JPH06282069A - 厚膜回路用感光性樹脂組成物 - Google Patents

厚膜回路用感光性樹脂組成物

Info

Publication number
JPH06282069A
JPH06282069A JP6653293A JP6653293A JPH06282069A JP H06282069 A JPH06282069 A JP H06282069A JP 6653293 A JP6653293 A JP 6653293A JP 6653293 A JP6653293 A JP 6653293A JP H06282069 A JPH06282069 A JP H06282069A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photosensitive resin
resin composition
unsaturated bond
acid
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6653293A
Other languages
English (en)
Inventor
Taijirou Yamamoto
泰治郎 山本
Kenichi Sakabe
健一 酒部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP6653293A priority Critical patent/JPH06282069A/ja
Publication of JPH06282069A publication Critical patent/JPH06282069A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アスペクト比が高く、金属表面との接着性に
優れ、さらにメッキ液及びメッキ前処理液に対し優れた
安定性を有するレジストパターン(画像硬化物)を与え
る、高い解像度を有した感光性樹脂組成物を得ること。 【構成】 エチレン性不飽和結合を有するプレポリマー
とエチレン性不飽和化合物単量体からなる液状感光性樹
脂において、プレポリマーの不飽和結合濃度が10-2
2×10-4mol/g、かつ分子量が1500〜500
00で、中性あるいはアルカリ性水溶液で現像可能な厚
膜回路用感光性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、厚膜回路分野で使用す
るのに適した、20μm以上の膜厚を有し、アスペクト
比が高く、金属表面との接着性に優れ、さらにメッキ液
およびメッキ前処理液に対し優れた安定性を有するレジ
ストパターン(画像硬化物)を与える、高い解像度を有
した感光性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリント配線回路を作成する方法として
は、感光性樹脂組成物を導電性基板上に塗膜し、マスク
露光・現像によりレジストパターンを作成した後、電解
メッキにより非被覆部に導体パターンを形成し、さらに
レジストを剥離し、その部分の導電層をエッチングによ
り除去する方法が一般的である。
【0003】レジストパターンの作成には、支持フィル
ム層と感光性樹脂層からなる、ドライフィルムレジスト
(以下、DFRと略する)が一般に用いられている。D
FRは支持フィルム上に感光性樹脂をコーティング後乾
燥し、保護フィルムを積層した構造になっており、優れ
た作業性を有しているが、感光性樹脂層が固体であり、
その現像処理が露光部と未露光部の現像液に対する溶解
速度の差を利用しているため、現像処理時間の増加に伴
いサイドエッチ現象が起こり、その結果、高アスペクト
比で高解像度のレジストパターンを得ることができな
い。現在、DFRでは厚みが50μm程度のものが市販
されているが、アスペクト比2以下のレジストパターン
しか得られない。
【0004】これを補う方法として、特開昭59−19
8792には、DFRを積層・露光を繰り返した後、現
像するファインパターンの製造方法が開示されている
が、この方法では比較的アスペクト比の高い樹脂パター
ンが得られることが予想されるが、工程が複雑であり、
積層・露光時の位置ズレによる欠陥の導入、さらには現
像段階でのサイドエッチによるレジスト形状不良等問題
が多い。
