JPH06312833A - 搬送装置および搬送方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】トロリーコンベア用レールを１本設置すればよ
く、かつハンガの離脱および装着を任意の場所で容易に
行なうことができるようにする。 【構成】駆動力により移動し得る吊金具４を装着したト
ロリーコンベア用レール１と、吊金具４に着脱自在に吊
持される係止部５を設けたハンガ２と、トロリーコンベ
ア用レール１の下方に配置されハンガ２を吊金具４の移
動方向および上下方向に移動させるストレージ装置３と
を備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、トロリーコンベアを
用いて搬送する搬送装置および搬送方法に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の搬送装置においては、図
９に示すように、トロリーコンベア用レールを平行に２
本設け、１本をパワーライン５０、他の１本をフリーラ
イン５１とし、係止部５３を設けたハンガ５２をフリー
ライン５１に懸垂し、パワーライン５０には駆動力によ
り移動するフック５４を設けていた。ハンガ５２は、そ
の係止部５３とフック５４が係止することにより移動
し、停止蓄積（ストレージ）させるためには、所望の所
でパワーライン５０からの駆動力を切り離すことにより
行なわれている。すなわち、パワーライン５０とフリー
ライン５１の間隔を離すことにより係止部５３とフック
５４の係止を解除してハンガ５２を手動で動かせる状態
にするとともに、ハンガ５２はフリーライン５１から離
脱および装着できないためフリーライン５１を必要な寸
法だけ切断し、その位置でハンガ５２の離脱および装着
を行なっていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来例では、トロリーコンベア用レールをパワーライン
５０とフリーライン５１の２本を平行に設置しなければ
ならないという問題点があった。また、ハンガ５２をト
ロリーコンベア用レールから離脱および装着する場所で
は、パワーライン５０とフリーライン５１の間隔を離し
かつフリーライン５１を必要な寸法だけ切断しなければ
ならず、その場所を変更する場合には大きな造作が必要
であった。

【０００４】したがって、この発明の目的は、トロリー
コンベア用レールを１本設置すればよく、かつハンガの
離脱および装着を任意の場所で容易に行なうことができ
る搬送装置および搬送方法を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明の搬送装置は、
駆動力により移動し得る吊金具を装着したトロリーコン
ベア用レールと、前記吊金具に着脱自在に吊持される係
止部を設けたハンガと、前記トロリーコンベア用レール
の下方に配置され前記ハンガを前記吊金具の移動方向お
よび上下方向に移動させるストレージ装置とを備えたも
のである。

【０００６】この発明の搬送方法は、係止部を設けたハ
ンガを上昇させ、トロリーコンベア用レールに沿って駆
動力により移動してきた吊金具が前記係止部の下方に位
置すると、前記ハンガを前記吊金具と同速度かつ同方向
に水平移動させるとともに下降させ、前記吊金具に前記
ハンガを吊持させて搬送するものである。

【０００７】

【作用】ハンガをトロリーコンベア用レールに装着する
場合は、ストレージ装置によりハンガを上昇させ、トロ
リーコンベア用レールに沿って移動してきた吊金具がハ
ンガの係止部の下方に位置すると、前記ストレージ装置
によりハンガを吊金具と同速度かつ同方向に水平移動さ
せるとともに下降させ、吊金具にハンガを吊持させて搬
送する。

【０００８】ハンガをトロリーコンベア用レールから離
脱する場合は、吊金具により吊持されたハンガを、吊金
具と同速度かつ同方向に水平移動するストレージ装置に
て支持させる。この状態で前記ストレージ装置によりハ
ンガを上昇させると、吊金具とハンガの係止部の係止が
解除され、ハンガはトロリーコンベア用レールから離脱
する。

【０００９】上記のようにストレージ装置を備えている
ので、トロリーコンベア用レールが１本であっても、ハ
ンガの離脱および装着が可能になる。また、ストレージ
装置は、ハンガを吊金具の移動方向および上下方向に移
動させることができるため、トロリーコンベア用レール
の駆動を停止させなくてもハンガが揺れることなく装着
および離脱できる。また、ストレージ装置は、移動自在
でトロリーコンベア用レールの下方の任意の位置に配置
できるので、ハンガの離脱および装着場所の変更が容易
に行なえる。

【００１０】

【実施例】この発明の一実施例の搬送装置および搬送方
法を図１ないし図８に基づいて説明する。この搬送装置
は、トロリーコンベア用レール１、ハンガ２、ストレー
ジ装置３を備えている。トロリーコンベア用レール１
は、工場等の施設の天井に取付けられ、チェンベア等を
内在しその駆動力により移動し得る吊金具４が装着して
ある。吊金具４は、図５等に示すように、コンベアライ
ンと直交する方向に突設した突起部４ａを有する。ま
た、コンベア（吊金具４）のスピードを検知するセンサ
が設けてある（図示せず）。

【００１１】ハンガ２は、吊金具４の突起部４ａに係止
して吊持されるかさ形の係止部５と、搬送物を収納し得
るかご６とからなる。ストレージ装置３は、トロリーコ
ンベア用レール１の下方に配置される基板７と、この基
板７の上において吊金具４の移動方向および上下方向に
移動自在に設けられハンガ２を支持するテーブル１４と
を備えている。具体的には、基板７に、レール９、モー
タ１１で駆動されるベルトコンベア１２が設けてある。
レール９の上には台車１０が載せられるとともに、この
台車１０がベルトコンベア１２に連結されて水平方向に
走行可能としてある。また、台車１０の上には昇降機構
１３により昇降するテーブル１４が設けられる。

