JP3747529B2 - 車両用リヤシート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、中折れ機能を有する車両用リヤシートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の中折れ式車両用シートには、例えば実開平1−48333号公報および実開昭57−11580号公報に開示されたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前者のシートにおいては、シートバック下部を後傾させると、これに応じてシートバック上部がリンク機構の作用により前傾するため、シートバック下部を大きく後傾させたとき前傾するシートバック上部との間の中折れ角が狭くなり過ぎたと感じる場合がある。
【0004】
同様に、後者のシートにおいては、シートクッションを前方へスライドさせることによりシートバック下部を後傾させても、シートバック上部の傾斜はほとんど変らないので、シートバック下部を大きく後傾させて例えば眠りたいときに、シートバック上部の傾斜がそれに応じた後傾をしないので、中折れ角が狭くなり過ぎて、上体が立ったままで全体として猫背の姿勢になり不快感が増すという問題がある。
【0005】
そこで本発明は、シートバックの後傾を大きくしたとき中折れ角が狭くなり過ぎるのを防止し、後傾時に快適な乗車姿勢を維持できる車両用リヤシートの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、上下に少なくとも2分割され後傾時に該分割部にて前方に凹に中折れ可能なシートバック部を有し、該シートバック部の後傾の増大に応じて減少する中折れ角が調整可能であると共に、所定角度まで減少した以降は該所定角度に保持されることを特徴とする。
したがって、中折れ角を適正角度に調整でき、それ以上には狭くならないから、後傾時に快適な乗車姿勢を維持できる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、シートクッションフレームと上下に少なくとも2分割され後傾時に該分割部にて前方に凹に中折れ可能なシートバック部とを有する車両用リヤシートにおいて、前記シートバック部は、下端部が前記シートクッションフレームの後端部に回動可能に連結されたシートバック下部フレームと、下端部が前記シートバック下部フレームの上部に回動可能に連結されたシートバック上部フレームとを備え、前記シートバック部を後傾させる際に前記シートバック下部フレームが鉛直線となす角が所定角度まで増大する間は、前記シートバック上部フレームが鉛直線となす角はほぼ一定のまま変化せず中折れ角は減少し、前記シートバック下部フレームが鉛直線となす角が所定角度まで増大した以降は、中折れ角が所定角度に保持されることを特徴とする。
したがって、中折れ角を適正角度に調整でき、それ以上には狭くならないから、後傾時に快適な乗車姿勢を維持できる。
【0008】
請求項3に記載の発明は、シートクッションフレームと上下に少なくとも2分割され後傾時に該分割部にて前方に凹に中折れ可能なシートバック部とを有する車両用リヤシートにおいて、前記シートバック部は、下端部が前記シートクッションフレームの後端部に回動可能に連結されたシートバック下部フレームと、下端部が前記シートバック下部フレームの上部に回動可能に連結されたシートバック上部フレームとを備え、前記シートバック部を後傾させる際に前記シートバック下部フレームが鉛直線となす角が所定角度まで増大する間は、前記シートバック上部フレームが鉛直線となす角はほぼ一定のまま変化せず中折れ角は減少し、前記シートバック下部フレームが鉛直線となす角が所定角度まで増大した以降は、該後傾の増大と共に中折れ角が増大することを特徴とする。
【0009】
したがって、中折れ角が所定角度になった後、シートバック部の後傾がそれ以上に増大すると中折れ角が増大して、シートバック部は一直線に近付き、快適な乗車姿勢を維持できる。
【0010】
請求項4に記載の発明は、シートクッションフレームと上下に少なくとも2分割され後傾時に該分割部にて前方に凹に中折れ可能なシートバック部とを有する車両用リヤシートにおいて、前記シートバック部は、下端部が前記シートクッションフレームの後端部に回動可能に連結されたシートバック下部フレームと、下端部が前記シートバック下部フレームの上部に回動可能に連結されたシートバック上部フレームとを備え、前記シートバック部を後傾させる際に前記シートバック下部フレームが鉛直線となす角が所定角度まで増大する間は、前記シートバック上部フレームが鉛直線となす角はほぼ一定のまま変化せず中折れ角は減少し、前記シートバック下部フレームが鉛直線となす角が所定角度まで増大した以降は、中折れ角の減少割合が小さくなることを特徴とする。
【0011】
したがって、中折れ角が所定角度まで減少した後、シートバック部がさらに後傾すると中折れ角の減少割合が小さくなるので、中折れ角が狭くなり過ぎないようにすることができる。
【0012】
請求項5に記載の発明は、上下に少なくとも2分割され後傾時に該分割部にて前方に凹に中折れ可能なシートバック部を有し、該シートバック部の後傾の増大に応じて減少する中折れ角が所定角度まで減少した以降は、該所定角度に保持されるか、該後傾の増大と共に中折れ角が増大するか、または、中折れ角の減少割合が小さくなることを特徴とする車両用リヤシートであって、車体フロアに前後スライド機構を介して取り付けられたシートクッションフレームと、下端部が前記シートクッションフレームの後端部に回動可能に連結されると共に、車体側の下部ブラケットに設けられた下部長穴に嵌合した側部のピンを介して車体に移動可能に連結されたシートバック下部フレームと、下端部が前記シートバック下部フレームの上部に回動可能に連結されると共に、側部に設けられほぼ上下方向に延びる長穴に嵌合した車体側の複数個のピンを介して車体に移動可能に連結されたシートバック上部フレームとを備え、前記中折れ角が所定角度まで減少した以降に前記複数個のピンが移動する範囲の長穴が前方へ屈曲しているか、または前方へ凹に湾曲していることを特徴とする。
