JPH06287181A - 液晶化合物 - Google Patents

液晶化合物

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JPH06287181A
JPH06287181A JP5329785A JP32978593A JPH06287181A JP H06287181 A JPH06287181 A JP H06287181A JP 5329785 A JP5329785 A JP 5329785A JP 32978593 A JP32978593 A JP 32978593A JP H06287181 A JPH06287181 A JP H06287181A
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JP
Japan
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group
liquid crystal
compound
chemical
phase
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Pending
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JP5329785A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Watanabe
哲也 渡辺
Tatsuro Yanagi
達朗 柳
Kunikiyo Yoshio
邦清 吉尾
Masahiro Sato
正洋 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式 【化1】 〔R1は炭素数4〜12のアルキル基、nは4〜12の
整数〕で示される液晶化合物。 【効果】この液晶化合物をナフタレン系およびエステル
系化合物からなる液晶組成物に添加することにより、配
向状態を変化させることなく、粘度を低下させることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示素子などに用
いる液晶組成物の成分として有用な新規液晶化合物に関
する。更に詳しくは、キラルでないスメクチックC相
(以下、Sc相と略称する)を示す新規なピリミジン系
液晶化合物を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、メイヤーらにより強誘電性液晶化
合物を用いる表示方式が報告され、これによるとTN型
の100〜1000倍という高速応答とメモリー効果が
得られるため、次世代の表示素子として期待され、現
在、盛んに研究、開発が進められている。強誘電性液晶
化合物の液晶相は、チルト系のキラルスメクチック相に
属するものであるが、実用的には、その中で最も低粘性
であるSc*相が最も望ましい。Sc*相を示す液晶化
合物は、既に数多く合成され、検討されているが、強誘
電性液晶表示素子として用いるための条件としては、
(a)室温を含む広い温度範囲でSc*相を示すこと、
(b)均一な配向性を示し、かつその螺旋ピッチが大き
いこと、(c)適当なチルト角を有すること、(d)粘
性が小さいこと等が挙げられる。しかし、これら条件を
単独で満足するSc*相を示す液晶化合物は現在知られ
ておらず、混合によりこれらを満足させる努力がなされ
ている。また、新規なSc*相を示す液晶化合物の開発
も進められている。一方、Sc*相を示す液晶組成物
(以下、Sc*液晶組成物という)の調製方法として、
強誘電性を示さず、キラルでないSc相を示す液晶化合
物または組成物にキラルな化合物を添加する方法もあ
り、Sc相を示す液晶化合物の開発も進められている。
従来、Sc相あるいはSc*相を示す代表的な液晶化合
物として、下記化2および化3で示されるフェニルピリ
ミジン系液晶化合物などが知られており、これらの混合
物からなるSc*液晶組成物が知られている。
【0003】
【化2】
【0004】
【化3】
【0005】化3中、C*は不斉炭素原子を表す。
【0006】また、Sc相を示さないキラルな化合物と
して、特開平2−138274号公報記載の下記化4で
示されるγ−ラクトン環を有する化合物などが知られて
おり、前記の化2や化3で示される化合物からなるSc
相(あるいはSc*相)を示す組成物に化4で示される
化合物を添加したSc*液晶組成物などが知られてい
る。
【0007】
【化4】
【0008】化4中、*は不斉炭素原子を表す。
【0009】さらに、特開平1−193390号公報で
は、下記化5、化6および化7で示されるナフタレン系
およびエステル系化合物からなるSc*液晶組成物が提
案されている。
【0010】
【化5】
【0011】
【化6】
【0012】
【化7】
【0013】化5〜7中、NAPは2,6−ナフチレン
基を、C*は不斉炭素原子を表す。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
1−193390号公報では、前記のフェニルピリミジ
