JPH06282085A - 液体現像用電子写真感光体 - Google Patents

液体現像用電子写真感光体

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JPH06282085A
JPH06282085A JP7008993A JP7008993A JPH06282085A JP H06282085 A JPH06282085 A JP H06282085A JP 7008993 A JP7008993 A JP 7008993A JP 7008993 A JP7008993 A JP 7008993A JP H06282085 A JPH06282085 A JP H06282085A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 導電性基体上に、少なくとも光導電層を有す
る液体現像用電子写真感光体において、該光導電層に含
まれる電荷輸送材料の、トルエンに対する25℃におけ
る溶解度が1重量%から13重量%の範囲である液体現
像用電子写真感光体。 【効果】 通常使用される液体現像剤に対し非常に良好
な耐溶剤性を有し、繰返し使用してもほとんど電気特性
の劣化は生じない。かつ外観上の変化例えば、ひび割れ
や、溶解、膨潤等も生じないため非常に良好なかつ解像
度の高い画像を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液体現像用電子写真感光
体に関するものである。詳しくは液体現像法を利用した
電子写真プロセスにより画像形成される複写機や光プリ
ンタなどに使用される電子写真感光体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真技術は、即時性、高品質の画像
が得られることなどから、近年では複写機の分野にとど
まらず、各種プリンターの分野でも広く使われ応用され
てきている。電子写真技術の中核となる感光体について
は、その光導電材料として従来からのセレニウム、ヒ素
−セレニウム合金、硫化カドミニウム、酸化亜鉛といっ
た無機系の光導電体から、最近では、無公害で成膜が容
易、製造が容易である等の利点を有する有機系の光導電
材料を使用した感光体が開発されている。
【0003】有機系感光体の中でも電荷発生層、及び電
荷移動層を積層した、いわゆる積層型感光体が考案さ
れ、研究の主流となっている。積層型感光体は、それぞ
れ効率の高い電荷発生材料、及び電荷移動材料を組合せ
ることにより高感度な感光体が得られること、材料の選
択範囲が広く安全性の高い感光体が得られること、また
塗布の生産性が高く比較的コスト面でも有利なことか
ら、感光体の主流になる可能性も高く鋭意開発されてい
る。
【0004】一方、ここ数年、解像度や中間調の再現性
等の画像品質の向上を狙い、ハード面では電子写真技術
すなわち読み取り素子、書込み素子、画像処理デバイス
等のデジタル化が急速に進みつつあるが、従来より高画
質化を達成するための強力な手段として液体現像法を用
いることがよく知られている。液体現像法では、通常の
乾式現像法に対しトナー粒子を非常に微細にできるた
め、高解像力でかつ良好な画像再現性を得ることができ
る。液体現像法で用いられる液体現像剤は、通常、高電
気絶縁性媒体中(溶剤)に染顔料、ポリマー粒子を分散
させて着色し、これに帯電制御剤を加え所定の電荷を付
与したものである。しかし、液体現像法は高画質化を達
成する上で非常にすぐれた方法であるのにもかかわら
ず、電子写真式製版、デジタルダイレクトカラープルー
フ(DDCP)等一部の分野でしか用いられていないの
が現状である。電子写真式製版等では、比較的大きなシ
ステムで使用されるため、ハード面での溶剤の散逸防
止、回収が困難であり、また感光体に関しても繰返し使
用されることはほとんどなく耐溶剤性は特に問題にはな
っていないため、液体現像法が採用されている。しか
し、複写機や光プリンターなどにおいては液体現像に用
いられる溶剤、例えば脂肪族炭化水素、フルオロカーボ
ン等の安全性、環境への散逸に問題があること、更に充
分な耐溶剤性を持った感光体がないこと等により、液体
現像法の普及がなされていない。
【0005】又、液体現像法において繰返し耐え得る感
光体としては、主に無機系の感光体がこれまで用いられ
てきているが、前記の多くの利点を有する有機系の感光
体を用いることがより望ましい。これまで液体現像法で
使用可能な感光体としては、パラフィン系石油溶剤に実
質上不溶なアクリル樹脂とビニル系樹脂を混合したバイ
ンダーを使用した例(特公昭53−11856号公
報)、液体現像剤に不溶性の樹脂をオーバーコート層と
して使用した例(特開昭52−89328号公報)、サ
