JPH06291335A - 圧力センサ装置及びその製造方法とエッチング液 - Google Patents

圧力センサ装置及びその製造方法とエッチング液

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JPH06291335A
JPH06291335A JP7802793A JP7802793A JPH06291335A JP H06291335 A JPH06291335 A JP H06291335A JP 7802793 A JP7802793 A JP 7802793A JP 7802793 A JP7802793 A JP 7802793A JP H06291335 A JPH06291335 A JP H06291335A
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JP
Japan
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silicon substrate
diaphragm
piezoresistive element
sensor device
pressure sensor
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JP7802793A
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Tomoaki Murakami
友章 村上
Takao Kato
貴雄 加藤
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OKI SHISUTETSUKU TOKAI KK
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
OKI SHISUTETSUKU TOKAI KK
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クレータ発生や、ピエゾ抵抗素子の濃度低下
等によるセンサ特性の劣化を防止する。 【構成】 シリコン基板1の所定箇所にピエゾ抵抗素子
5を形成すると共に、ベース層6、エミッタ層7及びコ
レクタ層8からなるトランジスタを形成する。ピエゾ抵
抗素子5に対応するシリコン基板1の底面に、Alを
0.005%以上含有するKOH溶液を用いてエッチン
グし、凹部形状のダイアフラム18を形成する。このダ
イアフラム18の面には、相互に接続された微小クレー
タ18cが均一な密度で形成される。このような圧力セ
ンサ装置では、印加された圧力によってダイアフラム1
8が変形し、その歪によるピエゾ抵抗素子5の抵抗値変
化が、ベース層6、エミッタ層7及びコレクタ層8から
なるトランジスタによって電気信号に変換される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車、計測分野、工
場自動化(FA)、医療技術(ME)等に用いられ、シ
リコン単結晶等の持つピエゾ抵抗効果を利用して圧力/
電気変換を行う圧力センサ装置とその製造方法、さらに
単結晶シリコンをエッチングするエッチング液に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような分野の技術としては、
例えば次のような文献に記載されるものがあった。 文献1;特公昭57−58791号公報 文献2;電学論C、109[12](平1)杉山・山下
・船橋・島岡・瀧川・五十嵐著「ワンチップ集積化圧力
センサ」P.855−861 図2(a),(b)は、前記文献等に記載された従来の
圧力センサ装置を示す図であり、同図(a)は断面図、
及び同図(b)は底面図である。この圧力センサ装置の
製造方法では、例えば結晶軸(100)のP型シリコン
基板1を用い、その表面のバイポーラトランジスタ形成
領域に、N+ 埋込層2を形成し、さらに該シリコン基板
1の全面に、N型エピタキシャル層3を形成する。N+
埋込層2の周辺のエピタキシャル層3中に、該エピタキ
シャル層3の表面からシリコン基板1まで到達するP+
分離層4を形成する。
【0003】次に、拡散技術によってピエゾ抵抗形成領
域に不純物を拡散し、ピエゾ抵抗素子5を形成する。そ
して、ピエゾ抵抗素子5と隣接するバイポーラトランジ
スタ形成領域に、拡散技術によって不純物を拡散し、N
PNトランジスタのベース層6、エミッタ層7、及びコ
レクタ層8を形成する。これらの拡散層の形成処理にお
いて、シリコン基板1の表面及び裏面には酸化膜9が形
成されるので、それらの上に窒化膜10を形成する。ピ
エゾ抵抗素子5とNPNトランジスタ上の酸化膜9及び
窒化膜10を選択的にエッチングしてコンタクト孔11
を開孔し、それらの上に、Al配線12を形成する。そ
して、それらの素子を保護するためのパッシベーション
膜として窒化膜13を形成する。Al配線12を外部と
接続するために、エッチングによって窒化膜13を選択
的に開孔し、電極パッド14を形成する。ピエゾ抵抗素
子5の形成位置に合わせてシリコン基板1の裏面の窒化
膜や酸化膜を選択的に除去した後、窒化膜13の形成さ
れた表面をワックスを用いてステンレス(SUS)板に
