JPH06280101A - ストッキング - Google Patents

ストッキング

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Publication number
JPH06280101A
JPH06280101A JP24304693A JP24304693A JPH06280101A JP H06280101 A JPH06280101 A JP H06280101A JP 24304693 A JP24304693 A JP 24304693A JP 24304693 A JP24304693 A JP 24304693A JP H06280101 A JPH06280101 A JP H06280101A
Authority
JP
Japan
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heat storage
storage material
heat
latent heat
composite fiber
Prior art date
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Pending
Application number
JP24304693A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideyuki Mitamura
秀幸 三田村
Kenji Shimizu
憲治 清水
Satsuki Kitahata
さつき 北畠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH06280101A publication Critical patent/JPH06280101A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、潜熱蓄熱材の相転移による吸発熱
を利用した耐久性ある優れた熱特性と、快適な着用感を
有するストッキングの提供にある。 【構成】 鞘部が熱可塑性重合体、芯部が潜熱蓄熱材か
らなる複合繊維が、少なくともレッグ部に含まれている
ストッキングで、該複合繊維の横断面における芯部の占
める面積割合が5〜70%、該潜熱蓄熱材の融点が5〜
70℃、融解熱が30J/g以上、熱減量率が10%以
下、水に対する溶解量が10%以下で、該複合繊維の単
繊維繊度が0.5〜20dであることを特徴とするスト
ッキングである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、潜熱蓄熱材の吸発熱を
利用し、優れた快適性を有するストッキングまたはパン
ティストッキング(両者を総称してストッキングとい
う。)に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ストッキングは脚を美しく見せ
る、または細く見せるなどのファッション的感覚で着用
されることが多かった。近年、着用時の触感や着用感等
が重視され、色々な機能性の付与がなされているが、ま
だ満足できる領域に達していない(特開平2−2690
2号公報、特開平4−100901号公報、特開平4−
126802号公報)。またストッキングを吸湿加工し
て清涼感等の快適性を付与する方法が知られている(特
開平1−22980号公報)。しかしそれ等は一定温度
での効果で、温度が室温から極端に上がったり下がった
りした環境温度での快適な着用感を付与するものではな
い。かかる特性を満足するストッキングはまだ実現に至
っていないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みてなされたものであり、その目的とするところは吸
発熱特性を有した快適性の良好なストッキングを提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するための手段として次の手段をとる。すなわち、本
発明は、鞘部が熱可塑性重合体、芯部が潜熱蓄熱材から
なる複合繊維が、少くともレッグ部に含まれているスト
ッキングであり、さらに、本発明は、前記ストッキング
において、該複合繊維の横断面における芯部の占める面
積割合が5〜70%、該潜熱蓄熱材は融点が5〜70
℃、融解熱が30J/g以上、熱減量率が10%以下、
水に対する溶解量が10%以下で、且つポリエ−テルポ
リオ−ル、及びその誘導体からなるポリオ−ル類の少な
くとも1種または2種以上の化合物からなり、該複合繊
維の単繊維繊度が0.5〜20dであることを特徴とす
るストッキングである。
【0005】本発明で用いられる蓄熱材入り複合繊維の
鞘部を構成する熱可塑性重合体は、溶融紡糸可能な繊維
形成性重合体であればよく、かかる重合体の具体例とし
てはポリエチレンテレフタレ−トやポリブチレンテレフ
タレ−トの如きポリエステル、ナイロン6やナイロン6
6の如きポリアミド、ポリエチレンやポリプロピレンの
如きポリオレフィン等、又はこれ等を主成分とする重合
体等が挙げられる。またかかる鞘部の熱可塑性重合体に
は必要に応じて任意の添加剤例えば艶消剤、着色剤、酸
化安定剤等を含有させてもよい。
【0006】本発明で用いられる蓄熱材入り複合繊維の
芯部の面積割合は、複合繊維の横断面に対し5〜70%
である。芯部の面積割合は複合繊維の熱特性及び繊維物
性を大きく左右することから非常に重要である。芯部の
