JPH0630576Y2 - 自動車用デフォッガ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、自動車のフロントウィンドやリヤウィンドに
設けられた窓ガラスの表面に対する霜や露の付着を防止
し、くもりを防止するための自動車用デフォッガ装置に
関するものである。

〔従来技術〕

従来、このデフォッガ装置は、自動車に搭載されたバッ
テリ（電力供給手段）からの電力を、例えばフロントウ
ィンドとリヤウィンドとに設けられた複数の電熱線（発
熱体）に供給し、窓ガラス表面に対する霜や露の付着に
よるくもりを防止するように構成されている。

〔考案が解決しようとする課題〕

ところが、上記従来のデフォッガ装置では、複数の各電
熱線に同時に電力が供給されるため消費電力が多くな
り、それに伴って、各電装関係の部品の定格容量も大き
くしなければならなかった。

そこで、本考案の目的とするところは、電熱線の数量に
関係なく電力消費量を常にほぼ一定の小さな値とするこ
とができ、且つ、各電装関係の部品も小さな定格容量の
ものにすることのできる自動車用デフォッガ装置を提供
することにある。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本考案が採用する主たる手
段は、その要旨とするところが、自動車に搭載された電
力供給手段からの電力を、フロントウィンドとリヤウィ
ンドに設けられた複数の発熱体に供給し、窓ガラス表面
に対する霜や露の付着を防止するようにした自動車用デ
フォッガ装置において、上記電力供給手段と各発熱体と
の間にそれぞれ介在され、各発熱体への電力供給をオン
／オフ又はオフ／オン制御するリレーと、上記フロント
ウィンドとリヤウィンドの各発熱体に択一的に順次繰り
返して電力を供給し得るように、設定時間毎に上記リレ
ーの動作状態を切り替えるタイマとを具備した点に係る
自動車用デフォッガ装置である。

尚この場合、一の発熱体への電力供給時間は、他の発熱
体に電力が供給されている間に、電力供給の停止された
該一の発熱体を有する窓ガラスの表面にくもりを発生さ
せない程度の予熱を与えることのできる所定の値に設定
される。

〔実施例〕

以下添付図面を参照して、本考案を具体化した実施例に
つき説明し、本考案の理解に供する。尚、以下の実施例
は本考案を具体化した一例であって、本考案の技術的範
囲を限定する性格のものではない。

ここに、第１図は本考案の一実施例に係るデフォッガ装
置の回路図、第２図は上記デフォッガ装置を構成する複
数の発熱体と該発熱体への通電時間との関係を表すグラ
フ、である。

この実施例に係るデフォッガ装置では、第１図に示す如
く、図外のフロントウィンドとリヤウィンドにそれぞれ
電熱線１及び２が取り付けられており、この各電熱線
１，２へは、バッテリ３（電力供給手段）から回路
４_ａ，４_ｂを介して電力が供給される。

上記回路４_ａにはリレー５の常開接点５_ａが介在されて
おり、上記回路４_ｂには、リレー６の常閉接点６_ａが介
在されている。そして、上記リレー５及び６へは、上記
バッテリ３からデフォッガスイッチ８を介してそれぞれ
電力が供給される。上記リレー５及び６は共にタイマ７
に接続されている。

そして、上記デフォッガスイッチ８がオンされた状態で
上記タイマ７がオン・オフ動作することにより、上記リ
レー５，６の動作状態が切り替えられ、バッテリ３から
の電力が各電熱線１若しくは２に択一的に順次繰り返し
て供給される。

尚この場合、上記各電熱線１，２への電力供給時間はタ
イマ７の設定時間により決定さるが、このタイマ７の設
定時間は、一方の発熱体に電力が供給されている間に、
電力供給の停止された他方の電熱線を有する窓ガラスの
表面にくもりを発生させない程度の予熱を与えることの
できる所定の値に設定される。

