラ系芳香族ポリア
ミド繊維紙を得た。
【0038】このようにして、得られたパラ系芳香族ポ
リアミド繊維紙の特性を表1に示した。
【0039】表1から明らかなように、実施例3のパラ
系芳香族ポリアミド繊維紙は、抄紙性に優れ、かつ優れ
た強力および熱的特性(寸法安定性)を有していた。 比較例3 パラ系芳香族ポリアミド(ポリパラフェニレンテレフタ
ルアミド)繊維からなる繊度2.0デニール、繊維長
2.5mmの短繊維(”ケブラー”:東レデュポン社製)
70重量%とフィブリル化により得られた微細繊維から
なる濾水度が02mlのメラ系芳香族ポリアミド(ポリメ
タフェニレンテレフタルアミド)のウェット(含水率8
1.5重量%)パルプ15重量%と濾水度が85.5ml
のパラ系芳香族ポリアミド(ポリパラフェニレンテレフ
タルアミド)のウェット(含水率81.7重量%)パル
プ15重量%をポリアクリルアミド系の分散剤と共に水
中に分散し、繊維濃度0.20重量%の抄紙スラリーを
準備した。しかる後、実施例3と同様に長網式抄紙機を
使用して抄紙し、その後脱水乾燥した。次にこの抄紙を
310℃でに加熱した一対の金属ロールからなるカレン
ダー機を用いて300kg/cmの圧力で加熱加圧処理し芳
香族ポリアミド繊維紙を得た。
【0040】このようにして、得られた芳香族ポリアミ
ド繊維紙の特性を表1に示した。
【0041】表1から明らかなように、比較例3の芳香
族ポリアミド繊維紙は、強力および熱的特性(寸法安定
性)が十分でなかった。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、優れた抄紙性を有し、
かつ強力および耐熱性に優れたパラ系芳香族ポリアミド
繊維紙が提供できる。また高温時においても優れた寸法
安定性、を有するため、電気回路基板用途への展開が可
能になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安井 文弘 滋賀県大津市大江1丁目1番1号 東レ株 式会社瀬田工場内 (72)発明者 関 昌夫 滋賀県大津市大江1丁目1番1号 東レ株 式会社瀬田工場内 (72)発明者 山本 勉 東京都中央区日本橋本町1丁目5番6号 東レ・デュポン株式会社内 (72)発明者 坂本 史郎 東京都中央区日本橋本町1丁目5番6号 東レ・デュポン株式会社内 Fターム(参考) 4L055 AF35 AF44 AF46 BE02 EA04 EA05 EA16 EA20 EA23 FA13 FA19 GA02 GA33 GA37

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パラ系芳香族ポリアミドで構成された微細
    繊維からなり、かつ、JIS P−8121(カナダ標
    準形)に基づいて測定したときの濾水度が10ml以下で
    あるパラ系芳香族ポリアミドパルプで構成されているこ
    とを特徴とするパラ系芳香族ポリアミド繊維紙。
  2. 【請求項2】該微細繊維が、パラ系芳香族ポリアミド繊
    維をフィブリル化して得られる0.1デニール未満、
    0.0001デニール以上のフィブリルである請求項1
    記載のパラ系芳香族ポリアミド繊維紙。
  3. 【請求項3】該パラ系芳香族ポリアミド繊維紙が、パラ
    系芳香族ポリアミド短繊維を含有するものである請求項
    1または2記載のパラ系芳香族ポリアミド繊維紙。
  4. 【請求項4】該パラ系芳香族ポリアミド短繊維が、平均
    繊維長が1〜20mm、繊度が0.1〜10.0デニール
    である請求項3記載のパラ系芳香族ポリアミド繊維紙。
  5. 【請求項5】該パラ系芳香族ポリアミド繊維紙が、50
    〜600mlの濾水度を有するパラ系芳香族ポリアミドパ
    ルプを含有する請求項1〜4のいずれかに記載のパラ系
    芳香族ポリアミド繊維紙。
  6. 【請求項6】該パラ系芳香族ポリアミド繊維紙が、10
    ml以下の濾水度を有するパラ系芳香族ポリアミドパルプ
    を、2〜50重量%含有するものである請求項1〜5の
    いずれかに記載のパラ系芳香族ポリアミド繊維紙。
  7. 【請求項7】パラ系芳香族ポリアミド繊維をフィブリル
    化して得られる微細繊維からなり、かつ、JIS P−
    8121(カナダ標準形)に基づいて測定したときの濾
    水度が10ml以下であるパラ系芳香族ポリアミドパルプ
    を水中に分散させ、抄紙し、脱水または脱水乾燥した
    後、100〜500℃の温度条件と、20〜500Kg/
    cmの圧力条件の下で加熱加圧処理することを特徴とする
    パラ系芳香族ポリアミド繊維紙の製造方法。
  8. 【請求項8】パラ系芳香族ポリアミド繊維をフィブリル
    化して得られる微細繊維からなり、かつ、JIS P−
    8121(カナダ標準形)に基づいて測定したときの濾
    水度が10ml以下であるパラ系芳香族ポリアミドパルプ
    と、該濾水度が50〜600mlであるパラ系芳香族ポリ
    アミドパルプおよびパラ系芳香族ポリアミド短繊維から
    選ばれた少なくとも一種とを、水中に分散させ、抄紙
    し、脱水または脱水乾燥した後、100〜500℃の温
    度条件と、20〜500Kg/cmの圧力条件の下で加熱加
    圧処理することを特徴とするパラ系芳香族ポリアミド繊
    維紙の製造方法。
  9. 【請求項9】該濾水度が10ml以下であるパラ系芳香族
    ポリアミドパルプが、ウェットパルプである請求項7ま
    たは8記載のパラ系芳香族ポリアミド繊維紙の製造方
    法。
  10. 【請求項10】該ウェットパルプが、20〜95重量%
    の含水率を有するものである請求項9記載のパラ系芳香
    族ポリアミド繊維紙の製造方法。
  11. 【請求項11】該分散液の繊維成分濃度が、0.01〜
    1.5重量%である請求項7〜10のいずれかに記載の
    パラ系芳香族ポリアミド繊維紙の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN1300413C (zh) * 2004-03-23 2007-02-14 华南理工大学 芳纶酰胺纸及其制备方法与应用
JP2007208809A (ja) * 2006-02-03 2007-08-16 Daicel Chem Ind Ltd 音響振動板及びその製造方法
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