JPH0629379A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH0629379A
JPH0629379A JP11939591A JP11939591A JPH0629379A JP H0629379 A JPH0629379 A JP H0629379A JP 11939591 A JP11939591 A JP 11939591A JP 11939591 A JP11939591 A JP 11939591A JP H0629379 A JPH0629379 A JP H0629379A
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淳一 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 バイアスECR−CVD技術による水平戻し
法に要する時間を短縮することによって、表面の平坦化
を迅速に行える半導体装置の製造方法の提供。
【構成】 半導体基板1上に形成された溝2以外の領域
に形成された絶縁膜5aの除去にバイアスECR−CV
Dによる水平戻しに全面エッチバックまたはホトレジス
ト膜のリフトオフを組み合わせて、余分の絶縁膜5aを
迅速に除去し、しかもエッチング除去層3及びダミー層
4をエッチングストッパーとして利用して埋め込み部5
が基板1表面より突出する形にしてコーナー部露出に伴
う耐圧の劣化も防止できる半導体装置を迅速に製造でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面の平坦化を迅速に
行うことができる半導体装置の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】半導体装置製造の分野では、素子の微細
化に伴い、アイソレーション(素子間分離)を従来のL
OCOSにかえて、溝に素子分離用絶縁物を埋め込んで
素子間分離を行うトレンチアイソレーション、特にシャ
ロートレンチアイソレーションを実用化する動きがあ
る。
【0003】かかるトレンチアイソレーション構造形成
に当たっては、トレンチ(溝)の埋め込み技術がそのキ
ープロセスのひとつになる。これについて、本発明者
は、エッチングと堆積を同時進行的に行う堆積手段、代
表的にはバイアスECR−CVD法を用いた種々の方法
を提案している。
【0004】そして、上記バイアスECR−CVD法で
は、上述のように堆積とエッチングを同時進行的に行う
ので、広いトレンチと狭いトレンチを同じ厚さのSiO
2 等の半導体で埋め込む、いわゆる完全シャロートレン
チ化が可能であり、しかもエッチングと堆積の比率を制
御することによって、比較的大きいアスペクト比のトレ
ンチ埋め込みにも対応できるばかりでなく、上記比率の
調整によって、基板に対して平行な水平方向にはエッチ
ングが進行し、これと垂直な方向にはエッチングも堆積
も進行しないようにしていわゆる水平戻し法を用い、レ
ジスト合わせのマージンをとり、溝以外の領域の余分に
堆積した半導体層の除去も可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
利点を利用したトレンチ埋め込みを行った場合、 1)バイアスECR−CVDのスループット自体が比較
的小さい。 2)トレンチ埋め込みの際のパターン依存性により、S
i等の基板の広い領域にはSiO2 が厚く残り、しかも
この水平戻しエッチングの際エッチング形状にすそ引き
を生じ、この部分の水平方向のエッチング速度が小さい
ため、スループットが更に一段と小さくなる。 という問題が生じる。
【0006】本発明は、かかる問題点を解決するために
なされたもので、バイアスECR−CVD法等の堆積手
段にエッチバック法またはホトレジスト膜のリフトオフ
法を組み合わせることによって、表面の平坦化が迅速に
行える半導体装置の製造方法を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本出願の請求項1の発明
は、基板上にエッチングストップ層とダミー層を順次形
成する工程と、前記基板に溝を形成する工程と、前記溝
をエッチングと堆積を同時進行的に行う堆積手段により
前記ダミー層まで埋め込みを行う工程と、前記溝以外の
領域に堆積された半導体層を全面エッチバックする工程
と、更に上記全面エッチバック工程後に前記溝以外の領
域に残った半導体層をエッチングと堆積を同時進行的に
行うエッチング手段により水平戻しする工程と、また
は、上記水平戻し工程後に全面エッチバックする工程
と、少なくとも前記溝の埋め込み部上にホトレジスト膜
を形成する工程と、前記ホトレジスト膜をマスクとして
前記半導体層とエッチングストップ層とを除去する工程
とを有することを特徴とするものである。
【0008】本出願の請求項2の発明は、基板上にエッ
チングストップ層とダミー層及びホトレジストパターン
を順次形成する工程と、前記ホトレジスト膜をマスクと
して異方性エッチングにより前記基板上に溝を形成する
工程と、前記ホトレジスト膜を残したまま、エッチング
と堆積を同時進行的に行う堆積手段により前記ダミー層
まで前記の埋め込みを行う工程と、前記溝以外の領域に
堆積された半導体層をエッチングと堆積を同時進行的に
行うエッチング手段により水平戻しする工程と、前記ホ
トレジスト膜をリフトオフする工程と、ダミー層をエッ
チング除去する工程と、研摩する工程とを有することを
特徴とするものである。
【0009】本発明において、ダミー層とは、エッチン
グと堆積を同時進行的に行う堆積手段、代表的にはバイ
アスECR−CVD法により埋め込みを行う際には形成
しておき、最終的には除去するものを言う。
【0010】この発明において、ダミー層の上部表面を
超過しないように、即ちダミー層の中間程度の所まで反
応種を埋め込み、埋め込み後にダミー層を除去して、S
