JP2698840B2 - ワイパーモータ駆動回路 - Google Patents

ワイパーモータ駆動回路

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JP2698840B2
JP2698840B2 JP4204793A JP20479392A JP2698840B2 JP 2698840 B2 JP2698840 B2 JP 2698840B2 JP 4204793 A JP4204793 A JP 4204793A JP 20479392 A JP20479392 A JP 20479392A JP 2698840 B2 JP2698840 B2 JP 2698840B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小型、軽量化が図られ
る車両用のワイパーモータ駆動回路に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来の車両用のワイパーモータ
駆動回路の一例を示す回路図であり、図4がそのタイミ
ングチャートを示している。図3において、1はワイパ
ーを停止、間欠動作、低速動作、或いは高速動作させる
為のOFFスイッチ,INTスイッチ,LOWスイッ
チ,及びHIGHスイッチ接点を備えるワイパースイッ
チ、2は制御回路であり、ワイパースイッチ1からの間
欠スイッチ信号によってワイパーを間欠駆動させる間欠
動作信号を発生する間欠駆動信号発生手段として働いて
いる。3はワイパーモータを制御する為のリレー、4は
カム・プレート、5はワイパーを駆動させる為のワイパ
ーモータである。イグニッションスイッチ又はACCス
イッチをオンにした状態では、ワイパースイッチ1がO
FFスイッチにセットされており、カム・プレート4に
よって開閉される可動ポイントとしてのポイントS
電源側固定ポイントとしてのポイントPと接触してバ
ッテリー電圧が印加された状態となっている。従って、
ワイパーモータ5の電極5,5間は短絡した状態で
あり、ワイパーモータ5は停止状態となっている。
【0003】図4(a)に示すように、時刻tでワイ
パースイッチ1のHIGHスイッチをオンとすると、ワ
イパーモータ5の電極5は接地され、電極5と5
間にバッテリー電圧が印加され、ワイパーモータ5が高
速で回転する。又、LOWスイッチをオンとすると、ワ
イパーモータ5の電極5が接地され、電極5と5
間にバッテリー電圧が印加され、ワイパーモータ5は低
速で回転する。従って、図4(d)に示すように、時刻
からtの間、ワイパーモータ5が回転し続けてワ
イパーを駆動し、これに伴ってカム・プレート4が回転
するのでポイントSは、図4(c)に示すようにポイ
ントPとアース側固定ポイントとしてのポイントP
に交互に接触するようになる。具体的には、カム・プレ
ート4は、ワイパーが停止位置にあるとき電源側固定ポ
イントPに接触させ、それ以外のときアース側固定ポ
イントPに接触させるように可動ポイントSを駆動
する
【0004】時刻tで、間欠スイッチ(以下、INT
スイッチと称する。)をオンとした場合、端子TがI
NTスイッチを介して接地される。これにより、制御回
路2は、ワイパースイッチ1から間欠スイッチ信号が供
給されて間欠駆動信号発生回路として作動し、間欠動作
のためのパルスを発生する。これをバイアスとするトラ
ンジスタQが間欠動作し、リレー3のコイルLに間欠
的に電流を流してリレー3の可動接点Sを一方の固定
接点としてのブレーク接点Pから他方の固定接点とし
てのメーク接点P、メーク接点Pからブレーク接点
に切り替わる。このリレー3の切り替わりによっ
て、ワイパーモータ5の電極5,5間にバッテリー
電圧が間欠的に印加され、電極5,5間にバッテリ
ー電圧が印加されている間、ワイパーモータ5が回転す
る。ワイパーは、制御回路2の間欠駆動信号発生回路の
パルス幅に対応して間欠動作をする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のワイパーモータ
駆動回路では、オン状態にあるワイパースイッチ1のH
IGHスイッチ或いはLOWスイッチを時刻tでオフ
