JP3357389B2 - カルボン酸エステル化合物、液晶材料、液晶組成物及び液晶素子 - Google Patents

カルボン酸エステル化合物、液晶材料、液晶組成物及び液晶素子

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JP3357389B2 JP05520992A JP5520992A JP3357389B2 JP 3357389 B2 JP3357389 B2 JP 3357389B2 JP 05520992 A JP05520992 A JP 05520992A JP 5520992 A JP5520992 A JP 5520992A JP 3357389 B2 JP3357389 B2 JP 3357389B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、新規なカルボン酸エステ
ル化合物、この化合物からなる液晶材料、この化合物を
含む液晶組成物およびこの化合物を含有する液晶物質が
充填された液晶素子に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】現在、広汎に使用されている液晶
化合物を用いた表示デバイスは、通常はTN(ツイスト
ネマチック)モードによって駆動されている。しかしな
がら、この方式には、表示されている画像を変えるため
に素子中における液晶化合物の分子の位置を変える必要
があるために、駆動時間が長くなり、液晶化合物の分子
位置を変えるために必要とする電圧、すなわち消費電力
も大きくなるという問題点がある。
【0003】強誘電性液晶化合物を用いたスイッチング
素子では、TNモードあるいはSTNモードを利用した
スイッチング素子とは異なり、液晶化合物の分子の配向
方向を変えるだけでスイッチング素子として機能させる
ことができるため、スイッチング時間が非常に短縮され
る。さらに、強誘電性液晶化合物のもつ自発分極(P
s)と電界強度(E)とにより与えられるPs×Eの値
が液晶化合物の分子の配向方向を変えるための実効エネ
ルギー強度であるので、消費電力も非常に少なくなる。
そして、このような強誘電性液晶化合物は、印加電界の
方向によって二つの安定状態、すなわち双安定性を持つ
ので、スイッチングのしきい値特性も非常に良好であ
り、動画用の表示デバイスなどとして用いるのに特に適
している。
【0004】
【従来技術における問題点】このような強誘電性液晶化
合物あるいは反強誘電性液晶化合物を光スイッチング素
子などに使用する場合、強誘電性液晶化合物あるいは反
強誘電性液晶化合物には、動作温度範囲が常温付近ある
いはそれ以下にあること、動作温度幅が広いこと、スイ
ッチング速度が大きい(速い)ことおよびスイッチング
しきい値電圧が適正な範囲内にあることなど多くの特性
が要求される。殊にこれらのうちでも、動作温度範囲は
強誘電性液晶化合物あるいは反強誘電性液晶化合物を実
用化する際に特に重要な特性である。
【0005】しかしながら、これまで知られている強誘
電性液晶化合物においては、例えばR.B.Meyer,et.al.,
の論文「ジャーナル・デ・フィジーク(J.de.Phys.)36巻l6
9頁,1975」あるいは田口雅明、原田隆正の論文「第11回
液晶検討会予稿集168頁,1985」に記載されているよう
に、一般に動作温度範囲が狭く、また動作温度範囲が広
い強誘電性液晶化合物であっても室温を含まない高温度
域であるなど、強誘電性液晶化合物として実用上満足で
きるものは得られていない。
【0006】また、反強誘電性液晶化合物についても同
様の傾向があり、反強誘電性液晶としても実用上満足で
きるものは得られていない。
【0007】
【発明の目的】本発明は、新規なカルボン酸エステル化
合物およびこの化合物からなる液晶材料を提供すること
を目的としている。また、本発明は、このカルボン酸エ
ステル化合物を含有する液晶組成物およびこの化合物を
用いた液晶素子を提供することを目的としている。さら
に詳しくは本発明は、動作温度が広く、スイッチング速
度が大きく、消費電力が極めて少なく、しかも安定した
コントラストが得られる液晶素子を形成することができ
る新規なカルボン酸エステル化合物およびこの用途を提
供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】本発明のカルボン酸エステル化合物は、
次式[I]で表すことができる。
【0009】
【化13】
【0010】ただし、式[I]において、Rは、炭素数3〜
20のアルキル基、炭素数3〜20のアルコキシ基およ
び炭素数3〜20のハロゲン化アルキル基よりなる群か
ら選ばれる1種の基であり、XおよびYは、それぞれ独立
に、−COO−、−OCO−、−CH 2 O−、−OCH 2 −または単結
を表し、Aは、
【0011】
【化14】
【0012】よりなる群から選ばれる基を表し、Bは、
【0013】
【化15】
【0014】よりなる群から選ばれる基を表し、R
*は、−C * H(CF 3 )-C 6 H 13 、−C * H(CH 3 )−C 6 H 13 、−C * H(CH
3 )−C 5 H 11 、−C * H(C 2 H 5 )−C 5 H 11 、−C * H(C 2 H 5 )−C
6 H 13 、−CH 2 −C * H(CH 3 )−C 2 H 5 、−(CH 2 ) 3 −C * H(CH 3 )−C
2 H 5 および−C * H(CF 3 )−CH 2 −COO−C 2 H 5 よりなる群から
選ばれる基を表し、mは、1または2を表し、nは、
0、1、または2を表す。
【0015】また、本発明の液晶材料は、上記式[I]
で表されるカルボン酸エステル化合物からなることを特
徴としている。さらに、本発明の液晶組成物は、上記式
[I]で表されるカルボン酸エステル化合物を含有する
ことを特徴としている。またさらに、本発明の液晶素子
は、互いに対抗する二枚の基板と該基板によって構成さ
れる間隙とからなるセル、および該セルの間隙に充填さ
れた液晶物質より構成される液晶素子であって、該液晶
物質が上記式[I]で表されるカルボン酸エステル化合
物を含有することを特徴としている。
【0016】本発明により新規なカルボン酸エステル化
合物が提供される。このカルボン酸エステル化合物は液
晶材料としての有用性が高い。従って、この化合物を含
有する液晶組成物およびこのカルボン酸エステル化合物
からなる液晶材料が二枚の基板の間に充填された液晶素
子は優れた液晶特性を有している。このような本発明の
カルボン酸エステル化合物を液晶材料として用いること
により、動作温度範囲が広く、スイッチング速度が大き
く、消費電力がきわめて少なく、しかも安定したコント
ラストが得られるなどの優れた特性を有する各種デバイ
スを得ることができる。
【0017】
【発明の具体的説明】次に本発明について具体的に説明
する。まず本発明のカルボン酸エステル化合物および液
晶材料について説明する。本発明のカルボン酸エステル
化合物は、次式[I]で表すことができる。
【0018】
【化16】
【0019】ただし、上記式[I]において、Rは、炭
素原子数3〜20のアルキル基、炭素原子数3〜20の
アルコキシ基および炭素原子数3〜20のハロゲン化ア
ルキル基よりなる群から選ばれる1種の基である。上記
式[I]において、Rが炭素原子数3〜20のアルキル
基である場合には、直鎖状、分枝状および脂環状のいず
れの形態であってもよいが、特にRが直鎖状のアルキル
基であるカルボン酸エステル化合物は、分子がまっ直ぐ
に伸びた剛直構造をとるため、優れた液晶性を示す。こ
のような直鎖状のアルキル基の具体的な例としては、ヘ
キシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル
基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキ
サデシル基およびオクタデシル基を挙げることができ
る。
【0020】また、Rが炭素原子数3〜20のアルコキ
シ基である場合には、上記のようなアルキル基を有する
アルコキシ基を挙げることができる。このようなアルコ
キシ基の具体的な例としては、ヘキソキシ基、ヘプトキ
シ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキ
シ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、テトラ
デシルオキシ基、ヘプタデシルオキシ基、ヘキサデシル
オキシ基およびオクタデシルオキシ基を挙げることがで
きる。
【0021】さらに、Rが炭素原子数3〜20のハロゲ
ン化アルキル基である場合、上記のようなアルキル基の
水素原子の少なくとも一部が、F、Cl、BrおよびI
などのハロゲン原子で置換された基を挙げることができ
る。上記のようなRを有する化合物のうちアルコキシ基
