JPH06284940A - 車両のシート装置 - Google Patents

車両のシート装置

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Publication number
JPH06284940A
JPH06284940A JP7310193A JP7310193A JPH06284940A JP H06284940 A JPH06284940 A JP H06284940A JP 7310193 A JP7310193 A JP 7310193A JP 7310193 A JP7310193 A JP 7310193A JP H06284940 A JPH06284940 A JP H06284940A
Authority
JP
Japan
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seat cushion
pad
roller
rear direction
seat
Prior art date
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Pending
Application number
JP7310193A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Okiyama
浩 沖山
Koji Takada
幸次 高田
Masahiko Hondo
雅彦 本藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
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Publication of JPH06284940A publication Critical patent/JPH06284940A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】シートクッション部の前後方向の長さ調整が可
能とされ、しかも、前後方向の長さ調整に伴うシートク
ッション部の変形が、それに着座する乗員に違和感を与
えることがないものとなす。 【構成】シートクッション部(11)が、前方部分(2
4F)が変形変位可能とされたパッド部材(24),パ
ッド部材(24)の下方に前後方向に移動可能とされて
設けられ、パッド部材(24)の前方部分(24F)を
その下方側から支えるローラー(18),パッド部材
(24)の下方に配されてローラー(18)を移動させ
る可動アーム部材(20L,20R)、及び、パッド部
材(24)を全体的に覆い、その前方部分(24F)を
包んで伸びる部分の端部が、パッド部材(24)の前方
部分(24F)の下方において後方側に付勢された表皮
部材(25)を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の車室形成部にお
けるフロア部分上に設置されて、車両の乗員の用に供さ
れる車両のシート装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両に装備されて乗員の用に供されるシ
ート装置にあっては、特に、運転者用シートである場
合、それに着座した乗員が、車両を運転し易い姿勢をと
ることができるとともに、身体全体が安定に支持される
状態におかれ、さらには、長時間に亙って着座するもと
においても疲労を感じる度合いが小とされる状態におか
れること等が要求される。また、運転者用シート以外の
シートである場合にも、それに着座した乗員が、身体全
体が安定に支持されるとともに、長時間に亙って着座す
るもとにおいても疲労を感じる度合いが小とされる状態
におかれること等が望まれる。
【0003】それ故、車両のシート装置は、それに着座
する乗員の身体に適合した形状及び各部の寸法を有した
ものとされることが望まれる。しかしながら、公道上を
走行すべく使用される通常の車両にあっては、極めて特
殊な場合を除き、その生産過程においてシート装置が組
み付けられる時点では、それに着座する乗員が特定され
ていないのが一般的であり、従って、通常の車両に設置
されるシート装置は、、例えば、それに着座する乗員と
