JPH08318381A - 金属材料の接合方法 - Google Patents
金属材料の接合方法Info
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- JPH08318381A JPH08318381A JP16447195A JP16447195A JPH08318381A JP H08318381 A JPH08318381 A JP H08318381A JP 16447195 A JP16447195 A JP 16447195A JP 16447195 A JP16447195 A JP 16447195A JP H08318381 A JPH08318381 A JP H08318381A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 クラッド材を製造する場合などにおいて、金
属材料の接合が、大気中で、しかも工業的に行われるよ
うにする。 【構成】 例えば鉄とチタンとのクラッド板を製造する
場合、鉄板とチタン板との間にAl−Sn合金からなる
中間材を挟み、それを圧延する。すると、中間材の表面
にSnがにじみ出し、それによって接合部がシールされ
るとともに、その接合部においてろう付けが行われる。
属材料の接合が、大気中で、しかも工業的に行われるよ
うにする。 【構成】 例えば鉄とチタンとのクラッド板を製造する
場合、鉄板とチタン板との間にAl−Sn合金からなる
中間材を挟み、それを圧延する。すると、中間材の表面
にSnがにじみ出し、それによって接合部がシールされ
るとともに、その接合部においてろう付けが行われる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クラッド材や圧接継手
の製造などに用いられる金属材料の接合方法に関するも
のである。
の製造などに用いられる金属材料の接合方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】例えばチタンクラッド鋼板は、母材であ
る鋼板にチタン板を重ね合わせて接合することによって
形成される。そのような金属板同士の接合方法としては
既にいくつかの方法が開発されているが、その一つに拡
散接合法がある。拡散接合法は、接合しようとする金属
材料を重ね合わせた状態で加熱・加圧し、少なくともそ
の一方の材料の金属原子を他方の材料の表面近傍に拡散
させることにより、それらの金属材料をその重合部分に
おいて一体化させる、というものである。このような拡
散接合法によれば、異種金属であっても強固に接合する
ことができる。
る鋼板にチタン板を重ね合わせて接合することによって
形成される。そのような金属板同士の接合方法としては
既にいくつかの方法が開発されているが、その一つに拡
散接合法がある。拡散接合法は、接合しようとする金属
材料を重ね合わせた状態で加熱・加圧し、少なくともそ
の一方の材料の金属原子を他方の材料の表面近傍に拡散
させることにより、それらの金属材料をその重合部分に
おいて一体化させる、というものである。このような拡
散接合法によれば、異種金属であっても強固に接合する
ことができる。
【0003】ところで、そのような拡散接合法により金
属母材と金属合わせ材とを接合する場合、その母材およ
び合わせ材の少なくとも一方に酸化しやすい活性な金属
が含まれていると、大気中ではその表面に酸化被膜が形
成されることになる。そして、そのような酸化物が接合
界面に生じると、その酸化物によって接合が阻害された
り、接合強度が低下したりしてしまう。したがって、拡
散接合を行うときには、その接合界面部分を真空あるい
は不活性雰囲気に保つことが必要となる。そこで、通常
は、接合装置全体をそのような雰囲気に保つ、あるい
は接合材料の少なくとも接合界面部分をシールしてそ
の部分を真空に保つ、という方法を採用するようにして
いる。
属母材と金属合わせ材とを接合する場合、その母材およ
び合わせ材の少なくとも一方に酸化しやすい活性な金属
が含まれていると、大気中ではその表面に酸化被膜が形
成されることになる。そして、そのような酸化物が接合
界面に生じると、その酸化物によって接合が阻害された
り、接合強度が低下したりしてしまう。したがって、拡
散接合を行うときには、その接合界面部分を真空あるい
は不活性雰囲気に保つことが必要となる。そこで、通常
は、接合装置全体をそのような雰囲気に保つ、あるい
は接合材料の少なくとも接合界面部分をシールしてそ
の部分を真空に保つ、という方法を採用するようにして
いる。
