JPH06297285A - ワークの位置決めおよびクランプ方法 - Google Patents

ワークの位置決めおよびクランプ方法

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JPH06297285A
JPH06297285A JP8873793A JP8873793A JPH06297285A JP H06297285 A JPH06297285 A JP H06297285A JP 8873793 A JP8873793 A JP 8873793A JP 8873793 A JP8873793 A JP 8873793A JP H06297285 A JPH06297285 A JP H06297285A
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Yoshimasa Shiraishi
石 義 政 白
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワーク上面側に設けた水平方向位置決め証を
上向きに位置させた姿勢のままでも精度よく位置決めす
ることができるワークの位置決めおよびクランプ方法を
提供する。 【構成】 ワークWをワーク受けユニット5によってフ
ローティング状態に支持すると共に、3本の位置決めピ
ン14を備えた昇降クランプユニット8を下降させ位置
決めピン14をワークWに設けた3か所の水平方向位置
決め証Hにそれぞれ押し当てることによりワーク姿勢を
水平に矯正したのち、昇降クランプユニット8の押圧力
をいったん軽減してワークWを水平方向に移動できる程
度に押圧した状態でワークWの前後方向および左右方向
の位置を修正すると共に昇降クランプユニット8の押圧
力を増してワークWを最終的にクランプする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリンダヘッド等のワ
ークに面削りや孔明け、ねじ立てなどの機械加工を施す
に際して、ワークを加工ステーション内の所定の位置に
位置決めしたのちクランプするのに利用されるワークの
位置決めおよびクランプ方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、シリンダヘッドの素材ワークの
ばり取りや孔明け加工などを行う場合には、図1に示す
ワークWの上面側に設けた3か所の水平方向位置決め証
H、同じく上面側に設けた前後方向位置決め証Lおよび
一方の側面に設けた2か所の左右方向位置決め証Cを基
準にして位置決めを行い、クランプ固定を行うようにし
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このとき、ワークWの
上面側に設けた前記水平方向位置決め証Hを上向きに位
置させて位置決めおよびクランプすることがその後の機
械加工上望ましいわけであるが、そうすると良好な位置
決め精度が得られないので、現状では、前記位置決め証
Hを横向きあるいは下向きにして位置決めおよびクラン
プをしており、その結果、ワークWをクランプ治具とと
もに反転させる機構が必要となり、装置が複雑となった
り、機械加工可能な位置が限定されてしまったりすると
いう問題点があって、この点の改善が機械加工の設備上
の課題となっていた。
【0004】
【発明の目的】本発明は、従来の機械加工における上記
課題に着目してなされたもので、ワーク上面側に設けた
水平方向位置決め証を上向きに位置させた姿勢のままで
精度よく位置決めすることができるワークの位置決めお
よびクランプ方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるワークの
位置決めおよびクランプ方法は、加工ステーションに搬
入されたワークをフローティング構造のワーク受けユニ
ットにより傾動自在に支持したのち、前記加工ステーシ
ョンに昇降可能に取付けられ、前記ワークの上面側の3
か所に設けた水平方向位置決め証に当接することによっ
てワークの水平方向位置を矯正する水平方向位置決め手
段を備えた昇降クランプユニットを前記水平方向位置決
め手段がワークの水平方向位置決め証にそれぞれ当接す
るまで下降させることによって前記ワークを水平方向に