iO2 等のバイアスECR−CVD等により形成した層
を基板面より突出させるようにするのは、耐圧性の向上
等の理由から、好ましいことである。
【0011】ダミー層は、例えばバイアスECR−CV
DによりSiO2 を形成する場合には、ポリSi(ポリ
シリコン)から好ましく形成することができる。
【0012】本発明において、溝以外の領域に堆積した
SiO2 等の半導体層の除去に利用するバイアスECR
−CVD等のエッチング緩衝層として、エッチングスト
ップ層をバイアスECR−CVD等によりSiO2 等に
より埋め込む際にダミー層と基板の間に形成しておき、
最終的にはこれを除去する構成をとることができる。
【0013】エッチングストップ層は、ダミー層よりエ
ッチング速度が小さい材料(例えばダミー層がポリSi
から成る場合、これよりエッチング速度が小さいシリコ
ン化合物等)を使用する必要があり、バイアスECR−
CVDによりSiO2 を形成する場合には、かかるスト
ップ層としては、パッドSiO2 から成る層を好ましく
採用できる。
【0014】また上記エッチングストップ層を除去後、
SiO2 等のバイアスECR−CVDにより形成する層
を基板面より突出させるのは、ゲート酸化膜の耐圧劣化
の防止のために有効である。
【0015】本出願の請求項1の発明において、バイア
スECR−CVDによる水平戻し工程後に、スパッタエ
ッチング(Arスパッタエッチング等)する工程を加
え、次いで全面エッチバックする工程を実施すること
は、バイアスECR−CVDによる水平戻し工程の時間
を短縮でき、好ましい態様である。
【0016】また、本出願の請求項1の発明において、
基板上に形成するダミー層の厚さを、レジスト合わせの
マージンをとるためのバイアスECR−CVDによる水
平戻し工程で生じるすそ引き段差の厚さより厚く形成し
ておくことも、水平戻し工程の時間を短縮でき、好まし
い実施態様である。
【0017】ここで、水平戻し法とは、水平戻しの条
件、即ち垂直方向(基板と垂直な方向、即ち添付図面の
上下方向)にはエッチングも堆積も進行せず、水平方向
(同じく添付図面の左右方向)ではエッチングが進行す
る条件でバイアスECR−CVDに代表されるエッチン
グと堆積を同じ進行的に行う堆積手段を行う技術であ
る。
【0018】
【作用】本出願の請求項1の発明によれば、バイアスE
CR−CVD等によるトレンチ埋め込み後、水平戻し工
程の前または後に全面エッチバックをする工程を組み合
わせることにより、ダミー層上に堆積した余分の半導体
層の特に水平戻し法による除去で長時間を要するすそ引
き部分を除去できるので、水平戻しの時間を短縮でき
る。
【0019】本出願の請求項2の発明によれば、ホトレ
ジスト上に形成されたSiO2 等の堆積物を水平戻しで
後退させてホトレジストが露出後は、リフトオフにより
レジストとともに堆積物も同時に除去できるので、水平
戻しを短時間行うだけですむ。
【0020】
【実施例】以下本出願の各発明の実施例について、図面
を参照して説明する。但し当然のことではあるが、各発
明は以下述べる実施例により限定されるものではない。
【0021】実施例−1 この実施例は、本出願の請求項1の発明を、半導体装置
の製造、特に、64メガビットクラスSRAMの如き、
極微細化・集積化された半導体集積回路装置の製造に適
用し、この発明によりトレンチアイソレーション構造を
形成するようにしたものである。
【0022】図1を参照する。本実施例においては、半
導体基板1の上にエッチングストップ層3とダミー層4
を形成する各材料によりこの順にそれぞれの膜を形成積
層し、これにフォトリソグラフィー技術等により溝2を
形成することによって、図1(a)に示す如く、溝2
(トレンチ)の開口21の周囲に、エッチングストップ
層3とダミー層4を設ける。次いで該溝2にバイアスE
CR−CVDを行って半導体を埋め込み、図1(b)の
ようにする。溝2内に形成された半導体の埋め込み部を
符号5で示し、溝2以外の領域に堆積された半導体層を
5aで示す。このとき本実施例では、半導体は図1
(b)の如く少なくともダミー層4の下端の上まで埋め
込んで、埋め込み部5とする。その後、全面エッチバッ
ク(ブランケットエッチバック)を行い、溝2以上の領
域に堆積された余分の半導体層5aを一部除去するが、
このとき溝2内の埋め込み部5が図1(c)に示す如く
ダミー層4の中間程度までエッチングされた時点で全面
エッチバックを停止する。続いてバイアスECR−CV
D技術の水平戻し法を利用して、レジスト合わせのマー
ジンをとり、ダミー層4を残して図1(d)に示す表面
構造を得る。その後、少なくとも溝2の埋め込み部5の
上にホトレジスト膜6を図1(e)に示すようにパター
ン形成する。その後、堆積物層5aをエッチング除去
し、更にダミー層4及びエッチングストップ層3を順次
エッチング除去して、図1(f)の埋め込み構造を得
る。本例では図の如く埋め込み部5が、基板1の上面よ
りやや突出して形成され、基板1のコーナー部が露出す
ることが防止される。なお、本例では上記の全面エッチ
バック工程を水平戻し工程と後に行っても同等の効果が
得られる。
【0023】更に詳しくは本実施例では、半導体基板1
としてシリコン基板1を用い、バイアスECR−CVD
によりSiO2 を形成してこれを埋め込むように構成し
た。
【0024】本実施例においては、基板1の上にCVD
によりパッドSiO2 のエッチングストップ層3(例え
ば膜厚200Å)を、続いてポリSiによりダミー層4
(例えば膜厚1000Å)を設け、0.2μm幅の溝2
(トレンチ)を、フォトリソグラフィ技術とドライエッ
チング技術を用いて形成する(溝2の深さは例えば1μ
mとする)。 これにより図1(a)の構造を得る。
【0025】次にバイアスECR−CVD法を用いて、
この溝2を埋め込む。例えば、次の条件でトレンチ埋め