して極平均的な身体を有する者が想定され、その極平均
的な身体を有する者に適合する形状及び各部の寸法を有
したものとされるので、実用に供されるに際しては、そ
れに着座する乗員の身体に適合した形状及び各部の寸法
を有したものとはされないことになる事態が少なからず
生じる。
【0004】そこで、通常の車両のシート装置にあって
は、例えば、車両の車室形成部内における設置位置の前
後方向における調整を、予め設定された移動範囲内にお
いて行える調整機構,シートクッション部に対するシー
トバック部の角度調整を、予め設定された角度範囲内に
おいて行える調整機構,シートクッション部の高さ調整
を、全体的あるいは部分的に、予め設定された移動範囲
内において行える調整機構,さらには、シートクッショ
ン部あるいはシートバック部における乗員の身体に対す
る部分的な支持状態を予め設定された調整範囲内におい
て変化させることができる調整機構等が備えられ、実用
にあたって、斯かる各種の調整機構の作用により、着座
する乗員の身体に対する適合状態の改善を図ることがで
きるようにされることが多い。
【0005】そして、このような調整機構を備えた車両
のシート装置として、例えば、実開平 4-42431号公報に
も記載されている如くに、シートクッションが後部クッ
ションと前部クッションとに分割されたものとされ、シ
ート全体が前後方向に予め設定された移動範囲内におい
て移動可能とされるとともに、シート全体の前後方向に
おける移動に連動して、シート全体の位置が前方におか
れるときと後方におかれるときとで前部クッションの前
後方向の長さが変化せしめられる構造がとられ、それに
より、シートクッションの前後方向の長さが調整される
ものも提案されている。斯かる従来提案されているシー
ト装置にあっては、シート全体が前後方向の移動範囲内
における前方に位置せしめられる際には、シートクッシ
ョンの前後方向の長さが短縮され、また、シート全体が
前後方向の移動範囲内における後方に位置せしめられる
際には、シートクッションの前後方向の長さが伸長され
て、着座する乗員の身体に対する適合状態の改善が図ら
れるようになされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の如くに、シート
クッションの前後方向の長さ調整が可能とされた車両の
シート装置においては、そのシートクッションの前後方
向の長さ調整が、シートクッションが後部クッションと
前部クッションとに分割されたもとで、前部クッション
が回動せしめられることにより姿勢を変化させてその前
後方向の長さを変化させることにより行われる。それに
より、シートクッションの前後方向の長さが短縮された
状態と伸長された状態とでは、前部クッションと後部ク
ッションとの境界部分の形状、及び、前部クッションの
上方への突出状態等が異なることになり、斯かるシート
クッションにおける形状の相違が、それに着座する乗員
に違和感を与えることになって、乗員が安定な支持がな
されているという実感を得ることができないという状
態、あるいは、身体に部分的な疲労を感じるという状態
におかれることになる虞がある。
【0007】欺かる点に鑑み、本発明は、シートクッシ
ョン部の前後方向の長さ調整が可能とされ、しかも、前
後方向の長さ調整に伴うシートクッション部の変形が、
それに着座する乗員に違和感を与えることがなく、それ
により、乗員が安定な支持がなされているという実感を
得ることができるとともに、身体に部分的な疲労を感じ
ることになる事態がまねかれないことになる車両のシー
ト装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係る車両のシート装置は、車両の車室形成
部におけるフロア部分上に配されたシートクッション部
とその後方部分側に配されたシートバック部とを有して
構成され、シートクッション部が、そのシートクッショ
ン部の略全体に亙って配されるとともにその前方部分が
変形変位可能とされたパッド部材と、パッド部材の下方
に前後方向に移動可能とされて設けられ、パッド部材の
前方部分をその下方側から支える可動支持部材と、パッ
ド部材の下方に配されて可動支持部材を移動させるもの
とされた駆動手段と、パッド部材を全体的に覆い、パッ
ド部材の前方部分を包んで伸びる部分の端部が、パッド
