JPH06303813A

JPH06303813A - 根菜収穫機

Info

Publication number: JPH06303813A
Application number: JP9151493A
Authority: JP
Inventors: Isamu Harada; 勇原田; Tadashi Miyairi; 忠宮入
Original assignee: IHI Shibaura Machinery Corp
Current assignee: IHI Shibaura Machinery Corp
Priority date: 1993-04-19
Filing date: 1993-04-19
Publication date: 1994-11-01

Abstract

(57)【要約】【目的】マルチ栽培した根菜を連続的に収穫するとと
もに、マルチフィルムを同時に回収する手段を根菜収穫
機に設けて、円滑な根菜の収穫及びマルチフィルムの回
収を図る。【構成】根菜収穫機に、圃場面を被覆したマルチフィ
ルムＣ上より突出した根菜Ａの茎葉Ｂを挟持して引き抜
き後方斜上方に搬送する搬送体７・７と、搬送体７・７
の前部が通過したマルチフィルムＣを順次圃場面から分
離させながら回収するマルチフィルム回収手段とを具備
する。また、根菜収穫機に、前記搬送体７・７の前部に
掘起体３を設ける。また、根菜収穫機に、前記搬送体７
・７の前部に回転切断刃４ａ・４ｂを設け、マルチフィ
ルムＣを回転切断刃４ａ・４ｂにて略二分割した後、根
菜Ａを収穫した側のマルチフィルムＣを回収するマルチ
フィルム回収手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、マルチフィルムを被覆
した畝に植栽された根菜の茎葉を挟持・搬送した後、マ
ルチフィルムを回収するマルチフィルム回収手段を設け
た根菜収穫機の構成に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来よりマルチ栽培された地下塊茎収穫
物の収穫機としては、例えば実公平４−１８３４２号公
報の技術が公知とされている。前記公報技術において、
マルチフィルムは順次圃場よりコンベア上方に剥離され
ながら回収され、この回収作業と同時に地下塊茎収穫物
は掘起体にて掘り起こされるとともに、コンベア上にて
土を振るい落とされながら後方へと搬送され収穫されて
いた。

【０００３】また、実公平３−２３０５０号公報の技術
も公知とされており、この公報技術において、地下塊茎
収穫物は、圃場を被覆しているマルチフィルムから突出
した茎葉が回転切断刃等により切断され、残った根部が
搬送体に搬送され収穫されていた。そして、マルチフィ
ルムは前記技術と同様に処理されていた。しかし、マル
チ栽培した根菜を連続的に収穫するとともに、マルチフ
ィルムを同時に回収していくという技術を具備した根菜
収穫機の技術はなかった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来技術における前者
の技術で根菜を収穫する場合、搬送体の前方で茎葉が切
断され、マルチフィルムを搬送体の前方で剥離し、上方
へ回収しながらその下方で根菜を後方に搬送する構成と
なっているので、マルチフィルム上面に突出した茎葉、
根菜の一部がマルチフィルムに干渉して、マルチフィル
ムが破れたり、茎葉がフィルムに絡みつくという問題が
生じていた。

【０００５】また、従来技術の後者において根菜を収穫
する場合、回転切断刃等で根菜の茎葉を切断した後に根
部を搬送体にて搬送するのであるが、根菜の成長の度合
いに関係なく画一的に設定された切断高さに基づいて根
菜の茎葉が切断されるので、根菜によっては根部に損傷
を受けて商品価値のないものができてしまうという課題
があった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するため
の手段を説明する。即ち、根菜収穫機に、圃場面を被覆
したマルチフィルム上より突出した根菜の茎葉を挟持し
て引き抜き後方斜上方に搬送する搬送体と、搬送体の前
部が通過したマルチフィルムを順次圃場面から分離させ
ながら回収するマルチフィルム回収手段とを具備する。
また、根菜収穫機に、前記搬送体の前部に掘起体を設け
る。また、根菜収穫機に、前記搬送体の前部に回転切断
刃を設け、マルチフィルムを回転切断刃にて略二分割し
た後、根菜を収穫した側のマルチフィルムを回収するマ
ルチフィルム回収手段を設ける。