を有する化合物が特に優れた液晶性を示す。
【0022】さらに、式[I]において、XおよびY
は、それぞれ独立に、-COO-、−OCO−、−CH 2 O−、−OC
H 2 −または単結合を表す。これらの内、本発明のカルボ
ン酸エステル化合物を液晶材料として使用する場合、X
およびYは、分子の直線性を考慮すると、-COO-、−OCO
−、−CH 2 O−、−OCH 2 −であることが好ましい。
【0023】また、式[I]において、Aは、
【0024】
【化17】
【0025】よりなる群から選ばれる基を表す。さら
に、式[I]において、Bは、
【0026】
【化18】
【0027】よりなる群から選ばれる基を表す。また、
式[I]において、R*は、不整炭素を少なくとも1個有
する炭素原子数4〜20の光学活性基を表す。さらに、
この光学活性基を構成する炭素原子に結合した水素原子
は、F、Cl、BrまたはIなどのハロゲン原子で置換
されていてもよい。
【0028】特に、上記式[I]において、R*が次式
[II]で表される基であることが好ましい。 −Q1−C*H(Q2)−Q3 ・・・[II] ただし、式[II]において、Q1は、-(CH2)q-を表す。
ここでqは0〜6の整数である。また、Q2およびQ
3は、それぞれ独立に、炭素原子を1〜10個を有する
アルキル基、フルオロアルキル基およびハロゲン原子の
いずれかであり、かつQ2およびQ3は相互に異なってい
る。ここで炭素原子1〜10個を有するアルキル基の例
としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル
基、ノニル基およびデシル基を挙げることができる。ま
た、炭素原子1〜10個を有するフルオロアルキル基の
例としては、上記例示したアルキル基の炭素原子に結合
した水素原子の少なくとも一部がフッ素原子で置換され
た基を挙げることができる。さらに、ハロゲン原子の例
としてはF、Cl、BrまたはIを挙げることができ
る。ただし、Q2およびQ3は、常に相互に異なる基若し
くは原子であり、両者が同一になることはない。さら
に、Q2およびQ3のいずれか一方がハロゲン原子である
場合には、他方は通常はアルキル基またはフルオロアル
キル基のいずれかである。
【0029】上記式[II]におけるQ1、Q2およびQ3
が、その構造中にCH2基(-CH2-構造)またはCF2基(-CF
2-構造)を有する場合に、これらの少なくとも一部が-O
-、-S-、-CO-、-CHX-;(Xはハロゲン原子)、-CHCN-、-O-
CO-、-O-COO-、-CO-O-および-CH=CH-よりなる群から選
ばれる少なくとも一種類の基で置換されていてもよい。
ただし、この場合にこれらの基を形成するヘテロ原子
(N、O等)が直接結合しないようにこれらの基が導入
される。従って、これらの基が置換したことによって、
新たに-O-O-あるいは-N-O-などの結合は形成され得な
い。
【0030】さらに、これらの内でも、R*は、-C*H(CF
3)-C6H13、-C*H(CH3)-C6H13、-C*H(CH3)-C5H11、-C*H(C
2H5)-C5H11、-C*H(C2H5)-C6H13、-CH2-C*H(CH3)-C2H5
-(CH2)3-C*H(CH3)-C2H5および-C*H(CF3)-CH2-COO-C2H5
よりなる群から選ばれる基であることが好ましい。すな
わち、このR*は、不整炭素を少なくとも1個有する光
学活性基である。なお、この光学活性基を構成する炭素
原子に結合している炭素原子は、上記のようにフッ素原
子のようなハロゲン原子を有していてもよい。
【0031】これらの基のうち、本発明のカルボン酸エ
ステル化合物を液晶材料として使用する場合にその特性
を考慮すると、以下に示すいずれかの基が好ましい。 -C*H(CF3)-C6H13 -C*H(CH3)-C6H13 また、式[I]において、mは、1または2を表し、n
は、0〜2の整数を表す。特に、このカルボン酸エステ
ル化合物を液晶材料として使用する場合には、nは、0
または1であることが好ましい。
【0032】さらに、本発明のカルボン酸エステル化合
物を液晶材料として使用する場合には、分子全体が直線
状になることが好ましく、このため5,6,7,8-テトラヒド
ロナフチル基としては、5,6,7,8-テトラヒドロ-2,6-ナ
フチル基が特に好ましい。
【0033】従って、上記式[I]で表されるカルボン
酸エステル化合物としては、具体的には次表1−1〜表
1−7に記載した化合物を挙げることができる。なお、
以下に記載する表において、R、R*、X、Y、m、n
およびテトラヒドロナフチル基の結合状態は、下記式
[I]におけるそれぞれの状態を示すものである。
【0034】
【化19】
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】
【表5】
【0040】
【表6】
【0041】
【表7】
【0042】上記のようなカルボン酸エステル化合物
は、公知の合成技術を組み合わせることにより製造する
ことができる。例えば、上記のカルボン酸エステル化合
物は、以下に示す合成経路に従って合成することができ
る。
【0043】
【化20】
【0044】すなわち、6ーヒドロキシナフタレン-2-カ
ルボン酸をテトロヒドロフラン等の溶媒に投入し、パラ
ジウム/炭素等の還元触媒の存在下に水素ガスを高圧下
用いて還元することにより、5,6,7,8-テトラヒドロー6ー
ヒドロキシナフタレン-2-カルボン酸を得る。次いで、4
-N,N-ジメチルアミノピリジンおよび溶剤として塩化メ
チレンを用い、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド
溶液を滴下しながら、ヒドロキシ安息香酸と不整炭素を
有するアルコールとから得られるエステル化合物と、上
記工程で得られた5,6,7,8-テトラヒドロー6ーヒドロキシ
ナフタレン-2-カルボン酸を反応させることにより4-
(5',6',7',8'-テトラヒドロ-6'-ヒドロキシ-2'-ナフト
イルオキシ)安息香酸エステルを得る。
【0045】さらに、4-N,N-ジメチルアミノピリジンお
よび溶剤として塩化メチレンを用い、N,N'-ジシクロヘ
キシルカルボジイミド溶液を滴下しながら、別途常法に
より合成した4-アルコキシ安息香酸と、上記工程で得ら
れた4-(5',6',7',8'-テトラヒドロ-6'-ヒドロキシ-2'-
ナフトイルオキシ)安息香酸エステルを反応させること
により本発明のカルボン酸エステルを得ることができ
る。
【0046】なお、上記方法は、本発明のカルボン酸エ
ステル化合物の製造方法の一例であり、本発明のカルボ
ン酸エステル化合物は、この製造方法によって限定され
るものではない。例えば上記のような方法により製造さ
れる本発明のカルボン酸エステル化合物の内、次式で表
される4-[6'-(4"-デシルオキシベンゾイルオキシ)-5',
6',7',8'-テトラヒドロ-2'-ナフトイルオキシ]安息香酸
R-1"'-トリフルオロメチルヘプチルエステル[例示化合
物(4)]の1H−NMRのチャートを図1に示す。
【0047】以下の式中「(e)」はエカトリアル、
「(a)」はアキシャルの立体配座を示す。
【0048】
【化21】
【0049】上記式中において1〜14の番号は、水素
原子を示し、この番号は図1におけるピークに付した番
号と対応している。さらに、次式で表される6-[6'-(4"
-デシルオキシベンゾイルオキシ)-5',6',7',8'-テトラ
ヒドロ-2'-ナフトイルオキシ]-1,2,3,4-テトラヒドロナ
フタレン-2-カルボン酸R-1"'-トリフルオロメチルヘプ
チルエステル[例示化合物(21)]の1H−NMRの
チャートを図2に示す。
【0050】
【化22】
【0051】上記式中において1〜14の番号は、水素
原子を示し、この番号は図2におけるピークに付した番
号と対応している。また、次式で表される6-[6'-(4"-
デシルオキシベンゾイルオキシ)-5',6',7',8'-テトラヒ
ドロ-2'-ナフトイルオキシ]-5,6,7,8-テトラヒドロナフ
タレン-2-カルボン酸R-1"'-トリフルオロメチルヘプチ
ルエステル[例示化合物(22)]の 1H−NMRのチ
ャートを図3に示す。
【0052】
【化23】
【0053】上記式中において1〜12の番号は、水素
原子を示し、この番号は図3におけるピークに付した番
号と対応している。さらにまた、次式で表される6-[4"-
(5'-デシル-2'-ピリミジニル)ベンゾイルオキシ]-5,6,
7,8-テトラヒドロナフタレンー2ーカルボン酸R-1"'-トリ
フルオロメチルヘプチルエステル[例示化合物(13
0)]の1H−NMRのチャートを図4に示す。
【0054】
【化24】
【0055】上記式中において1〜16の番号は、水素
原子を示し、この番号は図4におけるピークに付した番
号と対応している。上記のようにして得られた式[I]