込みを行う。 使用ガス系:SiH4 /N2 O=20/35SCCM 圧力:7×10-4Torr マイクロ波:800W RFバイアス:500W このとき、埋め込みSiO2 がダミー層4であるポリS
iの少なくとも下端よりは上に来るように、予め時間を
設定しておく。これにより図1(b)の構造を得る。
【0026】その後、SiO2 を例えば使用ガス系CH
3 F=75SCCM、圧力5×10-2Torr、0.2
3W/cm2 の条件で全面エッチバックする。エッチバ
ック量は、最終的に埋め込みSiO2 5が基板1より突
出するようにポリSiの厚さより少なくして、図1
(c)の構造を得る。
【0027】次に、バイアスECR−CVD技術の水平
戻し法を使用して溝2の間の狭い部分の余分なSiO2
5aを除去し、レジスト合わせのマージンを広くとり、
図1(d)の構造を得る。水平戻しの条件は前記のバイ
アスECR−CVD法の使用ガス系をSiH4 /N2
=7.5/35SCCMに変えたほかは同じ条件で行う
ことにより、実施した。
【0028】その後、溝2外の広い領域のSiO2 5a
を除去するためレジストパターニングを行い、図1
(e)の構造を得る。それからこのホトレジストをマス
クとして前記の全面エッチバックと同じ条件でドライエ
ッチングするかウェットエッチングによってSiO2
除する。その後ダミー層4であるポリSi層をKOH溶
液などで除去し、更にエッチングストップ層3であるパ
ッドSiO2 層を希HFなどでエッチング除去する。こ
れにより図1(f)の構造を得ることができる。
【0029】本実施例によれば、埋め込みSiO2 が基
板1より突出するので、基板1のコーナーが露出するこ
とがなく、その後、基板1のシリコン表面を酸化した際
に、酸化膜の耐圧が劣化することはない。
【0030】実施例−2 この実施例は、本出願の請求項1の発明において、バイ
アスECR−CVDによる水平戻し工程後に、Arスパ
ッタエッチングを行い、次いで全面エッチバックを行っ
て、水平戻し工程時間を短縮してもレジスト合わせマー
ジンを確保できる好ましい実施態様を具体化したもので
ある。
【0031】実施例−1のバイアスECR−CVDによ
る埋め込み工程により得られた図1(b)の構造をバイ
アスECR−CVD技術の水平戻しを行うと図2(a)
の構造を得る。この後水平戻しを続けると水平方向(図
の左右方向)にしかエッチングが進行しないから図2
(b)のように溝2以外の領域に堆積された半導体層5
aの頂上部の幅がそのまま維持されて、いわゆるすそ引
きが生じる。
【0032】これに対して、水平戻しで図2(a)の構
造を得た時点で水平戻しに代えてArスパッタエッチン
グを行うと、縦方向、横方向の両方ともエッチングが進
行して、図2(c)に示すように溝2以外の領域に堆積
された半導体層5aの頂上部の幅が狭くなると同時にす
そ引きも小さくなる。この後、全面エッチングを行いレ
ジスト合わせのマージンを広く確保することが容易とな
る。
【0033】Arスパッタリングは水平戻しに使用する
ものと同じECR装置を使用して、例えばAr=50S
CCM、マイクロ波=600W、RF=500W、磁場
=875ガウス、圧力=7×10-4Torrで行う。
【0034】実施例−3 この実施例は、本出願の請求項1の発明において、基板
上に形成するダミー層の厚さを、バイアスECR−CV
D技術による水平戻し法のレジスト合わせのマージン確
保用すそ引き段差の厚さより厚く形成して、水平戻し工
程の時間を短縮するようにしたものである。請求項1の
発明の好ましい一実施態様を具体化したものである。
【0035】実施例−1のバイアスECR−CVDによ
る埋め込み工程により得られた図1(b)の構造をバイ
アスECR−CVD技術の水平戻しを行うとき、ダミー
層4であるポリSi層が薄いと図3に示す構造となる。
このとき、ダミー層4であるポリSi層をレジスト合わ
せのマージン確保用すそ引き段差の厚さより厚くすれば
図3で破線に示す構造となり、レジスト合わせのマージ
ンを確保するために必要なSiO2 エッチバック膜厚が
薄くなることになり、その分水平戻しに必要な時間が短
縮できることになる。
【0036】実施例−4 この実施例は、本出願の請求項2の発明を具体化したも
のであり、実施例−1と同様な微細化した半導体装置の
製造の際のトレンチアイソレーション構造形成にこの発
明を具体化したものである。
【0037】図4を参照する。本実施例では、基板11
の上にエッチングストップ層13及びダミー層14を形
成する材料によりこの順に膜を形成積層し、更にこれに
ホトレジスト層15をパターン形成し(図4(a)参
照)、これにホトレジスト15をマスクとしてドライエ
ッチング技術等により溝12を形成することによって、
図4(b)に示す如く、溝12(トレンチ)の開口22
の周囲に、エッチングストップ層13、ダミー層14及
びホトレジスト層15を設ける。次いでホトレジスト層
15を残したまま、前記溝12にバイアスECR−CV
Dによって半導体を埋め込み、図4(c)のような構造
にする。溝12内に形成された半導体の埋め込み部を符
号16で示し、溝12以外の領域に堆積された半導体層
16aで示す。このとき本実施例では、溝12内の半導
体層16は図4(c)に示す如く少なくともダミー層1
4の下端の上まで埋め込むが、溝12の左右両端にはホ
トレジスト層15の上端までメニスカス部の突起16b
が形成される。その後バイアスECR−CVD技術の水
平戻し法を利用して、ホトレジスト層15の上端が露出
する図4(d)の構造とする。その後レジストをリフト
オフして、ホトレジスト層15上の堆積物層16aを除
去して図4(e)に示す表面構造を得る。その後ダミー
層14をエッチング除去し、続いて突起16bを研摩除
去し、最後にエッチングストップ層13をエッチング除
去して、図4(f)の埋め込み構造を得る。本例では図
の如く埋め込み16が、基板11の上面よりやや突出し
て形成され、基板11のコーナー部が露出することが防
止される。
