JPH0629375B2 - ポリカチオンポリマ−の溶液 - Google Patents

ポリカチオンポリマ−の溶液

Info

Publication number
JPH0629375B2
JPH0629375B2 JP363186A JP363186A JPH0629375B2 JP H0629375 B2 JPH0629375 B2 JP H0629375B2 JP 363186 A JP363186 A JP 363186A JP 363186 A JP363186 A JP 363186A JP H0629375 B2 JPH0629375 B2 JP H0629375B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
integer
alkyl group
formula
solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP363186A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62161866A (ja
Inventor
由紀夫 大貫
昭夫 近藤
昇 小山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tosoh Corp filed Critical Tosoh Corp
Priority to JP363186A priority Critical patent/JPH0629375B2/ja
Publication of JPS62161866A publication Critical patent/JPS62161866A/ja
Publication of JPH0629375B2 publication Critical patent/JPH0629375B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は交換基として第四級アンモニウム塩を含み主鎖
がペルフルオロカーボン重合体からなるポリカチオンポ
リマーの溶液に関し、該ポリマーの被膜の形成を要する
分野に使用される。
(従来の技術) 一般にフルオロカーボン重合体は溶剤に対する耐性が優
れていることから、従来よりこれらを含む溶液はほとん
ど知られていない。例えばポリテトラフルオロエチレ
ン,テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレ
ン共重合体及びテトラフルオロエチレン/ペルフルオロ
(アルキルビニルエーテル)共重合体はほとんどの溶剤
に対して不溶性である。一方、ペルフルオロカーボン重
合体においては特定の官能基を有するものについて特定
の溶媒に溶解する例が報告されている。例えばスルホニ
ル基を含有するフルオロカーボン重合体はリン酸ヘキサ
メチルトリアミド,1,3−ジメチル−2−イミダゾリ
ジノン、若しくはジメチルスルホキシドにそれぞれ18
0℃,200℃,190℃において溶解することが報告
されている。(特開昭57−18234,同57−1823
46,Journal Physical Chemistry,87,3642,1983)
ポリカチオンポリマーの分子構造はスルホニル基を含有
するフルオロカーボン重合体に類似している。しかしな
がらスルホニル基と比較すると第四級アンモニウム塩基
の耐熱性は低く、80℃以上の温度では分解する。従っ
て、第四級アンモニウム塩を含み主鎖がペルフルオロカ
ーボン重合体からなるポリカチオンポリマーを溶解する
ためにはスルホニル基を含有するフルオロカーボン重合
体を溶解するような溶媒を用いることができるであろう
ことが推察されるが、その溶解条件は適当でない。この
ように、ポリカチオンポリマーが分解することなく安定
な状態で溶解しうる適当な溶媒はまだ見い出されていな
い。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は前述のように溶解が著しく困難とされてきた、
交換基として第四級アンモニウム塩を含み主鎖がペルフ
ルオロカーボン重合体からなるポリカチオンポリマーの
溶液を提供することにある。
(問題点を解決するための手段) 即ち、本発明は交換基として第四級アンモニウム塩を含
み主鎖がペルフルオロカーボン重合体からなるポリカチ
オンポリマーをジメチルスルホキシド(DMSO),ジ
メチルホルムアミド(DMF),リン酸ヘキサメチルトリ
アミド(HMPA),1,3−ジメチル−2−イミダゾ
リジノン(DMI)の中の少なくとも1種とイソプロピ
ルアルコール(i−PA)との混合溶媒に溶解してなる
ことを特徴とする、交換基として第四級アンモニウム塩