で表されるカルボン酸エステル化合物は、液晶材料とし
て好適に使用することができる。特に光学活性を有する
本発明のカルボン酸エステル化合物は、強誘電性液晶化
合物または反強誘電性液晶化合物として使用することが
できる。
【0056】そして、このようなカルボン酸エステル化
合物の内、次式[4]、[22]および[130]で表
される化合物が特に優れた液晶特性を示す。
【0057】
【化25】
【0058】このように液晶材料として特に優れてい
る、式[4]、[22]および[130]でそれぞれ表
される化合物の相転移温度を表2に示す。なお、以下に
示す表2において、Cryは、結晶相を、SmXは、未同
定のスメクチック相を、Sm CA *は、反強誘電相を、S
m Aは、スメクチックA相を、そして、Isoは、等方性
液体を表す。
【0059】
【表8】
【0060】本発明の液晶材料中には、表2に示したよ
うに、広い温度範囲でスメクチック相を呈する化合物が
多い。従来、液晶化合物を単独で使用した場合に、上記
の化合物のように広い温度範囲でスメクチック相を呈す
る液晶材料はほとんど知られていない。そして、本発明
の液晶材料は、スメクチック相を示す温度範囲が広いだ
けでなく、このような液晶材料を用いて製造された光ス
イッチング素子は、高速応答性にも優れている。
【0061】本発明の液晶材料は単独で使用することも
できるが、他の液晶材料と混合して液晶組成物として使
用することもできる。例えば、本発明の液晶材料は、反
強誘電性液晶組成物の主剤あるいは他のスメクチック相
を呈する化合物を主剤とする液晶組成物の助剤として使
用することができる。すなわち、本発明のカルボン酸エ
ステル化合物の内、スメクチック相を呈する化合物は、
液晶組成物の主剤として、あるいは他の液晶材料を主剤
とする液晶組成物の助剤として使用することができ、ま
たスメクチック相を示さない化合物は、他の液晶材料を
主剤とする液晶組成物の助剤として使用することができ
る。
【0062】本発明において式[I]で表される化合物
と共に使用することができる液晶化合物の例としては、
(+)-4'-(2"-メチルブチルオキシ)フェニル-6-オクチル
オキシナフタレン-2-カルボン酸エステル、4'-デシルオ
キシフェニル-6-((+)-2"-メチルブチルオキシ)ナフタ
レン-2-カルボン酸エステル、
【0063】
【化26】
【0064】のような液晶化合物の他、
【0065】
【化27】
【0066】あるいは
【0067】
【化28】
【0068】のような環状構造を有するとともに光学活
性を有する化合物を挙げることができる。さらに、
【0069】
【化29】
【0070】のようなシッフ塩基系液晶化合物、
【0071】
【化30】
【0072】のようなアゾキシ系液晶化合物、
【0073】
【化31】
【0074】のような安息香酸エステル系液晶化合物、
【0075】
【化32】
【0076】のようなシクロヘキシルカルボン酸エステ
ル系液晶化合物、
【0077】
【化33】
【0078】のようなフェニル系液晶化合物、
【0079】
【化34】
【0080】のようなターフェノール系液晶化合物、
【0081】
【化35】
【0082】のようなシクロヘキシル系液晶化合物、お
よび
【0083】
【化36】
【0084】のようなピリミジン系液晶化合物を挙げる
ことができる。本発明の液晶組成物は上記式[I]で表
されるカルボン酸エステル化合物および上記例示した化
合物をはじめとする他の化合物を含有している。この液
晶組成物中における式[I]で表されるカルボン酸エス
テル化合物の配合割合は、得られる液晶組成物の特性等
を考慮して任意に設定することができる。本発明の組成
物は、この組成物中における液晶材料の総量100重量
部中に式[I]で表されるカルボン酸エステル化合物
を、通常は1〜99重量部、好ましくは5〜75重量部
の範囲内の量で含有している。この液晶組成物中には、
上記液晶材料に加えて、さらに、例えば電導性賦与剤お
よび寿命向上剤等、通常の液晶組成物に配合される添加
剤が配合されていてもよい。
【0085】本発明で使用される液晶組成物は、上記の
ようなカルボン酸エステル化合物ならびに所望により他
の液晶化合物および添加剤を混合することにより製造す
ることができる。上述した液晶材料を含有する液晶組成
物(液晶物質)は、電圧を印加することにより、光スイ
ッチング現象を起こすので、この現象を利用して応答性
の良い表示装置を作成することができる。本発明におい
て、このような現象を利用した素子あるいは素子の駆動
方法に関しては、例えば特開昭56-107216号および同59-
118744号公報を参照することができる。
【0086】このような表示装置で使用される液晶物質
としては、スメクチックC相、スメクチックF相、スメ
クチックG相、スメクチックH相、スメクチックI相、
スメクチックJ相およびスメクチックK相のいずれかの
相を示す化合物を使用することができるが、スメクチッ
クC相以外では、このような液晶物質を用いた表示素子
の応答速度が一般に遅くなる(低くなる)ため、従来か
ら、実用上は、応答速度の高いスメクチックC相で駆動
させることが有効であるとされていた。
【0087】しかしながら、本発明者が特開昭64-3632
号公報で既に提案したようなスメクチックA相における
表示装置の駆動方法を利用することにより、本発明にお
いてはスメクチックC相だけでなく、スメクチックA相
で使用することもできる。すなわち、この駆動方法を利
用することにより、本発明の液晶素子を広い範囲で駆動
させることができるようになると共に、電気光学応答性
の高速化を図ることができる。
【0088】本発明の液晶素子は、液晶物質が充填され
たセルと偏光板とからなる。すなわち、本発明の液晶素
子は、例えば、第5図に示すように、液晶物質を充填す
る間隙14を形成するように配置された二枚の透明基板11
a,11bと、この二枚の透明基板11a,11bの液晶物質12に対
面する面に形成された透明電極15a,15bとからなるセル1
3と、このセル13の間隙14に充填された液晶物質12およ
びこのセル13の両外側に一枚ずつ配置された偏光板(図
示なし)から形成されている。
【0089】本発明において、透明基板としては、例え
ば、ガラスおよび透明高分子板等を用いることができ
る。なお、ガラス基板を用いる場合には、アルカリ成分
の溶出による液晶物質の劣化を防止するために、ガラス
基板表面に、例えば酸化珪素等を主成分とするアンダー
コート層(不要成分透過防止層)を設けることもでき
る。透明基板の厚さは、例えばガラス基板の場合には通
常は0.01〜1.0mmの範囲内にある。
【0090】また、本発明においては、透明基板とし
て、可撓性透明基板を用いることもできる。この場合、
透明基板の少なくとも一方の基板として可撓性透明基板
を用いることができ、さらに両者とも可撓性基板であっ
てもよい。このような可撓性透明基板としては、高分子
フィルム等を用いることができる。透明基板として可撓
性透明基板を使用する場合、可撓性透明基板の厚さt(m
m)、弾性率E(Kgf/m2)およびセルに形成されている間隙
の幅a(mm)が次式で示される関係を有していることが好
ましい。
【0091】
【数1】
【0092】このような透明基板の表面には透明電極が
設けられている。透明電極は、例えば酸化イリジウム、
酸化スズ等で透明基板表面をコーティングすることによ
り形成される。透明電極は、公知の方法により形成する
ことができる。透明電極の厚さは通常は100〜200
0オングストロームの範囲内にある。このような透明電
極が設けられた透明基板には、さらに透明電極上に配向
層あるいは強誘電体層が設けられていてもよい。配向層
としては、例えば有機シランカップリング剤あるいはカ
ルボン酸多核錯体等を化学吸着させることにより形成さ
れる有機薄膜および無機薄膜を挙げることができる。有
機薄膜の例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリエステル、ポリアミド、ポリビニルアルコール(ポ
バール)およびポリイミドのような高分子薄膜を挙げる
ことができる。このような有機薄膜は、塗布、接着、蒸
着、あるいは、基板上での重合(例えばプラズマ重合)
等の方法で形成することができる。
【0093】また、無機薄膜の例としては、酸化珪素、
酸化ゲルマニウムおよびアルミナ等の酸化物薄膜、窒化
珪素のような窒化物薄膜並びに他の半導体薄膜を挙げる
ことができる。このような無機薄膜は、蒸着(例えば斜
方蒸着)およびスパッタリングなどの方法で形成するこ
とができる。さらに、上記のような薄膜に配向性を賦与
する方法には、膜成形時に薄膜自体に異方性あるいは形
状特異性を賦与する方法、薄膜作成後に外部から配向性
を賦与する方法がある。具体的には、透明電極上にポリ
イミド樹脂などの高分子物質を塗布して薄膜を形成した
後、この薄膜を一定方向にラビングする方法、高分子フ
