JPH06287837A - 織機における緯糸の制御装置 - Google Patents

織機における緯糸の制御装置

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JPH06287837A
JPH06287837A JP9840793A JP9840793A JPH06287837A JP H06287837 A JPH06287837 A JP H06287837A JP 9840793 A JP9840793 A JP 9840793A JP 9840793 A JP9840793 A JP 9840793A JP H06287837 A JPH06287837 A JP H06287837A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複雑な制御をすることなく、緯糸の到達タイ
ミングを一定にすることができ、さらに、緯糸に及ぼす
衝撃緩衝の効果を高めること。 【構成】 緯糸の緯入れ経路(22)中にブレーキ装置
(14)と、緯糸を流体移送するノズル(16)とを有
する織機における緯糸の制御装置である。制御装置は、
緯糸(10)の先端が緯入れ経路中の所定の中間位置
(Y)へ到達する時期を検出するセンサ(24)と、緯
糸の先端の中間位置への目標の推測到達時期とセンサで
検出された時期とが入力し、緯糸の先端が推測到達時期
に中間位置へ到達するように流体の圧力を制御する圧力
制御器(26)と、センサ(24)で検出された時期が
入力し、この検出時期の遅速に応じてブレーキ装置(1
4)の作動を制御するブレーキ制御器(28)とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は織機における緯糸の制御
装置に関し、特に、圧力流体によって緯糸を移送する織
機における前記緯糸の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】圧力流体をノズルに導き、ノズルに通し
た緯糸を圧力流体によって移送する織機において、糸ク
ランプすなわちブレーキ装置を補助緯糸制御装置として
備えたものがある(特公平 3-50019号公報;以下、第1
先行技術という)。この織機では、図6に示すように、
緯入れ経路の距離xにおける高速緯糸の先端の通過が早
期の時点t1で検出された場合、比較的早い時点t3でブレ
ーキ装置を作動させ、一方、低速緯糸の先端の通過が比
較的遅い時点t2で検出された場合、比較的遅い時点t4
ブレーキ装置を作動させ、緯糸が目標時間t0で緯入れ経
路の終端に到達するのを可能にしている。
【0003】ノズルに導かれた圧力流体によって緯糸を
移送する織機の別のものでは、ブレーキ装置と1つの制
御器とを備え、この制御器によって圧力制御とブレーキ
制御とを同時に行い、主軸の所要角度ないし所要時間で
緯糸の緯入れ経路の通過を完了させている(特開昭56-1
07046 号公報;以下、第2先行技術という)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】第1先行技術では、距
離xにおける緯糸の到達時点のばらつきを少なくするよ
うに制御するものではないため、ブレーキ装置によるブ
レーキ操作時間および(または)ブレーキ力のようなブ
レーキ操作量による制御の範囲が広いことと、ブレーキ
装置の作動開始時点が緯糸の速度によって異なるとこ
ろ、緯糸の速度にはかなりの範囲にわたるばらつきがあ
るため、速度に応じた作動開始時点の設定が難しことか
ら、実施には複雑な制御を必要とする。
【0005】第2先行技術では、単一の制御器によって
圧力とブレーキとを同時に制御するため、圧力が小のと
き、ブレーキ操作量が小となって図7のAのような特性
を呈し、圧力が大のとき、ブレーキ操作量が大となって
同図のBのような特性となる。いずれも、制御目標は達
成できるものの、好ましい特性Cから離れることとな
り、前者では、ブレーキ操作量が小さ過ぎるために緯糸
が緯入れ経路の終端に到達したときに緯糸に大きな衝撃
が加わり、ブレーキによる衝撃緩衝の効果が得られな
い。また、後者では、ブレーキ操作量が大き過ぎるため
にブレーキの掛け始めにおいて緯糸に大きな衝撃が加わ
り、これもまた、ブレーキによる衝撃緩衝の効果が得ら
れない。