【0004】しかしながら、のような方法では、接合
材料を含めて接合装置全体を真空あるいは不活性雰囲気
に保つことが不可欠となる。また、の方法では、接合
材料を真空にシールすることが必要となるばかりでな
く、接合後、そのシール材を除去する作業が必要とな
る。そのために、いずれの方法によっても、工業的大量
生産は不可能となっている。
材料を含めて接合装置全体を真空あるいは不活性雰囲気
に保つことが不可欠となる。また、の方法では、接合
材料を真空にシールすることが必要となるばかりでな
く、接合後、そのシール材を除去する作業が必要とな
る。そのために、いずれの方法によっても、工業的大量
生産は不可能となっている。
【0005】また、従来のような拡散接合法によって異
種金属を接合した場合には、一般的に接合部近傍に脆弱
な金属間化合物が形成される。そして、その異種金属
間、およびこれらの金属と金属間化合物との間の熱膨張
の差により、接合部に熱応力が発生する。そのような熱
応力が生ずると、金属間化合物に亀裂や破断が起こり、
接合強度が低下する。したがって、熱応力の緩和が非常
に大切になる。そのような処理は極めて難しい。
種金属を接合した場合には、一般的に接合部近傍に脆弱
な金属間化合物が形成される。そして、その異種金属
間、およびこれらの金属と金属間化合物との間の熱膨張
の差により、接合部に熱応力が発生する。そのような熱
応力が生ずると、金属間化合物に亀裂や破断が起こり、
接合強度が低下する。したがって、熱応力の緩和が非常
に大切になる。そのような処理は極めて難しい。
【0006】このようなことから、本発明者は、大気中
で行うことができ、熱応力を除去することもできる金属
材料の接合方法について鋭意研究し、これまでに新たな
液相拡散接合法を発表してきた(例えば「軽金属溶接」
第32巻第4号、第8〜16行参照)。その方法は、ア
ルミニウムなどの軟質金属中に、その金属よりは融点が
低く、固体状態では溶け込まない(固溶しない)錫など
の金属を点在させ、それを中間材として接合材料間に挟
んで、加熱・加圧して拡散接合を試みるというものであ
る。そのようにすると、中間材中に点在していた低融点
金属だけが溶け、接合界面に押し出されて、界面の気密
性を保つ。このことにより、接合金属表面の酸化が防御
され、大気中での接合が可能となる。さらに、接合後に
界面部に微量残存する低融点金属によって、接合部に発
生する熱応力が緩和される。
で行うことができ、熱応力を除去することもできる金属
材料の接合方法について鋭意研究し、これまでに新たな
液相拡散接合法を発表してきた(例えば「軽金属溶接」
第32巻第4号、第8〜16行参照)。その方法は、ア
ルミニウムなどの軟質金属中に、その金属よりは融点が
低く、固体状態では溶け込まない(固溶しない)錫など
の金属を点在させ、それを中間材として接合材料間に挟
んで、加熱・加圧して拡散接合を試みるというものであ
る。そのようにすると、中間材中に点在していた低融点
金属だけが溶け、接合界面に押し出されて、界面の気密
性を保つ。このことにより、接合金属表面の酸化が防御
され、大気中での接合が可能となる。さらに、接合後に
界面部に微量残存する低融点金属によって、接合部に発
生する熱応力が緩和される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これま
でに発表した液相拡散接合法は、いずれも、実験室規模
の小さい板材同士の接合に関するものであった。そし
て、その液相拡散接合法の工業的利用を考えたとき、そ
のままでは次のような問題が生じることが判明した。す
なわち、接合材料間に挟んだ中間材の接合後における残
存量を最適に制御すること、および接合部に形成される
金属間化合物の成長を制御することが困難であるため
に、大規模材料を扱う場合には、その接合性を維持する
ことが難しくなる、という問題である。例えば、接合材
料間に挟んだ中間材金属(インサートメタル)の残存量
を少なくする必要が生じた場合にも、これまでの液相拡
散接合法だけでは、そのようにしようとすると金属間化
合物層が厚くなり過ぎたりしてしまう。
でに発表した液相拡散接合法は、いずれも、実験室規模
の小さい板材同士の接合に関するものであった。そし
て、その液相拡散接合法の工業的利用を考えたとき、そ
のままでは次のような問題が生じることが判明した。す
なわち、接合材料間に挟んだ中間材の接合後における残
存量を最適に制御すること、および接合部に形成される
金属間化合物の成長を制御することが困難であるため
に、大規模材料を扱う場合には、その接合性を維持する