【0013】
したがって、シートバック部の後傾に伴い中折れ角が所定角度まで減少する間は複数個のピンがほぼ上下方向に延びる長穴内を移動し、それ以降は、前方へ屈曲または湾曲している長穴内を移動することにより、シートバック上部フレームの下端部が前方へせり出す、つまり中折れ角が変化する。そして、そのせり出し量(変化量)が屈曲角度または湾曲の程度によって決まるので、中折れ角が狭くなり過ぎないようにすることができ、快適な乗車姿勢を維持できる。
【0014】
請求項6に記載の発明は、上下に少なくとも2分割され後傾時に該分割部にて前方に凹に中折れ可能なシートバック部を有し、該シートバック部の後傾の増大に応じて減少する中折れ角が所定角度まで減少した以降は、該所定角度に保持されるか、該後傾の増大と共に中折れ角が増大するか、または、中折れ角の減少割合が小さくなることを特徴とする車両用リヤシートであって、車体フロアに前後スライド機構を介して取り付けられたシートクッションフレームと、下端部が前記シートクッションフレームの後端部に回動可能に連結されると共に、車体側の下部ブラケットに設けられた下部長穴に嵌合した側部のピンを介して車体に移動可能に連結されたシートバック下部フレームと、下端部が前記シートバック下部フレームの上部に回動可能に連結されると共に、側部に設けられほぼ上下方向に直線状に延びる長穴に嵌合した車体側のピンを介して車体に移動可能に連結されたシートバック上部フレームと、前記シートバック上部フレームの下端部に取り付けられ前記下部ブラケットの外形上を移動するローラとを備え、前記下部ブラケットの外形のうち、前記中折れ角が所定角度に減少するまでの間前記ローラが接触する外形領域はほぼ鉛直線に形成され、中折れ角が所定角度に減少した以降にローラが接触する外形領域が前方へ屈曲するか、または前方へ凹に湾曲していることを特徴とする。
【0015】
したがって、中折れ角が所定角度まで減少する間は、シートバック上部フレームのローラは下部ブラケットのほぼ鉛直線の外形領域を移動し、それ以上のシートバック部の後傾時には下部ブラケットの屈曲または湾曲している外形領域を移動することにより、シートバック上部フレームの下端部が前方へせり出す、つまり中折れ角が変化する。そして、そのせり出し量(変化量)が屈曲角度または湾曲の程度によって決まるので、中折れ角が狭くなり過ぎないようにすることができ、快適な乗車姿勢を維持できる。
【0016】
請求項7に記載の発明は、上下に少なくとも2分割され後傾時に該分割部にて前方に凹に中折れ可能なシートバック部を有し、該シートバック部の後傾の増大に応じて減少する中折れ角が所定角度まで減少した以降は、該所定角度に保持されるか、該後傾の増大と共に中折れ角が増大するか、または、中折れ角の減少割合が小さくなることを特徴とする車両用リヤシートであって、車体フロアに前後スライド機構を介して取り付けられたシートクッションフレームと、下端部が前記シートクッションフレームの後端部に回動可能に連結されると共に、車体側の下部ブラケットに設けられた下部長穴に嵌合した側部のピンを介して車体に移動可能に連結されたシートバック下部フレームと、下端部が前記シートバック下部フレームの上部に回動可能に連結されると共に、側部に設けられほぼ上下方向に直線状に延びる長穴に嵌合した車体側のピンを介して車体に移動可能に連結されたシートバック上部フレームと、前記シートバック上部フレームの下端部に取り付けられ前記下部ブラケットにほぼ上下方向に設けられた中間長穴内を移動するローラとを備え、前記中間長穴のうち、前記中折れ角が所定角度に減少するまでの間前記ローラが接触する中間長穴領域はほぼ鉛方向に形成され、中折れ角が所定角度に減少した以降にローラが移動する中間長穴領域が前方へ屈曲するか、または前方へ凹に湾曲していることを特徴とする。
【0017】
したがって、中折れ角が所定角度まで減少する間は、シートバック上部フレームのローラは下部ブラケットの中間長穴のほぼ鉛方向領域を移動し、それ以上のシートバック部の後傾時には下部ブラケットの屈曲または湾曲している中間長穴領域を移動することにより、シートバック上部フレームの下端部が前方へせり出す、つまり中折れ角が変化する。そして、そのせり出し量(変化量)が屈曲角度または湾曲の程度によって決まるので、中折れ角が狭くなり過ぎないようにすることができ、快適な乗車姿勢を維持できる。
【0018】
請求項8に記載の発明は、車体フロアに前後スライド機構を介して取り付けられたシートクッションフレームと、下端部が前記シートクッションフレームの後端部に回動可能に連結されたシートバック下部フレームと、車体に揺動可能に取り付けられると共に揺動長穴を備えた揺動ブラケットと、下端部が前記シートバック下部フレームの上部に回動可能に連結されると共に、側部に設けられほぼ上下方向に直線状に延びる長穴に嵌合した車体側のピンを介して車体に移動可能に連結されたシートバック上部フレームと、前記シートバック上部フレームの下端部に取り付けられ前記揺動ブラケットの揺動長穴内を移動するローラとを備え、前記揺動ブラケットを所望位置に揺動、固定させることが可能であることを特徴とする。
【0019】
したがって、揺動ブラケットを揺動させて所望の中折れ角を選定し、その位置に揺動ブラケットを固定することにより、乗員の好みの中折れ角に設定できる。
【0020】
