JPH06286351A - 熱転写用受像シート - Google Patents

熱転写用受像シート

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JPH06286351A
JPH06286351A JP5077805A JP7780593A JPH06286351A JP H06286351 A JPH06286351 A JP H06286351A JP 5077805 A JP5077805 A JP 5077805A JP 7780593 A JP7780593 A JP 7780593A JP H06286351 A JPH06286351 A JP H06286351A
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JP
Japan
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thermal transfer
fine particles
silicone rubber
image receiving
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Application number
JP5077805A
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English (en)
Inventor
Hideki Sekiguchi
英樹 関口
Hiroshi Tomimasu
弘 冨増
Yukio Tokunaga
幸雄 徳永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐ブロッキング性に優れ、高感度な熱転写用
受像シートを提供すること。 【構成】 熱転写用受像シートの受像層に、官能基変性
シリコーンゴム弾性体微粒子を含有してなる熱転写用受
像シート。 【効果】 熱転写用受像シートの受像層に、官能基変性
シリコーンゴム弾性体微粒子を含有することで、離型剤
の移行性の問題を解決し、尚且つ受像層表面をシリコー
ンレジンで覆うことがなく、更に低弾性率であるシリコ
ーンゴム弾性体微粒子によりドナーシートとの密着性が
向上するため、耐ブロッキング性に優れ、高感度な熱転
写用受像シートが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱転写用受像シートに
関するものであり、更に詳しくは、耐ブロッキング性に
優れ、高感度な熱転写用受像シートに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、カラーハードコピーの一手段とし
て、熱転写記録方式を利用する装置が軽量且つコンパク
トで騒音が無く、操作性、保守性にも優れている等の利
点から広く普及している。この熱転写記録方式は、大き
く分けて熱溶融型と熱移行型又は昇華型と呼ばれる2種
類の方式がある。特に、後者は多色階調性画像の再現性
に優れており、昇華型感熱転写方式のプリンターを用い
て印字される。このような昇華型感熱転写方式のプリン
ターの原理は、画像を電気信号に変換し、さらにこの電
気信号をサーマルヘッドにより熱信号に変換して熱移行
性色素が塗布された熱転写媒体(以下、インクドナーシ
ートという)を加熱し、昇華又は媒体中での拡散によ
り、インクドナーシートから熱転写用受像シートの受像
層へ色素が転写する事で情報を記録するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような熱移行型の
熱転写記録方法に用いられる熱転写用受像シートには次
のような問題点が挙げられる。
【0004】ドナーシートと熱転写用受像シートを重ね
合わせ、熱印加により熱移行性色素をドナーシートから
熱転写用受像シートに転写する際、両者が融着し、その
ためドナーシートの熱移行性色素を含有した色材層が剥
離して熱転写用受像シートの受像層に付着したり、ひど
い場合には搬送不能となりプリンターが停止してしまう
という故障が発生することがある。上記の故障は特に十
分な転写濃度を得るために印加エネルギーを上げ高温で
熱転写を行う場合に顕著に発生する。
【0005】更に、熱転写記録においては、プリンター
の給紙カセット部より、数十枚単位で積重状態にセット
された熱転写受像シートを一枚づつ給紙してプリントを
行うが、熱転写受像シート間の滑り性が悪いと一度に多
数枚給紙が発生する。
【0006】これらの熱融着や多数枚給紙等の問題点を
解決する手段としては、例えば特開昭61−13238
7号公報、同61−283595号公報、特開平1−2
29689号公報、同3−92393号公報等に記載さ
れているように、受像層中にシリコーンオイル等の離型
剤を添加することが挙げられている。
【0007】上記のシリコーンオイルとは、ジメチルシ
リコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メ
チルハイドロジェンシリコーンオイル等の通常のストレ
ートシリコーンオイルであるか、又はポリエーテル、ア
ルコール、アミノ、エポキシ、エポキシ・ポリエーテ
ル、カルボキシル、メルカプト等の反応基で変性された
有機変性シリコーンオイルである。
【0008】ところが、熱融着や給紙性改良のために添
加した上記のストレートシリコーンオイルは、熱転写用
受像シートの保存中に受像層表面にブリードアウトす
る。この際、熱溶剤等がストレートシリコンオイルと共
に受像層表面へ移動析出し、これらの熱溶剤が析出した
受像層表面部分では熱移行型色素の転写が促進される
が、熱転写記録時に色素の転写が起きてはならない部分
でも転写が発生し、転写画像の画質を悪化させる問題が
あった。
【0009】更に、ブリードアウトしたストレートシリ
コーンオイルは受像層表面に固定されていないため、イ
エロー、マゼンタ、シアン、の順に熱転写を行いフルカ
ラー画像を得る時にドナーシートの表面に移行してしま
い、イエロー、マゼンタ、シアンと転写を行ってゆくに
従い熱融着防止効果がなくなるという問題があった。
【0010】有機変性シリコーンオイルは、上記のよう
なストレートシリコーンの移行性を改良する目的で受像
層中に添加されるか或いは受像層表面に離型層として設
けられるが、このような有機変性シリコーンオイルを使
用すれば移行性の問題は解決されるものの、受像層表面
をシリコーンレジンで覆うことになるために熱移行性色
素の転写が阻害され転写濃度が著しく低下する問題があ
った。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる問
題点について鋭意研究した結果、受像層に官能基で変性
されたシリコーンゴム弾性体微粒子を含有する事によ
り、離型剤の移行性の問題を解決し、尚且つ受像層表面
をシリコーンレジンで覆うことがなく、更に低弾性率で
あるシリコーンゴム弾性体微粒子によりドナーシートと
の密着性が向上することから、耐ブロッキング性に優
れ、高感度な熱転写用受像シートを得るに至った。
【0012】すなわち、本発明は、支持体の表面に、加
熱時に熱転写媒体から熱溶融又は昇華により移行する染
料を受容する受像層を設けた熱転写用受像シートにおい
て、該受像層に、官能基変性シリコーンゴム弾性体微粒
子を含有する熱転写用受像シートである。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おける官能基変性シリコーンゴム弾性体微粒子とは、従
来公知のシリコーンゲルと呼ばれているシリコーンを部
分的に官能基で変性したものであり、オルガノポリシロ
キサンを主成分とし、部分的に三次元網状に低架橋され
た、応力の付加により変形或いは限定的な流動性を示す
ものである。通常のシリコーンゴム弾性体の製造方法の
一例としては、ビニル基に代表されるアルケニル基を1
分子中に2個以上含有するオルガノポリシロキサンとS
iH基を1分子中に2個以上含有するオルガノハイドロ
ジェンポリシロキサンを白金系化合物触媒を用いてヒド
ロシリル化反応を経て液状付加反応硬化型シリコーンゴ
ム組成物を生成し、該組成物を水或いは界面活性剤を含
む水の中に入れ、攪拌することにより該組成物の微粒子
を作成し、20℃以上に加温して該組成物の微粒子を硬
化せしめシリコーンゴム弾性体微粒子とした後、このよ
うなシリコーンゴム弾性体微粒子のポリシロキサン骨格
の側鎖に水酸基、カルボキシル基、エポキシ基、一級ア
ミノ基又は二級アミノ基等の反応性の高い官能基を少な
くとも1種以上導入したものである。シリコーンゴム弾
性体微粒子に官能基を導入することで、受像層の結着剤
樹脂との相溶性を向上させることが出来、又、官能基変
性シリコーンゴム弾性体微粒子同士或いは官能基変性シ
リコーンゴム弾性体微粒子と受像層の結着剤樹脂との間
で架橋をせしめることで耐移行性を発現する。官能基変
性されていないジメチル或いはフェニル変性等のオルイ
ガノポリシロキサン骨格から成るシリコーンゴム弾性体
微粒子では、受像層の結着樹脂との相溶性に欠け、受像
層成膜後にシリコーンゴム弾性体微粒子が欠落すること
がある。
【0014】本発明における官能基変性シリコーンゴム
弾性体微粒子の含有量は1〜80重量%が好ましく、よ
り好ましくは5〜50重量%である。官能基変性シリコ
ーンゴム弾性体微粒子の含有量が少なすぎると、熱融着
を防ぐことができずブロッキングが発生する。又含有量
が多すぎると、感度が低下してしまう。
【0015】本発明における官能基変性シリコーンゴム
弾性体微粒子の好適な粒子径は、1〜10μmの範囲で
ある。粒子径が小さすぎると、シリコーンゴム弾性体微
粒子を添加することにより発現する受像シートの圧縮性
が十分でなく、従ってドナーシートとの密着性が向上せ
ず感度が劣る。粒子径が大きすぎると、表面粗さが大き