状態としたとき、ワイパーモータ5が慣性によって回転
しようとする。このようなことが生じると、ワイパーモ
ータ5に逆起電圧が発生して、図4(e)に示すよう
に、リレー3を介して制御電流Iとは反対方向に逆起電
力による非常に大きなストップ電流Iが流れる。この
ストップ電流Iはリレー3を介してワイパーモータ5
に流れ、通常ワイパーモータ5にブレーキを掛ける。従
って、ワイパースイッチ1のHIGHスイッチ或いはL
OWスイッチをオフ状態とした直後にINTスイッチを
オンとした場合には、ストップ電流Iが流れている時
にスイッチング手段としてのトランジスタQがオンし
てリレー3の2つの固定接点に対する可動接点の開閉が
行われるようになり、このとき接点間に発生するスパー
クによって、リレー3の接点が破壊するおそれがある。
そこで、このような現象からワイパーモータ駆動回路の
リレーを保護する為に、比較的大型のワイパーモータ制
御用のリレーを用いることによって破壊から保護してい
る。しかし、リレーの形状が大きなものとなり、ワイパ
ーモータ駆動回路がコスト高になる欠点があると共に、
近年の軽量化しようとする技術的要求に答えることがで
きない。
【0006】本発明は、上述に鑑みなされたものであっ
て、ワイパースイッチの切り換え時に、ワイパーモータ
の間欠駆動制御用のリレーが容易に破壊することのない
ワイパーモータ駆動回路を提供することを目的とするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のワイパーモータ
駆動回路は、ワイパーを停止、間欠動作、低速動作、或
いは高速動作のための各スイッチ接点を備えるワイパー
スイッチと、電源とアースにそれぞれ接続された電源側
及びアース側の固定ポイントと、該固定ポイント間で切
り替わる可動ポイントと、ワイパーが停止位置にあると
き前記電源側固定ポイントに接触させ、それ以外のとき
前記アース側固定ポイントに接触させるように前記可動
ポイントを駆動するカム・プレートとを有し、一端が電
源に、他端が前記ワイパースイッチの低速動作或いは高
速動作のためのスイッチ接点をそれぞれ介してアースに
それぞれ接続されるワイパーモータと、前記可動ポイン
トに接続された一方の固定接点とアースに接続された他
方の固定接点と、前記ワイパースイッチの前記停止及び
間欠動作のためのスイッチ接点を介して前記ワイパーモ
ータの他端に接続された可動接点と、常時前記一方の固
定接点に接触されている前記可動接点を付勢によって前
記他方の固定接点に接触させるリレーコイルとを有する
リレーと、常時オフしており、オンによって前記リレー
のリレーコイルを通じて電流を流す制御入力付きのスイ
ッチング手段と、前記ワイパースイッチが前記間欠動作
のためのスイッチ接点の位置になったとき、前記スイッ
チング手段を所定周期で一定時間オンする間欠動作信号
を発生する間欠動作信号発生手段と、前記間欠動作信号
発生手段が発生する前記間欠動作信号により前記スイッ
チング手段のオンする時点を、前記間欠動作のためのス
イッチ接点の位置になってから所定時間の間遅らせる遅
延手段とを備えるものである。
【0008】
【作用】本発明のワイパーモータ駆動回路では、一端が
電源に接続されているワイパーモータの他端が、ワイパ
ースイッチの低速動作或いは高速動作のためのスイッチ
接点をそれぞれ介してアースにそれぞれ接続されるよう
になっているので、ワイパースイッチを低速動作或いは
高速動作のためのスイッチ接点に切り替えることによっ
て、ワイパーモータを通じて電源からアースに電流が流
れて低速或いは高速回転され、これによってワイパーの
低速動作或いは高速動作が行われる。なお、この動作の
途中でワイパースイッチを停止のためのスイッチ接点に
切り替えると、ワイパースイッチを通じてワイパーモー
タに電流が流れることはないが、このときワイパーが停
止位置にないときには、可動ポイントはアース側固定ポ
イントに接触されると共に、リレーの一方の固定接点、
可動接点及びワイパースイッチの停止及び間欠動作のた
めのスイッチ接点を介してワイパーモータの他端に接続
された状態となるので、ワイパーモータにその後も電流
が流れ続け、ワイパーモータはワイパーが停止位置に至