【０００７】

【作用】次に、作用について説明する。根菜収穫機にお
いてマルチフィルムＣを回収する場合、根菜収穫機の搬
送体７・７の前部に設けた回転切断刃４ａ・４ｂにより
マルチフィルムＣが進行方向に切断され、掘起体３によ
り根菜Ａが掘り起こされ、マルチフィルムＣも圃場面か
ら持ち上げられ、マルチフィルムガイド機構の山型状の
フィルムガイド３４ｂにより張力を与えられて持ち上げ
られて、そのフィルムガイド３４ｂ上を通過し、フィル
ムガイド３４ｃ間を通して、後方に配置したマルチフィ
ルム回収手段の弾性体ローラー４２に当接させて、リー
ル５７に巻く。そして、走行機体１の前進と共に、圃場
面に接地した駆動タイヤ６０が回転して従動タイヤ５６
を回転させ、従動タイヤ５６の回転により同軸状のリー
ル５７がマルチフィルムＣを巻き取る方向に回転して、
マルチフィルムＣが巻き取られて回収される。

【０００８】

【実施例】次に、本発明の構成について添付した図面に
従って説明する。図１は本発明の根菜収穫機の全体側面
図、図２は同じく全体平面図、図３は同じく要部平面
図、図４は一畝に二列栽培した場合の一列目の収穫作業
を示す正面図、図５は同じく二列目の収穫作業を示す正
面図、図６は収穫時の根菜と搬送体の位置を示す正面
図、図７は根菜収穫機のマルチフィルムガイド機構の側
面図、図８は同じく平面図、図９は同じく前面図、図１
０は本発明の根菜収穫機のマルチフィルム回収手段の側
面図、図１１は同じく平面図、図１２は同じく後面図で
ある。

【０００９】図１〜図３において、根菜収穫機の構成に
ついて説明する。走行機体１の右側方には、掘起体フレ
ーム２が油圧シリンダ２３の伸縮にて上下回動する平行
リンク機構９により昇降自在に装着されており、該掘起
体フレーム２の下端にはスキ体３ａを有する掘起体３が
上下位置調節可能に取付けられ、該掘起体３はリンク機
構２４と油圧モーター２５よりなるクランク機構にて前
後揺動可能になっている。また、前記掘起体フレーム２
には支持枠６が固着され、支持枠６の両端には左右スラ
イド自在で回転自在の金具６ａ・６ａが支着され、金具
６ａ・６ａには回転切断刃杆６ｂ・６ｃが上下回動・上
下左右スライド可能に嵌装され、回転切断刃杆６ｂ・６
ｃの先端部には回転切断刃４ａ・４ｂが回転自在に軸支
されている。前記回転切断刃４ａ・４ｂの側面には回転
切断刃４ａ・４ｂの外周よりも径小の幅広リング４ｃ・
４ｃが同心円状に装着されて沈下しないようにしてお
り、機体内側の回転切断刃４ａの進行方向左右位置は掘
起体３の前縁と略一致し、機体外側の回転切断刃４ｂの
進行方向左右位置はアイドラ３３の軸と略一致してい
る。尚、前記支持枠６には掘起体３の最大深さを規定す
る為のストッパー６ｄが設けられている。

【００１０】前記走行機体１の右側方には分葉杆５ａ・
５ｂ・５ｃが設けられており、機体内側の分葉杆５ａは
棒状であって上面視進行方向にハの字状で側面視後方上
がりに形成され、機体内側の回転切断刃４ａを囲むよう
に回転切断刃杆６ｂに装着されている。また、機体外側
の分葉杆５ｂはコーン状に形成されるとともに、棒状の
分葉杆５ｃを固設しており、機体外側の回転切断刃４ｂ
を囲むようにして回転切断刃杆６ｃに装着され、該分葉
杆５ａ・５ｃ後端は後記搬入部８に臨ませている。