ン系液晶化合物などを用いたSc*液晶組成物は、液晶
セルに注入した場合に、Sc*相において、層構造が
“く”の字に屈曲するためにジグザグ欠陥が生じやす
く、コントラスト比が低いという問題があることを指摘
している。また、ナフタレン系およびエステル系化合物
からなる組成物を液晶セルに注入した場合、ジグザグ欠
陥は観察されず、良好な配向性を示し、高いコントラス
ト比やメモリー性が得られるが、一般的に、ナフタレン
系およびエステル系化合物からなる組成物は粘度が高い
ため、表示速度が大きく、高速表示の液晶表示素子を得
るという観点から問題がある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記ナフ
タレン系およびエステル系化合物から成るSc*液晶組
成物に添加することにより、良好な配向性を損なうこと
なく、組成物の粘度を低下させる、配向性の良好な液晶
化合物について鋭意検討を行った結果、従来とは構造の
異なる、末端二重結合のアルケニル基を持つピリミジン
系液晶化合物が、粘度を低下させる効果のあることを見
出し本発明に到達した。すなわち本発明は、下記一般式
(1)
【0016】
【化8】
【0017】〔式中、R1は炭素数4〜12のアルキル
基を表し、nは4〜12の整数を表す〕で示される液晶
化合物である。
【0018】一般式(1)中、R1で表される炭素数4
〜12のアルキル基の具体例としては、n−ブチル基、
n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n
−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウン
デシル基、n−ドデシル基などが挙げられ、これらのう
ち好ましいものは、炭素数6〜10のアルキル基であ
る。
【0019】nは好ましくは、5〜9の整数である。
【0020】本発明の液晶化合物の具体例としては、表
1に示すような基を有する化合物が挙げられる。
【0021】
【表1】
【0022】表1中、各記号はそれぞれ以下の基を表
す。 HEX;n-C613- HEP;n-C715- OC
T;n-C817- NON;n-C919- DEC;n-C1021-
【0023】本発明の化合物は、例えば次に示す工程を
経て合成できる〔下記式中R1およびnは一般式(1)
の場合と同一である〕。
【0024】
【化9】
【0025】すなわち、一般式(2)で示されるブロム
体を、水酸化ナトリウムの存在下、市販の一般式(3)
で示されるフェニルピリミジン誘導体と反応させること
により、本発明の化合物である一般式(1)の化合物を
得ることができる。
【0026】あるいは次の工程を経ても合成できる。
【0027】
【化10】
【0028】すなわち、一般式(4)で示されるアルコ
ールを、ジエチルアゾジカルボキシレートとトリフェニ
ルホスフィンの存在下、一般式(3)の化合物と反応さ
せることにより、本発明の化合物である一般式(1)の
化合物を得ることができる。
【0029】一般式(4)で示されるアルコールは、あ
るものは市販されており、またあるものは対応するアル
デヒドを水素化ホウ素ナトリウム、水素化リチウムアル
ミニウムあるいは水素化ジイソブチルアルミニウム等を
用いて還元することにより得ることができる。
【0030】また、次の工程を経ても合成できる。
【0031】
【化11】
【0032】すなわち、一般式(5)で示されるジブロ
ム体を、水酸化ナトリウムの存在下、一般式(3)の化
合物と反応させることにより得た一般式(6)の化合物
にカリウム-t-ブトキシドを作用させることにより、本
発明の化合物である一般式(1)の化合物を得ることが
できる。
【0033】一般に、液晶化合物は2種以上の多成分か
らなる液晶組成物の成分として用いられ、本発明の液晶
化合物も液晶組成物の成分として利用することができ
る。
【0034】本発明の液晶化合物と好適に用いられる任
意成分としては、他のSc相を示す液晶化合物(2−
4’−アルキルオキシフェニル−5−アルキルピリミジ
ン、2−4’−アルキルフェニル−5−アルキルオキシ
ピリミジン、2−4’−アルキルオキシオキシフェニル
−5−アルキルオキシピリミジン、2−p−アルキルオ
キシカルボニルフェニル−5−アルキルピリミジン、2
−4’−アルキルオキシ−3’−フルオロフェニル−5
−アルキルピリミジン、2−4’−アルキルオキシ−
2’,3’−ジフルオロフェニル−5−アルキルピリミ
ジン、2−4’−アルキルオキシフェニル−5−アルキ
ルピリジン、2−4’−アルキルオキシ−3’−フルオ
ロフェニル−5−アルキルピリジン等)、Sc*相を示
す液晶化合物(光学活性4−アルキルオキシ−4’−ビ
フェニルカルボン酸−p’−(2−メチルブチルオキシ
カルボニル)フェニルエステル、光学活性4−n−アル
キルオキシ−4’−ビフェニルカルボン酸−2−メチル
ブチルエステル、光学活性4−アルキルオキシフェニル
−4’−(4−メチルヘキシルオキシ)ベンゾエート、
光学活性4−アルケニルオキシフェニル−4’−(4−
メチルヘキシルオキシ)ベンゾエート、特開昭63−2