部材の前方部分の下方において弾性部材により後方側に
付勢された表皮部材とを備えて成るものとされる。
【0009】
【作用】上述の如くの構成とされる本発明に係る車両の
シート装置においては、駆動手段によって可動支持部材
が後方に移動せしめられるとき、シートクッション部の
略全体に亙って配されたパッド部材における変形変位可
能とされた前方部分が、それを下方側から支持する可動
支持部材の前方において下方側に変形変位するものとさ
れるとともに、パッド部材の前方部分の下方において弾
性部材により後方側に付勢された端部を有する表皮部材
によって、可動支持部材の前方において下方側に変形変
位した前方部分を含むパッド部材の全体が、その緩みあ
るいは弛み等を伴うことなく覆われるものとされ、それ
により、シートクッション部が、それに着座する乗員に
違和感を与える変形を生じることなく、その前後方向の
長さが後方側に短縮されるものとなされる。また、駆動
手段によって可動支持部材が、後方に移動せしめられた
状態から前方に移動せしめられるとき、パッド部材にお
ける変形変位可能とされた前方部分が、それを下方側か
ら支持する可動支持部材の前方への移動に伴って前方に
突出するものとされるとともに、パッド部材の前方部分
の下方において弾性部材により後方側に付勢された端部
を有する表皮部材によって、前方に突出した前方部分を
含むパッド部材の全体が、その緩みあるいは弛み等を伴
うことなく覆われて、シートクッション部が、それに着
座する乗員に違和感を与える変形を生じることなく、そ
の前後方向の長さが前方側に伸長せしめられるものとさ
れる。
【0010】従って、本発明に係る車両のシート装置に
おいては、それに着座する乗員に応じてシートクッショ
ン部がその前後方向の長さが短縮される状態とシートク
ッション部がその前後方向の長さが伸長せしめられる状
態とが選択的にとられて、シートクッション部の長さが
変化せしめられ、着座する乗員の身体に対する適合状態
の改善が図られる。そして、着座する乗員が、シートク
ッション部及びシートバック部による安定な支持がなさ
れているという実感を得ることができるとともに、身体
に部分的な疲労を感じることになる事態を回避できるこ
とになる。
【0011】
【実施例】図2,図3及び図4は、本発明に係る車両の
シート装置の一例の構成を示す。この図2〜4に示され
る例は、車両の車室形成部におけるフロア部分上に、例
えば、車両についての前後方向(以下、単に前後方向と
いう)に所定の範囲内で移動可能とされて配されるシー
トクッション部11と、シートクッション部11の後方
部分側において、例えば、シートクッション部11に対
して揺動可能とされて配されたシートバック部12とを
有したものとされている。
【0012】シートクッション部11は、板状材料によ
って形成されたフレーム部材13を備えている。そし
て、フレーム部材13の前方左側部分及び前方右側部分
には、左右方向(前後方向に直交する)において相互対
向するものとされた一対のブラケット14L及び14R
が夫々固着されており、これらブラケット14L及び1
4Rは、各々の下方部分が左右方向に伸びる棒状部材1
5によって相互連結されている。ブラケット14Lは、
フレーム部材13の前方左側部分から前方に向かって突
出しており、夫々が前後方向に伸びるものとされた2個
の長孔16L及び17Lが設けられている。また、ブラ
ケット14Rは、フレーム部材13の前方右側部分から
前方に向かって突出しており、夫々が前後方向に伸びる
ものとされた2個の長孔16R及び17Rが、夫々、ブ
ラケット14Lに設けられた長孔16L及び17Lに対
応するものとされて設けられている。
【0013】ブラケット14Lとブラケット14Rとの
間には、左右方向に伸びるローラー18が、その軸部材
19の左端部分をブラケット14Lに設けられた長孔1
6Lを貫通してその長孔16Lにより支持されるものと
するとともに、その軸部材19の右端部分をブラケット
14Rに設けられた長孔16Rを貫通してその長孔16
Rにより支持されるものとして、配されている。従っ
て、ローラー18は、軸部材19の左端部分及び右端部
分が夫々長孔16L及び16R内において動ける範囲
で、フレーム部材13に対して前後方向に移動可能とさ
れている。