貼り付ける。そして、KOH等のアルカリ性のエッチン
グ液を用い、シリコン基板1の裏面をエッチングし、凹
部を形成する。この凹部の薄肉状の底面18aがダイア
フラム18となる。ここで、エッチング液は、通常、シ
リコンに対するエッチング精度の良いKOH溶液が用い
られる。
【0004】その後、シリコン基板1の裏面の不要な窒
化膜や酸化膜を除去し、さらに、窒化膜13上に貼り付
けられたSUS板を除去すれば、圧力センサ装置の製造
が終了する。このようにして製造された圧力センサ装置
では、シリコン基板1の裏面のダイアフラム18に外部
から圧力が印加されると、その圧力によって該ダイアフ
ラム18が変形し、その歪によってピエゾ抵抗素子5の
抵抗値が変化する。この抵抗値の変化は、ベース層6、
エミッタ層7、及びコレクタ層8からなるNPNトラン
ジスタによって電気信号に変換され、外部へ取り出され
る。この種の圧力センサ装置では、小型軽量で、高性
能、及び応答性に優れている1とから、自動車や、計測
分野、FA分野等といった種々の用途に用いられるよう
になってきている。特に、この圧力センサ装置では、シ
リコン基板1に設けられたダイアフラム18上に形成さ
れたピエゾ抵抗素子5の圧力による抵抗変化を利用して
圧力を検出するようになっており、基板としてシリコン
を使うことから、大規模集積回路(LSI)等の集積化
技術との一体化も盛んに試みられている。従来の他の圧
力センサ装置の製造方法例を図3〜図5に示す。
【0005】図3(a)〜(d)、図4(a)〜
(c)、及び図5(a)〜(c)は、前記文献等に記載
された従来の他の圧力センサ装置の製造方法を示す製造
工程図であり、この図を参照しつつ、従来の他の圧力セ
ンサ装置の製造工程を説明する。図3(a)の工程で
は、図2の方法と同様に、結晶軸(100)のP型シリ
コン基板101上のバイポーラトランジスタ形成領域
に、N+ 埋込層102を形成する。図3(b)の工程
で、シリコン基板101上にN型エピタキシャル層10
3を形成する。拡散技術を用いて不純物を選択的に拡散
し、N+ 埋込層102の周囲のエピタキシャル層103
の表面からシリコン基板101まで到達するP+分離層
104を形成する。そして、拡散技術によって不純物を
拡散し、ピエゾ抵抗素子105を形成し、同時にその上
に酸化膜106を形成する。図3(c)の工程で、全面
に窒化膜107を形成した後、図3(d)の工程で、分
離領域108上の窒化膜107及び酸化膜106をエッ
チングで除去する。図4(a)の工程で、分離酸化膜1
09を形成し、次に、図4(b)の工程で、窒化膜10
7及び酸化膜106をエッチングで一旦除去した後、再
度酸化膜106を形成する。そして、インプランテーシ
ョン、及び拡散技術により、バイポーラトランジスタ形
成領域に不純物を拡散してNPNトランジスタのベース
層110、エミッタ層111及びコレクタ層112を形
成する。その後、図4(c)の工程で、全面に層間絶縁
膜、例えば、リン(P)をドープした酸化膜(PSG)
113を形成する。図5(a)の工程で、ダイアフラム
形成領域上のPSG113のみを除去し、残ったPSG
113に対して熱処理を行ってその平坦化を行い、表面
段差をなだらかにする。この熱処理と同時に、ピエゾ抵
抗素子105の表面も酸化される。そして、シリコン基
板101の裏面だけに窒化膜114を形成する。図15
(b)の処理で、NPNトランジスタ等の上にコンタク
ト孔115を開孔し、Al配線116を形成した後、そ
れらの素子を保護するためのパッシベーション膜117
を形成する。次に、シリコン基板101の裏面のダイア
フラム形成領域の窒化膜114及び酸化膜106をエッ
チングにより除去する。図5(c)の工程で、シリコン
基板101の裏面の窒化膜114及び表面のパッシベー
ション膜117をマスクにして、KOH等のアルカリ性
のエッチング液でシリコン基板101を異方性エッチン
グし、凹部形状のダイアフラム118を形成した後、窒
化膜114及び酸化膜106をエッチングによって除去
する。その後、Al配線116上のパッシベーション膜
117をエッチングにより除去し、この圧力センサ装置
と外部を電気的に接続するためのボンディングパッドを
形成すれば、該圧力センサ装置の製造が終了する。この
ようにして製造された圧力センサ装置においても、図2
の装置と同様の動作を行う。この圧力センサ装置の製造
方法において、インプランテーションによってピエゾ抵
抗素子105を形成したときのシミュレーションによる
プロファイルを図6(a),(b)に示す。図6(a)
は拡散時のプロファイル、及び図6(b)は最終プロフ
ァイルを示す図である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
圧力センサ装置及びその製造方法等では、次のような課
題があった。 (1) 図2(a),(b)の圧力センサ装置及びその
製造方法では、ダイアフラム18の形成面、即ちその凹
部の底面18aに、直径100〜500μm 程度の円形
のくぼみ形状を呈するクレータ18bが発生し、部分的
にダイアフラム18の薄い領域が形成されることがあ
る。ダイアフラム18は、その厚さが薄くなればなるほ
ど、同じ印加圧力に対して歪量が大きくなる。そのた
め、クレータ18bが発生すると、圧力変化に対するダ