【0005】一方、液状の感光性樹脂組成物も一般に知
られている。樹脂の塗布方法としては、ドクターブレー
ド法、ディップ法、スピンコート法などが利用され、乾
燥・プリベーク後、マスク露光する。樹脂層の厚みはプ
リント配線回路分野では、通常10〜30μm程度であ
り、LSI分野ではさらに薄く、数μm以下で行われて
いる。
【0006】感光性樹脂組成物と基板との親和性を改良
する方法としては、窒素、酸素、硫黄等を含む複素環式
化合物(例えばベンゾトリアゾールなど)、シランカッ
プリング剤(例えばγ−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシランなど)、アミノ化合物、有機酸、有機金属
化合物などを添加することが提案されているが、金属基
板表面の腐食や光硬化性の低下をもたらし、実用上満足
しうるものとはいえない。また、特定の組成の感光性樹
脂に有機リン酸エステルを配合して、その金属に対する
密着性や耐食性を改善した樹脂組成物は知られている。
例えば、重合性不飽和結合を導入したウレタン変性オイ
ルフリーアルキッド樹脂、水酸基を有する重合性単量体
とリン酸とのエステルビニル単量体及び光増感剤からな
る光硬化性塗料(特開昭49−106537号公報)、
β位に水酸基を有するアクリル酸エステルと反応性単量
体とからなる樹脂組成物、ケトン樹脂及び分子中に不飽
和−塩基酸エステル基を1個以上有するアシドホスフェ
ートを含む光硬化性樹脂組成物(特開昭51−1251
82号公報)、不飽和エポキシエステルと特殊な有機リ
ン酸エステルと多価イソシアネート化合物との反応生成
物とエチレン性不飽和単量体及び光増感剤を含有した感
光性樹脂組成物(特公昭54−30713号公報)、水
酸基をもつアクリル誘導体及びモノヒドロキシアルキル
アクリレートとリン酸エステルを含む活性エネルギー線
硬化性被覆組成物(特開昭52−110738号公報)
などがこれまで提案されている。しかしながら、これら
の組成物では、基材樹脂として特定のものを用いること
が必要であり、広範囲の樹脂組成物に対し普遍的に適用
することはできない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の欠点
を解決するためになされたものである。すなわち、高密
度配線を可能にするために、高いアスペクト比を有し、
金属表面との密着性が高く、さらにメッキ液に対する安
定性の優れたレジストパターンを与える、高解像度の感
光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意検討を重
ねた結果、エチレン性不飽和結合を有するプレポリマー
とエチレン性不飽和化合物単量体からなる液状感光性樹
脂で、エチレン性不飽和結合濃度が10-2〜2×10-4
mol/g、かつ分子量が1500〜50000で、中
性あるいはアルカリ性水溶液で現像可能な厚膜回路用感
光性樹脂組成物を使用することにより、現像性に優れ
た、アスペクト比の高いレジストパターンが得られるこ
とを見出した。
【0009】本発明において、エチレン性不飽和結合を
有するプレポリマーが、アルキルジオールと分子内に5
個以下のエーテル結合を有するジオールとの混合物から
なるアルコール成分と、エチレン性不飽和結合を有する
ジカルボン酸単独もしくはエチレン性不飽和結合を有し
ないジカルボン酸とエチレン性不飽和結合を有するジカ
ルボン酸との混合物とからなる酸成分との縮重合により
得られる不飽和ポリエステルである場合、特に好ましい
パターン形状が得られる。
【0010】さらに、この樹脂組成物100重量部に対
して、不飽和基を有するリン酸部分エステルを0.1〜
10重量部を含有することにより、基板との接着性が改
善されることを同時に見出した。
【0011】添加する不飽和基を有するリン酸部分エス
テルとしては、リン酸モノ(2−メタクリロイルオキシ
エチル)が、特に好ましい接着性を与える。また、本発
明の感光性樹脂組成物の硬化物は、銅、ニッケル、クロ
ム、亜鉛、貴金属等のメッキ液、およびそれらのメッキ
前処理液に対する化学的安定性、電気的安定性を検討し
た結果、優れたメッキ液耐性を示すことがわかった。
【0012】本発明の感光性樹脂組成物においてプレポ
リマーは、そのエチレン性不飽和結合濃度が10-2mo
