JPH06279892A - 銀−金属酸化物複合材料板の製造方法 - Google Patents
銀−金属酸化物複合材料板の製造方法Info
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- JPH06279892A JPH06279892A JP9054093A JP9054093A JPH06279892A JP H06279892 A JPH06279892 A JP H06279892A JP 9054093 A JP9054093 A JP 9054093A JP 9054093 A JP9054093 A JP 9054093A JP H06279892 A JPH06279892 A JP H06279892A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 銀−金属酸化物複合材料の厚板製品を酸化処
理炉の回転率を低下させることなく製造する方法を提供
する。 【構成】 銀−金属酸化物複合材料の板状体を複数枚重
ね合わせて熱間圧延して接合する。
理炉の回転率を低下させることなく製造する方法を提供
する。 【構成】 銀−金属酸化物複合材料の板状体を複数枚重
ね合わせて熱間圧延して接合する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特に銀−金属酸化物複合
材料の厚板製品の製造に好適の方法に関する。
材料の厚板製品の製造に好適の方法に関する。
【0002】
【従来の技術】銀系電気接点材料において、耐溶着性等
の性能を向上するため酸化物粒子を分散含有せしめるこ
とが行われており、銀にSn,Zn,Cd,In等の元
素を合金成分として含有せしめておき、該合金を所定の
形状に成形した後、酸化処理する内部酸化法で製造され
るのが一般的である。
の性能を向上するため酸化物粒子を分散含有せしめるこ
とが行われており、銀にSn,Zn,Cd,In等の元
素を合金成分として含有せしめておき、該合金を所定の
形状に成形した後、酸化処理する内部酸化法で製造され
るのが一般的である。
【0003】ところがこの内部酸化法の場合、酸素の合
金中への拡散量が表面からの深さの2乗に反比例して減
少するので、表面に近いところほど酸化物粒子が緻密と
なる反面、深部では粗大な粒子となり、かつ低濃度の合
金相となることが避けられない。
金中への拡散量が表面からの深さの2乗に反比例して減
少するので、表面に近いところほど酸化物粒子が緻密と
なる反面、深部では粗大な粒子となり、かつ低濃度の合
金相となることが避けられない。
【0004】この欠点を解消するには、前記合金を温度
350〜900℃で50〜500kg/cm2 の酸素分
圧下で酸化処理すれば良い。この高圧酸化処理によれば
酸素の拡散速度が大きく、溶質元素がその場で酸化され
る結果、酸化物粒子は粒径0.1μm以下の微粒子状態
で析出し、しかもこれら酸化物は銀母基質の表面から深
部に至るまで該銀母基質と良好な濡れ性を有する結合状
態で均一に分散した銀−金属酸化物複合材料が得られ
る。
350〜900℃で50〜500kg/cm2 の酸素分
圧下で酸化処理すれば良い。この高圧酸化処理によれば
酸素の拡散速度が大きく、溶質元素がその場で酸化され
る結果、酸化物粒子は粒径0.1μm以下の微粒子状態
で析出し、しかもこれら酸化物は銀母基質の表面から深
部に至るまで該銀母基質と良好な濡れ性を有する結合状
態で均一に分散した銀−金属酸化物複合材料が得られ
る。
【0005】この酸化処理により、銀母基質と、(a)
金属換算で0.1〜20重量%のSn,Cd,Zn,I
n及びSbから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物
と、場合により(b)金属換算で0.001〜5重量%
のMg,Zr,Ca,Be,Mn,Ti,Cr,Ce,
Ni及びCoからなる群から選ばれる少なくとも1種の
元素の酸化物とからなる銀−金属酸化物複合材料が得ら
れており、従来の内部酸化法によるものに比べてより優
れた電気接点性能を示すことが確められている。
金属換算で0.1〜20重量%のSn,Cd,Zn,I
n及びSbから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物
と、場合により(b)金属換算で0.001〜5重量%
のMg,Zr,Ca,Be,Mn,Ti,Cr,Ce,
Ni及びCoからなる群から選ばれる少なくとも1種の
元素の酸化物とからなる銀−金属酸化物複合材料が得ら
れており、従来の内部酸化法によるものに比べてより優
れた電気接点性能を示すことが確められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、高圧酸化法