くなり光沢度が低下してしまう。尚、本発明の受像層が
形成された場合、官能基変性シリコーンゴム弾性体微粒
子の一部が、受像層の結着剤樹脂層から突出しているこ
とが好ましい。
【0016】本発明における受像層を形成するには、上
記の官能基変性シリコーンゴム弾性体微粒子を,染料染
着性の結着剤樹脂と混合させる。結着剤樹脂としては、
染料との相互作用が強く、染料が安定して樹脂中へ拡散
しうる熱可塑性樹脂であればいずれも好適に使用でき
る。例えば、エステル結合を有するものとしては、ポリ
エステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリカー
ボネート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、スチレンアクリレ
ート樹脂等;又、ウレタン結合を有するものとしては、
ポリウレタン樹脂;アミド結合を有するものとしては、
ポリアミド樹脂(ナイロン);尿素結合を有するものと
しては、尿素樹脂;更に、その他の極性の高い結合を有
するものとしては、ポリカプロラクトン樹脂、ポリスチ
レン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル樹脂
等が使用でき、又は、上記樹脂の構成単位の内の1種以
上を主成分とする共重合体、例えば、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体等とし
て使用することもでき、更に、上記樹脂を単独又は2種
以上混合して使用することが出来る。上記の受像層の塗
布量は、乾燥固形分で0.5〜30.0g/m2の範囲
が好ましい。
【0017】上記の樹脂は、水又は有機溶剤に溶解、又
は分散して支持体に直接、又は支持体表面に設けられた
中間層上に塗布されるが、必要により、支持体や中間層
に易接着性処理を施して受像層との接着性を向上させる
事も出来る。支持体や中間層を易接着性にする方法とし
ては、コロナ処理、プラズマ処理等により表面を改質す
るもの、又は支持体や中間層と受像層の両者に対して接
着性の良い樹脂からなるアンカー層を塗布するもの等が
ある。かかる樹脂としては両層に対して接着性の良好な
樹脂がいずれも好適に使用しうるが、例えば、アクリル
系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ウレタ
ン系樹脂、スチレンブタジエン系樹脂、又はその共重合
体等を例示することが出来る。
【0018】又、本発明において、受像層には高級脂肪
酸又はそのエステル、アミド又はその金属塩、セラック
ワックス、モンタンワックス、カルナバワックス、ポリ
エチレンワックス等のワックス類やテフロンパウダー;
フッ素系、燐酸エステル系の界面活性剤等を耐ブロッキ
ング性を更に向上させる目的で助剤として添加すること
も出来る。
【0019】更に、必要により、染料、顔料、湿潤剤、
消泡剤、分散剤、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、光安定化
剤等の添加剤を受像層中に含有することも出来る。特に
顔料に関しては、シリカ、アルミナ、酸化チタン、炭酸
カルシウム、カオリン、クレー、酸化亜鉛、硫酸バリウ
ム等に代表される無機質粒子を添加することも出来る。
【0020】本発明の受像層を設ける方法としては、エ
アーナイフコーター、カーテンコーター、ダイコータ
ー、ブレードコーター、ゲートロールコーター、バーコ
ーター、ロッドコーター、ロールコーター、ビルブレー
ドコーター、ショートドエルブレードコーター等が使用
出来る。
【0021】又、支持体の受像層と反対側に転写時のロ
ール滑り性や裏面の筆記性を付与する為に、無機微粉末
を添加した裏塗層を設けたり、又、帯電防止の目的で該
裏塗層中に帯電防止剤を添加することも出来る。裏塗層
に接着剤樹脂が混入されている場合は、該接着剤樹脂と
帯電防止剤を混入し樹脂表面にブリードアウトさせ結果
的に樹脂層上に設けることも可能である。帯電防止剤と
しては、界面活性剤、例えば、陽イオン型界面活性剤
(第4級アンモニウム塩、ポリアミン誘導体等)、陰イ
オン型界面活性剤(アルキルホスフェート等)、両性イ
オン型界面活性剤又はノニオン型界面活性剤等が挙げら
れる。
【0022】本発明における熱転写用受像シートに使用
する基体としては、従来の熱転写用受像シートに使用さ
れているものと同じ基体がそのまま使用出来ると共に、
その他のものも使用出来、特に制限されない。好ましい
基体の具体例としては、例えば、上質紙、コート紙、ア
ート紙、キャストコート紙、ポリオレフィン被覆紙、合
成紙、合成樹脂フィルム等が挙げられる。合成紙として
は、ポリプロピレンやポリエチレンテレフタレート等に
炭酸カルシウムや酸化チタン等の顔料を練り込み、2軸
延伸法により作製されたボイド構造を有するものが特に
好ましい。合成樹脂フィルムとしては、通常用いられる