を含み主鎖がペンフルオロカーボン重合体からなるポリ
カチオンポリマーの溶液を提供するものである。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明で溶液とされる第四級アンモニウム塩を含み主鎖
がペルフルオロカーボン重合体からなるポリカチオンポ
リマーの例としては、下記一般式1,2,3で表わされ
る構造を有するポリマーを挙げることができる。
式1 ただし、X=FまたはCF3 , l=0または1〜5の整数, m=0または1 n=1または2〜5の整数, p/q=2〜16 R1,R2,R3=低級アルキル基 Z =ハロゲン陰イオン,BF4 ,SbCl5 または R4=低級アルキル基,置換または無置換フェニル基また
は低級ペルフルオロアルキル基 式2 ただし、X,l,m,n,p,qおよびZ は式1と同
一, R5は水素原子または低級アルキル基,R,R,R
は低級アルキル基、あるいはR5,R6が一体となってポリ
メチレン鎖 を形成してもよい。
aは2〜4の整数,bは2〜3の整数 式3 ただし、R5は式2と同一 R,R10,R11は低級アルキル基、あるいはR5,R10
が一体となってポリメチレン鎖 を形成してもよい。
aは2〜4の整数,bは2〜3の整数、X,l,m,
n,p,qおよびZ は式1と同一。
すでに述べたように上記のポリカチオンポリマーを溶解
するために用いる溶媒にはスルホニル基を含有するペル
フルオロカーボン重合体を溶解するDMSOやHMPA
などの非プロトン性極性溶媒を用いるのが好ましいと考
えられる。しかしながらそれぞれの溶媒を用いてもポリ
カチオンポリマーはそれぞれの溶媒に膨潤するが溶解し
ない。そこで本発明では上記DMSOなどの溶媒にアル
コール類など種々のプロトン性有機溶媒を添加し、ポリ
カチオンポリマーの溶解性を検討した結果、特にi−PA
を添加溶媒として用いるとポリカチオンポリマーの溶解
度が著しく高められることがわかった。他方、i−PAあ
るいは他のアルコール類のみを溶媒として用いてもポリ
カチオンポリマーは溶解しない。
第四級アンモニウム基を含み主鎖がペルフルオロカーボ
ン重合体からなるポリカチオンポリマーのDMSO,D
MF,HMPA,DMIの中の少なくともひとつとi−
PAとの混合溶媒への溶解はこのポリカチオンポリマーの
一定量を混合溶媒の一定量に添加し、必要に応じ加熱,
撹拌することによって行なわれる。混合溶媒中のDMS
O,DMF,HMPA,DMIの中の少なくとも一つの
混合割合は10〜80重量%であり,i−PAの混合割合
は90〜20重量%である。それ以外の混合割合で混合
した溶媒にはポリカチオンポリマーは溶解しない。溶解
に際しての温度は第四級アンモニウム塩の保護,溶解性
の点から、30℃以上70℃以下が好ましい。
(発明の効果) 以上のようにして得られる交換基として第四級アンモニ
ウム塩を含み主鎖がペルフルオロカーボン重合体からな
るポリカチオンポリマーの上記のように調製した混合溶
媒溶液は種々の用途に利用できる。このポリカチオンポ
リマーが耐酸化性,耐塩素性,耐アルカリ性および耐熱
性に優れたアニオン交換膜として有用であることは周知
の事実である。この溶液を用いれば、ポリカチオンポリ
マーをフィルム化する手段や操作が極めて簡素になり、
任意の形状の膜及び任意の厚さの膜の製造が可能とな
る。その結果、任意の物体表面の形状にかかわらず、こ
の表面上に一様にポリカチオンポリマーの膜を任意の厚
さで被覆できる。また、このポリカチオンポリマーから
なるアニオン交換膜は、例えば水酸化ナトリウムと塩素
を製造する際の電解用隔膜として有用であるが、この隔
膜のピンホールや亀裂の補修もこのポリマーの溶液を用
いて容易に行なうことができる。
燃料電池等に用いる電極表面をペルフルオロカーボンポ
リマー膜で改質することにより、触媒作用を有する化合
物、特にアニオン性触媒を膜中に固定することもでき
る。燃料電池には、強酸性,強塩基性電解質を使用する
ことが多いが、触媒の支持体である上記ポリマーはこの
ような過酷な条件下でも使用可能である。
また、半導体電極表面を上記ポリマー膜で被覆すること
により、半導体表面の腐食や酸化溶解を防止すると共
に、このポリマー膜中に酸化還元化学種を固定した半導
体電極を湿式光電池へ応用することができる。この場
合、上記ポリマーが耐光性等に優れているので、耐久性
に優れた湿式光電池を作製可能である。
さらに、イオン選択性電極等を利用したセンサにも応用
できる。官能部となる電極表面を上記ポリマーによって
被覆し、特定のイオンや化学種に選択的に応答するアニ
オン性化合物をポリマー膜中に固定してセンサとする。
ハイドロカーボン系ポリカチオンポリマーには水溶性の
ものが多く、これを用いたセンサは水溶性被試験液中で