ことが難しくなる、という問題である。例えば、接合材
料間に挟んだ中間材金属(インサートメタル)の残存量
を少なくする必要が生じた場合にも、これまでの液相拡
散接合法だけでは、そのようにしようとすると金属間化
合物層が厚くなり過ぎたりしてしまう。
【0008】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、大気中でも接合処理を行
うことができるとともに、接合強度の弱化原因である熱
応力を除去することもでき、しかも、工業的に利用可能
な金属材料の接合方法を提供することである。
たものであって、その目的は、大気中でも接合処理を行
うことができるとともに、接合強度の弱化原因である熱
応力を除去することもでき、しかも、工業的に利用可能
な金属材料の接合方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明では、金属母材とそれに接合しようとする金
属合わせ材との間に、上述の液相拡散接合法で用いたの
と同様の、軟質金属中に低融点金属を点在させた合金か
らなる中間材を挟み、それを圧延、押し出し、引き抜
き、深絞り、あるいは摩擦圧接するようにしている。そ
の場合、圧延、押し出し、引き抜き、深絞り、あるいは
摩擦圧接を行う前に、あらかじめ加熱・加圧して拡散接
合させておくこともできる。
に、本発明では、金属母材とそれに接合しようとする金
属合わせ材との間に、上述の液相拡散接合法で用いたの
と同様の、軟質金属中に低融点金属を点在させた合金か
らなる中間材を挟み、それを圧延、押し出し、引き抜
き、深絞り、あるいは摩擦圧接するようにしている。そ
の場合、圧延、押し出し、引き抜き、深絞り、あるいは
摩擦圧接を行う前に、あらかじめ加熱・加圧して拡散接
合させておくこともできる。
【0010】ここで用いることのできる中間材として
は、各種添加元素を含むAl−X合金(XはSn,P
b,Cd,Ga,In,Biのいずれか)、Cu−X合
金(XはLiまたはPb)、Ag−X合金(XはNa,
Pb,Biのいずれか)、あるいはAu−X合金(Xは
Ga,Sn,Pb,Sb,Bi,Teのいずれか)が挙
げられる。その形状は、板、箔、粉末のいずれでもよ
い。
は、各種添加元素を含むAl−X合金(XはSn,P
b,Cd,Ga,In,Biのいずれか)、Cu−X合
金(XはLiまたはPb)、Ag−X合金(XはNa,
Pb,Biのいずれか)、あるいはAu−X合金(Xは
Ga,Sn,Pb,Sb,Bi,Teのいずれか)が挙
げられる。その形状は、板、箔、粉末のいずれでもよ
い。
【0011】
【作用】このような中間材を強く加圧すると、液相拡散
接合法の場合と同様に、その中間材中の低融点金属が溶
融してその表面ににじみ出る。したがって、そのような
中間材を母材と合わせ材との間に挟み、それを圧延、押
し出し、引き抜き、深絞り、あるいは摩擦圧接処理する
と、その母材と合わせ材とがろう付けと同様の原理によ
り接合される。そして、例えば圧延により処理する場合
には、圧延前における接合材料の温度、圧下率、圧延速
度およびパス回数を適当に組み合わせることによって、
また、押し出し、引き抜き、深絞り、あるいは摩擦圧接
により処理する場合には、同様にそれぞれの処理条件を
適宜設定することによって、接合後に残存する中間材の
厚さや金属間化合物の厚さおよび形状などを容易に制御
することができる。したがって、大形の接合材料であっ
ても一定の接合性が確保されるようになり、工業的な接
合処理が可能となる。
接合法の場合と同様に、その中間材中の低融点金属が溶
融してその表面ににじみ出る。したがって、そのような
中間材を母材と合わせ材との間に挟み、それを圧延、押
し出し、引き抜き、深絞り、あるいは摩擦圧接処理する
と、その母材と合わせ材とがろう付けと同様の原理によ
り接合される。そして、例えば圧延により処理する場合
には、圧延前における接合材料の温度、圧下率、圧延速
度およびパス回数を適当に組み合わせることによって、
また、押し出し、引き抜き、深絞り、あるいは摩擦圧接
により処理する場合には、同様にそれぞれの処理条件を
適宜設定することによって、接合後に残存する中間材の
厚さや金属間化合物の厚さおよび形状などを容易に制御
することができる。したがって、大形の接合材料であっ
ても一定の接合性が確保されるようになり、工業的な接
合処理が可能となる。
【0012】また、そのような中間材を母材と合わせ材
との間に挟んで拡散接合し、その後、圧延、押し出し、
引き抜き、深絞り、あるいは摩擦圧接すると、拡散接合
後に残存するインサートメタルが薄くなり、また、形成