によれば従来の内部酸化法に比べて酸素の拡散速度は格
段に速くなるが、その速度が深さの2乗に反比例する点
は変りはなく、従って酸化に供する合金材料が厚くなれ
ば酸化完了までの時間をそれだけ長く要することにな
る。酸化時間があまり過大になれば酸化処理炉の回転率
が低下し、又、材料の仕掛りが増し、何れも得られる複
合材料のコストを上昇させることになる。
によれば従来の内部酸化法に比べて酸素の拡散速度は格
段に速くなるが、その速度が深さの2乗に反比例する点
は変りはなく、従って酸化に供する合金材料が厚くなれ
ば酸化完了までの時間をそれだけ長く要することにな
る。酸化時間があまり過大になれば酸化処理炉の回転率
が低下し、又、材料の仕掛りが増し、何れも得られる複
合材料のコストを上昇させることになる。
【0007】本発明の目的は酸化処理炉の回転率を低下
させることなく上記銀−金属酸化物複合材料の厚板製品
を製造し得る方法を提供することにある。
させることなく上記銀−金属酸化物複合材料の厚板製品
を製造し得る方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の方法は、高圧酸化法で得られた前記銀−金属酸
化物複合材料の板状体を複数枚重ね合わせて熱間圧延し
て接合する点に特徴がある。
本発明の方法は、高圧酸化法で得られた前記銀−金属酸
化物複合材料の板状体を複数枚重ね合わせて熱間圧延し
て接合する点に特徴がある。
【0009】
【作用】高圧酸化法によれば1mm厚の合金板であれば
約1日の酸化処理で内部酸化できるが、板厚2mmにな
ると約4日程を要する。従って1mm厚で酸化処理し、
これを2枚張り合せできれば酸化処理日数を4分の3節
約できることになる。実際には圧延で接合するためには
ある程度の圧下率を要し、1mm板2枚で2mm板とす
る訳には行かないが、3枚接合で充分2mmを得ること
ができる。
約1日の酸化処理で内部酸化できるが、板厚2mmにな
ると約4日程を要する。従って1mm厚で酸化処理し、
これを2枚張り合せできれば酸化処理日数を4分の3節
約できることになる。実際には圧延で接合するためには
ある程度の圧下率を要し、1mm板2枚で2mm板とす
る訳には行かないが、3枚接合で充分2mmを得ること
ができる。
【0010】圧延接合するには750〜900℃に加熱
する必要がある。加熱によって前記複合材料は塑性変形
可能になり、20〜30%の圧下率の圧延で界面が接合
する。この熱間圧延は大気中で行って差支えない。60
0℃以上では大気中の酸素は銀母基質中に吸収されず、
酸素が銀−銀接合に影響しないからである。
する必要がある。加熱によって前記複合材料は塑性変形
可能になり、20〜30%の圧下率の圧延で界面が接合
する。この熱間圧延は大気中で行って差支えない。60
0℃以上では大気中の酸素は銀母基質中に吸収されず、
酸素が銀−銀接合に影響しないからである。
【0011】圧延接合に供すべき銀−金属酸化物複合材
料板の板厚は、銀合金における圧延、酸化処理、圧延接
合の全2程を考慮してコスト上最も有利な厚さを選択す
れば良い。
料板の板厚は、銀合金における圧延、酸化処理、圧延接
合の全2程を考慮してコスト上最も有利な厚さを選択す
れば良い。
【0012】
【実施例】Snを6重量%含有せしめた銀合金を1mm
厚に圧延し、幅50mm、長さ300mmの板を5枚用
意した。この板を酸洗浄して乾燥後高圧酸化炉にて温度
500℃、酸素分圧300kg/cm2 で1日間内部酸
化処理した。得られた板の1枚について縦断面の顕微鏡
で調べた所、酸化物粒子は0.1μm以下の超微細粒子
で内部まで均一に分散していることが確認された。又硬
度はHv200であった。
厚に圧延し、幅50mm、長さ300mmの板を5枚用
意した。この板を酸洗浄して乾燥後高圧酸化炉にて温度
500℃、酸素分圧300kg/cm2 で1日間内部酸
化処理した。得られた板の1枚について縦断面の顕微鏡
で調べた所、酸化物粒子は0.1μm以下の超微細粒子
で内部まで均一に分散していることが確認された。又硬
度はHv200であった。
【0013】残りの板4枚について、板の表面をブラシ
研磨後、2枚ずつ重ねて大気中、850℃に加熱して圧
延し、厚さ1.5mmのクラッド板2枚を得た。次いで
該クラッド板2枚を重ね、同様の熱間圧延で2.3mm
のクラッド板を得た。得られたクラッド板を縦に切断し
て界面を観察した所、殆んど境界は認められず、充分均
一接合していることが分った。又酸化物粒子の粗大化も
特に認められず、硬度はHv185となった。
研磨後、2枚ずつ重ねて大気中、850℃に加熱して圧
延し、厚さ1.5mmのクラッド板2枚を得た。次いで
該クラッド板2枚を重ね、同様の熱間圧延で2.3mm
のクラッド板を得た。得られたクラッド板を縦に切断し
て界面を観察した所、殆んど境界は認められず、充分均