請求項9に記載の発明は、車体フロアに前後スライド機構を介して取り付けられたシートクッションと、下端部が前記シートクッションの後端部に回動可能に連結されると共に、上下に少なくとも2分割され後傾に応じて該分割部にて前方に凹に中折れ可能であるシートバックと、前記シートバックの分割部の内部に配置された空気袋と、前記空気袋に空気を供給する空気ポンプと、前記シートクッションの位置を検出する位置検出手段と、前記位置検出手段が検出するシートクッションの移動位置が所定位置を越えた場合に空気ポンプを作動させ、空気袋に所定量の空気を供給するコントローラとを備えることを特徴とする。
【0021】
したがって、シートクッションの移動位置が所定位置を越えると、シートバックの分割部に配置された空気袋が膨らむことにより中折れ部が滑らかにつながるので中折れ角に対する乗員の感覚を緩和することができ、不快感を取り除くことができる。
【0022】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の車両用リヤシートであって、スイッチ操作により前記空気袋に供給する空気量を調整可能であることを特徴とする。
【0023】
したがって、請求項9に記載の発明による作用・効果が得られることに加え、スイッチ操作により好みの膨らみ状態(好みの中折れ部状態)に容易に調整することができる。
【0024】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1または2に記載の発明によれば、シートバック部の後傾の増大に応じて減少する中折れ角を適正角度に調整でき、それ以上には狭くならないから、後傾時に快適な乗車姿勢を維持できる。
【0025】
請求項3に記載の発明によれば、シートバック部の後傾の増大に応じて中折れ角が減少して所定角度になった後、シートバック部の後傾がさらに増大すると中折れ角が増大して一直線に近付くので、快適な乗車姿勢を維持できる。
【0026】
請求項4に記載の発明によれば、シートバック部の後傾の増大に応じて中折れ角が減少して所定角度になった後、シートバック部がさらに後傾したとき中折れ角の減少割合が小さくなるので、中折れ角が狭くなり過ぎないようにすることができる。
【0027】
請求項5に記載の発明によれば、中折れ角が所定角度まで減少する間は複数個のピンがほぼ上下方向に延びる長穴内を移動し、それ以降は前方へ屈曲または湾曲させた長穴内を移動するので、屈曲角度または湾曲の程度を変えることにより、中折れ角が狭くなり過ぎないようにすることができ、快適な乗車姿勢を維持できる。
【0028】
請求項6に記載の発明によれば、中折れ角が所定角度まで減少する間はシートバック上部フレームのローラが下部ブラケットのほぼ鉛直線の外形領域を移動し、それ以降は前方へ屈曲または湾曲させた外形上を移動するので、屈曲角度または湾曲の程度を変えることにより、中折れ角が狭くなり過ぎないようにすることができ、快適な乗車姿勢を維持できる。
【0029】
請求項7に記載の発明によれば、中折れ角が所定角度まで減少する間はシートバック上部フレームのローラは下部ブラケットの中間長穴のほぼ鉛方向領域を移動し、それ以降は前方へ屈曲または湾曲させた中間長穴内を移動するので、屈曲角度または湾曲の程度を変えることにより、中折れ角が狭くなり過ぎないようにすることができ、快適な乗車姿勢を維持できる。
【0030】
請求項8に記載の発明によれば、揺動ブラケットを揺動させて所望の中折れ角を選定し、その位置に揺動ブラケットを固定することにより、乗員の好みの中折れ角に設定できる。
【0031】
請求項9に記載の発明によれば、シートクッションの移動位置が所定位置を越えると、シートバックの分割部に配置された空気袋が膨らむことにより中折れ部が滑らかにつながるので中折れ角に対する乗員の感覚を緩和することができ、不快感を取り除くことができる。
【0032】
請求項10に記載の発明によれば、請求項9に記載の発明による効果に加え、スイッチ操作により好みの膨らみ状態(好みの中折れ部状態)に容易に調整することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態を図1〜図14により説明する。図1は本実施形態の車両のリヤシートの外観斜視図である。図2は内部の骨格部材の構成を示す図である。図3〜図14は要部の構成や中折れ状態を示す説明図である。
【0034】
まず構成を説明する。図1に示すように、このリヤシートはセンタシート7とこれを挟んで配置された左右のシート8a,8bとからなり、この左右のシート8a,8bにそれぞれ本発明が適用されている。左右シート8a,8bの構成は同様であるので、左シート8aで代表させて説明する。
【0035】
左シート8aは外観的には、シートクッション1とシートバック部2とヘッドレスト3との3主要部からなる。そして、シートバック部2はシートバック上部6とシートバック下部4とに2分割され、シートクッション1の前後移動に伴い分割部としての中折れ部5にて前方に凹に屈曲しながら、前方へのせり出しと戻りの移動が可能である。
【0036】
図2に示すように、前後スライド機構としての左右のシートスライドレール16,19はそれぞれ下部スライドユニット18aと上部スライドユニット18bとからなり、下部スライドユニット18a部がボルト11,13等により車体フロア10に固定されている。シートクッション1内部のクッションフレーム28は、ボルト17,20等により上部スライドユニット18bに固定され、前後にスライド可能である。
【0037】
一方、シートバック部2内部のフレームは、シートバック下部フレーム51とシートバック上部フレーム77とからなる。各フレーム51,77は後述する各種部材を介して車体バックパネル50に移動可能に連結されている。シートバック下部フレーム51はその下端ブラケット52,52にてクッションフレーム28の後端ブラケット27,27に連結され、この連結部にて両フレーム28,51は回動可能である。クッションフレーム28の前方移動に伴い、シートバック下部フレーム51の下端ブラケット52が前方にせり出し、シートバック下部フレーム51は後傾する。これによりシートバック下部フレーム51とシートバック上部フレーム77とは前方に凹の中折れ状態になり、両者51,77間に挟まれる角度が中折れ角である。中折れ角については作用の説明と共に詳述する。