ーモトロピック液晶性樹脂を使用した例等が報告されて
いる。これらはいずれもバインダー樹脂により結着して
形成されるタイプの感光体において、このバインダー樹
脂が液体現像剤により使用される溶剤に接触あるいは浸
漬したときに生じる軟化、膨潤、ひび割れ等による感光
体の劣化を改善しようとするものである。
【0006】しかし、このような感光体は、通常、感光
組成物の分散液あるいは溶液を用いて塗布により製造さ
れるため、本来耐溶剤性は低いと言える。現在市販され
ている数種類の有機系感光体の耐溶剤性を評価したとこ
ろ、いずれもなんらかの形で液体現像剤中の溶剤により
侵され、充分な耐溶剤性を示すものは見られなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、通常
使用される液体現像剤に対し非常に良好な耐溶剤性を有
し、繰返し使用してもほとんど電気特性の劣化が生じ
ず、常に良好な感光体特性を示す有機系の液体現像用電
子写真感光体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究の結果、有機系感光体の感光
層の構成成分のうち、その主要成分である電荷輸送材料
が液体現像剤における溶剤、特に溶剤中に不純物として
微量含まれている芳香族炭化水素によって溶解し、感光
体の特性を劣化させていることをつきとめ、芳香族炭化
水素の代表としてのトルエンに対する溶解性の低い特定
の電荷輸送材料を用いることにより、非常にすぐれた耐
溶剤性と安定した感光体特性を示す液体現像用電子写真
感光体が得られることを見い出し、本発明を完成させる
に至った。
【0009】すなわち本発明の要旨は、導電性基体上
に、少なくとも光導電層を有する液体現像用電子写真感
光体において、該光導電層に含まれる電荷輸送材料の、
トルエンに対する25℃における溶解度が1重量%から
13重量%の範囲であることを特徴とする液体現像用電
子写真感光体(但し、ここで溶解度とは飽和トルエン溶
液中の溶質である電荷輸送材料の重量%を表わす。)に
存する。
【0010】以下、本発明につき詳細に説明する。本発
明の光導電層は導電性支持体上に設けられる。導電性支
持体としては、アルミニウム、ステンレス鋼、銅、ニッ
ケル等の金属材料、表面にアルミニウム、銅、パラジウ
ム、酸化すず、酸化インジウム等の導電性層を設けたポ
リエステルフィルム、紙等の絶縁性支持体が使用され
る。
【0011】導電性支持体と光導電層との間には通常使
用されるような公知のバリアー層が設けられていてもよ
い。バリアー層としては、例えばアルミニウム陽極酸化
被膜、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム等の無機
層、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリビニルピロ
リドン、ポリアクリル酸、セルロース類、ゼラチン、デ
ンプン、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド、等の
有機層が使用される。
【0012】光導電層は電荷発生層、電荷輸送層をこの
順に積層したもの、或いは逆に積層したもの、更には電
荷輸送媒体中に電荷発生物質粒子を分散したいわゆる分
散型などいずれも用いることができる。積層型光導電層
の場合、電荷発生層に用いられる電荷発生材料として
は、セレン及びその合金、ヒ素−セレン、硫化カドミニ
ウム、酸化亜鉛、その他の無機光導電物質、フタロシア
ニン、アゾ色素、キナクリドン、多環キノン、ピリリウ
ム塩、チアピリリウム塩、インジゴ、チオインジゴ、ア
ントアントロン、ピラントロン、シアニン等の各種有機
顔料、染料が使用できる。中でも無金属フタロシアニ
ン、銅塩化インジウム、塩化ガリウム、錫、オキシチタ
ニウム、亜鉛、バナジウム、等の金属又は、その酸化
物、塩化物の配位したフタロシアニン類、モノアゾ、ビ
スアゾ、トリスアゾ、ポリアゾ類等のアゾ顔料が好まし
い。電荷発生層はこれらの物質の微粒子を、例えばポリ
エステル樹脂、ポリビニルアセテート、ポリアクリル酸
エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリエステル、
ポリカーボネート、ポリビニルアセトアセタール、ポリ
ビニルプロピオナール、ポリビニルブチラール、フェノ
キシ樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、セルロースエ
ステル、セルロースエーテルなどの各種バインダー樹脂
で結着した形の分散層で使用してもよい。この場合の使
用比率はバインダー樹脂100重量部に対して30から
500重量部の範囲より使用され、その膜厚は通常0.