l/gを越えると、露光後の樹脂硬化物の機械的強度が
低下し、また2×10-4mol/g未満では十分に架橋
せず、解像度の著しい低下を招く。また、分子量が15
00未満の場合、感光性樹脂の流動性が高く、厚いレジ
ストパターンを得ることができず、逆に50000を越
えると露光後の現像性が著しく低下し、高解像度のレジ
ストパターンが得られない。
【0013】本発明の感光性樹脂組成物に使用するプレ
ポリマーとしては、不飽和ポリエステル、不飽和ポリウ
レタン、オリゴエステルアクリレート類、不飽和ポリア
ミド、不飽和ポリイミド、不飽和ポリエーテル、不飽和
ポリ(メタ)アクリレート、およびこれらの各種変性
体、炭素−炭素二重結合を有する各種ゴム化合物を例示
することができる。これらの内、好ましい例としては不
飽和ポリエステル、不飽和ポリウレタンが挙げられる。
【0014】不飽和ポリエステルとしては、例えばマレ
イン酸、フマル酸、イタコン酸のような不飽和二塩基酸
またはその酸無水物とエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタ
エリトリット、末端水酸基を有する1,4−ポリブタジ
エン、水添または非水添1,2−ポリブタジエン、ブタ
ジエン−スチレン共重合体、ブタジエン−アクリロニト
リル共重合体等の多価アルコールとを反応させたポリエ
ステル、また、前記酸成分の一部をコハク酸、アジピン
酸、フタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、トリメリ
ット酸等の飽和多塩基酸に置き換えたポリエステル、あ
るいは乾性油脂肪酸または半乾性油脂肪酸で変性したポ
リエステルなどが挙げられる。
【0015】不飽和ポリウレタンとしては、例えば、前
記した多価アルコールやポリエステルポリオール、ポリ
エーテルポリオールなどのポリオール、末端水酸基を有
する1,4−ポリブタジエン、水添または非水添1,2
−ポリブタジエン、ブタジエン−スチレン共重合体、ブ
タジエン−アクリロニトリル共重合体等と、トルイレン
ジイソシアネート、ジフェニルメタン、4,4’−ジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの
ポリイソシアネートから誘導されたポリウレタンの末端
イソシアネート基、あるいは水酸基の反応性を利用して
不飽和基を導入した化合物が挙げられる。すなわち、水
酸基、カルボキシル基、アミノ基等の活性水素を有する
化合物とイソシアネートとの反応により不飽和基を導入
したり、カルボキシル基と水酸基との反応により不飽和
基を導入したり、または前記の不飽和ポリエステルをポ
リイソシアネートで連結した化合物などである。
【0016】特に好ましい例としては、アルキルジオー
ルと分子内に5個以下のエーテル結合を有するジオール
との混合物からなるアルコール成分と、エチレン性不飽
和結合を有するジカルボン酸単独もしくはエチレン性不
飽和結合を有しないジカルボン酸とエチレン性不飽和結
合を有するジカルボン酸との混合物とからなる酸成分と
の縮重合により得られる、エチレン性不飽和結合濃度が
10-2〜2×10-4mol/g、かつ分子量が1500
〜50000である不飽和ポリエステルである。
【0017】また、エチレン性不飽和単量体としては、
公知の種類の化合物を使用できる。例えばアクリル酸、
メタクリル酸などの不飽和カルボン酸またはそのエステ
ルとして、例えばアルキル、シクロアルキル、ハロゲン
化アルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキ
ル、アミノアルキル、テトラヒドロフルフリル、アリ
ル、グリシジル、ベンジル、フェノキシ等の各基を有す
るアクリレートおよびメタクリレート、またアルキレン
グリコール、ポリオキシアルキレングリコールのモノま
たはジアクリレートおよびメタクリレート、またトリメ
チロールプロパントリアクリレートおよびメタクリレー
ト、またペンタエリトリットテトラアクリレートおよび
メタクリレートなどが挙げられる。
【0018】アクリルアミド、メタクリルアミドまたは
その誘導体として、例えばアルキル、ヒドロキシアルキ
ルでN−置換またはN,N’−置換したアクリルアミド
およびメタクリルアミド、またジアセトンアクリルアミ