【0038】
さらに、図2に示す構成の詳細を図3、図4をも参照して説明する。図3は両フレーム51,77を横から見た図であり、図4は両フレーム51,77を前方から見た図である。
【0039】
図3、図4に示すように、シートバック下部フレーム51背部の車体バックパネル50には、縦方向に平行して配置された下部ブラケット56,56がボルト57により固定されている。一方、シートバック下部フレーム51の側部に固定されたブラケット58,58(図4)がこの下部ブラケット56,56に隣接するように位置し、ブラケット58,58と一体のピン59,59が、下部ブラケット56,56に形成された下部長穴56a,56aにはまり込み、スライドおよび回動可能である。こうして、シートバック下部フレーム51は車体バックパネル50に移動可能に連結されている。
【0040】
シートバック上部フレーム77背部の車体バックパネル50には、縦方向に平行して配置された上部ブラケット69,69がボルト70により固定されている。そして、この上部ブラケット69,69にそれぞれ内方へ突出して片側2本のピン(複数個のピン)71,71が固定され、シートバック上部フレーム77の側部に設けられほぼ上下方向に延びる長穴75に、このピン71,71がはまり込み、スライド可能である。こうして、シートバック上部フレーム77は車体バックパネル50に移動可能に連結されている。
【0041】
なお、上記の長穴75,75は下側の直線部領域75aと上側の所定角度前方へ屈曲した屈曲領域75bとからなっている(図3参照)。長穴75の屈曲領域75bの屈曲角度の設定方法は、後述するように、シートバック下部フレーム51の後傾の変化量と関連して実用上3通りの設定方法がある。
【0042】
こうして、別々に車体バックパネル50に可動に連結されたシートバック下部フレーム51とシートバック上部フレーム77との相互間の連結は、シートバック下部フレーム51の上部を構成するクロス部材65と、シートバック上部フレーム77の下部を構成するクロス部材66とを左右のブラケット67,67によりそれぞれ回動自在に連結されている。
【0043】
つぎに、この左シート8aの作用を図5〜図14により説明する。
【0044】
まず、図5〜図7により、クッションフレーム28の前後移動に連動したシートバック下部フレーム51とシートバック上部フレーム77の中折れ作用を説明する。図5〜図7は左シート8aの動きを示す概念図である。なお、説明を簡単にするため、左シート8aに左右に備えられている部材について、片側の部材で代表させて説明する。
【0045】
図5は、クッションフレーム28が最後部位置に移動した状態を示している。このとき、シートバック下部フレーム51とシートバック上部フレーム77それぞれが鉛直線となす角度をΘLWR ,ΘUPR とすると、両フレーム51,77間に挟まれる角度(以降中折れ角という)は(180°−ΘLWR +ΘUPR )となる。図5の状態では中折れ角はほぼ180°(ほぼ一直線)に設定されている。
【0046】
なお、このとき、シートバック下部フレーム51では、ピン59が下部ブラケット56の下部長穴56a内の上端部に位置している。また、シートバック上部フレーム77では、上部ブラケット69のピン71,71が長穴75内の直線部領域75aの下端部に位置している。
【0047】
図6は、クッションフレーム28が最後部から前方に移動した状態を示している。このとき、シートバック下部フレーム51の下端部が前方に移動するのでピン59は下降し、角度ΘLWR は大きくなるが、シートバック上部フレーム77の角度ΘUPR は図5の状態のままである(ピン71,71が長穴75の屈曲領域まで移動していないので)。こうして、腰椎部は後傾し、上体は立ったままであるので、クッションフレーム28の前方移動に伴い中折れ角(着座姿勢)は減少する。
【0048】
図7は、クッションフレーム28がさらに前方に移動した状態を示している。このときは、前記従来例と異なり、シートバック上部フレーム77のピン71,71が長穴75の屈曲領域75bに達しているため、シートバック上部フレーム77の角度ΘUPR が図5、図6の状態よりも増加し、シートバック上部フレーム77は下前方に移動すると同時に上部ブラケット69を中心にして屈曲領域75bの屈曲角度に応じて後傾する。一方、シートバック下部フレーム51は、クッションフレーム28の前方移動量分に応じてさらに後傾する。こうして、図7の状態では、両フレーム51,77の後傾が大きくなり、中折れ角は増加してほぼ180°になる。
【0049】
つぎに、中折れ角が所定角度(限界角度)まで減少していく過程と、限界角度に達した後に中折れ角が長穴75の屈曲角度に応じて変化する様子とを図8〜図14により説明する。
【0050】
図8において、2点鎖線で示す状態Aはシートクッション1が最後部に下がりシートバック部2が最も起きている状態(図5と同じ状態)であり、したがって、上部ブラケット69のピン71はシートバック上部フレーム77の長穴75の直線部領域75aの下端部に位置している(図9)。この状態Aは図10(a),(b)においては縦軸で表される状態である。
【0051】
同様に、図8の状態Bは、シートクッション1のスライド量LがL0 以下(図10)であって、ピン71は長穴75の直線部領域75aにあり(図9)、シートバック下部フレーム51の鉛直線O−O´に対する角度ΘLWR はスライド量Lの増加と共に増加し、一方、シートバック上部フレーム77の鉛直線に対する角度ΘUPR-B はスライド量L0 以下では一定値に保たれるので、図10(b)のように中折れ角ΘHIP-B はこの状態Bでは減少する。しかし、図10(b)の不快ゾーン(斜線部)に入ってしまうほどに減少することはない。