一接合していることが分った。又酸化物粒子の粗大化も
特に認められず、硬度はHv185となった。
【0014】
【発明の効果】本発明法によれば銀−金属酸化物複合材
料の薄板から厚板を容易に得ることができ、厚板を直接
内部酸化する場合に比べて酸化処理時間の大幅な短縮を
実現できる。これにより若干のコスト増で前記複合材料
の厚板製品を低コストで提供することができる。
料の薄板から厚板を容易に得ることができ、厚板を直接
内部酸化する場合に比べて酸化処理時間の大幅な短縮を
実現できる。これにより若干のコスト増で前記複合材料
の厚板製品を低コストで提供することができる。
【0015】なお本発明法は接合する複合材料が必ずし
も同一でなくても適用できる。即ち例えば金属元素が同
一で含有率が相違する板同士、あるいは金属元素が相違
する板同士であっても何ら差支えない。
も同一でなくても適用できる。即ち例えば金属元素が同
一で含有率が相違する板同士、あるいは金属元素が相違
する板同士であっても何ら差支えない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北川 正俊 三重県桑名市大字桑名628−4 (72)発明者 大山 久 三重県桑名市野田6−15−17
Claims (1)
- 【請求項1】 銀母基質と、(a)金属換算で0.1〜
20重量%のSn,Cd,Zn,In及びSbからなる
群から選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物と、場合
により(b)金属換算で0.001〜5重量%のMg,
Zr,Ca,Be,Mn,Ti,Cr,Ce,Ni及び
Coからなる群から選ばれる少なくとも1種の元素の酸
化物とからなり、(a)の酸化物及び場合によっては存
在する(b)の酸化物が粒径0.1μm以下の微粒子状
態で銀母基質の表面から深部に至るまで該銀母基質と良
好な濡れ性を有する結合状態で該銀母基質中に均一に分
散されている銀−金属酸化物複合材料の板状体を複数枚
重ね合わせて熱間圧延して接合することを特徴とする銀
−金属酸化物複合材料板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9054093A JPH06279892A (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 銀−金属酸化物複合材料板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9054093A JPH06279892A (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 銀−金属酸化物複合材料板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06279892A true JPH06279892A (ja) | 1994-10-04 |
Family
ID=14001253
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9054093A Pending JPH06279892A (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 銀−金属酸化物複合材料板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06279892A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006299334A (ja) * | 2005-04-19 | 2006-11-02 | Furuya Kinzoku:Kk | 酸化物分散強化型の白金材料及びその製造方法 |
JP2012102401A (ja) * | 2011-11-09 | 2012-05-31 | Tokuriki Honten Co Ltd | Ag−酸化物系電気接点材料 |
-
1993
- 1993-03-26 JP JP9054093A patent/JPH06279892A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006299334A (ja) * | 2005-04-19 | 2006-11-02 | Furuya Kinzoku:Kk | 酸化物分散強化型の白金材料及びその製造方法 |
JP2012102401A (ja) * | 2011-11-09 | 2012-05-31 | Tokuriki Honten Co Ltd | Ag−酸化物系電気接点材料 |
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