【００１２】この昇降機構１３の一例を図３および図４
に示した。１５は水平に取付けられたシリンダである。
テーブル１４の両端枠はレール状に内側に開いており、
レール内部には回動アーム１６，１７の一端に取付けた
ベアリングＡ、Ｂを紙面左右に移動可能の状態に嵌合し
てある。回動アーム１６はＣ点にて回動自在に取付けて
あり、他の一端はシリンダ１５のロッドに回動自在に連
結してある。回動アーム１７はＤ点にて回動自在に取付
けてあり、他端は回動アーム１６，１７を連結する連結
棒１８に回動自在に連結してある。また、テーブル１４
側には棒状のガイド部２１が設けられ、台車１０側には
ガイド部２１が案内される孔状の被ガイド部２２が設け
られる。上記のように構成された昇降装置１３では、テ
ーブル１４の下降状態では、図３に示すように、シリン
ダ１５のロッド１５ａが伸張して、各回動アーム１６，
１７が同図のように回動してテーブル１４が下降する。
また、テーブルの上昇状態では、図４に示すように、シ
リンダ１５のロッド１５ａが収縮して、各回動アーム１
６，１７が同図のように回動してテーブル１４が上昇す
る。

【００１３】また、トロリーコンベア用レール１の上記
センサからの出力をもとに、吊金具４のスピードに合わ
せてベルトコンベア１２および昇降機構１３が動作する
ように構成してある。つぎに、ハンガ２の着脱について
説明する。ハンガ２をトロリーコンベア用レール１に装
着する場合は、図５および図７（ａ）に示すように、ス
トレージ装置３の昇降機構１３によりテーブル１４を上
昇させてこれに支持されたハンガ２を待機状態にする。
そして、トロリーコンベア用レール１に沿って移動して
きた吊金具４がハンガ２の係止部５の下方に位置すると
（図７（ｂ））、前記ストレージ装置３のベルトコンベ
ア１２を駆動させて台車１０を吊金具４と同速度かつ同
方向に水平移動させるとともに、台車１０の上のテーブ
ル１４を昇降機構１３により下降させる。これにより、
吊金具４にハンガ２が吊持されて搬送状態となる（図７
（ｃ））。

【００１４】ハンガ２をトロリーコンベア用レール１か
ら離脱する場合は、図６および図８（ａ）に示すよう
に、吊金具４により吊持されたハンガ２を、吊金具４と
同速度かつ同方向に水平移動する台車１０の上のテーブ
ル１４にて支持させる。この状態で昇降機構１３により
テーブル１４を上昇させると（図８（ｂ））、吊金具４
とハンガ２の係止部５の係止が解除され、ハンガ２はト
ロリーコンベア用レール１から離脱する（図８
（ｃ））。

【００１５】この実施例では、上記のようにストレージ
装置３を備えているのでトロリーコンベア用レール１が
１本であっても、ハンガ２の離脱および装着が可能にな
る。また、ストレージ装置３は、ハンガ２を吊金具４の
移動方向および上下方向に移動させることができるた
め、トロリーコンベア用レール１の駆動を停止させなく
てもハンガ２が揺れることなく装着および離脱でき安全
である。また、ストレージ装置３は、移動自在でトロリ
ーコンベア用レール１の下方の任意の位置に配置できる
ので、ハンガ２の離脱および装着場所の変更が容易に行
なえる。なお、ストレージ装置３の昇降機構１３は上記
以外の構成でもよい。

【００１６】

【発明の効果】この発明の搬送装置および搬送方法によ
れば、ハンガの係止部を吊金具に係止させて吊持させる
構成であり、ハンガの離脱および装着を行なうストレー
ジ装置をトロリーコンベア用レールとは別に備えている
ので、トロリーコンベア用レールが１本であっても、ハ
ンガを離脱および装着して搬送することができる。ま
た、ストレージ装置は、ハンガを吊金具の移動方向およ
び上下方向に移動させることができるため、トロリーコ
ンベア用レールの駆動を停止させなくてもハンガが揺れ
ることなく装着および離脱でき安全である。また、スト
レージ装置は、移動自在でトロリーコンベア用レールの
下方の任意の位置に配置できるので、ハンガの離脱およ
び装着場所の変更が容易に行なえる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例の搬送装置の正面図であ
る。

【図２】その側面図である。

【図３】下降状態の昇降機構の説明図である。

【図４】上昇状態の昇降機構の説明図である。

【図５】ハンガの待機状態の斜視図である。

【図６】ハンガの吊持状態の斜視図である。

【図７】ハンガをトロリーコンベア用レールに装着する
動作説明図である。

【図８】ハンガをトロリーコンベア用レールから離脱す
る動作説明図である。

【図９】従来例の斜視図である。

【符号の説明】

１ トロリーコンベア用レール ２ ハンガ ３ ストレージ装置 ４ 吊金具 ５ 係止部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 駆動力により移動し得る吊金具を装着し
   たトロリーコンベア用レールと、前記吊金具に着脱自在
   に吊持される係止部を設けたハンガと、前記トロリーコ
   ンベア用レールの下方に配置され前記ハンガを前記吊金
   具の移動方向および上下方向に移動させるストレージ装
   置とを備えた搬送装置。
2. 【請求項２】 係止部を設けたハンガを上昇させ、トロ
   リーコンベア用レールに沿って駆動力により移動してき
   た吊金具が前記係止部の下方に位置すると、前記ハンガ
   を前記吊金具と同速度かつ同方向に水平移動させるとと
   もに下降させ、前記吊金具に前記ハンガを吊持させて搬
   送する搬送方法。