【0006】本発明の目的は、複雑な制御をすることな
く、緯糸の緯入れ経路の終端位置への到達時期のばらつ
きを少なくし、さらに、緯糸に及ぼす衝撃緩衝の効果を
高めることができる織機における緯糸の制御装置を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段、作用および効果】本発明
は、緯糸を一時的に蓄え、給糸する貯留装置から、前記
緯糸に制動力を付与するブレーキ装置と、前記緯糸を移
送する圧力流体が導かれる、前記緯糸を通すためのノズ
ルとを経て反給糸側の終端位置に至る緯入れ経路を備
え、前記緯糸が該緯入れ経路を1回通過することにより
完了するサイクルを連続的に行う織機における前記緯糸
の制御装置である。この制御装置は、前記緯糸の先端が
前記緯入れ経路中の所定の中間位置へ到達する時期を検
出するセンサと、前記緯糸の先端の前記中間位置への目
標の推測到達時期と前記センサで検出された時期とが入
力し、前記緯糸の先端が前記推測到達時期に前記中間位
置へ到達するように前記流体の圧力を制御する圧力制御
器と、前記センサで検出された時期が入力し、この検出
時期の遅速に応じて検出したサイクルにおける前記ブレ
ーキ装置の作動を制御するブレーキ制御器とを備える。
【0008】緯糸が緯入れ経路の所定の中間位置に到達
する時期に基づいて、圧力制御器が流体の圧力を制御
し、緯糸の先端の所定の中間位置への到達時期のばらつ
きを可及的に少なくする。その後、緯糸が終端位置に到
達するまで、ブレーキ制御器がブレーキ装置の作動を制
御し、緯糸の先端が終端位置に到達したときに緯糸に加
わる衝撃を緩和し、かつ、緯糸の先端の終端位置への到
達時期のばらつきを可及的に少なくする。
【0009】このように、緯入れサイクルの前部分と後
部分とで異なる制御を緯糸に与えるため、緯糸の飛走特
性を図7に示す好ましい特性Cに収束させることがで
き、理想的な制御が達成できる。
【0010】圧力制御器は、緯糸の先端が目標の推測到
達時期に中間位置へ到達するように流体の圧力を制御す
ることから、中間位置における緯糸の到達時期のばらつ
きが可及的に少なくなる。そのため、その後のブレーキ
制御器による制御範囲が少なくなり、制御し易い。
【0011】さらに、緯糸の前記終端位置への到達を検
出する終端位置センサと、この終端位置センサで検出し
た時期に基づいて前記ブレーキ制御器のブレーキ操作量
を修正する修正器とを備えることが好ましい。これによ
り、緯糸の最終到達時期のばらつきを吸収できる。
【0012】前記圧力制御器に入力される検出時期は、
該圧力制御器が制御することとなるサイクルに先立つ複
数サイクルそれぞれの検出時期の平均値であることが好
ましい。このようにすれば、各サイクル毎の緯糸の中間
位置への到達時期の細かなばらつきに影響されることな
く、長周期的な到達時期の変動を安定して可及的に小さ
くすることができる。
【0013】
【実施例】制御装置は、図1に示すように、緯糸10を
一時的に蓄え、給糸する貯留装置12から、緯糸10に
制動力を付与するブレーキ装置14と、緯糸10を移送
する圧力流体が導かれる、緯糸を通すためのノズル16
とを経て反給糸側の終端位置18に至る緯入れ経路20
を備え、緯糸10が緯入れ経路20を1回通過すること
により完了するサイクルを連続的に行う織機22におい
て緯糸10を制御するものであって、センサ24と、圧
力制御器26と、ブレーキ制御器28とを備える。
【0014】貯留装置12は、図示の実施例では、1ピ
ックすなわち1サイクルに必要な長さの緯糸10を巻き
付けたドラムであり、係止ピン30を有する。
【0015】ブレーキ装置14は、ブレーキ力の付与時
に緯糸10と接触するロッド33を有する。ブレーキ装
置14は、ブレーキ力の付与時に、電動機34によって
ロッド33を回転してロッド33を緯糸10に接触さ
せ、これによって緯糸10に所定の大きさのブレーキ力
を付与するものである。ブレーキ力の大きさは、電動機
34によるロッド33の回転量すなわちストロークを変
更することにより、ロッド33の緯糸10に対する角
度、したがって緯糸10の屈曲角度を変えて調節するこ
とができる。また、ブレーキ力の大きさは、電動機34
によるロッド33の回転開始時期を変更することによ
り、ロッド33が緯糸10に接触している時間を変えて
