JPH0629403U - 靴中敷 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】吸湿性、発散性、防臭性、通気性を確保した上
で、優れたクッション性と靴中敷上での足裏の防滑性を
具備した靴中敷を提供することを目的とする。 【構成】塩化ビニリデン系、塩化ビニル系、ナイロン等
の熱溶着性および弾性回復力に優れた織物からなる表地
シート１と裏地シート２との間に、活性炭粉末、銅粉
末、磁性体粉末の一種乃至数種を塗布した不織布シート
３を挟んでなる靴中敷きにおいて、踵部４から土踏まず
部分５に至る体重支持主要面であって、前記表地シート
１と不織布シート３の間に、３〜６mm程度の厚みを有す
るゴム等のクッション部材６を介装固定した構造。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は吸湿性、発散性、防臭性、通気性とは別に、効果的なクッション性及 び靴中敷き上での足裏の防滑性を具備させた靴中敷に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、吸湿性、発散性、防臭性、通気性を発揮する靴中敷としては、塩化ビニ リデン系、塩化ビニル系、ナイロン等の熱溶着性および弾性回復力に優れた織物 からなる表地シートと裏地シートとの間に、活性炭粉末、銅粉末、磁性体粉末の 一種乃至数種を塗布した不織布シートを挟んだ積層構造のもの（特開昭５４−１ ３１４４４号公報、実公昭６３−１４６４３号公報）、その他各種性質を発揮す る複数枚のシート部材を積層したものが周知である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが上記構成の靴中敷は、いずれも全体が一定厚の扁平体であって、これ を踵部が高くなった靴内底面上に敷設使用した場合、最も体重の作用する踵部か ら土踏まず部分でのクッション性が悪いだけでなく、靴内底面の前下がり傾斜面 に沿って体重の分力が作用して足が前方へ滑りやすくなるために、足が靴内爪先 方向へ押し込まれ疼痛を与えるようになり、かえって靴中敷を使用した場合には 履き心地が悪くなる点に解決すべき課題があった。

【０００４】 本考案は吸湿性、発散性、防臭性、通気性を確保した上で、優れたクッション 性と靴中敷上での足裏の防滑性を具備した靴中敷を提供することを目的としてい る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案の靴中敷は、塩化ビニリデン系、塩化ビニル系、ナイロン等の熱溶着性 および弾性回復力に優れた織物からなる表地シート１と裏地シート２との間に、 活性炭粉末、銅粉末、磁性体粉末の一種乃至数種を塗布した不織布シート３を挟 んでなる靴中敷において、踵部４から土踏まず部分５に至る体重支持主要面であ って、前記表地シート１と不織布シート３の間に、３〜６mm程度の厚みを有する ゴム等のクッション部材６を介装固定したことを特徴とするものである。

【作用】

上記のように構成することにより、最も発汗作用のある足先部裏面が当接され る中敷前踏部分は従来通り、活性炭粉末、銅粉末、磁性体粉末の一種乃至数種を 塗布した不織布シート３を、表地、裏地シート１、２で挟着した積層構造である から、吸湿性、発散性、防臭性、通気性が確保されるように作用し、また踵部か ら土踏まず部分に至る体重支持主要面であって、前記表地シート１と不織布シー ト３の間に、３〜６mm程度の厚みを有するゴム等のクッション部材４を介装固定 することによって、該部分に体重が作用するとクッション作用を発揮するととも に体重の分布によってクッション部材の圧縮状態が変化し、実質的にクッション 部材上面が土踏まずを含む踵部裏面に沿う凹凸面に形成され、これが踵部の前下 がり傾斜に沿う滑りを防止するように作用する。

【０００７】

【実施例】

本考案の靴中敷きを図に示した実施例において説明すると以下の通りであり、 図１は本考案に係る靴中敷を一部破断して示した平面図、図２は図１のＡ−Ａ線 における拡大端面図である。