本実施例に係るデフォッガ装置は上記したように構成さ
れている。

引き続き、上記デフォッガ装置の動作について説明す
る。

リレー５，６が第１図に示す状態にある時、デフォッガ
スイッチ８をオンすることにより、リレー５，６及びタ
イマ７にバッテリ３から電力が供給される。すると、リ
レー５，６が作動し、リレー５の常開接点５ａがオン状
態になると共に、リレー６の常閉接点６ａがオフ状態と
なる。その結果、電熱線１へ電力が供給され、電熱線２
への電力供給が停止される。同時に上記タイマ７のオン
状態時における計数も開始される。

上記タイマ７がタイムアップした時、上記リレー５，６
の動作状態が切り替えられ、リレー５の常開接点５_ａが
オフ状態になると共に、リレー６の常閉接点６_ａがオン
状態となる。その結果、電熱線１への電力供給が停止さ
れ、電熱線２への電力供給が開始される。

そして、上記タイマ７のオフ状態時における計数動作が
再び開始され、以後、上記リレー５，６の動作状態が択
一的に順次切り替えられる。

尚、上記タイマ７のオフ状態時における計数動作は、タ
イマ７への電力供給が断たれることから、該タイマ７内
に配備された図外のコンデンサに蓄えられた電力により
遂行される。

従って、上記構成によるデフォッガ装置においては、タ
イマ７がオン・オフ動作を繰り返すことにより、各電熱
線１，２に電力が択一的に順次繰り返して供給され、窓
ガラス表面に対する霜や露の付着が防止される。

第２図に、電熱線１，２と該電熱線１，２への通電時間
との関係を示す。尚この場合、上記各電熱線１，２への
通電時間は、窓ガラス表面に対する露や霜の付着状態に
応じて適宜変更し得ることはいうまでもない。

本実施例に係るデフォッガ装置は上記したように構成さ
れているため、複数の各電熱線１，２に同時に電力が供
給されることはなく、消費電力を小さくすることができ
る。また、それ伴って、各電装関係の部品の定格容量も
小さくすることができる。

〔考案の効果〕

本考案は、上記したように、自動車に搭載された電力供
給手段からの電力を、フロントウィンドとリヤウィンド
に設けられた複数の発熱体に供給し、窓ガラス表面に対
する霜や露の付着を防止するようにした自動車用デフォ
ッガ装置において、上記電力供給手段と各発熱体との間
にそれぞれ介在され、各発熱体への電力供給をオン／オ
フ又はオフ／オン制御するリレーと、上記フロントウィ
ンドとリヤウィンドの各発熱体に択一的に順次繰り返し
て電力を供給し得るように、設定時間毎に上記リレーの
動作状態を切り替えるタイマとを具備したことを特徴と
する自動車用デフォッガ装置であるから、発熱体の数量
に関係なく電力消費量を常に一定の小さな値として継続
的にフロントウィンドやリヤウィンドのくもり発生を効
果的に防止することができ、且つ、各電装関係の部品も
小さな定格容量のものにすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係るデフォッガ装置の回路
図、第２図は上記デフォッガ装置を構成する複数の発熱
体と該発熱体への通電時間との関係を表すグラフ、であ
る。 〔符号の説明〕 １，２……電熱線（発熱体） ３……バッテリ（電力供給手段） ５，６……リレー ５_ａ……常開接点 ６_ａ……常閉接点 ７……タイマ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 浦川 文男 大阪府池田市桃園２丁目１番１号 ダイハ ツ工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−278415（ＪＰ，Ａ) 実開 昭62−178260（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭55−71290（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】自動車に搭載された電力供給手段からの電
   力をフロントウィンドとリヤウィンドに設けられた複数
   の発熱体に供給し、窓ガラス表面に対する霜や露の付着
   を防止するようにした自動車用デフォッガ装置におい
   て、 上記電力供給手段と各発熱体との間にそれぞれ介在さ
   れ、各発熱体への電力供給をオン／オフ又はオフ／オン
   制御するリレーと、 上記フロントウィンドとリヤウィンドの各発熱体に択一
   的に順次繰り返して電力を供給し得るように、設定時間
   毎に上記リレーの動作状態を切り替えるタイマとを具備
   したことを特徴とする自動車用デフォッガ装置。