調節することができる。ブレーキ装置14はこのタイプ
に限らず、他の公知のタイプとすることができる。
【0016】ノズル16はそれ自体公知のもので、圧力
源36から圧力制御弁38および電磁式の開閉弁40を
経て圧力流体を供給され、緯糸10を圧力によって移送
させる。圧力制御弁38は、圧力制御器26によって制
御され、そこから出る圧力の大きさを変える。
【0017】経糸42の開口における緯入れ経路20に
沿って複数の補助ノズル44を配置し、これら補助ノズ
ル44を圧力制御弁46および電磁式の開閉弁40を経
て圧力源36に接続し、圧力流体を供給するようにす
る。この場合、圧力制御弁46は、ノズル16に接続さ
れる圧力制御弁38と同じく、圧力制御器26によって
制御することもでき、または圧力制御器26による制御
から外すこともできる。
【0018】センサ24は、緯糸10の先端が緯入れ経
路20中の所定の中間位置Yへ到達する時期を検出する
もので、図示の実施例では、貯留装置であるドラム12
から解舒される緯糸を検出する、いわゆる解舒センサで
ある。センサ24が解舒センサである場合、図示のよう
に、センサ24をドラム12の近傍に配置し、緯糸10
の先端が所定の中間位置Yまで到達するのに要する解舒
数を複数の解舒パルスとして検出し、これら複数の解舒
パルスのうち所定の解舒パルスの発生のタイミングを検
出する。ここで、タイミングとは、原動機50によって
回転される主軸ないしクランク軸52の回転角度をエン
コーダ54によって取り出したものである。センサ24
を緯入れ経路20中の所定の中間位置に配置し、緯入れ
開始後の緯糸10の先端の到達時間を検出することもで
きる。このように、緯糸10の先端が所定の中間位置Y
に到達するタイミングまたは時間をセンサ24によって
検出することができことから、この明細書では、タイミ
ングまたは時間を時期として表わしている。
【0019】図2に示すように、圧力制御器26には、
設定器104で設定された緯糸10の先端が前記中間位
置Yへ到達すべき目標の推測到達時期とセンサ24で検
出された時期とが入力し、緯糸10の先端が前記推測到
達時期に前記中間位置Yへ到達するように圧力制御弁3
8を操作してノズル16に供給される流体の圧力を制御
する。具体的には、検出時期が推測到達時期より遅いと
き圧力を高くし、逆に、検出時期が推測到達時期より早
いとき圧力を低くし、緯糸10の先端が推測到達時期に
中間位置Yへ到達するように圧力を制御する。圧力制御
器26に入力される検出時期は、圧力制御器26が制御
することとなるサイクルに先立つ複数サイクルそれぞれ
の検出時期の平均値であることが好ましい。
【0020】設定される推測到達時期は、緯糸の先端が
緯入れ経路20の終端位置18に到達する最終目標時期
から推測して決定することができる。この最終目標到達
時期から緯糸の先端の所定の中間位置Yへの推測到達時
期を推測するにはマップを利用することが便宜である。
たとえば、図4に示すように、最終目標到達時期から推
測到達時期を推測するには、緯入れ経路20の距離とク
ランク角とにより特性が与えられる理想的な緯糸飛走曲
線Dをマップとして記憶しておき、このマップから推測
到達時期を読み取る。この場合の曲線Dは、圧力制御の
間に緯糸の移送を高速で行い、ブレーキ制御の間に緯入
れ完了時点で緯糸に及ぼす衝撃を緩和するように、実験
的または経験的に定めることができる。
【0021】ブレーキ制御器28は、センサ24で検出
された時期と基準タイミング設定器102に設定された
1サイクル中の任意の時期に対応する基準タイミングと
が入力し、前記検出時期と基準タイミングとを比較する
ことにより前記検出時期の遅速を判断し、この遅速に応
じてブレーキ装置14の作動を制御する。前記基準タイ
ミングは、前記最終目標到達時期、前記推測到達時期、
またはその他の任意の時期に設定することができる。こ
こで、ブレーキ装置の作動を制御するとは、ブレーキ装
置による緯糸へのブレーキ力の大きさを制御することを
意味する。前述のとおり、ブレーキ力の大きさは、緯糸
10の屈曲角度を変えて、または、ロッド33の緯糸1
0への接触時間を変えて調節することができる。両者を
調節してもよい。具体的には、当該サイクルで、検出時
期が基準タイミングより遅いとき、屈曲角度を小さくす
るか、接触時間を少なくするか、または屈曲角度を小さ