された金属間化合物が破壊されてインサートメタル中に
含有されるようになるので、接合強度を向上させること
ができる。したがって、この場合にも、クラッド材等の
金属接合物の大量生産が可能となる。
との間に挟んで拡散接合し、その後、圧延、押し出し、
引き抜き、深絞り、あるいは摩擦圧接すると、拡散接合
後に残存するインサートメタルが薄くなり、また、形成
された金属間化合物が破壊されてインサートメタル中に
含有されるようになるので、接合強度を向上させること
ができる。したがって、この場合にも、クラッド材等の
金属接合物の大量生産が可能となる。
【0013】そして、いずれの方法においても、その接
合処理は大気中で行われる。また、接合後に微量残存す
る低融点金属によって、接合部に発生する熱応力が緩和
される。したがって、これらの接合方法を採用すること
により、高い接合強度を有する金属接合物の工業的な大
量生産が可能となる。
合処理は大気中で行われる。また、接合後に微量残存す
る低融点金属によって、接合部に発生する熱応力が緩和
される。したがって、これらの接合方法を採用すること
により、高い接合強度を有する金属接合物の工業的な大
量生産が可能となる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。ここで
は、本発明による金属材料の接合方法の一実施例とし
て、熱間圧延により鉄とチタンとを接合した例について
述べる。図1に示すように、10×20mmの面を接合
面とし、厚さ1.2mmの鉄と厚さ1mmのチタンとの
間に、インサートメタルとして厚さ0.5mmのAl−
0.5Sn−1Mg(mass%)合金を挟み、それら
が分離しないように市販のアルミホイルに包んだ。鉄お
よびチタンの接合面はエメリー紙#800で研磨し、A
l合金は圧延表面のまま使用した。これを約10分かけ
て600℃まで加熱し、直ちに約20%の圧下率で圧延
した。同じ手順で合計3回の圧延を行った。この段階で
の各試料の厚さは、鉄:1mm、チタン:0.3mm、
Al合金:0.15mmとなった。
は、本発明による金属材料の接合方法の一実施例とし
て、熱間圧延により鉄とチタンとを接合した例について
述べる。図1に示すように、10×20mmの面を接合
面とし、厚さ1.2mmの鉄と厚さ1mmのチタンとの
間に、インサートメタルとして厚さ0.5mmのAl−
0.5Sn−1Mg(mass%)合金を挟み、それら
が分離しないように市販のアルミホイルに包んだ。鉄お
よびチタンの接合面はエメリー紙#800で研磨し、A
l合金は圧延表面のまま使用した。これを約10分かけ
て600℃まで加熱し、直ちに約20%の圧下率で圧延
した。同じ手順で合計3回の圧延を行った。この段階で
の各試料の厚さは、鉄:1mm、チタン:0.3mm、
Al合金:0.15mmとなった。
【0015】得られたクラッド材の接合部分を走査型電
子顕微鏡によって観察したところ、図2のような組織図
が得られた。図2(A)から明らかなように、そのクラ
ッド材には厚さ約150μmのAl合金が残存してい
る。このAl合金とチタンとの接合部分には特に金属間
化合物は形成されていないが、図2(B)に示すよう
に、上側の鉄との接合部には、厚さ約3μm、長さ約1
0μmのFeAl3と思われる金属間化合物の形成が認
められる。しかしながら、その化合物は、圧延により鉄
からわずかに分離してAl合金中に分散している。その
ような化合物の存在状態は、接合強度(例えば剥離強
度)およびこのクラッド材のその後の深絞り等の加工に
悪影響を及ぼすことは考えにくい。この結果だけでも、
本発明の有用性は明らかである。
子顕微鏡によって観察したところ、図2のような組織図
が得られた。図2(A)から明らかなように、そのクラ
ッド材には厚さ約150μmのAl合金が残存してい
る。このAl合金とチタンとの接合部分には特に金属間
化合物は形成されていないが、図2(B)に示すよう
に、上側の鉄との接合部には、厚さ約3μm、長さ約1
0μmのFeAl3と思われる金属間化合物の形成が認
められる。しかしながら、その化合物は、圧延により鉄
からわずかに分離してAl合金中に分散している。その
ような化合物の存在状態は、接合強度(例えば剥離強
度)およびこのクラッド材のその後の深絞り等の加工に
悪影響を及ぼすことは考えにくい。この結果だけでも、
本発明の有用性は明らかである。
【0016】このクラッド材における残存インサートメ
タルの厚さは、圧延条件ならびに初期インサートメタル
の厚さを適当に組合せることによって制御可能であるこ
とが確かめられた。このように圧延によって金属材料を