【0014】ローラー18の軸部材19における長孔1
6Lを貫通して伸びる左端部分は、ブラケット14Lの
外側において、可動アーム部材20Lに回動可能に連結
されており、また、ローラー18の軸部材19における
長孔16Rを貫通して伸びる右端部分は、ブラケット1
4Rの外側において、可動アーム部材20Rに回動可能
に連結されている。可動アーム部材20Lは、一端部が
ローラー18の軸部材19における左端部分に連結され
るとともに他端部がブラケット14Lに植立されたピン
21Lにそれを支軸として回動可能に係合した伸縮ロッ
ド部材22Lと、伸縮ロッド部材22Lの中間部分に設
けられたアクチュエータ23Lとを含んで構成され、ア
クチュエータ23Lの作動によって伸縮ロッド部材22
Lが伸長もしくは縮小せしめられる。また、可動アーム
部材20Rは、一端部がローラー18の軸部材19にお
ける右端部分に連結されるとともに他端部がブラケット
14Rに植立されたピン21Rにそれを支軸として回動
可能に係合した伸縮ロッド部材22Rと、伸縮ロッド部
材22Rの中間部分に設けられたアクチュエータ23R
とを含んで構成され、アクチュエータ23Rの作動によ
って伸縮ロッド部材22Rが伸長もしくは縮小せしめら
れる。
【0015】従って、ブラケット14Lとブラケット1
4Rとの間に配されたローラー18は、その軸部材19
の両端部分が、夫々、ブラケット14Lに設けられた長
孔16L及びブラケット14Rに設けられた長孔16R
によって支持されるとともに、ブラケット14Lに植立
されたピン21Lを支軸として回動可能に配され、伸縮
するものとされた可動アーム部材20L、及び、ブラケ
ット14Rに植立されたピン21Rを支軸として回動可
能に配され、伸縮するものとされた可動アーム部材20
Rに連結されたものとされている。そして、斯かるロー
ラー18は、可動アーム部材20L及び20Rにおける
アクチュエータ23L及び23Rが作動せしめられて、
可動アーム部材20L及び20Rにおける伸縮ロッド部
材22L及び22Rが伸長もしくは縮小せしめられるこ
とにより、長孔16L及び長孔16Rの各々の長さの範
囲内で前後方向に移動せしめられる。
【0016】フレーム部材13上には、そのフレーム部
材13の全体を覆う弾性材料で成るパッド部材24が配
されている。このパッド部材24の前方部分24Fは、
フレーム部材13の前端部分13Fを越えてさらに前方
へと伸び、変形変位可能なものとされた状態をもって、
ブラケット14Lとブラケット14Rとの間に配された
ローラー18によって下方側から支持されるものとなさ
れている。
【0017】さらに、フレーム部材13の全体を覆うも
のとされたパッド部材24は、例えば、皮革製あるいは
織物製とされた表皮部材25によって、全体的に覆われ
ている。パッド部材24の前方部分24Fを包んで伸び
るものとされた、表皮部材25における前方部分25F
は、シートクッション部11の前端部分を形成して、パ
ッド部材24の前方部分24F及びローラー18の夫々
の下方にまで伸びており、その先端部が、両端部がブラ
ケット14Lに設けられた長孔17L及びブラケット1
4Rに設けられた長孔17Rに夫々係合せしめられた左
右方向に伸びるロッド部材26に取り付けられている。
【0018】表皮部材25の前方部分25Fにおける先
端部が取り付けられたロッド部材26は、ブラケット1
4Lに設けられた長孔17Lを貫通して伸びる左端部分
が、ブラケット14Lの外側において、一端部分がブラ
ケット14Lに植立されたピン27Lに掛け止めされ、
ブラケット14Lを介してフレーム部材13に固定され
たスプリング部材28Lの他端が係合するものとされ、
また、ブラケット14Rに設けられた長孔17Rを貫通
して伸びる右端部分が、ブラケット14Rの外側におい
て、一端部分がブラケット14Rに植立されたピン27
Rに掛け止めされ、ブラケット14Rを介してフレーム
部材13に固定されたスプリング部材28Rの他端が係
合するものとされている。スプリング部材28Lは、ロ
ッド部材26の左端部分を長孔17Lの後端側に付勢
し、また、スプリング部材28Rは、ロッド部材26の
右端部分を長孔17Rの後端側に付勢しており、それに
より表皮部材25の前方部分25Fが後方側に付勢され
た状態におかれている。従って、表皮部材25の前方部