【0038】更に詳しくは本実施例では、実施例−1と
同様にパッドSiO2 のエッチングストップ層(例えば
膜厚100Å)とポリSiのダミー層14(例えば膜厚
1000Å)を順次形成積層したものにホトレジスト層
15をパターン形成して図4(a)のようにする。レジ
スト膜15の厚さは、なるべくアスペクト比が大きくな
らないように、次工程でのドライエッチング等での減少
分も含み最小膜厚にしておく。
【0039】次に、このレジスト膜5をマスクとして、
例えば次の条件でドライエッチングによって溝12を形
成する。 使用ガス系:SF6 /フロン113=10/60SCC
M 圧力:10mTorr マイクロ波:850W RFバイアス:150W これにより図4(b)の構造を得る。
【0040】次にバイアスECR−CVD法を用いて、
この溝12を、例えば、次の条件で埋め込む。 使用ガス系:SiH4 /N2 O=20/35SCCM 圧力:7×10-4Torr マイクロ波:800W RFバイアス:500W このとき、埋め込みSiO2 がダミー層14の少なくと
も下端より上に来るように、予め時間を設定しておく。
その結果、溝12の左右両端にはトレンチ形成後残った
ホトレジスト層15の上端まで突起16bが形成された
図4(c)の構造を得る。
【0041】その後、バイアスECR−CVD技術の水
平戻し法を利用して、図4(d)のようにホトレジスト
層15の上面端部の露出する構造を得る。水平戻しの条
件は上部埋め込み工程の使用ガス系をSiH4 /N2
=7.5/35SCCMに代えたほかは同じバイアスE
CR−CVD条件で行った。
【0042】その後、レジストをリフトオフしてホスト
レジスト層15上の堆積物層16aを同時に除去する。
レジストの除去は発煙硝酸などによるウェットプロセス
またはO2 アッシングドライエッチングのいずれかを使
用することが好ましい。これにより図4(e)に示す埋
め込み部の突起16bがダミー層14であるポリSi面
より突出した構造を得る。
【0043】次に、ダミー層14であるポリSi層をK
OH溶液などで除去し、凸状に突出した埋め込みSiO
2 16をパッドSiO2 層13をストッパーとして研摩
して平坦化する。最後にエッチングストップ層13であ
るパッドSiO2 層を希HFなどで除去して、図4
(f)の構造を得ることができる。研摩は、シリコン材
に対する一般的なポリッシュ手段を用いることにより、
行うことができる。
【0044】なお、溝2内のSiO2 埋め込み部16を
基板11面より突出させて、後工程でゲート酸化膜を形
成したときに、耐圧劣化の問題が起らないことを更に確
実にするためと、研摩時のストッパーとしてポリSi層
14を有効に活用するために、ダミー層14であるポリ
Si層のエッチングを中間で留め、研摩終了後残ったポ
リSiをパッドSiO2 と共に除去することは好ましい
ことである。
【0045】即ち、このようにすると、必ず埋め込み部
3であるSiO2 層は突出するため基板1のコーナーの
露出が避けられ、ここにゲート酸化膜を形成しても、耐
圧の劣化の問題は起らない。
【0046】
【発明の効果】上述の如く、本出願の請求項1の発明に
よれば、全面エッチバックで溝以外の領域の余分の堆積
物であるSiO2 等のすそが溝の端縁から後退するの
で、その工程の後または前に行う水平戻しの時間を短縮
できる。更に、水平戻しを行ってから全面エッチバック
を行う場合に、Arスパッタエッチング等の工程を挿入
すると水平方向、垂直方向の両方向ともエッチングが進
行しすそ引きが小さくなるので、水平戻し時間を短縮す
ることができる。また、ダミー層の厚さを水平戻し法で
生じる、レジスト合わせに必要なマージン確保用のすそ
引き段差の厚さより厚く形成することにより、水平戻し
時間を短縮することができる。
【0047】また、請求項2の発明によれば、ホトレジ
ストリフトオフによって溝以外の領域のSiO2 等の堆
積物を同時に除去されるので、全面エッチバック工程が
不要になるばかりでなく、埋め込み部の突起部のみを研
摩除去すればよいので研摩時間が短縮できる。
【0048】即ち、本出願の請求項1,2いずれの発明
によっても、従来のバイアスECR−CVD法等におけ
る最大の欠点であった水平戻しに表面の平坦化に要した
時間の大幅短縮が可能となる。しかも埋め込み材料であ
るSiO2 等が基板であるSi等の表面より突出する形
になるので、基板のコーナー部露出に伴う耐圧の問題を
解決するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例−1の工程を被堆積材料の断面
図で順に示した説明図である。
【図2】本発明の実施例−2の工程の要部を被堆積材料
の断面図で順に示すとともに、作用を説明する説明図で
ある。
【図3】本発明の実施例−3の要部を被堆積材料の断面
図で示した説明図である。
【図4】本発明の実施例−4の工程を被堆積材料の断面
図の順に示した説明図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 溝 3 エッチングストップ層 4 ダミー層 5 埋め込み部 5a 半導体層 6 ホトレジスト膜 11 半導体基板 12 溝 13 エッチングストップ層 14 ダミー層 15 ホトレジスト 16 埋め込み部 16a半導体層
【手続補正書】
【提出日】平成4年7月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 半導体装置の製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面の平坦化を迅速に
行うことができる半導体装置の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】半導体装置製造の分野では、素子の微細
化に伴い、アイソレーション(素子間分離)を従来のL
OCOSにかえて、溝に素子分離用絶縁物を埋め込んで