ドおよびメタクリルアミド、またN,N’−アルキレン
ビスアクリルアミドおよびメタクリルアミドなどが挙げ
られる。
【0019】アリル化合物として、例えばアリルアルコ
ール、アリルイソシアネート、ジアリルフタレート、ト
リアリルシアヌレートなどが、またマレイン酸、無水マ
レイン酸、フマル酸またはそのエステルとして、例えば
アルキル、ハロゲン化アルキル、アルコキシアルキルの
モノまたはジマレエートおよびフマレエートなどが挙げ
られる。
【0020】その他の不飽和単量体としては、例えばス
チレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、N−ビニ
ルカルバゾール、N−ビニルピロリドン等を挙げること
ができる。
【0021】これらの単量体の一部をアジド系化合物、
例えば、4,4’−ジアジドスチルベン、p−フェニレ
ン−ビスアジド、4,4’−ジアジドベンゾフェノン、
4,4’−ジアジドフェニルメタン、4,4’−ジアジ
ドアルコン,2,6−ジ(4’−アジドベンザル)−シ
クロヘキサノン、4,4’−ジアジドスチルベン−α−
カルボン酸、4,4’−ジアジドジフェニル,4,4’
−ジアジドスチルベン−2,2’−ジスルホン酸ソーダ
等に置き換えることができる。これらの単量体はプレポ
リマー100部に対し、0〜200重量部の範囲で添加
すればよい。
【0022】次に光重合開始剤としては、空気の共存下
においても硬化させ得るものが好ましい。このような光
重合開始剤の例には、ベンゾインやベンゾインエチルエ
ーテル、ベンゾイン−n−プロピルエーテル、ベンゾイ
ン−イソプロピルエーテル、ベンゾイン−イチブチルエ
ーテルなどのベンゾインアルキルエーテル類、また2,
2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンゾ
フェノン、ベンジル、ジアセチル、ジフェニルスルフィ
ド、エオシン、チオニン、9,10−アントラキノン、
ミヒラーケトンなどを挙げることができる。
【0023】これらの光重合開始剤の添加量は、プレポ
リマーと単量体からなる樹脂成分100部に対して、
0.001〜10重量部の範囲で選ばれる。この量が
0.001重量部未満では効果が不充分であるし、10
重量部を超えると、密着性が低下するので好ましくな
い。
【0024】また、本発明において用いられる不飽和基
を有するリン酸部分エステルとは、三価の一部だけが不
飽和基を有する化合物でエステル化されたものを意味す
る。このような部分エステルの例としては、リン酸モノ
(2−メタクリロイルオキシエチル)、リン酸モノ(2
−アクリロイルオキシエチル)、リン酸ジ(2−メタク
リロイルオキエチル)、リン酸ジ(2−アクリロイルオ
キシエチル)などが挙げられるが、好ましくはリン酸モ
ノ(2−メタクリロイルオキシエチル)である。
【0025】これらのリン酸エステルの添加量は、プレ
ポリマーと単量体からなる樹脂成分100部に対して、
0.1〜10重量部の範囲で選ばれる。この量が0.1
重量部未満では効果が不充分であるし、10重量部を超
えると白濁が生じ、粘度も上昇するため、光硬化性、現
像性、硬化物の物性が低下するので好ましくない。本発
明の感光性樹脂組成物には、前記した各成分のほかに、
所望に応じて通常の光硬化性組成物に慣用されている補
助添加剤を含ませることができる。
【0026】使用する基板については特に限定はない
が、電解メッキを行うためには表面導電性を有している
ことが必要である。アルミニウム、銅、ニッケル、ステ
ンレス等の基板及び、支持基板(例えば、ガラス・エポ
キシ基板)上に接着等により金属面を形成した基板が使
用できるが、操作性、剥離性、価格面等を考えるとアル
ミニウム基板を用いることが好ましい。
【0027】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳細に説明す
る。なお、本発明は実施例により限定されるものではな
い。
【0028】実施例1 所定のモル比になるように原料を秤量し、窒素雰囲気
中、反応温度180℃、6時間、減圧下で重合し、表1
の平均分子量、二重結合濃度を有する不飽和ポリエステ
ルを得た。この不飽和ポリエステル70重量部にアクリ
ル酸10重量部、アクリルアミド10重量部、スチレン
10重量部、ベンゾイン1重量部、ハイドロキノン0.