【0052】
状態Cは、シートクッション1はスライド量L0 を越え、上部ブラケット69のピン71は移動してシートバック上部フレーム77の長穴75の屈曲領域75bに達している。シートバック上部フレーム77の鉛直線O−O´に対する角度ΘUPR-C の変化は、シートバック下部フレーム51の角度ΘLWR の変化と同一(ΔΘUPR-C =ΔΘLWR )になるよう設定してあるので(図9)、状態Cにおける中折れ角ΘHIP-C は乗員が不快を感じるときの限界中折れ角Θ0 以下にならないように一定値(Θ0 )に保たれる(状態Bと同じく中折れ角が不快ゾーンに入ることはない)。
【0053】
こうして、中折れ角が所定の限界角度Θ0 まで減少したら、それ以降は中折れ角は小さく(狭く)ならずに限界角度に保たれるから、乗員は中折れによる不快を感じないで済む。
【0054】
つぎに、図11に示すように、シートバック上部フレーム77の長穴75の屈曲領域75b´の屈曲角度を図9の場合よりもより大きく設定した場合を、図11、図12により説明する。
【0055】
図11の屈曲角度の場合は、状態Cにおけるシートバック上部、下部フレーム77,51の鉛直線O−O´に対する角度ΘUPR-C ,ΘLWR の各変化の関係は、ΔΘUPR-C 〉ΔΘLWR となる。すなわち、図12(a)に示すように、状態CにおけるΘUPR-C の勾配〉ΘLWR の勾配であるので、図12(b)に示すように、状態Cにおいて中折れ角ΘHIP-C はΘ0 から増加し、乗員の不快ゾーンから一層遠ざかる。
【0056】
また、図11の場合と逆に、図13に示すように、シートバック上部フレーム77の長穴75の屈曲領域75b″の屈曲角度を図9の場合よりも小さく設定した場合を、図13,図14により説明する。
【0057】
図13の屈曲角度の場合は、シートバック上部、下部フレーム77,51の鉛直線O−O´に対する角度ΘUPR-C ,ΘLWR の各変化の関係は、ΔΘUPR-C 〈ΔΘLWR となる。すなわち、図14(a)に示すように、状態CにおけるΘUPR-C の勾配〈ΘLWR の勾配であるので、図14(b)に示すように、状態Cにおいて中折れ角ΘHIP-C は限界角度Θ0 を若干下回るものの、乗員の不快ゾーン内に大きく入り込むことはない。こうして、中折れ角が所定の限界角度まで減少した後、中折れが進行するものの乗員にとって中折れし過ぎないように屈曲角度を適正にすることができる。
【0058】
こうして、本実施形態によれば、シートバック上部フレーム77の長穴75の直線部領域75aの上部に屈曲領域75bを付加し、屈曲角度の選定により、例えばシートクッション1(クッションフレーム28)の前方移動に応じてシートバック部2が後傾すると共に中折れし、所定の限界角度まで中折れしたらそれ以降はその限界の中折れ角に固定することができる。シートバック部2の後傾を一定以上に大きくするのは眠りたい要望などが高まったときであるため、このときはそれ以上の中折れの必要性が少ないので、眠りたい要望に合った快適な乗車姿勢が得られる。
【0059】
また、長穴75の屈曲角度を大きく選定すれば、シートバック部2が後傾すると共に中折れし、限界角度まで中折れしたらそれ以降は中折れ角が拡がるようにすることができる。したがって、限界の中折れ角になった後はそれ以上の後傾に伴いシートバック部2がフラットに近付くので、さらに安楽な乗車姿勢が得られる。
【0060】
また、長穴75の屈曲角度を小さく選定すれば、シートバック部2が後傾すると共に中折れし、限界角度まで中折れしたらそれ以降は中折れの進行割合を小さくすることができる。したがって、所定の限界中折れ角になった後はシートバック部2が中折れし過ぎることが抑制されるので、乗員の不快感を減少させることができる。
【0061】
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態を図15、図16により説明する。図15は本実施形態のリヤシートの動きを示す概念図である。また、図16は要部の構成を示す説明図である。第1実施形態と同じ構成については説明は省略する。また、説明を簡単にするため、左右に備えられた部材については片側の部材で代表させて説明する。
【0062】
図15に示すように、車体バックパネル50に固定された上部ブラケット169から内方へ突出して1本のピン171が固定され、このピン171はシートバック上部フレーム177の側部に設けられほぼ上下方向に直線状に延びる長穴175にはまり込んでいる。シートバック上部フレーム177は、このピン171に対してスライドおよび回動可能である。一方、シートバック下部フレーム51の側部のピン59が下部ブラケット156の下部長穴156aにはまり込み、スライドおよび回動可能である。
【0063】
また、シートバック上部フレーム177下端部にはローラ177aが取り付けられ、ローラ177aは下部ブラケット156の外形上をその形状に倣って移動可能である。クッションフレーム28の前方移動量が上記第1実施形態の図10の状態Bのときにローラ177aが接触する外形範囲では、下部ブラケット156の外形は鉛直線に形成されている。そして、クッションフレーム28の前方移動量が状態Cのときにローラ177aが接触する外形範囲では、ブラケット156の外形を前方へ屈曲させて屈曲領域156bを形成している。したがって、ローラ177aがこの屈曲領域156bに入るとシートバック上部フレーム177がそれに倣って移動し、傾斜が後方へねてくる。
【0064】
なお、下部ブラケット156の外形は上記の屈曲に限定されるものではなく、図16に示すように、滑らかな湾曲領域156cに形成してもよい。
【0065】
また、屈曲領域156bの屈曲角度や湾曲領域156cの曲率半径の設定値に応じてシートバック上部フレーム177の傾斜角の変化量が変る。
【0066】