合成樹脂から成り、例えばポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネー
ト、アクリル等の樹脂が使用出来る。又、必要に応じて
上記の上質紙やコート紙等の片面又は両面に合成樹脂フ
ィルムや合成紙をラミネート加工した支持体も使用出来
る。この基体シートの厚さは、その強度及び耐熱性等が
適切となる様に、材料に応じて適宜変更することが出来
るが、その厚さは5〜300μmが適当である。
【0023】
【作用】本発明は、加熱時に熱転写媒体から熱溶融又は
昇華により移行する染料を受容する受像層を設けた熱転
写用受像シートにおいて、該受像層に官能基で変性され
たシリコーンゴム弾性体微粒子を含有する事により、離
型剤の移行性の問題を解決し、尚且つ受像層表面をシリ
コーンレジンで覆うことがなく、更に低弾性率であるシ
リコーンゴム弾性体微粒子によりドナーシートとの密着
性が向上するため、耐ブロッキング性に優れ、高感度な
熱転写用受像シートが得られる。
【0024】
【実施例】次に、本発明を実施例によって、さらに詳細
に説明するが、本発明の内容はこれらに限定されるもの
ではない。又、実施例に於いて示す「部」及び「%」
は、いずれも重量部及び重量%を示す。尚、評価用のイ
ンクドナーシートは、以下のようにして作製した。
【0025】フィルム膜厚5μmの耐熱処理を施した2
軸延伸ポリエステルフィルム上に、下記配合の耐熱滑性
層塗液を、ワイヤバーで、乾燥塗布量が0.5g/m2
となるよう塗布し、140W/cm2の高圧水銀灯で紫
外線照射を行い硬化せしめた。(耐熱滑性層塗液配合) TMPTA(第一工業製薬製) 10部 リポキシSP1509(昭和高分子製) 20部 サイロイド244(富士デビソン製、シリカゲル) 9部 KF−393(信越シリコーン製、アミノ変性シリコーンオイル) 0.3部 コロネートL(日本ポリウレタン製、イソシアネート) 0.3部 Darocur1173(メルク製、開始剤) 0.4部 酢酸エチル 40部 イソプロピルアルコール 20部
【0026】更に耐熱滑性層の他方の面に下記配合の昇
華性染料層塗液をボールミルで2日間粉砕後、ワイヤー
バーで、各乾燥塗布量が1.5g/m2となるよう塗布
し、ドナーシートとした。 (イエロー昇華性染料層塗液) Disperse Yellow7(三菱化成製) 10部 エチルセルロース 10部 サイロイド244(富士デビソン製、シリカゲル) 10部 イソプロピルアルコール 30部 (マゼンタ昇華性染料層塗液) Disperse Red4(三菱化成製) 10部 エチルセルロース 10部 サイロイド244(富士デビソン製、シリカゲル) 10部 イソプロピルアルコール 30部 (シアン昇華性染料層塗液) カヤセットブルー906(日本化薬製、昇華性染料) 10部 エチルセメロース 10部 サイロイド244(富士デビソン製、シリカゲル) 10部 イソプロピルアルコール 30部
【0027】実施例1 150μmの合成紙(王子油化合成、ユポFPG−15
0)を支持体とし、この表面に下記配合の受像層塗液を
ワイヤーバーにより乾燥塗布量が7g/m2となるよう
に塗布し、80℃で1分間乾燥後、45℃に加温して3
日間エージング処理を行い、受像層を形成し実施例1の
熱転写用受像シートとした。 (受像層塗液配合) MPR−TSL(日信化学製、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体) 9部 MPR−TA(日信化学製、塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合 体) 2部 バイロン600(東洋紡製、飽和ポリエステル) 9部 トレフィルE−601(東レダウコーニングシリコーン製、エポキシ基含有シリ コーンゴム弾性体微粒子、平均粒子径 5μm) 5部 酢酸エチル 10部 イソプロピルアルコール 15部
【0028】実施例2〜5 官能基変性シリコーンゴム弾性体微粒子の含有量を表1
に記載した通りとした以外は、実施例1と同様にして熱
転写用受像シートを作製し、実施例2〜5の熱転写用受
像シートとした。
【0029】実施例6 下記の方法で調整した官能基変性シリコーンゴム弾性体
微粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして熱転写用
受像シートを作製し、実施例6の熱転写用受像シートと
した。 (官能基変性シリコーンゴム弾性体微粒子調整法)DX
33−412(東レダウコーニングシリコーン製、エポ
キシ基含有シリコーンゴム弾性体微粒子、粒子径 平均
粒子径 5μm)を#3000アヤタタミ織りメッシュ
にて濾過した後、濾液をスプレードライヤー法にて乾燥
し、平均粒子径0.8μmのエポキシ基含有シリコーン
ゴム弾性体微粒子を得た。
【0030】実施例7 #2800アヤタタミ織りメッシュに変更した以外は実
施例6と同様にして熱転写用受像シートを作製し、実施