分25Fは、パッド部材24の前方部分24F及びロー
ラー18の夫々の下方においてスプリング部材28L及
び28Rにより後方側に付勢された状態のもとで、その
先端部が、ブラケット14Lに設けられた長孔17L及
びブラケット14Rに設けられた長孔17Rの夫々の長
さの範囲内で前後方向に移動することができるものとさ
れている。
【0019】上述の如くの構成のもとで、ローラー18
は、パッド部材24の前方部分24Fに対する可動支持
部材を形成しており、また、ローラー18に連結された
可動アーム部材20L及び20Rの夫々は、可動支持部
材に対する駆動部を形成していることになる。そして、
可動支持部材を形成するローラー18に連結された駆動
部を形成する可動アーム部材20L及び20Rに夫々配
されたアクチュエータ23L及び23Rは、図示が省略
された操作部が操作されることにより、相互に同期して
作動状態をとるものとされ、それにより可動アーム部材
20L及び20Rに夫々備えられた伸縮ロッド部材22
L及び22Rに伸長状態もしくは縮小状態をとらせる。
そして、アクチュエータ23L及び23Rに対する操作
部は、シートクッション部11に着座した車両の乗員に
よって操作される。
【0020】例えば、シートクッション部11に着座し
た車両の乗員によって操作部が操作され、それによっ
て、アクチュエータ23L及び23Rが、夫々、伸縮ロ
ッド部材22L及び22Rに縮小状態をとらせる場合、
伸縮ロッド部材22L及び22Rは、図3において実線
により示され、さらに、図4に示される如くに、ローラ
ー18の軸部材19がブラケット14Lに設けられた長
孔16L及びブラケット14Rに設けられた長孔16R
の夫々の後端に係合する状態、即ち、ローラー18がそ
の前後方向における可動範囲内において最も後方の位置
におかれる状態とされるまで縮小され得るものとなされ
る。一方、シートクッション部11に着座した車両の乗
員によって操作部が操作され、それによって、アクチュ
エータ23L及び23Rが、夫々、伸縮ロッド部材22
L及び22Rに伸長状態をとらせる場合、伸縮ロッド部
材22L及び22Rは、図3において二点鎖線により示
され、さらに、図1に示される如くに、ローラー18の
軸部材19がブラケット14Lに設けられた長孔16L
及びブラケット14Rに設けられた長孔16Rの夫々の
前端に係合する状態、即ち、ローラー18がその前後方
向における可動範囲内において最も前方の位置におかれ
る状態とされるまで伸長され得るものとなされる。
【0021】このようにして、ローラー18がその前後
方向における可動範囲内における最も後方の位置から最
も前方の位置までの間における位置変化を生じるものと
されることに伴って、シートクッション部11における
前方部分が伸縮されることになり、それにより、シート
クッション部11の前後方向における寸法、即ち、シー
トクッション部11の前後方向の長さが、ローラー18
の前後方向における可動範囲に応じたものとなる可変範
囲内において変化せしめられることになる。
【0022】図3において実線により示され、さらに、
図4に示される如くに、ローラー18の軸部材19がブ
ラケット14Lに設けられた長孔16L及びブラケット
14Rに設けられた長孔16Rの夫々の後端に係合する
状態においては、ローラー18がその前後方向における
可動範囲内において最も後方に位置する状態におかれ
る。このとき、表皮部材25の前方部分25Fにおける
先端部が取り付けられたロッド部材26は、スプリング
部材28L及び28Rによる付勢力を受けて、ブラケッ
ト14Lに設けられた長孔17L及びブラケット14R
に設けられた長孔17Rの夫々の後端に係合する状態と
される。
【0023】従って、斯かるもとでは、パッド部材24
の前方部分24Fは、その前後方向における可動範囲内
において最も後方に位置する状態におかれたローラー1
8により支持されるとともに、表皮部材25の前方部分
25Fにより包まれて、全体的にローラー18の前方に
おいて下方に変位せしめられるものとされ、その先端部
がローラー18の下方となる位置まで達するものとされ
る。その際、表皮部材25の前方部分25Fにおける先
端部がスプリング部材28L及び28Rによる付勢力に
よって後方側に付勢されていることにより、表皮部材2