面積割合が5%未満では蓄熱特性が不足し、70%を越
えると繊維物性が著しく低下し実用に供さなくなる。実
際的には10〜40%が好ましい。また、かかる芯部は
複合繊維の長さ方向に均質であることが好ましい。
【0007】本発明で用いられる潜熱蓄熱材の融点は5
〜70℃である。潜熱蓄熱材の融点が上記範囲外になる
と、潜熱蓄熱材の相転移による潜熱を有効に利用でき
ず、繊維に好ましい蓄熱・保温性を付与できなくなる。
人体の温度、外気の環境温度及び蓄熱材の相転移温度等
を考慮した融点の設定が必要で、実際的には5〜45℃
が好ましい。
【0008】本発明で用いられる潜熱蓄熱材の融解熱は
30J/g以上である。潜熱蓄熱材の融解熱が30J/
g未満では多量の潜熱蓄熱材を用いないと繊維に好まし
い蓄熱・保温性を付与出来ないばかりか、繊維物性が著
しく悪化するので好ましくない。潜熱蓄熱材の融解熱は
芯部の面積割合とのバランスで決まるが、実際的には1
00〜300J/gが好ましい。
【0009】本発明で用いられる潜熱蓄熱材の熱減量率
は10%以下である。紡糸時の熱減量率が10%を越え
ると、潜熱蓄熱材の熱分解によるガス化や分解生成物の
ために満足な紡糸が出来ないばかりか、潜熱蓄熱材の機
能を十分利用できず、従って繊維に好ましい蓄熱・保温
性を付与できなくなる。紡糸の安定性及び潜熱蓄熱材の
相転移による潜熱の効率面を考慮すると、実際的には5
%以下が好ましい。
【0010】本発明で用いられる潜熱蓄熱材の水に対す
る溶解量は10%以下である。本発明で用いられる蓄熱
材入り複合繊維は衣料用を目的としていることから、洗
濯時等の耐久性が重要となる。潜熱蓄熱材の水に対する
溶解量が10%を越えると、繊維に好ましい蓄熱・保温
性を付与できなくなる。このような観点からすると、実
際的には5%以下が好ましい。
【0011】本発明で用いられる蓄熱材入り複合繊維の
単繊維繊度は0.5〜20dである。単繊維繊度が0.
5d未満になると望ましい繊維物性を有した複合繊維が
得にくく、一方20dを越えると風合いが低下して好ま
しくない。衣料用に適した繊維物性、風合い及び蓄熱材
入り複合繊維の製糸面を考慮すると、実際的な単繊維繊
度としては1〜10dが好ましい。
【0012】本発明で用いられる蓄熱材入り複合繊維を
得るための潜熱蓄熱材はポリエ−テルポリオ−ル、及び
その誘導体からなるポリオ−ル類で、かかる潜熱蓄熱材
の具体例としてはポリテトラメチレンエ−テルグリコ−
ル、ポリペンタメチレンエーテルグリコール、ポリヘキ
サメチレンエーテルグリコール、エポキシポリオール等
のポリマー骨格にエーテル基を有したポリオール、さら
にはポリカーボネートポリオールの如きポリマー骨格に
カーボネート基を有したポリオール、それ等の共重合
体、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオ
ールを種々変性したポリオール等が挙げられる。またか
かる潜熱蓄熱材には任意の添加剤例えば酸化安定剤、着
色剤等を含有させても良い。
【0013】本発明で用いられる蓄熱材入り複合繊維は
モノフィラメントでもマルチフィラメントでも可能で、
通常の紡糸・延伸方法が適用でき、特に限定するもので
はない。また紡糸時の紡速は最終繊維物性面を考慮する
と600〜2500m/分の範囲が好ましい。
【0014】本発明のストッキングは少なくとも図1に
示すレッグ部1に衣料用に適した蓄熱材入り複合繊維を
用いるが、その方法は通常のストッキングを編成する方
法が適用でき、特に限定するものではない。またパンテ
ィ部2及びフット部3についても同様の蓄熱材入り複合
繊維が用いられてもよい。図2は、本発明製品の一実施
態様を示す吸発熱特性を示した模式図で、1は昇温時の
吸熱、2は降温時の発熱を示す。
【0015】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明がこれら実施例によって限定されるもので
はない。又実施例中の各特性は以下に示す方法で測定し
た。
【0016】融点及び融解熱 島津製作所製、示差熱分析計(DSC−50型)を使用
し、昇温速度5℃/分で測定し、融点(℃)及び融解熱
(J/g)を各々もとめた。
【0017】熱減量率 島津製作所製、熱重量分析計(TGA−50型)を使用
し、昇温速度10℃/分、温度範囲25〜400℃で測
定した280℃時の減量率(%)。
【0018】溶解量 40℃の水100部に対する溶解量(%)である。
【0019】芯部の面積割合 光学顕微鏡で観察した蓄熱材入り複合繊維の断面積に対
する芯部の面積率(%)である。
【0020】繊維繊度 ラップリ−ル法(糸長100m)で測定した。単繊維繊
度はフィラメント数で割って求めた。
【0021】強伸度 定速伸長引張試験装置により測定した。強度(g/d)
は100%/分の速度で伸長したときの切断強度であ
る。伸度(%)は100%/分の速度で伸長したときの
切断伸度である。
【0022】溶融粘度 島津フロ−テスタ−(CFT−500)により荷重5
0.0KGF、DIE(半径:1.00mm、長さ:1
0.00mm)の条件下で測定した一定温度時の溶融粘
度である。
【0023】実施例1 溶融粘度が5500ポイズ/270℃のナイロン6を鞘
成分、融点が30℃、融解熱が150J/g、熱減量率
が3%、水に対する溶解量が2%、分子量が2000の
ポリテトラメチレンエ−テルグリコ−ル(PTMG)を
芯成分として紡糸、延伸した。得られた複合繊維の横断
面における芯部の面積割合は30%であった。