33932号公報記載のナフタレン系化合物、特開昭6
3−233932号公報記載のナフタレン系化合物にア
ルケニル基を導入した化合物等)、キラルな化合物(特
開昭63−99032号公報、特開昭63−19084
3号公報、特開平2−138274号公報、特開平2−
256673号公報、特開平2−262579号公報、
特開平2−286673号公報、特開平3−27374
号公報等に記載の化合物)、Sc相を示さないスメクチ
ック液晶化合物、ネマチック相を示す液晶化合物および
2色性色素(アントラキノン系色素、アゾ系色素等)な
どが挙げられる。
【0035】本発明の液晶化合物と併用する任意成分と
して、これらのうち好ましいものは、ナフタレン系化合
物およびエステル系化合物からなる液晶組成物である。
この様なナフタレン系化合物は、下記一般式(7)
【0036】
【化12】
【0037】〔式中、R2は炭素数4〜12のアルキル
基または水素原子を表し、pは1〜12の整数を表し、
NAPは2,6−ナフチレン基を表し、qは0〜5の整
数を表し、C*は不斉炭素原子を表し、R3は炭素数2
〜10のアルキル基を表す〕で示される化合物、または
一般式(8)
【0038】
【化13】
【0039】〔式中、R4は炭素数4〜14のアルキル
基を表し、NAPは2,6−ナフチレン基を表し、rは
0〜5の整数を表し、C*は不斉炭素原子を表し、R5
は炭素数2〜10のアルキル基を表す〕で示される化合
物である。
【0040】一般式(7)中、R2で表される炭素数4
〜12のアルキル基の具体例としては、n−ブチル基、
n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n
−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウン
デシル基、n−ドデシル基などが挙げられ、これらのう
ち好ましいものは、水素原子および炭素数4〜10のア
ルキル基である。
【0041】pは好ましくは、1〜10の整数である。
qは好ましくは、0、1、3および5である。
【0042】R3で表される炭素数2〜10のアルキル
基の具体例としては、エチル基、n−プロピル基、n−
ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプ
チル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基
などが挙げられ、これらのうち好ましいものは、炭素数
2〜6のアルキル基である。
【0043】一般式(8)中、R4で表される炭素数4
〜14のアルキル基の具体例としては、n−ブチル基、
n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n
−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウン
デシル基、n−ドデシル基などが挙げられ、これらのう
ち好ましいものは、炭素数6〜12のアルキル基であ
る。
【0044】rは好ましくは0、1、3および5であ
る。
【0045】R5で表される炭素数2〜10のアルキル
基の具体例としては、エチル基、n−プロピル基、n−
ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプ
チル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基
などが挙げられ、これらのうち好ましいものは、炭素数
2〜6のアルキル基である。
【0046】一方、前記のエステル系化合物は、下記一
般式(9)
【0047】
【化14】
【0048】〔式中、R6は炭素数4〜12のアルキル
基または水素原子を表し、sは1〜12の整数を表し、
tは1〜5の整数を表し、C*は不斉炭素原子を表し、
7は炭素数2〜10のアルキル基を表す〕で示される
化合物、または一般式(10)
【0049】
【化15】
【0050】〔式中、R8は炭素数4〜14のアルキル
基を表し、yは1〜5の整数を表し、C*は不斉炭素原
子を表し、R9は炭素数2〜10のアルキル基を表す〕
で示される化合物である。
【0051】一般式(9)中、R6で表される炭素数4
〜12のアルキル基の具体例としては、n−ブチル基、
n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n
−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウン
デシル基、n−ドデシル基などが挙げられ、これらのう
ち好ましいものは、水素原子および炭素数4〜10のア
ルキル基である。
【0052】sは好ましくは、1〜10の整数である。
tは好ましくは、1、2、3および5である。
【0053】R7で表される炭素数2〜10のアルキル
基の具体例としては、エチル基、n−プロピル基、n−
ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプ
チル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基