1μm〜2μm、好ましくは0.15μm〜0.8μm
が好適である。また電荷発生層には必要に応じて塗布性
を改善するためのレベリング剤や酸化防止剤、増感剤等
の各種添加剤を含んでいてもよい。また電荷発生層は上
記電荷発生材料の蒸着膜であってもよい。
【0013】電荷輸送層は、基本的にはトルエンに対す
る25℃における溶解度が1重量%から13重量%の範
囲である電荷輸送材料とバインダー樹脂とから構成され
る。ここでトルエンに対する25℃における溶解度とは
以下の様に定めたものである。まずトルエン中において
電荷輸送材料を加熱溶解させ、過飽和溶液を作成し25
℃で10日間静置させる。この際電荷輸送材料の一部が
結晶化析出しているが、そのうち溶液部分を一定量計り
取った後トルエンを留去させ、残った電荷輸送材料を計
量してトルエン溶液に対する重量比率(重量%)を求
め、この値をトルエンに対する25℃における溶解度と
定義した。
【0014】このような電荷輸送材料としては、これま
でに知られている例えば2,4,7−トリニトロフルオ
レノン、テトラシアノキノジメタンなどの電子吸引性物
質、カルバゾール、インドール、イミダゾール、オキサ
ゾール、ピラゾール、オキサジアゾール、ピラゾリン、
チアジアゾールなどの複素環化合物、アニリン誘導体、
ヒドラゾン化合物、芳香族アミン誘導体、スチルベン誘
導体、或いはこれらの化合物からなる基を主鎖もしくは
側鎖に有する重合体などの電子供与性物質の中から選択
でき、トルエンに対する25℃における溶解度が1重量
%から13重量%の範囲であればよい。又、電荷輸送材
料を2種以上混合して使用してもかまわない。なお、溶
解度が非常に低い場合には良好な塗布溶液が調整できに
くくなり、また溶解度が比較的高い場合には耐溶剤性が
低下するため、塗布と耐溶剤性とのバランスをよく考慮
して電荷輸送材料を選択する必要がある。
【0015】従来有機感光体は、通常塗布により形成さ
れることが多く、そこで使用される電荷輸送材料として
は良好な塗布液を得るため塗布液の溶剤に対し溶解性の
高いことが要求されてきた。これに対して本発明で用い
られる電荷輸送材料は、一般に、溶剤に対する溶解性が
低いものが好ましく、トルエンに対する25℃における
溶解度が、通常、13重量%以下、より好ましくは10
重量%以下である。
【0016】トルエンに対する溶解度が低い電荷輸送材
料としては、例えば、前述した電子吸引性物質、電子供
与性物質の中から選択でき、一般には、比較的結晶性の
良い材料、例えば対称性の良い分子構造を示すもの、剛
直な分子構造を示すもの、極性基を有するもの、分子量
の大きいもの等により得ることができる。電荷輸送層に
使用されるバインダー樹脂としては、例えばポリメチル
メタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等のビ
ニル重合体、及びその共重合体、ポリカーボネート、ポ
リエステル、ポリエステルカーボネート、ポリスルホ
ン、ポリイミド、フェノキシ、エポキシ、シリコーン樹
脂等があげられ、またこれらの部分的架橋硬化物も使用
できるが、液体現像剤に実質的に侵されないものである
ことが必要であり、少なくともトルエンに対し、実質溶
解しないバインダーを使用することが望ましい。
【0017】バインダー樹脂と電荷輸送材料との割合
は、バインダー樹脂100重量部に対して通常30〜2
00重量部、好ましくは40〜150重量部の範囲で使
用される。また電荷輸送層は、必要に応じて酸化防止
剤、増感剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。電荷輸
送層の膜厚は通常10〜60μm、好ましくは10〜4
5μmの厚みで使用されるのがよい。
【0018】最表面層として従来公知の例えば熱可塑性
或いは熱硬化性ポリマーを主体とするオーバーコート層
を設けても良い。通常は、電荷発生層の上に電荷移動層
を形成するが、逆も可能である。各層の形成方法として
は、層に含有させる物質を溶剤に溶解又は分散させて得
られた塗布液を順次塗布するなどの公知の方法が適用で
きる。