の測定には不都合であるが、上記ポリマー膜を用いたセ
ンサは被試験液が水溶性であることはもちろんのこと、
強酸性,強塩基性など比較的過酷な条件下であっても測
定可能である。
上記のどの場合においても、電極表面に一様で均一なポ
リマー膜を被覆することによって目的を達成できる。こ
のためには上記ペルフルオロカーボン重合体のポリマー
溶液を調製し、これを塗布あるいはスプレーした後、溶
媒のみを乾燥してポリマー膜被覆電極を得るという方法
が便宜的である。本発明はこのような応用を可能にする
ポリマー溶液を提供するものである。
このようにこのポリカチオンポリマーの溶液のもたらす
利点は大きい。
(実施例) 以下実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、
本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではな
い。
実施例1 100mlのセパラブルフラスコに 式 で表わされる、第四級アンモニウム塩を含み、主鎖がペ
ルフルオロカーボン重合体からなるポリカチオンポリマ
ー0.5gを入れ、ここにDMSO10mlおよびi−PA
10mlを加え、60℃で72時間撹拌することにより均
一な溶液を調製した。この溶液を室温で100日間放置
したところ沈殿を生じることなく安定であった。
実施例2 100mlのセパラブルフラスコに で表わされる第四級アンモニウム塩を含み、主鎖がペル
フルオロカーボン重合体からなるポリカチオンポリマー
0.5gを入れ、ここにDMF10mlおよびi−PA10
mlを加え、60℃で72時間撹拌することにより均一な
溶液を調製した。この溶液を室温で100日間放置した
ところ、沈殿を生じることなく安定であった。
実施例3 100mlのセパラブルフラスコに で表わされる第四級アンモニウム塩を含み、主鎖がペル
フルオロカーボン重合体からなるポリカチオンポリマー
0.5gを入れ、ここにHMPA10mlおよびi−PA1
0mlを加え、60℃で72時間撹拌することにより均一
な溶液を調製した。この溶液を室温で100日間放置し
たところ、沈殿を生じることなく安定であった。
実施例4 実施例2においてDMFとi−PAの混合溶媒をDMI1
0mlおよびi−PA10mlに変えた以外同様にして均一な
溶液を調製した。この溶液を室温で100日間放置した
ところ、沈殿を生じることなく安定であった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式1,式2あるいは式3で表わされ
    る、交換基として第四級アンモニウム塩を含み主鎖がペ
    ルフルオロカーボン重合体からなるポリカチオンポリマ
    ーをジメチルスルホキシド,ジメチルホルムアミド,リ
    ン酸ヘキサメチルトリアミド,1,3−ジメチル−2−
    イミダゾリジノンの中から選ばれる少なくとも1種とイ
    ソプロピルアルコールとの混合溶媒であって混合溶媒中
    のジメチルスルホキシド,ジメチルホルムアミド,リン
    酸ヘキサメチルトリアミド,1,3−ジメチル−2−イ
    ミダゾリジノンの中から選ばれる少なくとも1種の混合
    割合が10〜80重量%であり、イソプロピルアルコー
    ルの混合割合が90〜20重量%である溶媒に溶解して
    成るポリカチオンポリマーの溶液。 式1: (ただし、X=FまたはCF、l=0または1〜5の
    整数、m=0または1、n=1または2〜5の整数、p
    /q=2〜16、R,R,R=低級アルキル基、
    =ハロゲン陰イオン,BF ,SbCl =低級アルキル基,置換または無置換フェニル基ま
    たは低級ペルフルオロアルキル基) 式2: (ただし、X,l,m,n,p,qおよびZ は式1と
    同一、Rは水素原子または低級アルキル基、R,R
    ,Rは低級アルキル基、あるいはR,Rが一体
    となってポリメチレン鎖 を形成してもよい。aは2〜4の整数、bは2〜3の整
    数) 式3: (ただし、Rは式2と同一、R,R10,R11は低級
    アルキル基、あるいはR,R10が一体となってポリメ
    チレン鎖 を形成してもよい。aは2〜4の整数、bは2〜3の整
    数、X,l,m,n,p,qおよびZ は式1と同一)
JP363186A 1986-01-13 1986-01-13 ポリカチオンポリマ−の溶液 Expired - Lifetime JPH0629375B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP363186A JPH0629375B2 (ja) 1986-01-13 1986-01-13 ポリカチオンポリマ−の溶液