ィルムを延伸して配向性を賦与する方法、酸化物を斜方
蒸着する方法などを挙げることができる。
【0094】このような薄膜(例;配向層)は後述のスペ
ーサを兼ねるように形成されていてもよい。上記のよう
な透明基板を、それぞれの透明電極が対面し、そしてこ
の透明基板により液晶物質を充填する間隙が形成される
ように二枚配置する。上記のようにして形成される間隙
の幅は、通常は1〜10μm、好ましくは1〜5μmで
ある。このような間隙は、例えば、スペーサを挟持する
ように二枚の基板を配置することにより形成することが
できる。このようなスペーサとしては、例えば、感光性
ポリイミド前駆体をパターニングして得られるポリイミ
ド系高分子物質等を用いることができる。スペーサを用
いることにより、このスペーサと液晶物質との界面効果
により、モノドメインが形成される。
【0095】また、第6図(a)およびこのA−A断面図
である図(b)に示すように、例えば、配向膜として作用
する同心円形状のスペーサ26を用いて配向膜とスペーサ
とを一体化することもできる。第6図(a)および(b)にお
いて、透明基板は27で、透明電極は25で、液晶物質は23
で示されている。また、第7図(a)およびこのA−A断
面図である(b)に示すように、例えば、配向膜として作
用するクシ状のスペーサ36を用いて配向膜とスペーサと
を一体化することもできる。第7図(a)および(b)におい
て、透明基板は37で、透明電極は35で、液晶物質は33で
示されている。
【0096】また、第8図に示すように、上記のような
スペーサの他に、液晶物質43中にファイバー46を配合し
て、このファイバーにより、透明電極45が付設された透
明基板47が一定の間隙を形成するように保持することも
できる。ここで使用されるファイバーとしては、平均直
径および平均長さが次式で表されるものを使用すること
が好ましい。
【0097】
【数2】
【0098】ただし、上記式において、dはファイバー
の平均直径を表し、qはファイバーの平均長さを表す。
ここで使用されるファイバーとしては、種々のものを挙
げることができるが、特にアルカリガラスを紡糸するこ
とにより形成されるファイバーが好ましい。さらに、上
記ファイバーの代わりに、あるいは上記ファイバーと共
に粒状物を配合することもできる。
【0099】このような粒状物としては、メラミン樹
脂、尿素樹脂あるいはベンゾグアナミン樹脂等からなる
粒子径が1〜10μmの粒状物を挙げることができる。
上記のようにして間隙を形成して配置された二枚の透明
基板は、通常は周辺をシール材でシールすることにより
貼り合わされる。シール材としては、エポキシ系樹脂お
よびシリコン系樹脂等を用いることができる。さらに、
このエポキシ樹脂等がアクリル系材料あるいはシリコン
系ゴム等で変性されていてもよい。
【0100】上記のような構成を有する液晶セルの間隙
には、上述したような式[I]で表されるカルボン酸エ
ステル化合物を含む液晶物質が充填されている。液晶セ
ルの間隙に充填されたこのような液晶物質は、たとえば
スペーサエッジを利用した温度勾配法あるいは配向膜を
用いた表面処理法等の一軸配向制御法方法を利用して配
向させることができる。また、本発明においては、例え
ば、液晶物質を加熱しながら、直流バイアス電圧を用い
て電界を印加することにより、液晶物質の初期配向を行
うこともできる。
【0101】このようにして液晶物質が充填され、初期
配向された液晶セルは、二枚の偏光板の間に配置され
る。さらに第9図に示すように、上記のようにして調製
された二枚の透明基板57、透明電極55および液晶物質53
からなるセル58を、この二枚の偏光板56の間に二個以上
配置することもできる。本発明の液晶素子において、そ
れぞれの偏光板の偏光面のなす角度が70〜110度に
なるように配置することができる。そして、この二枚の
偏光板の偏光方向が直交するように、すなわち上記角度
が90度になるように偏光板を配置することが好まし
い。
【0102】このような偏光板としては、例えばポリビ
ニルアルコール樹脂フィルム、ポリビニルブチラール樹
脂フィルム等の樹脂フィルムをヨウ素等の存在下で延伸
することによりフィルム中にヨウ素を吸収させて偏光性
を賦与した偏光フィルムを用いることができる。このよ
うな偏光フィルムは、他の樹脂などで表面を被覆して多
層構造にすることもできる。
【0103】本発明において、上記のような液晶セル
は、上記のように配置された偏光板の間に、透過する光
量が最も少ない状態(すなわち、最暗状態)から±10
度の範囲内の角度(回転角度)を形成するように、好ま
しくは最暗状態になるように二枚の偏光板の間に配置す
ることができる。さらに、上記のように配置された偏光
板の間に、透過する光量が最も多い状態(すなわち、最
明状態)から±10度の範囲内の角度(回転角度)を形
成するように、好ましくは最明状態になるように二枚の
偏光板の間に配置することができる。
【0104】本発明の液晶素子は、第9図に示すよう
に、上記のような液晶物質15をセル13の間隙14に充填し
て、この液晶物質15を初期配向させることにより製造す
ることができる。液晶物質15は、通常、溶融状態になる
まで加熱され、この状態で内部が減圧にされているセル
の間隙14に充填(注入)される。このように液晶物質を
充填した後、セル13に設けられている液晶物質の注入口
は密封される。
【0105】次いで、このように注入口が密封されたセ
ル13をセル内に充填された液晶物質15が等方相を示す温
度以上の温度に加熱し、その後、この液晶物質15が液晶
を示す温度にまで冷却する。そして、本発明において
は、この冷却の際の降温速度を2℃/分以下にすること
が好ましい。特に降温速度を0.1〜2.0℃/分の範囲
内にすることが好ましく、さらに0.1〜0.5℃/分の
範囲内にすることが特に好ましい。このような冷却速度
でセル13を冷却することにより、液晶物質15の初期配合
状態が改善され、配向欠陥の少ないモノドメインからな
る液晶相を有する液晶素子を容易に形成することができ
る。ここで初期配向性とは、液晶素子に電圧の印加等を
行って液晶物質の配向ベクトルを変える前の液晶物質の
配列状態をいう。
【0106】このようにして形成される本発明の液晶素
子は、従来の液晶素子と比較して、コントラスト等の特
性が著しく優れ、例えば表面安定化強誘電性液晶素子、
ヘリカル変調素子、過度散乱型素子、ゲストホスト型素
子、垂直配向液晶素子などとして好適に使用することが
できる。例えば、本発明の液晶素子に、電界を印加する
ことによりこの液晶素子を駆動させる場合には、周波数
が通常は1Hz〜100KHz、好ましくは10Hz〜
10KHz、電界が通常は0.01〜60Vp-p/μm
t(厚さ1μm当たり電圧)、好ましくは0.05〜30V
p-p/μmtに制御された電界をかけることにより駆動さ
せることができる。
【0107】そして、前記式[I]で表されるカルボン
酸エステル化合物を含有する光学活性を有する液晶物質
を使用することにより、本発明の液晶素子は、電界を印
加して駆動する際に印加する電界の波形(駆動波)の幅
を変えることにより、この液晶素子を透過する光量が2
種類のヒステリシス曲線を描くようになる。このうち一
方は、いわゆる双安定型を利用する駆動方法であり、も
う一方は、いわゆる三安定型を利用する駆動方法であ
る。
【0108】上記のような光学活性を有する液晶物質が
充填された液晶セルを、偏光面が直交するように配置さ
れた二枚の偏光板の間に、電界を印加しない状態で最暗
状態になるように配置した本発明の液晶素子に、例えば
周波数50Hz〜100KHz、好ましくは70Hz〜
10KHzの矩形波(あるいはパルス波)、三角波、正
弦波およびこれらを組み合わせた波形の内のいずれかの
波形の電界を印加することによりこの液晶素子を駆動さ
せることができる。例えば、矩形波(あるいはパルスま
たは両者の組み合わせ波)を印加する場合には、電界の
幅を10ミリ秒以下、好ましくは0.01〜10ミリ秒
の範囲内にすることにより、液晶素子の駆動速度を高く
することができ、この領域では本発明の液晶素子を双安
定型液晶素子として使用することができる。また、この
電界の幅を10ミリ秒より大きくすることにより、好ま
しくは33〜1000ミリ秒の範囲内にすることによ
り、それほど高速で駆動することが必要でない領域で、
本発明の液晶素子を三安定型液晶素子として使用するこ
とができる。ここで、電界の幅とは、例えば矩形波にお
いては、所定の電圧に維持される電界の長さ(すなわち
時間)を意味する。
【0109】本発明の液晶素子を用いて各種の液晶表示
装置および電気光学表示装置を製造することができる。
また、本発明の液晶素子の内、スメクチック相を呈する
液晶物質が充填された液晶素子は、熱書き込み型液晶表
示素子、レーザー書き込み型液晶表示素子等の記憶型液
晶表示装置のような液晶表示装置あるいは電気光学表示