移動可能な程度に押圧し、この状態で当該ワークの前後
方向および左右方向の位置決めおよびクランプを行うと
共に、前記昇降クランプユニットの押圧力を増すことに
よって当該ワークを最終的にクランプする構成とし、当
該位置決めおよびクランプ方法の実施態様においては、
前記昇降クランプユニットに設けた前後方向位置決め手
段を前記ワークの上面側に設けた前後方向位置決め証に
係合させることによって前記ワークの前後方向の位置決
めおよびクランプを行う構成、前記ワークの側面上の2
か所に設けた左右方向位置決め証を前記加工ステーショ
ンに設けた左右方向位置決め手段に押付けることによっ
て前記ワークの左右方向の位置決めおよびクランプを行
う構成としたたことを特徴としており、ワークの位置決
めおよびクランプ方法におけるこのような構成を前述し
た従来の課題を解決するための手段としている。
【0006】
【発明の作用】本発明に係わるワークの位置決めおよび
クランプ方法においては、ワークをワーク受けユニット
によってフローティング状態に支持すると共に、水平方
向位置決め手段を備えた昇降クランプユニットを下降さ
せることによって前記水平方向位置決め手段をワークに
設けた3か所の水平方向位置決め証にそれぞれ押し当て
てワーク姿勢を水平に矯正したのち、前記昇降クランプ
ユニットの押圧力をいったん軽減することにより当該ワ
ークを水平方向に移動できる程度に押圧した状態で前記
ワークの前後方向および左右方向の位置を修正してクラ
ンプするとともに前記昇降クランプユニットの押圧力を
高めることによって当該ワークを最終的にクランプする
ようにしている。 したがって、ワークは前記水平方向
位置決め証を上に向けた状態で正確に位置決めされるの
で、ワークの上面側からの機械加工の自由度および精度
が大幅に向上することになる。
【0007】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて具体的に説明
する。
【0008】図2ないし図7は、本発明に係わるワーク
の位置決めおよびクランプ方法の一実施例を説明するた
めのものであって、図2および図3は本発明方法を適用
したドリルステーションの一例を示すものである。
【0009】図に示すドリルステーション1(加工ステ
ーション)は、基盤2上に、ワークW(シリンダヘッ
ド)を搬送するためのローラコンベア4と、前記ワーク
Wをフローティング状態に支持するワーク受けユニット
5を備えており、前記ローラコンベア4の左右の架台上
には、ワークWの左右方向位置決め証C,C(図1参
照)に当接する接触子6aを備えた2基(図6参照)の
左右位置決めユニット6(左右方向位置決め手段)と、
ワークWの前記位置決め証C,Cを前記左右位置決めユ
ニット6,6の接触子6a,6aにそれぞれ押付けるこ
とによってワークWの左右位置を矯正しながらこの状態
に当該ワークWをクランプするクランプシリンダ7が設
けてある。 なお、前記左右位置決めユニット6は、ワ
ークの大きさに応じて接触子6aの位置を変更できるよ
うにシリンダ構造となっているが、同一ワークの加工に
際しては接触子6aの位置を固定して使用するものであ
る。
【0010】ドリルステーション1の支柱3には、昇降
クランプユニット8が上下動可能に支持されており、当
該支柱3に固定されたシリンダ9の作動によって昇降す
るようになっているとともに、ドリルユニット10が図
の上方側において図示しないシリンダによって上下動可
能に支持されている。
【0011】さらに、前記支柱3には、当該支柱3に固
定された梁材11を介して、ストッパ用シリンダ12が
設けてあって、該シリンダ12のシリンダロッド12a
の先端には前記ローラコンベア4によって搬送されて来
たワークWを所定の停止位置に停止させるためのストッ
パ13が取付けてあり、前記シリンダ12の作動によっ
て昇降するようになっている。
【0012】前記昇降クランプユニット8の下端側に
は、当該クランプユニット8の下降作動に基づいて、前
記ワークWに設けた3か所の水平方向位置決め証H(図
1参照)に当接することによってワークWの水平方向位
置を矯正する3本の位置決めピン14と、同じくワーク
Wに設けた前後方向位置決め証L(図1参照)に係合す