接合するようにすれば、インサートメタルとして粉末状
のものを用いることもできる。したがって、インサート
メタルの形状として粉末が好ましい場合に、特に適した
方法であると言うことができる。また、圧延のほか、押
し出し、引き抜き、深絞り、および摩擦圧接によっても
同様な結果が得られることが確かめられた。
タルの厚さは、圧延条件ならびに初期インサートメタル
の厚さを適当に組合せることによって制御可能であるこ
とが確かめられた。このように圧延によって金属材料を
接合するようにすれば、インサートメタルとして粉末状
のものを用いることもできる。したがって、インサート
メタルの形状として粉末が好ましい場合に、特に適した
方法であると言うことができる。また、圧延のほか、押
し出し、引き抜き、深絞り、および摩擦圧接によっても
同様な結果が得られることが確かめられた。
【0017】さらに、上述のように接合材料を直接圧延
するほか、従来の液相拡散接合法によって仮接合した接
合物の圧延をも試みたが、その場合にも、圧延条件を変
えることによって残存インサートメタルの厚さ制御が可
能であることが確かめられた。そして、そのように圧延
すると、接合部に形成されていた金属間化合物が変形し
てインサートメタル中に分散し、その接合強度が著しく
向上した。
するほか、従来の液相拡散接合法によって仮接合した接
合物の圧延をも試みたが、その場合にも、圧延条件を変
えることによって残存インサートメタルの厚さ制御が可
能であることが確かめられた。そして、そのように圧延
すると、接合部に形成されていた金属間化合物が変形し
てインサートメタル中に分散し、その接合強度が著しく
向上した。
【0018】なお、上記実施例においては、特に工業的
に待望されているチタンクラッド鋼板の製造可能性につ
いてのみ述べたが、これまでの基礎データから、本発明
によれば、Mg,Ti,Mo,Fe,Co,Ni,ステ
ンレス,Cu,黄銅、青銅、Ag,Alのいかなる組み
合わせでも、クラッド材の製作が可能と思われる。その
ような場合には、インサートメタルとして、上述のよう
なAl−Sn合金のほか、AlとPb,Cd等の低融点
金属との合金や、Cu,Ag,AuとPb等の低融点金
属との合金が用いられる。また、本発明は、そのような
クラッド材の製造のみでなく、圧接継手の製造など、金
属材料を接合する必要がある場合にはいずれにも適用す
ることができるものである。
に待望されているチタンクラッド鋼板の製造可能性につ
いてのみ述べたが、これまでの基礎データから、本発明
によれば、Mg,Ti,Mo,Fe,Co,Ni,ステ
ンレス,Cu,黄銅、青銅、Ag,Alのいかなる組み
合わせでも、クラッド材の製作が可能と思われる。その
ような場合には、インサートメタルとして、上述のよう
なAl−Sn合金のほか、AlとPb,Cd等の低融点
金属との合金や、Cu,Ag,AuとPb等の低融点金
属との合金が用いられる。また、本発明は、そのような
クラッド材の製造のみでなく、圧接継手の製造など、金
属材料を接合する必要がある場合にはいずれにも適用す
ることができるものである。
【0019】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、金属母材と金属合わせ材との間に、低融点金
属を点在させた軟質金属からなる中間材を挟み、それを
圧延、押し出し、引き抜き、深絞り、あるいは摩擦圧接
するようにしているので、大気中の加工処理で各種クラ
ッド材の生産が可能となるとともに、その工業的大量生
産が可能となる。そして、圧延法を用いることにより、
容易に板状のクラッド材を得ることができるので、その
板材に深絞りなどを施すことによって各種の二次加工品
を得ることができる。また、押し出しや引き抜き法を用
いるようにすれば、クラッド棒やクラッド管などを容易
に製作することができる。さらに、圧接継手などの製造
に応用することもできる。
によれば、金属母材と金属合わせ材との間に、低融点金
属を点在させた軟質金属からなる中間材を挟み、それを
圧延、押し出し、引き抜き、深絞り、あるいは摩擦圧接
するようにしているので、大気中の加工処理で各種クラ
ッド材の生産が可能となるとともに、その工業的大量生
産が可能となる。そして、圧延法を用いることにより、
容易に板状のクラッド材を得ることができるので、その
板材に深絞りなどを施すことによって各種の二次加工品
を得ることができる。また、押し出しや引き抜き法を用
いるようにすれば、クラッド棒やクラッド管などを容易
に製作することができる。さらに、圧接継手などの製造
に応用することもできる。