【０００８】 図１、図２において、１は表地シート、２は裏地シートであって、塩化ビニリ デン系、塩化ビニル系、ナイロン等の熱溶着性および弾性回復力に優れた織物か ら構成されている。

【０００９】 ３は活性炭粉末、銅粉末、磁性体粉末の一種乃至数種を塗布した不織布シート であって、前記表地シート１と裏地シート２の間に挟着一体化されている。

【００１０】 ６はゴム或はスポンジ等からなる５mm厚のクッション部材であって、体重支持 主要面となる踵部４と、土踏まず部分５に分け、前記表地シート１と不織布シー ト３の間に介装固定されている。

【００１１】 なお、塩化ビニリデン系、塩化ビニル系、ナイロン等の熱溶着性および弾性回 復力に優れた織物としては、サラン（商標・・・旭化成工業株式会社）を使用す る。

【００１２】 また上記実施例では、踵部４と土踏まず部分５のそれぞれにクッション部材６ を区別して介在させたが、これに限定されるものではなく、両者を区別すること なく一枚物を使用してもよい。

【００１３】 上記構成した靴中敷は、裏地シート２に不織布シート３を重ね、さらに踵部４ と土踏まず部分５にクッション部材６を配設したのち最上部に表地シートを重ね て、全周縁と前踏部の中間位置及び踵部４及び土踏まず部分５の輪郭に沿って熱 溶着して一体化し、完成品とされるものである。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明したように本考案の靴中敷は、塩化ビニリデン系、塩化ビニル系、ナ イロン等の熱溶着性および弾性回復力に優れた織物からなる表地シート１と裏地 シート２との間に、活性炭粉末、銅粉末、磁性体粉末の一種乃至数種を塗布した 不織布シート３を挟んでなる靴中敷きにおいて、踵部４から土踏まず部分５に至 る体重支持主要面であって、前記表地シート１と不織布シート３の間に、３〜６ mm程度の厚みを有するゴム等のクッション部材６を介装固定したから、最も発汗 作用のある足先部裏面が当接される中敷前踏部分は従来通り、活性炭粉末、銅粉 末、磁性体粉末の一種乃至数種を塗布した不織布シート３を、表地、裏地シート １、２で挟着した積層構造となって、吸湿性、発散性、防臭性、通気性が確保さ れるようになり、また踵部から土踏まず部分に至る体重支持主要面であって、前 記表地シート１と不織布シート３の間に、３〜６mm程度の厚みを有するゴム等の クッション部材４を介装固定することによって、該部分に体重が作用するとクッ ション作用を発揮するとともに、体重の分布によるクッション部材の圧縮状態の 変化が、実質的にクッション部材上面が土踏まずを含む踵部裏面に沿う凹凸面を 形成し、これが踵部の前下がり傾斜に沿う滑りを防止するようになる。

【００１５】 したがって本考案によれば、吸湿性、発散性、防臭性、通気性を確保した上で 、歩行時の踵部に加わる衝撃を吸収緩和するクッション性と、靴中敷上での足裏 の防滑性を具備するようになり、従来のように、足が靴内爪先方向へ押し込まれ て指先に疼痛を与えるようなことがなく、靴の履き心地をきわめて良くする靴中 敷を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る靴中敷を一部破断して示した平面
図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線における拡大端面図である。

【符号の説明】

１ 表地シート ２ 裏地シート ３ 不織布シート ４ 踵部 ５ 土踏まず部分 ６ クッション部
材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 塩化ビニリデン系、塩化ビニル系、ナイ
   ロン等の熱溶着性および弾性回復力に優れた織物からな
   る表地シート１と裏地シート２との間に、活性炭粉末、
   銅粉末、磁性体粉末の一種乃至数種を塗布した不織布シ
   ート３を挟んでなる靴中敷において、踵部４から土踏ま
   ず部分５に至る体重支持主要面であって、前記表地シー
   ト１と不織布シート３の間に、３〜６mm程度の厚みを有
   するゴム等のクッション部材６を介装固定したことを特
   徴とする靴中敷。