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP363186A JPH0629375B2 (ja) 1986-01-13 1986-01-13 ポリカチオンポリマ−の溶液

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62161866A JPS62161866A (ja) 1987-07-17
JPH0629375B2 true JPH0629375B2 (ja) 1994-04-20

Family

ID=11562837

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP363186A Expired - Lifetime JPH0629375B2 (ja) 1986-01-13 1986-01-13 ポリカチオンポリマ−の溶液

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0629375B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103459526B (zh) * 2011-01-21 2016-08-17 索尔维特殊聚合物意大利有限公司 氟化的阴离子交换聚合物的液体组合物

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62161866A (ja) 1987-07-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3594940B2 (ja) 高分子電解質膜
Carretta et al. Ionomeric membranes based on partially sulfonated poly (styrene): synthesis, proton conduction and methanol permeation
US6590067B2 (en) Modification of polymers with basic N-groups and ion exchange groups in the lateral chain
JP2002529546A (ja) ポリマー組成物、該ポリマー組成物を含む膜、その製造方法およびその使用
CN102015830A (zh) 新型含磺酸基链段化嵌段共聚物聚合物及其用途、新型嵌段共聚物聚合物的制造方法
DE602004013249T2 (de) Sulfoniertes Polymer mit einem Nitrilgruppen enthaltenden hydrophoben Block und feste Polymerelektrolyte
Rusanov et al. Proton-conducting polymers and membranes carrying phosphonic acid groups
US4659744A (en) Fluorocarbon anion exchangers and processes for their preparation
JP2903038B2 (ja) アニリン系導電性ポリマーとその製造方法
JP2005171025A (ja) プロトン伝導膜の製造方法
DE112007002070T5 (de) Polymer, Polymerelektrolyt und Brennstoffzelle mit Verwendung desselben
DE10347530A1 (de) Blockcopolymer und dessen Verwendung
JPH0687949A (ja) 導電性複合物及びその製造法
CA2593312A1 (en) Composition containing oxocarbon and use thereof
JPH0629375B2 (ja) ポリカチオンポリマ−の溶液
DE112010003618T5 (de) Biphenyltetrasulfonsäureverbindung, verfahren zur herstellung derselben, polymer und polymerelektrolyt
JPH0629376B2 (ja) ポリカチオンポリマ−の溶液
DE112007001464T5 (de) Kondensierte Ringe enthaltender Polymerelektrolyt und Anwendung hierfür
CN102686623A (zh) 聚亚芳基离聚物膜
JP4997852B2 (ja) スルホン化ポリアリーレン系重合体
JP2003055457A (ja) スルホン酸含有イオン伝導性ポリベンズイミダゾール
JP2006342244A (ja) 熱安定性改良プロトン伝導膜および該伝導膜形成用組成物
JP2003020415A (ja) ブレンドポリマー電解質、該電解質を主成分とする電解質膜、及び該電解質を用いた膜/電極接合体
JP2008027903A (ja) 縮合環含有高分子電解質およびその用途
CN103087318B (zh) 一种侧链磺酸化的聚砜及其制备方法