【0019】分散型光導電層の場合には、上記のような
配合比の電荷輸送層を主成分とするマトリックス中に、
前述の電荷発生材料が分散される。その場合の電荷発生
材料の粒子径は充分小さいことが必要であり、通常1μ
m以下、より好ましくは0.5μm以下で使用される。
感光層内に分散される電荷発生材料の量は少なすぎると
充分な感度が得られず、多すぎると帯電性の低下、感度
の低下などの弊害があり、例えば通常0.5〜50重量
%の範囲、より好ましくは1〜20重量%の範囲で使用
される。感光層の膜厚は通常5〜50μm、より好まし
くは10〜45μmで使用される。またこの場合にも成
膜性、可とう性、機械的強度等を改良するための公知の
可塑剤、残留電位を抑制するための添加剤分散安定性向
上のための分散補助剤、塗布性を改善するためのレベリ
ング剤、界面活性剤、例えばシリコーンオイル、フッ素
系オイルその他の添加剤が添加されていても良い。
【0020】本発明の電子写真感光体が使用される液体
現像系は特に制限されないが、例えば第25回電子写真
学会講習会 予稿集第53頁(1988)に示されてい
るような構成材料からなる液体現像剤を用いた液体現像
系で使用される。例えば、液体現像剤としては、絶縁性
の分散媒に着色剤、樹脂、必要に応じて電荷制御剤を加
えて分散した濃縮トナー(濃度5〜30%)を分散媒で
約5〜100倍に希釈したものが使用される。分散媒と
しては飽和炭化水素を主成分とする有機溶媒〔商品名ア
イソパーG、アイソパーH(いずれもEXXONケミカ
ル社製)、IPソルベント1620(出光石油化学社
製)〕、イソドデカン〔商品名イソドデカン(BPケミ
カル)〕、あるいはフルオロカーボンなどが使用でき
る。
【0021】
【発明の効果】本発明による光導電層にトルエンに対し
特定の溶解度を有する電荷輸送材料を使用した電子写真
感光体は、通常使用される液体現像剤に対し非常に良好
な耐溶剤性を有し、繰返し使用してもほとんど電気特性
の劣化は生じない。かつ外観上の変化例えば、ひび割れ
や、溶解、膨潤等も生じないため非常に良好なかつ解像
度の高い画像を得ることができる。この様に液体現像に
おいて非常に高い耐久性を示すため液体現像法を用いた
白黒およびカラーの複写機やプリンタ等に幅広く用いる
ことができる。
【0022】
【実施例】以下本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に
限定されるものではない。以下に示す電荷輸送材料のト
ルエンに対する25℃での溶解度を前述の方法に従い測
定した。その結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】実施例1 図1に示す粉末X線スペクトルパターンを有するチタニ
ルフタロシアニン10重量部を140重量部の1,2−
ジメトキシエタンに加え、サンドグラインドミルにて粉
砕分散処理を行なった。ここで得られた顔料分散液をポ
リビニルブチラール(電気化学工業(株)製、商品名#
6000−C)の5%ジメトキシエタン溶液100部及
びフェノキシ樹脂(ユニオンカーバイト社製、商品名P
KHH)の5%ジメトキシエタン溶液100部の混合液
に加え、最終的に固形分濃度4.0%の分散液を作製し
た。
【0025】この様にして得られた分散液を、表面にア
ルミニウムが1000オングストロームの膜厚で蒸着さ
れたポリエチレンテレフタレート上にワイヤーバーで塗
布し、その乾燥膜厚が0.4g/m2 となるように電荷
発生層を設けた。次のこの電荷発生層上に表1に示すC
TM−1を70重量部、ビスフェノールAポリカーボネ
ート樹脂〔三菱化成(株)製、ノバレックス(登録商
標)7030A〕100重量部及び4−(2,2−ジシ
アノビニル)フェニル−2,4,5−トリクロロベンゼ
ンスルホネート1.5重量部を1,4−ジオキサンとテ
トラヒドロフランの混合溶媒に溶解させた液をアプリケ
ータにより塗布した後、室温で10分、125℃で15
分乾燥させ、乾燥後の膜厚が17μmとなるように電荷
輸送層を設けた。この様にして作製した電子写真感光体
を感光体Aとする。