くし、かつ、接触時間を少なくする。逆に、当該サイク
ルでの検出時期が基準タイミングより早いとき、屈曲角
度を大きくするか、接触時間を多くするか、または屈曲
角度を大きくし、かつ、接触時間を多くする。
【0022】前記のように、ブレーキ制御器28は、セ
ンサ24で検出された検出時期の遅速に応じてブレーキ
装置14の作動を制御し、当該サイクルに先立つ複数の
サイクルそれぞれの検出時期の平均値の遅速に応じてブ
レーキ装置14の作動を制御するものではない。この理
由は、あるサイクルの距離と時期とで与えられる特性、
すなわち飛走曲線が別のサイクルにおいてそのまま再現
されるとは限らないことによる。
【0023】織機22は、緯糸10の終端位置18への
到達を検出するフィーラすなわち終端位置センサ56を
備える。
【0024】織機22における緯糸の具体的な制御は、
図3に示すように実施される。まず、設定器100によ
り、経糸42の開口タイミングと織り幅とを設定する。
目標到達タイミング自動設定器102は、入力した開口
タイミングに基づいて、前記最終到達時期である目標到
達タイミングを自動設定する。噴射タイミング自動設定
器108は、入力した開口タイミングに基づいて、打ち
出しタイミングすなわちノズル16の開閉弁40の噴射
ONタイミングを自動設定する。また、入力した開口タ
イミングおよび織り幅に基づいて、補助ノズル44の開
閉弁40の噴射ON・OFFタイミングを自動設定す
る。なお、ノズル16の噴射OFFタイミングは、後述
の噴射OFF指令器112により与えられる。解舒タイ
ミング自動設定器104は、入力した開口タイミングお
よび織り幅に基づいて、圧力制御用の前記推測到達時期
である目標の解舒タイミングを自動設定する。
【0025】解舒タイミング自動設定器104は、1サ
イクルあたりに解舒センサ24より発生される解舒パル
ス数をNとして、(N−n)個目のパルスが発生される
べきタイミングを基準にして、目標の解舒タイミングを
自動設定する。ここで、nが大き過ぎれば、緯入れ初期
には各サイクル間での緯糸飛走のばらつきが小さいため
に、このばらつきを検出することが難しく、圧力制御の
効果が得られない。逆に、nが小さ過ぎれば、ブレーキ
の作動期間を確保できず、ブレーキ制御の効果が得られ
ない。そこで、検出可能な緯糸飛走速度のばらつきと制
御可能なブレーキ力の大きさとから、nはシステム的に
決定されるべき値である。
【0026】目標の解舒タイミングの自動設定に際し、
まず、入力した開口タイミングおよび織り幅と、N、n
とより定まる、(N−n)個目の解舒パルスが発生され
るべきタイミングを求める。実際の制御では、(N−
n)個目の解舒パルスが発生された後にブレーキ制御を
開始することになるから、ブレーキ制御による緯糸飛走
速度の減速を考慮して、求めたタイミングよりも若干早
いタイミングを目標の解舒タイミングとして自動設定す
る。
【0027】初期圧力設定器110により圧力制御用の
初期圧力が仮設定され、圧力制御器26へ入力される。
また、電磁弁制御器106には、噴射タイミング自動設
定器108からの各ノズルの噴射タイミングと噴射OF
F指令器112からのノズル16の噴射OFFタイミン
グとが入力される。
【0028】緯糸の所定の中間位置への到達の検出は、
解舒センサ24からの1サイクル当たりの解舒パルス数
をNとして、(N−n)パルス目の解舒信号によって行
い、解舒タイミング検出器116は、その解舒信号の発
生時にエンコーダ54から入力される回転角度を実解舒
タイミングとする。
【0029】平均値算出器118は、当該サイクルに先
立つ複数サイクルそれぞれの実解舒タイミングの平均値
を求める。圧力制御器26は、この平均値と解舒タイミ
ング自動設定器104によって自動設定された推測到達
時期である目標の解舒タイミングとの偏差を求め、この
偏差に基づいて仮設定された初期圧力に補正を加え、偏
差が解消されるように、リミッタ120を介して圧力制
御弁38を作動させる。圧力制御弁38は、ノズル16
へ供給される流体、たとえば空気圧力を制御する。
【0030】なお、リミッタ120は、圧力制御器26
からの制御信号の上限および下限を一定の値に制限する
ために設けられる。平均値算出器118を備えれば、各
サイクル毎の緯糸飛走速度の細かな変動を吸収するため
に有効であるが、これを省略し、直前サイクルにおける