このような構成により、クッションフレーム28が最後部位置から前方へ移動すると、シートバック上部フレーム177の傾斜はほぼ一定で変化しないが、シートバック下部フレーム151はその下端部が前方へ引っ張られ傾斜が後方へねてくるので中折れ角が減少する。そして、中折れ角が所定の限界角度Θ0 まで減少したところで、シートバック上部フレーム177下端のローラ177aが下部ブラケット156の屈曲領域156b(または湾曲領域156c)上に位置するので、それ以降はローラ177a部が前方へ引っ張られてシートバック上部フレーム177の傾斜が後方へねてくる。こうして、中折れ角は増加し、シートバックはフラットに近付く。
【0067】
こうして、本実施形態によれば、下部ブラケット156の外形に屈曲領域156bまたは湾曲領域156cを設け、この外形に倣ってシートバック上部フレーム177下端部を移動させることにより、上記第1実施形態の状態A〜Cにおける中折れ角の変化と同等の作用・効果が得られる。
【0068】
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態を図17、図18により説明する。図17は本実施形態のリヤシートの動きを示す概念図である。また、図18は要部の構成を示す説明図である。全体構成は上記第2実施形態と類似した構成であるので、重複する説明は省略する。また、説明を簡単にするため、左右に備えられた部材については片側の部材で代表させて説明する。
【0069】
図17に示すように、下部ブラケット256にはくの字状の中間長穴256bが形成され、シートバック上部フレーム177の下端部の後側に取り付けられたローラ177aがこの中間長穴256b内をこれに倣って移動する。長穴256bの上半部は鉛直状に形成され、下半部は前方へ屈曲して形成されている。
【0070】
クッションフレーム28の前方移動量が図10の状態Bのときにローラ177aは長穴256bの上半部にあり、クッションフレーム28の前方移動量が状態Cのときにローラ177aは長穴256bの下半部にある。そして、ローラ177aがこの下半部に入るとシートバック上部フレーム177がそれにつれて移動し、傾斜が後方へねてくる。
【0071】
なお、下部ブラケット256のくの字状の中間長穴256bは、くの字状に限定されるものではなく、図18に示すように、前方へ凹に湾曲した形状に形成してもよい。
【0072】
また、くの字状の屈曲角度や湾曲の曲率半径の設定値に応じてシートバック上部フレーム177の傾斜角の変化量が変る。
【0073】
このような構成により、クッションフレーム28の最後部位置から前方への移動量が上記の状態Bにあるときは、シートバック上部フレーム177の傾斜はほぼ一定で変化しないが、シートバック下部フレーム51はその下端部が前方へ引っ張られ傾斜が後方へねてくるので中折れ角が減少する。そして、中折れ角が所定の限界角度Θ0 まで減少したところで、シートバック上部フレーム177下端のローラ177aが下部ブラケット256の中間長穴256bの下半部(屈曲領域)または湾曲部に位置するので、それ以降はローラ177a部が前方へ引っ張られてシートバック上部フレーム177の傾斜が後方へねてくる。こうして、中折れ角は増加し、シートバックはフラットに近付く。
【0074】
こうして、本実施形態によれば、下部ブラケット256に設けた中間長穴256bの下半部を屈曲または湾曲させ、それに倣ってシートバック上部フレーム177の下端部を移動させることにより、上記第2実施形態と同等の作用・効果が得られると共に、中間長穴256b内をローラ177aが移動する構成であるので、シートバック上部フレーム177の前後方向のがたつきが減少する。
【0075】
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態を図19により説明する。図19は本実施形態のリヤシートの動きを示す概念図である。全体構成は上記第1実施形態と類似した構成であるので、重複する説明は省略する。また、説明を簡単にするため、左右に備えられた部材については片側の部材で代表させて説明する。
【0076】
図19に示すように、シートバック上部フレーム377とシートバック下部フレーム351とは固定ピン366により回転可能に連結されている。また、車体バックパネル50に下部ブラケット355が固定され、この下部ブラケット355にピン357を介して揺動ブラケット356が回転可能に取り付けられている。また、揺動ブラケット356には長穴356aが設けられ、この長穴356a内をシートバック上部フレーム377下部に設けられたピン377aがスライド可能である。
【0077】
そして、この揺動ブラケット356は図示しないレバーを乗員が操作することによって任意の希望位置に揺動させ、固定可能である。
【0078】
このような構成により、揺動ブラケット356をピン357周りに揺動させることによりピン377aと共にシートバック上部フレーム377下端部が移動するので、シートバック上部フレーム377とシートバック下部フレーム351間の中折れ角が変化する。したがって、レバー操作により希望の中折れ角に調整することが可能となる。
【0079】
こうして、本実施形態によれば、揺動ブラケット356を揺動操作することにより、乗員の好みに応じた中折れ角が得られる。
【0080】
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態を図20により説明する。図20は本実施形態のリヤシートの動きを示す概念図である。
【0081】
このシートでは、上記第1実施形態の中折れ構造に加え、シートバック402の中折れ部405の表皮下に空気袋407が配置され、空気封入用のポンプ409および封入ダクト411がシートバック402内に設置されている。そして、コントローラ413がシートクッションフレーム28上に配置されている。コントローラ413は、シートクッションフレーム28のスライド位置を検出する検出手段415と乗員が操作する作動スイッチ417からの信号を受けてポンプ409を作動させる。