例7の熱転写用受像シートとした。この時のエポキシ基
含有シリコーンゴム弾性体微粒子の平均粒子径は1.4
μmであった。
【0031】実施例8 下記の方法で調整した官能基変性シリコーンゴム弾性体
微粒子を用いた以外は、実施例1と同様にして熱転写用
受像シートを作製し、実施例8の熱転写用受像シートと
した。 (官能基変性シリコーンゴム弾性体微粒子調整法)DX
33−412(東レダウコーニングシリコーン製、エポ
キシ基含有シリコーンゴム弾性体微粒子、粒子径 平均
粒子径 5μm)を#2400アヤタタミ織りメッシュ
にて濾過して得られたメッシュ上の残留物を乾燥した
後、再粉砕して調整し、平均粒子径8.5μmのエポキ
シ基含有シリコーンゴム弾性体微粒子を得た。
【0032】実施例9 #2200アヤタタミ織りメッシュを用いた以外は、実
施例8と同様にして熱転写用受像シートを作製し、実施
例9の熱転写用受像シートとした。この時のエポキシ基
含有シリコーンゴム弾性体微粒子の平均粒子径は10.
8μmであった。
【0033】実施例10 受像層配合を下記に変更した以外は実施例1と同様に熱
転写用受像シートを作製し、実施例10の熱転写用受像
シートとした。 (受像層塗液配合) MPR−TS(日信化学製、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体) 12部 MPR−TSH(日信化学製、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体 ) 10部 バイロン600(東洋紡製、飽和ポリエステル) 8部 トレフィルE−601(東レダウコーニングシリコーン製、エポキシ基含有シリ コーンゴム弾性体微粒子、平均粒子径 5μm) 5部 トレフィルE−602(東レダウコーニングシリコーン製、アミノ基含有シリコ ーンゴム弾性体微粒子、平均粒子径 5μm) 5部 酢酸エチル 30部 イソプロピルアルコール 30部
【0034】実施例11 受像層配合を下記に変更した以外は実施例1と同様に熱
転写用受像シートを作製し、実施例11の熱転写用受像
シートとした。 (受像層塗液配合) BE−40(電気化学製、ビニルブチラール) 24部 DX33−412(東レダウコーニングシリコーン製、エポキシ基含有シリコー ンゴム弾性体微粒子、粒子径 平均粒子径 6μm) 6部 追加水 25部
【0035】比較例1 受像層配合を下記に変更した以外は実施例1と同様に熱
転写用受像シートを作製し、比較例1の熱転写用受像シ
ートとした。 (受像層塗液配合) MPR−TSL(日信化学製、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体) 9部 MPR−TA(日信化学製、塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合 体) 2部 バイロン600(東洋紡製、飽和ポリエステル) 9部 トレフィルE−600(東レダウコーニングシリコーン製、メチルシリコーンゴ ム弾性体微粒子、平均粒子径 5μm) 5部 酢酸エチル 10部 イソプロピルアルコール 15部
【0036】比較例2 受像層塗液配合を下記に変更し、ワイヤーバーにより塗
布後、ドライヤーにて仮乾燥し、更に100℃で30分
間乾燥した以外は実施例1と同様に熱転写用受像シート
を作製し、比較例2の熱転写用受像シートとした。 (受像層塗液配合) MPR−TSL(日信化学製、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体) 9部 MPR−TA(日信化学製、塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合 体) 2部 バイロン600(東洋紡製、飽和ポリエステル) 9部 SH−200−1000(東レダウコーニングシリコーン製、ジメチルシリコー ンオイル) 5部 酢酸エチル 10部 イソプロピルアルコール 15部
【0037】比較例3 受像層配合を下記に変更した以外は比較例2と同様に熱
転写用受像シートを作製し、比較例3の熱転写用受像シ
ートとした。 (受像層配合) MPR−TSL(日信化学製、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体) 9部 MPR−TA(日信化学製、塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合 体) 2部 バイロン600(東洋紡製、飽和ポリエステル) 9部 X22−3050C(信越シリコーン製、アミノ変性シリコーンオイル) 2.5部 X22−3000T(信越シリコーン製、エポキシ変性シリコーンオイル) 2.5部 酢酸エチル 10部 イソプロピルアルコール 15部
【0038】比較例4 受像層配合を下記に変更した以外は実施例1と同様に熱
転写用受像シートを作製し、比較例4の熱転写用受像シ