実解舒タイミングに基づいて圧力制御するようにしても
よい。
【0031】噴射OFF指令器112は、実解舒タイミ
ングおよび遅延時間設定器114に設定された遅延時間
を入力し、実解舒タイミングに対して遅延時間を加えた
タイミングをノズル16の噴射OFFタイミングとして
電磁弁制御器106へ出力する。
【0032】なお、遅延時間設定器114を省略し、実
解舒タイミングそのものを噴射OFFタイミングとして
もよい。また、噴射OFF指令器112は、ノズル16
の噴射OFFタイミングを指令する他、必要に応じて、
緯入れ経路20の上流側に位置する一部の補助ノズル4
4の開閉弁40の噴射OFFタイミングをも指令するも
のとしてもよい。この場合、噴射タイミング自動設定器
108は、当該一部の補助ノズル44の開閉弁40に対
応する噴射OFFタイミングの自動設定は不要となる。
【0033】電磁弁制御器106は、エンコーダ54か
らの回転角度を入力し、噴射タイミング自動設定器10
8により自動設定されたノズル16の噴射ONタイミン
グおよび噴射OFF指令器112からの噴射OFFタイ
ミングに対応した回転角度間で、ノズル16の開閉弁4
0を開閉制御する。また、噴射タイミング自動設定器1
08により自動設定された補助ノズル44の噴射ON・
OFFタイミングに対応した回転角度間で、補助ノズル
44の開閉弁40を開閉制御する。
【0034】ブレーキ制御器28は、実解舒タイミング
の発生時期の遅速に応じて、緯糸先端が終端位置18へ
到達する時期が前記最終到達時期である目標到達タイミ
ングに一致するように、ブレーキ装置14のブレーキ力
を制御する。ブレーキ制御器28は、目標到達タイミン
グ自動設定器102、解舒タイミング検出器116、ブ
レーキOFFタイミング自動設定器109、ブレーキス
トローク設定器130およびエンコーダ54に接続され
る。
【0035】ブレーキOFFタイミング自動設定器10
9は、設定器100により設定された開口タイミングに
基づいてブレーキOFFタイミングを自動設定する。こ
のブレーキOFFは、たとえば、前記最終到達時期であ
る目標到達タイミングよりも遅く設定される。
【0036】ブレーキ制御器28は、エンコーダ54か
らの回転角度を入力し、解舒タイミング検出器116か
らの実解舒タイミングにおいて、後述する所定のストロ
ークに対応する所定の回転量の回転指令信号を出力し、
リミッタ124および駆動回路125を介して、ブレー
キ装置14の電動機34を回転させる。したがって、ロ
ッド33は、電動機34の回転量に対応した所定のスト
ロークで回動し、緯糸10に接触し、所定の大きさのブ
レーキ力を付与する。
【0037】その後、ブレーキ制御器28は、ブレーキ
OFFタイミング自動設定器109からのブレーキOF
Fタイミングにおいて、回転復帰信号を出力し、電動機
34をもとの原点位置に復帰させ、ブレーキ動作を終了
させる。なお、電動機34には、回転量検出器127が
連結され、電動機34の実際の回転量は、駆動回路12
5へフィードバックされている。
【0038】このように、ブレーキ制御器28は、当該
サイクルの実解舒タイミングの遅速に応じてブレーキ動
作時間を変更制御する。具体的には、実解舒タイミング
が早く出力されれば、ブレーキ動作時間を長くし、逆に
遅く出力されれば、ブレーキ動作時間を短くする。
【0039】また、ブレーキ制御器28は、実解舒タイ
ミングの遅速に応じて前記所定のストロークをも変更制
御する。このため、ブレーキストローク設定器130に
は、所要角度に対する制御ストロークの関係が過去の試
験データ、実績データ等に基づいて予め設定される。こ
こで、所要角度とは、目標到達タイミングと実解舒タイ
ミングとの角度差を示す値である。
【0040】一方、ブレーキ制御器28は、当該サイク
ルにおける、目標到達タイミング自動設定器102から
の目標到達タイミングと解舒タイミング検出器116か
らの実解舒タイミングとの角度差を求め、この角度差を
用いてブレーキストローク設定器130に設定された関
係から、対応するストロークを求め、これを当該サイク
ルにおけるブレーキの制御ストローク、すなわち前記所
定のストロークとする。
【0041】このように、ブレーキ制御器28は、当該
サイクルの実解舒タイミングの遅速に応じて、ブレーキ
の所定のストロークを変更制御する。具体的には、実解