素子間分離を行うトレンチアイソレーション、特にシャ
ロートレンチアイソレーションを実用化する動きがあ
る。
【0003】かかるトレンチアイソレーション構造形成
に当たっては、トレンチ(溝)の埋め込み技術がそのキ
ープロセスのひとつになる。これについて、本発明者
は、エッチングと堆積を同時進行的に行う堆積手段、代
表的にはバイアスECR−CVD法を用いた種々の方法
を提案している。
【0004】そして、上記バイアスECR−CVD法で
は、上述のように堆積とエッチングを同時進行的に行う
ので、広いトレンチと狭いトレンチを同じ厚さのSiO
等の絶縁膜で埋め込む、いわゆる完全平坦化シャロー
トレンチ化が可能であり、しかもエッチングと堆積の比
率を制御することによって、比較的大きいアスペクト比
のトレンチ埋め込みにも対応できるばかりでなく、上記
比率の調整によって、基板に対して平行な水平方向には
エッチングが進行し、これと垂直な方向にはエッチング
も堆積も進行しないようにしていわゆる水平戻し法を用
い、これにより、レジスト合わせのマージンをとり、溝
以外の領域の余分に堆積した絶縁膜を除去することも可
能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
利点を利用したトレンチ埋め込みを行った場合、 1)バイアスECR−CVDのスループット自体が比較
的小さい。 2)トレンチ埋め込みの際のパターン依存性により、S
i等の基板の広い領域にはSiOが厚く残り、しかも
この水平戻しエッチングの際エッチング形状にすそ引き
を生じ、この部分の水平方向のエッチング速度が小さい
ため、スループットが更に一段と小さくなる。 という問題が生じる。
【0006】本発明は、かかる問題点を解決するために
なされたもので、バイアスECR−CVD法等の堆積手
段にエッチバック法またはホトレジスト膜のリフトオフ
法を組み合わせることによって、表面の平坦化が迅速に
行える半導体装置の製造方法を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本出願の請求項1の発明
は、基板上にエッチングストップ層とダミー層を順次形
成する工程と、前記基板に溝を形成する工程と、前記溝
をエッチングと堆積を同時進行的に行う堆積手段により
前記ダミー層まで埋め込みを行う工程と、前記溝以外の
領域に堆積された絶縁膜を全面エッチバックする工程
と、更に上記全面エッチバック工程後に前記溝以外の領
域に残った絶縁膜をエッチングと堆積を同時進行的に行
うエッチング手段により水平戻しする工程と、または、
上記水平戻し工程後に前記全面エッチバックを行うよう
する工程と、少なくとも前記溝の埋め込み部上にホト
レジスト膜を形成する工程と、前記ホトレジスト膜をマ
スクとして前記絶縁膜を除去する工程とを有することを
特徴とするものである。
【0008】本出願の請求項2の発明は、基板上にエッ
チングストップ層とダミー層及びホトレジストパターン
を順次形成する工程と、前記ホトレジスト膜をマスクと
して異方性エッチングにより前記基板上に溝を形成する
工程と、前記ホトレジスト膜を残したまま、エッチング
と堆積を同時進行的に行う堆積手段により前記ダミー層
まで前記の埋め込みを行う工程と、前記溝以外の領域に
堆積された絶縁膜をエッチングと堆積を同時進行的に行
うエッチング手段により水平戻しする工程と、前記ホト
レジスト膜をリフトオフする工程と、ダミー層をエッチ
ング除去する工程と、研摩する工程とを有することを特
徴とするものである。
【0009】本発明において、ダミー層とは、エッチン
グと堆積を同時進行的に行う堆積手段、代表的にはバイ
アスECR−CVD法により埋め込みを行う際には形成
しておき、最終的には除去するものを言う。
【0010】この発明において、ダミー層の上部表面を
超過しないように、即ちダミー層の中間程度の所まで反
応種を埋め込み、埋め込み後にダミー層を除去して、S
iO等のバイアスECR−CVD等により形成した層
を基板面より突出させるようにするのは、耐圧性の向上
等の理由から、好ましいことである。
【0011】ダミー層は、例えばバイアスECR−CV
DによりSiOを形成する場合には、ポリSi(ポリ
シリコン)から好ましく形成することができる。
【0012】本発明において、溝以外の領域に堆積した
SiO等の絶縁膜の除去に利用するダミー層をエッチ
ングする際のエッチング緩衝層として、エッチングスト
ップ層をダミー層と基板の間に形成しておき、最終的に
はこれを除去する構成をとることができる。
【0013】エッチングストップ層は、ダミー層よりエ
ッチング速度が小さい材料(例えばダミー層がポリSi
から成る場合、これよりエッチング速度が小さいシリコ
ン化合物等)を使用する必要があり、バイアスECR−
CVDによりSiOを形成する場合には、かかるスト
ップ層としては、パッドSiOから成る層を好ましく
採用できる。
【0014】また上記エッチングストップ層を除去後、
SiO等のバイアスECR−CVDにより形成する層
を基板面より突出させるのは、ゲート酸化膜の耐圧劣化
の防止のために有効である。
【0015】本出願の請求項1の発明において、バイア
スECR−CVDによる水平戻し工程後に、スパッタエ
ッチング(Arスパッタエッチング等)する工程を加
え、次いで全面エッチバックする工程を実施すること
は、バイアスECR−CVDによる水平戻し工程の時間
を短縮でき、好ましい態様である。
【0016】また、本出願の請求項1の発明において、
基板上に形成するダミー層の厚さを、レジスト合わせの
マージンをとるためのバイアスECR−CVDによる水
平戻し工程で生じるすそ引き段差の厚さより厚く形成し
ておくことも、水平戻し工程の時間を短縮でき、好まし
い実施態様である。
【0017】ここで、水平戻し法とは、水平戻しの条
件、即ち垂直方向(基板と垂直な方向、即ち添付図面の
上下方向)にはエッチングも堆積も進行せず、水平方向