装置を製造することができる。さらに、強誘電性を示す
カルボン酸エステル化合物を含有する液晶材料を用いる
ことにより、上記のような用途の他、光シャッターある
いは液晶プリンターなどの光スイッチング素子、圧電素
子および焦電素子のような液晶表示装置あるいは電気光
学表示装置を製造することができる。
【0110】すなわち、本発明で使用される液晶物質
は、三安定または双安定性を示すため、双安定状態を達
成するように電界を反転することにより、本発明の液晶
素子に光スイッチング機能あるいは表示機能をもたせる
ことができる。また、本発明で使用される液晶物質は、
双安定性を示す場合、自発分極を有するから一度電圧を
印加すると電界消去後もメモリー効果を有する。そし
て、このメモリーを維持するために液晶素子に電界を印
加し続ける必要がなく、本発明の液晶素子を用いた表示
装置では消費電力の低減を図ることができる。しかもこ
の表示装置は、安定したコントラストを有しているので
非常に鮮明である。
【0111】さらに、前記式[I]で表される液晶材料
を用いた本発明のスイッチング素子では、分子の配向方
向を変えるだけでスイッチング操作が可能になり、この
場合、電界強度の一次項がこのスイッチング素子の駆動
に作用するため、本発明のスイッチング素子では低電圧
駆動が可能になる。そして、このスイッチング素子を用
いることにより、数十μ秒以下の高速応答性を実現する
ことができるので、素子の操作時間は大幅に短縮され
る。従って、本発明の液晶素子を用いることにより走査
線の多い大画面のディスプレイ(液晶表示装置)を容易
に製造することができる。また、三安定を示す場合もメ
モリー性を維持することができる。しかも、このディス
プレイは、室温あるいはそれ以下の温度で駆動させるこ
とができるので、駆動温度をコントロールするための補
助手段を用いることなくこのディスプレイを駆動させる
ことができる。
【0112】さらに、本発明で使用される液晶物質は、
一般には双安定性を示さないとされているスメクチック
A相においても、電界が印加されると誘起的に分子が傾
くので、この性質を利用して光スイッチングを行うこと
できる。すなわち、従来強誘電性液晶化合物を用いる場
合には実用的な応答速度を達成できないため、通常は使
用されていなかったスメクチックA相においても、本発
明者が既に特願昭62-157808号で提案した駆動法および
装置を利用することにより、本発明の表示装置を駆動さ
せることが可能である。さらに、本発明で使用される液
晶物質は、スメクチックC相よりもさらに高い秩序を有
するスメクチックF相などにおいても、二つ以上の安定
状態を示すので、これらの相における複数の安定状態を
利用して上記と同様にして光スイッチングを行うことが
できる。
【0113】本発明の液晶素子を用いた表示装置は、種
々の方法で駆動させることができるが、この駆動方法の
具体的な例としては以下に記載する方法を挙げることが
できる。第1の方法は、本発明の液晶素子を二枚の偏光
板の間に介在させ、この液晶素子に外部電圧を印加し、
液晶物質の配向ベクトルを変えることにより、二枚の偏
光板と液晶物質の複屈折とを利用して表示を行う方法で
ある。
【0114】第2の方法は、二色性色素が配合された液
晶物質を用いて色素の二色性を利用する方法である。こ
の方法は液晶化合物の配向方向を変えることにより色素
による光の吸収波長を変えて表示を行う方法である。こ
の場合に使用される色素は、通常は二色性色素であり、
このような二色性色素の例としては、アゾ色素、ナフト
キノン色素、シアニン系色素およびアントラキノン系色
素等を挙げることができる。
【0115】本発明の液晶素子を用いて製造される表示
デバイスは、スタチィック駆動、単純マトリックス駆動
および複合マトリックス駆動等の電気アドレス表示方
式、光アドレス表示方式、熱アドレス表示方式並びに光
ビーム表示方式により駆動させることができる。また、
本発明の表示装置を電界駆動する際には各絵素を駆動さ
せるための素子として、非線形素子あるいは能動素子を
用いることができる。より具体的には、2端子素子の非
線形素子としては、例えば第10図(a)に示すように一
方の透明基板上にバリスタ、MIM(Metal Insulator
Metal)、ダイオードなどを配置して、これらの非線形性
を利用した素子を挙げることができる。また、3端子素
子の能動素子としては、例えば第10図(b)に示すよう
に、TFT(薄膜トランジスタ)、Si-MOS(Si-me
tal oxide semi conductor field-effect transisto
r)、およびSOS(Sillicon on Sapphire)などが絵
素に配置された素子を挙げることができる。
【0116】
【発明の効果】本発明により新規なカルボン酸エステル
化合物が提供される。このカルボン酸エステル化合物は
液晶材料としての有用性が高い。従って、この化合物を
含有する液晶組成物およびこのカルボン酸エステル化合
物からなる液晶材料が二枚の基板の間に充填された液晶
素子は、液晶としての特性に優れている。
【0117】このような本発明の化合物に、同種および
/または他種の液晶物質を配合することにより、本発明
の化合物が有する強誘電性または反強誘電性を損なうこ
となく、液晶を使用できる温度範囲を広域化することが
できる。従って、このような化合物を用いることによ
り、広い温度範囲において高速応答性、高いコントラス
ト、安定なコントラストを有する液晶素子等を得ること
ができる。
【0118】さらに、このような素子を用いて製造した
液晶ディスプレイにおいては、操作時間を大幅に短縮す
ることができる。このようなディスプレイでは、消費電
力の低減を図ることができると共に、高いコントラス
ト、安定したコントラストが得られる。また、低電圧駆
動も可能である。また、本発明のカルボン酸エステル化
合物を反強誘電性液晶化合物として使用する場合、メモ
リー性の実現が容易になり、配向性を向上させるなどの
特性を付与することができる。
【0119】このような本発明のカルボン酸エステル化
合物を液晶材料として用いることにより、動作温度範囲
が広く、スイッチング速度が大きく、消費電力がきわめ
て少なく、しかも安定したコントラストが得られるなど
の優れた特性を有する各種デバイスを得ることができ
る。
【0120】
【実施例】次に本発明の実施例を示すが、本発明はこれ
らの実施例に限定されるものではない。なおR、Sは光
学活性体のR体、S体を表わす。
【0121】
【実施例1】 4-[6'-(4"-デシルオキシベンゾイルオキシ)-5',6',7',
8'-テトラヒドロ-2'-ナフトイルオキシ]安息香酸R-1"'-
トリフルオロメチルヘプチルエステル[例示化合物
(4)]の合成
【0122】
【化37】
【0123】第1段階 6-ヒドロキシナフタレン-2-カルボン酸30g(160
ミリモル)、5%パラジウム/炭素5gおよびテトラヒ
ドロフラン500mlを容量1リットルのオートクレー
ブに入れて混合し、窒素雰囲気下で105℃まで加熱し
た。温度を105℃に保ちながらオートクレーブを水素
圧20Kg/cm2Gの圧力に保ち、攪拌下、3時間反
応した。
【0124】3時間経過後室温まで放冷し、水素ガスを
脱圧し、得られた反応混合物を、濾過助材であるセライ
トを用いて濾過し、さらに得られた濾液を濃縮した。得
られた混合物をトルエンを用いて再結晶することによ
り、白色結晶16.1gを得た。この化合物のFD−マ
ススペクトルにより測定したM/eの値は192であっ
た。
【0125】この分析結果より、この化合物は、5,6,7,
8-テトラヒドロー6-ヒドロキシナフタレン-2-カルボン酸
であると同定した。第2段階 第1段階で得られた5,6,7,8-テトラヒドロー6-ヒドロキ
シナフタレン-2-カルボン酸0.96g(5ミリモル)、
別途常法により合成した4-ヒドロキシ安息香酸R-1'-ト
リフルオロメチルヘプチルエステル1.52g(5ミリモ
ル)、4-N,N-ジメチルアミノピリジン0.061g(0.5
ミリモル)および塩化メチレン30mlの混合物に、N,N'
-ジシクロヘキシルカルボジイミド1.13g(5.5ミリ
モル)を含む塩化メチレン溶液10mlを室温で、攪拌下
に5時間かけて滴下した。
【0126】さらに室温下で14時間反応させた。反応
混合物を濾過し、得られた濾液を濃縮した。濃縮物をカ
ラムクロマトグラフィーを用いて分離することにより、
無色透明粘稠液体である4-(5',6',7',8'-テトラヒドロ-
6'-ヒドロキシ-2'-ナフトイルオキシ)安息香酸R-1"-ト
リフルオロメチルヘプチルエステル2.18g(4.56ミ
リモル)を得た。
【0127】第3段階 第2段階で得られた4-(5',6',7',8'-テトラヒドロ-6'-
ヒドロキシ-2'-ナフトイルオキシ)安息香酸R-1"-トリフ
ルオロメチルヘプチルエステル0.48g(1ミリモ
ル)、別途常法により合成した4-デシルオキシ安息香酸