【００１１】前記掘起体３のスキ体３ａの上方には、掘
り起こした根菜Ａを後方斜上方に引き上げ搬送する搬送
体７・７の搬入部８が設けられ、進行方向の前端から後
端へ上方に傾斜した状態で延設されている搬送フレーム
１３に配設されており、該搬送フレーム１３は、走行機
体１の運転席２７右側方に立設されている支柱２８の側
方に突設されているアーム２８ｂ端部から後方に突設さ
れているアーム２８ａ後端の縦軸１０に軸支されている
門型支枠１１を介して先端が左右幅方向位置調節自在に
軸架されているとともに、前記門型支枠１１の横軸１２
・１２を介して先端が上下方向位置調節自在に軸架され
ている。即ち、前記門型支枠１１は後面視門型形状で搬
送フレーム１３の後部に配設されており、上部中央の軸
支部が前記アーム２８ａの縦軸１０に軸支され、門型支
枠１１の横軸１２・１２にてなる軸支部が搬送フレーム
１３の後部を軸支するように構成されている。

【００１２】そして、前記搬送フレーム１３の左右幅方
向位置調節をする為に、前記アーム２８ａの中途部には
油圧シリンダ１４の基部が枢支され、油圧シリンダ１４
のロッド部が連結ピン２９にて前記門型支枠１１の右角
部から前方に突設されている連結アーム３０の端部に連
結されている。また、前記支柱２８の右側方に突設され
ているアーム２８ｂ端部に連結ピン３１にて油圧シリン
ダ３２の基部が枢支され、油圧シリンダ３２のロッド部
が搬送フレーム１３に連結され、上下方向の位置調節が
油圧シリンダ３２の伸縮にて行えるように構成されてい
る。

【００１３】前記搬送フレーム１３の後端には、スプロ
ケット１５・１５が配設され、前端には、アイドラ３３
・３３が配設されており、この前後左右のスプロケット
１５・１５とアイドラ３３・３３との間には、回転自在
に軸支されている前ガイドローラー１７・１７、中途ガ
イドローラー１８及び後ガイドローラー１９・２０を介
して、互いに反対方向の内側に向かって回転する一対の
搬送体７・７が回転自在に巻回されている。該搬送体７
・７は、搬送フレーム１３の後端上部に配設されている
油圧モーター２１からの動力にて前記スプロケット１５
・１５が回転することによりそれぞれ同期して同速度で
後方に向かって回行駆動される。そして、図３に示す如
く、前記搬送体７・７の搬入部８は、アイドラ３３・３
３及び前ガイドローラ１７・１７により平面視略Ｖ字状
に形成されており、掘起体３とは独立して左右幅方向に
位置調節可能に構成されている。

【００１４】前記搬送体７・７の後端部には、搬送して
きた根菜Ａを搬出する搬出部１６が形成されており、該
搬出部１６の下方には、ベルトフレーム３６に支持され
ているローラー３７・３８を介して横搬送ベルト３９が
略水平左右方向に張設されて横送りコンベアが構成され
ている。前記横搬送ベルト３９の前側の搬送体７・７の
後端位置には、弾性体にて構成されたローラー４０が配
設されており、該ローラー４０に根菜Ａの下端部が当接
して抵抗を受けることにより、根菜Ａの横搬送ベルト３
９への搬出姿勢が一定になるように構成されている。

【００１５】更に、前記支柱２８の先端部には、ネジ２
２が螺装されており、該ネジ２２の頭部には、ハンドル
２６が固設されている。該ハンドル２６を操作すること
により、ネジ２２が回動してアーム２８ａ・２８ｂが上
下移動するように構成され、搬送フレーム１３全体が上
下方向に位置調節することができるように構成されてお
り、搬送体７・７の搬出部１６と横搬送ベルト３９との
高低差を調節することができる。