って可動ポイントが電源側固定ポイントに接触されるよ
うになると、回転を停止する。そして、ワイパースイッ
チを間欠動作のためのスイッチ接点に切り替えると、間
欠動作信号発生手段が間欠動作信号を発生し、これによ
って常時オフしている制御入力付きのスイッチング手段
をオンさせる。スイッチング手段がオンすると、リレー
のリレーコイルはそれを通じて電流が流れて付勢され、
リレーの可動接点がアースに接続されている他方の固定
接点に接触させられるようになり、ワイパーモータに
は、ワイパースイッチを間欠動作のためのスイッチ接
点、リレーの可動接点及び他方の固定接点を介してアー
スに電源からの電流が一時的に流れ、ワイパーモータが
回転するようになる。この動作の途中で間欠動作信号が
なくなり、スイッチング手段がオフしてリレーの可動接
点が一方の固定接点側に復帰していても、可動ポイント
はアース側固定ポイントに接触された状態になっている
ので、ワイパーモータにその後も電流が流れ続け、ワイ
パーモータはワイパーが停止位置に至って可動ポイント
が電源側固定ポイントに接触されるようになると、回転
を停止する。所定時間が経過して次の間欠動作信号が発
生すると、上述の動作を繰り返して間欠動作が行われ
る。ところで、ワイパースイッチを間欠動作のためのス
イッチ接点に切り替える直前のワイパースイッチの状態
が低速動作或いは高速動作のためのスイッチ接点にあっ
て、間欠動作のためのスイッチ接点に切り替えた時点
で、ワイパーモータの逆起電力による電流がリレーの可
動接点に流れていることがある。しかし、遅延手段が、
間欠動作信号発生手段が発生する間欠動作信号によりス
イッチング手段のオンする時点を、間欠動作のためのス
イッチ接点の位置になってから所定時間の間遅らせてい
るので、逆起電力によりリレーの可動接点に流れていた
電流が十分に減衰したところで、スイッチング手段がオ
ンするようになり、逆起電力による大きな電流がリレー
の可動接点に流れている状態のときに、リレーの可動接
点が切り替えられることがない。
【0009】
【実施例】以下、本発明のワイパーモータ駆動回路の一
実施例について図1に基づき説明する。図1に於いて、
1はワイパースイッチ、2はワイパーを間欠動作させる
為の間欠動作信号を出力する制御回路、3はワイパーモ
ータの駆動を制御するリレー、4はカム・プレート、5
はワイパーを駆動する為のワイパーモータ、6は制御回
路2からの間欠動作信号に基づいてワイパーの間欠動作
の駆動開始を遅延させる遅延回路である。尚、図1の実
施例に於いて、図3のワイパーモータ駆動回路と異なる
部分は、制御回路2からトランジスタQに供給される
バイアスが遅延回路6を介して供給されている部分のみ
であって、他の回路構成は同一である。
【0010】以下、図2のタイミングチャートを参照し
てその動作について説明する。尚、ワイパースイッチ1
のHIGHスイッチ或いはLOWスイッチの動作は、図
3と同一であるのでその説明は省略する。以下、ワイパ
ーの間欠動作について説明する。図2(a)の時刻t
からtの間、ワイパースイッチ1のHIGHスイッチ
或いはLOWスイッチがオン状態となっており、時刻t
でHIGHスイッチ或いはLOWスイッチからINT
スイッチに切り換えたとすると、ワイパーモータ5にブ
レーキを掛けようとしてストップ電流Iが流れる。瞬
時に、INTスイッチがオン状態となるので、端子T
がINTスイッチを介して接地され、制御回路2に間欠
スイッチ信号が供給される。制御回路2の間欠動作信号
発生回路が作動して間欠動作信号が遅延回路6に供給さ
れる。遅延回路6によって遅延されたパルス状の間欠動
作信号によってトランジスタQがバイアスされてオン
状態となる。従って、遅延時間Tが経過した後に、ワ
イパーが作動することになる。
【0011】このようにワイパーの間欠動作を制御する
ことによって、遅延時間Tにスイッチ電流Iが流
れ、時刻tで制御電流Iが流れるので、ストップ電流
が流れている時にリレーの開閉を行はない為に、リ
レー接点に大きな電流が流れることを回避でき、比較的
小型のリレーであったとしても容易に破壊することがな
い信頼性の高いものとなる。この遅延時間Tdは、0.