1重量部をそれぞれ添加し、40℃の温浴中で撹拌混合
することにより、感光性樹脂組成物を調製した。
【0029】
【表1】
【0030】次に#600の耐水研磨紙で表面を粗化し
た、厚さ100μmのアルミニウム基板上に、調製した
感光性樹脂組成物を旭化成工業(株)製SRB装置を用
いて塗布した。この際、レジスト層の厚みが20μmに
なるようにスペーサーで調節した。所定のガラスマスク
とORC社製平行光方式光源を用いてマスク露光、現像
(水酸化ナトリウム0.3%溶液、40〜45℃、吐出
圧力0.1kg/cm2)を行ない、アルミニウム基板
上に幅4μm、高さ20μmのレジストパターンを得
た。
【0031】このレジストパターン内にハーショウ村田
社製ピロリン酸銅メッキ液を用いて、陰極の電流密度1
4A/dm2の条件で18μmのメッキ銅皮膜を析出さ
せ、導体を形成した。
【0032】得られた基板の表面に接着剤(セメダイン
EP008、EP170)をスクリーン印刷し、ガラス
エポキシ絶縁基板上に転着した後、アルミニウム基板を
10%塩酸でエッチング、除去し、厚膜回路基板を得
た。
【0033】得られた基板を2cm角に切断し、エポキ
シ樹脂で硬化させた後、研磨機により断面を鏡面研磨し
た。回路部分を光学顕微鏡で観察した結果、表1記載の
いずれの原料組成による不飽和ポリエステルを用いた場
合においても導体間距離4μm、断面形状が幅15μ
m、高さ18μm、矩形状を呈する導体パターンが得ら
れた。
【0034】比較例1 ポリオキシプロピレングリコール、マレイン酸、セバシ
ン酸をそれぞれモル比で0.50/0.05/0.12
の割合で縮合させて得た不飽和ポリエステル樹脂(二重
結合濃度:4×10-4、分子量:60000)70重量
部にアクリル酸10重量部、アクリルアミド10重量
部、スチレン10重量部、ベンゾイン1重量部、ハイド
ロキノン0.1重量部をそれぞれ添加し、40℃の温浴
中で撹拌混合することにより、感光性樹脂組成物を調製
した。
【0035】次に#600の耐水研磨紙で表面を粗化し
た、厚さ100μmのアルミニウム基板上に、調製した
感光性樹脂組成物を旭化成工業(株)製SRB装置を用
いて塗布した。この際、レジスト層の厚みが20μmに
なるようにスペーサーで調節した。所定のガラスマスク
とORC社製平行光方式光源を用いてマスク露光、現像
(水酸化ナトリウム0.3%溶液、40〜45℃、吐出
圧力0.1kg/cm3)を行ったところ、現像性が著
しく低下し、実施例1で得られた様なレジストパターン
を得ることはできなかった。
【0036】実施例2 厚さ100μmのポリエステル基板の上に、東洋モート
ン社製ウレタン系接着剤を5μmの厚みになるようにド
クターブレードで塗布し、乾燥・熟成を行った。この基
板を10%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬処理した後、
塩化第一スズの塩酸水溶液、次いで塩化パラジウムの塩
酸水溶液で処理・乾燥し、無電解メッキに対する活性化
処理を行った。
【0037】次に透明なガラス板上に、銀塩マスクおよ
び厚み20μmのポリプロピレンフィルムを重ね合わ
せ、実施例1で得た感光性樹脂組成物を実施例1と同様
の方法で塗布・露光・現像した。なお、レジスト層の厚
みは150μmになるようにスペサーで調節した。かく
して、ポリエステル基板上に幅20μm、高さ150μ
mのレジストパターンを得た。
【0038】次いで上村工業(株)社製無電解メッキ液
「ELC−UM」を用いて、2〜3μmの下地導電体層
を形成した後、硫酸銅溶液を用いて、陰極の電流密度
2.5A/dm2の条件下で140μmのメッキ銅皮膜
を析出させ、導体パターンを形成した。得られた導体を
光学顕微鏡で観察した結果、表1記載のいずれの原料組
成による不飽和ポリエステルを用いた場合においても導
体間距離20μm、断面形状が幅40μm、幅方向の厚
みのばらつきが平均値(導体の高さ方向に10分割し、
その点での導体の幅方向の厚みを測定した平均値)の±
1%以内、高さ140μm、矩形状を呈していた。
【0039】実施例3 プロピレングリコール、ジエチレングリコールとアジピ
ン酸、イソフタル酸、フマル酸をそれぞれモル比で0.