5の緩みあるいは弛み等が生じることはない。このよう
に、パッド部材24の前方部分24Fが、その前後方向
における可動範囲内において最も後方に位置する状態に
おかれたローラー18により支持されるとともに、表皮
部材25の前方部分25Fにより包まれた状態にあって
は、シートクッション部11の前後方向の長さが、その
可変範囲内において最短とされることになる。
【0024】そして、シートクッション部11の前後方
向の長さが、その可変範囲内において最短とされること
になるもとでは、シートクッション部11の前端部分
が、図4に示される如くに、パッド部材24の前方部分
24Fがローラー18により支持されるとともに表皮部
材25の前方部分25Fにより包まれるものとされて、
滑らかで破綻無く隆起した外面形状をもって形成され
る。それにより、シートクッション部11は、その前後
方向の長さが可変範囲内において最短とされる場合にあ
っても、それに着座する乗員に違和感を与えず、且つ、
乗員にその身体の安定な支持を実感させるとともに、身
体の部分的な疲労を感じさせないものとされる。
【0025】一方、図3において二点鎖線により示さ
れ、さらに、図1に示される如くに、ローラー18の軸
部材19がブラケット14Lに設けられた長孔16L及
びブラケット14Rに設けられた長孔16Rの夫々の前
端に係合する状態においては、ローラー18がその前後
方向における可動範囲内において最も前方に位置する状
態におかれる。このような状態に至るにあたり、表皮部
材25の前方部分25Fにおける先端部が取り付けられ
たロッド部材26は、ローラー18の前方への移動に伴
い、スプリング部材28L及び28Rによる付勢力に抗
して、ブラケット14Lに設けられた長孔17L及びブ
ラケット14Rに設けられた長孔17Rの夫々に沿って
前方に移動せしめられ、長孔17L及び長孔17Rの夫
々の前端に係合する状態とされる。
【0026】斯かるもとでは、パッド部材24の前方部
分24Fは、その前後方向における可動範囲内において
最も前方に位置する状態におかれたローラー18により
支持されるとともに、表皮部材25の前方部分25Fに
より包まれて、全体的に前方に突出するものとされ、そ
の先端部はローラー18の前方となる位置まで上昇せし
められる。この場合においても、表皮部材25の前方部
分25Fにおける先端部がスプリング部材28L及び2
8Rによる付勢力によって後方側に付勢されていること
により、表皮部材25の緩みあるいは弛み等が生じるこ
とはない。このように、パッド部材24の前方部分24
Fが、その前後方向における可動範囲内において最も前
方に位置する状態におかれたローラー18により支持さ
れるとともに、表皮部材25の前方部分25Fにより包
まれた状態にあっては、シートクッション部11の前後
方向の長さが、その可変範囲内において最長とされるこ
とになる。
【0027】そして、シートクッション部11の前後方
向の長さが、その可変範囲内において最長とされること
になるもとにあっても、シートクッション部11の前端
部分が、図1に示される如くに、パッド部材24の前方
部分24Fがローラー18により支持されるとともに表
皮部材25の前方部分25Fにより包まれるものとされ
て、滑らかで破綻無く隆起した外面形状をもって形成さ
れる。それにより、シートクッション部11は、その長
さが可変範囲内において最長とされる場合において、そ
れに着座する乗員に違和感を与えず、且つ、乗員にその
身体の安定な支持を実感させるとともに、身体の部分的
な疲労を感じさせないものとされる。
【0028】
【発明の効果】以上の説明から明らかな如くに、本発明
に係る車両のシート装置によれば、可動支持部材がその
前後方向における可動範囲内における後方におかれると
き、シートクッション部の略全体に亙って配されたもの
とされるパッド部材における変形変位可能とされた前方
部分が、それを下方側から支持する可動支持部材の前方
において下方側に変形変位し、それとともに、パッド部
材の前方部分の下方において弾性部材により付勢された
端部を有する表皮部材によって、下方側に変形変位され
た前方部分を含むパッド部材の全体が、その緩みあるい
は弛み等を伴うことなく覆われて、シートクッション部
が、それに着座する乗員に違和感を与える変形を生じる