などが挙げられ、これらのうち好ましいものは、炭素数
2〜6のアルキル基である。
【0054】一般式(10)中、R8で表される炭素数
4〜14のアルキル基の具体例としては、n−ブチル
基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル
基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n
−ウンデシル基、n−ドデシル基などが挙げられ、これ
らのうち好ましいものは、炭素数6〜12のアルキル基
である。
【0055】yは好ましくは1、2、3および5であ
る。
【0056】R9で表される炭素数2〜10のアルキル
基の具体例としては、エチル基、n−プロピル基、n−
ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプ
チル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基
などが挙げられ、これらのうち好ましいものは、炭素数
2〜6のアルキル基である。
【0057】強誘電性を示すSc*液晶組成物は、電圧
印加により光スイッチング現象を起こし、これを利用し
た応答の速い液晶表示素子を作製できる〔例えば、特開
昭56−107216号公報、特開昭59−11874
4号公報、エヌ.エー.クラーク(N.A.Clar
k)、エス.ティー.ラガウォール(S.T.Lage
rwall);アプライド フィジックス レター(A
pplied Physics Letter)36、
899(1980)など〕。
【0058】本発明の液晶化合物を含有する、Sc*相
を示す液晶組成物をセル間隔0.5〜10μm、好まし
くは0.5〜3μmの液晶セルに真空封入し、両側偏光
子を設置することにより光スイッチング素子(液晶表示
素子)とすることができる。上記の液晶セルは、透明電
極を設けた基板の表面を配向処理した後、2枚の基板間
にスペーサーを介在させ、貼り合わせることによって作
製することができる。基板としては、特に制限はなく、
In23、SnO2、In23−SnO2などを設けたガ
ラス、ポリエステルフィルムなどの基板、薄膜トランジ
スター、ダイオードを形成した基板などが挙げられる。
また、上記スペーサーとしては、アルミナビーズ、ガラ
スファイバー、ポリイミドフィルムなどが挙げられる。
配向処理方法としては、通常の配向処理、例えば、ポリ
イミド膜のラビング処理、SiO斜め蒸着などが適用で
きる。
【0059】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に説明する
が、本発明はこれに限定されない。なお、化合物の構造
は、NMR(核磁気共鳴スペクトル分析)、MS(質量
分析)、IR(赤外吸収スペクトル分析)および元素分
析により確認した。 実施例 1 表1中No.18の化合物の製造 市販の5−ヒドロキシ−2−(4−ノニルフェニル)
ピリミジン2.0g(6.7mmol)、9−デセノー
ル1.3g(8.1mmol)、トリフェニルホスフィ
ン2.1g(8.1mmol)を乾燥テトラヒドロフラ
ン30mlに溶かし、これに10℃以下でジエチルアゾ
ジカルボキシレート1.4g(8.1mmol)を加
え、室温で一晩攪拌した。テトラヒドロフランを留去
後、ヘキサンで抽出した。ヘキサンを留去し、得られた
固体をシリカゲルカラムで精製し、エタノ−ルから3回
再結晶することより、本発明の化合物である表1中N
o.18の化合物1.3gを得た。 IR ( cm-1) 2922.0 1446.0 1290.0 785.01 H-NMR (ppm) 0.86(t,3H) 1.21〜1.53(m,22H) 1.58〜
1.67(m,2H) 1.76〜1.85(m,2H) 2.00〜2.08(m,2H) 2.63(t,2H) 4.08(t,2H) 4.91〜5.02(m,2H) 5.73〜5.88(m,1H) 7.26(d,2H) 8.22(d,2H) 8.42(s,2H) 元素分析値 理論値(%) 実測値(%) C:79.76 C:79.59 H:10.16 H:10.0 N:6.42 N:6.36
【0060】実施例 2 表1中No.3の化合物の製造 実施例1のにおいて5−ヒドロキシ−2−(4−ノ
ニルフェニル)ピリミジンに代えて、市販の5−ヒドロ
キシ−2−(4−ヘキシルフェニル)ピリミジンを同じ
モル比で用いた以外は実施例1のと同様の操作を行う
ことにより、本発明の化合物である表1中No.3の化
合物1.2gを得た。 IR ( cm-1) 2924.0 1444.0 1288.0 911.01 H-NMR (ppm) 0.87(t,3H) 1.25〜1.50(m,16H) 1.57〜
1.67(m,2H) 1.76〜1.87(m,2H) 1.99〜2.08(m,2H) 2.63(t,2H) 4.07(t,2H) 4.90〜5.03(m,2H) 5.73〜5.88(m,1H) 7.28(d,2H) 8.22(d,2H) 8.42(s,2H) 元素分析値 理論値(%) 実測値(%) C:79.14 C:79.02 H:9.71 H:9.81 N:7.10 N:7.15