舒タイミングが早く出力されれば、ブレーキのストロー
クを大きくし、逆に遅く出力されれば、ブレーキのスト
ロークを小さくする。
【0042】なお、リミッタ124は、ブレーキ制御器
28から出力される所定のストロークを示す制御信号の
上限および下限を一定の値にするために設けられる。
【0043】ブレーキストローク設定器130の設定内
容は、緯糸10が終端位置18に到達した実際の到達タ
イミングに基づいて修正される。このため、ブレーキス
トローク設定器130には、パラメータ修正器128が
接続され、また、このパラメータ修正器128には、リ
ミッタ124、終端位置センサ56とエンコーダ54と
に接続された到達タイミング検出器126および解舒タ
イミング検出器116が接続される。
【0044】到達タイミング検出器126は、終端位置
センサ56が緯糸を検出したときにエンコーダ54から
入力される回転角度を実到達タイミングとして出力す
る。パラメータ修正器128は、当該サイクルにおける
制御ストローク、実解舒タイミングおよび実到達タイミ
ングを入力し、実解舒タイミングと実到達タイミングと
の角度差を求める。そして、ブレーキストローク設定器
130に設定されている、前記角度差すなわち所要角度
に対応するストロークが、前記当該サイクルにおける制
御ストロークと一致するように、設定内容を修正する。
【0045】この実施例において、実解舒タイミングが
発生された時点でブレーキ装置14の動作を開始させた
が、これに代えて、別にブレーキONタイミングを設定
しておき、このタイミングにおいて開始させてもよい。
また、ブレーキストローク設定器130は、所要角度と
して、目標到達タイミングと実解舒タイミングとの角度
差を使用したが、この目標到達タイミングに代えて、圧
力制御器26で用いられる目標の解舒タイミング、また
はその他の任意のタイミングとしてもよい。要は、検出
した実解舒タイミングの遅速に応じて所定のストローク
を決定すればよく、この遅速を判断するためには、前記
いずれのタイミングを基準としてもよい。さらに、パラ
メータ修正機能は省略することもできる。
【0046】図8は、図3の実施例におけるブレーキ制
御器28の他の実施例である。この実施例では、ブレー
キ装置のストロークは常に一定とし、ブレーキの動作開
始時期を実解舒タイミングの遅速に応じて変更制御する
ものである。このため、ブレーキ制御器28には、一定
のストロークを決定するためのストローク設定器200
が接続され、また、ブレーキONタイミング設定器23
0が接続される。
【0047】ブレーキONタイミング設定器230は、
所要角度に対するブレーキONタイミングの関係が過去
の試験データ、実績データ等に基づいて設定される。こ
の所要角度は、図3のブレーキストローク設定器130
と同様のパラメータである。
【0048】ブレーキ制御器28は、当該サイクルにお
ける、目標到達タイミング自動設定器102からの目標
到達タイミングと解舒タイミング検出器116からの実
解舒タイミングとの角度差を求め、この角度差を用い
て、ブレーキONタイミング設定器230に設定された
関係から、対応するブレーキONタイミングを求め、こ
れを当該サイクルにおけるブレーキの動作開始時期とす
る。
【0049】このように、ブレーキ制御器28は、当該
サイクルの実解舒タイミングの遅速に応じてブレーキO
Nタイミングを変更制御する。具体的には、実解舒タイ
ミングが早く出力されれば、ブレーキONタイミングを
早くし、逆に遅く出力されれば、ブレーキONタイミン
グを遅くする。
【0050】前記実施例において、圧力制御器およびブ
レーキ制御器は、緯糸の先端が緯入れ経路中の所定の中
間位置へ到達する時期を検出する単一の共通のセンサに
基づいてそれぞれ制御を行っている。しかし、前記セン
サの他に、前記中間位置とは別の中間位置へ到達する時
期を検出するセンサを設け、圧力制御器は一方のセンサ
からの検出時期に基づいて制御を行い、ブレーキ制御器
は他方のセンサからの検出時期に基づいて制御を行うよ
うにしてもよい。
【0051】各制御のためにそれぞれ専用のセンサを備
えることにより、互いに他方の制御による制約を受ける
ことなく、各制御に最適な検出時期を得ることができ
る。
【0052】緯入れサイクルと実到達タイミングとの関