【図1】本発明による金属材料の接合方法を用いて圧延
加工により鉄とチタンとのクラッド板を製作する場合の
材料のセット状態を示す説明図である。
加工により鉄とチタンとのクラッド板を製作する場合の
材料のセット状態を示す説明図である。
【図2】図1の材料を加工して得られたクラッド材の接
合部を走査型電子顕微鏡により観察した組織図で、図面
代用写真である。
合部を走査型電子顕微鏡により観察した組織図で、図面
代用写真である。
Claims (2)
- 【請求項1】 金属母材と、これに接合しようとする金
属合わせ材との間に、各種添加元素を含むAl−X合金
(ここで、XはSn,Pb,Cd,Ga,In,Biの
いずれか)、Cu−X合金(XはLiまたはPb)、A
g−X合金(XはNa,Pb,Biのいずれか)、ある
いはAu−X合金(XはGa,Sn,Pb,Sb,B
i,Teのいずれか)からなる中間材を挟み、これを圧
延、押し出し、引き抜き、深絞り、または摩擦圧接する
ことからなる、 金属材料の接合方法。 - 【請求項2】 金属母材と、これに接合しようとする金
属合わせ材との間に、各種添加元素を含むAl−X合金
(ここで、XはSn,Pb,Cd,Ga,In,Biの
いずれか)、Cu−X合金(XはLiまたはPb)、A
g−X合金(XはNa,Pb,Biのいずれか)、ある
いはAu−X合金(XはGa,Sn,Pb,Sb,B
i,Teのいずれか)からなる中間材を挟み、これを加
熱・加圧して拡散接合した後、圧延、押し出し、引き抜
き、深絞り、または摩擦圧接することからなる、 金属材料の接合方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16447195A JPH08318381A (ja) | 1995-05-26 | 1995-05-26 | 金属材料の接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16447195A JPH08318381A (ja) | 1995-05-26 | 1995-05-26 | 金属材料の接合方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08318381A true JPH08318381A (ja) | 1996-12-03 |
Family
ID=15793815
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16447195A Pending JPH08318381A (ja) | 1995-05-26 | 1995-05-26 | 金属材料の接合方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08318381A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9802273B2 (en) | 2011-11-02 | 2017-10-31 | Uacj Corporation | Method for manufacturing aluminum alloy cladding material |
CN111085768A (zh) * | 2019-12-31 | 2020-05-01 | 东莞材料基因高等理工研究院 | 一种铝基金属材料低温扩散连接方法 |
CN114406681A (zh) * | 2022-01-20 | 2022-04-29 | 青岛力晨新材料科技有限公司 | 一种摩擦焊组坯轧制金属复合板的方法 |
-
1995
- 1995-05-26 JP JP16447195A patent/JPH08318381A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9802273B2 (en) | 2011-11-02 | 2017-10-31 | Uacj Corporation | Method for manufacturing aluminum alloy cladding material |
CN111085768A (zh) * | 2019-12-31 | 2020-05-01 | 东莞材料基因高等理工研究院 | 一种铝基金属材料低温扩散连接方法 |
CN114406681A (zh) * | 2022-01-20 | 2022-04-29 | 青岛力晨新材料科技有限公司 | 一种摩擦焊组坯轧制金属复合板的方法 |
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