イアフラム18の歪量がクレータ領域のみ、他のダイア
フラム領域と異なる。その結果、ピエゾ抵抗素子5の抵
抗値変化、さらには圧力センサ装置全体の特性を劣化さ
せるという問題があった。クレータ18bの発生の原因
を調査した結果、ダイアフラム18の形成時に、シリコ
ンに対するエッチング精度の優れるアルカリ性のエッチ
ング液としてKOH溶液を使用するが、このKOH溶液
に溶解したAlが原因であることが判明した。クレータ
18bの発生理由は、未だ充分解明されていないが、K
OH溶液中に溶解したAlが作用し、エッチング速度が
ダイアフラム18の形成面に対して異なることが推定さ
れる。Al溶解量とクレータ発生密度との関係を測定し
たところ、図7に示すような関係があった。この図から
明らかなように、クレータ18bの発生量を少くするた
めには、エッチング溶液へのAl溶解量を少くする必要
がある。ところが、エッチング液がKOH溶液の場合、
そのKOH溶液を作るためのKOH試薬に0.001%
程度のAlが含まれており、該KOH溶液中のAl溶解
量を零にすることが不可能であった。そのため、従来の
技術ではクレータ18bをなくすことができなかった。
【0007】(2) 従来の図3〜図5に示す圧力セン
サ装置及びその製造方法では、図4(a)の工程で分離
酸化膜109を形成した後に、図4(b)の工程におい
て、窒化膜107及び酸化膜106をエッチング技術に
より一旦除去して再度酸化技術によって酸化膜106を
形成する。さらに、図5(a)の工程において、酸素雰
囲気下での熱処理によってPSG113の平坦化を行
い、下地の影響によって発生したPSG113の表面段
差をなだらかにする。このような分離酸化膜形成後の酸
化膜再形成や、PSG平坦化時の酸化といった工程と同
時に、ピエゾ抵抗素子105上も酸化される。その結
果、ピエゾ抵抗素子105の不純物である例えばボロン
(B)濃度が低下して抵抗値を変化させてしまうという
問題や、圧力による抵抗値変化(抵抗変化率)を小さく
させてしまうという問題があった。例えば、抵抗変化率
が小さくなると、その分、信号増幅のための増幅器のゲ
インを大きくしなければならず、その際、ノイズも増幅
され、ノイズ特性が劣化するという問題を生じさせる。
また、ピエゾ抵抗素子105のB濃度低下による悪影響
を考えてみる。表面不純物濃度については、センサ特性
の1つである感度温度特性(温度による圧力感度の変動
特性)に強い影響力を持つため、その値を制御(コント
ロール)する必要があるといわれている。しかし、ピエ
ゾ抵抗素子105のB濃度低下は、酸化膜106とシリ
コン基板101との界面付近、つまり、シリコン基板1
01の表面付近において特に顕著に発生するため、前記
の特性の変動を引き起こすという問題が生じる。一例を
挙げると、ピエゾ抵抗素子形成終了直後には、1.4×
1020ions/cm2 の表面濃度であったのに対し、その後
の酸化処理によって最終的には6.2×1019ions/cm
2 と低下してしまう。さらに、図3(b)の工程におい
て、拡散技術を用いたピエゾ抵抗素子105の形成で
は、表面濃度のコントロールが非常に困難であるため、
安定したピエゾ抵抗素子105を形成することができな
い。
【0008】ここで、表面の不純物濃度を高濃度にする
必要性について説明する。前記文献2に記載されている
ように、表面不純物濃度を、例えば3.3×1020ions
/cm3 にすることにより、出力誤差を0%にできる。こ
の表面不純物濃度を3.3×1020ions/cm3 を中心と
して、低濃度または高濃度になるほど、出力誤差が大き
くなる。前記の例で説明したように、拡散技術を用いた
ピエゾ抵抗素子形成では、表面濃度が3.3×1020io
ns/cm3 より低濃度側に位置している。そのため、出力
誤差を減少してセンサ特性を向上するためには、表面不
純物濃度の低下を防ぎ、より高濃度を実現する必要があ
るが、従来の技術ではそれが困難である。本発明は、前
記従来技術が持っていた課題として、クレータ発生や、
ピエゾ抵抗素子の濃度低下等によるセンサ特性や出力特
性の劣化の点について解決し、特性の優れた圧力センサ
装置及びその製造方法と、それらに使用するエッチング
液を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、前記課題
を解決するため、シリコン基板の一方の面に穿設された
凹部の底面に形成され、印加圧力により変形して歪を生
じる薄肉状のダイアフラムと、前記シリコン基板のダイ
アフラム上に形成され、前記歪によって抵抗値が変わる
ピエゾ抵抗素子とを、備えた圧力センサ装置において、
前記凹部の底面に、相互に接続されたクレータを均一な
密度で形成したダイアフラム構造にしている。第2の発
明では、シリコン基板の一方の面に穿設された凹部の底
面に形成され、印加圧力により変形して歪を生じる薄肉
状のダイアフラムと、前記シリコン基板のダイアフラム
上に形成され、前記歪によって抵抗値が変わるピエゾ抵
抗素子と、前記シリコン基板の他方の面において前記ピ
エゾ抵抗素子の近傍に形成され、該ピエゾ抵抗素子の抵
抗値変化を電気信号の形で取り出すトランジスタとを、
備えた圧力センサ装置の製造方法において、次のような
手段を講じている。即ち、前記シリコン基板の他方の面
に前記トランジスタを形成し、そのトランジスタ上に層