0.278g(1ミリモル)、4-N,N-ジメチルアミノピリ
ジン0.012g(0.1ミリモル)および塩化メチレン1
0mlの混合物に、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド0.25g(1.2ミリモル)を含む塩化メチレン溶液5
mlを室温で、攪拌下に3時間かけて滴下した。
【0128】さらに室温下で3時間反応させた。反応混
合物を濾過し、得られた濾液を濃縮した。濃縮物をカラ
ムクロマトグラフィーを用いて分離することにより、白
色固体0.45gを得た。この白色固体のFD−マスス
ペクトルを用いて得られたM/eの値は738であっ
た。
【0129】図1にこの化合物の1H−NMRスペクト
ルのチャートを示す。これらの分析の結果より、この化
合物は上記目的とする4-[6'-(4"-デシルオキシベンゾ
イルオキシ)-5',6',7',8'-テトラヒドロ-2'-ナフトイル
オキシ]安息香酸R-1"'-トリフルオロメチルヘプチルエ
ステル[例示化合物(4)であると同定した。
【0130】
【参考例1】6-[6'-(4"-デシルオキシベンゾイルオキ
シ)-5',6',7',8'-テトラヒドロ-2'-ナフトイルオキシ]
-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-カルボン酸R-1"'-
トリフルオロメチルヘプチルエステル[例示化合物(2
1)]の合成
【0131】
【化38】
【0132】第1段階 6-n-デシルオキシ-ナフタレン-2-カルボン酸3.86g
(11.8ミリモル)および1,2-ジエトキシエタン130ml
の混合物に、窒素雰囲気下、120℃で攪拌下に金属ナ
トリウム3.0g(130ミリグラム原子)を加え、さらに
還流温度にまで加熱した。
【0133】この混合物にイソ-アミルアルコール10
g(114ミリモル)を1時間かけて滴下し、さらに11
時間還流下に反応させた。室温に冷却後、残存する金属
ナトリウムをエタノールを加えてナトリウムアルコラー
トとして可溶化した後、反応混合物を20%塩酸を用い
て反応液を酸性にした。この反応混合物に水100mlを
加えた後、有機相を分離し、さらにこの有機相を水洗し
た。
【0134】有機相を減圧下に濃縮して固体4.25g
を得た。この固体をトルエンを用いた再結晶することに
より、1,2,3,4-テトラヒドロ-6-n-デシルオキシナフタ
レン-2-カルボン酸2.95g(8.89ミリモル)を得た。第2段階 第1段階の方法で得られた6-デシルオキシナフタレン-2
-カルボン酸16.6g(50ミリモル)と酢酸250cc、
47%臭化水素酸86.5g(0.5モル)を130℃で7
時間加熱還流した。蒸留水を添加後減圧下に濃縮するこ
とにより、1,2,3,4-テトラヒドロ-6-ヒドロキシナフタ
レン-2-カルボン酸10.60g(50ミリモル)を得た。
【0135】第3段階 第2段階で得られた1,2,3,4-テトラヒドロ-6-ヒドロキ
シナフタレン-2-カルボン酸10.60g(50ミリモ
ル)、臭化ベンジル12.85g(75ミリモル)、85
%水酸化カリウム6.6g(100ミリモル)、ヨウ化ナト
リウム0.525g(3.5ミリモル)、エタノール20
0mlおよび蒸留水25mlの混合物を100℃で12時間
加熱還流した。さらにこの反応液に10%水酸化カリウ
ム50mlを添加し2時間加熱還流を続けた。室温まで放
冷後冷水中に加え、反応混合物を36%塩酸を用いて酸
性にした。析出物を濾過により分別し、これをトルエン
を用いて再結晶することにより1,2,3,4-テトラヒドロ-6
-ベンジルオキシナフタレン-2-カルボン酸13.08g
(46.4ミリモル)を得た。
【0136】第4段階 第3段階で得られた1,2,3,4-テトラヒドロ-6-ベンジル
オキシナフタレン-2-カルボン酸5.64g(20ミリモ
ル)、R-1-トリフルオロメチルヘプタノール3.68g
(20ミリモル)、4-N,N-ジメチルアミノピリジン0.2
44g(0.2ミリモル)および塩化メチレン70mlの混
合物に、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド4.53
g(22ミリモル)を含む塩化メチレン溶液25mlを室温
で、攪拌下に2時間かけて滴下した。
【0137】さらに室温下で2時間反応させた。反応混
合物を濾過し、得られた濾液を濃縮した。濃縮物をカラ
ムクロマトグラフィーを用いて分離することにより、無
色液体である1,2,3,4-テトラヒドロ-6-ベンジルオキシ
ナフタレン-2-カルボン酸R-1'-トリフルオロメチルヘプ
チルエステル8.19g(18.3ミリモル)を得た。
【0138】第5段階 第4段階で得られた1,2,3,4-テトラヒドロ-6-ベンジル
オキシナフタレン-2-カルボン酸R-1'-トリフルオロメチ
ルヘプチルエステル8.19g(18.3ミリモル)、5%
パラジウム/炭素3.6gおよびテトラヒドロフラン5
0mlの混合物中に室温、常圧攪拌下に水素を24時間吹
きこんだ。反応混合物を濾過助剤であるセライトを用い
て濾過し、さらに得られた濾液を濃縮し、褐色液体であ
る1,2,3,4-テトラヒドロ-6-ヒドロキシナフタレン-2-カ
ルボン酸R-1'-トリフルオロメチルヘプチルエステル6.
78g(18.3ミリモル)を得た。
【0139】第6段階 第5段階で得られた1,2,3,4-テトラヒドロ-6-ヒドロキ
シナフタレン-2-カルボン酸R-1'-トリフルオロメチルヘ
プチルエステル1.07g(3ミリモル)、実施例1の第
1段階で得られた5,6,7,8-テトラヒドロー6-ヒドロキシ
ナフタレン-2-カルボン酸0.576g(3ミリモル)、4
-N,N-ジメチルアミノピリジン0.037g(0.3ミリモ
ル)および塩化メチレン20mlの混合物に、N,N'-ジシ
クロヘキシルカルボジイミド0.68g(3.3ミリモル)
を含む塩化メチレン溶液10mlを室温で、攪拌下に2時
間かけて滴下した。
【0140】さらに室温下で18時間反応させた。反応
混合物を濾過し、得られた濾液を濃縮した。濃縮物をカ
ラムクロマトグラフィーを用いて分離することにより、
無色液体である5',6',7',8'-テトラヒドロ-6'-ヒドロキ
シ-2'-ナフトイルオキシ]-5,6,7,8-テトラヒドロナフタ
レン-2-カルボン酸R-1"-トリフルオロメチルヘプチルエ
ステル0.55g(1.03ミリモル)を得た。
【0141】第7段階 第6段階で得られた5',6',7',8'-テトラヒドロ-6'-ヒド
ロキシ-2'-ナフトイルオキシ]-5,6,7,8-テトラヒドロナ
フタレン-2-カルボン酸R-1"-トリフルオロメチルヘプチ
ルエステル0.55g(1.03ミリモル)、別途常法によ
り合成した4-デシルオキシ安息香酸0.286g(1.03
ミリモル)、4-N,N-ジメチルアミノピリジン0.013
g(0.103ミリモル)および塩化メチレン10mlの混合
物に、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド0.255
g(1.2ミリモル)を含む塩化メチレン溶液5mlを室温
で、攪拌下に4時間かけて滴下した。
【0142】さらに室温下で4時間反応させた。反応混
合物を濾過し、得られた濾液を濃縮した。濃縮物をカラ
ムクロマトグラフィーを用いて分離することにより、白
色固体0.46gを得た。この白色固体のFD−マスス
ペクトルにより測定したM/eの値は792であった。
【0143】図2にこの化合物の1H−NMRスペクト
ルのチャートを示す。これらの分析の結果より、この化
合物は目的とする6-[6'-(4"-デシルオキシベンゾイル
オキシ)-5',6',7',8'-テトラヒドロ-2'-ナフトイルオキ
シ]-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-カルボン酸R-
1"'-トリフルオロメチルヘプチルエステル[例示化合物
(21)]であると同定した
【0144】
【実施例2】6-[6'-(4"-デシルオキシベンゾイルオキ
シ)-5',6',7',8'-テトラヒドロ-2'-ナフトイルオキシ]
-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-2-カルボン酸R-1"'-
トリフルオロメチルヘプチルエステル[例示化合物(2
2)]の合成
【0145】
【化39】
【0146】第1段階 実施例1の第1段階で得られた5,6,7,8-テトラヒドロー6
-ヒドロキシナフタレン-2-カルボン酸0.38g(2ミリ
モル)、ベンジルアルコール0.22g(2ミリモル)、
4-N,N-ジメチルアミノピリジン0.024g(0.2ミリモ
ル)および塩化メチレン15mlの混合物に、N,N'-ジシ
クロヘキシルカルボジイミド0.45g(2.2ミリモル)
を含む塩化メチレン溶液10mlを室温で、攪拌下に1.