2〜0.3秒程度の遅延を持たせることによって、リレ
ーの破壊を回避できる。
【0012】尚、遅延回路6は、ロジック回路によって
遅延時間Tdを設定してもよく、制御回路2の間欠動作
信号発生回路で設定して、その間欠信号をトランジスタ
のベースに供給してもよい。又、本発明のワイパー
モータ駆動回路の他の実施例として、端子Tが接地さ
れることによって、ワイパー間欠スイッチ信号が制御回
路2に供給されるが、その制御回路2と端子T間に、
時定数回路等による遅延回路を設けることによって、制
御回路2に間欠スイッチ信号を供給するようにしてもよ
いことは明らかである。
【0013】
【発明の効果】本発明のワイパーモータ駆動回路では、
遅延手段が間欠動間欠動作信号によりスイッチング手段
のオンする時点を、間欠動作のためのスイッチ接点の位
置になってから所定時間の間遅らせているので、例えワ
イパーモータの発生する逆起電力による電流がリレーの
可動接点に流れている時点で、間欠動作のためのスイッ
チ接点への切り替え操作が行われても、逆起電力による
電流が十分に減衰したところで、スイッチング手段がオ
ンするようになる。従って、逆起電力による大きな電流
がリレーの可動接点に流れている状態のときに、リレー
の可動接点が切り替えられることがなく、過大電流がリ
レーの接点に流れるのを回避することができるようにな
り、ワイパーの間欠動作制御用のリレーが過電流によっ
て破壊されるのを防止することができる。
【0014】よって、リレーを小型にすることができる
と共に、ワイパーモータ駆動回路を軽量化することがで
きる利点がある。更に、小型のリレーでワイパーモータ
駆動電流を制御することができるので、ワイパーモータ
駆動回路のコストを安価なものとすることができる効果
を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のワイパーモータ駆動回路の一実施例を
示す回路図である。
【図2】図1の動作を説明する為のタイミングチャート
である。
【図3】従来のワイパーモータ駆動回路の一例を示す回
路図である。
【図4】図3の動作を説明する為のタイミングチャート
である。
【符号の説明】
1 ワイパースイッチ 2 制御回路(間欠駆動信号発生手段) 3 リレー 4 カム・プレート 5 ワイパーモータ 6 遅延回路 Q トランジスタ(スイッチング手段) S 可動接点 S ポイント(可動ポイント) P メーク接点(他方の固定接点) P ブレーク接点(一方の固定接点) P ポイント(アース側固定ポイント) P ポイント(電源側固定ポイント) L リレーコイル

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイパーを停止、間欠動作、低速動作、
    或いは高速動作のための各スイッチ接点を備えるワイパ
    ースイッチと、 電源とアースにそれぞれ接続された電源側及びアース側
    の固定ポイントと、該固定ポイント間で切り替わる可動
    ポイントと、ワイパーが停止位置にあるとき前記電源側
    固定ポイントに接触させ、それ以外のとき前記アース側
    固定ポイントに接触させるように前記可動ポイントを駆
    動するカム・プレートとを有し、一端が電源に、他端が
    前記ワイパースイッチの低速動作或いは高速動作のため
    のスイッチ接点をそれぞれ介してアースにそれぞれ接続
    されるワイパーモータと、 前記可動ポイントに接続された一方の固定接点とアース
    に接続された他方の固定接点と、前記ワイパースイッチ
    の前記停止及び間欠動作のためのスイッチ接点を介して
    前記ワイパーモータの他端に接続された可動接点と、常
    時前記一方の固定接点に接触されている前記可動接点を
    付勢によって前記他方の固定接点に接触させるリレーコ
    イルとを有するリレーと、 常時オフしており、オンによって前記リレーのリレーコ
    イルを通じて電流を流す制御入力付きのスイッチング手
    段と、 前記ワイパースイッチが前記間欠動作のためのスイッチ
    接点の位置になったとき、前記スイッチング手段を所定
    周期で一定時間オンする間欠動作信号を発生する間欠動
    作信号発生手段と、 前記間欠動作信号発生手段が発生する前記間欠動作信号
    により前記スイッチング手段のオンする時点を、前記間
    欠動作のためのスイッチ接点の位置になってから所定時
    間の間遅らせる遅延手段とを備えることを特徴とするワ
    イパーモータ駆動回路。
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