【００１６】尚、前記横搬送ベルト３９の左端部側に
は、茎葉切断装置４３が付設されており、端部側面に
は、後方向に後搬送ベルト４４が配設されている。前記
横搬送ベルト３９と後搬送ベルト４４は、走行機体１の
後部に油圧シリンダ４５の伸縮にて上下回動する平行リ
ンク機構４６を介して昇降自在に装着されている作業台
４７に配設されており、該作業台４７の中央部には、収
穫した根菜Ａを収納する収納具４８が載置されている。
該収納具４８は、走行機体１の後部で搬送体７・７の配
設側の反対側に配設されているクレーン４９により吊り
下げて地上に降ろすことができる。

【００１７】以上の如く構成した根菜収穫機により、根
菜Ａの収穫作業を行う場合、図４に示すように、走行機
体１の右側方の掘起体３、左側の分葉杆５ａ、回転切断
刃４ａを昇降操作して根菜Ａを栽培した畝に臨ませ、右
側の分葉杆５ｂ、回転切断刃４ｂを根菜Ａの栽培列の中
央に臨ませて配置し、走行機体１によって掘起体３を牽
引進行する。そして、走行機体１から供給する圧油にて
油圧モーター２５を駆動させることにより、リンク機構
２４を介して掘起体３が振動し、スキ体３ａが前後方向
に揺動し、畝の土中における根菜Ａが掘り起こされて浮
上する。一方、走行機体１から供給する圧油にて油圧シ
リンダ３２を伸縮させて搬送体７・７の搬入部８の上下
挟持位置を調節し、油圧シリンダ１４を伸縮させて搬送
体７・７の搬入部８の左右幅方向位置を調節して、搬送
体７・７と横搬送ベルト３９との位置を変えずに前記搬
入部８を掘り起こす根菜Ａの茎葉Ｂに合致するように位
置調節する。

【００１８】そして、走行機体１を前進させて行くと、
畝間または栽培列の中央において、覆い被さっている根
菜Ａの茎葉Ｂを分葉杆５ａ・５ｂがかき分け、回転切断
刃４ａ・４ｂが切断して行き、掘起体３が根菜Ａを掘り
起こしやすいようにする。また、土がマルチフィルムＣ
等で覆われている場合も同様に、回転切断刃４ａ・４ｂ
がマルチフィルムＣ等を進行方向に切断して行くのであ
り、分葉杆５ａ・５ｃにより根菜Ａの茎葉Ｂは前記搬送
体７・７の搬入部８に誘導されて行く。そして、回転切
断刃４ａ・４ｂが切断する土の深さは幅広リング４ｃに
より規制されている。尚、前記根菜収穫機のセット位置
は図５に示すように、走行機体１の右側方の掘起体３、
左側の分葉杆５ａ、回転切断刃４ａを昇降操作して根菜
Ａの栽培列の中央に臨ませ、右側の分葉杆５ｂ、回転切
断刃４ｂを根菜Ａを栽培した畝に臨ませて配置しても良
く、図４及び図５のいずれの場合も図６に示すように、
掘起体３により掘り起こされた根菜Ａの茎葉Ｂが搬送体
７・７に確実に挟持・搬送されるように、根菜収穫機を
セットすれば良いのである。

【００１９】そして、油圧モーター２１を起動すると、
互いに反対方向の内側に向かって回行する搬送体７・７
がそれぞれ同期して同速度で後方に向かって回転する。
これにより、浮上した根菜Ａが沈下傾倒する前に、茎葉
Ｂが搬送体７・７の搬入部８で中央によせ集められつ
つ、搬送体７・７にて挟持され、根菜Ａが吊持されて後
上方に搬送される。そして、前記吊持されて搬送中の根
菜Ａの下端部がローラー４０に当接して抵抗を受け、茎
葉Ｂが搬送体７・７にて挟持、搬送されることにより、
根菜Ａの落下姿勢が一定となり、搬出部１６から横搬送
ベルト３９上に搬出される。