【0082】
このような構成により、シートクッションフレーム28が図20の状態A(2点鎖線で示す)にあるとき、すなわち最後部位置にあるときは、空気袋407の空気は抜かれ407´の形状になっている。スライド位置検出手段415がシートクッションフレーム28のスライド位置を検出することにより、所定位置以上に移動して中折れ角が狭くなった場合にはコントローラ413を介してポンプ409を作動させ、状態Bに示す形状407に空気袋407を膨らませ、狭くなった中折れ部405での不快感を取り除くことができる。
【0083】
そして、乗員は作動スイッチ417を操作することによりコントローラ413に指示し、空気袋407に供給する空気量を調整することが可能である。
【0084】
こうして、本実施形態によれば、中折れ部405に空気袋407を備え、これを膨らませることにより中折れ部のつながりが滑らかになるので、中折れ角に対する乗員の感覚を緩和することができ、不快感を取り除くことができる。
【0085】
また、作動スイッチ417を操作することにより、好みの膨らみ状態(好みの中折れ部状態)に容易に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態のリヤシートの外観斜視図である。
【図2】第1実施形態のリヤシート内部の骨格部材の構成を示す図である。
【図3】第1実施形態の要部の構成を示す図である。
【図4】第1実施形態の要部の構成を示す図である。
【図5】第1実施形態の要部の動きを示す概念図である。
【図6】第1実施形態の要部の動きを示す概念図である。
【図7】第1実施形態の要部の動きを示す概念図である。
【図8】第1実施形態の要部の動きを示す説明図である。
【図9】第1実施形態の要部の構成を示す図である。
【図10】第1実施形態の中折れ状態の説明図である。
【図11】第1実施形態の要部の構成を示す図である。
【図12】第1実施形態の中折れ状態の説明図である。
【図13】第1実施形態の要部の構成を示す図である。
【図14】第1実施形態の中折れ状態の説明図である。
【図15】第2実施形態要部の動きを示す概念図である。
【図16】第2実施形態の要部の構成を示す図である。
【図17】第3実施形態の要部の動きを示す概念図である。
【図18】第3実施形態の要部の構成を示す図である。
【図19】第4実施形態の要部の動きを示す概念図である。
【図20】第5実施形態の要部の動きを示す説明図である。
【符号の説明】
1 シートクッション
2,402 シートバック部
4 シートバック下部
5,405 中折れ部(分割部)
6 シートバック上部
8a 左シート
10 車体フロア
16,19 シートスライドレール(前後スライド機構)
28 シートクッションフレーム
50 車体バックパネル
51,151,351 シートバック下部フレーム
56,156,256,355 下部ブラケット
56a,156a,256a 下部長穴
59,71,171,357,377a ピン
69,169 上部ブラケット
75,175,375,356a 長穴
75a 直線部領域
75b,75b´,75b″,156b 屈曲領域
77,177,377 シートバック上部フレーム
156c 湾曲領域
177a ローラ
256b 中間長穴
356 揺動ブラケット
407 空気袋
409 ポンプ
413 コントローラ
415 位置検出手段
417 作動スイッチ
Claims (10)
- 上下に少なくとも2分割され後傾時に該分割部にて前方に凹に中折れ可能なシートバック部を有し、該シートバック部の後傾の増大に応じて減少する中折れ角が調整可能であると共に所定角度まで減少した以降は該所定角度に保持されることを特徴とする車両用リヤシート。
- シートクッションフレームと上下に少なくとも2分割され後傾時に該分割部にて前方に凹に中折れ可能なシートバック部とを有する車両用リヤシートにおいて、
前記シートバック部は、
下端部が前記シートクッションフレームの後端部に回動可能に連結されたシートバック下部フレームと、
下端部が前記シートバック下部フレームの上部に回動可能に連結されたシートバック上部フレームとを備え、
前記シートバック部を後傾させる際に前記シートバック下部フレームが鉛直線となす角が所定角度まで増大する間は、前記シートバック上部フレームが鉛直線となす角はほぼ一定のまま変化せず中折れ角は減少し、前記シートバック下部フレームが鉛直線となす角が所定角度まで増大した以降は、中折れ角が所定角度に保持されることを特徴とする車両用リヤシート。 - シートクッションフレームと上下に少なくとも2分割され後傾時に該分割部にて前方に凹に中折れ可能なシートバック部とを有する車両用リヤシートにおいて、
前記シートバック部は、
下端部が前記シートクッションフレームの後端部に回動可能に連結されたシートバック下部フレームと、
下端部が前記シートバック下部フレームの上部に回動可能に連結されたシートバック上部フレームとを備え、
前記シートバック部を後傾させる際に前記シートバック下部フレームが鉛直線となす角が所定角度まで増大する間は、前記シートバック上部フレームが鉛直線となす角はほぼ一定のまま変化せず中折れ角は減少し、前記シートバック下部フレームが鉛直線となす角が所定角度まで増大した以降は、該後傾の増大と共に中折れ角が増大することを特徴とする車両用リヤシート。 - シートクッションフレームと上下に少なくとも2分割され後傾時に該分割部にて前方に凹に中折れ可能なシートバック部とを有する車両用リヤシートにおいて、
前記シートバック部は、
下端部が前記シートクッションフレームの後端部に回動可能に連結されたシートバック下部フレームと、
下端部が前記シートバック下部フレームの上部に回動可能に連結されたシートバック上部フレームとを備え、