(同じく添付図面の左右方向)ではエッチングが進行す
る条件でバイアスECR−CVDに代表されるエッチン
グと堆積を同時進行的に行う堆積手段を行う技術であ
る。
【0018】
【作用】本出願の請求項1の発明によれば、バイアスE
CR−CVD等によるトレンチ埋め込み後、水平戻し工
程の前または後に全面エッチバックをする工程を組み合
わせることにより、ダミー層上に堆積した余分の絶縁膜
の特に水平戻し法による除去で長時間を要するすそ引き
部分を除去できるので、水平戻しの時間を短縮できる。
【0019】本出願の請求項2の発明によれば、ホトレ
ジスト上に形成されたSiO等の堆積物を水平戻しで
後退させてホトレジストが露出後は、リフトオフにより
レジストとともに堆積物も同時に除去できるので、水平
戻しを短時間行うだけですむ。
【0020】
【実施例】以下本出願の各発明の実施例について、図面
を参照して説明する。但し当然のことではあるが、各発
明は以下述べる実施例により限定されるものではない。
【0021】実施例−1 この実施例は、本出願の請求項1の発明を、半導体装置
の製造、特に、64メガビットクラスSRAMの如き、
極微細化・集積化された半導体集積回路装置の製造に適
用し、この発明によりトレンチアイソレーション構造を
形成するようにしたものである。
【0022】図1を参照する。本実施例においては、半
導体基板1の上にエッチングストップ層3とダミー層4
を形成する各材料によりこの順にそれぞれの膜を形成積
層し、これにフォトリソグラフィー技術等により溝2を
形成することによって、図1(a)に示す如く、溝2
(トレンチ)の開口21の周囲に、エッチングストップ
層3とダミー層4を設ける。次いで該溝2にバイアスE
CR−CVDを行って絶縁材を埋め込み、図1(b)の
ようにする。溝2内に形成された絶縁材の埋め込み部を
符号5で示し、溝2以外の領域に堆積された絶縁膜を5
aで示す。このとき本実施例では、絶縁材は図1(b)
の如く少なくともダミー層4の下端の上まで埋め込ん
で、埋め込み部5とする。その後、全面エッチバック
(ブランケットエッチバック)を行い、溝2以上の領域
に堆積された余分の絶縁膜5aを一部除去するが、この
とき溝2内の埋め込み部5が図1(c)に示す如くダミ
ー層4の中間程度までエッチングされた時点で全面エッ
チバックを停止する。続いてバイアスECR−CVD技
術の水平戻し法を利用して、レジスト合わせのマージン
をとり、ダミー層4を残して図2(d)に示す表面構造
を得る。その後、少なくとも溝2の埋め込み部5の上に
ホトレジスト膜6を図2(e)に示すようにパターン形
成する。その後、堆積物層である絶縁膜5aをエッチン
グ除去し、更にダミー層4及びエッチングストップ層3
を順次エッチング除去して、図2(f)の埋め込み構造
を得る。本例では図の如く埋め込み部5が、基板1の上
面よりやや突出して形成され、基板1のコーナー部が露
出することが防止される。なお、本例では上記の全面エ
ッチバック工程を水平戻し工程後に行っても同等の効
果が得られる。
【0023】更に詳しくは本実施例では、半導体基板1
としてシリコン基板1を用い、バイアスECR−CVD
によりSiOを形成してこれを埋め込むように構成し
た。
【0024】本実施例においては、基板1の上にCVD
によりパッドSiOのエッチングストップ層3(例え
ば膜厚200Å)を、続いてポリSiによりダミー層4
(例えば膜厚1000Å)を設け、0.2μm幅の溝2
(トレンチ)を、フォトリソグラフィ技術とドライエッ
チング技術を用いて形成する(溝2の深さは例えば1μ
mとする)これにより図1(a)の構造を得る。
【0025】次にバイアスECR−CVD法を用いて、
この溝2を埋め込む。例えば、次の条件でトレンチ埋め
込みを行う。 使用ガス系:SiH/NO=20/35SCCM 圧力:7×10−4Torr マイクロ波:800W RFバイアス:500W このとき、埋め込みSiOがダミー層4であるポリS
iの少なくとも下端よりは上に来るように、予め時間を
設定しておく。これにより図1(b)の構造を得る。
【0026】その後、SiOを例えば使用ガス系CH
=75SCCM、圧力5×10−2Torr、0.
23W/cmの条件で全面エッチバックする。エッチ
バック量は、最終的に埋め込みSiO5が基板1より
突出するようにポリSiの厚さより少なくして、図1
(c)の構造を得る。
【0027】次に、バイアスECR−CVD技術の水平
戻し法を使用して溝2の間の狭い部分の余分なSiO
5aを除去し、レジスト合わせのマージンを広くとり、
図2(d)の構造を得る。水平戻しの条件は前記のバイ
アスECR−CVD法の使用ガス系をSiH/N
=7.5/35SCCMに変えたほかは同じ条件で行う
ことにより、実施した。
【0028】その後、溝2外の広い領域のSiO5a
を除去するためレジストパターニングを行い、
図2(e)の構造を得る。それからこのホトレジストを
マスクとして前記の全面エッチバックと同じ条件でドラ
イエッチングするかウェットエッチングによってSiO
を除する。その後ダミー層4であるポリSi層をKO
H溶液などで除去し、更にエッチングストップ層3であ
るパッドSiO層を希HFなどでエッチング除去す
る。これにより図2(f)の構造を得ることができる。
【0029】本実施例によれば、埋め込みSiOが基
板1より突出するので、基板1のコーナーが露出するこ
とがなく、その後、基板1のシリコン表面を酸化した際
に、酸化膜の耐圧が劣化することはない。
【0030】実施例−2 この実施例は、本出願の請求項1の発明において、バイ
アスECR−CVDによる水平戻し工程後に、Arスパ
ッタエッチングを行い、水平戻し工程時間を短縮しても
レジスト合わせマージンを確保できる好ましい実施態様
を具体化したものである。
【0031】実施例−1のバイアスECR−CVDによ
る埋め込み工程により得られた図1(b)の構造をバイ