【0061】実施例1〜実施例2で得られた化合物およ
び組成物の相転移温度を表2に示す。
【0062】
【表2】
【0063】表1中各記号は、それぞれ以下の意味を表
す。 Cry;結晶相 S1 ;未同定スメクチック相 SC ;スメクチックC相 SA ;スメクチックA相 Iso;等方性液体相 ・ ;相が存在する ( );モノトロピック相を表す − ;相が存在しない
【0064】使用例 1〜11 実施例1〜2の化合物(表1中、No.3,18の化合
物)と下記化16〜化23で示されるナフタレン系およ
びエステル系化合物(A〜H)を表3に示す割合で混合
して、液晶組成物を得た。
【0065】
【化16】
【0066】
【化17】
【0067】
【化18】
【0068】
【化19】
【0069】
【化20】
【0070】
【化21】
【0071】
【化22】
【0072】
【化23】
【0073】化16〜化23中、NAPは2,6-ナフ
チレン基を、C*は不斉炭素原子を表す。次に、透明電
極付のガラス基板に配向処理剤としてポリイミドを塗布
し、表面をラビングした後、スペーサーを介在させ、ラ
ビング方向が反平行となるように貼合わせ、セル厚2μ
mのセルを作成した。このセルに表5に示した液晶組成
物を注入して液晶セルを作成し、2枚の直交する偏光子
の間に設置し、25℃において、±10V/μmの電圧
(E)を印加して、応答時間(τ)および自発分極(P
s)を測定し、粘度(η)を算出した(η=τ・E・P
s)。これらの使用例の結果をSc*相転移温度も併せ
て表3に示した。なお、使用例1〜11で得られた液晶
セルの何れに於いても、偏光顕微鏡を用いてその配向状
態を観察した結果、ジグザグ欠陥はなく、良好な配向を
示し、電圧を印加すると良好なメモリー性も観察され
た。
【0074】比較例 1 下記化28〜30に示す化合物からなる組成物を調整
し、使用例1〜11と同様にして、Sc*相転移温度お
よび粘度(η)を調べた。その結果を表3に示した。
【0075】
【化24】
【0076】
【化25】
【0077】
【化26】
【0078】化24〜26中、NAPは2,6−ナフチ
レン基を、C*は不斉炭素原子を表す。
【0079】比較例 2 下記化27で示される液晶化合物(特開昭63−301
872号公報記載)および下記化28〜30に示す化合
物からなる組成物を調整し、使用例1〜11と同様にし
て、Sc*相転移温度および粘度(η)を調べた。その
結果を表3に示した。
【0080】
【化27】
【0081】
【化28】
【0082】
【化29】
【0083】
【化30】
【0084】化28〜30中、NAPは2,6−ナフチ
レン基を、C*は不斉炭素原子を表す。
【0085】比較例 3 下記化31で示される液晶化合物(特開平4−3425
72号公報記載)および前記化28〜30に示す化合物
からなる組成物を調整し、使用例1〜11と同様にし
て、Sc*相転移温度および粘度(η)を調べた。その
結果を表3に示した。
【0086】
【化31】
【0087】
【表3】
【0088】なお、表3中の含有量は、成分1/成分2
/成分3/成分4(本発明の化合物あるいは対応するピ
リミジン系化合物)を表す。表3の結果から、ナフタレ
ン系およびエステル系化合物からなる液晶組成物のう
ち、ピリミジン系化合物を含有しない組成物(比較例
1)の粘度が350CPであるのにに比べ、ピリミジン
系化合物をわずか10%含有した組成物(実施例1)に
おいて、その粘度は210CPと大きく低下しているこ
とがわかる。また、ピリミジン系化合物を40%含有し
た組成物においては、アルケニル基を有しない化合物お
よび内部二重結合のアルケニル基を持つ化合物を含有す
る組成物(比較例2および3)では、粘度が133C
P、118CPであるのに比べ、末端二重結合のアルケ
ニル基を持つ化合物を含有する組成物(実施例6〜9、
11)の粘度は、高いものでも97CPであり、大きく
低下していることがわかる。
【0089】
【発明の効果】本発明の液晶化合物は、Sc*液晶組成
物、特にナフタレン系化合物およびエステル系化合物か
らなる液晶組成物に添加することにより、良好な配向性
を損なうことなく、組成物の粘度を低下させ、高速応答
を可能にすることができる。従って、本発明の化合物は
液晶表示素子に用いる液晶材料として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 正洋 京都市東山区一橋野本町11番地の1 三洋 化成工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 〔式中、R1は炭素数4〜12のアルキル基を表し、n
    は4〜12の整数を表す〕で示される液晶化合物。
JP5329785A 1993-02-02 1993-11-30 液晶化合物 Pending JPH06287181A (ja)

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