12/0.38/0.24/0.12/0.14の割合
で縮合させて得た不飽和ポリエステル樹脂(二重結合濃
度:1×10-3、分子量:3000)62.5重量部
に、ジエチレングリコールジメタクリレート7.5重量
部、テトラエチレングリコールジメタクリレート19.
0重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート7.5
重量部、ジアセトンアクリルアミド3.5重量部、リン
酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)3重量部、
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン1.
5重量部、4−ターシャリーブチルカテコール0.03
重量部を加え、充分、撹拌・混合し、感光性樹脂組成物
を得た。
【0040】次に厚さ100μmのアルミニウム基板を
バフロール研磨機で表面研磨し、感光性樹脂組成物を実
施例1と同様の方法で塗布・露光・現像した。この際、
レジスト層の厚みが410μmになるようにスペサーで
調節した。かくして、アルミニウム基板上に幅40μ
m、高さ410μmのレジストパターンを得た。
【0041】このレジストパターン内にハーショウ村田
社製ピロリン酸銅メッキ液を用いて、陰極の電流密度1
4A/dm2の条件で、400μmのメッキ銅皮膜を析
出させ、導体を形成した。
【0042】得られた基板の表面に接着剤(セメダイン
EP008、EP170)をスクリーン印刷し、ガラス
エポキシ絶縁基板上に転写・接着した後、アルミニウム
基板を10%塩酸でエッチング、除去し、厚膜回路基板
を得た。
【0043】得られた基板を2cm角に切断し、エポキ
シ樹脂で硬化させた後、研磨機により断面を鏡面研磨し
た。回路部分を光学顕微鏡で観察した結果、導体間距離
40μm、断面形状が幅120μm、幅方向の厚みのば
らつきが平均値の±3%以内、高さ400μm、矩形状
を呈していた。
【0044】実施例4 プロピレングリコール、ジエチレングリコールとアジピ
ン酸、イソフタル酸、フマル酸をそれぞれモル比で0.
12/0.38/0.24/0.12/0.14の割合
で縮合させて得た不飽和ポリエステル樹脂(二重結合濃
度:1×10-3、分子量:3000)62.5重量部と
ジエチレングリコールジメタクリレート7.5重量部、
テトラエチレングリコールジメタクリレート19.0重
量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート7.5重量
部、ジアセトンアクリルアミド3.5重量部から成るレ
ジン成分100重量部に対し、光重合開始剤の2,2−
ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン1.5重量部
と表2に示すそれぞれ異なった種類、量の添加剤を加
え、40℃の温浴中で撹拌混合することにより、感光性
樹脂組成物を調製した。
【0045】この組成物を#600の耐水研磨紙で表面
を粗化した、厚さ100μmのアルミニウムおよび厚さ
35μmの銅張りガラス・エポキシ基板の表面に200
μmの厚さで塗布し、高圧水銀灯で照射し、積算照度計
で25mJに相当するまで露光した。こののち直ちに当
該組成物の硬化膜表面に接着剤を均一に塗布し、200
μmのポリエステルフィルムを張り合わせ、硬化膜を補
強した。次にこれをlinchの幅に切り出し、試験片
とした。引張試験機〔(株)オリエンテック社製、RT
M−500〕を用い、基板と硬化膜との間が剥離するの
に必要な引張荷重(gf)をピール強度とした。結果を
表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】リン酸エステルを添加した場合、密着性の
向上が極めて顕著である。添加量が10重量部を越える
と、樹脂撹拌中に白濁が見られた。密着性の急激な低下
は認められないが、微細なレジスト形状を得ようとする
場合、光の散乱があるため好ましくない。さらにリン酸
部分エステルの中でリン酸モノ(2−メタクリロイルオ
キシエチル)を使用した場合に、特に優れた基板との密
着性が得られることが分かる。
【0048】銅張りガラス・エポキシ基板については、
アルミニウム基板と比較して、ピール強度の絶対値に差
は認められるものの、リン酸部分エステルの添加により
接着性は改善される。
【0049】実施例5 #600の耐水研磨紙で表面を粗化した、厚さ100μ
mのアルミニウム基板上に、実施例4、No.12の組成
物をドクターブレードを使用して厚みが100μmにな
るように塗工し、ORC社製HMW−201KBを用い
て60mJの露光を行った。硼酸ソーダ1%溶液、40
〜45℃で表面を洗浄し、水洗後乾燥した。次にこの基
板を4cm×10cm角に切断し、表3に示す各種メッ
キ液中に30℃、所定時間浸漬し、水洗・乾燥した。得
られた基板のレジスト面に1cm2になるように金をス
パッターで成膜し、電極とした。絶縁抵抗の測定は絶縁
抵抗計を用いて行い、100VDC、1分値で評価し
た。表3に測定結果を示す。
【0050】
【表3】
【0051】表3より明らかなように各種メッキ液に対
して、絶縁抵抗は極めて安定しており、またメッキ液中
へのレジストの溶解も見られなかった。さらにレジスト
の硫酸銅およびピロリン酸銅メッキ液汚染をハルセル試
験で調べた結果、問題はなく、レジストがメッキ液に対
し極めて安定であることが確認された。
【0052】
【発明の効果】本発明の感光性樹脂組成物は、高解像度
であり、高いアスペクト比のレジストパターンを与える