アスECR−CVD技術の水平戻しを行うと図3(a)
の構造を得る。この後水平戻しを続けると水平方向(図
の左右方向)にしかエッチングが進行しないからいわゆ
るすそ引きが生じ、垂直方向にはエッチングが進まない
(図3(b))。
【0032】これに対して、水平戻しで図3(a)の構
造を得た時点で水平戻しに代えてArスパッタエッチン
グを行うと、縦方向、横方向の両方ともエッチングが進
行して、図3(c)に示すように溝2以外の領域に堆積
された絶縁材が除去され、全面エッチングを行う必要が
なくなる。
【0033】Arスパッタリングは水平戻しに使用する
ものと同じECR装置を使用して、例えばAr=50S
CCM、マイクロ波=600W、RF=500W、磁場
=875ガウス、圧力=7×10−4Torrで行う。
【0034】実施例−3 この実施例は、本出願の請求項1の発明において、基板
上に形成するダミー層の厚さを、バイアスECR−CV
D技術による水平戻し法のレジスト合わせのマージン確
保用すそ引き段差の厚さより厚く形成して、水平戻し工
程の時間を短縮するようにしたものである。請求項1の
発明の好ましい一実施態様を具体化したものである。
【0035】実施例−1のバイアスECR−CVDによ
る埋め込み工程により得られた図1(b)の構造にバイ
アスECR−CVD技術の水平戻しを行うとき、ダミー
層4のポリシリコン膜厚が薄いと図4(a)のようにな
る。レジスト合わせマージンLを得るために、Aに相当
する膜厚をエッチバックし、図4(c)の形状を得る。
水平線戻しではすそ引きが発生するため、ダミー層4が
薄いときには水平戻しに要する時間が長くなり、従って
プロセス時間が長くなるという問題がある。この問題を
解決するために、実施例−3では、ダミー層を厚くする
ことで、水平戻し時間を短くしても、十分なレジスト合
わせマージンを得られる手法を示すものである。図4
(b)に厚いダミー層4′を形成したトレンチをバイア
スECR−CVAにより埋め込み、さらに水平戻しを図
4(a)よりも短い時間行った時の形状を示す。図4
(a)の水平戻し後の形状(図4(b)の点線)と比較
してわかるように、プロセス(a)と同じレジスト合わ
せマージンを得るにはプロセス(a)のときのエッチバ
ック量Aよりも多いエッチバック量Bをエッチバックす
る必要がある。エッチバック後の形状を図4(d)に示
す。プロセス(b)では、エッチバック時間はプロセス
(a)よりも長い時間を要するものの、エッチバックよ
りも水平戻しの方がレートがはるかに遅いので、トータ
ルプロセスで比較するとプロセス(b)の方が所要時間
が短くなる。
【0036】実施例−4 この実施例は、本出願の請求項2の発明を具体化したも
のであり、実施例−1と同様な微細化した半導体装置の
製造の際のトレンチアイソレーション構造形成にこの発
明を具体化したものである。
【0037】図5及び図6を参照する。本実施例では、
基板11の上にエッチングストップ層13及びダミー層
14を形成する材料によりこの順に膜を形成積層し、更
にこれにホトレジスト層15をパターン形成し(図5
(a)参照)、これにホトレジスト15をマスクとして
ドライエッチング技術等により溝12を形成することに
よって、図5(b)に示す如く、溝12(トレンチ)の
開口22の周囲に、エッチングストップ層13、ダミー
層14及びホトレジスト層15を設ける。次いでホトレ
ジスト層15を残したまま、前記溝12にバイアスEC
R−CVDによって絶縁材を埋め込み、図5(c)のよ
うな構造にする。溝12内に形成された絶縁材の埋め込
み部を符号16で示し、溝12以外の領域に堆積された
絶縁膜を16aで示す。このとき本実施例では、溝12
内の絶縁材16は図5(c)に示す如く少なくともダミ
ー層14の下端の上まで埋め込むが、溝12の左右両端
にはホトレジスト層15の上端までメニスカス部の突起
16bが形成される。その後バイアスECR−CVD技
術の水平戻し法を利用して、ホトレジスト層15の上端
が露出する図6(d)の構造とする。その後レジストを
リフトオフして、ホトレジスト層15上の堆積物層であ
る絶縁部16aを除去して図6(e)に示す表面構造を
得る。その後ダミー層14をエッチング除去し、続いて
突起16bを研摩除去し、最後にエッチングストップ層
13をエッチング除去して、図6(f)の埋め込み構造
を得る。本例では図の如く埋め込み16が、基板11の
上面よりやや突出して形成され、基板11のコーナー部
が露出することが防止される。
【0038】更に詳しくは本実施例では、実施例−1と
同様にパッドSiOのエッチングストップ層(例えば
膜厚100Å)とポリSiのダミー層14(例えば膜厚
1000Å)を順次形成積層したものにホトレジスト層
15をパターン形成して図5(a)のようにする。レジ
スト膜15の厚さは、なるべくアスペクト比が大きくな
らないように、次工程でのドライエッチング等での減少
分も含み最小膜厚にしておく。
【0039】次に、このレジスト膜5をマスクとして、
例えば次の条件でドライエッチングによって溝12を形
成する。 使用ガス系:SF/フロン113=10/60SCC
M 圧力:10mTorr マイクロ波:850W RFバイアス:150W これにより図5(b)の構造を得る。
【0040】次にバイアスECR−CVD法を用いて、
この溝12を、例えば、次の条件で埋め込む。 使用ガス系:SiH/NO=20/35SCCM 圧力:7×10−4Torr マイクロ波:800W RFバイアス:500W このとき、埋め込みSiOがダミー層14の少なくと
も下端より上に来るように、予め時間を設定しておく。
その結果、溝12の左右両端にはトレンチ形成後残った
ホトレジスト層15の上端まで突起16bが形成された
図5(c)の構造を得る。
【0041】その後、バイアスECR−CVD技術の水
平戻し法を利用して、図6(d)のようにホトレジスト
層15の上面端部の露出する構造を得る。水平戻しの条
件は上部埋め込み工程の使用ガス系をSiH/N