【0024】
【表1】
【0025】実施例2、比較例1〜2 表1に示した芯成分の比率で実施例1と同様な方法で紡
糸、延伸し蓄熱材入り複合繊維を得た。
【0026】比較例3 融点が33℃、融解熱が150J/g、熱減量率が7
%、水に可溶のポリエチレングリコ−ル(PEG)#1
000を芯成分として、他は実施例1と同様にして紡
糸、延伸した。得られた複合繊維の横断面における芯部
の面積割合は30%であった。
【0027】
【表2】
【0028】比較例4〜5 表2に示した芯成分を用いて実施例1と同様な方法で紡
糸を試みたが、芯成分がいずれも紡糸中に熱分解し、ガ
スが発生し繊維が割れたり、切れたりして満足のいく蓄
熱材入り複合繊維を巻取れなかった。
【0029】
【表3】
【0030】実施例1〜2、比較例1〜3で得られた蓄
熱材入り複合繊維の繊維物性及び熱特性は表3に示され
た如くで、本発明から得られた複合繊維は望ましい繊維
物性と共に、優れた熱特性を有するものであった。尚表
3中のQ1は蓄熱材入り複合繊維の吸発熱量を、Q2は
得られた複合繊維を40℃の水に60分浸漬処理した後
の吸発熱量を示す。また*印は複合繊維を巻取れなかっ
たことを示す。
【0031】実施例1、比較例1及び比較例3で得られ
た繊維をシングルカバリング糸の捲糸及びそれとの交編
糸として用い、両者を針本数400本、口径4インチの
パンスト編機で1コ−ス毎に1:1で交編しパンティス
トッキングを得た。該パンティストッキングをリラック
ス、染色加工後、足型に入れ118℃湿熱で60秒セッ
トした。各々のパンティストッキングを用いて家庭洗濯
し(洗剤:0.1%、洗濯:40℃×10分、濯ぎ:1
0分)、熱特性を評価した。その結果を表4に示した。
尚表4中のHL01、HL05、HL10は家庭洗濯の
回数を示すものである。着用感は5〜45℃の人工気象
室でパネラ−による着用テストの官能評価であり、着用
感1、2は家庭洗濯0回、10回後のもので○は快適性
良好、△は快適性わからない、×は不快さを感ずること
を示す。
【0032】
【表4】
【0033】表4の結果から、蓄熱材入り複合繊維を用
いた本発明のパンティストッキングは優れた耐久性を有
した吸発熱特性を示し、着用感も良好であった。一方、
蓄熱材入り複合繊維を用いないパンティストッキングで
は、全く吸発熱が見られず、しかも温度変化が大きな環
境での着用感も悪かった。また水に可溶の蓄熱材を芯成
分とした複合繊維を用いた場合も耐水堅牢性がないため
に、耐久性ある吸発熱特性を示さず、着用感も悪いこと
が分かった。
【0034】
【発明の効果】蓄熱材入り複合繊維を用いた本発明のス
トッキングは、耐久性を有した吸発熱特性を示すことか
ら、着用時に優れた快適感を付与できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のストッキングの模式図である。
【図2】本発明のストッキングの吸発熱特性を示した模
式図である。
【符号の説明】
1 レッグ部 2 パンティ部 3 フット部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鞘部が熱可塑性重合体、芯部が潜熱蓄熱
    材からなる複合繊維が、少なくともレッグ部に含まれて
    いるストッキング。
  2. 【請求項2】 該複合繊維の横断面における芯部の占め
    る面積割合が5〜70%、該潜熱蓄熱材は融点が5〜7
    0℃、融解熱が30J/g以上、熱減量率が10%以
    下、水に対する溶解量が10%以下で、且つポリエ−テ
    ルポリオ−ル、及びその誘導体からなるポリオ−ル類の
    少なくとも1種または2種以上の化合物からなり、該複
    合繊維の単繊維繊度が0.5〜20dである請求項1記
    載のストッキング。
JP24304693A 1993-01-27 1993-09-29 ストッキング Pending JPH06280101A (ja)

Priority Applications (1)

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JP24304693A JPH06280101A (ja) 1993-01-27 1993-09-29 ストッキング

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5-11594 1993-01-27
JP1159493 1993-01-27
JP24304693A JPH06280101A (ja) 1993-01-27 1993-09-29 ストッキング

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ID=26347047

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005005699A1 (ja) * 2003-07-10 2005-01-20 Kanebo, Limited 温度調節機能を持つ布帛
CN105401317A (zh) * 2016-01-06 2016-03-16 江苏工程职业技术学院 一种耐磨抗菌除臭袜的加工方法
JP2017119939A (ja) * 2015-12-28 2017-07-06 Kbセーレン株式会社 合成繊維および複合糸

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