間絶縁膜を選択的に形成した後、インプランテーション
技術を用いて前記トランジスタの近傍に、選択的に不純
物イオンを打ち込んで前記ピエゾ抵抗素子を形成する。
次に、短時間アニール(RTA)技術を用い、前記イン
プランテーション箇所に対して短時間に高温の熱処理を
行う。その後、前記シリコン基板の一方の面を選択的に
エッチングして前記凹部を形成し、前記ダイアフラムを
形成するようにしている。第3の発明では、第2の発明
の圧力センサ装置の製造方法において、前記短時間アニ
ール技術を用いて前記層間絶縁膜を平坦化するようにし
ている。第4の発明では、単結晶シリコンを異方性エッ
チングするエッチング液として、Alを0.005%以
上含有するKOH溶液を使用するようにしている。第5
の発明では、シリコン基板の一方の面に穿設された凹部
底面に形成され、印加圧力により変形して歪を生じる薄
肉状のダイアフラムと、前記シリコン基板のダイアフラ
ム上に形成され、前記歪によって抵抗値が変わるピエゾ
抵抗素子とを、備えた圧力センサ装置の製造方法におい
て、次のような手段を講じている。即ち、拡散技術を用
いて前記シリコン基板の他方の面に、選択的に不純物を
拡散して、前記ピエゾ抵抗素子を形成する。その後、第
4の発明のエッチング液を用いて前記シリコン基板の一
方の面を選択的にエッチングし、相互に接続されたクレ
ータが均一な密度で底面に形成された前記凹部を形成
し、前記ダイアフラムを形成するようにしている。
【0010】
【作用】第1の発明によれば、以上のように圧力センサ
装置を構成したので、ダイアフラムを構成する凹部の底
面に形成された均一密度のクレータは、ダイアフラム面
膜厚の均一化を図り、圧力センサ特性の向上を図る働き
がある。第2の発明によれば、トランジスタ形成後にピ
エゾ抵抗素子を形成することは、該トランジスタ形成上
必要な酸化工程等のピエゾ抵抗素子に対する悪影響の排
除が行える。インプランテーション及びRTA技術を用
いてピエゾ抵抗素子を形成することは、不純物濃度の制
御性を向上させ、さらにピエゾ抵抗素子における表面濃
度を高濃度に設定することを可能にさせる働きがある。
第3の発明によれば、RTA技術を用いて層間絶縁膜を
平坦化することは、その層間絶縁膜の平坦化のための熱
処理工程を省略させる働きがある。第4の発明によれ
ば、Alを0.005%以上含有するKOH溶液は、例
えばこれを単結晶シリコンのエッチングに用いた場合、
そのエッチング面における微小クレータの集合体を形成
させる働きがある。第5の発明によれば、第4の発明の
エッチング液を用いてシリコン基板をエッチングし、ダ
イアフラムを形成すれば、そのダイアフラム面に微小ク
レータの集合体を形成させ、該ダイアフラムを均一な厚
みにエッチングする働きがある。従って、前記課題を解
決できるのである。
【0011】
【実施例】第1の実施例 図1(a),(b)は、本発明の第1の実施例の圧力セ
ンサ装置を示す図であり、同図(a)は断面図、及び同
図(b)は底面図である。さらに、図8(a)〜
(d)、及び図9(a)〜(c)は、図1に示す圧力セ
ンサ装置の製造方法を示す製造工程図である。なお、従
来の図2中の要素と共通の要素には共通の符号が付され
ている。まず、図1(a),(b)を参照しつつ、本実
施例における圧力センサ装置の構成を説明する。この圧
力センサ装置は、従来の図2と同様に、例えば結晶軸
(100)のP型シリコン基板1の表面にピエゾ抵抗素
子5が形成され、それと対応するシリコン基板1の底面
にアルカリ性のエッチング液を用いて凹部が形成され、
その凹部の底面18aの薄肉部分がダイアフラム18を
構成している。ピエゾ抵抗素子5の近傍のシリコン基板
1の表面には、ベース層6、エミッタ層7、及びコレク
タ層8からなるNPNトランジスタが形成されている。
本実施例の圧力センサ装置が従来のものと異なる点は、
ダイアフラム18の構成が異なっている。即ち、本実施
例のダイアフラム18では、シリコン基板1の底面に、
例えば平面サイズが2μm 以上から10μm 以下の凹部
が形成され、その凹部の底面(即ち、ダイアフラム面)
18aに、サイズが例えば10μm 以下の2〜3μm 程
度の微小クレータ18cの集合体が形成されている。多
数の微小クレータ18cは、それらのクレータ同志が接
続され、ダイアフラム面内均一な密度で散在している。
このように、本実施例のダイアフラム18では、ダイア
フラム面である凹部底面18aに、互いに接続された微
小クレータ18cが均一な密度で形成された構造となっ
ている。そのため、従来のようにダイアフラム面が局部
的に他の領域と比べて薄くなるといった不具合がなくな
り、圧力センサ特性の向上が期待できる。
【0012】次に、図8(a)〜(d)、及び図9
(a)〜(c)を参照しつつ、図1に示す圧力センサ装
置の製造工程(1)〜(4)を説明する。 (1)図8(a),(b)の工程 図8(a)において、結晶軸(100)のP型シリコン
基板1の表面のバイポーラトランジスタ形成領域に、拡
散技術を用いてアンチモン(Sb)を拡散し、N+ 埋込
層2を形成する。次に、図8(b)に示すように、エピ
タキシャル技術により、PをドープしたN型エピタキシ
ャル層3を形成する。そして、拡散技術により、N+
込層2の周辺のエピタキシャル層3中にBを拡散し、該