5時間かけて滴下した。
【0147】さらに室温下で14時間反応させた。反応
混合物を濾過し、得られた濾液を濃縮した。濃縮物をカ
ラムクロマトグラフィーを用いて分離することにより、
白色固体である5,6,7,8-テトラヒドロー6-ヒドロキシナ
フタレン-2-カルボン酸ベンジルエステル0.40g(1.
4ミリモル)を得た。
【0148】第2段階 第1段階で得られた5,6,7,8-テトラヒドロー6-ヒドロキ
シナフタレン-2-カルボン酸ベンジルエステル0.40g
(1.42ミリモル)、別途常法により合成した4-デシルオ
キシ安息香酸0.395g(1.42ミリモル)、4-N,N-ジ
メチルアミノピリジン0.017g(0.14ミリモル)お
よび塩化メチレン10mlの混合物に、N,N'-ジシクロヘ
キシルカルボジイミド0.35g(1.42ミリモル)を含
む塩化メチレン溶液5mlを室温で、攪拌下に4時間かけ
て滴下した。
【0149】さらに室温下で116時間反応させた。反
応混合物を濾過し、得られた濾液を濃縮した。濃縮物を
カラムクロマトグラフィーを用いて分離することによ
り、白色固体である6-(4'-デシルオキシベンゾイルオキ
シ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-2-カルボン酸ベ
ンジルエステル0.53g(1.0ミリモル)を得た。
【0150】第3段階 第2段階で得られた6-(4'-デシルオキシベンゾイルオキ
シ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-2-カルボン酸ベ
ンジルエステル0.53g(1.0ミリモル)、5%パラジ
ウム/炭素0.11gおよびテトラヒドロフラン10ml
の混合物中に室温、常圧攪拌下に水素を15時間吹きこ
んだ。反応混合物を濾過助剤であるセライトを用いて濾
過し、さらに得られた濾液を濃縮し、白色固体である6-
(4'-デシルオキシベンゾイルオキシ)-5,6,7,8-テトラヒ
ドロナフタレン-2-カルボン酸0.42g(0.93ミリモ
ル)を得た。
【0151】第4段階 実施例1の第1段階で得られた5,6,7,8-テトラヒドロー6
-ヒドロキシナフタレン-2-カルボン酸2.88g(15ミ
リモル)、1ートリフルオロメチルヘプチルアルコール
2.76g(15ミリモル)、4-N,N-ジメチルアミノピリ
ジン0.183g(1.5ミリモル)および塩化メチレン5
0mlの混合物に、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド3.40g(16.5ミリモル)を含む塩化メチレン溶液
20mlを室温で、攪拌下に24時間かけて滴下した。
【0152】さらにN,N'-ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド0.41g(2.0ミリモル)を含む塩化メチレン溶液
2mlを追加し、室温下で72時間反応させた。反応混合
物を濾過し、得られた濾液を濃縮した。濃縮物をカラム
クロマトグラフィーを用いて分離することにより、白色
固体である5,6,7,8-テトラヒドロー6-ヒドロキシナフタ
レン-2-カルボン酸1'ートリフルオロメチルヘプチルエス
テル3.11g(8.69ミリモル)を得た。
【0153】第5段階 第3段階で得られた6-(4'-デシルオキシベンゾイルオキ
シ)-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-2-カルボン酸0.
42g(0.93ミリモル)、第4段階で得られた5,6,7,8-
テトラヒドロー6-ヒドロキシナフタレン-2-カルボン酸1'
ートリフルオロメチルヘプチルエステル0.44g(0.93
ミリモル)、4-N,N-ジメチルアミノピリジン0.011
g(0.092ミリモル)および塩化メチレン10mlの混合
物に、N,N'-ジシクロヘキシルカルボジイミド0.23g
(1.1ミリモル)を含む塩化メチレン溶液5mlを室温
で、攪拌下に3時間かけて滴下した。
【0154】さらに室温下で120時間反応させた。反
応混合物を濾過し、得られた濾液を濃縮した。濃縮物を
カラムクロマトグラフィーを用いて分離することによ
り、白色固体0.43gを得た。この白色固体のFD−
マススペクトルにより求めたM/eの値は792であっ
た。
【0155】図3にこの化合物の1H−NMRスペクト
ルのチャートを示す。これらの分析の結果より、この化
合物は目的とする6-[6'-(4"-デシルオキシベンゾイル
オキシ)-5',6',7',8'-テトラヒドロ-2'-ナフトイルオキ
シ]-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレン-2-カルボン酸R-
1"'-トリフルオロメチルヘプチルエステル[例示化合物
(22)]であると同定した。
【0156】
【実施例3】6-[4"-(5'-デシル-2'-ピリミジニル)ベン
ゾイルオキシ]-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレンー2ー
カルボン酸R-1"'-トリフルオロメチルヘプチルエステル
[例示化合物(130)]の合成
【0157】
【化40】
【0158】第1段階 実施例3の第4段階で得られた5,6,7,8-テトラヒドロー6
-ヒドロキシナフタレン-2-カルボン酸1'ートリフルオロ
メチルヘプチルエステル0.44g(0.93ミリモル)、
小島化学株式会社製4-(5'-デシル-2'-ピリミジニル)安
息香酸0.264g(0.8ミリモル)、4-N,N-ジメチルア
ミノピリジン0.01g(0.08ミリモル)および塩化メ
チレン20mlの混合物に、N,N'-ジシクロヘキシルカル
ボジイミド0.18g(0.88ミリモル)を含む塩化メチ
レン溶液5mlを室温で、攪拌下に1.5時間かけて滴下
した。
【0159】さらに室温下で4時間反応させた。反応混
合物を濾過し、得られた濾液を濃縮した。濃縮物をカラ
ムクロマトグラフィーを用いて分離することにより、白
色固体0.39gを得た。この白色固体についてFD−
マススペクトルで測定したM/eの値は670であっ
た。
【0160】図4にこの化合物の1H−NMRスペクト
ルのチャートを示す。これらの分析の結果より、この化
合物は目的とする6-[4"-(5'-デシル-2'-ピリミジニル)
ベンゾイルオキシ]-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレンー2
ーカルボン酸R-1"'-トリフルオロメチルヘプチルエステ
ル[例示化合物(130)]であると同定した。
【0161】
【実施例4】実施例1で得られた次式で表わされる例示
化合物[4]と次式で表わされる化合物[A]とを7
5:25の重量比で混合して本発明の液晶組成物を製造
した。この組成物の相転移温度を測定した。結果を表3
に示す。
【0162】さらに例示化合物[4]および下記式
[A]で表わされる化合物の相転移温度も併せて記載す
る。
【0163】
【表9】
【0164】
【化41】
【0165】
【参考例2】参考例1で得られた次式で表わされる例示
化合物[21]と次式で表わされる化合物[A]とを5
0:50の重量比で混合して本発明の液晶組成物を製造
した。この組成物の相転移温度を測定した。
【0166】結果を表4に示す。さらに例示化合物[2
1]および上記式[A]で表わされる化合物の相転移温
度も併せて記載する。
【0167】
【表10】
【0168】
【化42】
【0169】
【実施例5】実施例で得られた次式で表わされる例示
化合物[22]と次式で表わされる化合物[A]とを5
0:50の重量比で混合して本発明の液晶組成物を製造
した。この組成物の相転移温度を測定した。
【0170】結果を表5に示す。さらに例示化合物[2
2]および下記式[A]で表わされる化合物の相転移温
度も併せて記載する。
【0171】
【表11】
【0172】
【化43】
【図面の簡単な説明】
【図1】 4-[6'-(4"-デシルオキシベンゾイルオキシ)
-5',6',7',8'-テトラヒドロ-2'-ナフトイルオキシ]安息
香酸R-1"'-トリフルオロメチルヘプチルエステル[例示
化合物(4)]の1H-NMRスペクトルのチャートであ
る。
【図2】 6-[6'-(4"-デシルオキシベンゾイルオキシ)
-5',6',7',8'-テトラヒドロ-2'-ナフトイルオキシ]-1,
2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-カルボン酸R-1"'-ト