ートとした。 (受像層塗液配合) MPR−TS(日信化学、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体) 12部 MPR−TSH(日信化学、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体) 10部 バイロン600(東洋紡、飽和ポリエステル) 8部 酢酸エチル 10部 イソプロピルアルコール 15部
【0039】
【表1】
【0040】(評価方法)かくして得た熱転写用受像シ
ートにインクドナーシートを積重し、三菱電機製昇華型
熱転写プリンターS3600−30で印字した。イエロ
ー、マゼンタ、シアンの3色を順次重ね印字した際の熱
融着状態を、熱融着が全く無いものを○、部分的な熱融
着が発生したものを△、全面に融着が起こったものを
×、全面に融着が起こり、プリンターが停止してしまっ
たものを××として評価した。転写濃度は、シアンのみ
を転写した時の転写濃度をマクベスRD−919光学濃
度計にて測定し、評価結果を表2に示した。
【0041】
【表2】
【0042】(評価)比較例に比べ実施例はいずれも耐
ブロッキング性に優れ、転写濃度も高かった。しかしな
がら実施例2では、官能基変性シリコーンゴム弾性体微
粒子の含有量が少な過ぎたため、部分的にブロッキング
が発生した。又実施例5では官能基変性シリコーンゴム
弾性体微粒子の含有量が多すぎたため、転写濃度が若干
低下した。実施例6及び9では官能基変性シリコーンゴ
ム弾性体微粒子の粒子径が適切でなかったため、転写濃
度が若干低下した。比較例1では、シリコーンゴム弾性
体微粒子を含有しているものの、官能基変性していない
ジメチルポリシロキサンであるため、結着樹脂との相溶
性に欠け、印字を行うとシリコーンゴム弾性体微粒子が
欠落し、重色印字を行うごとに熱融着が大きくなった。
比較例2では、ストレートシリコーンオイルがブリード
アウトしたのみであることから、重色印字を行ってゆく
とシリコーンがドナーシート表面へ移行してしまい、熱
融着が発生し、特に3回目に印字するシアンではプリン
ターが停止してしまった。比較例3では、ブリードアウ
トしたアミノ及びエポキシ変性シリコーンが架橋したこ
とから、強固な薄膜離型層が形成されたため、熱融着は
発生しなかったが転写濃度が低下した。比較例4では、
離型剤が含まれていないためにブロッキングが著しく、
印字は不可能であった。
【0043】
【発明の効果】本発明は、受像層に官能基で変性された
シリコーンゴム弾性体微粒子を含有する事により、離型
剤の移行性の問題を解決し、尚且つ受像層表面をシリコ
ーンレジンで覆うことがなく、更に低弾性率であるシリ
コーンゴム弾性体微粒子によりドナーシートとの密着性
が向上するため、耐ブロッキング性に優れ、高感度な熱
転写用受像シートが得られる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の表面に、加熱時に熱転写媒体か
    ら熱溶融又は昇華により移行する染料を受容する受像層
    を設けた熱転写用受像シートにおいて、該受像層に、官
    能基変性シリコーンゴム弾性体微粒子を含有する事を特
    徴とする熱転写用受像シート。
  2. 【請求項2】 該受像層に含有される官能基変性シリコ
    ーンゴム弾性体微粒子の含有量が、1〜80重量%であ
    ることを特徴とする請求項1記載の熱転写用受像シー
    ト。
  3. 【請求項3】 該官能基変性シリコーンゴム弾性体微粒
    子の平均粒子径が、1〜10μmであることを特徴とす
    る請求項1記載の熱転写用受像シート。
JP5077805A 1993-04-05 1993-04-05 熱転写用受像シート Pending JPH06286351A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5538935A (en) * 1995-06-07 1996-07-23 Eastman Kodak Company Receiving element containing elastomeric beads for thermal dye transfer
JP2014065156A (ja) * 2012-09-24 2014-04-17 Dainippon Printing Co Ltd 熱転写受像シート

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5538935A (en) * 1995-06-07 1996-07-23 Eastman Kodak Company Receiving element containing elastomeric beads for thermal dye transfer
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