エピタキシャル層3の表面からシリコン基板1まで到達
するP+ 分離層4を形成する。
【0013】(2) 図8(c)の工程 拡散技術を用いてピエゾ抵抗形成領域にBを拡散し、ピ
エゾ抵抗素子5を形成する。ピエゾ抵抗素子5の近傍の
バイポーラトランジスタ形成領域にBを拡散し、NPN
トランジスタのベース層6を形成する。続いて、拡散技
術を用いてバイポーラトランジスタ形成領域にPを拡散
し、NPNトランジスタのエミッタ層7及びコレクタ層
8を形成する。ここまでの工程において、拡散層の形成
で、酸化膜の形成、選択拡散領域の酸化膜除去、及び拡
散時の選択拡散領域上への酸化膜の再形成が行われてお
り、シリコン基板1の表面及び裏面には酸化膜9が形成
されている。その後、化学的気相成長(CVD)法によ
り、酸化膜9上に窒化膜10を2000Å程度形成す
る。
【0014】(3) 図8(d)及び図9(a),
(b)の工程 図8(d)において、ピエゾ抵抗素子5及びNPNトラ
ンジスタ上に、エッチングによって選択的にコンタクト
孔11を開孔し、それらの上に選択的にAl配線12を
形成する。次に、全面に、素子を保護するためのパッシ
ベーション膜として、CVD法によって窒化膜13を1
μm 程度形成する。図9(a)において、Al配線12
を外部と接続するために、そのAl配線12上の窒化膜
13をエッチングによって選択的に開孔し、電極パッド
14を形成する。電極パッド14の形成後、図9(b)
に示すように、ピエゾ抵抗素子5の位置に合わせてシリ
コン基板1裏面の窒化膜10及び酸化膜9をエッチング
によって開孔し、開孔部15を形成する。その後、窒化
膜13の形成された表面をワックス16を用いて基板
(例えば、SUS板)17に貼り付ける。
【0015】以上の工程(1)〜(3)は、従来とほぼ
同様である。 (4) 図(9)(c)の工程 アルカリ性のエッチング液を用いてシリコン基板1の裏
面をエッチングし、凹部形状のダイアフラム18を形成
し、その後、シリコン基板1裏面の窒化膜10及び酸化
膜9を除去し、次いでSUS板17を除去すれば、図1
の圧力センサ装置が得られる。ダイアフラム18の形成
時に使用するエッチング液として、本実施例ではAlを
0.005%以上(例えば、0.008%)溶解させた
KOH溶液を用いている。図10は、実験結果より求め
たKOH溶液中のAl溶解量とクレータ発生密度及びク
レータサイズとの関係を示す図である。この図に示すよ
うに、KOH溶液中のAl溶解量が0.005%以上で
あれば、図1(b)に示すように、ダイアフラム18の
底面18aに形成される微小クレータ18cのクレータ
サイズが10μm 以下となり、クレータ同志が接続して
面内均一の分布が得られる(図10のA領域)。本実施
例の製造方法では、Alを0.005%以上(例えば、
0.008%)溶解させたKOH溶液を用いてシリコン
基板1の裏面をエッチングし、ダイアフラム18を形成
するようにしたので、該ダイアフラム18を構成する凹
部底面(ダイアフラム面)18aに、互いに接続して均
一な密度で多数の微小クレータ18cが形成される。そ
のため、ダイアフラム面が従来のように局部的に他の領
域と比べて薄くなるといった不具合がなくなり、製造さ
れた圧力センサ装置の性能が向上する。Alを0.00
5%以上溶解させたKOH溶液を用いてシリコン基板1
の裏面をエッチングすると、溶解されたAlが触媒的作
用等によって多数の微小クレータ18cが形成されるも
のと推定される。なお、エッチング液として用いたKO
H溶液は、シリコンをエッチングする他の分野の技術
(例えば、マイクロマシン等)にも適用できる。
【0016】第2の実施例 図11(a)〜(d)、図12(a)〜(c)、図13
(a)〜(c)、及び図14(a),(b)は、本発明
の第2の実施例の圧力センサ装置の製造方法を示す製造
工程図であり、従来の製造工程を示す図3〜図5中の要
素と共通の要素には共通の符号が付されている。以下、
図11〜図14を参照しつつ、本実施例の製造工程
(1)〜(6)を説明する。 (1) 図11(a),(b)の工程 図11(a)において、例えば結晶軸(100)のP型
シリコン基板101上のバイポーラトランジスタ形成領
域に、拡散技術によってSbを拡散し、N+ 埋込層10
2を形成する。図11(b)に示すように、エピタキシ
ャル技術により、シリコン基板101上にPがドープさ
れたN型エピタキシャル層103を形成する。次に、拡
散技術により、エピタキシャル層103にBを拡散し、
+ 埋込層102周辺の該エピタキシャル層103の表
面からシリコン基板101まで到達するP+ 分離層10
4を形成する。その後、従来のようなピエゾ抵抗素子形
成工程を行わず、シリコン基板101の表面及び裏面に
酸化膜106を200〜500Å程度形成する。以下、
図13(a)の工程までは、従来とほぼ同様に処理され
る。
【0017】(2) 図11(c),(d)及び図12
(a)の工程 図11(c)において、シリコン基板101の表面及び
裏面の酸化膜106上に、CVD法を用いて窒化膜10
7を形成する。次に、図11(d)に示すように、分離
領域108の窒化膜107及び酸化膜106をエッチン
グ技術によって除去する。その後、図12(a)におい
て、酸化技術によって分離酸化膜109を1μm 程度形