ることにより当該ワークWの前後方向位置を矯正する前
後位置決めユニット15(前後方向位置決め手段)が設
けてある。
【0013】前記ワーク受けユニット5は、図4(a)
および(b)に示すように、ベースプレート16に設け
た軸受け16aによりコの字状の支持プレート17を若
干の範囲で回動可能に軸支したものであって、前記支持
プレート17の上端部17aがローラコンベア4の搬送
ローラ4aの間に位置するように配設され、搬送ローラ
4aの下降によって前記上端部17aが搬送ローラ4a
より上に突出するようにしてある。 すなわち、ワーク
Wはローラコンベア4によってドリルステーション1に
搬入されたのち、ローラコンベア4の搬送ローラ4aの
下降によって当該ワーク受けユニット5に受け渡される
が、このときワークWは前後に傾動する支持プレート1
7の幅の狭い上端部17a上に支持されることになるの
で、左右方向(幅方向)にも傾動することができ、当該
ワークWが前後左右いずれの方向にも傾動自在な状態と
なるようにしてある。
【0014】また、前後位置決めユニット15は、図5
に示すように、軸15aを介して交差状に組み合わされ
た2枚の位置決めプレート18,19を備えたものであ
って、開閉用シリンダ20の作動によって位置決めプレ
ート18,19が軸12aを中心に回動して図中矢印方
向に開閉するようになっており、位置決めおよびクラン
プ時以外はワークWの搬送のじゃまにならないように開
くようになっている。一方、位置決めに際しては、昇降
クランプユニット8の下降作動に伴って下降したのち、
前記シリンダ20の押出し作動によって位置決めプレー
ト18,19が図5に示すように閉じ、これによって前
記2枚の位置決めプレート18,19のいずれかがワー
クWの前後方向位置決め証L(図1参照)に当接してワ
ークWを前後方向のいずれかに移動させることによって
ワークWを前後方向の所定の位置に導くことができるよ
うになっている。
【0015】以下に、上記構造のドリルステーション1
にワークWを搬入し所定の位置にクランプする手順につ
いて説明する。
【0016】まず、図1に示すワークWを図に示すまま
の姿勢で、図示しないリフタによってドリルステーショ
ン1に設けたローラコンベア4の搬送ローラ4a上に載
置し、搬送ローラ4aの回転により所定のクランプ位置
近傍、すなわちワーク受けユニット5の直上位置まで搬
送すると、図6に示すように、前記ストッパ用シリンダ
12aの押出し作動によって下降位置にあるストッパ1
3に当接することによって、当該ワークWが停止する。
【0017】次に、前記ローラコンベア4の搬送ローラ
4aを下降させ、前記ワークWをワーク受けユニット5
の支持プレート17上に載置し直すことによって当該ワ
ークWを前後左右いずれの方向にも傾動自在な状態に保
持する。
【0018】そして次に、昇降クランプユニット8を下
降させ、該クランプユニット8の3本の位置決めピン1
4によってワークWの水平方向位置決め証Hを押圧し、
当該ワークの水平位置を矯正する。 このとき、ワーク
Wは、前述のようにワーク受けユニット5により傾動自
在な状態に支持されているので、前記水平方向位置決め
証Hが3本の位置決めピン14にそれぞれ当接して水平
状態となるまで姿勢を変えることができる。
【0019】そして、この状態で前記昇降クランプユニ
ット8による押圧力を低減させることにより、ワークW
が水平状態を維持したまま(水平方向位置決め証Hが3
本の位置決めピン14にことごとく当接した状態)で前
後および左右方向に移動できるようにし、図7に示すよ
うに、前後位置決めユニット15の開閉用シリンダ20
を押出し作動することによって前記位置決めプレート1
8,19を閉じ(図5参照)、ワークWの前後方向位置
決め証Lを両位置決めプレート18,19の間に係合さ
せて当該ワークWの前後方向位置を矯正するとともに、
クランプシリンダ7を押出し作動することによってワー
クWの前後方向位置決め証C,Cを左右位置決めユニッ
ト6,6の接触子6a,6aにそれぞれ押付け、当該ワ
ークWの左右方向位置を矯正する。
【0020】以上により、ワークWは水平方向,前後方
向および左右方向の所定の位置に位置決めされたので、
最後に前記昇降クランプユニット8に押圧力を加えるこ