前記シートバック部を後傾させる際に前記シートバック下部フレームが鉛直線となす角が所定角度まで増大する間は、前記シートバック上部フレームが鉛直線となす角はほぼ一定のまま変化せず中折れ角は減少し、前記シートバック下部フレームが鉛直線となす角が所定角度まで増大した以降は、中折れ角の減少割合が小さくなることを特徴とする車両用リヤシート。 - 上下に少なくとも2分割され後傾時に該分割部にて前方に凹に中折れ可能なシートバック部を有し、該シートバック部の後傾の増大に応じて減少する中折れ角が所定角度まで減少した以降は、該所定角度に保持されるか、該後傾の増大と共に中折れ角が増大するか、または、中折れ角の減少割合が小さくなることを特徴とする車両用リヤシートであって、
車体フロアに前後スライド機構を介して取り付けられたシートクッションフレームと、
下端部が前記シートクッションフレームの後端部に回動可能に連結されると共に、車体側の下部ブラケットに設けられた下部長穴に嵌合した側部のピンを介して車体に移動可能に連結されたシートバック下部フレームと、
下端部が前記シートバック下部フレームの上部に回動可能に連結されると共に、側部に設けられほぼ上下方向に延びる長穴に嵌合した車体側の複数個のピンを介して車体に移動可能に連結されたシートバック上部フレームとを備え、
前記中折れ角が所定角度まで減少した以降に前記複数個のピンが移動する範囲の長穴が前方へ屈曲しているか、または前方へ凹に湾曲していることを特徴とする車両用リヤシート。 - 上下に少なくとも2分割され後傾時に該分割部にて前方に凹に中折れ可能なシートバック部を有し、該シートバック部の後傾の増大に応じて減少する中折れ角が所定角度まで減少した以降は、該所定角度に保持されるか、該後傾の増大と共に中折れ角が増大するか、または、中折れ角の減少割合が小さくなることを特徴とする車両用リヤシートであって、
車体フロアに前後スライド機構を介して取り付けられたシートクッションフレームと、
下端部が前記シートクッションフレームの後端部に回動可能に連結されると共に、車体側の下部ブラケットに設けられた下部長穴に嵌合した側部のピンを介して車体に移動可能に連結されたシートバック下部フレームと、
下端部が前記シートバック下部フレームの上部に回動可能に連結されると共に、側部に設けられほぼ上下方向に直線状に延びる長穴に嵌合した車体側のピンを介して車体に移動可能に連結されたシートバック上部フレームと、
前記シートバック上部フレームの下端部に取り付けられ前記下部ブラケットの外形上を移動するローラとを備え、
前記下部ブラケットの外形のうち、前記中折れ角が所定角度に減少するまでの間前記ローラが接触する外形領域はほぼ鉛直線に形成され、中折れ角が所定角度に減少した以降にローラが接触する外形領域が前方へ屈曲するか、または前方へ凹に湾曲していることを特徴とする車両用リヤシート。 - 上下に少なくとも2分割され後傾時に該分割部にて前方に凹に中折れ可能なシートバック部を有し、該シートバック部の後傾の増大に応じて減少する中折れ角が所定角度まで減少した以降は、該所定角度に保持されるか、該後傾の増大と共に中折れ角が増大するか、または、中折れ角の減少割合が小さくなることを特徴とする車両用リヤシートであって、
車体フロアに前後スライド機構を介して取り付けられたシートクッションフレームと、
下端部が前記シートクッションフレームの後端部に回動可能に連結されると共に、車体側の下部ブラケットに設けられた下部長穴に嵌合した側部のピンを介して車体に移動可能に連結されたシートバック下部フレームと、
下端部が前記シートバック下部フレームの上部に回動可能に連結されると共に、側部に設けられほぼ上下方向に直線状に延びる長穴に嵌合した車体側のピンを介して車体に移動可能に連結されたシートバック上部フレームと、
前記シートバック上部フレームの下端部に取り付けられ前記下部ブラケットにほぼ上下方向に設けられた中間長穴内を移動するローラとを備え、
前記中間長穴のうち、前記中折れ角が所定角度に減少するまでの間前記ローラが接触する中間長穴領域はほぼ鉛方向に形成され、中折れ角が所定角度に減少した以降にローラが移動する中間長穴領域が前方へ屈曲するか、または前方へ凹に湾曲していることを特徴とする車両用リヤシート。 - 車体フロアに前後スライド機構を介して取り付けられたシートクッションフレームと、
下端部が前記シートクッションフレームの後端部に回動可能に連結されたシートバック下部フレームと、
車体に揺動可能に取り付けられると共に揺動長穴を備えた揺動ブラケットと、
下端部が前記シートバック下部フレームの上部に回動可能に連結されると共に、側部に設けられほぼ上下方向に直線状に延びる長穴に嵌合した車体側のピンを介して車体に移動可能に連結されたシートバック上部フレームと、
前記シートバック上部フレームの下端部に取り付けられ前記揺動ブラケットの揺動長穴内を移動するローラとを備え、
前記揺動ブラケットを所望位置に揺動、固定させることが可能であることを特徴とする車両用リヤシート。 - 車体フロアに前後スライド機構を介して取り付けられたシートクッションと、
下端部が前記シートクッションの後端部に回動可能に連結されると共に、上下に少なくとも2分割され後傾に応じて該分割部にて前方に凹に中折れ可能であるシートバックと、
前記シートバックの分割部の内部に配置された空気袋と、
前記空気袋に空気を供給する空気ポンプと、
前記シートクッションの位置を検出する位置検出手段と、
前記位置検出手段が検出するシートクッションの移動位置が所定位置を越えた場合に空気ポンプを作動させ、空気袋に所定量の空気を供給するコントローラとを備えることを特徴とする車両用リヤシート。 - 請求項9に記載の車両用リヤシートであって、
スイッチ操作により前記空気袋に供給する空気量を調整可能であることを特徴とする車両用リヤシート。
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