成する。
【0018】(3) 図12(b)の工程 シリコン基板101の表面及び裏面に形成された窒化膜
107及び酸化膜106をエッチング技術によって一旦
除去し、再度、シリコン基板101の表面及び裏面に、
酸化技術によって酸化膜106を200〜500Å程度
形成する。この酸化膜106の除去及び再形成は、分離
酸化膜109周辺のエピタキシャル層103表面におい
て、分離酸化膜109形成時に窒化物が形成されるた
め、この窒化物を除去するために行われる。窒化物を除
去しないと、分離酸化膜109周辺での電気的リークを
引き起こすからである。次に、インプランテーション、
及び拡散技術により、バイポーラトランジスタ形成領域
にBを拡散し、NPNトランジスタ6のベース層110
を形成し、続いて、同じ方法によってバイポーラトラン
ジスタ形成領域にAsを拡散してNPNトランジスタの
エミッタ層111及びコレクタ層112を形成する。
【0019】(4) 図12(c)及び図13(a)の
工程 図12(c)において、CVD法によってシリコン基板
101表面の全面に0.5μm 程度のPSG113を形
成する。図13(a)に示すように、PSG113をダ
イアフラム形成領域120上のみ除去する。これは、後
の工程で形成されるダイアフラム上の膜を減らすことに
より、膜の膨張係数の違いによって生じる応力が該ダイ
アフラムに与える影響をなくすためである。次に、酸素
雰囲気下の熱処理によって平坦化を行い、下地の影響で
生じたPSG113の表面段差をなだらかにする。この
酸素雰囲気下の熱処理は、後に形成されるAl配線のP
SG表面段差による段切れを防止するために行うもので
あり、この熱処理と同時に、ダイアフラム形成領域12
0の表面も酸化される。その後、CVD法により、0.
2μm 程度の窒化膜114を700〜1000℃程度で
形成し、次に、表面の窒化膜114を除去する。つま
り、シリコン基板101の裏面にだけ窒化膜114を形
成する。表面の窒化膜114の除去は、後に形成される
コンタクトの断面形状がオーバハングになってAl配線
が切れることを防止するために行われる。
【0020】(5) 図13(b)の工程 ホトリソ技術を用い、シリコン基板101表面の全面に
レジスト121を塗布し、そのレジスト121のピエゾ
抵抗素子形成領域のみ除去して開孔部を形成する。次
に、イオンインプランテーション技術により、不純物B
+ を4E15ions/cm2 打ち込み、ピエゾ抵抗素子10
5を形成する。その後、インプランテーションによって
生じた結晶損傷を回復させるため、アニールと呼ばれる
熱処理を行う。この場合のアニールは、RTA技術によ
り、例えば150℃、30秒の熱処理を行う。このRT
Aを行うのは、ピエゾ抵抗素子105の高濃度を維持す
るためと、NPNトランジスタへの影響をなくすために
行われる。この際、通常のアーネス(拡散炉)アニール
技術では、Bを表面の酸化膜が吸い上げてしまい、ピエ
ゾ抵抗素子105の表面濃度が低下してしまう。そのた
め、本実施例では、RTA処理を行い、短時間に高温の
アニール処理を実施するため、不純物の吸い上げを微少
に押さえ込むことができる。
【0021】(6) 図13(c)及び図14(a),
(b)の工程 これらの工程は、従来とほぼ同様に行われる。即ち、図
13(c)において、NPNトランジスタ上に選択的に
コンタクト孔115を開孔し、それらの上にAl配線1
16を形成する。そして、素子を保護するためのパッシ
ベーション膜117をプラズマCVD法によって1μm
程度形成する。次に、シリコン基板101裏面における
ダイアフラム形成領域の窒化膜114及び酸化膜106
をエッチングにより除去する。図14(a)において、
窒化膜114及びパッシベーション膜117をマスクに
して、アルカリ性のエッチング液(例えば、KOH溶液
等)を用いてシリコン基板101の裏面を異方性エッチ
ングし、ダイアフラム118を形成する。そして、窒化
膜114及び酸化膜106をエッチングにより除去す
る。図14(b)において、Al配線116上のパッシ
ベーション膜117をエッチングにより除去し、該圧力
センサ装置と外部を電気的に接続するためのボンディン
グパッド119を形成すれば、圧力センサ装置の製造が
終了する。このようにして製造された圧力センサ装置で
は、従来と同様に、印加された圧力によってダイアフラ
ム118が変形し、その歪によるピエゾ抵抗素子105
の抵抗値変化がNPNトランジスタで電気信号に変換さ
れる。
【0022】本実施例では、次のような利点(i)〜
(iii)を有している。 (i) 本実施例では、ピエゾ抵抗素子形成工程をトラ
ンジスタ形成後に行うので、従来のようなトランジスタ
形成前にピエゾ抵抗素子形成を行なう製造方法に比べ、
トランジスタ形成上必要な参加工程の影響をピエゾ抵抗
素子105が受けなくなる。そのため、ピエゾ抵抗素子
105におけるB濃度の低下が防止され、抵抗変化率が
小さくなったり、温度変化特性が劣化するといった問題
を解決でき、圧力センサ装置の特性が向上する。 (ii) インプランテーションを用いてピエゾ抵抗素子
105を形成しているので、拡散によって形成するピエ
ゾ抵抗素子105に比べ、不純物濃度のコントロールが
制御良くでき、圧力センサ装置の特性が安定化する。例
えば、B濃度の値を例に挙げると、注入エネルギー40