とによって、ワークWを最終的にクランプ固定し、ドリ
ルユニット10を下降させて当該ワークWに孔明け加工
を施す。
【0021】孔明け加工が終了したら、開閉用シリンダ
20を引込み作動することによって前後位置決めユニッ
ト15の位置決めプレート18,19を開き、クランプ
シリンダ7を引込み作動させるとともに、昇降クランプ
ユニット8を上昇させて、ワークWのクランプ状態を解
除し、ローラコンベア4の搬送ローラ4aを上昇させる
と共に、ストッパ用シリンダ12を引込み作動させるこ
とによって前記ストッパ13を上昇させて、当該ワーク
Wを次工程に搬送する。 そして、前記ストッパ13
は、ワークWが通過すると再び降下し、次のワークの搬
送に備える。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係わるワ
ークの位置決めおよびクランプ方法は、上記構成とした
ことにより、上向き姿勢で搬入されたワークを加工ステ
ーション内の所定の位置にそのままの姿勢に正しく位置
決めおよびクランプすることができるので、反転機構や
反転操作が不要となり、機械加工の自由度が広がると共
に、高い加工精度が得られるという非常に優れた効果が
もたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シリンダヘッドワークの各位置決め証の位置を
示す斜視図である。
【図2】本発明に係わるワークの位置決めおよびクラン
プ方法を適用したドリルステーションの概略正面図であ
る。
【図3】図2に示したドリルステーションの概略側面図
である。
【図4】(a)および(b)は図3に示したドリルステ
ーションのワーク受けユニットの構造を示すそれぞれ上
面図および正面図である。
【図5】図3に示したドリルステーションの前後位置決
めユニットの形状および位置合わせ機構を示す説明図で
ある。
【図6】図3に示したドリルステーションにおけるワー
クの位置決め要領を示す平面図である。
【図7】図3に示したドリルステーションにおけるワー
クの位置決め要領を示す側面図である。
【符号の説明】
1 ドリルステーション(加工ステーション) 5 ワーク受けユニット 6 左右位置決めユニット(左右方向位置決め手段) 8 昇降クランプユニット 14 位置決めピン(水平方向位置決め手段) 15 前後位置決めユニット(前後方向位置決め手段) W ワーク(シリンダヘッド)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工ステーションに搬入されたワークを
    フローティング構造のワーク受けユニットにより傾動自
    在に支持したのち、前記加工ステーションに昇降可能に
    取付けられ、前記ワークの上面側の3か所に設けた水平
    方向位置決め証に当接することによってワークの水平方
    向位置を矯正する水平方向位置決め手段を備えた昇降ク
    ランプユニットを前記水平方向位置決め手段がワークの
    水平方向位置決め証にそれぞれ当接するまで下降させる
    ことによって前記ワークを水平方向に移動可能な程度に
    押圧し、この状態で当該ワークの前後方向および左右方
    向の位置決めおよびクランプを行うと共に、前記昇降ク
    ランプユニットの押圧力を増すことによって当該ワーク
    を最終的にクランプすることを特徴とするワークの位置
    決めおよびクランプ方法。
  2. 【請求項2】 前記昇降クランプユニットに設けた前後
    方向位置決め手段を前記ワークの上面側に設けた前後方
    向位置決め証に係合させることによって前記ワークの前
    後方向の位置決めおよびクランプを行うことを特徴とす
    る請求項1記載のワークの位置決めおよびクランプ方
    法。
  3. 【請求項3】 前記ワークの側面上の2か所に設けた左
    右方向位置決め証を前記加工ステーションに設けた左右
    方向位置決め手段に押付けることによって前記ワークの
    左右方向の位置決めおよびクランプを行うことを特徴と
    する請求項1ないし請求項2記載のワークの位置決めお
    よびクランプ方法。
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