=7.5/35SCCMに代えたほかは同じバイアスE
CR−CVD条件で行った。
【0042】その後、レジストをリフトオフしてホスト
レジスト層15上の堆積物層16aを同時に除去する。
レジストの除去は発煙硝酸などによるウェットプロセス
またはOアッシングドライエッチングのいずれかを使
用することが好ましい。これにより図6(e)に示す埋
め込み部の突起16bがダミー層14であるポリSi面
より突出した構造を得る。
【0043】次に、ダミー層14であるポリSi層をK
OH溶液などで除去し、凸状に突出した埋め込みSiO
16をパッドSiO層13をストッパーとして研摩
して平坦化する。最後にエッチングストップ層13であ
るパッドSiO層を希HFなどで除去して、図6
(f)の構造を得ることができる。研摩は、シリコン材
またはSiO に対する一般的なポリッシュ手段を用い
ることにより、行うことができる。凸状に突出した埋め
込みSiO16のポリッシュレートは平坦面のポリッ
シュレートより大きいので、凸部のみを除去しての平坦
化を行うことができる。
【0044】なお、溝2内のSiO埋め込み部16を
基板11面より突出させて、後工程でゲート酸化膜を形
成したときに、耐圧劣化の問題が起らないことを更に確
実にするためと、研摩時のストッパーとしてポリSi層
14を有効に活用するために、ダミー層14であるポリ
Si層のエッチングを中間で留め、研摩終了後残ったポ
リSiをパッドSiOと共に除去することは好ましい
ことである。
【0045】即ち、このようにすると、必ず埋め込み部
16であるSiO層は突出するため基板1のコーナー
の露出が避けられ、ここにゲート酸化膜を形成しても、
耐圧の劣化の問題は起らない。
【0046】
【発明の効果】上述の如く、本出願の請求項1の発明に
よれば、全面エッチバックで溝以外の領域の余分の堆積
物であるSiO等のすそが溝の端縁から後退するの
で、その工程の後または前に行う水平戻しの時間を短縮
できる。更に、水平戻しを行ってから全面エッチバック
を行う場合に、Arスパッタエッチング等の工程を挿入
すると水平方向、垂直方向の両方向ともエッチングが進
行しすそ引きが小さくなるので、水平戻し時間を短縮す
ることができる。また、ダミー層の厚さを水平戻し法で
生じる、レジスト合わせに必要なマージン確保用のすそ
引き段差の厚さより厚く形成することにより、水平戻し
時間を短縮することができる。
【0047】また、請求項2の発明によれば、ホトレジ
ストリフトオフによって溝以外の領域のSiO等の堆
積物を同時に除去されるので、全面エッチバック工程が
不要になるばかりでなく、埋め込み部の突起部のみを研
摩除去すればよいので研摩時間が短縮できる。
【0048】即ち、本出願の請求項1,2いずれの発明
によっても、従来のバイアスECR−CVD法等におけ
る最大の欠点であった水平戻しに表面の平坦化に要した
時間の大幅短縮が可能となる。しかも埋め込み材料であ
るSiO等が基板であるSi等の表面より突出する形
になるので、基板のコーナー部露出に伴う耐圧の問題を
解決するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例−1の工程を被堆積材料の断面
図で順に示した説明図である。
【図2】本発明の実施例−1の工程を被堆積材料の断面
図で順に示した説明図である。
【図3】本発明の実施例−2の工程の要部を被堆積材料
の断面図で順に示すとともに、作用を説明する説明図で
ある。
【図4】本発明の実施例−3の要部を被堆積材料の断面
図で示した説明図である。
【図5】本発明の実施例−4の工程を被堆積材料の断面
図の順に示した説明図である。
【図6】本発明の実施例−4の工程を被堆積材料の断面
図の順に示した説明図である。
【符号の説明】 1 半導体基板 2 溝 3 エッチングストップ層 4 ダミー層 5 埋め込み部5a 絶縁膜 6 ホトレジスト膜 11 半導体基板 12 溝 13 エッチングストップ層 14 ダミー層 15 ホトレジスト 16 埋め込み部16a絶縁膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上にエッチングストップ層とダミー層
    を順次形成する工程と、 前記基板に溝を形成する工程と、 前記溝をエッチングと堆積を同時進行的に行う堆積手段
    により前記ダミー層まで埋め込みを行う工程と、 前記溝以外の領域に堆積された半導体層を全面エッチバ
    ックする工程と、 更に上記全面エッチバック工程後に前記溝以外の領域に
    残った半導体層をエッチングと堆積を同時進行的に行う
    エッチング手段により水平戻しする工程と、 または、上記水平戻し工程後に全面エッチバックする工
    程と、 少なくとも前記溝の埋め込み部上にホトレジスト膜を形
    成する工程と、 前記ホトレジスト膜をマスクとして前記半導体層とエッ
    チングストップ層とを除去する工程とを有することを特
    徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】基板上にエッチングストップ層とダミー層
    及びホトレジストパターンを順次形成する工程と、 前記ホトレジスト膜をマスクとして異方性エッチングに
    より前記基板上に溝を形成する工程と、 前記ホトレジスト膜を残したまま、エッチングと堆積を
    同時進行的に行う堆積手段により前記ダミー層まで前記
    溝の埋め込みを行う工程と、 前記溝以外の領域に堆積された半導体層をエッチングと
    堆積を同時進行的に行うエッチング手段により水平戻し
    する工程と、 前記ホトレジスト膜をリフトオフする工程と、 ダミー層をエッチング除去する工程と、 研摩する工程とを有することを特徴とする半導体装置の
    製造方法。
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