KeV、ドーズ量4.0×1015ions/cm2 の条件にて
インプランテーションを実施し、1150℃、30秒の
RTA処理を行うと、表面濃度が1.4×1020ions/
cm2 となり、拡散によって形成したピエゾ抵抗素子10
5の拡散工程終了時とほぼ等しい値となる。このよう
に、本実施例ではピエゾ抵抗素子105のインプランテ
ーションは、トランジスタ形成後に行うため、酸化処理
の影響がなく、最終表面濃度がそのまま1.4×1020
ions/cm2 となる。シミュレーションによる本実施例の
最終プロファイルを図15に示すシミュレーションによ
る従来の図6のプロファイルと本実施例のプロファイル
を比較すると、不純物濃度のコントロールが制御良くで
きることが理解できる。 (iii) 図13(b)の工程において用いられるインプ
ランテーション+RTAでは、従来のような拡散技術で
は実現することのできなかった2×1020ions/cm2
上の高濃度に表面濃度を設定することも可能である。従
って、感度温度特性について最適な表面濃度を実現でき
る。
【0023】第3の実施例 本実施例では、第2の実施例の工程の短縮化が図られて
いる。以下その工程(1)〜(3)を、第2の実施例で
用いた図11〜図14を参照しつつ説明する。 (1) 図11(a)〜(d)及び図12(a)〜
(c)の工程 第2の実施例と同一の処理が行われる。 (2) 図13(a)の工程 図12(c)の工程でシリコン基板101表面の全面に
形成されたPSG113を、第2の実施例と同様に、ダ
イアフラム形成領域120上のみ除去する。これは、ダ
イアフラム上の膜を減らすこにとより、膜の膨張係数の
違いによって生じる応力が該ダイアフラムに与える影響
をなくすためである。 (3) 図13(b)の工程 ホトリソ技術を用い、シリコン基板101表面の全面に
レジスト121を塗布し、ピエゾ抵抗素子形成領域のみ
エッチングして開孔部を形成する。次に、イオンインプ
ランテーション技術により、B+ を不純物として4E1
5ions/cm2 打ち込み、ピエゾ抵抗素子105を形成す
る。その後、インプランテーションによって生じた結晶
損傷を回復させると共に、残されたPSG113を平坦
化させるため、RTAで、例えば1150℃、30秒の
熱処理を行う。 (4) 図13(c)及び図14(a),(b)の工程 図13(b)の工程後の処理は、第2の実施例と同様に
実施される。本実施例の製造方法では、第2の実施例の
利点に加え、次のような利点がある。即ち、図13
(b)の工程において、RTAを行うことにより、層間
絶縁膜であるPSG113が流動性を示して平坦化する
ため、第2の実施例の平坦化熱処理を省略することが可
能となる。これにより、第2の実施例の工程を短縮でき
る。なお、本発明は上記実施例に限定されず、例えば、
圧力センサ装置の断面構造を図示以外のものに変えた
り、あるいはその製造方法おいて他の材料や条件のもと
で他の処理の変える等、種々の変形が可能である。
【0024】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1の発明
によれば、ダイアフラムを構成する凹部底面に、相互に
接続されたクレータを均一な密度で形成したダイアフラ
ム構造にしたので、ダイアフラムを均一な厚さに形成す
ることが容易となり、従来のようなダイアフラム面が局
部的に他の領域と比べて薄くなるといった不具合がなく
なり、圧力センサ装置の特性が向上する。第2の発明に
よれば、トランジスタ形成後にピエゾ抵抗素子を形成す
るようにしたので、従来のようなトランジスタ形成前に
ピエゾ抵抗素子の形成を行う製造方法に比べ、トランジ
スタ形成上必要な酸化工程等の影響をピエゾ抵抗素子が
受けなくなり、該ピエゾ抵抗素子における不純物濃度の
低下を防止できる。そのため、抵抗変化率が小さくなっ
たり、感度温度特性が悪くなるといった問題がなくな
り、圧力センサ装置の特性が向上する。さらに、ピエゾ
抵抗素子の形成にインプランテーション技術を用いてい
るので、従来のような拡散によって形成するピエゾ抵抗
素子に比べ、不純物濃度のコントロールが制御良くで
き、圧力センサ装置の特性が安定化する。その上、RT
A技術を用いてインプランテーション箇所の熱処理を行
うので、従来のような拡散技術では実現することができ
なかった高濃度に、ピエゾ抵抗素子の表面濃度を設定す
ることも可能であり、感度温度特性について最適な表面
濃度を実現できる。第3の発明によれば、RTA技術を
用いて層間絶縁膜を平坦化するようにしたので、第2の
発明の効果に加えて、該層間絶縁膜に対する平坦化熱処
理を省略でき、それによって工程を短縮できる。第4の
発明によれば、単結晶シリコン基板用のエッチング液
を、Alを0.005%以上含有するKOH溶液で構成
したので、アルミ溶解量とクレータサイズ及びクレータ
密度とに密接な関係があることより、例えばシリコン基
板をエッチングしてダイアフラムを形成する場合、その
ダイアフラム面に、互いに接続した微小クレータを均一
な密度で簡単に形成することができる。このKOH溶液
は、シリコンをエッチングする他の分野の技術(例え
ば、マイクロマシン等)にも適用できる。第5の発明に
よれば、第4の発明のKOH溶液を用いてシリコン基板