【００２０】そして、順次搬出された根菜Ａを横搬送ベ
ルト３９にて左側に搬送し、茎葉切断装置４３にて茎葉
Ｂを切断し、この根菜Ａを後搬送ベルト４４にて後方へ
搬送し、手作業にて（または、後搬送ベルト４４からそ
のまま直接）収納具４８内に収納する。以下連続的に処
理して収納具４８内に根菜Ａが一杯になると、クレーン
４９にて収納具４８を圃場上に降ろす。

【００２１】図７〜図１２において本発明の根菜収穫機
のマルチフィルム回収手段の構成について説明する。図
７〜図９に示すように、前記作業台４７の右側前端にピ
ン３５ａ・３５ａにて止着されたガイド枠３４ａには、
前側に正面視略山型状のフィルムガイド３４ｂを固着
し、後側に凹状のフィルムガイド３４ｃが固着されてい
る。

【００２２】そして、その後方には、図１０〜図１２に
示すように、ピン３５ｂ・３５ｂによりリール取付枠４
１が止着されており、リール取付枠４１の後方には弾性
体より構成されたローラー４２が回転自在に軸支され、
その側方のリール取付枠４１から突設したブラケット５
０・５０には、ピン５１を回動支点としてＴ型リール支
持枠５２が回動可能に軸支され、外側のブラケット５０
にはバネ５３がピン５４ａとピン５４ｂの間に介装され
ている。５５ａ・５５ｂはＴ型リール支持枠５２の回動
範囲を規制する為のストッパーであり、Ｔ型リール支持
枠５２の位置は固定ピン５９により固定される。

【００２３】前記Ｔ型リール支持枠５２の上部には従動
タイヤ５６と、該従動タイヤ５６の外周より径大なリー
ル５７が軸５８ａ上で一体的に回転自在に軸支されてお
り、下部には駆動タイヤ６０が軸５８ｂに回転自在に軸
支され、従動タイヤ５６と駆動タイヤ６０は当接され
て、駆動タイヤ６０が圃場面に接地して回転されると従
動タイヤ５６は逆方向に回転するようにしている。ま
た、根菜収穫機の走行機体１を移動させるだけの場合に
は、ブラケット５０に張架されているバネ５３をピン５
１を越えて上方に移動させることにより、Ｔ型リール支
持枠５２を上方に回動させ、固定ピン５９にてＴ型リー
ル支持枠５２の位置を固定して移動させることができ
る。

【００２４】次に、図１・図２及び図７〜図１２におい
てマルチフィルムの回収方法を説明する。回転切断刃４
ａ・４ｂにより切断され、根菜Ａが掘り起こされた後の
マルチフィルムＣは圃場面から持ち上げられると、図７
〜図９のマルチフィルムガイド機構の山型状のフィルム
ガイド３４ｂ上を通り、フィルムガイド３４ｃ間を通っ
て、後方に配置した図１０〜図１２のマルチフィルム回
収手段の弾性体ローラー４２に当接した状態で、リール
５７に巻き掛けられる。この状態で根菜収穫機の走行機
体１を前進させると、地面と接している駆動タイヤ６０
が回転し、隣接している従動タイヤ５６を回転させ、従
動タイヤ５６の回転により同軸状のリール５７がマルチ
フィルムＣを巻き取る方向に回転して、マルチフィルム
Ｃは回収され、リール５７のマルチフィルムＣが一定量
になるとカッター等でリール５７の隙間５７ａを通して
切断される。