係を示すグラフである図5において、緯入れサイクルの
進行とともに、緯糸10の給糸パッケージが消費され小
さくなると、緯糸の終端への実到達タイミングは、各緯
入れサイクル間で細かな変動を生じながら、全体として
徐々に早くなる傾向を示している。
【0053】そこで、圧力制御器に入力する検出時期と
して、この圧力制御器が制御することとなるサイクルに
先立つ複数のサイクルの平均値を取り、これを検出時期
として入力すれば、実到達タイミングの、各サイクル間
の細かな変動に影響されずに、長周期的な変動を吸収す
ることができ、図4の飛走曲線Eと飛走曲線Dとのばら
つきの程度をさらに少なくできる。
【0054】これに対して、ブレーキ制御器に入力する
検出時期は、このブレーキ制御器が制御することとなる
当該サイクルにおける検出時期である。これにより、当
該サイクルに固有の細かな変動を当該サイクルにおいて
吸収することができ、図4の実到達タイミングのばらつ
きを少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る織機における緯糸の制御装置の実
施例の模式図である。
【図2】制御の実施例を示すブロック図である。
【図3】制御の具体的な実施例を示すブロック図であ
る。
【図4】本発明の原理を示すグラフである。
【図5】サイクルにおける実到達タイミングの変動を示
すグラフである
【図6】先行技術の制御を示すグラフである。
【図7】別の先行技術の制御を示すグラフである
【図8】ブレーキ制御器の他の実施例を示すブロック図
である。
【符号の説明】
10 緯糸 12 貯留装置 14 ブレーキ装置 16 ノズル 18 終端位置 20 緯入れ経路 22 織機 24 センサ 26 圧力制御器 28 ブレーキ制御器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 緯糸を一時的に蓄え、給糸する貯留装置
    から、前記緯糸に制動力を付与するブレーキ装置と、前
    記緯糸を移送する圧力流体が導かれる、前記緯糸を通す
    ためのノズルとを経て反給糸側の終端位置に至る緯入れ
    経路を備え、前記緯糸が該緯入れ経路を1回通過するこ
    とにより完了するサイクルを連続的に行う織機における
    前記緯糸の制御装置であって、前記緯糸の先端が前記緯
    入れ経路中の所定の中間位置へ到達する時期を検出する
    センサと、前記緯糸の先端の前記中間位置への目標の推
    測到達時期と前記センサで検出された時期とが入力し、
    前記緯糸の先端が前記推測到達時期に前記中間位置へ到
    達するように前記流体の圧力を制御する圧力制御器と、
    前記センサで検出された時期が入力し、この検出時期の
    遅速に応じて検出したサイクルにおける前記ブレーキ装
    置の作動を制御するブレーキ制御器とを備える、織機に
    おける緯糸の制御装置。
  2. 【請求項2】 さらに、前記緯糸の前記終端位置への到
    達を検出する終端位置センサと、該終端位置センサで検
    出した時期に基づいて前記ブレーキ制御器のブレーキ操
    作量を修正する修正器とを備える、請求項1に記載の織
    機における緯糸の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記圧力制御器に入力される検出時期
    は、該圧力制御器が制御することとなるサイクルに先立
    つ複数サイクルそれぞれの検出時期の平均値である、請
    求項1に記載の織機における緯糸の制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004505182A (ja) * 2000-08-02 2004-02-19 イーロパ アクチェンゲゼルシャフト よこ糸偏向ブレーキおよび織機へのよこ糸挿入制御方法
NL1027372C2 (nl) * 2004-10-29 2006-05-03 Te Strake Textile B V Weefinrichting.
JP2017075409A (ja) * 2015-10-12 2017-04-20 株式会社豊田自動織機 エアジェット織機における緯入れ制御装置

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