リフルオロメチルヘプチルエステル[例示化合物(2
1)]の1H-NMRスペクトルのチャートである。
【図3】 6-[6'-(4"-デシルオキシベンゾイルオキシ)
-5',6',7',8'-テトラヒドロ-2'-ナフトイルオキシ]-5,
6,7,8-テトラヒドロナフタレン-2-カルボン酸R-1"'-ト
リフルオロメチルヘプチルエステル[例示化合物(2
2)]の1H-NMRスペクトルのチャートである。
【図4】 6-[4"-(5'-デシル-2'-ピリミジニル)ベンゾ
イルオキシ]-5,6,7,8-テトラヒドロナフタレンー2ーカル
ボン酸R-1"-トリフルオロメチルヘプチルエステル[例
示化合物(130)]の1H-NMRスペクトルのチャー
トである。
【図5】 本発明の液晶素子の断面形状を模式的に示す
図である。
【図6】 同心円形状のスペーサーを有する液晶素子お
よびそのA−A断面図である。
【図7】 クシ型スペーサを有する液晶素子およびその
A−A断面図である。
【図8】 スペーサとしてファイバーを用いた本発明の
液晶素子の断面構造を示す図である。
【図9】 二枚の偏光板のセルを配置した本発明の液晶
素子の断面構造を示す図である。
【図10】 非線形素子および3端子素子の例を示す図
である。
【符号の説明】
11a,11b,27a,27b,37,47,57・・・透明基板 12,23,33,43,53・・・液晶物質 13,58・・・セル 14・・・間隙 15a,15b,25a,25b,35,45,55・・・透明電極 26・・・同心円形状のスペーサ 36・・・クシ型スペーサ 46・・・ファイバー 56・・・偏光板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07D 239/26 C07D 239/26 C09K 19/32 C09K 19/32 19/34 19/34 19/42 19/42 G02F 1/13 500 G02F 1/13 500 (72)発明者 川 端 潤 一 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 三井石油化学工業株式会社内 (72)発明者 山 中 徹 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 三井石油化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−59746(JP,A) 特開 平4−76093(JP,A) 特開 平4−76094(JP,A) 特開 平4−55811(JP,A) 特開 平5−255196(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 69/76 - 69/94 C07D 239/26 C09K 19/32 C09K 19/34 C09K 19/42 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式[I]で表わされるカルボン酸エステル
    化合物; 【化1】 [ただし、式[I]において、Rは、炭素数3〜20のアル
    キル基、炭素数3〜20のアルコキシ基および炭素数3
    〜20のハロゲン化アルキル基よりなる群から選ばれる
    1種の基であり、 XおよびYは、それぞれ独立に、−COO−、−OCO−、−CH
    2 O−、−OCH 2 −または単結合を表し、Aは、 【化2】 よりなる群から選ばれる基を表し、Bは、 【化3】 よりなる群から選ばれる基を表し、 R*は、−C * H(CF 3 )-C 6 H 13 、−C * H(CH 3 )−C 6 H 13 、−C * H(C
    H 3 )−C 5 H 11 、−C * H(C 2 H 5 )−C 5 H 11 、−C * H(C 2 H 5 )−C
    6 H 13 、−CH 2 −C * H(CH 3 )−C 2 H 5 、−(CH 2 ) 3 −C * H(CH 3 )−C
    2 H 5 および−C * H(CF 3 )−CH 2 −COO−C 2 H 5 よりなる群から
    選ばれる基を表し、mは、1または2を表し、nは、
    0、1または2を表す]。
  2. 【請求項2】 次式[I]で表わされるカルボン酸エステ
    ル化合物からなる液晶材料; 【化4】 [ただし、式[I]において、Rは、炭素数3〜20のアル
    キル基、炭素数3〜20のアルコキシ基および炭素数3
    〜20のハロゲン化アルキル基よりなる群から選ばれる
    1種の基であり、 XおよびYは、それぞれ独立に、−COO−、−OCO−、−CH
    2 O−、−OCH 2 −または単結合を表し、Aは、 【化5】 よりなる群から選ばれる基を表し、Bは、 【化6】 よりなる群から選ばれる基を表し、 R*は、−C * H(CF 3 )-C 6 H 13 、−C * H(CH 3 )−C 6 H 13 、−C * H(C
    H 3 )−C 5 H 11 、−C * H(C 2 H 5 )−C 5 H 11 、−C * H(C 2 H 5 )−C
    6 H 13 、−CH 2 −C * H(CH 3 )−C 2 H 5 、−(CH 2 ) 3 −C * H(CH 3 )−C
    2 H 5 および−C * H(CF 3 )−CH 2 −COO−C 2 H 5 よりなる群から
    選ばれる基を表し、mは、1または2を表し、nは
    0、1または2を表す]。
  3. 【請求項3】 次式[I]で表わされるカルボン酸エステ
    ル化合物を含有する液晶組成物; 【化7】 [ただし、式[I]において、Rは、炭素数3〜20のアル
    キル基、炭素数3〜20のアルコキシ基および炭素数3
    〜20のハロゲン化アルキル基よりなる群から選ばれる
    1種の基であり、 XおよびYは、それぞれ独立に、−COO−、−OCO−、−CH
    2 O−、−OCH 2 −または単結合を表し、Aは、 【化8】 よりなる群から選ばれる基を表し、Bは、 【化9】 よりなる群から選ばれる基を表し、 R*は、−C * H(CF 3 )-C 6 H 13 、−C * H(CH 3 )−C 6 H 13 、−C * H(C
    H 3 )−C 5 H 11 、−C * H(C 2 H 5 )−C 5 H 11 、−C * H(C 2 H 5 )−C
    6 H 13 、−CH 2 −C * H(CH 3 )−C 2 H 5 、−(CH 2 ) 3 −C * H(CH 3 )−C
    2 H 5 および−C * H(CF 3 )−CH 2 −COO−C 2 H 5 よりなる群から
    選ばれる基を表し、mは、1または2を表し、nは、
    0、1または2の整数を表す]。
  4. 【請求項4】 互いに対向する二枚の基板と該基板によ
    って構成される間隙とからなるセル、および 該セルの間隙に充填された液晶物質により構成される液
    晶素子であって、 該液晶物質が下記式[I]で表わされるカルボン酸エステ
    ル化合物を含有することを特徴とする液晶素子; 【化10】 [ただし、式[I]において、Rは、炭素数3〜20のアル
    キル基、炭素数3〜20のアルコキシ基および炭素数3
    〜20のハロゲン化アルキル基よりなる群から選ばれる
    1種の基であり、 XおよびYは、それぞれ独立に、−COO−、−OCO−、−CH
    2 O−、−OCH 2 −または単結合を表し、Aは、 【化11】 よりなる群から選ばれる基を表し、Bは、 【化12】 よりなる群から選ばれる基を表し、 R*は、−C * H(CF 3 )-C 6 H 13 、−C * H(CH 3 )−C 6 H 13 、−C * H(C
    H 3 )−C 5 H 11 、−C * H(C 2 H 5 )−C 5 H 11 、−C * H(C 2 H 5 )−C
    6 H 13 、−CH 2 −C * H(CH 3 )−C 2 H 5 、−(CH 2 ) 3 −C * H(CH 3 )−C
    2 H 5 および−C * H(CF 3 )−CH 2 −COO−C 2 H 5 よりなる群から
    選ばれる基を表し、mは、1または2を表し、nは、
    0、1、または2を表す]。
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