ことができ、さらにメッキ液に対する信頼性も高いた
め、高信頼性、高密度配線を要求される厚膜回路用とし
て好適である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン性不飽和結合を有するプレポリ
    マーとエチレン性不飽和化合物単量体からなる液状感光
    性樹脂において、プレポリマーの不飽和結合濃度が10
    -2〜2×10-4mol/g、かつ分子量が1500〜5
    0000で、中性あるいはアルカリ性水溶液で現像可能
    な厚膜回路用感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 エチレン性不飽和結合を有するプレポリ
    マーが、アルキルジオールと分子内に5個以下のエーテ
    ル結合を有するジオールとの混合物からなるアルコール
    成分と、エチレン性不飽和結合を有するジカルボン酸単
    独もしくはエチレン性不飽和結合を有しないジカルボン
    酸とエチレン性不飽和結合を有するジカルボン酸との混
    合物とからなる酸成分との縮重合により得られる不飽和
    ポリエステルであることを特徴とする請求項1に記載の
    厚膜回路用感光性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の樹脂組成物10
    0部に対して、不飽和基を有するリン酸部分エステルを
    0.1〜10重量部を含有することを特徴とする厚膜回
    路用感光性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 不飽和基を有するリン酸部分エステルが
    リン酸モノ(2−メタクリロイルオキシエチル)である
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の厚膜回路用感
    光性樹脂組成物。
JP6653293A 1993-03-25 1993-03-25 厚膜回路用感光性樹脂組成物 Pending JPH06282069A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6653293A JPH06282069A (ja) 1993-03-25 1993-03-25 厚膜回路用感光性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6653293A JPH06282069A (ja) 1993-03-25 1993-03-25 厚膜回路用感光性樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06282069A true JPH06282069A (ja) 1994-10-07

Family

ID=13318599

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6653293A Pending JPH06282069A (ja) 1993-03-25 1993-03-25 厚膜回路用感光性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06282069A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0912079A1 (en) * 1996-06-27 1999-04-28 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Thick-film conductor circuit and production method therefor
WO2002027407A1 (fr) * 2000-09-27 2002-04-04 Hitachi Chemical Co., Ltd. Motif de reserve, procede de production et d'utilisation dudit motif
WO2002079877A1 (fr) * 2001-03-29 2002-10-10 Hitachi Chemical Co., Ltd. Procede de fabrication de carte a circuit imprime et composition de resine photosensible associee
WO2019145833A1 (en) * 2018-01-29 2019-08-01 3M Innovative Properties Company Curable composition for plating mask, mask material and removing method of plating

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0912079A1 (en) * 1996-06-27 1999-04-28 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Thick-film conductor circuit and production method therefor
EP0912079A4 (en) * 1996-06-27 2005-07-06 Asahi Chemical Ind THICKNESS CIRCUIT BREAKING CIRCUIT AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF
WO2002027407A1 (fr) * 2000-09-27 2002-04-04 Hitachi Chemical Co., Ltd. Motif de reserve, procede de production et d'utilisation dudit motif
US7309559B2 (en) 2000-09-27 2007-12-18 Hitachi Chemical Co., Ltd. Resist pattern, process for producing same, and utilization thereof
WO2002079877A1 (fr) * 2001-03-29 2002-10-10 Hitachi Chemical Co., Ltd. Procede de fabrication de carte a circuit imprime et composition de resine photosensible associee
US7338751B2 (en) 2001-03-29 2008-03-04 Hitachi Chemical Co., Ltd. Process for producing printed wiring board and photosensitive resin composition used in the same
KR100866180B1 (ko) * 2001-03-29 2008-10-30 히다치 가세고교 가부시끼가이샤 프린트배선판의 제조방법 및 그것에 사용되는 감광성수지조성물
KR100884438B1 (ko) * 2001-03-29 2009-02-19 히다치 가세고교 가부시끼가이샤 프린트배선판의 제조에 사용되는 감광성 수지조성물
WO2019145833A1 (en) * 2018-01-29 2019-08-01 3M Innovative Properties Company Curable composition for plating mask, mask material and removing method of plating
JP2019131836A (ja) * 2018-01-29 2019-08-08 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー めっきマスク用硬化性組成物、マスク材及びめっきの除去方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101002832B1 (ko) 감광성 수지 조성물 및 이것을 이용한 감광성 엘리먼트
JP5050693B2 (ja) 感光性樹脂組成物及び感光性フィルム、並びに、永久マスクレジスト及びその製造方法
JP2009198966A (ja) 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性フィルム、永久マスクレジスト及び永久マスクレジストの製造方法
JP5061938B2 (ja) 感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた感光性エレメント及び永久マスクレジスト
JPH06282069A (ja) 厚膜回路用感光性樹脂組成物
JP5196063B2 (ja) 感光性樹脂組成物及び感光性フィルム、並びに、永久マスクレジスト及びその製造方法
JP4563535B2 (ja) 改良されたフレキシビリティーと剥離性を有する光画像形成性組成物
JP3073358B2 (ja) 厚膜回路基板およびその製造方法
JP2013205624A (ja) 感光性樹脂組成物、及びそれを用いた永久マスクレジストとその製造方法
JP5259967B2 (ja) ビスフェノール基を有するポリウレタンポリマー及び該ポリマーを含有するフォトイメージング組成物
JP2011170197A (ja) 感光性樹脂組成物、感光性エレメント及び永久マスクレジスト
JP3403511B2 (ja) レジストパターン及びエッチングパターンの製造方法
JP3012367B2 (ja) アルカリ現像型感光性樹脂組成物
JP2001159817A (ja) 感光性樹脂組成物、これを用いた感光性エレメント、レジストパターンの製造法及びプリント配線板の製造法
JP4319746B2 (ja) フォトレジスト用感光性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法
JP6039398B2 (ja) フレキシブルプリント配線板の製造方法
JP2000131836A (ja) 感光性樹脂組成物及び回路基板用ソルダーフォトレジストインキ組成物
JP5224119B2 (ja) 感光性樹脂組成物、並びにこれを用いた感光性フィルム及び永久マスクレジスト
JPH0562732B2 (ja)
JP2005004197A (ja) 現像液の処理装置および方法
JP2001166470A (ja) フォトレジスト用感光性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法
JPS59149917A (ja) 難燃型感光性樹脂組成物
JPH10142793A (ja) アルカリ現像可能なソルダーレジスト組成物
JP2002138140A (ja) ポリエステル樹脂及びそれを用いた感光性樹脂組成物
JPS61203108A (ja) 光硬化型可撓性組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20000508