【００２５】ところで、前記バネ５３の付勢力により駆
動タイヤ６０は地面に押し付けられ、これにより回転す
るとともにマルチフィルムＣに対して張力を発生してい
る。しかし、マルチフィルムＣに対する張力は、マルチ
フィルムＣの回収時の巻取抵抗の増大による駆動タイヤ
６０と地面とのスリップにより制限されるので、マルチ
フィルムＣが回収時に千切れてしまうことはない。ま
た、マルチフィルムＣ上の茎葉Ｂや重し用の覆土は、フ
ィルムガイド３４ｂ上を通過する際に、マルチフィルム
Ｃより落下して排除されるので、マルチフィルムＣの回
収に支障をきたすことはない。また、根菜収穫機のクロ
ーラ式走行装置１ａは常に、マルチフィルムＣの端部か
ら離れた位置を走行するので、走行中にマルチフィルム
Ｃを巻き込んだり、マルチフィルムＣ上を走行したりし
て、植栽されている根菜Ａを傷めたりすることはない。
尚、前記実施例においてはマルチフィルム回収手段とし
て、一畝に二列の根菜Ａをマルチ栽培して、根菜Ａを収
穫した側のマルチフィルムＣを回収する場合について説
明したが、搬送体７・７を二対設置して二列の根菜Ａを
同時に収穫するとともに、マルチフィルムＣの回収も全
幅行えるように構成しても良い。

【００２６】

【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するのである。第一に、根菜の茎葉部を
挟持して後方斜上方に収穫搬送しながら、マルチフィル
ムを搬送体の後部下方で剥離回収するので、根菜の茎葉
部とマルチフィルムとは相互に干渉することなく、独立
して円滑に収穫・回収作業を行うことができるようにな
り、作業性能及び作業能率が大幅に向上する。

【００２７】第二に、マルチフィルムの回収手段を搬送
体の後部下方で且つ走行機体の側部に設けたので、走行
機体とマルチフィルムの干渉はなくなり、茎葉屑や覆土
を排除しながらマルチフィルムを回収できるようになる
ので、収穫作業が連続的に効率良く行える。

【００２８】第三に、一畝に二列の根菜をマルチ栽培し
た場合でも、一列づつの収穫作業が連続的に行えるよう
になり、また、根菜の茎葉部を挟持して収穫搬送するの
で、根菜の根部の損傷も防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の根菜収穫機の全体側面図である。

【図２】同じく全体平面図である。

【図３】同じく要部平面図である。

【図４】一畝に二列栽培した場合の一列目の収穫作業を
示す正面図である。

【図５】同じく二列目の収穫作業を示す正面図である。

【図６】収穫時の根菜と搬送体の位置を示す正面図であ
る。

【図７】根菜収穫機のマルチフィルムガイド機構の側面
図である。

【図８】同じく平面図である。

【図９】同じく前面図である。

【図１０】本発明の根菜収穫機のマルチフィルム回収手
段の側面図である。

【図１１】同じく平面図である。

【図１２】同じく後面図である。

【符号の説明】

Ａ根菜Ｂ茎葉Ｃマルチフィルム３４ｂ・３４ｃフィルムガイド４２弾性体ローラー５２Ｔ型リール支持枠５３バネ５６従動タイヤ５７リール６０駆動タイヤ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】圃場面を被覆したマルチフィルム上より
突出した根菜の茎葉を挟持して引き抜き後方斜上方に搬
送する搬送体と、搬送体の前部が通過したマルチフィル
ムを順次圃場面から分離させながら回収するマルチフィ
ルム回収手段とを具備したことを特徴とする根菜収穫
機。
【請求項２】請求項１記載の搬送体の前部に掘起体を
設けたことを特徴とする根菜収穫機。
【請求項３】請求項１記載の搬送体の前部に回転切断
刃を設け、マルチフィルムを回転切断刃にて略二分割し
た後、根菜を収穫した側のマルチフィルムを回収するマ
ルチフィルム回収手段を設けたことを特徴とする根菜収
穫機。