【0026】実施例2 電荷輸送剤としてCTM−1を70重量部の代りに、表
1に示したCTM−2を60重量部を用いた以外は実施
例1と同様に行い感光体Bを作成した。 比較例2 電荷輸送剤としてCTM−1の代りに、表1に示したC
TM−3を使用した以外は実施例1と同様に行い比較感
光体Cを作成した。 比較例3 電荷輸送剤としてCTM−1の代りに、表1に示したC
TM−4を使用した以外は実施例1と同様に行い比較感
光体Dを作成した。
【0027】以上の様にして作成した各々の電子写真感
光体をまず感光体特性測定機〔川口電機(株)製、モデ
ルEPA−8100〕に装着し、アルミニウム面への流
れ込み電流が35μAとなるように帯電させたあと、露
光、除電を行ないその時の帯電性(Vo)、帯電開始か
ら2秒放置後の電位の低下分(暗減衰、DD)、半減露
光感度(E1/2 、ルックス秒、基準電位500V)、残
留電位(Vr)を測定した。その結果を表2に示す。
【0028】次にこれらの電子写真感光体の耐溶剤性を
評価するため液体現像剤の分散媒として一般的に使用さ
れている市販の溶剤Isopar L〔エッソ石油
(株)製、99.9%が飽和脂肪族炭化水素であり、不
純物として芳香族炭化水素を0.1%含む〕中に室温で
3週間浸漬したあと取りだし、30分後に上記と同様の
方法で帯電性、帯電開始から2秒放置後の電位の低下
分、半減露光感度、残留電位の測定を行った。その結果
を表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】以上の結果から明らかなように、トルエン
に対する溶解度の高い電荷輸送材料を使用した感光体C
及び感光体Dでは溶剤浸漬後の特性変化が非常に大きい
のに対して、トルエンに対する溶解度の低い電荷輸送材
料を使用した本発明による感光体A及び感光体Bはいず
れも浸漬前後でほとんど各特性とも変化しておらず安定
していることがわかる。また各感光体をIsoparに
3週間浸漬した後の外観を観察したところ本発明の感光
体A及び感光体Bはいずれも浸漬前と変化が見られなか
ったが、感光体Cはその表面が流れ模様状に乱れてい
た。また感光体Dは感光体Cに比較すると表面の乱れ方
は少なかったが、同様の流れ模様が見られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で用いられたチタニルフタロシアニン
の粉末X線スペクトル図。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体上に、少なくとも光導電層を
    有する液体現像用電子写真感光体において、該光導電層
    に含まれる電荷輸送材料の、トルエンに対する25℃に
    おける溶解度が1重量%から13重量%の範囲であるこ
    とを特徴とする液体現像用電子写真感光体。(但し、こ
    こで溶解度とは飽和トルエン溶液中の溶質である電荷輸
    送材料の重量%を表す。)
  2. 【請求項2】 前記光導電層が少なくとも電荷発生材料
    を含有する電荷発生層及び少なくとも電荷輸送材料を含
    有する電荷輸送層からなる積層型光導電層であることを
    特徴とする請求項1に記載の液体現像用電子写真感光
    体。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005266759A (ja) * 2004-02-17 2005-09-29 Kyocera Mita Corp 湿式現像用電子写真感光体、電子写真感光体、湿式現像用画像形成装置及び画像形成装置
JP2005309292A (ja) * 2004-04-26 2005-11-04 Kyocera Mita Corp 湿式現像用電子写真感光体および湿式現像用画像形成装置
JP2006113312A (ja) * 2004-10-15 2006-04-27 Kyocera Mita Corp 湿式現像用電子写真感光体及び湿式現像用画像形成装置

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