をエッチングし、ダイアフラムを形成するようにしたの
で、従来のような直径数100μm の円形のクレータ発
生をなくし、ダイアフラム面が局部的に他の領域と比べ
て薄くなるといった不具合がなくなり、圧力センサ装置
の特性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す圧力センサ装置の
断面図及び底面図である。
【図2】従来の圧力センサ装置の断面図及び底面図であ
る。
【図3】従来の他の圧力センサ装置の製造方法を示す製
造工程図である。
【図4】従来の他の圧力センサ装置の製造方法を示す製
造工程図である。
【図5】従来の他の圧力センサ装置の製造方法を示す製
造工程図である。
【図6】従来の拡散時プロファイル及び最終プロファイ
ルを示す図である。
【図7】従来のAl溶解量とクレータ発生密度との関係
を示す図である。
【図8】図1の製造方法を示す製造工程図である。
【図9】図1の製造方法を示す製造工程図である。
【図10】第1の実施例におけるAl溶解量とクレータ
発生密度及びクレータサイズの関係を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施例の圧力センサ装置の製
造方法を示す製造工程図である。
【図12】本発明の第2の実施例の圧力センサ装置の製
造方法を示す製造工程図である。
【図13】本発明の第2の実施例の圧力センサ装置の製
造方法を示す製造工程図である。
【図14】本発明の第2の実施例の圧力センサ装置の製
造方法を示す製造工程図である。
【図15】本発明の第2の実施例の最終プロファイルを
示す図である。
【符号の説明】
1,101 P型シリコン基板 2,102 N+ 埋込層 3,103 N型エピタキシャル層 4,104 P+ 分離層 5,105 ピエゾ抵抗素子 6,110 ベース層 7,111 エミッタ層 8,112 コレクタ層 9,106 酸化膜 10,13,107,114 窒化膜 12,116 Al配線 18,118 ダイアフラム 18a 凹部底面 18c 微小クレータ 109 分離酸化膜 113 PSG 117 パッシベーション膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板の一方の面に穿設された凹
    部の底面に形成され、印加圧力により変形して歪を生じ
    る薄肉状のダイアフラムと、 前記シリコン基板のダイアフラム上に形成され、前記歪
    によって抵抗値が変わるピエゾ抵抗素子とを、 備えた圧力センサ装置において、 前記凹部の底面に、相互に接続されたクレータを均一な
    密度で形成したダイアフラム構造にしたことを特徴とす
    る圧力センサ装置。
  2. 【請求項2】 シリコン基板の一方の面に穿設された凹
    部の底面に形成され、印加圧力により変形して歪を生じ
    る薄肉状のダイアフラムと、 前記シリコン基板のダイアフラム上に形成され、前記歪
    によって抵抗値が変わるピエゾ抵抗素子と、 前記シリコン基板の他方の面において前記ピエゾ抵抗素
    子の近傍に形成され、該ピエゾ抵抗素子の抵抗値変化を
    電気信号の形で取り出すトランジスタとを、 備えた圧力センサ装置の製造方法において、 前記シリコン基板の他方の面に前記トランジスタを形成
    し、そのトランジスタ上に層間絶縁膜を選択的に形成し
    た後、 インプランテーション技術を用いて前記トランジスタの
    近傍に、選択的に不純物イオンを打ち込んで前記ピエゾ
    抵抗素子を形成し、 次に、短時間アニール技術を用い、前記インプランテー
    ション箇所に対して短時間に高温の熱処理を行い、 その後、前記シリコン基板の一方の面を選択的にエッチ
    ングして前記凹部を形成し、前記ダイアフラムを形成す
    ることを特徴とする圧力センサ装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記短時間アニール技術を用いて前記層
    間絶縁膜を平坦化することを特徴とする請求項2記載の
    圧力センサ装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 単結晶シリコンを異方性エッチングする
    エッチング液において、Alを0.005%以上含有す
    るKOH溶液で構成したことを特徴とするエッチング
    液。
  5. 【請求項5】 シリコン基板の一方の面に穿設された凹
    部の底面に形成され、印加圧力により変形して歪を生じ
    る薄肉状のダイアフラムと、 前記シリコン基板のダイアフラム上に形成され、前記歪
    によって抵抗値が変わるピエゾ抵抗素子とを、 備えた圧力センサ装置の製造方法において、 拡散技術を用いて前記シリコン基板の他方の面に、選択
    的に不純物を拡散して前記ピエゾ抵抗素子を形成した
    後、 請求項4のエッチング液を用いて前記シリコン基板の一
    方の面を選択的にエッチングし、相互に接続されたクレ
    ータが均一な密度で底面に形成された前記凹部を形成
    し、前記ダイアフラムを形成することを特徴とする圧力
    センサ装置の製造方法。
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