ことなく、その前後方向の長さが後方側に短縮されたも
のとなされる。また、駆動手段によって可動支持部材
が、その前後方向における可動範囲内における前方にお
かれるときには、パッド部材における変形変位可能とさ
れた前方部分が、それを下方側から支持する可動支持部
材の前方への移動に伴って前方側に突出せしめられ、そ
れとともに、パッド部材の前方部分の下方において弾性
部材により付勢された端部を有する表皮部材によって、
前方側に突出せしめられた前方部分を含むパッド部材の
全体が、その緩みあるいは弛み等を伴うことなく覆われ
て、シートクッション部が、それに着座する乗員に違和
感を与える変形を生じることなく、その前後方向の長さ
が前方側に伸長せしめられたものとされる。
【0029】従って、本発明に係る車両のシート装置に
おいては、それに着座する乗員に応じてシートクッショ
ン部がその前後方向の長さが短縮せしめられる状態とシ
ートクッション部がその前後方向の長さが伸長せしめら
れる状態とが選択的にとられて、シートクッション部の
長さが変化せしめられ、着座する乗員の身体に対する適
合状態の改善が図られる。そして、着座する乗員が、シ
ートクッション部及びシートバック部による安定な支持
がなされているという実感を得ることができるととも
に、身体に部分的な疲労を感じることになる事態を回避
できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両のシート装置の一例を示す一
部断面図を含む部分側面図である。
【図2】図1に示される例におけるシートクッション部
の構成の説明に供される斜視図である。
【図3】図1に示される例についての一部破断平面図で
ある。
【図4】図1に示される例についての一部断面図を含む
部分側面図である。
【符号の説明】
11 シートクッション部 12 シートバック部 13 フレーム部材 14L,14R ブラケット 16L,16R,17L,17R 長孔 18 ローラー 20L.20R 可動アーム部材 22L,22R 伸縮ロッド部材 23L,23R アクチュエータ 24 パッド部材 24F 前方部分(パッド部材) 25 表皮部材 25F 前方部分(表皮部材) 26 ロッド部材 28L,28R スプリング部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の車室形成部におけるフロア部分上に
    配されるシートクッション部と該シートクッション部の
    後方部分側に配されたシートバック部とを有し、 上記シートクッション部が、該シートクッション部の略
    全体に亙って配されるとともにその前方部分が変形変位
    可能とされたパッド部材,該パッド部材の下方に前後方
    向に移動可能とされて設けられ、上記パッド部材の前方
    部分をその下方側から支える可動支持部材,上記パッド
    部材の下方に配されて上記可動支持部材を移動させるも
    のとされた駆動手段、及び、上記パッド部材を全体的に
    覆い、上記パッド部材の前方部分を包んで伸びる部分の
    端部が、上記パッド部材の前方部分の下方において弾性
    部材により後方側に付勢された表皮部材を備えて成るこ
    とを特徴とする車両のシート装置。
  2. 【請求項2】可動支持部材が、前後方向に直交する回動
    軸方向を有するものされたローラーを形成するものとさ
    れたことを特徴とする請求項1記載の車両のシート装
    置。
  3. 【請求項3】駆動手段が、可動支持部材が形成するロー
    ラーに連結されて該ローラーとの連結部分を前後方向に
    移動させる伸縮部材と、該伸縮部材を駆動するアクチュ
    エータとを含んで成ることを特徴とする請求項2記載の
    車両のシート装置。
  4. 【請求項4】弾性部材が、一端部がシートクッション部
    のフレーム部材に固定され、他端部が表皮部材における
    パッド部材の前方部分を包んで伸びる部分の端部に連結
    されて、伸長状態とされるスプリング部材により成るこ
    とを特徴とする請求項1,2又は3記載の車両のシート
    装置。
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